説明

米を蒟蒻で形成して造る麺

【課題】小麦粉から造られた麺類の食感から離れられない人達も。洋ふう麺である。スパゲテイ、パスタ、には抵抗感がない。この感覚を生かした米麺の製造を施す。
【解決手段】 第一工程で、玄米、精白等の処理をした米粉、又は玄米、精白米を水に浸し生のまま、又は煮蒸しなどの加熱処理を行い擂り潰しのり化状とする。第二工程で、これらの一種又は2種3種を混ぜ合わせ、蒟蒻凝固に必要とする量の水(80度前後の温水も可)で溶き混ぜ、これを70度から80℃前後内の目的温度にしてこれに、設定量の蒟蒻精粉又は生蒟蒻を擂り加えて煉り混ぜ、のり状とする。第三工程で、これに凝固材の水酸化カルシュームの水溶液を加え煉り混ぜ、凝固した蒟蒻状を麺形状に成型し、茹でによる、あく抜きを行なう。第四工程で、乾燥による水分削減を行ない、水分量50%から60%程度でしっかりとした麺が得られる。第五工程で、さらに乾燥を進め水分量12%から15%に削減する事で乾麺となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、「蒟蒻を凝固材として形成した食品」として下記の通り出願した技術分野に類し、蒟蒻を凝固形成材として用いるが。目的とする食品を設定し加工工程が付加される事が異なる。
出願日 平成21年4月22日。
受付日 平成21年4月23日。
整理番号 H210400−7。
受付番号 20900760104。
出願(申請)番号 特願2009−121403、
発明の名称 蒟蒻を凝固材として形成した食品。
上記に記載した出願の技術、凝固形成までは応用して得るが。米を主原料とした麺であり。なを、主食用米品種を主体として用いる、米を主原料とする麺の製造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、米を麺形状の透明感を持つ食品、特に東南アジヤ地域での麺状食品は古くから日本でも造られている。然し、同種の形状食品は、芋、豆類からも造られ、商品名「はるさめ」など、但し、日本人にとっては麺の感覚でなく。惣菜として受け入れられている。
然し、最近主食用米の消費が減少し消費拡大を図るため小麦粉の代替として、麺、パン、などの活用を、国、行政等も奨励している。然し、主食用米品種は、特に麺状の食品を造る品種と異なり成型も困難である。現状においては小麦粉に含むグルテンを繋ぎとした米粉麺が造られてはいる。ただ、小麦粉を主原料として造られる麺食感になじんだ人々には、食感的に受け入れは困難のようである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特願2009−121403の他、電子図書館及び調査の結果類する特許文献は検索できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、現状の米粉で造られる麺にも古くから日本人が慣れ親しんだ、小麦粉で造られた麺類の食感を持つ麺が要望される。然し、現状においての米麺製造技術では困難であるが。多くの人達から米麺にも。小麦粉で造られる食感を、米粉麺にも求められている。
【0003】
本発明者は、米の持つ独自の食感が、多くの人達になじまれている、スパゲテイ、パスタの食感に近似している事に着目。前記の、特願2009−121403、の蒟蒻を凝固材として形成した食品の製法を応用することにより、米麺の成形が可能となり。なを、形成後の商品としての包装後も、軟弱化しない、「とろけない」特性を持つ麺として。小麦粉で造られる、スパゲテイ、パスタの食感に近似する米、米粉主体の麺の提供を目的とする。
【発明を解決する為の手段】
【0004】
このような目的を達成する、本発明の米を蒟蒻で形成して造る麺は、米を次のような形態に処理して用いる。
