説明

管理装置および管理方法

【課題】会員システムにおける会員の活動を活性化させる。
【解決手段】購入要求REQ2を管理装置3が受信すると、会員IDに対応するランクを取得し(S20)、会員IDに対応する友人の会員IDを取得する(S21)。CPUは会員データベースにアクセスして、各友人の会員IDに対応するランクを取得し(S22)、取得したランクのうち最も高いランクを特定し(S23)、最も高いランクに対応する割引率を取得する(S24)。次に、CPUは、購入対象となる商品又はサービスの金額に割引率を適用して支払額を算出し、支払額を含む購入応答RES2を通信装置2-1に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的な会員制サービスサイトやSNS(Social Networking Service)サイト上で提供される会員システム等の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ウェブサイト上で会員を募集し、登録した会員に対して、商品やサービスの購入を提供することが行われている。このような会員システムとしてゴルフ場の予約支援システムが知られている(特許文献1)。
また、ウェブサイト上で買物をすると、購入金額に応じたポイントが付与され、そのポイントを用いて次回の買物の際に割引を受けることができる会員システムも周知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−53814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の会員システムにおいてポイントは換金性を有するので、一度、商品又はサービスを購入すると、次回の購入も会員システムを利用しようとするインセンティブがはたらく。
しかしながら、このようなインセンティブは個々の会員が抱くものであって、会員システム全体の活動を活性化させるものではなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、会員のウェブサイト上での活動が、他の会員の活動を活性化させることが可能な会員システムを提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書で付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
【0006】
本発明に係る管理装置は、複数の会員を対象とするウェブサイトを管理するものであって、当該ウェブサイトにおける前記会員の活動の程度に応じたポイントを生成するポイント生成部(30)と、生成されたポイントに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定するランク決定部(30、S32、S34、S35)と、前記会員を識別する識別情報と、当該会員のポイントと、当該会員のランクと、当該会員と友人関係にある会員の前記識別情報とを対応づけて記憶するデータベース(DB)と、前記ランクに応じた特典を記憶する特典テーブル(TBL1)と、会員の通信装置から、当該ウェブサイトで提供される商品又はサービスの購入を示す購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれる識別情報に対応する友人の識別情報を前記データベースから取得し(30、S20)、さらに、本人の識別情報に対応するランクと前記友人の識別情報に対応するランクを前記データベースから取得し(30、S21)、取得したランクのうち最も高いランクを特定するランク特定部(30、S22)と、前記特典テーブル(TBL1)を参照して、前記特定部で特定されたランクに対応する特典を取得する特典取得部(30、S24)とを備え、取得した特典を前記会員の前記商品又はサービスの購入に適用する、ことを特徴とする。
【0007】
なお、活動とは、商品又はサービスの購入だけでなく、ウェブサイト上に投稿された質問に対する回答を行ったり、複数の会員が共同で行うゴルフ予約を主催する等の他の会員に対する貢献を含むものである。なお、特典には、商品またはサービスの購入に適用される割引率の他、他の会員よりも先に購入できる待遇、商品の質の向上や量の増加といった各種の優遇が含まれる。
この発明によれば、ウェブサイトにおける会員の活動の程度に応じたポイントを付与し、付与したポイントに応じて特典を与えるので、ウェブサイトにおける会員の活動を活性化させることができる。しかも、会員同士が友人関係を構築すると、他の会員のランクに対応する特典が付与されるので、友人関係の構築が促され、会員の活動をより活性化させることが可能となる。なお、特典には、商品又はサービスの購入に適用される割引率の他、他の会員よりも先に購入できる待遇、商品の質の向上や量の増加といった各種の優遇が含まれる。
【0008】
上述した管理装置において、前記ポイント生成部は、前記購入において前記会員の支払額に関係してポイントを生成する共に、前記会員が他の会員に対して行った行動に応じてポイントを生成することが好ましい。
この発明によれば、購入における支払額のみならず他の会員に対する行動に対してもポイントを付与するので、会員同士のコミュニケーションを促進し、会員の活動を活発化させることができる。なお、「会員の支払額に関係して」とは支払額に比例したポイントであってもよいし、あるいは、支払額の1万円ごとに100ポイントといった範囲を持ったものであっても良い。要は、予め定められた規則に従って、支払額に応じてポイントが定められればよい。
【0009】
上述した管理装置において、前記識別情報と前記ポイント生成部で生成されたポイントの合計値とを対応づけて記憶する合計テーブル(TBL3)を備え、前記ランク決定部は、前記合計テーブルに記憶されたポイントの合計値に基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定することが好ましい。
この発明によれば、合計テーブルを参照すれば、直ちにポイントの合計値を知ることができるので、ランクの決定をリアルタイムに行うことができる。
【0010】
さらに、前記ランク決定部は、前記ランク分けの基準となる複数の基準ポイントを記憶した基準テーブルを備え、前記基準テーブルと、所定期間を対象とする前記合計テーブルに記憶されたポイントの合計値とに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定してもよい。
