説明

米乳酸発酵飲食品及びその製造方法

【課題】米を原料に乳酸菌の持つ機能性を付与した飲食物を得ることを目的に、米発酵に適し、米を発酵させたときの特性(乳酸菌株の生残性、風味、嗜好性)が高い乳酸菌株を選定し、該乳酸菌株を用いた安価で日常的摂取が可能な米の飲食品を提供する。
【解決手段】胃酸耐性が高く低pHでの生育が良好で、胆汁耐性も高く、かつ米もしくは米糖化物での生育が良好で、発酵後の風味、嗜好性が優れるLactobacillus sp.FPL1(NITE AP−691)に属する乳酸菌で発酵させることによる米の飲食物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米の発酵に適し、経口投与後も生残性が高いLactobacillus sp.に属する乳酸菌、ならびに、該乳酸菌を含有する米の飲食品およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
乳酸菌は、発酵乳や、漬物、味噌、醤油などの伝統的な発酵食品の製造に深く関わっているとともに、腸管を介した宿主への生理機能(プロバイオティクスと呼ばれる)が注目を集めており、腸内細菌のバランスを回復し下痢、便秘などの症状を改善するだけでなく、免疫機能を高めたり、過剰な血中コレステロール値を低下させるなどの効能も知られている。このような乳酸菌の機能を活用したヨーグルトや発酵乳の開発が行われているが、米などの植物質の原料に発酵乳由来の乳酸菌を接種させても、生育が遅く発酵が進まないことが多い。これは本来乳酸菌は栄養要求性が高く、植物原料のみでは乳酸菌の生育に必要な栄養素を満たすことができないことによる。しかし漬物や味噌、醤油などの伝統的な発酵食品には乳酸菌が生息し、これらの乳酸菌の中には植物原料のみで生育する乳酸菌も存在する。
【0003】
豆乳に関しては、(特許文献1)で、豆乳に適した乳酸菌が示されており、米に関しては、例えば(特許文献2)、(特許文献3)、には玄米や米糠を糖化させて乳酸発酵させる試みがなされているが、玄米や米糠は精白米よりも栄養分が豊富で、乳酸発酵に適する反面、糠臭が強く、食感も悪く嗜好性が劣る。精白米では開示さている乳酸菌を用いても発酵せず、精白米の米発酵に適した乳酸菌の選抜は行われていない。(特許文献4)には、蒸米を原料とし、麹カビを用いて一般の製麹法により酒麹を製造して、高糖分含有の麹糖化液に調製し、大豆蛋白の添加によりタンパク質の含有量を増加させた後、滅菌、乳酸菌を接種し発酵させる方法が記載されているが、これも乳酸菌の生育に必要なタンパク質を大豆タンパクの添加で解決しており、通常の発酵乳の製造に使用する乳酸菌が選ばれており、米の発酵に適しているとは言い難い。
【0004】
(特許文献5)ではデンプン分解性を備えた乳酸菌による米の糖化と乳酸発酵を同時に行う方法が記載されているが、発酵にはスキムミルク、酵母エキスなどの米以外の栄養分の添加が必要である。そのほかの事例でも米の発酵には乳酸菌の生育に必要な米以外の成分が添加されており、既存の乳酸菌では、目的とする米飲食物を調製するには未だ改良の余地が多く残されているのが現状である。
【特許文献1】特開2005−224224号公報
【特許文献2】特開平8−289341号公報
【特許文献3】特開昭60−94057号公報
【特許文献4】特開2003−116502号公報
【特許文献5】特開平7−255438号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、米を原料に乳酸菌の持つ機能性を付与した飲食物を得ることを目的に、米発酵に適し、米を発酵させたときの特性(乳酸菌株の生残性、風味、嗜好性)が高い乳酸菌株を選定し、該乳酸菌株を用いた安価で日常的摂取が可能な米の飮食品を新たに提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであって、本発明者らは、目的とする乳酸菌をスクリーニングするに際し、次のような基準を新たに設定し、選定作業を行った。
