説明

節電情報提供装置、方法、システム及びプログラム

【課題】節電の達成度の表示などに用いる基準電力値の精度を、過去のデータを活用して従来よりも高精度化する。
【解決手段】前年同時期など過去の日の電力実績値と、その日の気象情報などの状況情報を予め記憶し、対象日の状況情報との適合により対象日に相当もしくは類似する日を特定してその電力実績値を対象日の基準電力値に用いる。これにより、過去の電力消費値を年が異なる対象日の気象情報で無理に補正することが無く、対象日と状況が似た日のデータを活用できる。このため、節電の達成度の表示などに用いる基準電力値の精度を、過去のデータを活用して従来よりも高精度化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、節電を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
技術や社会の発達に伴って消費量が増大した電力は、ガスや水道などの有体物と異なって貯蔵が困難という特性を持つ。このため、大規模災害の影響で電力供給量に制限が生じている状況や、特にその状況のまま夏の電力需要期を迎えるような場合は、電力不足による突発的大規模停電などの深刻な事態が生じかねず、それによる社会的損失は計り知れない。
【0003】
そのような深刻な事態を回避するためには、オフィスや工場などに限らず、各家庭での節電努力が必要不可欠である。家庭での節電に関する従来技術としては、電源のコンセントやプラグに取り付ける消費電力計が知られている。他にも、それに類する計測装置を各家庭の電器製品に接続して各機器の電力量を計測し、ユーザが設定した節電電力量と共に、どの電気製品をどの程度節電すればよいかを表示する装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−47682号
【特許文献2】特開2008−259308号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、各家庭での節電のあり方は地域や社会の全体における電力状況に応じて機動的に変化すべきもので、過剰もしくは不要な節電は、社会の停滞や不便などの弊害を招く。しかしながら、上記のような従来技術は、個々の家庭内で完結するもので、実際の電力状況などに関する情報の提供や反映を考慮したものではなく、他の家庭との連携を考慮したものでもなかった。このため、各家庭では、地域や社会の全体として実際の電力状況に応じて、真に必要な節電の程度を知ったり、そのような節電を実行することは不可能であった。
【0006】
また、節電すべき電気製品などの情報提供についても、従来では、地域や社会全体の電力状況に応じたものではなかったため、電力に余裕があるときは過剰節電、逼迫時は節電不足となる問題もあった。仮にこれを避けるためユーザが節電量を頻繁に設定変更するのではもちろん煩雑に堪えない。
【0007】
ユーザに節電の達成度を表示し、節電を支援する技術の例として特許文献2が知られている。この例は、各家庭から予め収集蓄積しておく前年同時期の電力消費値を現在の気象情報で補正することにより、仮に節電しなかったとした場合の電力状況の基準値を得て、その基準値からみて今年削減できた月や週などの消費電力量を表示する電力管理装置に関するものである。
【0008】
これに準じ、前年同時期の電力消費値を今日の予想気温などで補正する計算を事前に行って得た基準値は電力状況の予測値となり、この予測値に応じた程度の節電を予め呼び掛けることも考えられる。なお、現在、過去、未来のいずれについても、過去のデータ等から計算で求める電力値を本出願では「基準値」又は「基準電力値」と呼ぶこととする。
【0009】
しかし、気象情報と電力状況の関係は単純ではなく、年によっても異なるものである。例えば、梅雨明けや暑くなる時期などの気象状況は必ずしも毎年同じではなく、気温や天気などの気象情報が電力使用に与える影響も曜日や前日の条件などによって異なる。このため、前年のものである電力消費値を、年が異なる今年の気象情報で補正するという組合せでは、高精度な電力予測は不可能であった。
【0010】
さらに、電気製品といっても現代では多様化と生活必需品化が進み、多種類の電気製品に囲まれた生活が一般化している。この状況では、節電すべき電気製品の優先順位については、電力状況に応じて具体的に案内されなければ、適切な判断が事実上困難であった。もちろん、全ての電気製品に計測器の類を設けることはコストも含め現実的でない。
【0011】
以上の課題に対し、本発明の目的は、節電の達成度の表示などに用いる基準電力値の精度を、過去のデータを活用して従来よりも高精度化することである。
【0012】
本発明の他の目的は、全体の電力状況に応じた節電の具体的な案内を提供して人々の連帯による効果的な節電を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的をふまえ、本発明の一態様(1)は、過去データに基づいて対象日の基準電力値を計算しそれを用いて、端末の表示を制御する表示データの送信により端末に対し節電に関する情報を提供する節電情報提供装置であって、過去の日ごとに、気象情報を少なくとも含む状況情報と、電力実績値と、を過去データとして記憶している過去データ記憶手段と、対象日の前記状況情報を取得する対象日状況取得手段と、取得された前記対象日の前記状況情報と前記過去データ中で適合する前記状況情報の日の前記電力実績値を抽出しそれを基に対象日の前記基準電力値を決定する決定手段と、決定された前記基準電力値に基づいた前記節電に関する情報を表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
本発明の他の態様(10)は、上記態様を方法のカテゴリで捉えたもので、コンピュータが、過去の日ごとに気象情報を少なくとも含む状況情報と電力実績値とを過去データとして記憶している過去データ記憶手段を有し、前記過去データに基づいて対象日の基準電力値を計算しそれを用いて、端末の表示を制御する表示データの送信により端末に対し節電に関する情報を提供する節電情報提供方法であって、対象日の前記状況情報を取得する対象日状況取得処理と、取得された前記対象日の前記状況情報と前記過去データ中で適合する前記状況情報の日の前記電力実績値を抽出しそれを基に対象日の前記基準電力値を決定する決定処理と、決定された前記基準電力値に基づいた前記節電に関する情報を表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信処理と、を実行することを特徴とする。
【0015】
本発明の他の態様(12)は、上記態様をコンピュータ・プログラムのカテゴリで捉えたもので、コンピュータを制御することにより、過去の日ごとに気象情報を少なくとも含む状況情報と電力実績値とを過去データとして記憶している過去データ記憶手段を実現すると共に、前記過去データに基づいて対象日の基準電力値を計算しそれを用いて、端末の表示を制御する表示データの送信により端末に対し節電に関する情報を提供する節電情報提供プログラムであって、そのプログラムは前記コンピュータに、対象日の前記状況情報を取得させ、取得された前記対象日の前記状況情報と前記過去データ中で適合する前記状況情報の日の前記電力実績値を抽出させそれを基に対象日の前記基準電力値を決定させ、
決定された前記基準電力値に基づいた前記節電に関する情報を表示するための表示データを前記端末に送信させることを特徴とする。
【0016】
