説明

管理装置、管理方法、通信装置、通信方法、中継装置、中継方法、プログラム、及び通信システム

【課題】通信装置が最適な中継装置を介してネットワークに接続する。
【解決手段】無線LAN通信部は、第1のネットワークに接続して通信し、3G通信部は、無線LAN通信部と通信して第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、第2のネットワークを介して受信し、制御部は、無線LAN通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成し、候補リスト及び中継可能リストに基づいて、中継装置の候補のうち、無線LAN通信部と通信可能な中継装置を示す接続先リストを生成し、生成した接続先リストに基づいて、無線LAN通信部と通信される中継装置を決定する。本開示は、例えば、携帯電話機等に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管理装置、管理方法、通信装置、通信方法、中継装置、中継方法、プログラム、及び通信システムに関し、特に、例えば、ネットワークに接続する場合に用いて好適な管理装置、管理方法、通信装置、通信方法、中継装置、中継方法、プログラム、及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、管理サーバが、ネットワークへの接続を中継する中継装置にそれぞれ生じている輻輳等の通信状況を管理し、通信装置が、管理サーバにより指定される中継装置を介して、インターネット等のネットワークと通信する通信技術が存在する(例えば、引用文献1参照)。
【0003】
この通信技術によれば、管理サーバにより、例えば、輻輳の最も少ない中継装置が、最適な中継装置として指定される。そして、通信装置が、管理サーバにより指定された中継装置を介してネットワークと通信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−67103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、管理サーバは、通信装置により収集された中継装置の通信状況を、通信装置から受信して、通信状況を管理するようにしている。
【0006】
このため、通信装置による、中継装置の通信状況を送信するタイミングに応じて、管理サーバが把握している通信状況と、実際の通信状況とが異なることが生じ得る。この場合、通信装置は、必ずしも最適な中継装置を介してネットワークと通信することができない。
【0007】
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、通信装置が最適な中継装置を介してネットワークに接続できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の側面の管理装置は、第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する管理テーブル生成部と、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する第1の受信部と、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成するリスト生成部と、前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信する送信部とを含む管理装置である。
【0009】
前記通信装置と通信している前記中継装置の通信状況の変化に応じて、前記通信装置の位置情報を、前記第2のネットワークを介して前記通信装置に要求する要求部をさらに設けることができ、前記リスト生成部には、前記要求部からの要求に応じて受信される前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、新たな前記候補リストを生成させることができる。
【0010】
前記管理テーブル生成部には、前記中継装置毎に、前記位置情報の他、前記中継装置の通信状況を示す通信情報が保持された前記管理テーブルを生成させ、前記リスト生成部には、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補に、前記通信情報に基づく優先順序が対応付けられた前記候補リストを生成させることができる。
【0011】
前記要求部には、前記通信装置と通信している前記中継装置の電波強度又は通信速度の一方が、予め決められた閾値未満となったことに対応して、前記通信装置の位置情報を前記第2のネットワークを介して前記通信装置に要求させることができる。
【0012】
前記中継装置から前記第2のネットワークを介して前記位置情報及び前記通信情報を受信する第2の受信部をさらに設けることができ、前記管理テーブル生成部には、受信された前記位置情報及び前記通信情報に基づいて、前記管理テーブルを生成させることができる。
【0013】
本開示の第1の側面の管理方法は、第1のネットワークへの接続を中継する中継装置を管理する管理装置の管理方法であって、前記管理装置による、第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する管理テーブル生成ステップと、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する第1の受信ステップと、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成するリスト生成ステップと、前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信する送信ステップとを含む管理方法である。
【0014】
本開示の第1の側面のプログラムは、コンピュータを、第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する管理テーブル生成部と、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信させる第1の受信制御部と、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成するリスト生成部と、前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信させる送信制御部として機能させるためのプログラムである。
【0015】
本開示の第1の側面によれば、第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルが生成され、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報が、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信され、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストが生成され、前記候補リストが前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信される。
【0016】
本開示の第2の側面の通信装置は、第1のネットワークに接続して通信する通信部と、前記通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する受信部と、前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成するリスト生成部と、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成部と、前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定部とを含む通信装置である。
【0017】
前記受信部には、前記通信部と通信する優先順序が対応付けられた前記中継装置の候補を示す前記候補リストを受信させ、前記接続先リスト生成部には、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記優先順序が対応付けられた前記中継装置を示す前記接続先リストを生成させることができる。
【0018】
現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記位置情報を含み、前記候補リストを要求する要求信号を、前記第2のネットワークを介して送信する要求部とをさらに設けることができ、前記受信部には、前記要求信号の送信に応じて、前記第2のネットワークを介して送信されてくる前記候補リストを受信させることができる。
【0019】
前記要求部には、さらに、前記通信部と通信している前記中継装置の通信状況の変化により前記通信装置の位置情報が要求されたことに対応して、前記位置情報を含む前記要求信号を前記第2のネットワークを介して送信させることができる。
【0020】
本開示の第2の側面の通信方法は、第1のネットワークに接続して通信する通信部を有する通信装置の通信方法であって、前記通信装置による、前記通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する受信ステップと、前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成するリスト生成ステップと、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成ステップと、前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定ステップとを含む通信方法である。
【0021】
本開示の第2の側面のプログラムは、第1のネットワークに接続して通信する通信部を有する通信装置のコンピュータを、前記通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信させる受信制御部と、前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成するリスト生成部と、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成部と、前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定部として機能させるためのプログラムである。
【0022】
