簡易テント及び防虫ネット
【課題】設置と撤去が簡便であり、かつ丈夫な構造を有する組み立て式の簡易テント及び防虫ネットを提供する。
【解決手段】テント布又はネットからなる、半円状又は半楕円状の両端面2と外周面1を有する半円柱状又は半楕円状に組み立てられる簡易テント又は防虫ネットであって、前記両端面の円弧に沿って連通した端部袋部3が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されることを特徴とする組み立て式の簡易テント又は防虫ネット。
【解決手段】テント布又はネットからなる、半円状又は半楕円状の両端面2と外周面1を有する半円柱状又は半楕円状に組み立てられる簡易テント又は防虫ネットであって、前記両端面の円弧に沿って連通した端部袋部3が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されることを特徴とする組み立て式の簡易テント又は防虫ネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャンプや行楽において日よけ等に用いる簡易テント及び農林業における害虫防除、水産加工や家庭菜園における防虫・防鳥等に用いられる防虫ネットに関する。さらには、網室、温室等としての利用も可能な構造を有する簡易テント及び防虫ネットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、簡易テントや防虫ネットは、金属等の支柱で枠組みをし、その周りをテント布やネットで張り巡らせる構造を有していた。支柱として繊維強化プラスチック(FRP)が用いられる簡易テントもあったが、金属ジョイントに差し込まれるような形で、常に骨組みとして使用されていた。従って、いずれも多くの支柱と金属等のジョイントが必要とされ、運搬の労力や組み立ての手間を要するものであった(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、簡易テントは、使用毎に設置と片づけが必要とされるため、金属の支柱が多用されると、その労力だけでなく、それらの変形で使用が困難となり、無理をして使用することにより怪我をする危険性が存在した。
【0004】
また、家庭で用いられる程度の防虫・防鳥ネットは、支柱を地面に埋め込んで紐でひっかけてネットを張るような構造であり、何日も使用すると、支柱が折れたり倒れたり、また、紐が切れたりすることがあった。
【0005】
一方、網室や温室等は、一旦設置されると、構造物自身が重量物であったり、支柱が地面に埋め込まれたりしているため、簡単に移動させることが困難であった。
【特許文献1】特開平8−199858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、設置と撤去が簡便であり、かつ丈夫な構造を有する組み立て式の簡易テント及び防虫ネットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の要旨は、テント布又はネットからなる、半円状又は半楕円状の両端面と外周面を有する半円柱状又は半楕円状に組み立てられる簡易テント又は防虫ネットであって、前記両端面の円弧に沿って連通した端部袋部が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されることを特徴とする組み立て式の簡易テント又は防虫ネットに関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の簡易テント及び防虫ネットは、簡便に設置と撤去を行うことができ、かつ丈夫な構造を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の組み立て式の簡易テント及び防虫ネットは、テント布又はネットからなる、半円状又は半楕円状の両端面と外周面を有する半円柱状又は半楕円状の形状を有するものであり、前記両端面の円弧に沿って連通した端部袋部が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されている点に特徴を有する。即ち、円弧状に湾曲可能な端部袋部に支柱を挿入するだけで、あるいは好ましくはさらに支柱挿入後、ファスナーを閉じると、両端面と外周面が縫製されたテント布又はネットが立体的に立ち上がるため、従来のように、支柱で枠組みを組み立てたり、支柱を地面に埋め込んだりする必要がなく、簡便に簡易テント又は防虫ネットを設置することができ、また撤去することができる。また、支柱を連結したり、地面に埋め込んだりする必要がないため、支柱が破損し難く、繰り返しの使用や長期使用においても、良好な耐久性を有する。
【0010】
本発明において、テント布及びネットの材質は、用途によって適宜選択されるものであり、一般に用いられているテント布及びネットであれば、特に指定されないが、例えば、本発明の簡易テント及び防虫ネットは、野外で使用され雨に曝されることが多いため、ポリエステル製防水帆布等の防水帆布、ラッセル暴風網等が挙げられる。
【0011】
支柱の材質としては、軽量かつ強度に優れており、可撓性及び耐候性にも良好である観点から、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、カーボン繊維強化プラスチック(CFRP)、ケプラ繊維強化プラスチック(KFRP)等の繊維強化プラスチック(FRP)が好ましい。好適に用いられ得る市販品としては、ダンポール(宇部日東化成社製)等が挙げられる。
【0012】