この発明によれば、合計テーブルには所定期間を対象とする合計値が記憶されるので、所定期間ごとの会員の活動の程度をランクに反映させることができる。さらに、ランクの評価は、所定期間の活動を対象として行われるので、所定期間を適切に設定することで(例えば直近6ヶ月)、所定期間外の過去の活動ではなく直近の活動が評価されることになり、会員の活動の継続を促すことが可能となる。
【0011】
上述した管理装置において前記データベース(DB)には、前記会員が獲得した個々のポイントが獲得した時間と対応付けられて記憶されており、前記ランク決定部は、前記ランク分けの基準となる複数の基準ポイントを記憶した基準テーブル(TBL2)を備え、前記複数の会員の各々について、前記データベースを参照して所定期間に獲得した前記ポイントを集計し(30、S31、S33)、集計したポイントと前記基準ポイントとを比較して(30、S31、S33)、前記複数の会員の各々について前記ランクを決定し(30、S32、S34、S35)、決定したランクを前記データベースに記憶することが好ましい。
この発明によれば、所定期間に獲得したポイントに基づいて、各会員の活動を評価してランクを付与することができる。このため、会員は、ランクの昇格・維持を目標として活動するので、ウェブサイトにおける活動を活性化させることができる。さらに、この会員システムによれば、データベースに会員が獲得した個々のポイントを獲得した時間と対応付けられて記憶するので、個々にポイント獲得履歴を記憶することができる。この結果、個々の活動の詳細な履歴を管理することが出来るので会員と運営者の双方にとって有益である。
【0012】
上述した管理装置において、各ランクに属する会員の割合が予め定められた割合になるように前記基準テーブルに記憶した前記複数の基準ポイントを変更する変更部を備えることが好ましい。この発明によれば、基準テーブルの内容を自動的に変更することができるので、会員のランクの構成比を制御することが可能となる。
【0013】
本発明に係る管理装置は、複数の会員を対象とするウェブサイトを管理すると共に、前記会員を識別する識別情報と、当該会員のポイントと、当該会員のランクと、当該会員と友人関係にある会員の前記識別情報とを対応づけて記憶するデータベースと通信可能なものであって、当該ウェブサイトにおける前記会員の活動の程度に応じたポイントを生成するポイント生成部と、生成されたポイントに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定するランク決定部と、前記決定したランクを前記データベースに反映させる反映部と、前記ランクに応じた特典を記憶する特典テーブルと、会員の通信装置から、当該ウェブサイトで提供される商品又はサービスの購入を示す購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれる識別情報に対応する友人の識別情報を前記データベース取得し、さらに、本人の識別情報に対応するランクと前記友人の識別情報に対応するランクを前記データベースから取得し、取得したランクのうち最も高いランクを特定するランク特定部と、前記特典テーブルを参照して、前記特定部で特定されたランクに対応する特典を取得する特典取得部とを備え、取得した特典を前記会員の前記商品又はサービスの購入に適用する、ことを特徴とする。
【0014】
本発明に係る管理方法は、複数の会員を対象とするウェブサイトを管理する管理装置で実施される管理方法であって、当該ウェブサイトにおける前記会員の活動の程度に応じたポイントを生成し、生成したポイントに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定し、会員の通信装置から、当該ウェブサイトで提供される商品又はサービスの購入を示す購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれる識別情報に対応づけられた友人の識別情報を取得し、本人の識別情報に対応づけられたランクと前記友人の識別情報に対応づけられたランクを取得し、取得したランクのうち最も高いランクを特定し、前記特定部で特定されたランクに対応づけられた特典を取得し、取得した特典を前記会員の前記商品又はサービスの購入に適用する、ことを特徴とする。
【0015】
複数の会員を対象とするウェブサイトを管理すると共に、前記会員を識別する識別情報と、当該会員のポイントと、当該会員のランクと、当該会員と友人関係にある会員の前記識別情報とを対応づけて記憶するデータベースと通信可能な管理装置で実施される管理方法であって、当該ウェブサイトにおける前記会員の活動の程度に応じたポイントを生成し、生成したポイントに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定し、前記決定したランクを前記データベースに反映させ、前記ランクに応じた特典を記憶し、会員の通信装置から、当該ウェブサイトで提供される商品又はサービスの購入を示す購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれる識別情報に対応する友人の識別情報を前記データベースから取得し、本人の識別情報に対応するランクと前記友人の識別情報に対応するランクを前記データベースから取得し、取得したランクのうち最も高いランクを特定し、前記特定部で特定されたランクに対応する特典を取得し、取得した特典を前記会員の前記商品又はサービスの購入に適用する、 ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る会員システムのブロック図である。
【図2】管理装置の機能を示すブロック図である。
【図3】管理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】会員データベースのデータ構造の一例を示す説明図である。
【図5】特典テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図6】基準テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図7】ポイント情報の登録に関する会員システムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】友人関係の登録に関する会員システムの動作を示すシーケンス図である。
【図9】商品又はサービスの購入に関する会員システムの動作を示すシーケンス図である。
