説明

簡易排水部材、簡易排水装置及びその施工方法

【課題】道路の幅に合わせて施工することが容易であり、取り付け時にも傾斜を設ける必要がなく、施工が容易であり、強風下でも流れている水が飛び出すことがなく、排水装置が部分的に損傷を受けた場合には、部分的な補修が容易に行なうことが可能な簡易排水装置並びに該排水装置に使用する簡易排水部材を提供する。
【解決手段】相対向する2面の側面材30及び底部面材43を備え、前記側面材と底部面材とで溝を形成しており、底部面材43は側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部32と深底部34とを形成し、該側面材には段差35により浅底部側の間隔が深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部31と狭幅部33とが形成されている簡易排水部材Pとする。簡易排水部材Pは、深底部側の端部に形成の深底壁面材39及び排水口41を備えていることが好ましい。簡易排水装置Mは、簡易排水部材の狭幅部33を広幅部31に嵌挿して連接構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高架道路の床版の遊間の下部において該床版の幅方向に設けられ、道路の融雪水、降雨水や散水などの排水であって床版の接続部間に流れる雨水を排水する簡易排水装置、及び該簡易排水装置を構成する簡易排水部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高架橋や高架道路は、通常複数の橋脚や橋台上に支承を解して鋼鉄製の橋桁を設置し、該橋桁の上に鉄筋コンクリート製の床版を形成した構成を有する。床版どうしの接続部は遊間を形成して橋脚ないし橋台の上に設けられ、該遊間部の路面側には一対の櫛の歯状の部材からなる伸縮部材により接続されていて道路の融雪水、降雨水や散水などの排水は伸縮部材の間から橋脚、橋台側に落下するように構成されている。
【0003】
しかるに、上記の高架橋や高架道路の構造では、排水が橋脚、橋桁や支承にかかるため、橋脚を構成するコンクリートの劣化、金属製の橋桁や支承の腐食がこれらに設計時に予測された以上の速さで進行し、特に融雪剤である塩化カルシウムを散布した場合にはさらに早く進行する。道路の管理の経費節減のため、排水を橋脚、橋台、橋桁、支承などの構造材にかからないようにして構造体の長寿命化とメンテナンス低減する目的で、道路の床版の間の下部に排水設備を設ける技術が公知である(特許文献1〜4など)。
【0004】
特許文献1、2に開示の排水装置は、隣接する床版の両端部に固定する樋体を軟質の合成樹脂シートにて形成したものである。
【0005】
特許文献3開示の発明は、床版の1方の端面部に樋体を取り付け、床版の他の端面部に該樋体に水を導水する傾斜した補助導水体を取り付けた構成を有する排水装置である。また特許文献4開示の発明は、特許文献1,2と同様に樋体を軟質樹脂シートを樋体として使用し、ワイヤーロープを使用して床版間に固定する技術である。
【0006】
【特許文献1】実開昭49−41936号公報
【特許文献2】実開昭49−69233号公報
【特許文献3】特開2003−336218号公報
【特許文献4】特開2008−248494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1、2に開示の樋体は、全体が一体成形されたものであるために、道路の幅が異なった場合に、樋体構成材料を該道路幅に合わせて製造しなければならないという問題を有する。特許文献3,4記載の発明では、樋体は連続したものであるために、施工現場への搬送に困難を伴う。また特許文献4記載の発明では、樋体が軟質樹脂シートで構成されており、床版の間隔の変動に追随することが容易であるという利点を有するが、強い風が吹いて樋体が強く揺らされた場合には、流れている水が飛び出してコンクリートの劣化や金属材料の腐食を十分に防止できないという問題を有する。
【0008】
さらに、上記特許文献1〜4記載の排水装置は、いずれも排水路が一体に形成されているために、部分的に損傷が発生した場合でも全体を交換しなければならないという問題を有するものである。
【0009】
さらに特許文献3記載の発明では、樋体は長さ方向に同一断面形状であるために、流水量の増加する下流側でのオーバーフローを防止するためには上流側も含めて全体として深いものとしなければならず、重量の軽減が難しく、かつ取付時に樋体を傾斜させる必要があって施工に問題を有するものである。