本開示の第2の側面によれば、第1のネットワークに接続して通信する通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストが、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信され、前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストが生成され、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストが生成され、前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置が決定される。
【0023】
本開示の第3の側面の中継装置は、第1のネットワークへの接続を中継する中継部と、現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信する送信部と、ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定部とを含む中継装置である。
【0024】
前記設定部には、前記ユーザ操作に応じて、前記中継部により中継可能な中継時間、中継の可否、中継可能な最大時間、中継可能な時間帯、中継する際に用いられる通信帯域、中継する際に用いるプロトコル、又は中継を制限する通信装置の少なくとも1つを設定させることができる。
【0025】
前記中継部による通信状況を表す通信情報を収集する収集部をさらに設けることができ、前記送信部には、前記通信情報も含む前記中継情報を、前記第2のネットワークを介して前記管理装置に送信させることができる。
【0026】
本開示の第3の側面の中継方法は、第1のネットワークへの接続を中継する中継部を有する中継装置の中継方法であって、前記中継装置による、現在位置を示す位置情報を取得する取得ステップと、前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信する送信ステップと、ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定ステップとを含む中継方法である。
【0027】
本開示の第3の側面のプログラムは、第1のネットワークへの接続を中継する中継部を有する中継装置のコンピュータを、現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信する送信部と、ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定部として機能させるためのプログラムである。
【0028】
本開示の第3の側面によれば、第1のネットワークへの接続が中継され、現在位置を示す位置情報が取得され、取得された前記位置情報を少なくとも含む中継情報が、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信され、ユーザ操作に応じて、第1のネットワークへの接続を中継する中継部の動作が設定される。
【0029】
本開示の第4の側面の通信システムは、第1のネットワークに接続して通信する通信装置、前記通信装置の前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置、及び前記中継装置を管理する管理装置からなる通信システムであって、前記管理装置は、前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する生成部と、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する第1の受信部と、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成する第1のリスト生成部と、前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信する第1の送信部とを有し、前記通信装置は、前記第1のネットワークに接続して通信する通信部と、前記第1の送信部から前記第2のネットワークを介して送信されてくる前記候補リストを受信する第2の受信部と、前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成する第2のリスト生成部と、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成部と、前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定部とを有し、前記中継装置は、前記第1のネットワークへの接続を中継する中継部と、現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第2のネットワークを介して前記管理装置に送信する第2の送信部と、ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定部とを有する通信システムである。
【0030】
本開示の第4の側面によれば、前記管理装置により、前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルが生成され、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報が、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信され、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストが生成され、前記候補リストが前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信される。また、前記通信装置により、前記管理装置から前記第2のネットワークを介して送信されてくる前記候補リストが受信され、前記第1のネットワークに接続して通信する通信装置と通信可能な中継装置を示す中継可能リストが生成され、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信装置と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストが生成され、前記接続先リストに基づいて、前記通信装置と通信される前記中継装置が決定される。さらに、前記中継装置により、現在位置を示す位置情報が取得され、取得された前記位置情報を少なくとも含む中継情報が、前記第2のネットワークを介して前記管理装置に送信され、ユーザ操作に応じて、前記第1のネットワークへの接続を中継する中継部の動作が設定される。
【発明の効果】
【0031】
本開示によれば、通信装置が最適な中継装置を介してネットワークに接続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本実施の形態である通信システムの構成例を示す図である。
【図2】管理テーブルの一例を示す図である。
【図3】管理テーブルを生成するときの一例を示す図である。
【図4】中継装置を中継してネットワークに接続する場合の一例を示す図である。
【図5】周辺APリストの一例を示す図である。
【図6】優先APリストの一例を示す図である。
【図7】接続先APリストの一例を示す図である。
【図8】管理サーバの構成例を示すブロック図である。
【図9】管理サーバが行う管理テーブル更新処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】管理サーバが行う優先APリスト配信処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】中継装置の構成例を示すブロック図である。
【図12】通信帯域を十分に確保することができないときの一例を示す図である。
【図13】中継装置が行う収集処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】通信装置の構成例を示すブロック図である。
【図15】通信装置が行うWi-Fi接続処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】優先APリストと周辺APリストを用いて接続先を決定する場合の利点を示している。
【図17】コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本開示における実施の形態(以下、本実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.本実施の形態(管理装置からの優先APリスト、及び通信装置により生成される周辺APリストに基づいて、接続先の中継装置を決定するための接続先APリストを生成する場合の一例)
2.変形例
【0034】
<1.本実施の形態>
[通信システム1の構成例]
図1は、本実施の形態である通信システム1の構成例を示している。
【0035】
この通信システム1は、基地局21、管理サーバ22、インターネット等に代表されるネットワーク23、無線LAN(Local Area Network)アクセスポイント24、複数の中継装置251乃至253、及び通信装置26から構成される。なお、中継装置251乃至253を区別する必要がない場合、中継装置251乃至253を、単に中継装置25という。また、中継装置251乃至253の個数は、3個に限定されず、N個とすることができる。さらに、無線LANアクセスポイント24の個数も、1個に限定されず、複数とすることができる。
【0036】
基地局21は、携帯電話機等に代表される通信装置26と他の通信装置(図示せず)との間で行われる音声データ等を中継するための携帯電話網を、他の基地局との間で形成する。また、例えば、基地局21は、通信装置26からの通信データを、ネットワーク23に中継する。
【0037】
ここで、基地局21は、主に、通信装置26と他の通信装置(図示せず)との間で行われる音声データ等を、携帯電話網として中継するために用いられる。したがって、基地局21において、携帯電話網として音声データ等を中継するための通信帯域を圧迫しないように、インターネット等のネットワーク23に対する通信データの中継は可能な限り抑制することが望ましい。
【0038】
このため、通信装置26は、例えば、図1に示される時刻t2において、中継装置25とWi-Fi通信可能な範囲内に存在する場合、中継装置25とWi-Fi通信を行い、中継装置25を中継してネットワーク23に接続する。
【0039】
なお、通信装置26は、例えば、図1に示される時刻t1及びt3において、中継装置25とWi-Fi通信可能な範囲内に存在しない場合には、携帯電話網としての基地局21を中継してネットワーク23に接続する。