【図10】ランクの更新処理に係るCPUの動作を示すフローチャートである。
【図11】変形例に係る管理装置の機能を示すブロック図である。
【図12】変形例に係る合計テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。
【図13】変形例のランクの更新処理に係るCPUの動作を示すフローチャートである。
【図14】変形例に係る管理装置の機能を示すブロック図である。
【図15】変形例の基準ポイントの変更処理に係るCPUの動作を示すフローチャートである。
【図16】変形例に係る会員システムのブロック図である。
【図17】変形例に係る管理装置の機能を示すブロック図である。
【図18】変形例に係る管理装置の機能を示すブロック図である。
【図19】変形例に係る管理装置の機能を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<1.会員システムの構成>
図1は、本発明の実施形態に係る会員システム100のブロック図である。この会員システム100は、ウェブサイトの会員を対象として、ゴルフ場の予約といったサービスやゴルフクラブ等の商品の購入の場を会員に対して提供するものである。また、会員システム100は、会員同士のコミュニケーションの場を提供する。例えば、ゴルフに関する質問や質問に対する回答を投稿したり、あるいは、ゴルフコンペを会員が企画しこれに他の会員を招待することも可能である。
商品又はサービスの購入、あるいは質問や回答の投稿などのウェブサイトにおける会員の活動を促進するため、会員システム100は、会員の活動の程度に応じたポイントを生成し、会員に付与する。
【0018】
会員システム100は、会員の通信装置2-1、2-2、2-3、…2-n、SNSの管理や商品又はサービスの購入を管理する管理装置3、ゴルフ場サーバ4A、商品販売サーバ4B及び通信網として機能するインターネット1を備える。会員の通信装置2-1〜2-nは、インターネット1を介した通信が可能であり、ブラウザ機能や電子メール機能を備え、例えば、パーソナルコンピュータや携帯電話機が該当する。ゴルフ場サーバ4Aは、ゴルフ場の管理者が運営するサーバであって、管理装置3に対して、利用対象の予約の募集に関する情報を提供する。また、商品販売サーバ4Bは、商品販売会社の管理者が運営するサーバであって、管理装置3に対して、商品の販売に関する情報を提供する。
【0019】
図2を参照して管理装置3の機能について説明する。この図に示すように、管理装置3は、ポイント生成部30、ランク決定部31、ランク特定部32、特典取得部33、記憶部34を備えている。
ポイント生成部30は、ウェブサイトにおける会員の活動の程度に応じたポイントを生成する。ランク決定部31は、生成されたポイントに基づいて、複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定する。ランク特定部32は、会員の通信装置2-1、2-2、2-3、…2-nから、ウェブサイトで提供される商品又はサービスの購入を示す購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれる識別情報に対応する友人の識別情報をデータベースから取得し、さらに、本人の識別情報に対応するランクと前記友人の識別情報に対応するランクをデータベースから取得し、取得したランクのうち最も高いランクを特定する。特典取得部33は、特典テーブルを参照して、前記ランク特定部32で特定されたランクに対応する特典を取得する。ポイント生成部30、ランク決定部31、ランク特定部32、特典取得部33は、図3に示すCPU(central processing unit)40がコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することによって実現される機能ブロックである。記憶部34は、各種のプログラムやデータを記憶する。記憶部34には、会員データベースDB、特典テーブルTBL1、基準テーブルTBL2が格納されている。記憶部34は、例えばハードディスク等によって実現される機能ブロックである。
【0020】
図3に管理装置の構成を示す。この図に示すように。管理装置3は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)40、CPU40の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)41、ブートプログラムなどを記憶したROM(Read Only Memory)42、各種のプログラムやデータを記憶するハードディスク43、キーボードやマウスなどを含む入力部44、画像を表示するディスプレイ45、及びインターネット1を介して外部の装置と通信を行う通信インターフェース46を備える。
【0021】
ハードディスク43には、会員データベースDB、特典テーブルTBL1、及び基準テーブルTBL2が格納されている。なお、管理装置3を複数のサーバで構成し、利用対象の予約を管理するサーバと会員データベースDBを提供するサーバを独立して設けてもよい。
【0022】
図4に、会員データベースDBが記憶するデータのデータ構造の一部を示す。この図に示すように、会員データベースDBには、会員を一意に識別する情報である会員ID(識別情報)、プロフィール情報、ランク情報、友人情報、及びポイント情報が対応付けられて記憶されている。
【0023】
プロフィール情報は、性別、年齢、住所、及びメールアドレスを含む。この他に、ゴルフのプレー履歴、会員権の有無、所有クラブ、スキル、及び評価値を加えてもよい。ここで、会員権とはゴルフ場の会員権であり、スキルは、ゴルフのハンディキャップを意味する。また、評価値とは、一緒にゴルフをプレーした会員が、プレー後に評価の対象者のマナーや好感度について評価した値の累積値である。例えば、「非常の良い」を「2」、「良い」を「1」、「普通」を「0」、「悪い」を「−1」、「非常に悪い」を「−2」といったように点数化して評価を行う。
【0024】
ポイント情報は、ウェブサイトにおける会員の活動に応じて付与されるポイントと当該ポイントが付与された時間とを示す情報である。本実施形態では、商品又はサービスの購入や、他の会員に対する貢献といったように、ウェブサイト上での活動に応じてポイントが付与される。例えば、商品又はサービスの購入の支払額に対して1/10のポイントが付与され、ウェブサイト上に投稿された質問に対する回答を行うと50ポイントが付与され、複数の会員が共同で行うゴルフ予約を主催すると100ポイントが付与される。