【0010】
本発明は上記の公知技術の問題点に鑑みて、道路の幅に合わせて施工することが容易であり、取り付け時にも傾斜を設ける必要がなく、この点でも施工が容易であり、強風下でも流れている水が飛び出すことがなく、さらに排水装置が部分的に損傷を受けた場合には、部分的な補修が容易に行なうことが可能な簡易排水装置並びに該排水装置に使用する簡易排水部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されていることを特徴とする。
【0012】
上記の簡易排水部材においては、さらに、前記深底部側の端部に形成された深底壁面材及び下記(a),(b)のいずれかの排水口を備えていることが好ましい。
(a)前記深底部側の端部において前記底部面材に形成された排水口
(b)前記深底壁面材の下端部に形成された排水口
【0013】
上記の簡易排水部材を使用することにより、道路の幅に合わせて施工することが容易であり、取り付け時にも傾斜を設ける必要がなく、この点でも施工が容易であり、強風下でも流れている水が飛び出すことがなく、さらに排水装置が部分的に損傷を受けた場合には、部分的な補修が容易に行なうことが可能な簡易排水装置を、既存の高架道路等に施工することができる。上記の簡易排水部材を使用すると、道路床版の一端側を上流として他端側に排水口を有する排水装置を施工することができる。
【0014】
別の本発明の簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の両端側から中央部側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、前記深底部において前記底部面材又は前記側面材下端部に排水口が形成されており、2面の前記側面材の前記深底部と浅底部の間には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されていることを特徴とする。
【0015】
上記の簡易排水部材を使用し、請求項1ないし2に記載の簡易排水部材を選択して組み合わせると、道路床版幅方向の中央部において排水口を有する排水装置を施工することができる。また上流側の溝を浅くできるので、部材並びに排水装置の重量を軽減することもできる。
【0016】
本発明の簡易排水装置は、高架道路の床版接続部の遊間下部において前記床版の幅方向に設けられ、少なくとも2個の簡易排水部材が連接され、前記道路の前記接続部間に流れる雨水を、一端部を上流とし、他端部を下流として排水する簡易排水装置であって、
前記簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成しており、前記2面の側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されており、
上流側の第1簡易排水部材は前記浅底部側の端部に形成された浅底壁面材を有する簡易排水部材であり、
下流側の第2簡易排水部材は前記深底部側の端部に形成された深底壁面材及び下記(a),(b)のいずれかの排水口を備えている簡易排水部材であり、
前記第1簡易排水部材の前記狭幅部が前記第2簡易排水部材の前記広幅部に嵌挿して連接されていることを特徴とする。
(a)前記深底部側の端部において前記底部面材に形成された排水口
(b)前記深底壁面材の下端部に形成された排水口
【0017】
上記の簡易排水装置においては、さらに、前記第1簡易排水部材と前記第2簡易排水部材との間に、少なくとも1個の中間簡易排水部材が介在、連接されており、
前記中間簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されており、前記中間簡易排水部材は、前記広幅部が隣接する簡易排水部材の狭幅部を受容し、前記狭幅部が隣接する簡易排水部材の広幅部に嵌挿して連接されていることが好ましい。
【0018】
上記の簡易排水装置は、既存の高架道路等に道路の幅に合わせて施工することが容易であり、取り付け時にも上端部を水平にして設置すればよく、傾斜を設ける必要がなく、この点でも施工が容易であり、強風下でも流れている水が飛び出すことがなく、さらに排水装置が部分的に損傷を受けた場合には、損傷した簡易排水部材を交換するだけで補修することができ、部分的な補修が容易に行なうことが可能な簡易排水装置である。上記の簡易排水装置は、道路床版の端部側に排水口を有するものである。
【0019】