【0040】
ここで、以下の説明では、通信装置26は、中継装置25との間でWi-Fi通信を行うものとして説明するが、通信装置26と中継装置25との間で行われる無線通信は、これに限定されない。
【0041】
基地局21は、中継装置25からの中継情報を受信し、管理サーバ22に供給する。ここで、中継情報とは、中継装置25を一意に示す機器ID、Wi-Fi通信によるネットワーク23への中継の可否を示す中継可否、Wi-Fi通信によりネットワーク23への接続を中継した総時間を示す中継総提供時間、Wi-Fi通信において使用するプロトコル(例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11n等)、中継装置25の現在位置を表す位置情報、Wi-Fi通信における電波強度や通信速度、及びWi-Fi通信時に行われる認証に用いるワンタイムパスワード等を含む情報をいう。
【0042】
また、例えば、基地局21は、通信装置26からの接続開始情報又は接続終了情報を受信し、管理サーバ22に供給する。ここで、接続開始情報とは、通信装置26において、所定の中継装置25とWi-Fi通信を開始したことを表す情報をいう。また、接続終了情報とは、所定の中継装置25とWi-Fi通信を終了したことを表す情報をいう。
【0043】
管理サーバ22は、中継装置25から基地局21を介して供給される中継情報、並びに通信装置26から基地局21を介して供給される接続開始情報及び接続終了情報に基づいて、中継装置25の通信状態等を管理する管理テーブルを生成する。なお、管理テーブルについては、図2を参照して詳述する。
【0044】
無線LANアクセスポイント24は、中継装置25とネットワーク23との間で通信される通信データを中継する。
【0045】
中継装置25は、例えば通信装置26と接続され、通信装置26からの通信データを、無線LANアクセスポイント24に中継する中継機能を有する。なお、中継装置25は、例えば携帯電話機等としても機能し、中継装置25のユーザに携帯電話機等として用いられる。
【0046】
また、中継装置25は、中継機能に代えて、又は中継機能とともに、無線LANアクセスポイントとしても機能するように構成することができる。
【0047】
中継装置25は、適宜、中継情報を生成して、基地局21を介して管理サーバ22に供給する。
【0048】
通信装置26は、例えば携帯電話機等であり、携帯電話網としての基地局21を介してネットワーク23に接続する。また、例えば、通信装置26は、中継装置25とWi-Fi通信を行い、中継装置25を中継してネットワーク23に接続する。
【0049】
通信装置26は、中継装置25との間でWi-Fi通信を開始したことに対応して、Wi-Fi通信の通信相手である中継装置25の機器IDを含む接続開始情報を生成し、基地局21に送信する。
【0050】
また、通信装置26は、中継装置25との間でWi-Fi通信を終了したことに対応して、Wi-Fi通信の通信相手である中継装置25の機器IDを含む接続終了情報を生成し、基地局21に送信する。
【0051】
[管理テーブルの一例]
次に、図2は、管理テーブルの一例を示している。この管理テーブルは、中継装置25の機器ID毎に、機器ID、Wi-Fi通信による中継の可否を示す中継可否、Wi-Fi通信によりネットワーク23への接続を中継した総時間を示す中継総提供時間、通信装置26との接続状況、Wi-Fi通信において使用するプロトコル、中継装置25の現在位置を表す位置情報、Wi-Fi通信における電波強度や通信速度、及びWi-Fi通信時に行われる中継装置25との認証に用いるワンタイムパスワードが対応付けられている。
【0052】
ここで、図2において、機器ID「AP251」、「AP252」、「AP253」は、それぞれ、中継装置251,252,253の機器IDを表す。また、図2において、「STAx」及び「STAy」は、それぞれ、異なる通信装置26を表す。
【0053】
[通信システム1の概要]
次に、図3乃至図7を参照して、通信システム1により行われる処理の概要を説明する。
【0054】
図3は、管理サーバ22が、管理テーブルを生成する様子の一例を示している。
【0055】
中継装置251乃至253は、図3に示されるように、適宜、自身の中継情報を生成し、基地局21を介して管理サーバ22に送信する。そして、管理サーバ22は、例えば中継装置251乃至253から基地局21を介して供給される中継情報に基づいて、図2に示したような管理テーブルを生成する。
【0056】
図4は、通信装置26が、ネットワーク23への接続を、例えば中継装置251を中継して行う場合の一例を示している。
【0057】
通信装置26は、ネットワーク23への接続を行う際に、通信装置26の周囲に存在する中継装置251乃至253からのビーコンを受信できたか否かに基づいて、例えばWi-Fi通信により通信可能な中継装置25の周辺APリスト41を生成する。
【0058】
すなわち、例えば、通信装置26は、中継装置251及び252からのビーコンを受信したが、中継装置253からのビーコンを受信しなかった場合、図5に示されるような周辺APリスト41を生成する。ここで、図5において、機器ID「AP251」は中継装置251を一意に表し、機器ID「AP252」は中継装置252を一意に表す。
【0059】
また、通信装置26は、図4に示されるように、通信装置26を一意に示す機器IDと、通信装置26の現在位置を示す位置情報とを含む通信パケットを生成し、基地局21を介して、管理サーバ22に送信する。
【0060】
管理サーバ22は、通信装置26から基地局21を介して通信パケットを受信したことに対応して、管理テーブルを参照して、通信装置26の現在位置の周囲に存在する中継装置251乃至253の優先APリスト42を生成する。
【0061】
すなわち、例えば、図2の管理テーブルに示されるように、中継装置251の通信速度は32Mbpsであり、中継装置252の通信速度は2Mbpsであり、中継装置253の通信速度は64Mbpsである。
【0062】
したがって、例えば、管理サーバ22は、通信速度が速い程に、優先順位を高くするようにして、図6に示されるような優先APリスト42を生成する。図6の優先APリスト42には、機器ID「AP251」に優先順位2が、機器ID「AP252」に優先順位3が、機器ID「AP253」に優先順位1が、それぞれ対応付けられている。
【0063】
なお、管理サーバ22は、通信速度に基づいて、優先順位を決定するようにしているが、優先順位の決定方法は、これに限定されない。すなわち、例えば、管理サーバ22は、図2に示される管理テーブルの項目「中継可否」、「接続状況」、「プロトコル」、「電波強度」、又は「通信速度」等の少なくとも1つに基づいて、優先順位を決定することができる。
【0064】
管理サーバ22は、図4に示されるように、生成した優先APリスト42を、基地局21を介して、通信装置26に送信する。
【0065】
通信装置26は、生成した周辺APリスト41、及び管理サーバ22から基地局21を介して送信されてくる優先APリスト42に基づいて、図7に示されるような接続先APリスト43を生成する。
【0066】
すなわち、例えば、通信装置26は、優先APリスト42に記載の(機器ID,優先順位)={(AP251,2),(AP252,3),(AP253,1)}のうち、周辺APリスト41に記載の機器ID={AP251,AP252}に対応する(機器ID,優先順位)={(AP251,2),(AP252,3)}が記載された接続先APリスト43を生成する。
【0067】
そして、通信装置26は、生成した接続先APリスト43に基づいて、複数の中継装置251乃至253の中から、Wi-Fi通信を行う接続先を選択(決定)する。
【0068】
すなわち、例えば、通信装置26は、接続先APリスト43に基づいて、優先順位の高い順に、Wi-Fi通信の開始を試みる。いまの場合、接続先APリスト43において、機器ID「AP251」に対応する中継装置251の優先順位が最も高いので、通信装置26は、中継装置251に接続するようにする。
【0069】
なお、通信装置26は、中継装置251と接続できない場合、次に優先順位の高い中継装置252に接続を試みることとなる。
【0070】
[管理サーバ22の構成例]
次に、図8は、管理サーバ22の構成例を示している。
【0071】
この管理サーバ22は、通信部61、制御部62、及び管理テーブル記憶部63から構成される。
【0072】
通信部61は、中継装置25から基地局21を介して送信されてくる中継情報を受信し、制御部62に供給する。また、例えば、通信部61は、通信装置26から基地局21を介して送信される、通信装置26の機器IDと位置情報を含む通信パケットを受信し、制御部62に供給する。
【0073】
さらに、例えば、通信部61は、制御部62からの優先APリスト42を、基地局21を介して、通信装置26に供給する。また、例えば、通信部61は、制御部62からの、通信装置26にWi-Fi通信による再接続を促すメッセージ(通信装置26からの通信パケットを要求するメッセージ)を、基地局21を介して、通信装置26に供給する。
【0074】
制御部62は、通信部61からの中継情報に基づいて、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルを更新する。すなわち、例えば、制御部62は、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルを、管理テーブル記憶部63から読み出す。そして、制御部62は、読み出した管理テーブルと、通信部61からの中継情報に基づいて、新たな管理テーブルを生成し、管理テーブル記憶部63に供給して、上書きにより記憶させる。
【0075】
また、例えば、制御部62は、通信部61からの通信パケットに基づいて、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルを用いて、優先APリスト42を生成し、通信部61に供給する。
【0076】
さらに、例えば、制御部62は、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルに基づいて、通信装置26とWi-Fi通信中の中継装置25の通信状況が悪化したか否かを判定する。なお、通信装置26とWi-Fi通信中の中継装置25の電波強度が予め決めた第1の閾値未満となった場合や、通信装置26とWi-Fi通信中の中継装置25の通信速度が予め決めた第1の閾値未満となった場合等に、通信状況が悪化したものと判定される。
【0077】