支柱には、円弧状に湾曲可能な棒状のものを用いることができ、支柱自身にジョイント等の細工は特に必要とされないが、収納及び携帯が容易である観点から、直線状の支柱が好ましく、軽量化及び可撓性を高める観点から、中空の構造を有していることが好ましい。支柱の長さ及び直径は、テント又はネットの大きさによって適宜選択されるため、特に限定されない。
【0013】
以下、本発明の簡易テント及び防虫ネットを、図1を参照しながら説明する。
【0014】
支柱が挿入される端部袋部3は、両端面2の円弧に沿ってテント布又はネットに、縫製等によって設けられており、連通した筒状の形状を有しているため、双方向から支柱を挿入することができる。端部袋部の幅は、支柱の直径に応じて適宜選択されるが、支柱の直径の1.2〜1.3倍程度が好ましい。袋部の材質は特に限定されず、テント布又はネットと同じであっても異なっていてもよいが、機械的強度、耐久性及び耐候性の観点から、ポリエステル製防水帆布が好ましい。
【0015】
端部袋部3に挿入される少なくとも2本の支柱を用いることにより、本発明の簡易テント又は防虫ネットを組み立てることができるが、テント又はネットの大きさによって、特に両端面間の長さCが長い場合には、強度の観点から、適宜、袋部と支柱を追加することが好ましい。即ち、外周面1の任意の箇所に端部袋部3と並行して1以上の中間袋部4が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されることが好ましい。
【0016】
端面2の少なくとも一方には、出入り口等として利用可能な、ファスナー5による開閉部を有することが好ましい。ファスナーは、簡易テント又は防虫ネットを設置した際の端面の頂点から地面に向かって端面を二等分するように取り付けられていることが好ましい。なお、全体の強度バランスや組み立て、片付けの容易さ等の作業性、テントとしての機能性等を考慮すると、両端面に開閉部を有することがさらに好ましい。
【0017】
テント布及びネットの両端面2及び外周面1の地面と接する部位には、帯状の保護材6が取り付けられていることが好ましい。テント布やネットの裾は、地面と直接接するため、汚れやすく破損しやすいが、テトロンフェルト、ポリエステル製防水帆布等の保護材を地面と接する部位に、縫製等によって取り付けることにより、テント布及びネットを保護することができる。なかでも、テトロンフェルトは、汚れにくく、丈夫であり、微生物により分解したりすることもないため、好ましい。
【0018】
両端面2及び外周面1の地面と接する部位に取り付けられる帯状の保護材6は、金属からなる複数のアイレット7を有していることが好ましい。アイレットの重さにより、裾のめくり上がりを防止することができ、場合によっては、その穴を使って簡易アンカーや杭を打ちつけて、簡易ネット又は防虫ネットを固定させることもできる。アイレットの材質や個数は特に限定されないが、一般的なアイレットの材質としては、真鍮、ステンレス等の金属が挙げられる。
【0019】
また、本発明の簡易テント又は防虫ネットは、端部袋部に挿入した支柱の両端、好ましくはさらに中間袋部に挿入した支柱の両端をロープ8により繋いで固定する方法、設置した際の端面の少なくとも一方の頂点にロープ9を取り付け、ロープの端を端面の両側に均等に引っ張り、固定物や地面に打ちつけたアンカーに固定する方法等によって、より強固に固定することができる。
【0020】
さらに、本発明の簡易テント及び防虫ネットの外表面に、用途の異なるシート、例えば寒冷斜やビニールシートを重ねることにより、簡易テント及び防虫ネットに新たな機能を付与したり、簡易テント及び防虫ネットを解体し再度、組立てることなく異なる用途に再利用したりすることができる。重ねるシートには、シートを固定するために、テント布及びネットと同様に、金属からなる複数のアイレットを有する帯状の保護材が取り付けられていることが好ましい。
【実施例】
【0021】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0022】
実施例1
幅2m、高さ1.5mの半円を端面とする長さ5mの、図1に示す形状の防虫ネットを、以下の方法により、2人で設置した。
外周面1と両端面2との境界部位に縫製された2箇所の端部袋部3と、中央の中間袋部4に、それぞれ直径12.5mm、長さ4mのFRP(ダンポール、宇部日東化成社製)製の支柱を挿入し、3本の支柱の両端を幅Aと同じ長さのロープ8により固定し、出入り口となるファスナー5を閉じた。外周面1と両端面2の地面に接する部位には、テトロンフェルト製の帯状の保護材6が縫製され、かかる保護材6はアイレット7を有している。さらに、両端面の各頂点にロープ9を結びつけ、端面の両側に引っ張って、地面に打ち付けたアンカーに固定した。
防虫ネットの設置に要した時間は10分であった。
【0023】
比較例1
幅2m、高さ2m、長さ3mの防虫ネットを、以下の方法により、5人で設置した。
鉄パイプとジョイントにより、まず設置予定地の四隅に鉄パイプを地面に打ち付けて建て、ジョイントを固定して他のパイプを結合し、直方体の枠組みを作製した。その枠組みを覆うように、あらかじめ縫製されたネットをかぶせ、紐で縛ってネットを固定した。
防虫ネットの設置には、1時間以上の時間を要した。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の簡易テントは、キャンプや行楽において日よけ等に、防虫ネットは農林業における害虫防除、水産加工や家庭菜園における防虫・防鳥等に、それぞれ好適に用いることができ、さらに、網室、温室等としての利用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、組み立てた本発明の簡易ネット及び防虫ネットの一実施態様を上から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
