説明

管継手

【課題】パイプの接続状態や継手内部を外方より目視することができ、パイプ接続や内部部品の装着ミス等を未然に防止することは勿論、継手分解による部品の破損・紛失等を未然に防ぎ、しかも、溶剤や防蟻剤・防腐剤等が使用される環境下においても、その影響を受けることのない、長期に亘って安全に使用し得る管継手を提供する。
【解決手段】筒状の継手部材2と蓋部材3より成る継手本体1内に、抜け止め部材12とシールリング10,11を介して透視筒8を密封装着し、前記蓋部材3の外周面に確認窓4をあけた管継手である。前記蓋部材3の外周面を透視可能なシュリンクフィルム15で被覆し、このフィルム15の周面15aを前記確認窓4に係合保持させている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプをワンタッチで接続することができる管継手に関し、特に、溶剤や防蟻剤・防腐剤等が使用される環境下においても、その影響を受けることのない管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のパイプ、特に樹脂パイプは、建物内の給水、給湯、或は冷暖房配管や戸建住宅の床暖房などに広く実施されており、この樹脂パイプを接続するための管継手は、パイプとの接続作業が簡便で確実であり、しかも漏水の心配がないことが必要条件である。この管継手は、一般に、先端にコアリングを嵌入した樹脂パイプを継手内に挿入すると、継手内の抜け止め部材の爪がパイプに喰い込んで抜け止めが規制され、また、パイプの内周や外周面をシールリングによってシールするようにした構造が知られている。
【0003】
しかし、この管継手では、パイプを挿入する作業の際に、継手内に所定量の樹脂パイプ長さが挿入されているか、または、コアリングを嵌入しているかを確認することができず、接続が不完全な場合に樹脂パイプの抜けや漏水に至る場合が生じていた。そこで、この確認対策として、挿入するためのパイプの外周面にシール材を貼り付けてパイプの挿入部の長さを目安として接続する方法(特許文献1)や、パイプの長さ方向に管継手へのパイプ差込量を表示した周線を設け、この周線を目安に継手に挿入する方法等が提案されている(特許文献2)。
【特許文献1】特許第2975019号公報
【特許文献2】特開2000−88154号公報
【特許文献3】特開2002−206681号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1及び2の何れの方法も、施工業者等がその施工手順を守ることが前提の方式であって、仮にこの施工手順に誤りがあると、接続が依然として不完全になり、しかも、施工後に施工業者以外の者がこのミスを確認することは不可能であって、極めて信頼性に欠ける方式であった。
【0005】
そこで、本願出願人は、先の出願(特許文献3)において、筒状の継手本体内に挿入した樹脂パイプを抜け止め部材で抜け止め保持し、この樹脂パイプの外周面と継手本体の内周面との間にシールリングを介して透視筒を密封装着すると共に、継手本体の外周面に形成した確認窓より前記透視筒を介して樹脂パイプ等の継手本体内の内部構造を確認するようにした管継手を開発した。
【0006】
前記透視筒は樹脂パイプ以上の耐圧強度、耐冷熱性、耐加水分解性を有する透明又は半透明の樹脂材料で形成するのが良いが、この透視筒を樹脂成形した場合、塩ビ製排水管の接続作業時に使用される塩ビ管用接着剤や、主に戸建住宅で床基礎部分に散布される防蟻剤・防腐剤によって樹脂が損傷を受けるおそれがあるため、この対応策が要求されていた。
【0007】
本発明は、上記の課題点に鑑み、鋭意研究の結果開発に至ったものであり、その目的とするところは、パイプの接続状態や継手内部を外方より目視することができ、パイプ接続や内部部品の装着ミス等を未然に防止することは勿論、継手分解による部品の破損・紛失等を未然に防ぎ、しかも、溶剤や防蟻剤・防腐剤等が使用される環境下においても、その影響を受けることのない、長期に亘って安全に使用し得る管継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、筒状の継手部材と蓋部材より成る継手本体内に、抜け止め部材とシールリングを介して透視筒を密封装着し、前記蓋部材の外周面に確認窓をあけた管継手において、前記蓋部材の外周面を透視可能なシュリンクフィルムで被覆し、このフィルムの周面を前記確認窓に係合保持させた管継手である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記シュリンクフィルムの一方の外端径を前記継手部材の段部端面に係止位置決めして、蓋部材の外周面にシュリンクし、前記蓋部材のパイプ挿入端側をインコア脱落防止用のキャップで被蓋した管継手である。
