説明

管理装置および管理システム

【課題】 蓄電素子を取り扱う複数の企業において、リサイクル対象の蓄電素子の供給先を管理することにより、各企業の収支状況の悪化を抑制する。
【解決手段】 管理装置(10)は、メモリ(12)およびコントローラ(11)を有する。メモリは、リサイクル対象の蓄電素子に関する情報を記憶する。コントローラは、蓄電素子の供給に関する供給情報が入力されることに応じて、蓄電素子の供給先を決定する。ここで、コントローラは、供給情報に含まれる供給先の収支状況と、収支状況が悪化するほど優先順位が高くなる優先ルールとに基づいて、蓄電素子の供給先を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リサイクルされる蓄電素子を管理する管理装置および管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池は、様々な分野で使用されている。例えば、複数の単電池(二次電池)が電気的に直列に接続された組電池は、車両に搭載することができる。ここで、車両から取り外された組電池は、まだ使用できる場合があったり、組電池の一部である単電池が、まだ使用できる場合があったりする。このような組電池や単電池は、リサイクルの対象とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−141464号公報
【特許文献2】特開2010−111276号公報
【特許文献3】特開2006−215597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二次電池を取り扱う複数の企業では、収支状況が様々である。一部の企業では、収支状況が黒字であったり、一部の企業では、収支状況が赤字であったりする。ここで、リサイクルの対象となる二次電池は、安価に入手することができ、二次電池の購入等に伴う支出を減らすことができる。このため、収支状況が悪化している企業において、リサイクル対象の二次電池を積極的に用いれば、収支状況の更なる悪化を抑制することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願第1の発明である管理装置は、メモリおよびコントローラを有する。メモリは、リサイクル対象の蓄電素子に関する情報を記憶する。コントローラは、蓄電素子の供給に関する供給情報が入力されることに応じて、蓄電素子の供給先を決定する。ここで、コントローラは、供給情報に含まれる供給先の収支状況と、収支状況が悪化するほど優先順位が高くなる優先ルールとに基づいて、蓄電素子の供給先を決定する。
【0006】
本願第1の発明によれば、リサイクル対象の蓄電素子を、収支状況が悪化する供給先に優先的に供給することができる。リサイクル対象の蓄電素子は、安価に入手できるため、蓄電素子の購入等に伴う支出を抑えることができ、収支状況の更なる悪化を抑制することができる。また、使用済みの蓄電素子をリサイクルすることにより、蓄電素子を有効活用することができる。
【0007】
コントローラは、供給先の決定に関する情報を、供給情報の出力先に対して送信することができる。また、蓄電素子としては、車両に搭載され、車両の走行に用いられるエネルギを出力する蓄電素子を用いることができる。蓄電素子には、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池が含まれる。二次電池には、単電池や、複数の単電池が電気的に直列に接続された組電池が含まれる。
【0008】
本願第2の発明である管理システムは、本願第1の発明である管理装置と、蓄電素子に関する情報を管理装置に送信する送信装置と、を有する。管理装置のメモリは、送信装置から送信された情報を記憶する。本願第2の発明によれば、リサイクル対象となる蓄電素子の情報を蓄積することができる。そして、蓄積された蓄電素子の情報を用いて、蓄電素子の供給先を決定することができる。
【0009】
本願第3の発明である管理システムは、本願第1の発明である管理装置と、供給情報を管理装置に送信するとともに、管理装置から、供給先の決定に関する情報を受信する送受信装置と、を有する。本願第3の発明によれば、リサイクル対象の蓄電素子を利用するときに、蓄電素子の供給を受けられるか否かを確認することができる。
【0010】
本願第4の発明は、コンピュータによって実行され、リサイクル対象の蓄電素子を管理する管理プログラムであって、第1ステップおよび第2ステップを有する。第1ステップでは、蓄電素子の供給に関する情報を取得する。第2ステップでは、第1ステップで取得した情報に含まれる供給先の収支状況と、供給先の収支状況が悪化するほど優先順位が高くなる優先ルールとに基づいて、蓄電素子の供給先を決定する。
