説明

粉体処理剤、処理粉体及び油中粉体分散物。

【課題】凝集性が少なく、分散性及び経時安定性に優れた粉体を与える粉体処理剤、該粉体処理剤で処理された処理粉体、該処理粉体を油剤に分散してなる油中粉体分散物を提供する。
【解決手段】主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも一つに、下記一般式(1)で表されるグリセロール基含有置換基が結合してなるグリセロール基含有オルガノポリシロキサンを含むものであることを特徴とする粉体処理剤。


(上記一般式(1)中、Zは下記一般式(2)で表される有機基を示す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体処理剤、該粉体処理剤で処理された処理粉体、及び該処理粉体を油剤に分散してなる油中粉体分散物に関する。
【背景技術】
【0002】
未処理の粉体は、粉体表面の持つ電荷や極性、微量の不純物等による凝集が起こり易く、これが粉体の分散性や安定性を阻害する。そこで、たとえば粉体の分散性や安定性を向上させると共に、化粧料に用いる場合の感触の改善を目的として、粉体の表面を種々の処理剤で処理することが提案されている。この粉体の表面処理に用いる処理剤や処理方法は、目的により、被処理粉体の表面の性質や分散媒に対する特性等を考慮して選択される。
【0003】
このような処理としては、例えば油剤や金属石鹸などによる親油化処理、界面活性剤や水溶性高分子等による親水化処理、シリコーン油等による撥水撥油処理等が知られていた。これらの中でも、特に感触や撥水性、安全性等に優れているシリコーン化合物が、油剤として使用されることが多くなってきている。そこで、粉体の相溶性改良としてメチルハイドロジェンシロキサンによる表面処理(特許文献1)や、直鎖状の片末端アルコキシ変性シリコーンによる表面改質方法(特許文献2)が提案されている。また、シリコーンオイル中での分散性改良として、特許文献3には、HLB値(Hydrophile−Lipophile Balance)が2〜7のポリエーテル変性シリコーンを分散助剤とする方法が開示されている。更に、特許文献4ではポリグリセリン変性シリコーンを用いた改質粉体が開示されている。
【0004】
しかしながら、これらの表面処理粉体は、いずれも粉体の凝集や沈降の改良に効果があるもののその効果は未だ十分なものではなかった。また、処理剤や処理方法によっては、使用時に粉体と処理剤が分離し、経時によって粉体が凝集したりして再分散性が悪くなり、製品の品質や使用感等を損ねるという欠点があった。また、特許文献3や特許文献4で示される改質粉体は、ポリエーテルやポリグリセリン等の親水基が粉体表面に配向していると考えられるが、分散性経時安定性は不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2719303号公報
【特許文献2】特開平7−196946号公報
【特許文献3】特開平10−167946号公報
【特許文献4】特開平10−316536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、凝集性が少なく、分散性及び経時安定性に優れた粉体を与える粉体処理剤、該粉体処理剤で処理された処理粉体、該処理粉体を油剤に分散してなる油中粉体分散物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明によれば、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも一つに、下記一般式(1)で表されるグリセロール基含有置換基が結合してなるグリセロール基含有オルガノポリシロキサンを含むものであることを特徴とする粉体処理剤を提供する。
【化1】

(上記一般式(1)中、X及びYはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、mは0〜4の整数であり、Zは下記一般式(2)で表される有機基を示す。)
【化2】

(上記一般式(2)中、Rは炭素数2〜12の2価の炭化水素基であり、m’は1〜5の整数である。)
【0008】
このような粉体処理剤は、各種粉体に対し凝集性を少なくし、分散性、経時安定性に優れた粉体を与えるために好ましい。
【0009】
また、前記グリセロール基含有オルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(3)で表される化合物であることが好ましい。
【化3】

(上記式(3)中、Rは互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフロロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数7〜30のアラルキル基から選択される基であり、R10は前記一般式(1)で表される置換基であり、R11はR10又はRから選択される有機基であり、Aは下記一般式(4)
【化4】