すなわち、本発明者らは、食経験が長く安全性の高い乳酸菌として、伝統的な発酵食由来の乳酸菌のうち▲1▼胃酸耐性が高い、▲2▼低pHでの生育が良好である、▲3▼胆汁耐性が高い▲4▼米もしくは米糖化物での生育が良好で、発酵後の風味、嗜好性が優れる菌株の選定につき研究を重ねた結果、これらの条件に合致する菌株としてLactobacillus sp.FPL1(本菌株は、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センターNITE AP−691として寄託された。)をラッキョウ漬物中から見出した。本菌株の菌学的性質は、以下のとおりである。
【0007】
A.形態的性状
細胞形態:桿菌
運動性:なし
胞子の有無:なし
グラム染色性:陽性
【0008】
B.生理学的性状(陽性:+、陰性:−、弱陽性:w)
カタラーゼ −
ガス産生 −
15℃での生育 +
45℃での生育 −
発酵形式 ホモ発酵
乳酸旋光性 DL
ペプチドグリカンタイプ DAP
好塩性・耐塩性 0〜8%での生育 +
9%での生育 −
【0009】
C.炭水化物発酵性(陽性:+、陰性:−、弱陽性:w)
アラビノース +
リボース +
キシロース −
グルコン酸 −
グルコース +
フルクトース +
ガラクトース +
マンノース +
ラムノース −
セロビオース +
ラクトース +
マルトース +
メリビオース +
スクロース +
ラフィノース +
サリシン +
トレハロース +
メリチトース −
マンニトール +
ソルビトール +
スターチ −
イヌリン −
グリセロール +
【0010】
D.遺伝学的特性
MicroSeq 500 16SrDNA Bacterial Sequecing Kitを用いた16SrDNAの500bp塩基配列はLactobacillus pentosus および Lactobacillus plantarum の16SrDNAに対し、相同率99%以上の高い相同性を示した。この塩基配列を用いて相同性検索を行い、相同率の高い上位10株と近隣結合法による分子系統樹を作成したところ、図1を示し、分子系統樹上でも本菌株の16SrDNAはLactobacillus pentosus および Lactobacillus plantarum の16SrDNAとクラスターを形成し近縁であることが示された。
【0011】
E.胃酸耐性
胃酸耐性試験は以下の通りに実施した。人工胃液(100mM HCl/KCl buffer pH2.0 with 0.04% Pepsin)4.5mlに乳酸菌培養液(GYPブロス 30℃ 24hr)0.5mlを加え、37℃で2時間放置し、初発菌数および人工胃液に接触後の菌数をMRS agarを用いて計測し、生残率を算出した。本法により、食品由来乳酸菌(120株)の中で本菌株は高い生存率を示し、接種後の生菌数を経時的にみたところ、図2に示すようにほとんど低下しなかった。
【0012】
F.胆汁耐性
胆汁耐性試験は以下の通りに実施した。GYPブロスにて24時間前培養を行った菌株を0、0.1、0.2、0.3、0.4%胆汁末含有GYPブロスに接種、37℃で24時間培養、マイクロプレートリーダーで630nmOD値を測定した。胆汁濃度が高くなると、菌の生育は悪くなるが、図3に示すように本菌株は胆汁濃度0.4%下でも生育を示した。
【0013】
G.米の発酵性
前述の胃酸耐性、胆汁耐性試験から、胃酸耐性、胆汁耐性を示した上位10株を用いて米の発酵性を検討した。試験は以下の通りに実施した。うるち米粉(上新粉)0.2g、グルコース0.2g、脱イオン水20mlを50mlメジュウム瓶に入れ、滅菌後、GYP ブロスにて24時間前培養を行った乳酸菌培養液を20μl添加し、30℃で2日間発酵させ、pH測定、福井県食品加工研究所所員3名による官能評価(臭い、食味)を実施した。その結果は表1に示すように本菌株を含む5株が総合評価が優れていた。なお、風味の評価基準は以下の通りである。
【0014】
◎;非常に良い、○;良い、△;あまりよくない、×;悪い