本発明の別の簡易排水装置は、高架道路の床版長さ方向の接続部間の遊間下部において前記床版の幅方向に設けられ、前記道路の前記接続部間に流れる雨水を排水する前記床版の幅方向の両端部側の2個の第1簡易排水部材及び前記床版の幅方向の中央部の第3簡易排水部材からなる少なくとも3個の簡易排水部材が連接され、両端部を上流、中央部を下流として排水する簡易排水装置であって、
前記第1簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成しており、前記2面の側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されており、前記第1簡易排水部材は前記浅底部側の端部に形成された浅底壁面材を有する簡易排水部材であり、
前記第3簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の両端側から中央部側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、前記深底部において前記底部面材又は前記側面材下端部に排水口が形成されており、2面の前記側面材の前記深底部と浅底部の間には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されている簡易排水部材であり、
前記第1簡易排水部材の前記狭幅部がそれぞれ前記第3簡易排水部材の前記広幅部に嵌挿して連接されていることを特徴とする。
【0020】
上述の簡易排水装置においては、前記第1簡易排水部材と前記第3簡易排水部材との間に、少なくとも1個の中間簡易排水部材が介在、連接されており、
前記中間簡易排水部材は少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されたものであり、
前記中間簡易排水部材が、前記広幅部が隣接する簡易排水部材の狭幅部を受容し、前記狭幅部が隣接する簡易排水部材の広幅部に嵌挿されて連接されていることが好ましい。
【0021】
上記の簡易排水装置も、既存の高架道路等に道路の幅に合わせて施工することが容易であり、取り付け時にも上端部を水平にして設置すればよく、傾斜を設ける必要がなく、この点でも施工が容易であり、強風下でも流れている水が飛び出すことがなく、さらに部分的に損傷を受けた場合には、部分的な補修が容易に行なうことが可能な簡易排水装置である。また上記の簡易排水装置は、両端部から中央部方向に傾斜した排水路が形成されて中央部において排水口を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】簡易排水部材を例示した斜視図
【図2】簡易排水部材の別の形態を例示した斜視図
【図3】図2の簡易排水部材の接続に使用する中間簡易排水部材を例示した斜視図
【図4】中央部に排水口を有する簡易排水部材を例示した断面図
【図5】簡易排水部材を連接して構成した簡易排水装置の連接部を例示した部分斜視図
【図6】3個の簡易排水部材を使用して設置した簡易排水装置を例示した正面図、断面図及び上面図
【図7】パラペットを有する橋台に簡易排水装置を設置した例を示した断面図
【図8】床版幅方向に複数の簡易排水装置を設置した例を示した正面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の樹脂製簡易排水部材を構成する材料としては公知の材料を限定なく使用することができ、具体的には、金属、モルタル、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の樹脂並びにこれらの樹脂をガラス繊維やカーボン繊維などで強化した繊維樹脂等を例示することができる。これらの中でも成形が容易である点で熱可塑性樹脂の使用が好ましく、係る熱可塑性樹脂材料としては、公知の熱可塑性樹脂を特に限定なく使用することができ、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ABS樹脂等を例示することができる。これらの中でも、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂の使用が、低コストであり、しかも耐久性に優れている点で好ましい。簡易排水部材の成形は公知の成形方法による。
【実施例】
【0024】
