説明

簡易リクエストシステム、簡易リクエスト端末、簡易リクエスト方法、プログラム、記録媒体

【課題】メディアの種類や放送の種類にかかわらず、簡単な操作でリクエストや投書等の宛先を取得して手軽にこれらへの応募を行うことができる簡易リクエストシステム、簡易リクエスト装置等を提供する。
【解決手段】簡単リクエスト端末10は、ラジオ録音手段13により、視聴中の番組音をユーザ音データとして取得し、サンプル作成手段により、放送中の番組音をサンプル音データとして取得する。また、番組検索手段15により、ユーザ音及びサンプル音のデータ一致率とネットワークを介して取得した番組情報とに基づいて番組名及びメールアドレスを特定する。そして、通信制御手段12により、番組検索手段15で特定したメールアドレスに向けて、音声入力手段16あるいはKB・LCDユニット部17で入力したリクエスト内容をメール送信する処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡易リクエストシステム、簡易リクエスト端末、簡易リクエスト方法、プログラム、記録媒体に関し、特に、放送中のテレビ番組やラジオ番組を視聴しているユーザのリクエスト応募行為に好適に用いられる技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビ局やラジオ局等の放送局は、不特定多数の一般大衆向けにテレビ番組やラジオ番組を制作し、これらを自局の放送電波に乗せて放送している。視聴者は、受信装置が内蔵するチューナを調節することによって、視聴したい番組を受信して楽しむことができる。これらの番組は、自宅で専ら視聴するほか、掃除、洗濯等の家事をしながらでも楽しめ、また、車の運転中、海水浴やスキー等の行楽の最中といった外出においても視聴することが可能である。
【0003】
通常、例えばラジオ番組では、ディスクジョッキあるいはパーソナリティが番組を進行しながら、ゲストとのトークのほかに視聴者の投書を読んだりリクエスト曲をかけたりし、またクイズの懸賞やコンサートチケットの予約斡旋を告知している。このとき、ディスクジョッキやパーソナリティは、リクエストや懸賞等の応募先となる放送局の住所、電話番号、メールアドレス、ホームページアドレス等を口頭で視聴者に知らせている。
【0004】
これに対して、視聴者は、このような投書やリクエスト曲等の応募を口頭や文書の形で行っているのが一般的である。口頭での応募は、自宅電話や携帯電話等を使って放送局の電話番号へかけることであり、文書での応募は、はがき、FAX、携帯電話やパソコンのメールにより行う。いずれの場合でも視聴者は、パーソナリティが口頭で伝える連絡先を書き取ったり記憶しておいたりする必要がある。
【0005】
しかし、視聴者が中高年や病人の場合には、口頭で伝えられる番組連絡先の把握が困難であったり文字を書いてリクエストを作成できなかったりし、また、機械操作が苦手な視聴者は、パソコンや携帯電話を使って積極的にリクエスト等をメールできないことが多い。このように、リクエスト等の連絡先となるメールアドレスや住所、電話番号が即座にわからないこと、パソコンや携帯電話等のメール手段を使いこなせないこと、字がかけないためリクエストを文書の形で伝えられないこと等の結果、「リクエストしたい。お便りを出したい。ひとこと言っておきたい。」と視聴者が感じても、適宜気軽に応募できずにそのままになり、仕方なく受身の視聴者となってしまうケースが多かった。
【0006】
ところで、例えば特許文献1では、テレビ番組に埋め込まれた音声コードを検出してテレビ番組を識別し、またテレビ番組から音声シグネチュアを抽出してテレビ番組を識別する等して、デジタルテレビで視聴されるテレビ番組の視聴を測定するデジタルテレビ用視聴率測定システムが開示されている。また、例えば特許文献2では、視聴時の音声出力を収集して符号化した視聴番組音データと、放映全番組別に固有音データとして符号化して蓄積した番組別固有音データとを照合判別して視聴番組を特定する視聴率調査システムが提案されている。また、例えば特許文献3では、ラジオ番組のリクエスト受付メールアドレスを取得し、メールの記載内容を音声認識して本文を作成しメール送信処理を行うオーディオ装置が開示されている。
【特許文献1】特表2002−515684号公報
【特許文献2】特開2005−20233号公報
【特許文献3】特開2006−338323号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の視聴率測定システムや特許文献2の視聴率調査システムは、視聴率を調べるという目的もあってテレビ番組の特定に焦点を当てた発明であり、ラジオ番組のリクエスト宛先の特定に対応するものではない。また、特許文献3のオーディオ装置では、リクエスト宛先のメールアドレスの取得はFM文字多重放送中に含まれる文字情報から抽出して行うため、メールアドレスの取得できる番組が限定される。
【0008】
受身となりがちな視聴者にとっては、テレビ放送やラジオ放送の別に関係なく、またラジオでもFM放送やAM放送に関係なく番組名を特定しリクエスト宛先を取得でき、安易な操作でリクエスト等をメールで応募できるようにすることが望ましい。また、テレビ番組やラジオ番組に対するリクエストと同様に、同じメディア事業者である新聞社や出版社に対しても手軽に投書を行えるようにすることで、視聴者に対する利便性がさらに向上する。
【0009】
そこで、本発明は、メディアの種類や放送の種類にかかわらず、簡単な操作でリクエストや投書等の宛先を取得して手軽にこれらへの応募を行うことができる簡易リクエストシステム、簡易リクエスト装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために、本発明は、視聴中の番組宛にリクエストのメール送信を行う簡易リクエスト端末と、放送局周波数、番組名、放送日時、及びメールアドレスを含む番組情報を配信する番組情報センターと、がネットワークを介して接続された簡易リクエストシステムであって、簡易リクエスト端末は、視聴中の番組の音声データと放送中の番組の音声データとの比較から視聴中の番組の放送局周波数及び放送日時を確定し、番組情報に基づいてメールアドレスを特定し、リクエスト内容の入力を受け付けて特定したメールアドレスへメール送信を行うことを特徴とする簡易リクエストシステムである。
【0011】
具体的には、該簡単リクエストシステムにおいて、簡易リクエスト装置は、視聴中の番組の音声データである視聴音声データを取得して保持する視聴音声データ取得手段と、放送中の番組の音声データである放送音声データを取得して保持する放送音声データ取得手段と、視聴音声データ取得手段により保持された視聴音声データと放送音声データ取得手段により保持された放送音声データとを比較し、該比較結果から視聴中の番組の放送局周波数を確定するとともに、視聴音声データ取得手段及び放送音声データ取得手段の音声データ取得日時から視聴中の番組の放送日時を確定し、番組情報に基づいてメールアドレスを特定する番組検索手段と、視聴中の番組へのリクエスト内容の入力を受け付けるリクエスト入力手段と、リクエスト入力手段による入力内容を番組検索手段により特定されたメールアドレスへメール送信する通信制御手段と、を有する。