【0015】
【表1】

上記の結果で評価の高かった本菌株を含む5株について、さらに米糖化液を用いて再度発酵性を検討した。米糖化液による発酵製試験は以下の通りに実施した。精白米150gに水370mlを加え炊飯後、約60℃の温湯600mlを加え、さらに市販麹150gを加え、よく混ぜ、インキュベーターにて55℃、14時間保温し、甘酒(米糖化液)を調製した。これをミキサーでピューレ状にし80.0gずつ滅菌済みポリ容器にいれ、GYP液体培地にて24時間前培養を行った乳酸菌培養液を50μl添加し、30℃で2日間発酵させ、pH、酸度、乳酸菌生菌数、福井県食品加工研究所所員3名による官能評価(臭い、食味)を実施した。乳酸菌数は炭酸カルシウム加MRS寒天培地(Difco社製)を用い、混釈平板培養により計数測定した。30℃48時間培養した後、コロニー数をカウントした。表2に示すように添加した乳酸菌は米糖化液中で速やかに増加し、24時間後には10個/gに達し、表3に示すように乳酸生成、pH低下が観察され、本菌株を含む選択株に優位性が認められた。官能評価の結果は表4に示すように、24時間後、48時間後とも、本菌株が食味評価が高く、嗜好性が優れていた。なお、風味の評価基準は以下の通りである。
【0016】
◎;非常に良い、○;良い、△;あまりよくない、×;悪い
【表2】

【表3】

【表4】

【0017】
Lactobacillus sp.FPL1は、米もしくは米糖化物での生育が良好で、発酵後の風味、嗜好性が優れ、胃酸耐性、胆汁耐性を有し摂取後の生残性も期待でき、該菌株の生菌または米の発酵物を食品(液状、凝固、ペースト状、凍結、乾燥品)として提供することが可能な菌株として選択したものである。そこで、Lactobacillus sp.FPL1株を用いた米発酵飲食物の製造特性を例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0018】
すなわち、本発明は 米に麹、水を加え糖化した甘酒、もしくは米に乳酸菌が利用できる糖類、水を加え、米発酵に適したLactobacillus sp.に属する乳酸菌、該乳酸菌含有物、その処理物の少なくともひとつを含有してなること、を特徴とする飲食品に関するものである。乳酸菌含有物としては、乳酸菌懸濁液、乳酸菌培養物、乳酸菌培養物から固形分を除去した乳酸菌培養液、米の発酵飲料、ヨーグルト状食品などが挙げられる。
【0019】
処理物としては、凝固物、濃縮物、ペースト化物、乾燥物、液状物、希釈物、凍結物等が挙げられる。乳酸菌としては生菌体、湿潤菌体、乾燥菌体などが適宜使用可能である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、米に麹を加えて糖化させた甘酒や、米粉に最小限の糖類を添加しただけの原材料で乳酸発酵を行うことができ、効率的に米の乳酸発酵飲食品の製造を行うことができる。なお、米の糖化は麹以外にもアミラーゼなどの酵素剤を使用することも可能で、この場合も、米のみの原料で乳酸発酵を行うことができる。
【0021】
また、乳酸菌を添加し発酵させることで、原料米に由来の耐熱性胞子形成バチルス属細菌などの変敗微生物の成育が抑制されるため、製品の保存性を高めることができる。
【0022】
そして、胃酸耐性、胆汁耐性を有し摂取後の生残性も期待できる乳酸菌を用いることで保健機能を併せ持つ米の健康志向飲食品の製造が可能となり、低迷する米の消費拡大にも寄与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
原料の米は、粳米、糯米、有色素米など使用することができ、玄米のまま利用することもできるが、通常は精白米を炊飯して利用することができる。また上新粉や餅粉など粉末状の米粉に加水し、加熱して利用することもできる。乳酸菌は生育にグルコースなどの糖を必要とするが、これは米に麹や糖化酵素を作用させ、米デンプンを一部糖化し、マルトースやグルコースを生成させることで利用できる。もちろん米にグルコースなどの糖類を添加することも可能である。米の糖化は従来より、麹を利用する甘酒が広く行われており、甘酒に本乳酸菌株を作用させ方法は、再現良く乳酸発酵を行うことができ、もっとも適した方法である。