(上記一般式(4)において、R及びR10は上記の通りであり、Qは酸素原子、又は炭素数1〜3の2価の炭化水素基である。)
で表されるオルガノポリシロキサンセグメントであり、上記一般式(3)及び上記一般式(4)において、a、b及びcは互いに独立に0〜3の整数であり、eは0〜100の整数であり、fは0〜20,000の整数であり、gは0又は1の整数であり、hは0又は1の整数であり、iは0〜100の整数であり、jは0〜10,000の整数であり、但し、R11がR10である場合、1≦a+b+c+e+g+iであり、R11がRである場合、1≦a+b+c+e+iである。)
【0010】
このように、前記グリセロール基含有オルガノポリシロキサンとしては、上記平均組成式(3)で表される化合物が挙げられる。
【0011】
また、本発明では、粉体100質量部に対し、前記粉体処理剤0.1〜30質量部で処理したものであることを特徴とする処理粉体を提供する。
【0012】
このように、本発明の粉体処理剤で処理された粉体は、凝集性が少なく、分散性及び経時安定性に優れた粉体となる。また、このように処理された粉体は、パーソナルケア、特に化粧料組成物、各種熱可塑性又は熱硬化性組成物やゴム組成物等に充填剤として配合することができる。
【0013】
また、前記粉体が酸化亜鉛、酸化チタン、及び体質顔料のいずれか1種以上であることが好ましい。
【0014】
本発明の粉体処理剤で処理される粉体としては、化粧料の用途に対しては、マイカ、セリサイト等の体質顔料や、酸化亜鉛、酸化チタン等が好ましい。
【0015】
また、本発明では、前記処理粉体を油剤に分散してなる油中粉体分散物を提供する。
【0016】
このように、本発明では、前記粉体処理剤で処理された粉体を油剤中に分散した油中粉体分散物、あるいは油剤中に前記粉体処理剤を溶解又は分散し、これに粉体を添加して混合分散処理した油中粉体分散物を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の粉体処理剤を用いて粉体を処理することにより、凝集性が少なく、分散性及び経時安定性に優れた粉体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】合成例1で得られた反応生成物の1H NMR測定結果である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明をより詳細に説明する。
上記のように、凝集性が少なく、分散性及び経時安定性に優れた粉体を与える粉体処理剤が求められている。
【0020】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、粉体処理剤として特定のグリセロール基含有オルガノポリシロキサンを用いることにより、凝集性が少なく、分散性に優れた粉体を与えることができることを見出し、本発明をなすに至った。
【0021】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
粉体処理剤
本発明は、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも一つに、下記一般式(1)で表されるグリセロール基含有置換基が結合してなるグリセロール基含有オルガノポリシロキサンを含むものであることを特徴とする粉体処理剤に関する。
【化5】

(上記一般式(1)中、X及びYはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、mは0〜4の整数であり、Zは下記一般式(2)で表される有機基を示す。)
【化6】

(上記一般式(2)中、Rは炭素数2〜12の2価の炭化水素基であり、m’は1〜5の整数である。)
【0022】
上記一般式(1)において、X及びYはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖の2価脂肪族炭化水素基、又は炭素数6〜10の2価芳香族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜10、特に2〜6のアルキレン基若しくはアルケニレン基、又はフェニレン基がより好ましく、中でも、エチレン基、エチレニレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ヘキサメチレン基、又はフェニレン基が好ましい。mは0〜4の整数を示すが、0〜2がさらに好ましい。
【0023】
上記一般式(2)において、Rは炭素数2〜12の2価の炭化水素基であり、炭素数2〜12の直鎖又は分岐鎖の2価脂肪族炭化水素基、又は炭素数6〜10の2価芳香族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜10、特に2〜6のアルキレン基もしくはアルケニレン基、又はフェニレン基がより好ましく、中でもエチレン基、エチレニレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ヘキサメチレン基、又はフェニレン基がさらに好ましい。m’は1〜5の整数を示すが、1〜3がさらに好ましく、最も好ましくは1である。
【0024】
また、前記グリセロール基含有オルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(3)で表される化合物であることが好ましい。
【化7】