【0012】
本発明は、現放送中の番組を視聴しているユーザが、即リクエストや投書のメール発信ができ、また新聞社に対する意見や投書を即座にメール発信することを可能とするもので、テレビ、ラジオ、新聞社等のメディアを対象としている。本発明の特徴を実現するために下記の仕組みを持つ。
【0013】
はじめに、視聴音声データ取得手段、放送音声データ取得手段、及び番組検索手段により、ユーザが聞いている放送局を特定する。すなわち、視聴音声データ取得手段により、ユーザが視聴している放送音を直接録音しデジタル変換して視聴音声データを取得し保持する。また、ユーザ視聴の放送音の採録と同時に、放送音声データ取得手段により、現放送されている放送音を録音しデジタル変換を行って放送音声データを取得し保持する。そして、番組検索手段により、視聴音声データと放送音声データとを比較検証して、両音声データが同一と判定された放送音声データの放送局の周波数を、ユーザが視聴している番組の放送局周波数と特定する。
【0014】
なお、視聴音声データはラジオ周辺の雑音も同時に録音されデジタル化されるため、両音声データの比較一致率が50%以上あれば、放送音声データに係る番組がユーザ視聴の番組であると判定するようにしてもよい。また、ユーザが視聴している放送の音声データと同じ音声データを放送している放送局が見つかるまで放送局の周波数を順次電子チューナに設定し、放送音声データを取得していき、時間短縮のため、過去に選択した放送局を最優して放送音声データを取得するようにしてもよい。また、視聴音声データ及び放送音声データは、内部時計に同期を合わせて採取し、採取時間は5秒間とし、デジタル化した状態でメモリに格納するように構成してもよい。
【0015】
次に、番組検索手段、リクエスト入力手段、及び通信制御手段により、番組のリクエストや投書の宛先メールアドレスを取得し、応募メールを作成してメール送信を行う。すなわち、番組検索手段により、ユーザが視聴している放送局の特定後に番組情報を用いて番組名を引き出しさらにリクエスト宛先アドレスを検索する。また、リクエスト入力手段により、リクエスト、投書、懸賞等のリクエスト内容を入力し、そして、通信制御手段により、入力されたリクエスト内容で検索後のリクエスト宛先のメールアドレスへメール送信を行う。
【0016】
なお、番組情報は、定期的に放送局、新聞社等から番組名、放送時間、リクエストまたは投書の宛先メールアドレスをインターネット等から入手して同リストに格納しておくようにしてもよい。また、リクエスト入力手段では、ユーザが口頭でリクエスト入力できるように音声認識によるデータ入力を行うように構成してもよい。
【0017】
このように、視聴者たるユーザは、放送局等のリクエスト宛先メールアドレスを知らなくても、リクエスト曲や投書文を入力してリクエストメールを完成させれば、番組宛にリクエスト発信を行うことが可能となる。
【0018】
また、他の態様として、本発明は、放送局周波数、番組名、放送日時、及びメールアドレスを含む番組情報を配信する番組情報センターとネットワークを介して接続され、視聴中の番組宛にリクエストのメール送信を行う簡易リクエスト端末であって、視聴中の番組の音声データと放送中の番組の音声データとの比較から視聴中の番組の放送局周波数及び放送日時を確定し、番組情報に基づいてメールアドレスを特定し、リクエスト内容の入力を受け付けて特定したメールアドレスへメール送信を行うことを特徴とするもので、具体的には、視聴中の番組の音声データである視聴音声データを取得して保持する視聴音声データ取得手段と、放送中の番組の音声データである放送音声データを取得して保持する放送音声データ取得手段と、視聴音声データ取得手段により保持された視聴音声データと放送音声データ取得手段により保持された放送音声データとを比較し、該比較結果から視聴中の番組の放送局周波数を確定するとともに、視聴音声データ取得手段及び放送音声データ取得手段の音声データ取得日時から視聴中の番組の放送日時を確定し、番組情報に基づいてメールアドレスを特定する番組検索手段と、視聴中の番組へのリクエスト内容の入力を受け付けるリクエスト入力手段と、リクエスト入力手段による入力内容を番組検索手段により特定されたメールアドレスへメール送信する通信制御手段と、を有することを特徴とする簡易リクエスト端末であってもよい。
【0019】
また、他の態様として、本発明は、放送局周波数、番組名、放送日時、及びメールアドレスを含む番組情報を配信する番組情報センターとネットワークを介して接続された簡易リクエスト端末が視聴中の番組宛にリクエストのメール送信を行う簡易リクエスト方法であって、視聴中の番組の音声データと放送中の番組の音声データとの比較から視聴中の番組の放送局周波数及び放送日時を確定し、番組情報に基づいてメールアドレスを特定し、リクエスト内容の入力を受け付けて特定したメールアドレスへメール送信を行うことを特徴とするもので、具体的には、視聴中の番組の音声データである視聴音声データを取得して保持する視聴音声データ取得ステップと、放送中の番組の音声データである放送音声データを取得して保持する放送音声データ取得ステップと、視聴音声データ取得ステップにより保持された視聴音声データと放送音声データ取得ステップにより保持された放送音声データとを比較し、該比較結果から視聴中の番組の放送局周波数を確定するとともに、視聴音声データ取得ステップ及び放送音声データ取得ステップでの音声データ取得日時から視聴中の番組の放送日時を確定し、番組情報に基づいてメールアドレスを特定する番組検索ステップと、視聴中の番組へのリクエスト内容の入力を受け付けるリクエスト入力ステップと、リクエスト入力ステップによる入力内容を番組検索ステップにより特定されたメールアドレスへメール送信する通信制御ステップと、を有することを特徴とする簡易リクエスト方法であってもよい。
【0020】
また、他の態様として、本発明は、放送局周波数、番組名、放送日時、及びメールアドレスを含む番組情報を配信する番組情報センターとネットワークを介して接続された簡易リクエスト端末が視聴中の番組宛にリクエストのメール送信を行うためのプログラムであって、コンピュータに、視聴中の番組の音声データと放送中の番組の音声データとの比較から視聴中の番組の放送局周波数及び放送日時を確定させ、番組情報に基づいてメールアドレスを特定させ、リクエスト内容の入力を受け付けて特定したメールアドレスへメール送信を行わせることを特徴とするもので、具体的には、視聴中の番組の音声データである視聴音声データを取得して保持する視聴音声データ取得機能と、放送中の番組の音声データである放送音声データを取得して保持する放送音声データ取得機能と、視聴音声データ取得機能により保持された視聴音声データと放送音声データ取得機能により保持された放送音声データとを比較し、該比較結果から視聴中の番組の放送局周波数を確定するとともに、視聴音声データ取得機能及び放送音声データ取得機能での音声データ取得日時から視聴中の番組の放送日時を確定し、番組情報に基づいてメールアドレスを特定する番組検索機能と、視聴中の番組へのリクエスト内容の入力を受け付けるリクエスト入力機能と、リクエスト入力機能による入力内容を番組検索機能により特定されたメールアドレスへメール送信する通信制御機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とするプログラムであってもよい。