【0025】
ランク情報は、ポイント情報に基づいて、ウェブサイトにおける会員の活動の程度を複数の段階に区分けしたランクを示す情報である。この例では、会員をランクAからランクEの5段階に区分けしている。ポイントはウェブサイト上での活動に応じて付与されるので、ランクが高い会員ほど(Aに近いほどランクが高い)、ウェブサイトの活性化に貢献していると言える。後述するように、ウェブサイト上での会員の活動を活性化する観点から、管理装置3はランクに応じた特典を会員に付与することで、会員がより高いランクを目指す動機付けを図っている。
【0026】
友人情報は、友人関係にある会員の会員IDで構成されている。図4に示す例では、会員ID「0002」の会員は会員ID「0004」の会員と友人関係にある。ウェブサイト上ではランク、性別、及び年齢などを公開する会員ページを他の会員が閲覧できるようになっている。興味を持った他の会員から友人希望の申出を会員が承認することによって、友人関係が構築され、会員データベースDBに記録される。
【0027】
次に、特典テーブルTBL1の記憶内容の一例を図5に示す。この例では、ランクに応じて付与する特典として、割引率を採用する。割引率は、会員がサービスや商品を購入する際に、定価から割り引かれる割合を示す。この例では、ランクAの割引率は10%であり、ランクEの割引率は1%である。ランクが高くなるほど、割引率が高くなる。
この会員システム100においては、自己のランクと友人の会員のランクとのうち、最も高いランクに対応する割引率が商品又はサービスの購入に適用される。したがって、会員は積極的に友人関係を構築しようとするので、ウェブサイト上での会員の活動を活性化することができる。
なお、特典は割引率に限られず、サービスや商品の購入といったウェブサイト上での活動において有利になるものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、サービスや商品の購入において、ランクに応じて付加するおまけを用意してもよいし、ランクが高くなるほど優先的に購入できるようにしてもよい。
【0028】
次に、基準テーブルTBL2には、ランクを分類する条件が記憶されている。本実施形態において、ランクは会員が獲得したポイントに基づいて付与される。この例では、ランクを分類する条件は、下のランクから上のランクに昇格する昇格条件と、現在のランクを維持する維持条件とからなる。
【0029】
図6に、基準テーブルTBL2の記憶内容を示す。基準テーブルTBL2には、ランクと昇格条件及び維持条件とが対応付けられて記憶されている。例えば、ランクAへの昇格条件は、直近6カ月の累計ポイントが10000ポイント以上あることであり、ランクBへの昇格条件は、直近6カ月の累計ポイントが5000ポイント以上あることである。ランクが高くなるほど、昇格条件は厳しくなる。また、例えば、ランクAの維持条件は1月当たりの獲得ポイントが2000ポイント以上であり、ランクBの維持条件は1月当たりの獲得ポイントが1000ポイント以上である。
【0030】
例えば、ある会員の獲得ポイントが、1月が2000ポイント、2月が1500ポイント、3月が2000ポイント、4月が2000ポイント、5月が2000ポイント、6月が2500ポイント、7月が2500ポイント、8月が1200ポイントであったとする。この場合、1月から3月の累計ポイントが5500ポイントとなるので、4月の会員のランクは「B」となる。また、4月から6月の各月の獲得ポイントは、いずれも1000ポイント以上となるので、4月から6月まではランクBが維持される。また、1月から6月までの累計ポイントは12000ポイントとなるので、7月から会員のランクは「A」に昇格する。7月の獲得ポイントは2500ポイントであり2000ポイント以上になるが、8月の獲得ポイントは2000ポイント未満の1200ポイントであるので、7月及び8月のランクは「A」であるが9月からランクが「B」に降格する。
【0031】
<2.会員システムの動作>
次に、会員システムの動作について説明する。
<2−1:ポイント情報の登録>
図7は、ポイント情報の登録に関する会員システムの動作を示すシーケンス図である。この例では、通信装置2-1の会員Xがウェブサイト上で活動を行った結果ポイントが付与され、会員データベースDBにポイント情報として登録されるものとする。
例えば、通信装置2-1から商品又はサービスの購入要求REQ10が管理装置3に送信される。この購入要求REQ10には、要求元である会員Xの会員IDと、購入する商品又はサービスを特定する情報と、商品又はサービスに対する支払額とが含まれている。管理装置3のCPU40は、購入要求REQ10を受信すると、商品又はサービスの購入に必要な処理を行うと共に、例えば、支払額に対して1/10のポイントを生成し(S1)、そのポイントとポイントを獲得した時間を会員データベースDBにおける会員Xの会員IDに対応するポイント情報フィールドに登録する(S2)。そして、CPU40は、通信装置2-1に対して支払額及びポイント等を含む購入応答RES10を送信する。なお、購入要求REQ10を受信した管理装置3のCPU40は、後述するように、会員Xのランク等に応じて支払額の割引率の計算を行うが、この処理についての説明はここでは省略する。
同様に、通信装置2-1から、ウェブサイト上に投稿された質問に対する回答を行う旨の回答要求REQ11が管理装置3に送信される。この回答要求REQ11には、要求元である会員Xの会員IDと、回答を行う投稿を特定する情報と、回答の内容を示す情報とが示されている。管理装置3のCPU40は、回答要求REQ11を受信すると、回答の内容をウェブサイト上に表示する処理を行うと共に、例えば、50ポイントを生成し(S3)、そのポイントとポイントを獲得した時間を会員データベースDBにおける会員Xの会員IDに対応するポイント情報フィールドに登録する(S4)。そして、CPU40は、通信装置2-1に対して回答が表示された旨及びポイント等を含む回答応答RES12を送信する。
また、通信装置2-1から、複数の会員が共同で行うゴルフ予約を会員Xが主催して行う旨の予約要求REQ13が管理装置3に送信される。この予約要求REQ13には、要求元である会員Xの会員IDと、共同でゴルフ予約を行う複数の会員の会員IDと、ゴルフ予約の内容とが示されている。管理装置3のCPU40は、予約要求REQ13を受信すると、予約に必要な処理を行うと共に、例えば、100ポイントを生成し(S5)、そのポイントとポイントを獲得した時間を会員データベースDBにおける会員Xの会員IDに対応するポイント情報フィールドに登録する(S6)。そして、CPU40は、通信装置2-1に対して予約が完了した旨及びポイント等を含む予約応答RES14を送信する。