このように、本発明では、前年同時期など過去の日の電力実績値と、その日の気象情報などの状況情報を予め記憶し、対象日の状況情報との適合により対象日に相当もしくは類似する日を特定してその電力実績値を対象日の基準電力値に用いる。これにより、過去の電力消費値を年が異なる対象日の気象情報で無理に補正することが無く、対象日と状況が似た日のデータを活用できる。このため、節電の達成度の表示などに用いる基準電力値の精度を、過去のデータを活用して従来よりも高精度化することができる。
【0017】
本発明の他の態様(2)は、上記いずれかの態様において、所定の電力状況値又は節電された節電量を取得する取得手段と、決定された前記基準電力値と、取得された前記電力状況値又は前記節電量と、に基づいて節電の達成度を判定する判定手段と、判定された前記節電の達成度を表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
このように、決定された基準電力値を、仮に節電しなかったと仮定した場合の基準値として、電力会社等から取得した電力使用率などの電力状況値、又は各端末からユーザの報告操作などで送信され集計した等の節電量を基に、節電の達成度を判定し端末に表示する。これにより、過去のデータを活用して従来よりも高精度化した基準電力値を活かして高精度な節電達成度表示が実現できるので、ユーザの節電意欲を一層効果的に喚起することができる。
【0019】
本発明の他の態様(3)は、上記いずれかの態様において、前記対象日状況取得手段は、前記対象日の前記状況情報として、対象日までの過去所定日数における時系列データを取得し、前記決定手段は、前記過去データのうち前記対象日と同じ日付の過去の日から前後所定日数までの各日を起点としてその前記過去所定日数の日に対応する前記状況情報を前記時系列データと照合し、照合の一致度が高い過去の日に対応する前記電力実績値を抽出することを特徴とする。
【0020】
このように、照合の基準とする状況情報として、対象日までの過去所定日数の時系列データを、時期が近い過去の日までの同じ過去所定日数の状況情報と照合することにより、何日にもわたる気象や社会的等の条件の積み重ねの結果生じる電力実績値の予期せぬ変化についても、その因果関係を把握したり解明することなく基準電力値に反映させることができ、基準電力値をさらに高精度化することができる。
【0021】
本発明の他の一態様(4)は、上記いずれかの態様において、所定の電力状況値を取得する状況取得手段と、電気製品ごとの節電必要度と電力状況値とを対応付けた対応データを用いて、取得された前記電力状況値に応じた電気製品ごとの前記節電必要度を判定する必要度判定手段と、判定された前記節電必要度に応じて異なる表示態様で電気製品ごとのアイコンを表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
本発明の他の態様(11)は、上記態様を方法のカテゴリで捉えたもので、コンピュータが、端末の表示を制御する表示データの送信により端末に対し節電に関する情報を提供する節電情報提供方法であって、所定の電力状況値を取得する状況取得処理と、電気製品ごとの節電必要度と電力状況値とを対応付けた対応データを用いて、取得された前記電力状況値に応じた電気製品ごとの前記節電必要度を判定する必要度判定処理と、判定された前記節電必要度に応じて異なる表示態様で電気製品ごとのアイコンを表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信処理と、をコンピュータが実行することを特徴とする。
【0023】
本発明の他の態様(13)は、上記態様をコンピュータ・プログラムのカテゴリで捉えたもので、コンピュータに、端末の表示を制御する表示データの送信により端末に対し節電に関する情報を提供させる節電情報提供プログラムであって、そのプログラムはコンピュータを制御することにより、所定の電力状況値を取得させ、電気製品ごとの節電必要度と電力状況値とを対応付けた対応データを用いて、取得された前記電力状況値に応じた電気製品ごとの前記節電必要度を判定させ、判定された前記節電必要度に応じて異なる表示態様で電気製品ごとのアイコンを表示するための表示データを前記端末に送信させることを特徴とする。
【0024】
本発明の他の態様(9)である節電情報処理システムは、上記態様をシステムのカテゴリで捉えたもので、本発明のいずれかの態様における節電情報提供装置と、前記節電情報提供装置から通信ネットワークを介して、表示データを受信することにより節電に関する情報を取得して出力する端末と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
このように、上記態様では、電力使用率など電力状況値の範囲に応じ、電気製品ごとの節電必要度をいくつかのレベルで表すなどしたデータとして用意する。それを用い、電力会社からの電力使用状況データなどとして提供される地域や社会全体の電力状況に応じた節電の具体的な案内として、電力状況値に応じた節電必要度を電気製品のアイコン表示態様で具体的に表示する。これにより、ユーザは、多種類の電気製品を用いていても利用を控えるべき電気製品を知ることができるため容易に節電が実行でき、人々の連帯による効果的な節電を実現することができる。
【0026】
本発明の他の態様(5)は、上記いずれかの態様において、前記端末から受信するユーザ節電量を基に全体節電量を集計する集計手段と、ユーザ節電量及び集計された前記全体節電量を表示するための表示データを前記端末に送信する節電量表示手段と、端末に表示されている前記電気製品ごとのアイコンに対して節電を実行したことを報告する所定の報告操作が行われたときに、その電気製品に対応付けられている節電量を前記ユーザ節電量に反映させる表示データを前記端末に送信する節電量反映手段と、を備えたことを特徴とする。
【0027】
このように、上記態様では、個別ユーザのユーザ節電量とユーザ全体の全体節電量が端末に表示されることに加え、節電した電気製品のアイコンを操作するだけで、その節電量が個別ユーザのユーザ節電量に反映され、それを集計することでユーザ全体の節電達成量にも反映される。これにより、自分の節電量を容易に把握できて節電努力の手応えがリアルタイムに得られることに加え、ユーザ全体の節電努力が巨大な節電達成量に反映される様子を確認できるのでユーザ間に連帯感が醸成され、効果的な節電が実現される。
【0028】
本発明の他の態様(6)は、上記いずれかの態様において、前記表示送信手段は、前記節電必要度に応じて異なる表示態様として、その節電必要度に応じた信号色として赤系色、黄系色及び青緑系色を用い、最大の節電必要性を前記赤系色で表し、最大に次ぐ節電必要性を前記黄系色で表す前記表示データを送信することを特徴とする。
【0029】
このように、交通信号に準じた組合せの色のうち節電必要性の程度に応じた色を、電気製品のアイコン自体や表示背景色又は枠囲いなどに用いる表示態様により、電気製品ごとの節電の緊要性を直観的かつ一目瞭然に伝達できるので、優れた節電効果が実現できる。
【0030】
本発明の他の態様(7)は、上記いずれかの態様において、取得された前記電力状況値に基づいて、ユーザ全体及び個別ユーザの少なくとも一方について削減すべき電力量の目標値を決定する目標決定手段と、決定された前記目標値と、その目標値に対応する前記ユーザ節電量又は前記全体節電量の少なくとも一方と、に基づいて節電目標達成状況を表示するための表示データを前記端末に送信する達成状況表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0031】