【0011】
本願第4の発明によれば、収支状況が悪化している供給先に対して、リサイクル対象となる蓄電素子を優先的に供給でき、リサイクル対象の蓄電素子を用いて支出を低減することができる。これにより、収支状況の更なる悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1である電池管理システムの構成を示す図である。
【図2】実施例1において、電池情報入力端末での処理を示すフローチャートである。
【図3】実施例1において、供給情報入力端末での処理を示すフローチャートである。
【図4】実施例1において、電池管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】実施例1において、優先ルールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0014】
本発明の実施例1である電池管理システムについて説明する。図1は、電池管理システムの構成を示す概略図である。本実施例の電池管理システム1は、リサイクルされる二次電池(蓄電素子)の供給順序を、供給先の収支状況に応じて決定するものである。
【0015】
二次電池としては、例えば、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池がある。また、二次電池の代わりに、蓄電素子としての電気二重層キャパシタ(コンデンサ)をリサイクルの対象とすることができる。
【0016】
リサイクルされる二次電池としては、例えば、車両に搭載された二次電池を用いることができる。車両に二次電池を搭載するときには、複数の単電池(二次電池)を電気的に直列に接続して組電池を構成し、この組電池を車両に搭載することができる。組電池から出力された電気エネルギを、モータ・ジェネレータによって運動エネルギに変換すれば、この運動エネルギを用いて車両を走行させることができる。また、車両を減速させたり、停止させたりするとき、モータ・ジェネレータによって、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギに変換すれば、この電気エネルギを組電池に蓄えることができる。
【0017】
二次電池のリサイクル方法としては、使用済みの二次電池(単電池又は組電池)をそのままの状態で使用する方法(いわゆるリユース)と、使用済みの組電池を単電池に分解し、一部の単電池を用いて組電池を組み立て直して使用する方法(いわゆるリビルト)とがある。
【0018】
電池管理システム1は、電池管理装置10と、電池情報入力端末(送信装置)20と、供給情報入力端末(送受信装置)30とを有する。電池管理装置10は、コントローラとしてのCPU11と、メモリとしてのデータベース(DB)12とを有する。電池情報入力端末20および供給情報入力端末30は、ネットワーク40を介して、電池管理装置10と接続されている。ネットワーク40としては、専用のネットワークを用いたり、インターネットを用いたりすることができる。
【0019】
電池情報入力端末20は、リサイクルされる二次電池に関する情報を入力するために用いられる。リサイクルの対象となる二次電池が発生したときには、この二次電池に関する情報が電池情報入力端末20に入力される。電池情報入力端末20に入力された情報は、ネットワーク40を介して電池管理装置10に送信される。電池管理装置10のデータベース12は、電池情報入力端末20から送信された情報を記憶する。これにより、データベース12には、リサイクル対象の二次電池に関する情報が蓄積される。
【0020】
供給情報入力端末30は、リサイクル対象の二次電池を供給してもらうとき、この二次電池に関する情報を入力するために用いられる。供給情報入力端末30に入力された情報は、ネットワーク40を介して電池管理装置10に送られる。電池管理装置10に送信される情報は、供給対象の二次電池を特定できる情報であればよい。電池管理装置10のCPU11は、供給情報入力端末30から送信された情報を受けて、この情報に対応した二次電池をデータベース12で検索し、検索結果を供給情報入力端末30に送信する。
【0021】
供給情報入力端末30は、二次電池を取り扱う企業毎に設けられている。二次電池を取り扱う企業には、例えば、二次電池を製造する企業、二次電池をリユースする企業、組電池をリビルトする企業、二次電池が搭載された製品を製造する企業が含まれる。二次電池を取り扱う企業としては、リサイクル対象の二次電池を取り扱うことができる企業であればよい。二次電池を取り扱う企業は、電池情報入力端末20を有していてもよい。
【0022】
次に、電池情報入力端末20での処理について、図2を用いて説明する。
【0023】