図1は本発明の簡易排水装置に使用可能な簡易排水部材を例示した斜視図(a)及び斜視図(a)におけるX−X断面図(b)である。簡易排水部材P1は、側面材10と底部面材23とを備え、側面材10と底部面材23とで溝が構成されており、底部面材23は、側面材の一端側から他端側に傾斜し、浅底部12及び深底部14を形成している。側面材10には段差15により浅底部12側に広幅部11、深底部14側に狭幅部13が形成されている。広幅部11を構成する側面材10の端部には浅底壁面材19が、狭幅部13を構成する側面材10の端部には深底壁面材17が形成されており、深底壁面材17の下部には排水口21が設けられている。広幅部、狭幅部のそれぞれの側面材は平行に構成されていることが好ましい。
【0025】
図2(a)は本発明の簡易排水装置に使用可能な簡易排水部材の別の形態を例示した斜視図である。簡易排水部材P2は、側面材30と底部面材43とを備え、側面材30と底部面材43とで溝が構成されており、底部面材43は、側面材の一端側から他端側に傾斜し、浅底部32及び深底部34を形成している。側面材30には、側面材10の厚さ程度の段差35により浅底部32側に広幅部31、深底部34側に狭幅部33が形成されている。広幅部31を構成する側面材30の端部には浅底壁面材39が、狭幅部33を構成する側面材30の端部には深底壁面材37が形成されており、深底壁面材37の下部には排水口41が設けられている。図2(b)に例示の簡易排水部材P3は、排水口の形成位置を除いて図2(a)と同じ形状であり、底部面材43の深底部34側の端部近傍に排水口45が形成されている。広幅部、狭幅部のそれぞれの側面材は平行に構成されていることが好ましい。図2(b)に例示の簡易排水部材P3においては、排水口41は、側面材30の深底部34側の端部近傍に側面方向に向いて形成されていてもよい。
【0026】
図3(a)に例示の簡易排水部材P4は、図2に例示の簡易排水部材と同様の形状を有するものであるが、浅底壁面材ならびに深底壁面材がなく、樋状を有する部材である。図3(b)に例示の簡易排水部材P5は、図3(a)の部材の浅底部側端部に浅底壁面材39を形成したものであり、図3(c)に例示の簡易排水部材P6は、図3(a)の部材の深底部側端部に深底壁面材37並びに該深底壁面材37の下端部に排水口41を形成したものである。図3(a)に例示の簡易排水部材P4において、浅底壁面材39と深底壁面材37の双方とを設け、深底壁面材37の下端部に排水口41を設けた簡易排水部材は、図2(a)の簡易排水部材P2となる。広幅部、狭幅部のそれぞれの側面材は平行に構成されていることが好ましい。
【0027】
図4に例示の簡易排水部材P7は、一対の側面材50と底面部材54とからなり、底面部材54は両端部から中央部方向に傾斜して両端部に浅底部56を、中央部に深底部58をそれぞれ形成し、深底部58には下方に排水口57が形成されている。排水口は中央部の深底部58の下端部に形成してもよい。側面材50には、両端部の浅底部56と中央部の深底部58の間において段差、好ましくは側面材50の厚さ程度の段差55により、両端部側に広幅部51が、中央部に狭幅部53が、それぞれ形成されている。図4に例示の簡易排水部材P7においては、排水口57は、側面材50の深底部58側の端部近傍に側面方向に向いて形成されていてもよい。
【0028】
本発明の簡易排水装置Mは、上記の簡易排水部材を単独又は連接使用して構成する。連接する方法を図5に例示した。図5においては、図3(a)例示の簡易排水部材P4を使用した例を斜視図にて示した。2個のP2の形状を有する簡易排水部材Pb,Pcは、簡易排水部材Pbの狭幅部33bを隣接する簡易排水部材Pcの広幅部31cに嵌挿することにより連接する。底面部材43は上流側の部材が下流側の部材の上に重なるために、底面部材の間からの漏水が起こりにくくなる。嵌挿することにより生じる簡易排水部材どうしの重なり部の間に接着剤ないしシール材を介在させることは好適な態様である。浅底部が最上流側の端部を構成する簡易排水部材Paとしては、浅底部側端部に浅底壁面材39を形成したものを使用する。排水口は、排水パイプに接続して雨水等を橋脚にかからないように放流ないし貯留する。
【0029】
上記構成の簡易排水装置によれば、上端部を水平に形成でき、水量の少ない上流側において溝を浅く形成できるので装置の軽量化が図れ、好ましい。
【0030】
上記図3、図5に示した簡易排水部材においては、段差55を側面材の厚さの2倍以下、より好ましくは1.5倍以下、さらに好ましくは1.2倍以下に設定することにより、連接部の側面材が面で当接するため連接部の隙間からの漏水を容易に防止することができ、好適である。図1に例示の簡易排水部材P1を複数使用して簡易排水装置を構成することも可能であり、その場合には、最上流部の簡易排水部材以外は、浅底壁面材19を裁断除去して使用し、嵌挿する狭幅部と広幅部との間には好ましくはシール材を介在させる。