そして、制御部62は、通信装置26とWi-Fi通信中の中継装置25の通信状況が悪化したと判定した場合、通信装置26にWi-Fi通信による再接続を促すメッセージを生成し、通信部61に供給する。
【0078】
管理テーブル記憶部63は、図2に示したような管理テーブルを記憶(保持)する。
【0079】
[管理サーバ22の動作説明]
次に、図9のフローチャートを参照して、管理サーバ22が、中継装置25からの中継情報に基づいて、管理テーブルを更新する管理テーブル更新処理について説明する。
【0080】
この管理テーブル更新処理は、例えば、中継装置25から基地局21を介して管理サーバ22に、中継情報が送信されるときに開始される。
【0081】
ステップS21において、通信部61は、中継装置25から基地局21を介して送信されてくる中継情報を受信し、制御部62に供給する。
【0082】
ステップS22において、制御部62は、通信部61からの中継情報に基づいて、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルを更新する。すなわち、例えば、制御部62は、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルを、管理テーブル記憶部63から読み出す。そして、制御部62は、読み出した管理テーブルと、通信部61からの中継情報に基づいて、新たな管理テーブルを生成し、管理テーブル記憶部63に供給して、上書きにより記憶させる。
【0083】
ステップS23において、制御部62は、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルに基づいて、通信装置26と通信中の中継装置25が存在するか否かを判定する。そして、制御部62は、通信装置26と通信中の中継装置25が存在すると判定した場合、処理をステップS24に進める。
【0084】
ステップS24において、制御部62は、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルに基づいて、通信装置26と通信中の中継装置25の通信状況が悪化したか否かを判定し、悪化したと判定した場合、処理をステップS25に進める。
【0085】
なお、通信装置26とWi-Fi通信中の中継装置25の電波強度が予め決めた第1の閾値未満となった場合や、通信装置26とWi-Fi通信中の中継装置25の通信速度が予め決めた第1の閾値未満となった場合等に、通信状況が悪化したものと判定される。
【0086】
ステップS25では、制御部62は、通信装置26にWi-Fi通信による再接続を促すメッセージを生成し、通信部61に供給する。通信部61は、制御部62からのメッセージを、基地局21を介して通信装置26に送信する。以上で管理テーブル更新処理は終了される。
【0087】
なお、ステップS23において、通信装置26と通信中の中継装置25が存在しないと判定された場合、又はステップS24において、通信装置26と通信中の中継装置25の通信状況が悪化していないと判定された場合も、管理テーブル更新処理は終了される。
【0088】
以上説明したように、管理テーブル更新処理によれば、中継装置25からの中継情報に基づいて、適宜、管理テーブルを更新するようにしたので、管理テーブルの内容を常に最新の状態にすることが可能となる。
【0089】
次に、図10のフローチャートを参照して、管理サーバ22が、通信装置26からの通信パケットに応じて、優先APリスト42を配信する優先APリスト配信処理について説明する。
【0090】
この優先APリスト配信処理は、例えば、通信装置26から基地局21を介して管理サーバ22に、通信パケットが送信されるときに開始される。
【0091】
ステップS41において、通信部61は、通信装置26から基地局21を介して送信されてくる通信パケットを受信し、制御部62に供給する。
【0092】
ステップS42において、制御部62は、通信部61からの通信パケットに基づいて、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルを用いて、優先APリスト42を生成し、通信部61に供給する。
【0093】
ステップS43において、通信部61は、制御部62からの優先APリスト42を、基地局21を介して通信装置26に供給する。
【0094】
ステップS44において、制御部62は、通信装置26から基地局21及び通信部61を介して、接続開始情報が供給されたか否かに基づいて、通信装置26と中継装置25とのWi-Fi通信による接続が完了したか否かを判定する。
【0095】
そして、制御部62は、通信装置26と中継装置25とのWi-Fi通信による接続が完了したと判定するまで、ステップS44の処理を繰り返す。制御部62は、通信装置26と中継装置25とのWi-Fi通信による接続が完了したと判定した場合、処理をステップS45に進める。
【0096】
ステップS45では、制御部62は、通信部61からの接続開始情報に基づいて、管理テーブル記憶部63に記憶されている管理テーブルを更新する。以上で優先APリスト配信処理は終了される。
【0097】
以上説明したように、優先APリスト配信処理によれば、管理テーブルから、通信装置26の位置情報に応じた優先APリスト42を生成して、通信装置26に配信するようにした。
【0098】
このため、通信装置26では、管理サーバ22からの優先APリスト42を用いて、通信装置26に最適な中継機能を提供する中継装置25を選択し、選択した中継装置25を介してネットワーク23に接続できるようになる。よって、通信装置26のユーザは、ネットワーク23との通信において、通信速度が遅い等の不便を感じることなく、快適な通信環境で通信することが可能となる。
【0099】
[中継装置25の構成例]
次に、図11は、中継装置25の構成例を示している。
【0100】
この中継装置25は、無線LAN通信部81、転送部82、収集部83、位置情報検出部84、制御部85、3G通信部86、記憶部87、及び操作部88から構成される。
【0101】
無線LAN通信部81は、例えばWi-Fi通信等の無線通信により、通信装置26との間で相互に通信データを通信する。すなわち、例えば、無線LAN通信部81は、通信装置26からの通信データを受信し、転送部82に供給する。また、例えば、無線LAN通信部81は、転送部82からの通信データを、通信装置26に送信する。
【0102】
転送部82は、無線LAN通信部81からの通信データを、無線LANアクセスポイント24に転送(中継)する。また、例えば、転送部82は、無線LANアクセスポイント24からの通信データを、無線LAN通信部81に転送する。
【0103】
収集部83は、無線LAN通信部81から、Wi-Fi通信の通信状況(を表すデータ)を収集し、制御部85に供給する。
【0104】
位置情報検出部84は、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)等を用いて、中継位置25の現在位置を表す位置情報を検出し、制御部85に供給する。
【0105】
なお、中継装置25が、例えば携帯電話機等である場合、3G通信部86において、近くの基地局から、その基地局の位置情報を受信するようにし、受信した位置情報を、中継装置25の位置情報として、制御部85に供給するようにしてもよい。この場合、中継装置25において、位置情報検出部84を設ける必要がなくなる。
【0106】
制御部85は、例えば、操作部88からの操作信号に基づいて、無線LAN通信部81、転送部82、収集部83、位置情報検出部84、及び3G通信部86を制御する。
【0107】
また、例えば、制御部85は、記憶部87から、中継装置25の機器IDを読み出す。そして、制御部85は、読み出した中継装置25の機器ID、収集部83からの通信状況、及び位置情報検出部84からの位置情報に基づいて、中継情報を生成し、3G通信部86に供給する。
【0108】
なお、制御部85は、通信装置26からの通信データをネットワーク23に中継した総時間を表す中継総提供時間を含む中継情報を生成するようにして、3G通信部86及び基地局21を介して管理サーバ22に供給するようにしている。
【0109】
これにより、管理サーバ22は、図2に示されるような管理テーブルにおいて、中継装置25毎の中継総提供時間を把握することができるようになっている。
【0110】
そして、例えば、管理サーバ22では、中継装置25の中継総提供時間に応じて、中継装置25に優先的に広い通信帯域を割り当てたり、中継装置25を携帯電話機等としても用いた場合の携帯代等を割り引くようにしている。このようにして、通信システム1では、中継装置25が中継機能を提供し易い環境を作るようにしている。
【0111】
制御部85は、例えば、いわゆる携帯電話機として機能し、3G通信部86及び基地局21を介して、他の携帯電話機との間で音声データ等を通信する。これにより、中継装置25のユーザは、他の携帯電話機のユーザとの間で通話を行うことができる。
【0112】
3G通信部86は、制御部85からの中継情報を、基地局21を介して管理サーバ22に送信する。また、例えば、3G通信部86は、基地局21からの音声データ等を受信し、制御部85に供給する。
【0113】
記憶部87は、制御部85により実行されるプログラム等の他、中継装置25の機器IDを予め保持している。
【0114】
操作部88は、例えば操作ボタン等により構成されており、中継装置25のユーザにより操作される。操作部88は、ユーザにより操作されたことに対応して、対応する操作信号を、制御部85に供給する。
【0115】
ところで、中継装置25は、通信装置26によるネットワーク23への接続を中継する中継機能を有する他、携帯電話機等としても機能する。
【0116】
したがって、中継装置25において、無制限に中継機能を開放した場合、図12に示されるように、中継装置25のユーザは、携帯電話機等として中継装置25を使用するために必要な通信帯域を確保することができないことが生じ得る。なお、図12において、白色の矩形は、中継機能に用いられる通信帯域を表し、斜線で示される矩形は、携帯電話機等で用いられる通信帯域を表す。
【0117】
そこで、中継装置25では、ユーザの設定操作に応じて、例えば、中継機能の提供の可否、最大限に中継機能を提供可能な提供時間、中継機能を提供する時間帯、中継機能に用いる通信帯域、Wi-Fi通信に使用するプロトコル、中継機能の提供を許可(又は禁止)する通信装置26等の少なくとも1つを設定できるようにすることが望ましい。
【0118】