以上のように、購入における支払額のみならず他の会員に対する行動に対してもポイントを付与するので、会員同士のコミュニケーションを促進し、会員の活動を活発化させることができる。
【0032】
<2−2:友人関係の登録>
図8は、友人関係の登録に関する会員システムの動作を示すシーケンス図である。この例では、通信装置2-1の会員Xが通信装置2-2の会員Yに対して友人になって欲しい旨の申出を行うものとする。
【0033】
まず、通信装置2-1から友人要求REQ1が管理装置3に送信される。この友人要求REQ1には、要求元である会員Xの会員IDと要求先である会員Yの会員IDとが含まれている。管理装置3は、友人要求REQ1を受信すると、CPU40は、会員Yの公開ページに表示させるための、会員Xから友人の申出が届いている旨のアイコンを登録する。そして、CPU40は、会員データベースDBを参照して、会員Yのメールアドレスを取得し、当該メールアドレスに対して友人要求通知メールを送信する。このメールによって、友人の申出があったことを会員Yは知ることができる。なお、会員Yはウェブサイト上の自己の公開ページにアクセスすることによって、会員Xから友人の申出があったことを知ることができるので、友人要求メールは省略してもよい。
【0034】
次に、会員Yは、自己の公開ページにアクセスすると、会員Xから友人の申出があったことを知ることができる。この後、会員Yは、会員Xの公開ページにアクセスすることによって、会員Xの人となりを知ることできる。会員Yは、会員Xと友人になるか否かを決定すると、友人応答RES1を管理装置3に送信する。友人応答RES1には送信元である会員Yの会員IDと、友人として登録を認めるか否かを示す認証情報と、要求元である会員Xの会員IDとが含まれている。
【0035】
管理装置3は、通信装置2-2から友人応答RES1を受信すると、CPU40は認証情報に基づいて、友人として認めるか否かを判定する(S10)。認証情報が友人として認めることを示す場合には、CPU40は、会員データベースDBにアクセスして、要求先の会員Yの会員IDと対応づけて、友人情報として要求元である会員Xの会員IDを記録して(S11)、友人応答メールを作成し、通信装置2-1に送信する。一方、認証情報が友人として認ないことを示す場合には、CPU40は、会員データベースDBにアクセスすること無く、友人応答メールを作成し、通信装置2-1に送信する。
【0036】
友人応答メールには、会員Yが友人として認めたか否かを示す情報が含まれている。CPU40は、友人応答RES1に含まれる会員Xの会員IDに対応するメールアドレスを会員データベースDBから読み出し、友人応答RES1に含まれる認証情報に基づいて、メールのテキストを生成し、友人応答メールを会員Xに送信する。これによって、会員Xは会員Yと友人関係になれたか否かを知ることができる。
【0037】
<2−3:商品又はサービスの購入>
次に、商品又はサービスの購入に関する会員システムの動作を図7に示す。この例では、通信装置2-1の会員Xの会員IDが「0004」であり、会員データベースDBの記憶内容が図4に示すものであるとする。
【0038】
まず、会員Xの通信装置2-1から購入要求REQ2を管理装置3に送信する。購入要求REQ2には、会員Xの会員ID、購入対象の商品又はサービスを指定する指定情報が含まれる。
【0039】
購入要求REQ2を管理装置3が受信すると、CPU30は、会員データベースDBにアクセスして、会員Xの会員IDに対応するランクを取得する(S20)。図4に示すように会員Xの会員ID「0004」に対応するランクは「E」であるから、CPU40はランクEを取得する。
【0040】
次に、CPU40は、会員データベースDBにアクセスして、会員Xの会員IDに対応する友人情報を読み出し、友人の会員IDを取得する(S21)。図4に示すように会員Xの会員ID「0004」に対応する友人の会員IDは「0001」、「0002」、「0003」であるので、CPU40はこれらを取得する。
【0041】
次に、CPU40は、会員データベースDBにアクセスして、各友人の会員IDに対応するランクを取得する(S22)。図4に示す例では、友人の会員ID「0001」にランクは「A」であり、友人の会員ID「0002」にランクは「D」であり、友人の会員ID「0003」にランクは「B」であるから、CPU40はランク「A」、「D」、「B」を取得する。
【0042】
この後、CPU40は、取得した会員X及び友人のランクのうち最も高いランクを特定する(S23)。この例では、CPU40はランクAを特定する。そして、CPU40は、特典テーブルTBL1を参照して、最も高いランクに対応する割引率を取得する(S24)。図5に示すようにランクAに対応する割引率は10%であるので、CPU40は、割引率として10%を取得する。
次に、CPU40は、指定情報で指定される購入対象となる商品又はサービスの金額に割引率を適用して支払額を算出し、支払額を含む購入応答RES2を通信装置2-1に送信する。
【0043】
このようにランクの低い会員であっても、ランクが高い会員と友人になれば、友人と同様の割引率の適用を受けることができる。このため、ランクの高い会員には、友人の申出が多数寄せられることになる。ランクの高い要求先の会員は、友人になるか否かを要求元の会員がどのような活動をしているかを参考にして決定するので、ウェブサイトにおける会員の活動が活性化されるといった利点がある。
【0044】
<2−4:ランクの更新>
次に、ランクの更新処理について説明する。図10にCPU40が実行するランクの更新処理のフローチャートを示す。ランクの更新処理は、例えば、1カ月に1回といった所定周期で実行される。
【0045】
まず、CPU40は、ランクの更新が未処理である会員IDを一つ特定し(S30)、会員データベースDBを参照して、当該会員IDに対応する現在のランクを取得する(S31)。
【0046】
次に、CPU40は、会員データベースDBを参照して、会員IDに対応するポイント情報を読み出し、所定期間に獲得したポイントを集計する(S32)。そして、現在のランクに対応する昇格条件を基準テーブルTBL2から読み出し、集計したポイントと昇格条件の基準ポイントとを比較して、昇格条件を充足するかを判定する(S33)。