A 幅
B 高さ
C 長さ
1 外周面
2 端面
3 端部袋部
4 中間袋部
5 ファスナー
6 保護材
7 アイレット
8 ロープ
9 ロープ
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャンプや行楽において日よけ等に用いる簡易テント及び農林業における害虫防除、水産加工や家庭菜園における防虫・防鳥等に用いられる防虫ネットに関する。さらには、網室、温室等としての利用も可能な構造を有する簡易テント及び防虫ネットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、簡易テントや防虫ネットは、金属等の支柱で枠組みをし、その周りをテント布やネットで張り巡らせる構造を有していた。支柱として繊維強化プラスチック(FRP)が用いられる簡易テントもあったが、金属ジョイントに差し込まれるような形で、常に骨組みとして使用されていた。従って、いずれも多くの支柱と金属等のジョイントが必要とされ、運搬の労力や組み立ての手間を要するものであった(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、簡易テントは、使用毎に設置と片づけが必要とされるため、金属の支柱が多用されると、その労力だけでなく、それらの変形で使用が困難となり、無理をして使用することにより怪我をする危険性が存在した。
【0004】
また、家庭で用いられる程度の防虫・防鳥ネットは、支柱を地面に埋め込んで紐でひっかけてネットを張るような構造であり、何日も使用すると、支柱が折れたり倒れたり、また、紐が切れたりすることがあった。
【0005】
一方、網室や温室等は、一旦設置されると、構造物自身が重量物であったり、支柱が地面に埋め込まれたりしているため、簡単に移動させることが困難であった。
【特許文献1】特開平8−199858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、設置と撤去が簡便であり、かつ丈夫な構造を有する組み立て式の簡易テント及び防虫ネットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の要旨は、テント布又はネットからなる、半円状又は半楕円状の両端面と外周面を有する半円柱状又は半楕円状に組み立てられる簡易テント又は防虫ネットであって、前記両端面の円弧に沿って連通した端部袋部が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されることを特徴とする組み立て式の簡易テント又は防虫ネットに関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の簡易テント及び防虫ネットは、簡便に設置と撤去を行うことができ、かつ丈夫な構造を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の組み立て式の簡易テント及び防虫ネットは、テント布又はネットからなる、半円状又は半楕円状の両端面と外周面を有する半円柱状又は半楕円状の形状を有するものであり、前記両端面の円弧に沿って連通した端部袋部が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されている点に特徴を有する。即ち、円弧状に湾曲可能な端部袋部に支柱を挿入するだけで、あるいは好ましくはさらに支柱挿入後、ファスナーを閉じると、両端面と外周面が縫製されたテント布又はネットが立体的に立ち上がるため、従来のように、支柱で枠組みを組み立てたり、支柱を地面に埋め込んだりする必要がなく、簡便に簡易テント又は防虫ネットを設置することができ、また撤去することができる。また、支柱を連結したり、地面に埋め込んだりする必要がないため、支柱が破損し難く、繰り返しの使用や長期使用においても、良好な耐久性を有する。
【0010】
本発明において、テント布及びネットの材質は、用途によって適宜選択されるものであり、一般に用いられているテント布及びネットであれば、特に指定されないが、例えば、本発明の簡易テント及び防虫ネットは、野外で使用され雨に曝されることが多いため、ポリエステル製防水帆布等の防水帆布、ラッセル暴風網等が挙げられる。
【0011】
支柱の材質としては、軽量かつ強度に優れており、可撓性及び耐候性にも良好である観点から、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、カーボン繊維強化プラスチック(CFRP)、ケプラ繊維強化プラスチック(KFRP)等の繊維強化プラスチック(FRP)が好ましい。好適に用いられ得る市販品としては、ダンポール(宇部日東化成社製)等が挙げられる。
【0012】
支柱には、円弧状に湾曲可能な棒状のものを用いることができ、支柱自身にジョイント等の細工は特に必要とされないが、収納及び携帯が容易である観点から、直線状の支柱が好ましく、軽量化及び可撓性を高める観点から、中空の構造を有していることが好ましい。支柱の長さ及び直径は、テント又はネットの大きさによって適宜選択されるため、特に限定されない。
【0013】
以下、本発明の簡易テント及び防虫ネットを、図1を参照しながら説明する。
【0014】