【0021】
また、他の態様として、本発明は、上記プログラムを記録しコンピュータ読み取り可能なことを特徴とする記録媒体であってもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、メディアの種類や放送の種類にかかわらず、簡単な操作でリクエストや投書等の宛先を取得して手軽にこれらへの応募を行うことができる簡易リクエストシステム、簡易リクエスト装置等が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は、誰でもテレビ番組やラジオ番組に対して即座にリクエストすることを可能とするものである。また、本発明は、特に中高年層、入院生活者、自営業者、主婦、自由業のユーザといった日中にリクエストできる視聴者に好ましく適用されるが、基本的に誰でも何時でも適用可能である。視聴者にとっては、リクエストや投書をすること自体が脳活性化になるとともに、リクエスト等に採用された喜びは倍増し健康ライフに直結し、たとえリクエストが不採用となっても社会との接点を楽しく持ち続けることができる。本発明が行う処理の概要を以下に示す。
【0024】
<視聴中の番組及びリクエスト宛先の特定>
1.全放送局から発信する音を電子チューナで採録する。
2.採録した音を、データ処理が容易なデジタル数値に変換する。
3.デジタル数値を放送音声データ用のメモリに格納する。
4.同時に、ユーザが視聴している放送音を採録しデジタル変換して、視聴音声データ用のメモリに格納する。
5.音の採録は端末の内部時計に同期して同時に5秒間行う。
6.視聴音声データと放送音声データとを比較検証して一致率を計算する。
7.一致率が50%以上あった場合に、放送音声データに係る放送局がユーザ視聴の放送局であると判定する(視聴音声データはラジオ周辺の外部雑音等が入り混じっているため、ラジオ100%の採録は不可でも半分以上の一致は十分に可能としている)。
8.採録時刻と放送局が判明すれば、番組情報から番組名やメールアドレスを検索でき、ユーザが視聴している番組とそのリクエスト宛先アドレスを特定できる(端末は、事前に放送局から番組名、放送時間、メールアドレスをインターネット等から入手し、番組情報リストとして保持している)。
【0025】
<リクエスト内容の入力及びメールの送信>
1.自前のラジオをかける。
2.端末をそばに置いて電源入れると、視聴している番組名が表示される。
3.番組途中でリクエスト又は意見等が言いたくなったときに、リクエストボタンあるいは投書ボタンを押下する。
4.「リクエストをどうぞ」の表示に従ってKB・LCDユニットから入力する。KB入力と音声入力のいずれかにより入力でき、両入力方法の切り替えは切り替えスイッチで行う(同スイッチがONのときは音声入力、OFFのときはKB入力)。
5.逐次LCD表示している入力文を確認し修正して完成したら送信ボタンを押下する。
6.送信中ランプが点灯して消えればリクエストは番組宛のメール送信は完了となる。
7.新聞社に対する投書の場合は、新聞社選択ボタンで新聞社名を選択し、過去に視聴した番組に対してリクエスト等をするときは、過去番組ボタンを押下して番組を指定する。そして、投書等をKB又は音声で入力して送付ボタンを押下してメール送信を行う。
【0026】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0027】
はじめに、本実施形態の簡易リクエストシステムの構成について説明する。図1は、本実施形態の簡易リクエストシステムの構成を示した図である。当該簡易リクエストシステムは、簡易リクエスト端末10と、番組情報センター20と、放送局80と、新聞社90とがネットワーク100を介して接続されて構成される。なお、メディア事業者としては、放送局80や新聞社90のほか、雑誌や書籍等の出版社を構成に含めてもよい。
【0028】
簡易リクエスト端末10は、端末制御手段11、通信制御手段12、ラジオ録音手段13、サンプル作成手段14、番組検索手段15、音声入力手段16、及びKB・LCDユニット部17を有する。簡易リクエスト端末10の各構成について図2を参照して説明する。図2は、本実施形態における簡易リクエスト端末の内部構成を示した機能ブロック図である。
【0029】
端末制御手段11は、CPU11a、データ処理部11b、同時録音指示部11c、及びスピーカ11dを備える。以下に各部の動作概要を説明する。CPU11aとデータ処理部11bは、簡易リクエスト端末10全体を制御する機能を有する。同時録音指示部11cは、視聴中の番組放送音(以下、ユーザ音という)及び放送中の番組放送音(以下、サンプル音という)を同時に採録させるための制御信号を発行し、サンプル作成手段14の電子チューナ14dに対して各放送局の周波数を設定するための制御信号を発行する。なお、同時録音指示部11cの動作は、ユーザ音とサンプル音が一致するまで継続する。スピーカ11dは、ユーザに音声応答する場合と簡易リクエスト端末10でラジオを聴く場合に使用する。
【0030】
通信制御手段12は、アドレスファイル12a、メール文ファイル12b、放送新聞送信部12c、情報センター送受信部12d、及び新聞社ファイル12eを備える。以下に各部の動作概要を説明する。アドレスファイル12aは、番組検索手段15で検索した番組のメールアドレスを格納する。メール文ファイル12bは、ユーザが入力したリクエストまたは投書文を格納する。放送新聞送信部12cは、放送局80及び新聞社90に対してリクエストや投書等を送信する機能を有する。情報センター送受信部12dは、番組情報センター20との間で行うデータ送受信を制御する機能を有する。新聞社ファイル12eは、各新聞社の投書宛先のメールアドレスを格納する。
【0031】
ラジオ録音手段13は、ラジオマイク13a、録音部13b、A/D変換部13c、及びメモリA13dを備える。以下に各部の動作概要について図3を参照して説明する。図3は本実施形態における番組名及びメールアドレスの特定処理を説明するための図である。ラジオマイク13aは、ユーザが視聴しているラジオの音声音波70をラジオスピーカ61から採取し、録音部13bは、採取した音波をそのまま録音する。A/D変換部13cは、録音されたアナログの音を計算処理の容易なデジタル値に変換し、メモリA13dは、変換されたデジタル音声データを格納する。
【0032】
サンプル作成手段14は、サンプル録音部14a、A/D変換部14b、メモリB14c、及び電子チューナ14dを備える。以下に各部の動作概要について図3を参照して説明する。電子チューナ14dは、同時録音指示部11cからの制御信号に従って周波数ファイル15fに保持された各放送局の周波数を設定し、サンプル録音部14aは、設定された周波数で放送中のラジオの音声を採取してそのまま録音する。A/D変換部14bは、録音されたアナログの音を計算処理の容易なデジタル値に変換し、メモリB14cは、変換されたデジタル音声データを格納する。