【0024】
飲食物製造のための乳酸菌株の前培養は、遠心分離などで培養菌体だけを集菌し、培地成分を除去して使用することのほか、食品として利用できる食品添加物としての酵母エキス、グルコースのみからなる液体培地でも十分生育させることができる。また、米の乳酸発酵物をそのままスターターとして添加することも可能である。添加量は原料の1/10000から1/10の範囲で使用することができる。
【0025】
本乳酸菌の生育温度は15℃〜40℃、至適温度30℃で、この温度条件下で乳酸発酵を行うことができる。培養時間は30℃で16時間〜48時間で、発酵終了後は冷蔵(5℃)保存により、約1ヶ月後も乳酸菌数を維持することができる。乳酸発酵中に酵母汚染が懸念されるため、乳酸菌の添加前に原材料の加熱殺菌を行うことが望ましい。乳酸生菌を製品中に維持するには、発酵終了後は冷蔵、凍結、凍結乾燥などが有効であるが、死菌としてもよい場合には、乳酸発酵終了後に加熱殺菌を行ってもよい。
【0026】
飲料として提供する場合は、加水量を調節することで、製品の粘性を調節できる。乳酸菌添加時に寒天等のゲル化剤を添加することで、ヨーグルト状の凝固とて提供することもできる。また凍結させることでフローズンタイプのデザートとして提供することも可能であり、凍結乾燥などにより、粉末化し、サプリメントなどに利用することも可能である。
【試験例1】
【0027】
精白米(うるち米)300g(2合)を洗米し、水740mLに浸漬、電気炊飯器にて炊飯後、水約600mL、市販麹220g(2合)を加え、撹拌後、さらに水を加え総量2Lとした。上部をラップで覆い、55℃に保温したインキュベーターで24時間糖化し、甘酒を調製した。これを家庭用ミキサーでホモゲナイズし、ペースト状とし、温浴上で加熱殺菌(中心温度85℃30分間)を行い、水で約30℃に冷却後、本菌株の前培養液(GYPブロス30℃24時間培養)を2mL(1/1000容)添加し、滅菌済みサンプルチューブに30mLずつ分注し、20℃、30℃、40℃に保温したインキュベーター内に静置して、pH、酸度、乳酸菌数を計測した。酸度は試料2mLを0.1N水酸化ナトリウムで適定し、乳酸相当量に換算して表した。乳酸菌数は炭酸カルシウム加GYP寒天培地を用い、混釈平板培養により計数測定した。30℃48時間培養した後、コロニー数をカウントした。図4、図5、図6に示すように、本菌株の至適温度30℃で最も、菌数増加、pH低下、酸度上昇が認められたが、20℃、40℃でも、24時間後には菌数は10CFU/g以上に達した。
【試験例2】
【0028】
試験例1と同様に調製した甘酒を家庭用ミキサーでホモゲナイズし、ペースト状とし、温浴上で加熱殺菌(中心温度85℃30分間)を行い、水で約30℃に冷却後、200mLずつメジウム瓶3本に入れ、本菌株の前培養液40mL(GYPブロス30℃24時間培養:2.5×10CFU/ml)を2000rpm×10min 遠心分離し、培地成分を取り除き、滅菌生理食塩水で2回洗浄後滅菌生理食塩水40mlに懸濁させた菌体溶液をそれぞれ0.2mL(0.01%)、2mL(0.1%)、20mL(1%)添加し、30℃に保温したインキュベーター内に静置して、乳酸菌数を計測した。乳酸菌数は炭酸カルシウム加GYP寒天培地を用い、混釈平板培養により計数測定した。30℃48時間培養した後、コロニー数をカウントした。図7に示すように、初期の乳酸菌の添加量が異なっても、24時間には10CFU/g近くに達し、良好な発酵性を示した。また試験例2では食品の製造を考慮して、培地成分を遠心分離により取り除いて菌体のみを添加しているが、十分な生育を示しており、産業上利用可能な菌株であると判断した。
【実施例1】
【0029】