【0047】
図5に示すようにランクDへの昇格条件は、全ての期間における累計ポイントであり、ランクB及びCへの昇格条件は直近3カ月の累計ポイントであり、ランクAへの昇格条件は直近6カ月の累計ポイントである。このため、現在のランクが「E」であれば、所定期間は、全期間、3カ月、及び6カ月となり、各々について累計ポイントを算出する。また、現在のランクが「D」又は「C」であれば、所定期間は、3カ月及び6カ月となり、各々について累計ポイントを算出する。また、現在のランクが「B」であれば、所定期間は6カ月となり、その累計ポイントを算出する。なお、ランクが「A」であればそれ以上の昇格はないので、累計ポイントの算出は実行しない。
【0048】
例えば、現在のランクが「D」である場合には、全期間の累計ポイントがランクEへの昇格に必要な基準ポイントである500P以上であるか、3カ月の累計ポイントがランクCへの昇格に必要な基準ポイントである2000P以上であるか、3カ月の累計ポイントがランクBへの昇格に必要な基準ポイントである5000P以上であるか、6カ月の累計ポイントがランクAへの昇格に必要な基準ポイントである10000P以上であるかを判定する。
【0049】
昇格条件を充足する場合、CPU40は、昇格条件を充足するランクに会員のランクを上げ、会員データベースDBに記録された会員IDに対応づけられたランク情報を更新する(S34)。なお、複数のランクへの昇格条件を充足する場合は、最も高いランクを採用する。
【0050】
一方、昇格条件を充足しない場合、CPU40は、現在のランクの維持条件を充足するか否かを判定する(S35)。 図5に示すようにランクCの維持条件は、1カ月当たり500Pの獲得であり、ランクBの維持条件は1カ月当たり1000Pの獲得であり、ランクAの維持条件は1カ月当たり2000Pの獲得である。なお、ランクD及びEについては、維持条件がない。
【0051】
CPU40は、現在のランクが「C」であれば、1カ月の累計ポイントを算出し、累計ポイントが維持条件の基準ポイントである500P以上であるかを判定し、現在のランクが「B」であれば、1カ月の累計ポイントを算出し、累計ポイントが維持条件の基準ポイントである1000P以上であるかを判定し、現在のランクが「A」であれば、1カ月の累計ポイントを算出し、累計ポイントが維持条件の基準ポイントである2000P以上であるかを判定する。
【0052】
維持条件を充足する場合、CPU40は現在のランクを維持し、会員データベースDのランク情報の更新を行わない(S36)。一方、維持条件を充足しない場合、CPU40は現在のランクを一つさげるように、会員データベースDのランク情報を更新する(S37)。
この後、CPU40は、全ての会員IDについて上述した処理が終了したか否かを判定し(S38)、全ての会員IDについて処理が終了するまで、ステップS30からステップS36を繰り返し、全ての会員IDについて処理が終了すると更新処理を終了する。
【0053】
このように、本実施形態によれば、複数の会員の各々について、会員データベースDBを参照し、所定期間に獲得したポイントを集計し、集計したポイントと昇格条件及び維持条件の基準ポイントとを比較して、複数の会員の各々についてランクを決定し、決定したランクを会員データベースDBに記憶した。このため、ウェブサイト上で獲得したポイントによって条件を満たせば会員のランクが上下する。ランクに応じた特典が付与されるから、ランクの昇格及び維持に対する高いモチベーションが発生し、ウェブサイト上での会員の活動を活性化させることが可能となる。しかも、会員同士が友人関係を構築すると、他の会員のランクに対応する特典が付与されるので、友人関係の構築が促され、会員の活動をより活性化させることが可能となる。
【0054】
また、本実施形態においては、データベースに会員が獲得した個々のポイントを獲得した時間と対応付けられて記憶するので、個々にポイント獲得履歴を記憶することができる。この結果、個々の活動の詳細な履歴を管理することが出来るので会員と運営者の双方にとって有益である。さらに、本実施形態においては、基準テーブルTBL2に昇格条件と維持条件を記憶し、これを参照して、ランクの更新を実行したので、基準テーブルTBL2を変更するだけで、会員のランクを容易に調整することができる。会員のランクの構成に偏りがあると、会員システム100の運営において、利益が減少・増加することもあり得る。そのような場合、昇格条件の基準ポイントを変更することによって、適切な利益となるように調整することができる。また、各月の維持条件を変更することによっても調整可能である。例えば、利益が減少した場合、ランクAへの昇格条件を直近6カ月の累計ポイントを10000Pから12000Pにする。あるいは、ランクAの維持条件を2000P/月から2500P/月に変更するなどである。さらに、各サービスでの付与するポイントの量を調整してもよい。本実施形態のポイントは、現金とは等価でなく支払いに充当することができないので、条件変更に伴う会員の反発を招きにくいといった利点がある。
【0055】
<3.変形例>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に述べる変形が可能である。また、以下の例示から任意に選択された1または複数の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述した実施形態では、会員データベースDBにポイント情報として、会員の獲得したポイント及び獲得した時間を記憶し、ランクの更新処理の際には、記憶したポイントを集計したが、本発明はこれに限定されるものではなく、獲得したポイントの合計値を合計テーブルに記憶しておき、合計テーブルに記憶したポイントを参照してもよい。図11に示すように、この変形例の管理装置3は、記憶部34に合計テーブルTBL3を備えている。記憶部34は上述した実施形態と同様にハードディスク等で実現される機能である。
図12に合計テーブルTBL3の一例を示す。この合計テーブルTBL3には、会員IDと累計ポイントとが対応付けられて記憶されている。また、累計ポイントは、全期間、直近1カ月、直近3カ月、直近6カ月に分けられている。CPU40は、各会員がポイントを獲得する度に、合計テーブルTBL3にアクセスして、累計ポイントを更新する。
図13を参照してこの変形例のランク更新処理について説明する。まずCPU40は、ランクの更新が未処理である会員IDを一つ特定し(S30)、会員データベースDBを参照して、当該会員IDに対応する現在のランクを取得する(S31)。