【0033】
番組検索手段15は、比較ファイルA15a、比較ファイルB15b、一致率計算部15c、番組名検索部15d、番組情報ファイル15e、及び周波数ファイル15fを備える。以下に各部の動作概要について図3を参照して説明する。比較ファイルA15aは、メモリA13dから受け取ったユーザ音のデジタル値を格納する。比較ファイルB15bは、メモリB14cから受け取ったサンプル音のデジタル値を格納する。一致率計算部15cは、比較ファイルA15a及び比較ファイルB15bに格納されたデジタル値の一致率を計算して、ユーザ音とサンプル音が同じか否かを判定する機能を有する。
【0034】
番組名検索部15dは、一致率計算部15cでユーザ音とサンプル音とが一致したと判定した時点で、録音時刻と電子チューナの周波数の結果から、番組情報ファイル15eの中から番組名を検索する。また、検索した番組名からメールアドレスを読み出し、通信制御手段12のアドレスファイル12aに通知する。なお、番組名及びメールアドレスを特定したとき、過去リストに一致した周波数を格納し、重複分は廃棄する。番組情報ファイル15eは、番組情報センター20から定期的に受け取った各放送局の番組情報(周波数、放送局名、番組名、放送時間帯、曜日、メールアドレス)を格納する。
【0035】
周波数ファイル15fは、図4に示すような、過去リスト15f1、県内リスト15f2、近県リスト15f3、及び他県リスト15f4から構成される周波数情報を格納する。周波数ファイル15fに格納された周波数は電子チューナ14dに設定されるが、番組検索処理の短縮のため、過去リスト15f1内の周波数から優先して電子チューナ14dに設定していく。ユーザ音とサンプル音とが一致するまで、県内リスト15f2、近県リスト15f3、他県リスト15f4の順でそれぞれ格納する周波数を設定していく。
【0036】
音声入力手段16は、ユーザマイク・切替SW16a、音声入力受付部16b、音声/文字変換部16c、及びメモリC16dを備える。以下に各部の動作概要について図5を参照して説明する。図5は、本実施形態におけるリクエスト内容の入力処理を説明するための図である。ユーザマイク・切替SW16aは、ユーザが音声入力するためマイクで、マイクの入力切替SWをONにすると音声入力になり、入力切替SWをOFFにするとKB入力となる。音声入力受付部16bは、ユーザマイク・切替SW16aからの音声をそのまま格納する。そして、音声文字変換部16cによる変換が成功するまでユーザマイク・切替SW16に対して、「もう一度言ってください」等のメッセージを応答させる。他方、音声文字変換部16cによる変換が成功したときは、KB・LCDユニット部17のLCD部17dに対し、変換文字をリクエスト内容や投書文として表示させる。音声/文字変換部16cは、音声入力したものを文字に変換する機能を有する。メモリ部c16dは、文字変換したデータを逐次格納する。
【0037】
KB・LCDユニット部17は、操作ボタン17a、バンド切替SW17b、音量ボリウム17c、LCD部17d、KBユニット部17e、及び状態表示盤17fを備える。以下に各部の動作概要について図6から11を参照して説明する。図6は、本実施形態におけるKB・LCDユニット部の構成を説明するための図で、図7から11は、本実施形態におけるLCD部の画面表示の例を示した図である。操作ボタン17aには各種操作を行うためのボタンがあり、リクエスト開始ボタン、投書開始ボタン、新聞社選択ボタン、送信開始ボタン、修正ボタン、選局決定ボタン、過去番組ボタン等が設けられている。
【0038】
リクエスト開始ボタン及び投書開始ボタンは、リクエスト又は投書するときに押下すると、簡易リクエスト端末10に開始が通知され、図7に示すようなリクエスト作成画面が表示される。新聞社選択ボタンは、新聞社へ投書するときに押下すると、簡易リクエスト端末10に開始が通知され、図8に示すような新聞社選択画面が表示される。当該選択画面で投書したい新聞社のボタンを押すと、投書先のメールアドレスが新聞社ファイル12eから選択されて通信制御手段12に自動設定され、図9に示すような投書作成画面へ移行する。送信開始釦は、リクエストや投書が完成したときに押下すると、リクエストや投書の内容がそのまま通信制御手段12に通知されメール送信される。なお、出版社への投書を可能とするために、出版社選択画面を設けてもよい。修正ボタンは、リクエストや投書文の修正時に使用する。選局決定ボタンは、ユーザが簡易リクエスト端末10でラジオを聞く場合と、聴く番組が限定されている場合に同ボタンで指定する。その結果、番組検索手段の処理工数が大幅に短縮できる。過去番組ボタンは、一度視聴した番組に対して後日リクエストする場合に使用し、同ボタンの押下で、図10に示すような、過去番組選択画面が表示され、その中から一つを選択すると、番組宛のメールアドレスが自動設定される。そして、ユーザは、図11に示すリクエスト作成画面にてリクエスト内容の入力文を完成させる。
【0039】
バンド切替SW17bは、FMラジオ、AMラジオ、テレビを切り替えるもので、番組検索手段15による検索処理の短縮化のためにある。音量ボリウム17cは、音声応答あるいはラジオの音量ボリウムとして機能する。LCD部17dは、番組名表示及び投書文表示に使用するもので、それぞれ番組名、リクエスト曲名、投書文等が表示される。例えば、図7から11に示すような、リクエスト作成画面、過去番組選択画面、新聞社選択画面、投書作成画面等を表示する。KBユニット部17eは、テンキー、英数かな漢字キー、FUNCキー(完了、修正、矢印、送信)から構成され、ユーザがリクエスト又は投書文をKB入力する場合に使用する。また、ユーザマイク16aの入力切替SWがOFFの時のみ使用できる。なお、文字入力は、音声やKBのほか、LCD部17dにタッチパネル式の入力装置を設けてもよい。
【0040】
状態表示盤17fは、簡易リクエスト端末10の各種動作状態を表す表示ランプから構成されており、録音中ランプ、番組検索中ランプ、投書入力中ランプ、音声変換中ランプ、送信中ランプ等が設けられている。録音中ランプは、ユーザ音とサンプル音を録音中のとき点灯するランプである。番組検索中ランプは、簡易リクエスト端末10でユーザが視聴している番組名を検索していることを表示するときに点灯するランプである。投書入力中ランプは、KB入力あるいは音声入力をしているとき点灯するランプである。音声変換中ランプは、ユーザが音声入力を行って文字変換するまでの間に点灯するランプである。送信中ランプは、ユーザが送信ボタンを押下しメール送信中に点灯するランプである。なお、簡易リクエスト端末10の動作状態を表示するために、ランプのほか、LCD部17dにメッセージ表示させるように構成してもよい。
【0041】
番組情報センター20は、CPU21、データ制御装置22、通信制御装置23、端末送信手段24、放送局受信手段25、番組情報センターリスト26、及び新聞社メールリスト27を有する。以下に各部の動作概要を説明する。