【0031】
浅底部が最上流側の端部を構成する簡易排水部材として、浅底部側端部に浅底壁面材39を形成したものを使用することにより、簡易排水装置の上流側から橋脚や橋台へ排水が零れ落ちることが防止され、好ましい。
【0032】
上記の簡易排水装置Mにおいて、上流側に位置する簡易排水部材として、図5においては、の下流側である深底部壁面材のない簡易排水部材(P4又はP5)を使用した例を示したが、深底部壁面材を有する簡易排水部材(P2又はP6)を使用してもよい。
【0033】
上記の簡易排水装置Mにおいて、流路の長さは連接する簡易排水部材Pの数及び簡易排水部材を嵌挿することにより生じる簡易排水部材の広幅部と狭幅部の重なり部の長さを調節することにより行なうことができる。
【0034】
本発明の簡易排水装置Mの施工例を、橋脚の中央部において隣接する床版61a,61bの間の遊間Dの下方に3個の簡易排水部材Pa,Pb,Pcを使用して設置する例について図6に例示した。Paは第1簡易排水部材に相当し,Pcは第2簡易排水部材に相当し,Pbは中間簡易排水部材に相当する。使用した簡易排水部材の形状は、Paは図2(a)に示したP2であり、Pbは図3(c)に示したP6であり、Pcは図2(b)に示したP3の浅底壁面材39のないものである。簡易排水部材の連接施工は図5に例示の方法により行なうことができる。
【0035】
簡易排水装置Mは、床版61a、61bの遊間下部において、吊金具63を使用して固定する。吊金具63(63a,63b)はL字状であり、一端を止めボルトにより床版下面に固定し、他端側を簡易排水部材Pa〜Pcの側面材30の上部に穿設した取付穴にボルトで固定する。図6の例では、簡易排水部材Pは、一方の側面材上部に穿設した取付穴に幅よりも長いボルト65を使用し、他方の側面材の上部に穿設した穴に該ボルトを挿通して支持することにより装着されている。固定する簡易排水部材Pa,Pb,Pcは図5に示したような構成にて連接されている。道路幅が狭い場合には第1簡易排水部材であるPaと第2簡易排水部材であるPcを使用し、嵌挿した広幅部と狭幅部の重複を調整することにより施工し、さらに広い場合には、Pbに相当する中間簡易排水部材をさらに介在させることにより床版の幅に応じた施工が可能となる。
【0036】
図6に例示の簡易排水装置Mは、上端が床版に沿って水平に形成されている。従来の技術のように排水部材を樋のように長さ方向に一体に形成して傾斜させて設置すると、下流側では床版下面との間隔が広くなるために強風の場合に床版の遊間を落ちる水が、吹き飛ばされて橋脚にかかる場合があるが、本願発明では、上端が床版に沿って水平に形成されるために、係る問題が起こりにくいという効果が得られる。
【0037】
図6においては、簡易排水部材Pa,Pbは深底壁面材と該深底壁面材の下端部に横方向に排水口とが形成された構成を有しており、最下流側の簡易排水部材Pcが底面部材の深底部端部近傍に排水口が下方に形成されているが、最下流側の簡易排水部材Pcについても、深底壁面材の下端部に横方向に排水口が形成された構成のものを使用してもよい。係る構成によれば、図6に例示の簡易排水装置Mにおいて、Pa,Pb,Pcを全て図2(a)に例示した簡易排水部材P2を使用し、Pb,PcにおいてはP2の浅底部の浅底壁面材39を裁断除去して図3(c)のP6に相当する形状にして連接して構成することができる。上端は直線状になるように裁断する。裁断した樹脂材料は再利用可能である。
【0038】
床版間の遊間が簡易排水装置の幅よりも広い場合には、図6に示したように導水パネルを使用する。導水パネル71はく字状に折れ曲がった形状であり、一端側が簡易排水装置の遊間内の端部の上部に装着され、上端が傾斜して床版の下方内側に及ぶように設置される。導水パネルの材質は限定されるものではないが、簡易排水部材と同様に熱可塑性樹脂製、ないし傾斜を確実に保持するために裏面を金属板とし、水を受ける上面側に樹脂を積層した積層構造であってもよい。導水パネル71は簡易排水装置の両上端部に設けてもよい。図6の例では簡易排水部材Mの一方の側面材は床版端面と同じ面になっているが、簡易排水部材Mの側面材が床版の端面よりも内部側になるように設置してもよい。係る構成にすれば床版端面に沿って落ちる水が橋台や橋脚により確実に降りかからないという効果が得られる。
【0039】