次に、CPU40は、合計テーブルTBL3を参照して、会員IDに対応する累計ポイントを読み出す(S40)。そして、現在のランクに対応する昇格条件を基準テーブルTBL2から読み出し、合計テーブルTBL3から取得した累計ポイントと昇格条件の基準ポイントとを比較して、昇格条件を充足するかを判定する(S33)。
昇格条件を充足する場合、CPU40は、昇格条件を充足するランクに会員のランクを上げ、会員データベースDBに記録された会員IDに対応づけられたランク情報を更新する(S34)。なお、複数のランクへの昇格条件を充足する場合は、最も高いランクを採用する。一方、昇格条件を充足しない場合、CPU40は、現在のランクの維持条件を充足するか否かを判定する(S35)。
維持条件を充足する場合、CPU40は現在のランクを維持し、会員データベースDのランク情報の更新を行わない(S36)。一方、維持条件を充足しない場合、CPU40は現在のランクを一つさげるように、会員データベースDのランク情報を更新する(S37)。
この後、CPU40は、全ての会員IDについて上述した処理が終了したか否かを判定し(S38)、全ての会員IDについて処理が終了するまで、ステップS30からステップS36を繰り返し、全ての会員IDについて処理が終了すると更新処理を終了する。
この場合には、会員がポイントを獲得する度に、累計ポイントを算出するので、ランクの更新時に集中して累計ポイントを集計する必要がなくなるから、CPU40の処理負荷を時間的に分散させることができる。また、合計テーブルには所定期間を対象とする合計値が記憶されるので、所定期間ごとの会員の活動の程度をランクに反映させることができる。さらに、ランクの評価は、所定期間の活動を対象として行われるので、所定期間を適切に設定することで(例えば直近6ヶ月)、所定期間外の過去の活動ではなく直近の活動が評価されることになり、会員の活動の継続を促すことが可能となる。なお、各ランクへの昇格条件を全期間の累計ポイントに応じて決定してもよい。この場合には、ランクの昇格をリアルタイムで実行することが可能となる。
【0056】
(2)上述した実施形態において、基準テーブルTBL2に記憶されている昇格条件及び維持条件を変更する場合は、管理装置3の管理者が入力する必要があったが、本発明はこれに限定されるものではなく、自動的に基準テーブルTBL2に記憶内容を変更してもよい。図14に示すように、この変形例の管理装置3は、変更部35を備えている。変更部35は図4に示すCPU40がコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することによって実現される機能ブロックである。
この場合、CPU40は、各ランクに属する会員の割合が予め定められた割合になるように基準テーブルTBL2に記憶した昇格条件及び維持条件の基準ポイントを自動的に変更すればよい。例えば、図15に示すように、あるランクに属する会員の割合を算出し(S50)、その割合が予め定められた割合よりも高いかどうかを判定する(S51)。そして、算出した割合が、予め定められた割合よりも高くなった場合は、そのランクに対応する基準ポイントを上昇させることで昇格条件や維持条件を厳しくする(S52)。しかし、、予め定められた割合よりも低くなった場合は、そのランクに対応する基準ポイントを下降させることで昇格条件や維持条件を緩くすれば良い(S53)。以上の処理を全てのランクについて行うまで繰り返す(S54)。
さらに、維持条件よりも昇格条件を優先させて変更することが好ましい。維持条件が厳しくなると、これまで維持できていた1カ月当たりの獲得ポイントではランクを維持することができなくなるので、会員からの戸惑いが予想されるが、昇格条件を厳しくしても現在のランクは維持されるので、会員の反発が少ないからである。
また、この変形例では、上述した実施形態の管理装置3に変更部35を設ける例について説明したが、図11に示す変形例の管理装置3に変更部35を設けるようにしてもよい。
この変形例によれば、基準テーブルの内容を自動的に変更することができるので、会員のランクの構成比を制御することが可能となる。
【0057】
(3)上述した実施形態及び変形例においては、会員データベースDBを管理装置3内に備える例について説明した。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、図16に示す会員システム200のように、外部サーバ4Cに会員データベースDBを備え、インターネット1を介してこの会員データベースDBからデータを取得するようにしてもよい。
上述した実施形態おいて、インターネット1を介して外部サーバ4Cの会員データベースDBにアクセスする場合には、管理装置3の機能として、図17に示すように反映部36を備えるようにすればよい。上述したように、ランクの更新処理を行った際には、更新されたランクを、反映部36により外部サーバ4Cの会員データベースDBに記憶させて反映させればよい。また同様に、図11に示す変形例の場合には、図18に示すように管理装置3の機能として反映部36を備え、図14に示す変形例の場合には、図19に示すように管理装置3の機能として反映部36を備えればよい。
【符号の説明】
【0058】
1……インターネット、2-1〜2-n……通信装置、3……管理装置、4A……ゴルフ場サーバ、4B……商品販売サーバ、DB……データベース、TBL1……特典テーブル、TBL2……基準テーブル、TBL3……合計テーブル、100,200……会員システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の会員を対象とするウェブサイトを管理する管理装置であって、
当該ウェブサイトにおける前記会員の活動の程度に応じたポイントを生成するポイント生成部と、
生成されたポイントに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定するランク決定部と、
前記会員を識別する識別情報と、当該会員のポイントと、当該会員のランクと、当該会員と友人関係にある会員の前記識別情報とを対応づけて記憶するデータベースと、
前記ランクに応じた特典を記憶する特典テーブルと、
会員の通信装置から、当該ウェブサイトで提供される商品又はサービスの購入を示す購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれる識別情報に対応する友人の識別情報を前記データベースから取得し、さらに、本人の識別情報に対応するランクと前記友人の識別情報に対応するランクを前記データベースから取得し、取得したランクのうち最も高いランクを特定するランク特定部と、