【0010】
請求項3に係る発明は、袋状のシュリンクフィルムを蓋部材の外周面とパイプ挿入口側まで袋状にシュリンクしてインコア脱落防止機能を付加し、このフィルムに設けた切り取り線を介して、蓋部材のパイプ挿入口を開口させた管継手である。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記シュリンクフィルムは、耐接着剤性や耐溶剤性を有するポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート系重合体フィルム、或はポリオレフィン系多層フィルムである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によると、パイプ挿入量が目視できるので、施工ミスによるパイプの抜けや漏水を未然に防止できるワンタッチ継手であり、シュリンクフィルムによって蓋部材の外周面が被覆されているので、塩ビ製排水管の接続作業時に使用される塩ビ管用接着剤や、主に戸建住宅で床基礎部分に散布される防蟻剤・防腐剤による影響を受けることがなく、長期に亘って安全に使用することができる。しかも、熱収縮したシュリンクフィルムは蓋部材に設けた確認窓に引っ掛かるよう構成されており、被覆したシュリンクフィルムが抜け落ちることがない。更に、本発明によれば、継手分解の有無が一目でわかるので、分解によって起こる組み間違いや部品の破損・紛失等を未然に防ぐことができ、工場出荷時の製品保証が図られる。
【0013】
請求項2に係る発明によると、蓋部材のみにシュリンクフィルムが施されるため、スパナ等で継手部材を操作する場合にあっても、シュリンクフィルムが破れるおそれがない。シュリンクフィルムで被覆された蓋部材を、雄ねじ付ソケットや雌ねじ付ソケット、またはエルボ等の各種部材と組み合わせて、用途に応じた管継手として提供することができる。更に、同一サイズの各種継手に対して、シュリンクフィルムを共通使用できるので、シュリンクフィルムの品揃えが煩雑にならず、量産効果によるコストの削減が図られる。蓋部材のパイプ挿入端側をインコア脱落防止用のキャップで被蓋したので、蓋部材内に収納されたコアリングの不用意な脱落を防止することができる。
【0014】
請求項3に係る発明によると、切り取り線を設けた袋状のシュリンクフィルムを用いてシュリンクすることで、インコア脱落防止用のキャップに替わる機能を具備することができ、部品点数の削減によるコストダウンが図られる。しかも、この構造によれば、シュリンクフィルムを視認するのみで、使用の有無が一目でわかり、工場出荷時の製品保証が図られる。
【0015】
請求項4に係る発明によると、前記シュリンクフィルムを耐接着剤性や耐溶剤性を有する材料から形成することで、塩ビ製排水管の接続作業時に塩ビ管用接着剤が使用されたり、主に戸建住宅で床基礎部分に防蟻剤や防腐剤が散布されても、このような溶剤、薬品から樹脂製部材を確実に保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明における管継手の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1は、本発明における管継手の一例を示した斜視図であり、図2は、本発明における管継手の一例を示した半裁断面図である。図中1は、黄銅または青銅等の金属製の継手本体であり、本例における継手本体1は、筒状の継手部材2のおねじ2aと筒状の蓋部材(キャップ)3のめねじ3aを螺合して構成しており、継手部材2の端部には、図示しないヘッダーや接続部材と連結するおねじ部2b(又はめねじ部)を設けている。この蓋部材3の外周面には、本例では2つの確認窓4,4が略90°以上にわたって略長方形に形成されている。継手部材2の内側段部面に係合面5を形成し、一方、蓋部材3の端部にパイプ挿入口6と蓋部材3の内周に装着面7をそれぞれ形成している。なお、この確認窓は長方形以外に円形や楕円形などであってもよい。継手部材2のおねじ2aとおねじ部2bとの間の領域には、おねじ部2bへの連結作業の際に、スパナ等で把握する六角の把握部2dを形成している。なお、蓋部材3にはこのような把握部は形成していない。