図6に例示した簡易排水装置Mに使用した簡易排水部材Pは、図1〜4例示の簡易排水部材と比較して底面部材が中央部ほど深く形成されている。係る構成により、簡易排水装置の雨水の流れが速くなり、底面の塵,埃の堆積が抑制されるという効果が得られ、好ましい。底面部材の断面形状、即ち側面材と底面部材により構成される溝の底面の形状は、平坦、円弧状、V字状等、特に限定されるものではないが、上記のように底面の塵,埃の堆積が抑制されるという効果の観点より略浅いV字状であることが特に好ましい。
【0040】
図7にはパラペットを有する橋台上の床版間に設置した例の断面図を示した。この場合、一方の床版はパラペットの側面と略同一面となるために、図6の場合のように床版の下面に吊金具を取り付けることができない。簡易排水部材Pは上部に穿設した取付穴を通してアンカーボルトによりパラペットに接して固定されている。簡易排水装置のパラペット接触面と反対面の上部には、図6の場合と同様に導水パネルが装着されている。簡易排水装置のパラペット接触面には、遊間Dの床版71a、パラペット73表面を流れる水が入り込んで、この隙間を通じて橋台に落ちる場合があるので、この漏水を防止するために、例えば、簡易排水装置のパラペット接触面の上端部にシール材ないし接着剤を施工することは好ましい態様である。
【0041】
さらに幅の広い道路、例えば車線の多い道路、道路の合流地点や分岐地点においては、道路の一端から他端に至る簡易排水装置を施工しようとすると、簡易排水部材の底面部材が傾斜しているために、上端を図6に例示のように床版下面に沿って直線状にすると、排出口を有する最下流側端部の簡易排水部材は深さが非常に深くなり、実用的ではない。このような場合には、複数の簡易排水部材とすることが好ましい。係る例を図8に側面図にて示した。
【0042】
図8においては、床版51の下部幅方向に4個の簡易排水装置M1〜M4が設置された例を示した。簡易排水装置M1,M2は、両端側を上流、中央部を下流とし、中央部に図4の簡易排水部材P7を第3簡易排水部材として使用して排水口を形成したものである。簡易排水装置M3は図6において道路の一端から他端に幅全体に形成したものと同じ構成である。M4は、図2(b)に例示した簡易排水部材P3を単独で使用したものである。各簡易排水装置M1〜M4の最下流側の簡易排水部材の排水口にはパイプW1〜W4が接続され、排水は該排水パイプを通じて橋脚、橋台にかからないように排出される。
【0043】
上記図8の簡易排水装置において、簡易排水装置M3は図6に示したものであるが、M1,M2は両端側から中央部に傾斜した底面部材を有するもので、最下流側の簡易排水部材は図4に示したP7を使用したものである。各構成簡易排水部材の連接は、図5、図6に示したものと同じである。
【0044】
簡易排水装置M1〜M4の間は、漏水防止のためにシール材でシールを行なってもよく、また端部の簡易排水部材の浅底壁面材の上端をカバーしてこの部分に流れ落ちる水を左右の簡易排水装置に導く導水部材を設置してもよい。
【0045】
簡易排水部材の形状は特に限定されるものではないが、1個の長さが500〜3000mmであることが好ましく、800〜2000mmであることがより好ましい。底面部材並びに側面材の厚さは2〜15mmあることが好ましく、3〜10mmであることがより好ましい。底面部材の傾斜は2〜30度あることが好ましく、3〜15度であることがより好ましい。広幅部の間隔は30〜500mmあることが好ましく、80〜300mmであることがより好ましい。また側面材の高さ、即ち溝の最大深さは、100〜1700mmあることが好ましく、130〜800mmであることがより好ましい。
【符号の説明】
【0046】
P 簡易排水部材
M 簡易排水装置
30 側面材
31 広幅部
33 狭幅部
35 段差
39 深底壁面材
41 排水口
43 底面部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されていることを特徴とする簡易排水部材。
【請求項2】
さらに、前記深底部側の端部に形成された深底壁面材及び下記(a),(b)のいずれかの排水口を備えていることを特徴とする請求項1記載の簡易排水部材。
(a)前記深底部側の端部において前記底部面材に形成された排水口
(b)前記深底壁面材の下端部に形成された排水口
【請求項3】
少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の両端側から中央部側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、前記深底部において前記底部面材又は前記側面材下端部に排水口が形成されており、2面の前記側面材の前記深底部と浅底部の間には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されていることを特徴とする簡易排水部材。