【0042】
CPU21及びデータ制御装置22は、番組情報センター20の中央処理装置の機能を有する。通信制御装置23は、全国の簡易リクエスト端末10と、放送局80及び新聞社90とに対して情報交換する機能を有する。端末送信手段24は、全国に配置された簡易リクエスト端末10に対して、番組情報センターリスト26及び新聞社メールリスト27に格納されたメールアドレス一覧を送信する機能を有する。放送局受信手段25は、全放送局や全新聞社から番組情報及びメールアドレスを定期的に入手して、番組情報センターリスト26と新聞社メールリスト27に格納する機能を有する。番組情報センターリスト26には、全国の放送局から入手した番組情報が格納され、該番組情報は定期的に簡易リクエスト端末10に配信される。新聞社メールリスト27には、全国の新聞社から入手した投書の宛先メールアドレスが格納され、該メールアドレス情報は定期的に簡易リクエスト端末10に配信される。
【0043】
次に、本実施形態の簡易リクエストシステムにおけるメールアドレス特定処理及びメール送信処理について説明する。図12から14は、本実施形態の簡易リクエストシステムにおけるメールアドレス特定処理及びメール送信処理の流れを示したフローチャートである。
【0044】
まず、番組情報センター20は定期配信処理を行う。すなわち、番組情報センター20は、ネットワーク100を介して、放送局80及び新聞社90のWebサーバから番組名、放送時間帯、メールアドレス等の番組情報(新聞社90からは投書の宛先メールアドレス)を取得する(図12のステップS1(1)、以下ステップS7までは「図12の」を省略して表記)。そして、取得した番組情報を簡易リクエスト端末10へ送信するとともに、番組情報センターリスト26に格納する(ステップS1(2))。
【0045】
簡易リクエスト端末10は、番組情報センター20から最新の番組情報を受信し、該番組情報を番組情報リスト15eへ格納する番組情報更新処理を行う(ステップS2(1))。続いて、簡易リクエスト端末10は音声データ生成処理1を行う。音声データ生成処理1は、ラジオ音声の採録処理で、具体的には以下のとおりである。サンプル作成手段14の電子チューナ14dに放送局の周波数を設定し(ステップS3(1))、設定した周波数のラジオ音声、すなわちサンプル音を5秒間採録しサンプル録音部14aに格納する(ステップS3(2))。そして、サンプル音の採録と同じタイミングで、ユーザが視聴している番組のラジオ音声、すなわちユーザ音を5秒間採録し、ラジオ録音手段13の録音部13bに格納する(ステップS(3))。なお、電子チューナ14dによる周波数設定は、番組検索処理の短縮のため、過去リスト15f1にある過去視聴した番組の周波数を優先して設定する。
【0046】
次に、簡易リクエスト端末10は音声データ生成処理2を行う。音声データ生成処理2は、アナログデータであるラジオ音声のデジタルデータへの変換処理で、具体的には以下のとおりである。サンプル音については、サンプル録音部14aの音源をA/D変換部14bによりデジタル化し、メモリB14cにデジタルデータを格納する(ステップS4(1))。また、ユーザ音については、録音部13cの音源をA/D変換部13cによりデジタル化し、メモリA13dにデジタルデータを格納する(ステップS4(2))。
【0047】
続いて、簡易リクエスト端末10はメールアドレスの特定処理1を行う。メールアドレスの特定処理1は、ユーザ音とサンプル音のデジタルデータの一致率計算処理で、具体的には以下のとおりである。メモリA13dとメモリB14cのデジタルデータを比較ファイルA15aと比較ファイルB15bにそれぞれ転送する(ステップS5(1))。そして、一致率計算部15cにより、比較ファイルA15aと比較ファイルB15bに格納されているデータのデジタル値の一致率を計算する(ステップS5(2))。そして、メールアドレスの特定処理2に移り、計算した一致率が50%以上か否かを判定する(ステップS6)。
【0048】
一致率が50%未満の場合(ステップS6/NO)は、音声データ生成処理1から再度行い(ステップS3)、一致率が50%以上の場合(ステップS6/YES)は、メールアドレスの特定処理3へ進む(ステップS7)。メールアドレスの特定処理3は、番組名やメールアドレスの確定処理で、具体的には以下のとおりである。50%以上一致したサンプル音データの録音指示時刻と周波数(電子チューナ14dで設定したもの)を番組検索部15dに通知する(ステップS7(1))。そして、番組検索部15dにより番組情報ファイル15eに基づき番組名を検索し、該番組名からリクエスト宛先のメールアドレスを確定して通信制御部12に通知する(ステップS(2))。
【0049】
続いて、簡易リクエスト端末10は操作内容表示処理を行う。操作内容表示処理は、特定された番組に対するリクエスト等を送信するための操作内容を表示する処理で、具体的には以下のとおりである。KB・LCDユニット17のLCD部17dに特定した番組名を表示するとともに(ステップS8(1))、図6に示すような各種操作ボタンを表示し、ユーザによる操作ボタン押下を待つ(ステップS8(2))。
【0050】
そして、ユーザの操作ボタン押下処理で、リクエスト開始ボタンが押下されたときはリクエスト開始処理(図13のステップS10、以下ステップ8から12までは「図13の」を省略して表記)へ進み(ステップS9(1))、投書開始ボタンが押下されたときは投書開始処理(図14のステップS13、以下ステップ13及び14は「図14の」を省略して表記)へ進み(ステップS9(2))、過去番組ボタンが押下されたときは過去番組処理(ステップS14)へ進む(ステップS9(3))。
【0051】
リクエスト開始処理では、KB・LCDユニット17のLCD部17dに図7に示すようなリクエスト作成画面を表示して、ユーザにリクエスト曲やメッセージ入力等を要求する(ステップS10(1))。リクエスト内容の入力において、ユーザマイク・切替SW16aがOFFのときはKB入力処理(ステップS11)へ移行し(ステップS10(2))、ユーザマイク・切替SW16aがONのときは音声入力処理(ステップS12)へ移行する(ステップS10(3))。
【0052】
KB入力処理では、KB・LCDユニット17のKBユニット部17eによりリクエスト内容を入力し、LCD部17dに入力内容を表示する(ステップS11(1))。そして、該リクエスト内容を通信制御手段12のメール文ファイル12bへ転送し(ステップS11(2))、ユーザによる送信開始ボタン押下で番組宛にメール送信を行って(ステップS11(3))リクエスト送信が終了となる(ステップS11(4))。
【0053】
音声入力処理では、ユーザマイク16a及び音声/文字変換部16cを有効にし(ステップS12(1))、リクエスト内容をユーザマイク16aからユーザの音声で入力し(ステップS12(2))、音声/文字変換部16cにより音声から文字へ変換する(ステップS12(3))。そして、文字変換したリクエスト内容をLCD部17dに表示し(ステップS12(4))、通信制御手段12のメール文ファイル12bへ転送する(ステップS12(5))。そして、ユーザによる送信開始ボタン押下で番組宛にメール送信を行い、(ステップS12(6))リクエスト送信が終了となる(ステップS12(7))。