【0025】
上記(3)式中、Rは互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフロロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数7〜30のアラルキル基から選択される基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ステアリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、トリフロロプロピル基、ヘプタデカフロロデシル基等のフロロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基が挙げられる。中でも、炭素数1〜15のアルキル基及びフェニル基が好ましく、より好ましくはメチル基である。
【0026】
10は上記一般式(1)で表される置換基であり、R11は、R10又はRから選択される有機基であり、Aは下記一般式(4)で表されるオルガノポリシロキサンセグメントである。
【化8】

(一般式(4)において、R及びR10は上記の通りであり、Qは酸素原子、又は炭素数1〜3の2価の炭化水素基である。)
【0027】
式(3)及び一般式(4)において、a、b及びcは互いに独立に0〜3の整数であり、eは0〜100、好ましくは1〜50の整数であり、fは0〜20,000、好ましくは20〜5,000の整数であり、gは0又は1の整数であり、hは0又は1の整数であり、iは0〜100、好ましくは1〜50の整数であり、jは0〜10,000、好ましくは20〜2,000の整数であり、但し、R11がR10である場合、1≦a+b+c+e+g+iであり、R11がRである場合、1≦a+b+c+e+iである。)
【0028】
グリセロール基含有オルガノポリシロキサンの製造方法
本発明の粉体処理剤に含有される上記一般式(1)で表されるグリセロール基含有置換基が結合してなるグリセロール基含有オルガノポリシロキサンは、アミノ基を有するオルガノポリシロキサンと環状酸無水物とを反応させる方法により得られるアミドカルボン酸変性オルガノポリシロキサンを用いる。該アミドカルボン酸変性オルガノポリシロキサンは公知文献の特開昭58−213025号、特開平10−158150号で示される方法によって得られる。環状酸無水物としては無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸の中から選択される一種以上を用いられる。
【0029】
アミドカルボン酸変性オルガノポリシロキサンとグリシドールとの反応における溶剤は特に限定はされない。無溶剤でも構わないが、相溶性向上のために、ヘキサン、トルエン等の炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶剤、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤、2−プロパノール等のアルコール溶剤、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶剤が挙げられる。中でも、特にテトラヒドロフランやアセトニトリルが好ましい。必要であれば、ルイス酸触媒や塩基触媒を用いても良く、中でもトリエチルアミンやアルカリ金属の水酸化物が好ましい。触媒の添加量としてはアミドカルボン酸変性オルガノポリシロキサン中のカルボン酸に対して0.01〜1当量が好ましく、0.02〜0.1当量がさらに好ましい。
【0030】
反応温度は25℃以上かつグリシドールの沸点以下であって、50〜140℃が好ましく、より好ましくは60〜110℃である。反応時間は2〜15時間が好ましく、より好ましくは3〜8時間である。
【0031】
アミドカルボン酸変性オルガノポリシロキサンとグリシドールの反応当量は、オルガノポリシロキサン中のカルボン酸に対してグリシドール0.1〜3.0当量用いるのが好ましく、より好ましくは1〜2当量用いる。
【0032】
処理粉体
本発明の粉体処理剤は各種粉体の処理に用いられて粉体に非凝集性、分散性を与える。
【0033】
本発明の粉体処理剤で処理される粉体は、無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、タール色素、天然色素のいずれであってもよい。
【0034】
無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、べントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等が挙げられる。化粧料の用途に対しては、マイカ、セリサイト等の体質顔料や、酸化亜鉛、酸化チタン等が好ましい。
【0035】
有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、12ナイロンや6ナイロン等のナイロンパウダーを始め、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン、スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン、ラウロイルリジン等のパウダーが挙げられる。
【0036】