玄米を製粉した玄米粉、精白して製粉した精白米粉。又、玄米・精白米を水に浸漬けして擂り潰した擂り状、又浸漬後、煮る、蒸すなどして擂りつぶした糊化状等の処理した形態を、主材とする。そして、これらの処理した主材を、蒟蒻との溶合、融合に適応する量の水又は温湯で溶き混ぜ半液状化とする。但し、用いる主材の処理形態が異なる為適応する水容量は主材の含水量により設定する。これを、+60℃から+85℃前後内の目的とする的温にして、これに、蒟蒻精粉、又は生蒟蒻の擂りを加え、のり状となるまで攪拌煉り混ぜてマンナンの吸水、膨張が飽和点に達する20分から40分おき、蒟蒻の凝固材、水酸化カルシュームの水溶液を加え、煉り混ぜて凝固を行なう。
【0005】
そして、本発明の米を蒟蒻で形成して造る麺は、この凝固形態を、3ミリから6ミリ程度の目的とする麺形状に成形し、水分の削減を行なう。この削減割合は求める形状・食感により異なるが、含有する水分を40%から50%前後、蒸発減少させる事により全体が収縮し、麺の中でも。生パスタ、感覚の麺が得られる。
【0006】
また、本発明の米を蒟蒻で形成して造る麺は、含有水分90%前後蒸発脱水する事で乾麺となり、通常の乾燥スパゲテイ、タイプの麺となる。
【0007】
また、本発明の米を蒟蒻で形成して造る麺は、乾燥温度により、茹で戻しの時間差が大きく異なる。乾燥温度を+120℃から+180℃前後の焦げ目の付かない時間を調整し乾燥することにより、含まれる水分が水泡、空気が気泡として膨張し気発、蒸発することにより空洞ができ、この空洞が吸水性を早め、茹で戻しを時間の短縮と、味の沁み込みの早い特性が生じる。
【発明の効果】
このような、米を蒟蒻で形成して造る麺は、凝固形成後の、二次処理乾燥工程で、乾燥温度、及び水分量により食感の調整が可能となり目的の麺となるが、この大きな特徴は、米の水に溶けやすい成分形態を抑え、形状を保つ効果が得られる。この特徴は蒟蒻の成分特性により、茹でなどの調理後も、のびない特性を持ち。製造工程において加熱工程が加わるため、夏などは冷蔵庫から出し茹で等の調理が省け、即席冷麺としての利用も可能となる。
【0008】
また、米を蒟蒻で形成して造る麺は、仕上がりの色付けに、豆腐残渣「おから」を微細なペースト状として混和する。この効果は単に色付けのみでなく、混和する量により、歯応え等の食感の調整と、米に不足がちな食物繊維及び大豆成分が補充され。成分のバランス等の効果も生じる。
【00009】
また、米を蒟蒻で形成して造る麺は、主食用米を主体として用いその用途を、麺としての食感に適応する。スパゲテイ、パスタの食感に近似し、米麺の新しい消費分野の開拓となり、現状の主食用米の消費減少を抑え、主食用米の消費拡大に大きく貢献する効果が生じる。
【発明を実施する為の形態】
以下、米を蒟蒻で形成して造る麺の実施の形態についてその加工形態、及び成分の変化形態を、別紙添付の検査成績書を参照して説明する。
【0010】
本発明の、米を蒟蒻で形成して造る麺は、米を一次処理により次の形態として用いる。玄米、又は精白米を粉として用いられる、また、玄米、精白米を水に浸漬けし充分な吸水後擂り潰した擂り状、及び浸漬け後、又は煮る又は蒸して擂り潰し糊化状として、用いることにより、それぞれ異なる成分量、食感などの特性が得られる。
【0011】
このように、異なる、成分量、食感を特性とする。米を主原料とした、米を蒟蒻で成型して造る麺は次に記す加工法により得られる。次に実施の形態を説明する。
【0012】
米を蒟蒻で成型して造る麺は、主原料となる米の表皮を除去した通称玄米と称される形態から、大きく分けて、5つの工程で造られる。第一の工程は、この玄米を製粉した玄米粉・及び精白しての製粉形態を、以下、玄米粉、米粉と分け記す。また、玄米、精白米、を水に浸漬け充分な吸水後、生、煮、蒸しなどの加熱処理後、此れを擂り潰し微細な、半のり化状とした形態を用いる。