前記特典テーブルを参照して、前記特定部で特定されたランクに対応する特典を取得する特典取得部とを備え、
取得した特典を前記会員の前記商品又はサービスの購入に適用する、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記ポイント生成部は、前記購入において前記会員の支払額に関係してポイントを生成する共に、前記会員が他の会員に対して行った行動に応じてポイントを生成することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記識別情報と前記ポイント生成部で生成されたポイントの合計値とを対応づけて記憶する合計テーブルを備え、
前記ランク決定部は、前記合計テーブルに記憶されたポイントの合計値に基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記ランク決定部は、前記ランク分けの基準となる複数の基準ポイントを記憶した基準テーブルを備え、前記基準テーブルと、所定期間を対象とする前記合計テーブルに記憶されたポイントの合計値とに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記データベースには、前記会員が獲得した個々のポイントが獲得した時間と対応付けられて記憶されており、
前記ランク決定部は、前記ランク分けの基準となる複数の基準ポイントを記憶した基準テーブルを備え、前記複数の会員の各々について、前記データベースを参照して所定期間に獲得した前記ポイントを集計し、集計したポイントと前記基準ポイントとを比較して、前記複数の会員の各々について前記ランクを決定し、決定したランクを前記データベースに記憶する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項6】
各ランクに属する会員の割合が予め定められた割合になるように前記基準テーブルに記憶した前記複数の基準ポイントを変更する変更部を備える、ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の管理装置。
【請求項7】
複数の会員を対象とするウェブサイトを管理すると共に、前記会員を識別する識別情報と、当該会員のポイントと、当該会員のランクと、当該会員と友人関係にある会員の前記識別情報とを対応づけて記憶するデータベースと通信可能な管理装置であって、
当該ウェブサイトにおける前記会員の活動の程度に応じたポイントを生成するポイント生成部と、
生成されたポイントに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定するランク決定部と、
前記決定したランクを前記データベースに反映させる反映部と、
前記ランクに応じた特典を記憶する特典テーブルと、
会員の通信装置から、当該ウェブサイトで提供される商品又はサービスの購入を示す購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれる識別情報に対応する友人の識別情報を前記データベースから取得し、さらに、本人の識別情報に対応するランクと前記友人の識別情報に対応するランクを前記データベースから取得し、取得したランクのうち最も高いランクを特定するランク特定部と、
前記特典テーブルを参照して、前記特定部で特定されたランクに対応する特典を取得する特典取得部とを備え、
取得した特典を前記会員の前記商品又はサービスの購入に適用する、
ことを特徴とする管理装置。
【請求項8】
複数の会員を対象とするウェブサイトを管理する管理装置で実施される管理方法であって、
当該ウェブサイトにおける前記会員の活動の程度に応じたポイントを生成し、
生成したポイントに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定し、
前記会員を識別する識別情報と、当該会員のポイントと、当該会員のランクと、当該会員と友人関係にある会員の前記識別情報とを対応づけて記憶し、
前記ランクに応じた特典を記憶し、
会員の通信装置から、当該ウェブサイトで提供される商品又はサービスの購入を示す購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれる識別情報に対応する友人の識別情報を前記記憶した識別情報から取得し、
本人の識別情報に対応するランクと前記友人の識別情報に対応するランクを前記記憶したランクから取得し、
取得したランクのうち最も高いランクを特定し、
前記特定部で特定されたランクに対応する特典を取得し、
取得した特典を前記会員の前記商品又はサービスの購入に適用する、
ことを特徴とする管理方法。
【請求項9】
複数の会員を対象とするウェブサイトを管理すると共に、前記会員を識別する識別情報と、当該会員のポイントと、当該会員のランクと、当該会員と友人関係にある会員の前記識別情報とを対応づけて記憶するデータベースと通信可能な管理装置で実施される管理方法であって、
当該ウェブサイトにおける前記会員の活動の程度に応じたポイントを生成し、
生成したポイントに基づいて、前記複数の会員の各々の活動を評価しランクを決定し、
前記決定したランクを前記データベースに反映させ、
前記ランクに応じた特典を記憶し、
会員の通信装置から、当該ウェブサイトで提供される商品又はサービスの購入を示す購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれる識別情報に対応する友人の識別情報を前記データベースから取得し、
本人の識別情報に対応するランクと前記友人の識別情報に対応するランクを前記データベースから取得し、
取得したランクのうち最も高いランクを特定し、
前記特定部で特定されたランクに対応する特典を取得し、
取得した特典を前記会員の前記商品又はサービスの購入に適用する、
ことを特徴とする管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−30159(P2013−30159A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−133144(P2012−133144)
【出願日】平成24年6月12日(2012.6.12)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)