具体的には、例えば、操作部88は、ユーザの設定操作が行われたことに対応して、対応する操作信号を制御部85に供給する。制御部85は、操作部88からの操作信号に応じて、ユーザの設定操作により設定された内容を表す設定情報を生成し、記憶部87に供給して記憶させる。
【0119】
そして、制御部85は、記憶部87に記憶されている設定情報に応じて、通信装置26からの通信データを中継するように、無線LAN通信部81及び転送部82を制御することとなる。
【0120】
なお、この設定情報は、収集部83により収集され、中継情報を生成する際にも用いられる。
【0121】
[中継装置25の動作説明]
次に、図13のフローチャートを参照して、中継装置25が、Wi-Fi通信による通信状況を収集するとともに、位置情報を検出するようにして得られる中継情報を、基地局21を介して管理サーバ22に送信する収集処理について説明する。
【0122】
この収集処理は、例えば、所定の時間が経過する毎に開始される。なお、制御部85は、図示せぬ計時部を有しているものとし、時間を計時するものとする。
【0123】
ステップS61において、収集部83は、無線LAN通信部81から、Wi-Fi通信の通信状況(を表すデータ)を収集し、制御部85に供給する。
【0124】
ステップS62において、位置情報検出部84は、GPS等を用いて、中継位置25の現在位置を表す位置情報を検出し、制御部85に供給する。
【0125】
ステップS63において、制御部85は、記憶部87から、中継装置25の機器IDを読み出す。そして、制御部85は、読み出した中継装置25の機器ID、収集部83からの通信状況、及び位置情報検出部84からの位置情報に基づいて、中継情報を生成し、3G通信部86に供給する。
【0126】
ステップS64において、3G通信部86は、制御部85からの中継情報を、基地局21を介して、管理サーバ22に送信する。以上で収集処理は終了される。
【0127】
以上説明したように、収集処理によれば、適宜、中継情報を生成して、管理サーバ22に送信するようにしたので、管理サーバ22において、中継装置25の通信状態等を管理する管理テーブルを常に最新の状態に保つことが可能となる。
【0128】
[通信装置26の構成例]
次に、図14は、通信装置26の構成例を示している。
【0129】
この通信装置26は、操作部101、位置情報検出部102、制御部103、記憶部104、3G通信部105、及び無線LAN通信部106から構成される。
【0130】
操作部101は、例えば操作ボタン等により構成されており、通信装置26のユーザにより操作される。操作部101は、ユーザにより操作されたことに対応して、対応する操作信号を、制御部103に供給する。
【0131】
位置情報検出部102、GPS等を用いて、通信装置26の現在位置を表す位置情報を検出し、制御部103に供給する。なお、3G通信部105において、近くの基地局から、その基地局の位置情報を受信するようにし、受信した位置情報を、通信装置26の位置情報として、制御部103に供給するようにしてもよい。この場合、通信装置26において、位置情報検出部102を設ける必要がなくなる。
【0132】
制御部103は、例えば、操作部101からの操作信号に基づいて、位置情報検出部102、3G通信部105、及び無線LAN通信部106を制御する。
【0133】
また、例えば、制御部103は、記憶部104から、通信装置26の機器IDを読み出す。そして、制御部103は、位置情報検出部102からの位置情報、及び読み出した機器IDを含む通信パケットを生成し、3G通信部105に供給する。
【0134】
制御部103は、3G通信部105からの、Wi-Fi通信による再接続を促すメッセージに基づいて、再度、通信パケットを生成し、3G通信部105に供給する。
【0135】
さらに、例えば、制御部103は、中継装置25から無線LAN通信部106を介して受信されるビーコンに基づいて、通信装置26の周囲に存在する中継装置25のリストを表す周辺APリスト41を生成する。
【0136】
そして、制御部103は、生成した周辺APリスト41、及び3G通信部105からの優先APリスト42に基づいて、接続先APリスト43を生成する。制御部103は、生成した接続先APリスト43に基づいて、接続先APリスト43に記載された優先順位で中継装置25との接続を試みる。
【0137】
制御部103は、無線LAN通信部106の制御により、中継装置25とのWi-Fi通信が開始されたことに対応して、接続開始情報を生成し、3G通信部105に供給する。また、制御部103は、無線LAN通信部106の制御により、中継装置25とのWi-Fi通信が終了されたことに対応して、接続終了情報を生成し、3G通信部105に供給する。
【0138】
記憶部104は、制御部103により実行されるプログラム等の他、通信装置26の機器IDを予め保持している。
【0139】
3G通信部105は、制御部103からの通信パケットを、基地局21を介して管理サーバ22に送信する。また、例えば、3G通信部105は、通信パケットを送信したことに対応して、管理サーバ22から基地局21を介して送信されてくる優先APリスト42を受信し、制御部103に供給する。
【0140】
さらに、例えば、3G通信部105は、管理サーバ22から基地局を介して送信されてくる、Wi-Fi通信による再接続を促すメッセージを受信し、制御部103に供給する。
【0141】
また、例えば、3G通信部105は、制御部103からの接続開始情報及び接続終了情報を、基地局21を介して管理サーバ22に供給する。
【0142】
無線LAN通信部106は、制御部103からの制御にしたがって、所定の中継装置25との接続を試みる。そして、無線LAN通信部106は、所定の中継装置25と接続されたことに対応して、接続先の中継装置25との間で、Wi-Fi通信により通信データを通信する。
【0143】
[通信装置26の動作説明]
次に、図15のフローチャートを参照して、通信装置26が行うWi-Fi接続処理について説明する。
【0144】
なお、このWi-Fi接続処理は、例えば、ユーザが、中継装置25との間でWi-Fi通信が開始されるように、通信装置26の操作部101を操作したときに開始される。このとき、制御部103は、操作部101からの操作信号に基づいて、位置情報検出部102、3G通信部105、及び無線LAN通信部106を制御して、中継装置25とのWi-Fi通信を開始させる。
【0145】
その他、例えば、このWi-Fi接続処理は、3G通信部105において、管理サーバ22から基地局21を介して、Wi-Fi通信による再接続を促すメッセージが受信されたときに開始される。
【0146】
ステップS81では、位置情報検出部102は、GPS等を用いて、通信装置26の現在位置を表す位置情報を検出し、制御部103に供給する。
【0147】
ステップS82では、制御部103は、記憶部104から、通信装置26の機器IDを読み出す。そして、ステップS83において、制御部103は、位置情報検出部102からの位置情報、及び読み出した機器IDを含む通信パケットを生成し、3G通信部105に供給する。
【0148】
ステップS84では、3G通信部105は、制御部103からの通信パケットを、基地局21を介して管理サーバ22に送信する。
【0149】
ステップS85では、制御部103は、中継装置25から無線LAN通信部106を介して受信されるビーコンに基づいて、通信装置26とWi-Fi通信可能な中継装置25のリストを表す周辺APリスト41を生成し、記憶部104に供給して記憶させる。
【0150】
なお、管理サーバ22は、3G通信部105から基地局21を介して送信されてくる通信パケットを受信したことに応じて、通信装置26と優先してWi-Fi通信すべき中継装置25の候補を表す優先APリスト42を、基地局21を介して、3G通信部105に送信する。
【0151】
ステップS86では、3G通信部105は、管理サーバ22から基地局21を介して送信されてくる優先APリスト42を受信し、制御部103に供給する。
【0152】
ステップS87では、制御部103は、3G通信部105からの優先APリスト42に、記憶部104に記憶されている周辺APリスト41に記載された中継装置25が含まれているか否かを判定する。
【0153】
ステップS87では、制御部103は、3G通信部105からの優先APリスト42に、記憶部104に記憶されている周辺APリスト41に記載された中継装置25が含まれていると判定した場合、処理をステップS88に進める。
【0154】
ステップS88では、制御部103は、3G通信部105からの優先APリスト42と、記憶部104に記憶されている周辺APリスト41とに共通して記載されている中継装置25のリストを表す接続先APリスト43を生成する。
【0155】
ステップS89では、制御部103は、生成した接続先APリスト43に記載されている複数の中継装置25のうち、優先順位が最も高い中継装置25に注目する。そして、制御部103は、無線LAN通信部106を制御して、注目している中継装置25に対して、Wi-Fi通信による接続を試みる。
【0156】
なお、制御部103には、管理サーバ22から、基地局21及び3G通信部105を介して、優先APリスト42の他、優先APリスト42に記載の中継装置25との認証に用いるワンタイムパスワードも送信されてくる。
【0157】
制御部103は、送信されてくるワンタイムパスワードを用いて、注目している中継装置25との認証を行うようにして、Wi-Fi通信による接続を試みる。
【0158】
ステップS90において、制御部103は、無線LAN通信部106を制御して、所定の時間内に、注目している中継装置25に接続できたか否かを判定し、所定の時間内に接続できなかったと判定した場合、処理をステップS91に進める。
【0159】
ステップS91では、制御部103は、接続先APリスト43に基づいて、生成した接続先APリスト43に記載されている複数の中継装置25のうち、まだ注目していない中継装置25が存在するか否かを判定する。制御部103は、まだ注目していない中継装置25が存在すると判定した場合、処理をステップS89に戻す。
【0160】
そして、ステップS89では、制御部103は、生成した接続先APリスト43に記載され、まだ注目されていない中継装置25のうち、優先順位が最も高い中継装置25に注目する。そして、制御部103は、無線LAN通信部106を制御して、注目している中継装置25に対して、Wi-Fi通信による接続を試み、処理をステップS90に進め、それ以降同様の処理を行う。
【0161】
ステップS90において、制御部103は、無線LAN通信部106を制御して、所定の時間内に、注目している中継装置25に接続できたと判定した場合、処理をステップS92に進める。
【0162】