精白米(うるち米)750g(5合)を洗米し、水1.85Lに浸漬、電気炊飯器にて炊飯後、水約1.5L、市販麹550g(5合)を加え、撹拌後、さらに水を加え総量5Lとした。上部をラップで覆い、55℃に保温したインキュベーターで24時間糖化し、甘酒を調製した。これを家庭用ミキサーでホモゲナイズし、ペースト状とし、温浴上で加熱殺菌(中心温度85℃30分間)を行い、水で約30℃に冷却後、本菌株の前培養液(GYPブロス30℃24時間培養)を5mL(1/1000容)添加し、30℃で24時間乳酸発酵して米乳酸発酵液状物を得た。
【実施例2】
【0030】
実施例1と同様に調製した甘酒を家庭用ミキサーでホモゲナイズし、ペースト状とし、温浴上で加熱殺菌(中心温度85℃30分間)を行い、水で約30℃に冷却後、本菌株の前培養液(GYPブロス30℃24時間培養)を5mL(1/1000容)添加し、寒天20gを水500mLにあらかじめ加熱溶解させたものを添加し素早くまぜ、均質化し、50mlずつ紙カップ容器に分注し、ふたをして30℃で24時間乳酸発酵して米乳酸発酵凝固物を得た。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本菌株の遺伝学的特性に関して16SrDNAの500bp塩基配列による本菌株と近縁菌との近隣結合法による分子系統樹を示す図である。
【図2】本菌株の胃酸耐性に関して、人工胃液による生存性を示すグラフである。
【図3】本菌株の胆汁耐性に関して、胆汁濃度と、菌の増殖の関係を示すグラフである。
【図4】本菌株を米糖化液に添加して所定の温度に置いたときの乳酸菌数の変化を示すグラフである。
【図5】本菌株を米糖化液に添加して所定の温度に置いたときのpHの変化を示すグラフである。
【図6】本菌株を米糖化液に添加して所定の温度に置いたときの酸度(乳酸換算値)の変化を示すグラフである。
【図7】本菌株の接種量を変えて米糖化液に添加して30℃に置いたときの乳酸菌数の変化を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
米に麹、水を加え糖化した甘酒、もしくは米に乳酸菌が利用できる糖類、水を加え、米発酵に適したLactobacillus sp.に属する乳酸菌、該乳酸菌含有物、その処理物の少なくともひとつを含有してなること、を特徴とする飲食品。
【請求項2】
米に麹、水を加え糖化した甘酒、もしくは米に乳酸菌が利用できる糖類、水を加え、米発酵に適したLactobacillus sp.に属する乳酸菌、該乳酸菌含有物、その処理物の少なくともひとつを含有してなること、を特徴とする飲食品の製造方法。
【請求項3】
胃酸耐性、胆汁耐性を有し、経口投与組成物とした際に生残性が高いLactobacillus sp.に属する乳酸菌、該乳酸菌含有物、その処理物の少なくともひとつを含有してなること、を特徴とする米の飲食品。
【請求項4】
乳酸菌がLactobacillus sp.FPL1であること、を特徴とする請求項1又は2に記載の飲食品。
【請求項5】
乳酸菌含有物が、乳酸菌懸濁液、乳酸菌培養物、乳酸菌培養液から選ばれる少なくともひとつであること、を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の飲食品。
【請求項6】
処理物が、凝固物、濃縮物、ペースト化物、乾燥物、液状物、希釈物、凍結物から選ばれる少なくともひとつであること、を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の飲食品。
【請求項7】
Lactobacillus sp.FPL1(NITE AP−691)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−142214(P2010−142214A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−336166(P2008−336166)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(592029256)福井県 (122)
【Fターム(参考)】