支柱が挿入される端部袋部3は、両端面2の円弧に沿ってテント布又はネットに、縫製等によって設けられており、連通した筒状の形状を有しているため、双方向から支柱を挿入することができる。端部袋部の幅は、支柱の直径に応じて適宜選択されるが、支柱の直径の1.2〜1.3倍程度が好ましい。袋部の材質は特に限定されず、テント布又はネットと同じであっても異なっていてもよいが、機械的強度、耐久性及び耐候性の観点から、ポリエステル製防水帆布が好ましい。
【0015】
端部袋部3に挿入される少なくとも2本の支柱を用いることにより、本発明の簡易テント又は防虫ネットを組み立てることができるが、テント又はネットの大きさによって、特に両端面間の長さCが長い場合には、強度の観点から、適宜、袋部と支柱を追加することが好ましい。即ち、外周面1の任意の箇所に端部袋部3と並行して1以上の中間袋部4が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されることが好ましい。
【0016】
端面2の少なくとも一方には、出入り口等として利用可能な、ファスナー5による開閉部を有することが好ましい。ファスナーは、簡易テント又は防虫ネットを設置した際の端面の頂点から地面に向かって端面を二等分するように取り付けられていることが好ましい。なお、全体の強度バランスや組み立て、片付けの容易さ等の作業性、テントとしての機能性等を考慮すると、両端面に開閉部を有することがさらに好ましい。
【0017】
テント布及びネットの両端面2及び外周面1の地面と接する部位には、帯状の保護材6が取り付けられていることが好ましい。テント布やネットの裾は、地面と直接接するため、汚れやすく破損しやすいが、テトロンフェルト、ポリエステル製防水帆布等の保護材を地面と接する部位に、縫製等によって取り付けることにより、テント布及びネットを保護することができる。なかでも、テトロンフェルトは、汚れにくく、丈夫であり、微生物により分解したりすることもないため、好ましい。
【0018】
両端面2及び外周面1の地面と接する部位に取り付けられる帯状の保護材6は、金属からなる複数のアイレット7を有していることが好ましい。アイレットの重さにより、裾のめくり上がりを防止することができ、場合によっては、その穴を使って簡易アンカーや杭を打ちつけて、簡易ネット又は防虫ネットを固定させることもできる。アイレットの材質や個数は特に限定されないが、一般的なアイレットの材質としては、真鍮、ステンレス等の金属が挙げられる。
【0019】
また、本発明の簡易テント又は防虫ネットは、端部袋部に挿入した支柱の両端、好ましくはさらに中間袋部に挿入した支柱の両端をロープ8により繋いで固定する方法、設置した際の端面の少なくとも一方の頂点にロープ9を取り付け、ロープの端を端面の両側に均等に引っ張り、固定物や地面に打ちつけたアンカーに固定する方法等によって、より強固に固定することができる。
【0020】
さらに、本発明の簡易テント及び防虫ネットの外表面に、用途の異なるシート、例えば寒冷斜やビニールシートを重ねることにより、簡易テント及び防虫ネットに新たな機能を付与したり、簡易テント及び防虫ネットを解体し再度、組立てることなく異なる用途に再利用したりすることができる。重ねるシートには、シートを固定するために、テント布及びネットと同様に、金属からなる複数のアイレットを有する帯状の保護材が取り付けられていることが好ましい。
【実施例】
【0021】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0022】
実施例1
幅2m、高さ1.5mの半円を端面とする長さ5mの、図1に示す形状の防虫ネットを、以下の方法により、2人で設置した。
外周面1と両端面2との境界部位に縫製された2箇所の端部袋部3と、中央の中間袋部4に、それぞれ直径12.5mm、長さ4mのFRP(ダンポール、宇部日東化成社製)製の支柱を挿入し、3本の支柱の両端を幅Aと同じ長さのロープ8により固定し、出入り口となるファスナー5を閉じた。外周面1と両端面2の地面に接する部位には、テトロンフェルト製の帯状の保護材6が縫製され、かかる保護材6はアイレット7を有している。さらに、両端面の各頂点にロープ9を結びつけ、端面の両側に引っ張って、地面に打ち付けたアンカーに固定した。
防虫ネットの設置に要した時間は10分であった。
【0023】
比較例1
幅2m、高さ2m、長さ3mの防虫ネットを、以下の方法により、5人で設置した。
鉄パイプとジョイントにより、まず設置予定地の四隅に鉄パイプを地面に打ち付けて建て、ジョイントを固定して他のパイプを結合し、直方体の枠組みを作製した。その枠組みを覆うように、あらかじめ縫製されたネットをかぶせ、紐で縛ってネットを固定した。
防虫ネットの設置には、1時間以上の時間を要した。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の簡易テントは、キャンプや行楽において日よけ等に、防虫ネットは農林業における害虫防除、水産加工や家庭菜園における防虫・防鳥等に、それぞれ好適に用いることができ、さらに、網室、温室等としての利用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、組み立てた本発明の簡易ネット及び防虫ネットの一実施態様を上から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
A 幅
B 高さ
C 長さ
1 外周面
2 端面
3 端部袋部
4 中間袋部
5 ファスナー
6 保護材
7 アイレット
8 ロープ