このように、上記態様では、地域や社会全体の電力状況に応じた節電の具体的な案内として、電力状況値を基に削減すべき電力量を目標値として決定する。そのうえで、ユーザ節電量などとの関係で個別ユーザやユーザ全体における目標値達成割合などの節電目標達成状況を端末に表示する。これにより、個別ユーザやユーザ全体で削減すべき電力量が目標値として具体的に把握でき、その達成度もわかるので効果的な節電が実現できる。特に、ユーザ全体と個別ユーザの両方について目標値と節電目標達成状況の表示を行えば、個別ユーザの責任分担とユーザ全体としての連帯感醸成の両面からユーザの節電意欲を効果的に喚起することができ、人々の連帯による効果的な節電を実現することができる。
【0032】
本発明の他の態様(8)は、上記いずれかの態様において、端末の属する地域を識別する地域識別手段を備え、前記目標決定手段は、識別された前記地域ごとに前記削減すべき電力量の目標値を設定することを特徴とする。
【0033】
このように、気温の違いなどに応じ異なった基準などで地域ごとに目標値を設定することにより、地域の事情に応じたきめ細かな案内や効果的節電促進が実現できる。
【0034】
なお、上記の各態様は、明記しない他のカテゴリ(方法、プログラム、システムなど)としても把握することができ、方法やプログラムのカテゴリについては、装置のカテゴリで示した「手段」を、「処理」や「ステップ」のように適宜読み替えるものとする。また、処理やステップの実行順序は本出願に直接明記するものに限定されず、処理順序を変更したり、一部の処理をまとめてもしくは随時一部分ずつ実行するなど、変更可能である。さらに、方法やプログラムのカテゴリにおいて、個々の処理やステップを実行するサーバや端末などのコンピュータは共通でもよいし、処理ごとにもしくはタイミングごとに異なってもよい。加えて、本発明は、後述するさらに具体的な各態様を含むものである。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、節電の達成度の表示などに用いる基準電力値の精度を、過去のデータを活用して従来よりも高精度化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態について構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態におけるデータ例を示す図(過去データ)。
【図3】本発明の実施形態における処理手順を示すフローチャート(予測の精度)。
【図4】本発明の実施形態における画面表示例を示す図(節電目標、節電達成度)。
【図5】本発明の実施形態におけるデータ例を示す図(対応データ)。
【図6】本発明の実施形態におけるデータ例を示す図(ユーザ節電量)。
【図7】本発明の実施形態における処理手順を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施形態における画面表示例を示す図。
【図9】本発明の実施形態における画面表示例を示す図(確認操作)。
【図10】本発明の実施形態における画面表示例を示す図(操作後)。
【図11】本発明の実施形態における画面表示例を示す図(全てが青信号)。
【発明を実施するための形態】
【0037】
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」と呼ぶ)について図に沿って例示する。なお、背景技術や課題などで既に述べた内容と共通の前提事項は適宜省略する。
【0038】
〔1.構成〕
本実施形態は、図1の構成図に示すように、節電情報提供装置1(以下「本装置1」や「本装置」とも呼ぶ)と、端末T(ユーザ端末T1及びオペレーター端末TX)と、通信ネットワークN(例えば、携帯電話、PHS、公衆無線LANなどの移動通信網、インターネットなど)を介して組み合わせた節電情報処理システムに関するものである。
【0039】
このうち、本装置1は、過去データに基づいて対象日の基準電力値を計算しそれを用いて、ユーザ端末Tの表示を制御する表示データの送信によりユーザ端末Tに対し節電に関する情報を提供するサーバシステムで、コンピュータの構成として少なくとも、CPUなどの演算制御部6と、主メモリや補助記憶装置等の記憶装置7と、通信ネットワークNとの通信手段8(移動通信網との通信回路、通信ゲートウェイ装置、無線LANアダプタなど)と、を有する。
【0040】
また、ユーザ端末Tは、本装置1から通信ネットワークを介して、表示データを受信することにより節電に関する情報をクライアントシステムとして取得及び出力する情報処理装置で、具体的には、スマートフォン、携帯電話端末、タブレットPCなどのモバイル情報端末や、その他のパーソナルコンピュータなどである。ユーザ端末Tは、模式的な図1に拘らず、実際はユーザ数に応じ多数存在し、上記のようなコンピュータの構成に加え、図示はしないが、液晶表示パネル、タッチパネル、キーボードやマウスなどの入出力部と、ウェブブラウザ等の関連要素を有する。
【0041】
本装置1では、記憶装置7に記憶(インストール)した所定のコンピュータ・プログラムが演算制御部6を制御することで、図1に示す各手段などの要素(10,20ほか)を実現する。それら要素のうち情報の記憶手段は、記憶装置7上のファイルなど任意のデータ形式で実現できるほか、ネットワークコンピューティング(クラウド)によるリモート記憶でもよい。また、記憶手段は、データの格納領域だけでなく、データの入出力や管理などの機能を含んでもよい。また、本出願に示す記憶手段の単位は説明上の便宜によるもので、適宜、構成を分けたり一体化できるほか、明示する記憶手段以外にも、各手段の処理データや処理結果などを記憶する記憶手段を適宜用いるものとする。
【0042】
上記のような記憶手段のうち、過去データ記憶手段85は、過去の日ごとに、気象情報を少なくとも含む状況情報と、電力実績値(例えば電力使用率)と、を過去データとして記憶している手段であり、図2はその単純化した例の一部を示す。ここで、電力実績値は、消費電力の時間毎の実測値などである。また、前記状況情報は、属性値その他の情報であって、例えば、気温、湿度、不快指数、天候、降水量、風量などの気象情報を少なくとも含んだ上、休日か否か、お盆や夏休み時期か否かといった時期の社会的属性、企業決算、株式、為替等の経済指標、肯定的ニュースや否定的ニュースの数量や割合の情報などを含んでもよい。
【0043】
また、気象情報として、ミスナールの定理(ミスナールの式)、リンケの定理(リンケの式)などで算出する体感温度を用いれば、体感温度に算入される風速のようにエアコン使用などで現実の電力消費に影響する要素も考慮できるので、基準電力値をさらに高精度化できる。
【0044】
また、対応データ記憶手段25は、図5に例示するように、電気製品ごとの節電必要度と電力状況値とを対応付けた対応データを記憶している手段である。本発明が対象とする「電気製品」のタイプは、家庭用電気製品(いわゆる家電)の他、業務用、医療用、福祉用その他の各分野用、鉄道や工場等の事業用その他中型大型の各種電機など自由である。また、電気製品の類型、種別、型、タイプなど一般的属性に係るものでもよいし、そのような種別などから所有している台数などに応じてユーザが設定した個別具体的な電気製品でもよい。
【0045】