ステップS92では、制御部103は、注目している中継装置25との接続を開始した旨を表す接続開始情報を生成し、3G通信部105に供給する。そして、3G通信部105は、制御部103からの接続開始情報を、基地局21を介して管理サーバ22に送信する。
【0163】
なお、ステップS87において、優先APリスト42に、周辺APリスト41に記載された中継装置25が含まれていないと判定された場合、ステップS91において、まだ注目していない中継装置25が存在しないと判定された場合、処理はステップS93に進められる。
【0164】
ステップS93では、制御部103は、いずれの中継装置25にも接続できない旨を表す接続失敗通知を、3G通信部105に供給する。そして、制御部103は、3G通信部105を制御して、接続失敗通知を、基地局21を介して管理サーバ22に送信させる。以上でWi-Fi接続処理は終了される。
【0165】
以上説明したように、Wi-Fi接続処理によれば、優先APリスト42と周辺APリスト41に基づいて、接続先APリスト43を生成し、生成した接続先APリスト43を用いて、Wi-Fi通信すべき中継装置25を決定するようにした。したがって、例えば、優先APリスト42のみを用いて、Wi-Fi通信すべき中継装置25を決定する場合と比較して、より適切な中継装置25を決定することが可能となる。
【0166】
次に、図16は、優先APリスト42及び周辺APリスト41に基づいて、接続先APリスト43を生成するようにしたことによる利点を示している。
【0167】
図16Aは、優先APリスト42及び周辺APリスト41にそれぞれ記載されている機器IDの一例を示している。なお、機器ID「AP121」,「AP122」,「AP123」,「AP124」は、それぞれ、中継装置121,122,123,124それぞれの機器IDを表す。
【0168】
なお、中継装置121乃至124は、図16Bに示されるように、通信装置26の周囲に存在するものとする。
【0169】
図16Aにおいて、優先APリスト42には、中継装置123の機器ID「AP123」及び中継装置124の機器ID「AP124」が記載されている。なお、中継装置121及び122は、中継情報を管理サーバ22に送信する機能を有していないため、優先APリスト42において、機器ID「AP123」及び「AP124」は記載されていない。
【0170】
また、図16Bにおいて、周辺APリスト41には、中継装置121の機器ID「AP121」、中継装置122の機器ID「AP122」、及び中継装置124の機器ID「AP124」が記載されている。なお、通信装置26において、所定の信号レベル以上のビーコンを中継装置123から受信できないため、周辺APリスト41において、機器ID「AP123」は記載されていない。
【0171】
通信装置26が、仮に、優先APリスト42のみを用いて、Wi-Fi通信を行う中継装置を選択する場合、中継装置123又は中継装置124の一方を接続先として選択することとなるが、比較的、通信状況の悪い中継装置123を選択してしまうことが生じ得る。
【0172】
しかしながら、通信装置26において、優先APリスト42の他、周辺APリスト41も用いるようにしたので、通信状況の悪い中継装置123を選択することなく、比較的、通信状況の良い中継装置124を選択してWi-Fi通信することができる。
【0173】
<2.変形例>
本実施の形態では、管理サーバ22において、図2に示されたような管理テーブルを用いて、携帯端末として持ち運び可能な中継装置25の通信状況等を管理するようにした。
【0174】
しかしながら、その他、例えば、管理サーバ22は、固定の無線LANアクセスポイント24の通信状況等も管理するようにしてもよい。なお、この場合、無線LANアクセスポイント24は、適宜、中継情報を生成し、基地局21を介して管理サーバ22に供給することとなる。ここで、図1では、図面が煩雑になるのを回避するために、1個の無線LANアクセスポイント24のみを記載するようにしたが、無線LANアクセスポイント24は、複数個存在してもよい。したがって、管理サーバ22は、1個又は複数個の無線LANアクセスポイントの通信状況等を管理することとなる。
【0175】
このように構成した場合、管理サーバ22において、例えば、固定の無線LANアクセスポイントほど、優先順位が高くなるような優先APリスト42を生成して、基地局21を介して通信装置26に供給するようにしてもよい。
【0176】
これは、中継装置25は移動することがあるものの、無線LANアクセスポイント24は固定されており移動することがないため、無線LANアクセスポイント24とWi-Fi通信することが望ましいことによる。
【0177】
また、本実施の形態では、通信装置26において、中継装置25とのWi-Fi通信による接続を行う際に、ワンタイムパスワードを用いるようにした。しかしながら、通信装置26と中継装置25との間で、電磁誘導による近接無線通信(NFC(Near Field Communication))を用いて、相互にデバイスパスワードを交換することにより、Wi-Fi通信の接続を行うようにしてもよい。
【0178】
その他、例えば、通信装置26において、通信装置26と中継装置25とに、Wi-Fi通信による接続を開始するための接続開始ボタンを設けるようにして、通信装置26と中継装置25との両方の接続開始ボタンが押下されたことに対応して、Wi-Fi通信の接続を開始するようにしてもよい。
【0179】
さらに、例えば、本実施の形態では、管理サーバ22は、携帯電話網を形成する基地局21と接続されるようにしたが、その他、例えば、ネットワーク23を介して基地局21と接続されるようにしてもよい。
【0180】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する管理テーブル生成部と、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する第1の受信部と、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成するリスト生成部と、前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信する送信部とを含む管理装置。
(2)前記通信装置と通信している前記中継装置の通信状況の変化に応じて、前記通信装置の位置情報を、前記第2のネットワークを介して前記通信装置に要求する要求部をさらに含み、前記リスト生成部は、前記要求部からの要求に応じて受信される前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、新たな前記候補リストを生成する前記(1)に記載の管理装置。
(3)前記管理テーブル生成部は、前記中継装置毎に、前記位置情報の他、前記中継装置の通信状況を示す通信情報が保持された前記管理テーブルを生成し、前記リスト生成部は、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補に、前記通信情報に基づく優先順序が対応付けられた前記候補リストを生成する前記(1)又は(2)に記載の管理装置。
(4)前記要求部は、前記通信装置と通信している前記中継装置の電波強度又は通信速度の一方が、予め決められた閾値未満となったことに対応して、前記通信装置の位置情報を前記第2のネットワークを介して前記通信装置に要求する前記(2)に記載の管理装置。
(5)前記中継装置から前記第2のネットワークを介して前記位置情報及び前記通信情報を受信する第2の受信部をさらに含み、前記管理テーブル生成部は、受信された前記位置情報及び前記通信情報に基づいて、前記管理テーブルを生成する前記(3)に記載の管理装置。
(6)第1のネットワークへの接続を中継する中継装置を管理する管理装置の管理方法において、前記管理装置による、第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する管理テーブル生成ステップと、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する第1の受信ステップと、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成するリスト生成ステップと、前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信する送信ステップとを含む管理方法。
(7)コンピュータを、第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する管理テーブル生成部と、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信させる第1の受信制御部と、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成するリスト生成部と、前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信させる送信制御部として機能させるためのプログラム。
(8)第1のネットワークに接続して通信する通信部と、前記通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する受信部と、前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成するリスト生成部と、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成部と、前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定部とを含む通信装置。
(9)前記受信部は、前記通信部と通信する優先順序が対応付けられた前記中継装置の候補を示す前記候補リストを受信し、前記接続先リスト生成部は、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記優先順序が対応付けられた前記中継装置を示す前記接続先リストを生成する前記(8)に記載の通信装置。
(10)現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記位置情報を含み、前記候補リストを要求する要求信号を、前記第2のネットワークを介して送信する要求部とをさらに含み、前記受信部は、前記要求信号の送信に応じて、前記第2のネットワークを介して送信されてくる前記候補リストを受信する前記(8)又は(9)に記載の通信装置。