【請求項4】
さらに前記浅底部側の端部に形成された浅底壁面材を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の簡易排水部材。
【請求項5】
前記段差が、前記側面材の厚さの2倍以下である請求項1〜4のいずれかに記載の簡易排水部材。
【請求項6】
高架道路の床版接続部の遊間下部において前記床版の幅方向に設けられ、少なくとも2個の簡易排水部材が連接され、前記道路の前記接続部間に流れる雨水を、一端部を上流とし、他端部を下流として排水する簡易排水装置であって、
前記簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成しており、前記2面の側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されており、
上流側の第1簡易排水部材は前記浅底部側の端部に形成された浅底壁面材を有する簡易排水部材であり、
下流側の第2簡易排水部材は前記深底部側の端部に形成された深底壁面材及び下記(a),(b)のいずれかの排水口を備えている簡易排水部材であり、
前記第1簡易排水部材の前記狭幅部が前記第2簡易排水部材の前記広幅部に嵌挿して連接されていることを特徴とする簡易排水装置。
(a)前記深底部側の端部において前記底部面材に形成された排水口
(b)前記深底壁面材の下端部に形成された排水口
【請求項7】
さらに、前記第1簡易排水部材と前記第2簡易排水部材との間に、少なくとも1個の中間簡易排水部材が介在、連接されており、
前記中間簡易排水部材は少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されたものであり、
前記中間簡易排水部材が、前記広幅部が隣接する簡易排水部材の狭幅部を受容し、前記狭幅部が隣接する簡易排水部材の広幅部に嵌挿されて連接されていることを特徴とする請求項6記載の簡易排水装置。
【請求項8】
前記第1簡易排水部材及び前記中間排水部材のいずれか又は双方が前記深底部側の端部に形成された深底壁面材と前記深底壁面材の下端部に形成された排水口とを備えていることを特徴とする請求項6又は7記載の簡易排水装置。
【請求項9】
高架道路の床版長さ方向の接続部間の遊間下部において前記床版の幅方向に設けられ、前記道路の前記接続部間に流れる雨水を排水する前記床版の幅方向の両端部側の2個の第1簡易排水部材及び前記床版の幅方向の中央部の第3簡易排水部材からなる少なくとも3個の簡易排水部材が連接され、両端部を上流、中央部を下流として排水する簡易排水装置であって、
前記第1簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成しており、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されており、前記第1簡易排水部材は前記浅底部側の端部に形成された浅底壁面材を有する簡易排水部材であり、
前記第3簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の両端側から中央部側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、前記深底部において前記底部面材又は前記側面材下端部に排水口が形成されており、2面の前記側面材の前記深底部と浅底部の間には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されている簡易排水部材であり、
前記第1簡易排水部材の前記狭幅部がそれぞれ前記第3簡易排水部材の前記広幅部に嵌挿して連接されていることを特徴とする簡易排水装置。
【請求項10】
さらに、前記第1簡易排水部材と前記第3簡易排水部材との間に、少なくとも1個の中間簡易排水部材が介在、連接されており、
前記中間簡易排水部材は少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されたものであり、
前記中間簡易排水部材が、前記広幅部が隣接する簡易排水部材の狭幅部を受容し、前記狭幅部が隣接する簡易排水部材の広幅部に嵌挿されて連接されていることを特徴とする請求項9記載の簡易排水装置。
【請求項11】