個別具体的な電気製品について、実際の消費電力や名称などの属性の入力をユーザから受け付けてデータとして設定する手段を設け、その電気製品とデータと対応データに反映させる手段を設ければ、個別ユーザ毎の電気製品の使用数や個体差に応じた効果的節電支援が実現できる。また、これら対応データやその記憶手段は、HTMLファイルなどのウェブ表示用データと共にユーザ端末Tにコピーを転送してユーザ端末T上で処理のため参照させるようにすれば、本装置1の負荷や通信トラフィックが軽減できる。
【0046】
また、節電量記憶手段45は、図6に例示するように、個々の端末を利用する(ユーザIDで識別する)ユーザ毎に、ユーザ端末Tから送信されるユーザ節電量について少なくとも最新の値を記憶する手段である。なお、ユーザ節電量の時系列履歴を蓄積すればグラフ表示や分析など任意の用途に活用できる。
【0047】
また、図中(例えば図1)の矢印は、データや制御などの流れについて主要な方向を補助的に示すもので、他の流れを否定するものでも、方向の限定を意味するものでもない。例えばデータをある方向に取得する場合、事前のデータリクエストや事後のアクノリッジ(ACK)が逆方向に送信される。また、記憶手段以外の各手段は、以下に説明するような情報処理の機能・作用を実現・実行する処理手段であるが、これらは説明のために整理した機能単位であり、実際のハードウェア要素やソフトウェアモジュールとの一致は問わない。
【0048】
〔2.予測の精度に関する作用効果〕
上記のように構成された本実施形態において、節電の達成度の表示などに用いる基準電力値の精度を、過去のデータを活用して従来よりも高精度化する点に関する処理手順を図3のフローチャートに示す。
【0049】
〔2−1.基準電力値の計算と情報提供〕
まず、早朝等に当日を対象日として、過去データから基準電力値を計算する。この際、対象日状況取得手段82が、オペレーター端末TX又は情報源となる他の適宜なサーバ装置などから、対象日の状況情報を取得すると(ステップS31)、決定手段84が、取得された対象日の状況情報と過去データ中で適合する状況情報の日(「相当日」と呼ぶこととする)の電力実績値を抽出し(ステップS32)それを基に対象日の基準電力値を決定する(ステップS33)。
【0050】
例えば、対象日の状況情報として、予想最高気温32度、予想平均湿度76%という気象情報がある場合、図2に例示した過去の日のなかで適合(図2中、破線の楕円で示す)する相当日は20X0年6月28日(月)であり、その日の消費電力としての電力実績値は5100万kWとなる。ここで、抽出した電力実績値から基準電力値をどのように決定するかの具体的基準は自由である。例えば、抽出した単一の電力実績値をそのまま基準電力値とするようにすれば、処理が単純迅速となる。
【0051】
また、抽出した電力実績値を、対象日の状況情報のうち所定の情報項目により補正した数値を基準電力値とするようにすれば、個別具体的な用途やポリシーに応じてさらに高精度な基準電力値を求めることができる。さらに、複数の相当日の電力実績値から計算する平均値を基準電力値とするようにすれば、状況情報の一致度が高い相当日が複数存在する場合、そのうち一つのみを無理に選択しなくてもその平均値という形で複数の相当日の全部又は一部を活用し、精度の当たり外れを抑制することができる。
【0052】
そして、表示送信手段30が、ウェブブラウザや端末アプリ(スマートフォンなどのアプリケーション・プログラム)などからのデータやページの要求に応じ(ステップS36)、決定された基準電力値に基づいた節電に関する情報(以下「節電情報」とも呼ぶこととする)を表示するための表示データをユーザ端末Tに送信する(ステップS37)。このような節電情報を表示するウェブページの例を図4に示す。
【0053】
節電情報の具体的内容は自由であるが、例えば、本実施形態では、基準電力値に基づいた節電目標値又は節電すべき度合いの区分(例えば「最優先で節電」「通常の節電」「無駄がなければOK」の別など)といった節電目標を(ステップS34)節電情報として表示するための表示データ(ステップS35)をユーザ端末Tに送信することにより(ステップS37)、目標を目指した無駄のない節電努力を促進できる。図4の表示例における節電目標の表示D22は、上記のような節電すべき度合いの区分として「節電レベル:最優先」の表示D221を含み、これと同時に具体的な節電目標値として「目標節電率:基準電力値比15%(−645万kW)」の表示D222も含んでいる。
【0054】
また、節電の達成度(「節電達成度」とも呼ぶこととする)を節電情報として表示するための表示データをユーザ端末Tに送信するようにすれば(後述。図4の表示D33)、節電努力の結実度合いをユーザが確認して手応えが得られるので、それ以降についてもさらなる節電努力を促進できる。
【0055】
このように、本実施形態では、前年同時期など過去の日の電力実績値と、その日の気象情報などの状況情報を予め記憶し、対象日の状況情報との適合により対象日に相当もしくは類似する日を特定してその電力実績値を対象日(本日)の基準電力値に用いる。これにより、過去の電力消費値を年が異なる対象日の気象情報で無理に補正することが無く、対象日と状況が似た日のデータを活用できる。このため、節電の達成度の表示などに用いる基準電力値の精度を、過去のデータを活用して従来よりも高精度化することができる。
【0056】
〔2−2.基準電力値による達成度表示〕
また、本実施形態では、節電情報として節電達成度をユーザ端末Tに送信する。具体的には、例えば所定時刻以降(ステップS38)、取得手段(ここでは状況取得手段10とする)が、所定の電力状況値又は節電された節電量を取得すると(ステップS39)、判定手段86が、決定された基準電力値(例えば電力使用率や電力消費量)と、取得された電力状況値(例えば電力使用率や電力消費量)又は節電量と、に基づいて節電達成度を判定し(ステップS40)、表示送信手段30が、判定された節電達成度を表示データに含めることにより(ステップS41)、節電達成度を表示するための表示データをユーザ端末Tに送信する(ステップS37)。
【0057】
ここで、節電達成度の判定には、電力使用率などの電力状況値を用いることもできるし、節電量を用いることもできる。前者の電力状況値を、電力会社等から適宜なデータ転送や入力受付などで取得するようにすれば、処理負荷が少なくて済む。また、節電量について、前記のような電力状況値を基準電力値から差し引く減算などで得れば計算負荷がわずかで済むが、一方、後述するように、各端末からユーザの報告操作などで送信されたユーザ節電量を集計してもよい。
【0058】
また、節電達成度の具体的な表現形式も自由である。例えば、節電達成度として、基準電力値に対して実際の電力状況値が削減されて下回った具体的な削減量又は削減率を表示するようにすれば、削減率の昇降など状況を具体的に把握でき、わずかな努力の積み重ねの重要さをアピールできる。また、節電の達成度として、削減率の該当区分(例えば「A」「B」「C」や「優」「良」「可」などのランクや、「15%以上」「15%未満10%以上」「10%未満」などの数値帯区分など)を表示するようにすれば、詳細は省いて全体の状況や達成度を直観的に伝達できるので多忙な人や細部に関心のない人も含めて幅広い層の節電努力が促進できる。
【0059】