(11)前記要求部は、さらに、前記通信部と通信している前記中継装置の通信状況の変化により前記通信装置の位置情報が要求されたことに対応して、前記位置情報を含む前記要求信号を前記第2のネットワークを介して送信する前記(10)に記載の通信装置。
(12)第1のネットワークに接続して通信する通信部を有する通信装置の通信方法において、前記通信装置による、前記通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する受信ステップと、前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成するリスト生成ステップと、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成ステップと、前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定ステップとを含む通信方法。
(13)第1のネットワークに接続して通信する通信部を有する通信装置のコンピュータを、前記通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信させる受信制御部と、前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成するリスト生成部と、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成部と、前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定部として機能させるためのプログラム。
(14)第1のネットワークへの接続を中継する中継部と、現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信する送信部と、ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定部とを含む中継装置。
(15)前記設定部は、前記ユーザ操作に応じて、前記中継部により中継可能な中継時間、中継の可否、中継可能な最大時間、中継可能な時間帯、中継する際に用いられる通信帯域、中継する際に用いるプロトコル、又は中継を制限する通信装置の少なくとも1つを設定する前記(14)に記載の中継装置。
(16)前記中継部による通信状況を表す通信情報を収集する収集部をさらに含み、前記送信部は、前記通信情報も含む前記中継情報を、前記第2のネットワークを介して前記管理装置に送信する前記(14)又は(15)に記載の中継装置。
(17)第1のネットワークへの接続を中継する中継部を有する中継装置の中継方法において、前記中継装置による、現在位置を示す位置情報を取得する取得ステップと、前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信する送信ステップと、ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定ステップとを含む中継方法。
(18)第1のネットワークへの接続を中継する中継部を有する中継装置のコンピュータを、現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信する送信部と、ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定部として機能させるためのプログラム。
(19)第1のネットワークに接続して通信する通信装置、前記通信装置の前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置、及び前記中継装置を管理する管理装置からなる通信システムにおいて、前記管理装置は、前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する生成部と、前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する第1の受信部と、前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成する第1のリスト生成部と、前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信する第1の送信部とを有し、前記通信装置は、前記第1のネットワークに接続して通信する通信部と、前記第1の送信部から前記第2のネットワークを介して送信されてくる前記候補リストを受信する第2の受信部と、前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成する第2のリスト生成部と、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成部と、前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定部とを有し、前記中継装置は、前記第1のネットワークへの接続を中継する中継部と、現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第2のネットワークを介して前記管理装置に送信する第2の送信部と、ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定部とを有する通信システム。
【0181】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、又は、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0182】
[コンピュータの構成例]
図17は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示している。
【0183】
CPU(Central Processing Unit)141は、ROM(Read Only Memory)142、又は記憶部148に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)143には、CPU141が実行するプログラムやデータ等が適宜記憶される。これらのCPU141、ROM142、及びRAM143は、バス144により相互に接続されている。
【0184】
CPU141にはまた、バス144を介して入出力インタフェース145が接続されている。入出力インタフェース145には、キーボード、マウス、マイクロホン等よりなる入力部146、ディスプレイ、スピーカ等よりなる出力部147が接続されている。CPU141は、入力部146から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU141は、処理の結果を出力部147に出力する。
【0185】
入出力インタフェース145に接続されている記憶部148は、例えばハードディスクからなり、CPU141が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部149は、ネットワークやローカルエリアネットワーク等のネットワークを介して外部の装置と通信する。
【0186】
また、通信部149を介してプログラムを取得し、記憶部148に記憶してもよい。
【0187】
入出力インタフェース145に接続されているドライブ150は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等のリムーバブルメディア151が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータ等を取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部148に転送され、記憶される。
【0188】
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを記録(記憶)する記録媒体は、図17に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disc)を含む)、もしくは半導体メモリ等よりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア151、又は、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM142や、記憶部148を構成するハードディスク等により構成される。記録媒体へのプログラムの記録は、必要に応じてルータ、モデム等のインタフェースである通信部149を介して、ローカルエリアネットワーク、ネットワーク、デジタル衛星放送といった、有線又は無線の通信媒体を利用して行われる。
【0189】
なお、本明細書において、上述した一連の処理を記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0190】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0191】
なお、本開示の実施の形態は、上述した本実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0192】
1 通信システム, 21 基地局, 22 管理サーバ, 23 ネットワーク, 24 無線LANアクセスポイント, 25 中継装置, 26 通信装置, 61 通信部, 62 制御部, 63 管理テーブル記憶部, 81 無線LAN通信部, 82 転送部, 83 収集部, 84 位置情報検出部, 85 制御部, 86 3G通信部, 87 記憶部, 88 操作部, 101 操作部, 102 位置情報検出部, 103 制御部, 104 記憶部, 105 3G通信部, 106 無線LAN通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する管理テーブル生成部と、
前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する第1の受信部と、
前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成するリスト生成部と、
前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信する送信部と
を含む管理装置。
【請求項2】
前記通信装置と通信している前記中継装置の通信状況の変化に応じて、前記通信装置の位置情報を、前記第2のネットワークを介して前記通信装置に要求する要求部をさらに含み、