9 ロープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テント布又はネットからなる、半円状又は半楕円状の両端面と外周面を有する半円柱状又は半楕円状に組み立てられる簡易テント又は防虫ネットであって、前記両端面の円弧に沿って連通した端部袋部が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されることを特徴とする組み立て式の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項2】
さらに、外周面の任意の箇所に端部袋部と並行して1以上の中間袋部が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されてなる請求項1記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項3】
端面の少なくとも一方にファスナーによる開閉部を有する請求項1又は2記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項4】
ファスナーが、簡易テント又は防虫ネットを設置した際の端面の頂点から地面に向かって端面を二等分するように取り付けられてなる請求項3記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項5】
支柱が繊維強化プラスチックからなる請求項1〜4いずれか記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項6】
テント布又はネットの両端面及び外周面の地面と接する部位に、帯状の保護材が取り付けられてなる請求項1〜5いずれか記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項7】
帯状の保護材が金属からなる複数のアイレットを有する請求項1〜6いずれか記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項8】
金属からなる複数のアイレットを有する帯状の保護材が取り付けられた寒冷斜及び/又はビニールシートが、テント又はネットの外表面に重ねられ、固定されてなる請求項1〜7いずれか記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項1】
テント布又はネットからなる、半円状又は半楕円状の両端面と外周面を有する半円柱状又は半楕円状に組み立てられる簡易テント又は防虫ネットであって、前記両端面の円弧に沿って連通した端部袋部が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されることを特徴とする組み立て式の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項2】
さらに、外周面の任意の箇所に端部袋部と並行して1以上の中間袋部が設けられ、該袋部に円弧状に湾曲可能な支柱が挿入されてなる請求項1記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項3】
端面の少なくとも一方にファスナーによる開閉部を有する請求項1又は2記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項4】
ファスナーが、簡易テント又は防虫ネットを設置した際の端面の頂点から地面に向かって端面を二等分するように取り付けられてなる請求項3記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項5】
支柱が繊維強化プラスチックからなる請求項1〜4いずれか記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項6】
テント布又はネットの両端面及び外周面の地面と接する部位に、帯状の保護材が取り付けられてなる請求項1〜5いずれか記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項7】
帯状の保護材が金属からなる複数のアイレットを有する請求項1〜6いずれか記載の簡易テント又は防虫ネット。
【請求項8】
金属からなる複数のアイレットを有する帯状の保護材が取り付けられた寒冷斜及び/又はビニールシートが、テント又はネットの外表面に重ねられ、固定されてなる請求項1〜7いずれか記載の簡易テント又は防虫ネット。
【図1】
【公開番号】特開2008−223272(P2008−223272A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−60475(P2007−60475)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(391016082)山口県 (54)
【出願人】(507078326)有限会社宇部フィルター工業 (1)
【出願人】(598155438)井筒屋化学産業株式会社 (3)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(391016082)山口県 (54)
【出願人】(507078326)有限会社宇部フィルター工業 (1)
【出願人】(598155438)井筒屋化学産業株式会社 (3)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
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