第二工程では、玄米粉、米粉、半のり化状の単種、及び仕上がりの成分、食感等の目的に合わせた2種を、蒟蒻の形成に必要とする水量を算定し緊密に溶き混ぜ、ゲル化状として、+60℃から+85℃前後内の温度に加温する。また、用いる水量が設定された容量なら此れを加温し、目的とする主材を溶き混ぜても可能でありる。この主材混和ゲル化状に、蒟蒻精粉又は、蒟蒻芋の擂り加え、糊状となるまで攪拌煉り混ぜる。後、マンナンの吸水飽和点まで約30から分40分おく。
第三工程では、主材と蒟蒻が融合した、のり状に凝固材としてこの容量対応する量の水酸化カルシュームを水に溶き、この溶液を混和、攪拌煉りまぜ凝固形態とする。この凝固形態を目的とする麺の太さに成型し茹でによる、あく抜きをおこなう。
第四工程で、蒟蒻形態である麺形状の水分削減をおこなう。通常、パスタと云われる茹で上げ形態の水分量は65%前後と、食品標準成分表には記載されているが、本発明の米を蒟蒻で形成して造る麺は、水分量を55%前後とする事で、パスタの食感に近似する麺形状に形成される。
第五工程は、パスタの食感に近似する麺形状を、水分量を10%から15%前後に削減する事により、乾麺に形成される。
なを、乾燥温度を+120℃以上での、焦げ目の付かない時間範囲。テスト例として、乾式過熱、+180で20分程度で、含まれる水分・空気・が急速膨張して、はじき出るこの効果により、発泡口が空間となり、水分の吸収が加速され、茹で時間の短縮の効果、及び味の浸透性の速まる特性が生じる。
【0013】
また、米を蒟蒻で形成して造る麺は、同量の米を用いた「めし」と、水分量を同一にしても成分数値に大きな変化が生じる、この数値差を、別紙添付の検査成績書、別紙2と、食品標準成分表記載の数値を例として説明する。
別紙、検査成績書・平成21年 3月30日依頼・検体名・おから米こん。
・平成21年12月18日検査依頼・検体名・お米みーと(焼)。
*下記表の、お米みーと(焼)には糖質の検査数値表示がないのは依頼ミスです*

【0014】
上記の、別紙、2・表、2の数値が示すように、米容量、水分量を同一としたものでも、「めし」と、米を蒟蒻で形成して造る麺とは、熱量、成分が大きく異なる。その要因は、加工に、蒟蒻で形成する為の水酸化カルシュームの使用と「あく抜き」の工程が大きな要因と考えられる。然し、結果は数値で証明されるように、低カロリー、低脂肪、食物繊維の含まれる健康思考の高い、スパゲテイ、パスタ、タイプの食感近似の、米麺を製造することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄米及び、精白までの、つき、半つき、6ぶ、7ぶつき、などの工程により、精白までの処理工程を経た各処理段階で製粉された米粉を主材とし。こんにゃく、を用いて凝固成型し、水分を60%前後まで削減調整により、麺形状として造る事を特徴とする米を蒟蒻で形成して造る麺。
【請求項2】
玄米及び、精白までの、つき、半つき、6ぶ、7ぶつき、などの工程により、精白までの処理工程を経た各処理段階で製粉された米粉を水に浸し吸水を行ない、これを微細な擂り状とし、また煮、蒸しなどの処理をし擂り、のり化状を主材とし。蒟蒻を用いて凝固成型し、水分を60%前後まで削減調整により、麺形状として造る事を特徴とする米を蒟蒻で形成して造る麺。
【請求項3】
玄米及び、つき、など各段階で処理された・米粉、また擂り状・のり化状・の主材に、副材として、豆腐残渣おから、を、細胞分解酵素を用い、酸度、温度等の所定管理を行ない分解、擂り機で微細なペーストとして混ぜ込んだ混合材を。蒟蒻を用いて凝固成型し、水分を60%前後まで削減調整により、麺形状として造る事を特徴とする米を蒟蒻で形成して造る麺。
【請求項4】
水分を88%前後まで削減し、また乾燥温度を目的により+180℃前後まで用い、焦げ目の付かない時間調整により、請求項1、請求項2、請求項3、の麺を乾麺とする事を特徴とする米を蒟蒻で成型して造る麺。