例えば、図4の表示例における節電達成度の表示D33は、上記のような具体的な削減率及び削減量の表示D331(「…17%(−731万kW)…」)と、削減率の該当区分として「A」を装飾した表示D332と、を含んでいる。もちろん、削減率の該当区分として、初等中等教育等で用いられるような「たいへんよくできました」「よくできました」「もうすこしがんばりましょう」などの適宜な文を、花などをモチーフとした図案と組み合わせるなど、任意の表現形式を自由に採用することができる。
【0060】
このように、本実施形態では、決定された基準電力値を、仮に節電しなかったと仮定した場合の基準値として、電力会社等から取得した電力使用率などの電力状況値、又は各端末からユーザの報告操作などで送信され集計した等の節電量を基に、節電の達成度を判定し端末に表示する。これにより、過去のデータを活用して従来よりも高精度化した基準電力値を活かして高精度な節電達成度表示が実現できるので、ユーザの節電意欲を一層効果的に喚起することができる。
【0061】
〔2−3.時系列データの照合〕
また、基準電力値の決定において状況情報から相当日を定める際、複数日に亘る時系列データ同士の判断を用いてもよい。この場合、対象日状況取得手段82は、対象日の状況情報として、対象日までの過去所定日数における時系列データを取得し、決定手段は、過去データのうち対象日と同じ日付の過去の日から前後所定日数までの各日を起点としてその前記過去所定日数の日に対応する状況情報を前記時系列データと照合し、照合の一致度が高い過去の日に対応する電力実績値を抽出する。例えば、状況情報に大差ない2つの週末でも、その直前の平日5日間に猛暑が続いていたか否かで電力実績値が異なることも想定できる。また、当日の状況情報に大差ない2つの同じ金曜日でも、前日が晴天と荒天では電力実績値が異なることが想定できる。
【0062】
このように、照合の基準とする状況情報として、対象日までの過去所定日数の時系列データを、時期が近い過去の日までの同じ過去所定日数の状況情報と照合することにより、何日にもわたる気象や社会的等の条件の積み重ねの結果生じる電力実績値の予期せぬ変化についても、その因果関係を把握したり解明することなく基準電力値に反映させることができ、基準電力値をさらに高精度化することができる。
【0063】
〔3.具体的案内に関する作用効果〕
また、本発明は上記の作用及び効果に関する要素のみでも成立するが、以下の作用効果とそれに関する要素を併用すれば、さらに効果的な節電が実現できる。すなわち、本実施形態において、全体の電力状況に応じた節電の具体的な案内を提供して人々の連帯による効果的な節電を実現する点に関する処理手順を図7のフローチャートに示す。
【0064】
〔3−1.作用及び効果の概要〕
このフローチャートのうち、本実施形態の基本的な作用及び効果に関する部分を抽出すると、まず、状況取得手段10が、所定の電力状況値(例えば電力使用率)を取得する(ステップS12)。また、必要度判定手段20が、対応データ記憶手段25に記憶されている対応データを用いて、取得された前記電力状況値に応じた電気製品ごとの節電必要度を判定する(ステップS14)。
【0065】
そして、表示送信手段30が、判定された節電必要度に応じて異なる表示態様で電気製品ごとのアイコンを表示するための表示データをユーザ端末Tに送信する(ステップS16)。ユーザ端末Tでは、サーバから表示データの送信が有ればそれを受信し表示を更新する(ステップS21)。図8に示すウェブページの表示例は、現在の推定電力使用率(表示D1)と共に、電気製品ごとのアイコンi(i1〜i6)の表示D4を含み、このような電気製品ごとのアイコンを「電器アイコン」と呼ぶこととする。なお、「アイコン」は対象物を絵柄で表示したものである。
【0066】
このように、本実施形態では、電力使用率など電力状況値の範囲に応じ、電気製品ごとの節電必要度をいくつかのレベルで表すなどしたデータとして用意する(図5)。それを用い、電力会社からの電力使用状況データなどとして提供される地域や社会全体の電力状況に応じた節電の具体的な案内として、電力状況値に応じた節電必要度を(ステップS14)電気製品のアイコン表示態様を節電必要度に応じて異ならせることで(後述)具体的に表示する(図8)。これにより、ユーザは、多種類の電器を用いていても利用を控えるべき電気製品を知ることができるため容易に節電が実行でき、人々の連帯による効果的な節電を実現することができる。
以下、より具体的に説明する。
【0067】
〔3−2.電力状況値の取得〕
まず、電力状況値の取得は(ステップS12)、例えば1時間ごとなど所定の取得タイミングで行う(ステップS11:「YES」)。その際に取得する電力状況値については、電力使用率に限らず、供給電力量と使用電力量、気温、湿度など内容や形式は自由であり、電力会社から送信される電力使用状況データを受信するなど外部から受信又は入力を受け付けることで取得すれば本装置の負荷が軽減できる。一方、電力状況値を過去の実績値、現在や予報の気温などから予報値や予測値などとして計算することで取得すれば、節電必要度の判定が高精度化でき、また、電力状況値の取得について外部依存を回避して耐障害性が改善できる。
【0068】
〔3−3.節電必要度の判定〕
また、取得された電力状況値に応じた電気製品ごとの節電必要度を必要度判定手段20が判定(ステップS14)するのに用いる対応データの具体的内容は自由で、電気製品ごとの節電必要度と電力状況値とを単に直接対応付けたものには限られない。
【0069】
例えば、図5の対応データの例は、電気製品ごとに、単位時間あたりの消費電力(例えばW:ワット)と、1回あたりの利用時間(分)と、1時間あたりの平均の消費電力量(Wh)と、普及度や利用の必須性などの電器優先度と、節電必要度である赤信号、黄信号、青信号(後述)ごとに対応する電力状況値の基準値と、を対応付けたものである。この場合、節電必要度に対応する電力状況値の基準値は、単独で節電必要度と直結しなくてもよい。
【0070】
具体的には、節電必要度に対応する電力状況値の基準値を電器優先度その他の情報項目と適宜組み合わせて摘要するなど、対応データに含まれる複数の要素を組み合わせて節電必要度を判定すれば、より実態に即した弾力的判定が可能となる。その一例は、赤信号、黄信号など使用停止を促す情報の表示につながる節電必要度を、消費電力の大きい電気製品順や、1時間あたりの消費電力が大きい電気製品順になるよう赤信号基準から青信号基準までの各基準値を定めると同時に、具体的な信号色は電器優先度を併用して決定するなどである。
【0071】
例えば、1時間あたりの消費電力が同等である二種の電気製品の間に電器優先度で所定以上の高低差がある場合(例えば「1」と「3」など)、電器優先度が高いもの(例えば「1」)について節電必要度を1段階低く評価したり(例えば本来赤信号⇒黄信号、本来黄信号⇒青信号など)、電器優先度が低いもの(例えば「3」)について節電必要度を1段階高く評価する(例えば本来黄信号⇒赤信号、本来青信号⇒黄信号など)などが考えられる。上記のような段階評価を用いない場合でも、例えば、電力状況値に応じて複数の電気製品間で1時間あたりの消費電力の高い順番に赤信号や黄信号を適用してゆくような場合でも、電器優先度に応じて摘要の順序を前後入れ替えるなど調整することが考えられる。
【0072】
このように、電力状況値と節電必要度を一次的に対応付ける数値基準と、電器優先度として例示した他の基準と、を併用することにより、電気製品ごとの普及度や利用の必須性など社会や家庭における具体的実情に適合した無理のない節電促進が実現できる。
【0073】
〔3−4.アイコンの表示〕