界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等が挙げられる。
【0037】
有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色系顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色系顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した複合粉体等が挙げられる。
【0038】
パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等、金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等が挙げられる。
【0039】
タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等、天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等が挙げられる。
【0040】
これらの粉体は、その形状(球状、針状、板状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれも使用することができる。また、これらの粉体同士を複合化したり、油剤や、本発明の粉体処理剤以外のシリコーン、又はフッ素化合物で表面処理を行ったものであってもよい。
【0041】
本発明のグリセロール基含有オルガノポリシロキサンを含む粉体処理剤は、公知の方法で粉体表面に処理することができる。処理方法は公知の方法の中から適宜選択することができるが、例えば、以下の方法が挙げられる。
1.目的の粉体を、粉体処理剤の配合された水あるいは有機溶剤から選択される媒体中に分散して表面処理する方法。
2.粉体と粉体処理剤を混合した後、ボールミル、ジェットミルなどの粉砕器を用いて表面処理する方法。
【0042】
油中粉体分散物
また、本発明では、本発明の粉体処理剤で処理した処理粉体を油剤に分散してなる油中粉体分散物を提供する。
油中粉体分散物は、本発明の粉体処理剤で処理された粉体を油剤中に分散してもよく、あるいは油剤中に本発明の粉体処理剤を溶解又は分散し、これに粉体を添加して混合分散処理するようにしてもよく、その形態は液状分散物である。この油中粉体分散物は、例えば下記の方法のような公知の方法によって適宜調製することが可能である。
1.本発明の粉体処理剤で処理した処理粉体を、エステル油やシリコーン油等の油剤中に添加して分散する方法。
2.上記の油剤中に本発明の粉体処理剤を溶解又は分散し、これに粉体を添加してボールミル、ビーズミル、サンドミル等の分散機器で混合する方法。
得られた油中粉体分散物は、そのまま使用、配合することができる。
【0043】
油剤としては、シリコーン系ではジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)、デカメチルシクロペンタシロキサン(D5)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)、デカメチルテトラシロキサン(M3T)、ステアロキシシリコーン等の高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、フッ素系油類としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等、グリセライド油類としては、アセトグリセリル、ジイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル等エステル油類としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、モノベンゾリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等、炭化水素油類としては、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン等、アルコール類としては、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、シホエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等、天然動植物油脂類、及び半合成油類としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。ただし、POEはポリオキシエチレンを意味する。
【0044】
本発明のグリセロール基含有オルガノポリシロキサンを含む粉体処理剤で粉体を処理する場合には、粉体100質量部に対して粉体処理剤を0.1〜30質量部、好ましくは0.5〜10質量部使用する。
このように処理された粉体は、パーソナルケア、特に化粧料組成物、各種熱可塑性又は熱硬化性組成物やゴム組成物等に充填剤として配合することができる。
【実施例】
【0045】
以下、本発明を合成例と実施例及び比較例によって更に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0046】
(合成例1)
反応器に下記平均組成式
【化9】