【0017】
図中8は、耐圧強度、耐冷熱性、耐加水分解性、耐塩素性を有する透明又は半透明状透視筒であり、この透視筒8は、ポリサルフォン又はポリエーテルサルフォン等の非晶性樹脂が好ましいが、ガラス等の材料であってもよい。透視筒8は、継手部材2の係合面5に係合する係合部8aと内周面にパイプ当接面9を形成し、更に、後端部にシールリング10を装着する装着部8bを、先端部にシールリング11を装着する装着段部8cをそれぞれ形成しており、シールリング10,11を同径のものを用いることができるようにしている。なお、この透視筒8の耐圧強度は、少なくとも後述する樹脂製パイプ17より大である。
【0018】
透視筒8は、パイプ17の外周面と継手本体1の内周面との間に位置するが、継手本体1を構成する蓋部材3のめねじ3a端部と、継手部材2のおねじ2a基部とを当接させ、蓋部材3が必要以上にねじ込めないようにしているので、透視筒8は蓋部材3の締付力の影響を直接受けない構造となっている。また、透視筒8は確認窓4に対向する位置を除き、その外周を蓋部材3で密着被覆されて、蓋部材3との二重構造によっても流体圧に耐える構造としている。
【0019】
図中12は、内周に突設した規制爪12aを有する抜け止め部材であり、後述するが、この抜け止め部材12の規制爪12aがパイプ17の外周面に喰い込んで、パイプ17の抜け止めを規制するようにしている。本例ではスペーサ13を挟んで2つの抜け止め部材12,12が配置されており、また、抜け止め部材12と透視筒8との間には、シールリング10及び抜け止め部材12を所定位置に配置するためのスペーサリング14が設けられている。なお、継手本体1への蓋部材3の螺合が完了した状態において、蓋部材3の装着面7とスペーサ14との間には、抜け止め部材12が回転可能なスペースが確保されている。
【0020】
図中15は、シュリンクフィルムであり、本例では耐接着剤性や耐溶剤性を有するポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート系重合体フィルム、或はポリオレフィン系多層フィルム等から成形されている。当該フィルム15の熱収縮によって、前記蓋部材3の外周面を透視可能に被覆しており、また、シュリンクフィルム15の一方の外端径を前記継手部材2の段部端面2cに係止位置決めして、シュリンクフィルム15が継手部材2にかからないように設けてある。シュリンクフィルム15の熱収縮によって、その周面15aは確認窓4の凹部に係合保持されており、抜け止めされた状態が実現されている。シュリンクフィルム15の厚さ寸法は厚いほど耐溶剤性に優れるが、工場での作業性を考慮すると、25〜60μmが望ましい。
【0021】
図中16は、前記蓋部材3のパイプ挿入端側を被蓋するインコア脱落防止用のキャップであり、前記シュリンクフィルム15の厚み分、拡径された状態で装着されている。また、シュリンクフィルム15とキャップ16との摩擦抵抗は増した状態にあり、蓋部材3への装着状態は確実に維持される。
【0022】
図3は、図2に示す管継手の使用状態を示した半裁断面図である。パイプ17は、架橋ポリエチレン又はポリブテン等の樹脂素材により成形されたパイプであり、このパイプ17を管継手に接続する際に、パイプ17の挿入部分に青黄銅等の金属製のコアリング18を嵌着して、抜け止め部材12の喰い込み量とシールリング10のシール性を保持するようにしている。このコアリング18の先端部には鍔部18aを形成しており、パイプ17の端部を保護すると共に、継手本体1へのパイプ17の挿入が円滑に行えるようにしている。なお、パイプ17は、樹脂製の他、銅製であってもよい。
【0023】