【0054】
投書開始処理では、KB・LCDユニット17のLCD部17dに図8に示すような新聞社選択画面を表示し、ユーザにより選択された新聞社名を表示する(ステップS13(1)〜(3))。次に、選択された新聞社のメールアドレスを通信制御手段12の新聞社ファイル12eから読み出し、アドレスファイル12aに格納する(ステップS13(4))。そして、LCD部17dに図9に示すような投書作成画面を表示し、ユーザに当初内容の入力を促す(ステップS13(5))。続いて、先に述べたように、KB入力処理(ステップS11)あるいは音声入力処理(ステップS12)へ移行し、投書のメール送信を行う。
【0055】
過去番組処理では、KB・LCDユニット17のLCD部17dに図10に示すような過去番組選択画面を表示し、同画面の番組一覧表からユーザにより選択された番組名を表示する(ステップS14(1)及び(2))。次に、選択された番組宛のメールアドレスを番組検索手段15の番組情報ファイル15eから読み出し、通信制御手段12のアドレスファイル12aに転送する(ステップS14(3))。そして、LCD部17dに図11に示すようなリクエスト作成画面を表示し、リクエスト開始処理(ステップS10)へ移行する(ステップS14(4))。以後は、先に述べたように、KB入力処理(ステップS11)あるいは音声入力処理(ステップS12)へ進み、リクエストのメール送信を行う。
【0056】
上述した実施形態によれば、テレビやラジオの番組及び新聞社に対して、誰でも、即座に、メールアドレスを意識することなく、いつでもリクエストや投書が発信することが可能となる。すなわち、ユーザが聞いている番組を自動認知し、リクエストのメールアドレス先にりクエストを自動送付することができ、ユーザはリクエストに書き込む内容についてのみ意識すればよいことになり、複雑な操作を伴うことなく積極的に放送番組を視聴することができる。また、テレビ放送やラジオ放送のみならず、新聞社や雑誌出版社への投書も同様の手順で行うことができ、マスメディアへの意見具申や情報発信の行動を活発化することができる。
【0057】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0058】
すなわち、上記した実施形態の簡単リクエスト端末は、プログラムの命令によりコンピュータで実行される処理、手段、機能によって動作する。当該プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、先に述べたような所定の処理や機能、例えば、ラジオ録音手段13により、視聴中の番組音をユーザ音データとして取得し、サンプル作成手段により、放送中の番組音をサンプル音データとして取得し、番組検索手段15により、両データの一致率及びネットワーク取得した番組情報に基づいて番組名及びメールアドレスを特定し、通信制御手段12により、特定したメールアドレスに向けて、音声入力手段16あるいはKB・LCDユニット部17で入力したリクエスト内容をメール送信する処理を行う。このように、上記実施形態の簡単リクエスト端末における各処理や手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現されるものである。
【0059】
そして、上記実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、すなわち記憶メディアを介して、簡単リクエスト端末のコンピュータ(CPU)が記憶メディアに格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明の目的は達成される。
【0060】
また、プログラムは、記録メディアを介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもでき、これによっても同様に本発明の目的は達成される。この場合、記憶メディアから読み出された又は通信回線を通じてロードし実行されたプログラムコード自体が前述の実施形態の機能を実現することになる。そして、そのプログラムコードを記憶した記憶メディアは本発明を構成する。
【0061】
また、プログラムコードを供給するための記憶メディアとしては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、不揮発性のメモリカード、ROM、磁気テープ等を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施形態に係る簡易リクエストシステムの全体構成を示した図である。
【図2】本発明の実施形態における簡易リクエスト端末の内部構成を示した機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態における番組検索処理を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態における周波数情報の例を示した図である。
【図5】本発明の実施形態における音声入力処理を説明するための図である。
【図6】本発明の実施形態におけるKB・LCDユニット部の構成を示した図である。
【図7】本発明の実施形態における画面表示例を示した図である。
【図8】本発明の実施形態における画面表示例を示した図である。
【図9】本発明の実施形態における画面表示例を示した図である。
【図10】本発明の実施形態における画面表示例を示した図である。
【図11】本発明の実施形態における画面表示例を示した図である。
【図12】本発明の実施形態における番組検索処理の流れを示したフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態における入力処理及びメール送信処理の流れを示したフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態における入力処理及びメール送信処理の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
10 簡易リクエスト端末
11 端末制御手段
11a CPU
11b データ処理部
11c 同時録音指示部
11d スピーカ
12 通信制御手段
12a アドレスファイル
12b メール文ファイル
12c 放送新聞送信部
12d 情報センター送受信部
12e 新聞社ファイル
13 ラジオ録音手段
13a ラジオマイク
13b 録音部
13c,14b A/D変換部
13d メモリA
14 サンプル作成手段
14a サンプル録音部
14c メモリB
14d 電子チューナ
15 番組検索手段
15a 比較ファイルA
15b 比較ファイルB
15c 一致率計算部
15d 番組名検索部
15e 番組情報ファイル
15f 周波数ファイル
15f1 過去リスト
15f2 県内リスト
15f3 近県リスト
15f4 他県リスト
16 音声入力手段
16a ユーザマイク・切替SW