前記リスト生成部は、前記要求部からの要求に応じて受信される前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、新たな前記候補リストを生成する
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記管理テーブル生成部は、前記中継装置毎に、前記位置情報の他、前記中継装置の通信状況を示す通信情報が保持された前記管理テーブルを生成し、
前記リスト生成部は、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補に、前記通信情報に基づく優先順序が対応付けられた前記候補リストを生成する
請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記要求部は、前記通信装置と通信している前記中継装置の電波強度又は通信速度の一方が、予め決められた閾値未満となったことに対応して、前記通信装置の位置情報を前記第2のネットワークを介して前記通信装置に要求する
請求項2に記載の管理装置。
【請求項5】
前記中継装置から前記第2のネットワークを介して前記位置情報及び前記通信情報を受信する第2の受信部をさらに含み、
前記管理テーブル生成部は、受信された前記位置情報及び前記通信情報に基づいて、前記管理テーブルを生成する
請求項3に記載の管理装置。
【請求項6】
第1のネットワークへの接続を中継する中継装置を管理する管理装置の管理方法において、
前記管理装置による、
第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する管理テーブル生成ステップと、
前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する第1の受信ステップと、
前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成するリスト生成ステップと、
前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信する送信ステップと
を含む管理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する管理テーブル生成部と、
前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信させる第1の受信制御部と、
前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成するリスト生成部と、
前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信させる送信制御部と
して機能させるためのプログラム。
【請求項8】
第1のネットワークに接続して通信する通信部と、
前記通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する受信部と、
前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成するリスト生成部と、
前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成部と、
前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定部と
を含む通信装置。
【請求項9】
前記受信部は、前記通信部と通信する優先順序が対応付けられた前記中継装置の候補を示す前記候補リストを受信し、
前記接続先リスト生成部は、前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記優先順序が対応付けられた前記中継装置を示す前記接続先リストを生成する
請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、
前記位置情報を含み、前記候補リストを要求する要求信号を、前記第2のネットワークを介して送信する要求部と
をさらに含み、
前記受信部は、前記要求信号の送信に応じて、前記第2のネットワークを介して送信されてくる前記候補リストを受信する
請求項8に記載の通信装置。
【請求項11】
前記要求部は、さらに、前記通信部と通信している前記中継装置の通信状況の変化により前記通信装置の位置情報が要求されたことに対応して、前記位置情報を含む前記要求信号を前記第2のネットワークを介して送信する
請求項10に記載の通信装置。
【請求項12】
第1のネットワークに接続して通信する通信部を有する通信装置の通信方法において、
前記通信装置による、
前記通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する受信ステップと、
前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成するリスト生成ステップと、
前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成ステップと、
前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定ステップと
を含む通信方法。
【請求項13】
第1のネットワークに接続して通信する通信部を有する通信装置のコンピュータを、
前記通信部と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置の候補を示す候補リストを、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信させる受信制御部と、
前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成するリスト生成部と、
前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成部と、
前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定部と
して機能させるためのプログラム。
【請求項14】
第1のネットワークへの接続を中継する中継部と、
現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、
前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信する送信部と、
ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定部と
を含む中継装置。
【請求項15】
前記設定部は、前記ユーザ操作に応じて、前記中継部により中継可能な中継時間、中継の可否、中継可能な最大時間、中継可能な時間帯、中継する際に用いられる通信帯域、中継する際に用いるプロトコル、又は中継を制限する通信装置の少なくとも1つを設定する
請求項14に記載の中継装置。
【請求項16】
前記中継部による通信状況を表す通信情報を収集する収集部をさらに含み、
前記送信部は、前記通信情報も含む前記中継情報を、前記第2のネットワークを介して前記管理装置に送信する
請求項14に記載の中継装置。
【請求項17】
第1のネットワークへの接続を中継する中継部を有する中継装置の中継方法において、
前記中継装置による、
現在位置を示す位置情報を取得する取得ステップと、
前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信する送信ステップと、
ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定ステップと
を含む中継方法。
【請求項18】
第1のネットワークへの接続を中継する中継部を有する中継装置のコンピュータを、
現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、
前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して、前記中継装置を管理する管理装置に送信する送信部と、
ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定部と
して機能させるためのプログラム。
【請求項19】
第1のネットワークに接続して通信する通信装置、前記通信装置の前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置、及び前記中継装置を管理する管理装置からなる通信システムにおいて、
前記管理装置は、
前記第1のネットワークへの接続を中継する中継装置毎に、前記中継装置の現在位置を示す位置情報が保持された管理テーブルを生成する生成部と、
前記中継装置を介して前記第1のネットワークに接続する通信装置から、前記通信装置の現在位置を示す位置情報を、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワークを介して受信する第1の受信部と、
前記通信装置の位置情報に基づき、前記管理テーブルを参照して、前記通信装置と通信して前記第1のネットワークへの接続を中継する前記中継装置の候補を示す候補リストを生成する第1のリスト生成部と、
前記候補リストを前記第2のネットワークを介して前記通信装置に送信する第1の送信部と
を有し、
前記通信装置は、
前記第1のネットワークに接続して通信する通信部と、
前記第1の送信部から前記第2のネットワークを介して送信されてくる前記候補リストを受信する第2の受信部と、
前記通信部と通信可能な中継装置を示す中継可能リストを生成する第2のリスト生成部と、
前記候補リスト及び前記中継可能リストに基づいて、前記中継装置の候補のうち、前記通信部と通信可能な前記中継装置を示す接続先リストを生成する接続先リスト生成部と、
前記接続先リストに基づいて、前記通信部と通信される前記中継装置を決定する決定部と
を有し、
前記中継装置は、
前記第1のネットワークへの接続を中継する中継部と、
現在位置を示す位置情報を取得する取得部と、
前記位置情報を少なくとも含む中継情報を、前記第2のネットワークを介して前記管理装置に送信する第2の送信部と、
ユーザ操作に応じて、前記中継部の動作を設定する設定部と
を有する
通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−209708(P2012−209708A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73045(P2011−73045)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】