次に、上記の実施形態における作用を説明する。図2において、継手本体1を組み込むには、継手部材2の係合面5の角部分にシールリング11を装着し、次いで、透視筒8を継手部材2内に装入すると、透視筒8の係合部8aが継手部材2の係合面5に係合されると共に、シールリング11が装着段部8cに装着されて接液部分の透視筒8と継手部材2とが密封シールされる。更に、透視筒8の後端部に形成した装着部8bにシールリング10を装着する。続いて、抜け止め部材12、スペーサ13、及びスペーサリング14を装着した蓋部材3のめねじ3aを継手部材2のおねじ2aに螺合すると、継手本体1が構成される。必要に応じて、蓋部材3にサイズ等を印字した後、蓋部材3にシュリンクフィルム15を被せ、シュリンクフィルム15の一方の外端径を継手部材2の段部端面2cに係止位置決めした後、当該フィルム15を熱収縮すれば、継手本体1が完成する。なお、本例ではコアリング18を収納した後、蓋部材3のパイプ挿入端側をインコア脱落防止用のキャップ16で被蓋する。このように、シュリンクフィルム15は継手部材2の段部端面2cに係止位置決めした上で熱収縮されるので、シュリンクフィルム15の位置がずれず、外観も良好なものとなる。
【0024】
シュリンクフィルム15で被覆された蓋部材3の外周面は、当該フィルム15の熱収縮によって密封された状態にあり、従って、確認窓4からの溶剤や薬液等の浸入が防止されているので、塩ビ製排水管の接続作業時に使用される塩ビ管用接着剤や、主に戸建住宅で床基礎部分に散布される防蟻剤・防腐剤によって、樹脂材料から成る透視筒8が損傷を受けるおそれがなく、長期に亘って確実に保護される。また、例えば、施工現場で継手の分解を行おうとすれば、蓋部材3を工具等でくわえ込まなければならず、これにより、シュリンクフィルム15が破れるので、継手分解の有無が一目でわかり、分解によって起こる組み間違いや部品の破損・紛失等を未然に防ぐことができ、工場出荷時の製品保証が維持される。
【0025】
シュリンクフィルム15の熱収縮によって、その周面15aは確認窓4の凹部に係合保持されるので、当該フィルム15が不用意に抜け落ちることはない。また、シュリンクフィルム15の一方の外端径を前記継手部材2の段部端面2cに係止位置決めして、シュリンクフィルム15が継手部材2にかからないように設けたことで、継手部材2のおねじ部2bへの連結作業の際、スパナ等でシュリンクフィルム15が破れるおそれがなくなると共に、このシュリンクフィルム15で被覆された蓋部材3を、様々な部材と組み合わせることが可能となる。例えば、図4は、雌ねじ付ソケット19と組み合わせて構成されたワンタッチ継手であり、また、図5は、エルボ20と組み合わせて構成されたワンタッチ継手である。同一サイズであれば、種類の異なる継手であっても、同じシュリンクフィルム15を用いることができるので、各種寸法のフィルムを用意する必要はない。
【0026】
更に、シュリンクフィルム15の外面にサイズ表示などの印刷が可能であるので、蓋部材3の外面に直接印刷する場合よりも表示がわかり易い。また、品質保証の観点から、蓋部材3の外面に製造年月日などを印刷する必要がある場合には、この部位をシュリンクすることで、印刷インクが薄れて消える等の問題も解消される。
【0027】
シュリンクフィルム15で被覆された蓋部材3のパイプ挿入端側に、インコア脱落防止用のキャップ16を装着しているので、当該フィルム15の厚み分、キャップ16が拡径され、また、シュリンクフィルム15とキャップ16との摩擦抵抗が増して、キャップ16による蓋部材3への装着状態は確実に維持される。
【0028】
図3に示すように、継手本体1に樹脂パイプ17を接続する場合は、パイプ17の先端よりコアリング18を嵌着し、しかも、コアリング18の鍔部18aがパイプ17の端面に位置した状態に嵌着する。この樹脂パイプ17を蓋部材3のパイプ挿入口6より挿入して、コアリング18の鍔部18aが透視筒8の当接面9に当接するまで挿入する。すると、パイプ17の外周面に抜け止め部材12,12が喰い込んで抜け止めされると共に、パイプ17の外周面と透視筒8の内周面とがシールリング10により確実に密封シールされる。
【0029】
また、継手本体1に挿入した樹脂パイプ17は、継手本体1の蓋部材3の外周面に形成した確認窓4より透明又は半透明状の透視筒8を介して、外部より目視することができる。この場合、樹脂パイプ17に嵌着したコアリング18も目視できると共に、内部に装着したシールリング10,11や抜け止め部材12等の内部部品を外部より目視することで、樹脂パイプ13が所定量に達しない挿入不足や部品等の装着ミスを確認することもできる。