16b 音声入力受付部
16c 音声/文字変換部
16d メモリC
17 KB・LCDユニット部
17a 操作ボタン
17b バンド切替SW
17c 音量ボリウム
17d LCD部
17e KBユニット部
17f 状態表示盤
20 番組情報センター
21 CPU
22 データ制御装置
23 通信制御装置
24 端末送信手段
25 放送局受信手段
26 番組情報センターリスト
27 新聞社メールリスト
50 TV受像機
60 ラジオ受信機
61 ラジオスピーカ
70 音声音波
80 放送局
90 新聞社
100 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴中の番組宛にリクエストのメール送信を行う簡易リクエスト端末と、放送局周波数、番組名、放送日時、及びメールアドレスを含む番組情報を配信する番組情報センターと、がネットワークを介して接続された簡易リクエストシステムであって、
前記簡易リクエスト端末は、視聴中の番組の音声データと放送中の番組の音声データとの比較から前記視聴中の番組の放送局周波数及び放送日時を確定し、前記番組情報に基づいてメールアドレスを特定し、リクエスト内容の入力を受け付けて前記特定したメールアドレスへメール送信を行うことを特徴とする簡易リクエストシステム。
【請求項2】
前記簡易リクエスト端末は、
視聴中の番組の音声データである視聴音声データを取得して保持する視聴音声データ取得手段と、
放送中の番組の音声データである放送音声データを取得して保持する放送音声データ取得手段と、
前記視聴音声データ取得手段により保持された前記視聴音声データと前記放送音声データ取得手段により保持された前記放送音声データとを比較し、該比較結果から前記視聴中の番組の放送局周波数を確定するとともに、前記視聴音声データ取得手段及び前記放送音声データ取得手段の音声データ取得日時から前記視聴中の番組の放送日時を確定し、前記番組情報に基づいてメールアドレスを特定する番組検索手段と、
前記視聴中の番組へのリクエスト内容の入力を受け付けるリクエスト入力手段と、
前記リクエスト入力手段による入力内容を前記番組検索手段により特定されたメールアドレスへメール送信する通信制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の簡易リクエストシステム。
【請求項3】
前記番組検索手段は、前記視聴音声データ取得手段により保持された前記視聴音声データと前記放送音声データ取得手段により保持された前記放送音声データの一致率が50%以上のときに、前記視聴音声データに係る番組の放送局周波数を前記放送音声データに係る番組の放送局周波数と確定することを特徴とする請求項2に記載の簡易リクエストシステム。
【請求項4】
前記視聴音声データ取得手段及び前記放送音声データ取得手段は、内部時計に同期して同一日時の音声データを取得することを特徴とする請求項2又は3に記載の簡易リクエストシステム。
【請求項5】
前記放送音声データ取得手段は、放送局周波数を設定して前記放送音声データを取得し、前記番組検索手段により視聴中の番組の放送局周波数が確定するまでは前記設定する放送周波数を順次変更することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の簡易リクエストシステム。
【請求項6】
前記放送音声データ取得手段は、過去に視聴したことのある番組の放送局周波数を優先して設定することを特徴とする請求項5に記載の簡易リクエストシステム。
【請求項7】
前記番組情報は、新聞社及び雑誌出版社のメールアドレスを含み、
前記番組検索手段は、前記番組情報に基づいて前記新聞社及び前記雑誌出版社のメールアドレスを特定し、
前記リクエスト入力手段は、前記新聞社及び前記雑誌出版社への投書内容の入力を受け付けることを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の簡易リクエストシステム。
【請求項8】
放送局周波数、番組名、放送日時、及びメールアドレスを含む番組情報を配信する番組情報センターとネットワークを介して接続され、視聴中の番組宛にリクエストのメール送信を行う簡易リクエスト端末であって、
視聴中の番組の音声データと放送中の番組の音声データとの比較から前記視聴中の番組の放送局周波数及び放送日時を確定し、前記番組情報に基づいてメールアドレスを特定し、リクエスト内容の入力を受け付けて前記特定したメールアドレスへメール送信を行うことを特徴とする簡易リクエスト端末。
【請求項9】
視聴中の番組の音声データである視聴音声データを取得して保持する視聴音声データ取得手段と、
放送中の番組の音声データである放送音声データを取得して保持する放送音声データ取得手段と、
前記視聴音声データ取得手段により保持された前記視聴音声データと前記放送音声データ取得手段により保持された前記放送音声データとを比較し、該比較結果から前記視聴中の番組の放送局周波数を確定するとともに、前記視聴音声データ取得手段及び前記放送音声データ取得手段の音声データ取得日時から前記視聴中の番組の放送日時を確定し、前記番組情報に基づいてメールアドレスを特定する番組検索手段と、
前記視聴中の番組へのリクエスト内容の入力を受け付けるリクエスト入力手段と、
前記リクエスト入力手段による入力内容を前記番組検索手段により特定されたメールアドレスへメール送信する通信制御手段と、
を有することを特徴とする請求項8に記載の簡易リクエスト端末。
【請求項10】
前記番組検索手段は、前記視聴音声データ取得手段により保持された前記視聴音声データと前記放送音声データ取得手段により保持された前記放送音声データの一致率が50%以上のときに、前記視聴音声データに係る番組の放送局周波数を前記放送音声データに係る番組の放送局周波数と確定することを特徴とする請求項9に記載の簡易リクエスト端末。
【請求項11】
前記視聴音声データ取得手段及び前記放送音声データ取得手段は、内部時計に同期して同一日時の音声データを取得することを特徴とする請求項9又は10に記載の簡易リクエスト端末。
【請求項12】
前記放送音声データ取得手段は、放送局周波数を設定して前記放送音声データを取得し、前記番組検索手段により視聴中の番組の放送局周波数が確定するまでは前記設定する放送周波数を順次変更することを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の簡易リクエスト端末。
【請求項13】
前記放送音声データ取得手段は、過去に視聴したことのある番組の放送局周波数を優先して設定することを特徴とする請求項12に記載の簡易リクエスト端末。
【請求項14】
前記番組情報は、新聞社及び雑誌出版社のメールアドレスを含み、
前記番組検索手段は、前記番組情報に基づいて前記新聞社及び前記雑誌出版社のメールアドレスを特定し、
前記リクエスト入力手段は、前記新聞社及び前記雑誌出版社への投書内容の入力を受け付けることを特徴とする請求項9から13のいずれか1項に記載の簡易リクエスト端末。
【請求項15】