上記のように判定された節電必要度に応じて異なる表示態様の電器アイコンiを用いる表示送信手段30は、表示データ(すなわちHTMLファイルなどウェブ表示用データ)の生成モジュールなどとして実現できる。また、節電必要度に応じて異なる電器アイコンiの表示態様としては、例えば、節電必要度が大きいほど高い濃度、濃い色や大きなサイズで表示したり、必要度が大きいものを点滅などで強調したり、必要度が小さいものをグレーアウトや透過で表示するなど自由であるが、節電必要度に応じた色で表示することが望ましい。
【0074】
この場合、表示送信手段30は、節電必要度に応じて異なる表示態様として、その節電必要度に応じた信号色として赤系色、黄系色及び青緑系色を用い、最大の節電必要性を赤系色(赤信号)で表し、最大に次ぐ節電必要性を黄系色(黄信号)で表す表示データを送信する。この表示データでは同様に、節電必要性が最も少ない電器アイコンについては青緑色(緑信号すなわち青信号)で表し、これらの色を電器アイコン自体や表示背景色又は枠囲いなどに用いる。
【0075】
この場合、赤の電器製品については、原則として利用を控えるべきと考えられ、黄については、急ぎでなければ利用を控えることが望ましい。青(緑)については、無駄な電力消費に注意しつつ利用すべき電気製品に加え、節電した旨の後述のような操作が済んだ電器製品を表す。なお、図8の表示例では、上記の各色に対応して、赤は濃い階調を用いた二重の矩形で表し(エアコンの電器アイコンi1及び電子レンジの電器アイコンi5)、黄は次に濃い階調の矩形で表し(テレビの電器アイコンi2、照明器具の電器アイコンi3及び炊飯器の電器アイコンi6)、青は階調を施さない円で表す(洗濯機の乾燥運転を表す電器アイコンi4)。
【0076】
このように、交通信号に準じた組合せの色のうち節電必要性の程度に応じた色を、電器アイコン自体や表示背景色又は枠囲いなどに用いる表示態様により(図8)、電気製品ごとの節電の緊要性を直観的かつ一目瞭然に伝達できるので、優れた節電効果が実現できる。
【0077】
〔3−5.操作に応じた節電量更新表示〕
また、本実施形態では、上記のように表示した電器アイコンiへの所定の操作を個別ユーザの節電量(「ユーザ節電量」と呼ぶ)やユーザ全体の節電量(「全体節電量」と呼ぶ)に反映することで節電を促進することができる。
【0078】
具体的には、節電量受信手段80がユーザ端末Tから受信したユーザ節電量を節電量記憶手段45に蓄積記憶し(ステップS17)、それを基に集計手段40が、1時間間隔など所定のタイミングで(ステップS18)、全体節電量を集計する(ステップS19)。処理はステップS11へ進み、電力状況値の取得タイミングであってもなくても(ステップS11)ステップS15に達した時点で、全体節電量が変化したなど送信内容の更新があれば(ステップS15:「YES」)節電量表示手段51が、ユーザ節電量及び集計された全体節電量を表示するための表示データを端末に送信する(ステップS16)。節電量表示手段51は表示送信手段30と一体に構成してもよい。
【0079】
図8の表示例では上記のような表示データによる表示D3として、ユーザ節電量は「あなたの節電達成」として、また全体節電量は「みんなの節電達成」として表示されている。上記のようなユーザ節電量はユーザ端末Tから次のように報告できる。具体的には、節電量反映手段52(節電量表示手段51や表示送信手段30と一体に構成してもよい)がユーザ端末Tに送信する表示データは、スクリプト記述や、リッチインターネットアプリケーション(RIA)用ファイルなどとして実現でき、この表示データは図8に例示した表示の他、次の処理を実現する。
【0080】
すなわち、この表示データは、ユーザ端末Tに表示されている電気製品ごとのアイコンi(i1〜i6)に対し、節電を実行したことを報告する所定の報告操作が行われたときに(ステップS22)、まず、その電気製品に対応付けられている節電量(例えば図5では「エアコン」については650W)をユーザ節電量(図8の表示D3の「あなたの節電達成」)に反映させる(ステップS23)。その場合、さらに表示データは、操作されたアイコンと反映されたユーザ節電量について、図10に例示するように表示を更新し(ステップS24)、加えて、反映されたユーザ節電量を本装置1へ送信する(ステップS25)。
【0081】
例えば、図8に示したエアコンの電器アイコンi1に対し図9のように報告操作が行われた結果、表示更新後の図10の状態では、その電器アイコンi1の表示態様は青信号とチェック済マークMによるものに変化し、また、ユーザ節電量(「あなたの節電達成」)も図8の「1.00kW」から図10では「1.54kW」に変化している。なお、このように節電の報告操作とそれに基づく表示の更新が繰り返された結果、表示されている全ての電気製品について青信号になった状態を図11に例示する。
【0082】
ここで、アイコンiに対する報告操作の内容やそれに関する画面変化などの詳細は自由であり、一例として、図8の画面状態において、ユーザが電源オフなどで節電した電気製品に対応するアイコンiに対しタッチパネルのタップやマウスクリックなどの操作を行うだけで直ちに節電量の反映など一連の処理(ステップS23〜S25)を実行し、図10の画面状態へ遷移することも可能である。
【0083】
一方、他の例として、図8のアイコンiへのタップやマウスオーバー、クリックなどの操作を受けて、一旦、図9(図8の一部分に相当)に例示するように、詳細情報の表示を兼ねた確認操作用領域Rを表示してもよい。この領域R内で所定の操作(例えば「節電した」ボタンBの操作など)が行われるのを待って、節電量の反映など一連の処理(ステップS23〜S25)へ進むようにすれば、詳細情報を必要な場合のみ提供して限られた画面サイズを有効活用するとともに誤操作が防止できる。
【0084】
上記のように、本実施形態では、個別ユーザのユーザ節電量とユーザ全体の全体節電量が端末に表示されることに加え(図8の表示D3)、節電した電気製品のアイコンを操作するだけで(ステップS22:「YES」)、その節電量が個別ユーザのユーザ節電量に反映され(ステップS23)、それを集計することでユーザ全体の節電達成量にも反映される(ステップS19)。これにより、自分の節電量を容易に把握できて節電努力の手応えがリアルタイムに得られることに加え、ユーザ全体の節電努力が巨大な節電達成量に反映される様子を確認できるのでユーザ間に連帯感が醸成され、効果的な節電が実現される。
【0085】
〔3−6.目標値の設定と達成状況の表示〕
また、本実施形態では、節電の目標値とその達成状況を表示することで節電努力の励みとすることができる。具体的には、目標決定手段60が、取得された電力状況値に基づいて(ステップS12)、ユーザ全体及び個別ユーザの少なくとも一方について削減すべき電力量の目標値を決定し(ステップS13)、達成状況表示手段61が、決定された目標値と、その目標値に対応するユーザ節電量又は全体節電量の少なくとも一方と、に基づいて節電目標達成状況を表示(図8の表示D3)するための表示データをユーザ端末Tに送信する(ステップS16)。達成状況表示手段61を表示送信手段30と一体に構成することもできる。
【0086】
例えば、現在の推定電力使用率が80%を超える場合、80%を超えた分を削減目標とする。具体的に、現在の電力使用率:87%で、供給電力が4300万kならば、7%に該当する4300×0.07=308万kWがユーザ全体で削除すべき電力量の目標値となる。図8に示す画面例の表示D2では、この目標値308万kWが「みんなの節電目標 3,080,000kW」のように表示され、また、この該当地域の世帯数(例えば2000万世帯)で除すなどして算出した個別ユーザの目標値(例えば1.54kW)についても「あなたの節電目標 1.54kW」のように表示されている。