【0030】
図6は、本発明における管継手の他例を示したもので、上述した実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明を省略する。同図(a)に示されるように、袋状のシュリンクフィルム21を蓋部材3の外周面とパイプ挿入口6側まで袋状にシュリンクしており、キャップ16に替わるインコア脱落防止機能が付加されている。同図(b)に示されるように、シュリンクフィルム21に設けた切り取り線22に沿って当該フィルム21を破ると、蓋部材3のパイプ挿入口6が開口されて、蓋部材3内に収納されたコアリング18の取り出しが可能となる。この構造によれば、シュリンクフィルム21を視認するのみで、使用の有無が一目でわかり、工場出荷時の製品保証が維持される。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明に係る管継手によれば、パイプの接続状態や継手内部を外方より目視することができ、パイプ接続や内部部品の装着ミス等を未然に防止することは勿論、継手分解による部品の破損・紛失等を未然に防ぎ、しかも、溶剤・薬品等が使用される環境下においても、その影響を受けることのない、長期に亘って安全に使用し得る管継手として、建物内の給水、給湯、或は冷暖房配管や戸建住宅の床暖房などに広く適用されることは勿論、その他の各種分野に提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明における管継手の一例を示した斜視図である。
【図2】本発明における管継手の一例を示した半裁断面図である。
【図3】図2に示す管継手の使用状態を示した半裁断面図である。
【図4】雌ねじ付ソケットと組み合わせて成る管継手の正面図である。
【図5】エルボと組み合わせて成る管継手の正面図である。
【図6】本発明における管継手の他例を示した斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1 継手本体
2 継手部材
2c 段部端面
3 蓋部材
4 確認窓
6 パイプ挿入口
8 透視筒
10,11 シールリング
12 抜け止め部材
15 シュリンクフィルム
15a 周面
16 キャップ
21 シュリンクフィルム
22 切り取り線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の継手部材と蓋部材より成る継手本体内に、抜け止め部材とシールリングを介して透視筒を密封装着し、前記蓋部材の外周面に確認窓をあけた管継手において、前記蓋部材の外周面を透視可能なシュリンクフィルムで被覆し、このフィルムの周面を前記確認窓に係合保持させたことを特徴とする管継手。
【請求項2】
前記シュリンクフィルムの一方の外端径を前記継手部材の段部端面に係止位置決めして、蓋部材の外周面にシュリンクし、前記蓋部材のパイプ挿入端側をインコア脱落防止用のキャップで被蓋した請求項1に記載の管継手。
【請求項3】
袋状のシュリンクフィルムを蓋部材の外周面とパイプ挿入口側まで袋状にシュリンクしてインコア脱落防止機能を付加し、このフィルムに設けた切り取り線を介して、蓋部材のパイプ挿入口を開口させた請求項1に記載の管継手。
【請求項4】
前記シュリンクフィルムは、耐接着剤性や耐溶剤性を有するポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート系重合体フィルム、或はポリオレフィン系多層フィルムである請求項1乃至3の何れか1項に記載の管継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−207675(P2006−207675A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−19582(P2005−19582)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(390002381)株式会社キッツ (223)
【Fターム(参考)】