図2のステップS101では、二次電池(単電池又は組電池)の劣化状態を判定(推定)する。二次電池の劣化状態を判定することによって、二次電池がリサイクルできるか否かを判断することができる。劣化状態の判定方法としては、例えば、二次電池の電流値および電圧値から抵抗値を算出し、初期状態の抵抗値に対する変化率を用いて、劣化状態を特定することができる。初期状態とは、二次電池を製造した直後の状態、言い換えれば、使用していない二次電池の状態をいう。
【0024】
なお、劣化状態の判定方法としては、公知の方法を適宜用いることができる。劣化状態の判定結果は、電池情報入力端末20に入力される。二次電池の劣化状態を複数のランクに分けたときには、劣化状態の判定結果として、該当するランクに関する情報を電池情報入力端末20に入力することができる。ランク分けするときの基準は、適宜設定することができる。
【0025】
ステップS102では、リサイクル対象の二次電池に関する情報が電池情報入力端末20に入力される。二次電池に関する情報とは、二次電池を特定する情報である。例えば、二次電池の種類に応じて識別情報が割り振られていれば、二次電池を特定する情報として、識別情報を用いることができる。
【0026】
組電池をリサイクルの対象とするときには、二次電池に関する情報として、組電池を特定する情報が用いられる。組電池で用いられた単電池をリサイクルの対象とするときには、二次電池に関する情報として、単電池を特定する情報が用いられる。これにより、リサイクル対象となる二次電池が、単電池および組電池のいずれであるかを特定することができる。
【0027】
なお、二次電池に関する情報には、二次電池を特定する情報だけでなく、他の情報を含めることができる。他の情報としては、例えば、二次電池の数量、二次電池が車両に搭載されていたときには、車両に関する情報がある。
【0028】
ステップS103では、二次電池の供給元に関する情報が電池情報入力端末20に入力される。供給元に関する情報とは、供給元を特定する情報であり、この情報としては、例えば、供給元の住所を用いたり、供給元毎に識別情報が割り振られているときには、この識別情報を用いたりすることができる。
【0029】
ステップS104において、電池情報入力端末20は、ステップS101〜S103で得られた情報を電池管理装置10に送信する。具体的には、二次電池の劣化状態を示す情報と、二次電池を特定する情報と、供給元に関する情報とが、電池管理装置10に送信される。電池管理装置10のCPU11は、電池情報入力端末20から送信された情報を受信して、受信情報をデータベース12に格納する。データベース12には、二次電池の劣化状態を示す情報と、二次電池を特定する情報と、供給元に関する情報とが、互いに対応付けられた状態で記憶される。
【0030】
二次電池の劣化状態を示す情報をデータベース12に記憶しておくことにより、後述するように、二次電池の供給先に対して、供給対象となる二次電池の劣化状態を知らせることができる。二次電池の供給先では、二次電池をリサイクルするときに、二次電池の劣化状態を考慮することができる。
【0031】
次に、供給情報入力端末30での処理について、図3を用いて説明する。
【0032】
ステップS201では、供給先に関する情報が供給情報入力端末30に入力される。供給先に関する情報とは、供給先を特定する情報である。供給先に関する情報としては、例えば、供給先の住所や、供給先毎に識別番号が割り振られているときには、供給先の識別番号がある。供給先に関する情報を入力することにより、二次電池の供給先を特定することができる。
【0033】
ステップS202では、二次電池の供給を希望する時期に関する情報を入力する。供給時期に関する情報としては、例えば、具体的な日時や、二次電池の供給を依頼してから供給を受けるまでの期間がある。
【0034】
ステップS203では、供給対象の二次電池に関する情報が供給情報入力端末30に入力される。二次電池に関する情報とは、二次電池を特定する情報である。二次電池に関する情報としては、例えば、二次電池の名称、二次電池毎に識別番号が割り振られているときには、この識別番号がある。
【0035】
二次電池である単電池の供給を受けて、組電池をリビルトするときには、二次電池に関する情報に、組電池を特定する情報を含めることができる。さらに、組電池の供給を受けようとするときには、二次電池に関する情報に、組電池を特定する情報を含めることができる。単電池の供給を希望するが、組電池の供給も可能であるときには、二次電池に関する情報に、単電池および組電池を特定する情報を含めることができる。
【0036】
なお、二次電池に関する情報には、二次電池を特定する情報だけでなく、他の情報を含めることができる。他の情報としては、供給対象となる二次電池の数量、二次電池を車両に搭載するときには、車両に関する情報がある。