【0087】
また、図8に示す画面例の表示D3では、上記の目標値(図8の表示D2)に基づく節電目標達成状況として、「あなたの節電達成 1.00kW(目標の65%)」や「みんなの節電達成 2,317,511kW(目標の75%)」のように表示されている。
【0088】
なお、使用量、供給能力について、地域の電力会社より1時間前の電力について供給能力及び使用量のデータを受領する場合、1時間前における使用率は使用量を供給能力で除して算出できる。また、数時間後など未来の使用量についても、過去実績の時系列データを始めとする統計データ、気象情報等に基づいて推測できるため、数時間後の使用率を推測することで電力使用率を取得し、目標値の決定に用いることができる。これにより、夏場の午後などピーク時に向かって数時間前から予め節電を促進し突発的大規模停電等の弊害を効果的に未然防止することができる。
【0089】
特に、電力状況値として、決定手段84により決定された当日の基準電力値を取得し(ステップS12)、その基準電力値に基づいて、ユーザ全体及び個別ユーザの少なくとも一方について削減すべき電力量の目標値を決定し(ステップS13)、達成状況表示手段61が、決定された目標値と、その目標値に対応するユーザ節電量又は全体節電量の少なくとも一方と、に基づいて節電目標達成状況を表示(図8の表示D3)するようにすれば、過去のデータを活用して従来より高精度化した基準電力値の活用により、さらに適切かつ効果的な節電が実現できる。
【0090】
上記のように、本実施形態では、地域や社会全体の電力状況に応じた節電の具体的な案内として、電力状況値を基に削減すべき電力量を目標値として決定する(ステップS13)。そのうえで、ユーザ節電量などとの関係で個別ユーザやユーザ全体における目標値達成割合などの節電目標達成状況(例えば図8の表示D3)を端末に表示する(ステップS16)。これにより、個別ユーザやユーザ全体で削減すべき電力量が目標値として具体的に把握でき、その達成度もわかるので効果的な節電が実現できる。
【0091】
特に、本実施形態では、ユーザ全体と個別ユーザの両方について目標値(例えば図8の表示D2)と節電目標達成状況(例えば図8の表示D3)の表示を行うことにより、個別ユーザの責任分担とユーザ全体としての連帯感醸成の両面からユーザの節電意欲を効果的に喚起することができ、人々の連帯による効果的な節電を実現することができる
【0092】
〔3−7.地域別の目標値設定〕
また、上記のような目標値の設定は地域ごとに行うことができる。すなわち、本装置1は、ユーザ端末Tの属する地域を識別する地域識別手段70を備え、目標決定手段60は、地域識別手段70により識別された地域ごとに削減すべき電力量の目標値を設定することができる。なお、ユーザ端末Tの「属する」地域は、ユーザ端末Tと何らかの意味で対応付けられる地域であり、典型的にはユーザ端末Tが位置(存在)する地域や位置した地域であり、自由に定めることができる。
【0093】
例えば、ユーザ端末Tが位置する又は位置したと推定される地域をユーザ端末Tについて過去に識別された地域の履歴データから取得して用いれば、端末が一時的にGPS電波を受信できない場合や通常と異なる事業者のローミング等によるアクセス回線を経由しているためにネットワーク機器の名称や位置情報からユーザ端末Tの現在位置を取得できないなどの制約がある場合にも対応して、ユーザ端末Tの属する地域を識別することができる。
【0094】
そして、例えば、気温や湿度の高さなどの気象情報に基づいて地域別に重み付けを行い、重みに比例して目標値を割り振るなどである。端末の属する地域については、アクセス元の端末ごとにIPアドレスや、通信経路となっているインターネット・サービス・プロバイダやインターネット・エクスチェンジ等における設備名などの他、スマートフォンなどモバイル端末が取得して送信してくる位置情報などに基づいて識別する。
【0095】
一例として、ある電力会社の管轄地域のうち特定の市が、他の地域に比べて蒸し暑くエアコンの利用が増大している可能性が大きい場合を考える。具体的に、ある時点の電力使用率が75%で、電力会社管内の平均不快指数70に対しその市では平均不快指数80である場合、平均不快指数に電力使用率が比例する前提をとると、その市の電力使用率は、

75%×(80/70)≒86%

と推定できる。この場合、その市に相当する供給電力が22万kWとし、その80%を超えた超過分である6%を削減目標とすると、

220,000kW×超過分6%=13200kW

となる。
【0096】
このように、本実施形態では、気温の違いなどに応じ異なった基準などで地域ごとに目標値を設定することにより、気温や湿度が高くエアコンの使用増大が見込まれる地域により多くの節電目標値を割り振って大きな節電効果を期待するなど、地域の事情に応じたきめ細かな案内や効果的節電促進が実現できる。
【0097】
また、地域識別手段70が識別する端末の属する地域ごとの節電量を、端末から受信するユーザ節電量を基に集計する手段や、それに基づいて地域の節電目標達成状況や節電量のラインキングその他を表示する手段を設けることにより、節電量の集計や表示も地域別に行うことができ、地域間の対抗意識により一層効果的に節電が促進できる。
【0098】
〔4.他の実施形態〕
なお、上記実施形態は例示に過ぎず、本発明は、以下に例示するものやそれ以外の他の実施態様も含むものである。例えば、本出願における構成図、データの図、フローチャートなどは例示に過ぎず、各要素の有無、その配置や処理実行などの順序、具体的内容などは適宜変更可能である。一例として、節電について目標値の設定や節電量の集計、節電達成状況(目標値が存在する場合については節電目標達成状況)の表示などは、地域ごとに限らず、性別(男女別)、20代、30代等の年代別に代表される所謂デモグラフィック情報の項目や、その他、任意の属性別に行ってもよい。
【0099】
また、節電必要度の判定に組合せや併用などとして用いる数値は、1時間あたりの消費電力(Wh)には限られない。例えば、消費電力(W)を用いれば、電力消費全体に与える実質的影響に沿った節電必要度が得られる。さらに、節電必要度は1時間あたりの消費電力(Wh)で判定する一方、ユーザ節電量に反映させる節電量には消費電力(W)を用いれば、節電量という直観的に解りやすい数字でユーザの節電意欲を刺激することができる。
【0100】
また、本装置1を構成する個々の手段を、さらにそれぞれ独立した装置で実現する構成も一般的である。同様に、外部のプラットフォーム等をAPI(アプリケーション・プログラム・インタフェース)やネットワークコンピューティング(いわゆるクラウドなど)で呼び出すことで、上記実施形態で示した各手段を実現するなど、本発明の構成は柔軟に変更できる。さらに、本発明に関する手段などの各要素は、コンピュータの演算制御部に限らず物理的な電子回路など他の情報処理機構で実現してもよい。
【符号の説明】
【0101】
1 節電情報提供装置(本装置)
6 演算制御部
7 記憶装置
8 通信手段
10 状況取得手段
20 必要度判定手段
25 対応データ記憶手段
30 表示送信手段
40 集計手段
45 節電量記憶手段
51 節電量表示手段
52 節電量反映手段
60 目標決定手段
61 達成状況表示手段
70 地域識別手段
80 節電量受信手段
82 対象日状況取得手段