放送局周波数、番組名、放送日時、及びメールアドレスを含む番組情報を配信する番組情報センターとネットワークを介して接続された簡易リクエスト端末が視聴中の番組宛にリクエストのメール送信を行う簡易リクエスト方法であって、
視聴中の番組の音声データと放送中の番組の音声データとの比較から前記視聴中の番組の放送局周波数及び放送日時を確定し、前記番組情報に基づいてメールアドレスを特定し、リクエスト内容の入力を受け付けて前記特定したメールアドレスへメール送信を行うことを特徴とする簡易リクエスト方法。
【請求項16】
視聴中の番組の音声データである視聴音声データを取得して保持する視聴音声データ取得ステップと、
放送中の番組の音声データである放送音声データを取得して保持する放送音声データ取得ステップと、
前記視聴音声データ取得ステップにより保持された前記視聴音声データと前記放送音声データ取得ステップにより保持された前記放送音声データとを比較し、該比較結果から前記視聴中の番組の放送局周波数を確定するとともに、前記視聴音声データ取得ステップ及び前記放送音声データ取得ステップでの音声データ取得日時から前記視聴中の番組の放送日時を確定し、前記番組情報に基づいてメールアドレスを特定する番組検索ステップと、
前記視聴中の番組へのリクエスト内容の入力を受け付けるリクエスト入力ステップと、
前記リクエスト入力ステップによる入力内容を前記番組検索ステップにより特定されたメールアドレスへメール送信する通信制御ステップと、
を有することを特徴とする請求項15に記載の簡易リクエスト方法。
【請求項17】
前記番組検索ステップは、前記視聴音声データ取得ステップにより保持された前記視聴音声データと前記放送音声データ取得ステップにより保持された前記放送音声データの一致率が50%以上のときに、前記視聴音声データに係る番組の放送局周波数を前記放送音声データに係る番組の放送局周波数と確定することを特徴とする請求項16に記載の簡易リクエスト方法。
【請求項18】
前記視聴音声データ取得ステップ及び前記放送音声データ取得ステップは、内部時計に同期して同一日時の音声データを取得することを特徴とする請求項16又は17に記載の簡易リクエスト方法。
【請求項19】
前記放送音声データ取得ステップは、放送局周波数を設定して前記放送音声データを取得し、前記番組検索ステップにより視聴中の番組の放送局周波数が確定するまでは前記設定する放送周波数を順次変更することを特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載の簡易リクエスト方法。
【請求項20】
前記放送音声データ取得ステップは、過去に視聴したことのある番組の放送局周波数を優先して設定することを特徴とする請求項19に記載の簡易リクエスト方法。
【請求項21】
前記番組情報は、新聞社及び雑誌出版社のメールアドレスを含み、
前記番組検索ステップは、前記番組情報に基づいて前記新聞社及び前記雑誌出版社のメールアドレスを特定し、
前記リクエスト入力ステップは、前記新聞社及び前記雑誌出版社への投書内容の入力を受け付けることを特徴とする請求項16から20のいずれか1項に記載の簡易リクエスト方法。
【請求項22】
放送局周波数、番組名、放送日時、及びメールアドレスを含む番組情報を配信する番組情報センターとネットワークを介して接続された簡易リクエスト端末が視聴中の番組宛にリクエストのメール送信を行うためのプログラムであって、
コンピュータに、視聴中の番組の音声データと放送中の番組の音声データとの比較から前記視聴中の番組の放送局周波数及び放送日時を確定させ、前記番組情報に基づいてメールアドレスを特定させ、リクエスト内容の入力を受け付けて前記特定したメールアドレスへメール送信を行わせることを特徴とするプログラム。
【請求項23】
視聴中の番組の音声データである視聴音声データを取得して保持する視聴音声データ取得機能と、
放送中の番組の音声データである放送音声データを取得して保持する放送音声データ取得機能と、
前記視聴音声データ取得機能により保持された前記視聴音声データと前記放送音声データ取得機能により保持された前記放送音声データとを比較し、該比較結果から前記視聴中の番組の放送局周波数を確定するとともに、前記視聴音声データ取得機能及び前記放送音声データ取得機能での音声データ取得日時から前記視聴中の番組の放送日時を確定し、前記番組情報に基づいてメールアドレスを特定する番組検索機能と、
前記視聴中の番組へのリクエスト内容の入力を受け付けるリクエスト入力機能と、
前記リクエスト入力機能による入力内容を前記番組検索機能により特定されたメールアドレスへメール送信する通信制御機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とする請求項22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記番組検索機能は、コンピュータに、前記視聴音声データ取得機能により保持された前記視聴音声データと前記放送音声データ取得機能により保持された前記放送音声データの一致率が50%以上のときに、前記視聴音声データに係る番組の放送局周波数を前記放送音声データに係る番組の放送局周波数と確定させることを特徴とする請求項23に記載のプログラム。
【請求項25】
前記視聴音声データ取得機能及び前記放送音声データ取得機能は、コンピュータに、内部時計に同期して同一日時の音声データを取得させることを特徴とする請求項23又は24に記載のプログラム。
【請求項26】
前記放送音声データ取得機能は、コンピュータに、放送局周波数を設定して前記放送音声データを取得させ、前記番組検索機能により視聴中の番組の放送局周波数が確定するまでは前記設定する放送周波数を順次変更させることを特徴とする請求項23から25のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項27】
前記放送音声データ取得機能は、コンピュータに、過去に視聴したことのある番組の放送局周波数を優先して設定させることを特徴とする請求項26に記載のプログラム。
【請求項28】
前記番組情報は、新聞社及び雑誌出版社のメールアドレスを含み、
前記番組検索機能は、コンピュータに、前記番組情報に基づいて前記新聞社及び前記雑誌出版社のメールアドレスを特定させ、
前記リクエスト入力機能は、コンピュータに、前記新聞社及び前記雑誌出版社への投書内容の入力を受け付けさせることを特徴とする請求項23から27のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項29】
請求項22から28のいずれか1項に記載のプログラムを記録しコンピュータ読み取り可能なことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−269107(P2008−269107A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−108649(P2007−108649)
【出願日】平成19年4月17日(2007.4.17)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)