【0037】
ステップS204では、供給先の収支状況に関する情報が供給情報入力端末30に入力される。収支状況に関する情報としては、例えば、赤字であることを示す情報、赤字の見通しであることを示す情報、収支差額がゼロであることを示す情報、収支差額がゼロの見通しであることを示す情報、黒字の見通しであることを示す情報、黒字であることを示す情報とが含まれる。収支状況に関する情報としては、例えば、上述した各収支状況に対応するコード番号を予め決めておき、このコード番号を用いることができる。
【0038】
ステップS205において、供給情報入力端末30は、ステップS201〜S204で入力された情報を電池管理装置10に送信する。例えば、供給情報入力端末30の操作者が、ステップS201〜S204の入力情報を確認した後に、送信の指示を入力することにより、入力情報を電池管理装置10に送信することができる。
【0039】
供給情報入力端末30から電池管理装置10に送信された情報は、データベース12に格納される。データベース12には、図3のステップS201〜S204で入力された情報が、互いに対応付けられた状態で記憶される。
【0040】
次に、電池管理装置10での処理について、図4を用いて説明する。図4に示す処理は、供給情報入力端末30からの情報を電池管理装置10が受信したときの処理である。
【0041】
CPU11が電池管理装置10のメモリに格納されたプログラムを実行することにより、図4に示す処理が行われる。このプログラムは、記録媒体に格納して取り扱うことができる。また、ネットワークを用いて、電池管理装置10にプログラムをダウンロードすることもできる。
【0042】
ステップS301において、CPU11は、供給情報入力端末30から送信された情報をデータベース12に格納する。ステップS302において、CPU11は、供給情報入力端末30から送信された情報(特に、二次電池を特定する情報)がデータベース12に格納されているか否かを検索する。
【0043】
例えば、供給情報入力端末30から電池管理装置10に送信された情報において、単電池(二次電池)の供給を希望する情報が含まれているとき、CPU11は、この単電池の情報がデータベース12に格納されているか否かを検索する。単電池の検索は、データベース12に格納された二次電池(単電池)を特定する情報と、供給情報入力端末30から送信された二次電池(単電池)を特定する情報とが一致するか否かに基づいて行われる。
【0044】
また、供給情報入力端末30から電池管理装置10に送信された情報において、組電池(二次電池)の供給を希望する情報が含まれているとき、CPU11は、この組電池の情報がデータベース12に格納されているか否かを検索する。組電池の検索は、データベース12に格納された二次電池(組電池)を特定する情報と、供給情報入力端末30から送信された二次電池(組電池)を特定する情報とが一致するか否かに基づいて行われる。
【0045】
ステップS303において、CPU11は、データベース12に記憶された優先ルールを読み出す。優先ルールは、二次電池の供給先の順番を決定するためのルールであり、予めデータベース12に記憶することができる。データベース12に記憶された優先ルールは、適宜変更することができる。
【0046】
ステップS304において、CPU11は、供給情報入力端末30から送信された情報のうち、収支状況に関する情報と、ステップS303で読み出した優先ルールとを用いて、二次電池の供給先の順番を決定する。すなわち、複数の供給先が、同一の二次電池(単電池又は組電池)の供給を希望するときには、これらの供給先のなかで、二次電池(単電池又は組電池)の供給先の順番を決定する。ここで、特定の二次電池について、1つの供給先だけが供給を希望しているときには、CPU11は、この供給先に二次電池を供給することを決定する。
【0047】
本実施例において、CPU11は、図5に示す優先ルールに基づいて、二次電池の供給先の順番を決定する。図5に示す優先ルールでは、収支状況が赤字である供給先は、優先順位が最も高く、赤字の見通しである供給先は、優先順位が2番目となる。また、収支差額がゼロである供給先は、優先順位が3番目となり、収支差額がゼロの見通しである供給先は、優先順位が4番目となる。さらに、収支状況が黒字の見通しである供給先は、優先順位が5番目となり、黒字である供給先は、優先順位が6番目となる。
【0048】
例えば、同一の二次電池の供給を希望する複数の供給先に、収支状況が赤字である供給先と、収支状況が黒字の見通しである供給先とが含まれているときには、CPU11は、収支状況が赤字である供給先に対して、二次電池の供給を決定する。二次電池の供給先を決定した後も、二次電池が余っているときには、次に優先順位の高い供給先に対して、二次電池の供給が決定される。