前記第1簡易排水部材及び前記中間排水部材のいずれか又は双方が前記深底部側の端部に形成された深底壁面材と前記深底壁面材の下端部に形成された排水口とを備えていることを特徴とする請求項9又は10記載の簡易排水装置。
【請求項12】
前記段差が、前記側面材の厚さの2倍以下である請求項6〜11のいずれかに記載の簡易排水装置。
【請求項13】
高架道路の床版接続部の遊間下部において前記床版の幅方向に少なくとも2個の簡易排水部材を連接して配設し、前記道路の前記接続部間に流れる雨水を、一端部を上流とし、他端部を下流として排水する簡易排水装置の施工方法であり、
前記簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成しており、前記2面の側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されており、
上流側の第1簡易排水部材は前記浅底部側の端部に形成された浅底壁面材を有する簡易排水部材であり、
下流側の第2簡易排水部材は前記深底部側の端部に形成された深底壁面材及び下記(a),(b)のいずれかの排水口を備えている簡易排水部材であり、
前記第1簡易排水部材の前記狭幅部を前記第2簡易排水部材の前記広幅部に嵌挿して連接することを特徴とする簡易排水装置の施工方法。
(a)前記深底部側の端部において前記底部面材に形成された排水口
(b)前記深底壁面材の下端部に形成された排水口
【請求項14】
さらに、前記第1簡易排水部材と前記第2簡易排水部材との間に、少なくとも1個の中間簡易排水部材を介在、連接する施工方法であり、
前記中間簡易排水部材は少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されたものであり、
前記中間簡易排水部材を、前記広幅部が隣接する簡易排水部材の狭幅部を受容し、前記狭幅部が隣接する簡易排水部材の広幅部に嵌挿するように連接することを特徴とする請求項13記載の簡易排水装置の施工方法。
【請求項15】
高架道路の床版接続部の遊間下部において前記床版の幅方向の両端部側の2個の第1簡易排水部材及び前記床版の幅方向の中央部の第3簡易排水部材からなる少なくとも3個の簡易排水部材を連接して配設し、前記道路の前記接続部間に流れる雨水を、両端部を上流、中央部を下流として排水する簡易排水装置の施工方法であり、
前記第1簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とが溝を形成し、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成しており、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されており、前記第1簡易排水部材は前記浅底部側の端部に形成された浅底壁面材を有する簡易排水部材であり、
前記第3簡易排水部材は、少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とで溝を形成しており、前記底部面材は前記側面材の両端側から中央部側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、前記深底部において前記底部面材又は前記側面材下端部に排水口が形成されており、2面の前記側面材の前記深底部と浅底部の間には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されている簡易排水部材であり、
前記第1簡易排水部材の前記狭幅部を前記第2簡易排水部材の前記広幅部に嵌挿して連接することを特徴とする簡易排水装置の施工方法。
【請求項16】
さらに、前記第1簡易排水部材と前記第3簡易排水部材との間に、少なくとも1個の中間簡易排水部材を介在、連接する施工方法であり、
前記中間簡易排水部材は少なくとも相対向する2面の側面材及び底部面材を備え、前記側面材と底部面材とで溝を形成しており、前記底部面材は前記側面材の1端側から他端側に傾斜して浅底部と深底部とを形成し、2面の前記側面材には段差により前記浅底部側の間隔が前記深底部側の間隔よりも広くなるように広幅部と狭幅部とが形成されたものであり、
前記中間簡易排水部材を、前記広幅部が隣接する簡易排水部材の狭幅部を受容し、前記狭幅部が隣接する簡易排水部材の広幅部に嵌挿するように連接することを特徴とする請求項15記載の簡易排水装置の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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