84 決定手段
85 過去データ記憶手段
86 判定手段
B ボタン
D1〜D4 表示
N 通信ネットワーク
R 確認操作用領域
T 端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去データに基づいて対象日の基準電力値を計算しそれを用いて、端末の表示を制御する表示データの送信により端末に対し節電に関する情報を提供する節電情報提供装置であって、
過去の日ごとに、気象情報を少なくとも含む状況情報と、電力実績値と、を過去データとして記憶している過去データ記憶手段と、
対象日の前記状況情報を取得する対象日状況取得手段と、
取得された前記対象日の前記状況情報と前記過去データ中で適合する前記状況情報の日の前記電力実績値を抽出しそれを基に対象日の前記基準電力値を決定する決定手段と、
決定された前記基準電力値に基づいた前記節電に関する情報を表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信手段と、
を備えたことを特徴とする節電情報提供装置。
【請求項2】
所定の電力状況値又は節電された節電量を取得する取得手段と、
決定された前記基準電力値と、取得された前記電力状況値又は前記節電量と、に基づいて節電の達成度を判定する判定手段と、
判定された前記節電の達成度を表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の節電情報提供装置。
【請求項3】
前記対象日状況取得手段は、前記対象日の前記状況情報として、対象日までの過去所定日数における時系列データを取得し、
前記決定手段は、前記過去データのうち前記対象日と同じ日付の過去の日から前後所定日数までの各日を起点としてその前記過去所定日数の日に対応する前記状況情報を前記時系列データと照合し、照合の一致度が高い過去の日に対応する前記電力実績値を抽出することを特徴とする請求項1又は2記載の節電情報提供装置。
【請求項4】
所定の電力状況値を取得する状況取得手段と、
電気製品ごとの節電必要度と電力状況値とを対応付けた対応データを用いて、取得された前記電力状況値に応じた電気製品ごとの前記節電必要度を判定する必要度判定手段と、
判定された前記節電必要度に応じて異なる表示態様で電気製品ごとのアイコンを表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の節電情報提供装置。
【請求項5】
前記端末から受信するユーザ節電量を基に全体節電量を集計する集計手段と、
ユーザ節電量及び集計された前記全体節電量を表示するための表示データを前記端末に送信する節電量表示手段と、
端末に表示されている前記電気製品ごとのアイコンに対して節電を実行したことを報告する所定の報告操作が行われたときに、その電気製品に対応付けられている節電量を前記ユーザ節電量に反映させる表示データを前記端末に送信する節電量反映手段と、
を備えたことを特徴とする請求項4記載の節電情報提供装置。
【請求項6】
前記表示送信手段は、前記節電必要度に応じて異なる表示態様として、その節電必要度に応じた信号色として赤系色、黄系色及び青緑系色を用い、最大の節電必要性を前記赤系色で表し、最大に次ぐ節電必要性を前記黄系色で表す前記表示データを送信することを特徴とする請求項4又は5記載の節電情報提供装置。
【請求項7】
取得された前記電力状況値に基づいて、ユーザ全体及び個別ユーザの少なくとも一方について削減すべき電力量の目標値を決定する目標決定手段と、
決定された前記目標値と、その目標値に対応する前記ユーザ節電量又は前記全体節電量の少なくとも一方と、に基づいて節電目標達成状況を表示するための表示データを前記端末に送信する達成状況表示手段と、
を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の節電情報提供装置。
【請求項8】
端末の属する地域を識別する地域識別手段を備え、
前記目標決定手段は、識別された前記地域ごとに前記削減すべき電力量の目標値を設定することを特徴とする請求項7記載の節電情報提供装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の節電情報提供装置と、
前記節電情報提供装置から通信ネットワークを介して、表示データを受信することにより節電に関する情報を取得して出力する端末と、
を備えたことを特徴とする節電情報処理システム。
【請求項10】
コンピュータが、過去の日ごとに気象情報を少なくとも含む状況情報と電力実績値とを過去データとして記憶している過去データ記憶手段を有し、前記過去データに基づいて対象日の基準電力値を計算しそれを用いて、端末の表示を制御する表示データの送信により端末に対し節電に関する情報を提供する節電情報提供方法であって、
対象日の前記状況情報を取得する対象日状況取得処理と、
取得された前記対象日の前記状況情報と前記過去データ中で適合する前記状況情報の日の前記電力実績値を抽出しそれを基に対象日の前記基準電力値を決定する決定処理と、
決定された前記基準電力値に基づいた前記節電に関する情報を表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信処理と、
を実行することを特徴とする節電情報提供方法。
【請求項11】
所定の電力状況値を取得する状況取得処理と、
電気製品ごとの節電必要度と電力状況値とを対応付けた対応データを用いて、取得された前記電力状況値に応じた電気製品ごとの前記節電必要度を判定する必要度判定処理と、
判定された前記節電必要度に応じて異なる表示態様で電気製品ごとのアイコンを表示するための表示データを前記端末に送信する表示送信処理と、
をコンピュータがさらに実行することを特徴とする請求項10記載の節電情報提供方法。
【請求項12】
コンピュータを制御することにより、過去の日ごとに気象情報を少なくとも含む状況情報と電力実績値とを過去データとして記憶している過去データ記憶手段を実現すると共に、前記過去データに基づいて対象日の基準電力値を計算しそれを用いて、端末の表示を制御する表示データの送信により端末に対し節電に関する情報を提供する節電情報提供プログラムであって、
そのプログラムは前記コンピュータに、
対象日の前記状況情報を取得させ、
取得された前記対象日の前記状況情報と前記過去データ中で適合する前記状況情報の日の前記電力実績値を抽出させそれを基に対象日の前記基準電力値を決定させ、
決定された前記基準電力値に基づいた前記節電に関する情報を表示するための表示データを前記端末に送信させる
ことを特徴とする節電情報提供プログラム。
【請求項13】
コンピュータを制御することにより、さらに、
所定の電力状況値を取得させ、
電気製品ごとの節電必要度と電力状況値とを対応付けた対応データを用いて、取得された前記電力状況値に応じた電気製品ごとの前記節電必要度を判定させ、
判定された前記節電必要度に応じて異なる表示態様で電気製品ごとのアイコンを表示するための表示データを前記端末に送信させる
ことを特徴とする節電情報提供プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−17293(P2013−17293A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147921(P2011−147921)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】