【0049】
本実施例では、図5に示す優先ルールを用いているが、これに限るものではない。本発明で適用される優先ルールは、収支状況が悪化している供給先に対して、二次電池を優先して供給できるものであればよい。図5に示す優先ルールでは、収支差額がゼロである供給先と、収支差額がゼロの見通しである供給先とに対して、優先順位を異ならせているが、優先順位を同じにすることもできる。収支状況が黒字の見通しである供給先と、収支状況が黒字である供給先とに対しても、同一の優先順位とすることができる。
【0050】
ステップS305において、CPU11は、ステップS304で決定した供給先の順番に関する情報を、供給情報入力端末30に送信する。供給先の順番に関する情報は、二次電池の供給を希望する、すべての供給先に対して送信される。また、CPU11は、二次電池の劣化状態に関する情報も供給情報入力端末30に送信する。
【0051】
供給情報入力端末30は、電池管理装置10から送信された情報を受信して、受信情報をディスプレイに表示する。ディスプレイは、供給情報入力端末30と一体的に構成されていてもよいし、供給情報入力端末30と接続されるものであってもよい。供給情報入力端末30の操作者(供給先)は、ディスプレイの表示情報を確認することにより、二次電池が供給される順番を確認することができる。また、供給情報入力端末30の操作者は、リサイクルの対象となる二次電池の劣化状態を確認することができる。
【0052】
本実施例において、電池管理装置10は、供給先の順番に関する情報を供給情報入力端末30に送信しているが、これに限るものではない。すなわち、電池管理装置10で決定された供給先の順番は、本実施例とは異なる手段によって、供給先に知らせることができる。例えば、電子メールを用いて、供給先の順番に関する情報を、供給先に知らせることもできる。
【0053】
本実施例によれば、収支状況が悪化している供給先に対して、リサイクル対象となる二次電池を優先的に供給することができる。リサイクル対象の二次電池は、安価に入手できるため、支出を低減でき、収支状況の更なる悪化を抑制することができる。
【符号の説明】
【0054】
1:電池管理システム
10:電池管理装置
11:CPU(コントローラ)
12:データベース(メモリ)
20:電池情報入力端末(送信装置)
30:供給情報入力端末(送信受信装置)
40:ネットワーク


【特許請求の範囲】
【請求項1】
リサイクル対象の蓄電素子に関する情報を記憶するメモリと、
前記蓄電素子の供給に関する供給情報が入力されることに応じて、前記蓄電素子の供給先を決定するコントローラと、を有し、
前記コントローラは、前記供給情報に含まれる供給先の収支状況と、前記収支状況が悪化するほど優先順位が高くなる優先ルールとに基づいて、前記蓄電素子の供給先を決定することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記供給先の決定に関する情報を、前記供給情報の出力先に対して送信することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記蓄電素子は、車両に搭載され、車両の走行に用いられるエネルギを出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の管理装置と、
前記蓄電素子に関する情報を前記管理装置に送信する送信装置と、を有し、
前記管理装置の前記メモリは、前記送信装置から送信された情報を記憶することを特徴とする管理システム。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1つに記載の管理装置と、
前記供給情報を前記管理装置に送信するとともに、前記管理装置から、前記供給先の決定に関する情報を受信する送受信装置と、
を有することを特徴とする管理システム。
【請求項6】
コンピュータによって実行され、リサイクル対象の蓄電素子を管理する管理プログラムであって、
前記蓄電素子の供給に関する情報を取得する第1ステップと、
前記第1ステップで取得した情報に含まれる供給先の収支状況と、供給先の収支状況が悪化するほど優先順位が高くなる優先ルールとに基づいて、前記蓄電素子の供給先を決定する第2ステップと、
を有することを特徴とする管理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−190156(P2012−190156A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−51814(P2011−51814)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)