で表される粘度38mm/s(25℃)でアミン当量が2500g/molのアミノ変性オルガノポリシロキサン300質量部、テトラヒドロフラン50質量部、無水コハク酸12質量部を50℃にて3時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下、110℃でストリップすることにより、溶剤を取り除き、無色透明で粘度550mm/s(25℃)の液体を得た。この液体のカルボキシ当量2630g/molであり、アミドカルボン酸へ変換されていることを確認した。
ここで得られた液体150質量部、グリシドール6質量部を別の反応器に入れ、110℃にて8時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下、120℃でストリップすることにより、未反応物を取り除き、淡黄色透明で粘度4400mm/s(25℃)の液体を得た。1H NMR(CDCl3 400MHz Bluker社)の測定結果(図1に示す)から得られた生成物のカルボン酸部分がグリセロールエステル化されていることを確認した。得られた反応生成物の構造式を以下に示す。
【化10】

(R=−CH−CH−,m’=1)
【0047】
(合成例2)
反応器に下記平均組成式
【化11】

で表される粘度110mm/s(25℃)でアミン当量が5090g/molのアミノ変性オルガノポリシロキサン150質量部、テトラヒドロフラン20質量部、無水コハク酸3質量部を50℃にて3時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下、110℃でストリップすることにより、溶剤を取り除き、無色透明で粘度1260mm/s(25℃)の液体を得た。この液体のカルボキシ当量5240g/molであり、アミドカルボン酸へ変換されていることを確認した。
ここで得られた液体120質量部、グリシドール9質量部、トリエチルアミン0.2質量部、テトラヒドロフラン30質量部を別の反応器に入れ、80℃にて6時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下、120℃でストリップすることにより、溶剤、未反応物を取り除き、淡黄色透明で粘度134000mPa・s(25℃)の液体を得た。1H NMR(CDCl3 400MHz Bluker社)の測定結果から3.4〜4.3ppm付近に特徴的なピークが認められ、得られた生成物のカルボン酸部分がグリセロールエステル化されていることを確認した。得られた反応生成物の構造式を以下に示す。
【化12】

(R=−CH−CH−,m’=3)
【0048】
(合成例3)
反応器に下記平均組成式
【化13】

で表される粘度120mm/s(25℃)でアミン当量が7450g/molのアミノ変性オルガノポリシロキサン150質量部、テトラヒドロフラン20質量部、無水マレイン酸2質量部を50℃にて3時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下、110℃でストリップすることにより、溶剤を取り除き、無色透明で粘度550mm/s(25℃)の液体を得た。この液体のカルボキシ当量7550g/molであり、アミドカルボン酸へ変換されていることを確認した。ここで得られた液体130質量部、グリシドール2.5質量部、1,4−ジオキサン40質量部を別の反応器に入れ、80℃にて6時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下、120℃でストリップすることにより、溶剤、未反応物を取り除き、淡黄色透明で粘度2900mm/s(25℃)の液体を得た。1H NMR(CDCl3 400MHz Bluker社)の測定結果から3.4〜4.3ppm付近に特徴的なピークが認められ、得られた生成物のカルボン酸部分がグリセロールエステル化されていることを確認した。得られた反応生成物の構造式を以下に示す。
【化14】

(R=−CH=CH−,m’=1)
【0049】
(比較合成例1)
反応器に下記平均組成式
【化15】

で表される粘度35mm/s(25℃)のメチルハイドロジェンオルガノポリシロキサン300質量部、2−プロパノール100質量部、下記平均組成式
【化16】

で示されるアリルグリセロール45質量部、塩化白金酸ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の1−ブタノール溶液(白金3質量%)0.02質量部、酢酸カリウムの10%エタノール溶液0.04質量部を80℃にて5時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下、110℃で3時間ストリップすることにより、溶剤を取り除き、無色微濁で粘度4500mm/s(25℃)の液体を得た。
【0050】
(実施例1)
合成例1で得られたオルガノポリシロキサン(粉体処理剤)8gをデカメチルシクロペンタシロキサン52gに溶解した後、酸化チタン(TTO−S−2:石原産業(株)製の商品名)40gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化チタンの分散物(A)を得た。
【0051】
(実施例2)
合成例1で得られたオルガノポリシロキサン(粉体処理剤)6gをデカメチルシクロペンタシロキサン44gに溶解した後、酸化亜鉛(ZnO350:大阪住友セメント(株)製の商品名)50gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化亜鉛の分散物(B)を得た。
【0052】
(実施例3)
合成例2で得られたオルガノポリシロキサン(粉体処理剤)6gをデカメチルシクロペンタシロキサン54gに溶解した後、酸化チタン(TTO−S−2:石原産業(株)製の商品名)40gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化チタンの分散物(C)を得た。
【0053】
(実施例4)
合成例2で得られたオルガノポリシロキサン(粉体処理剤)8gをデカメチルシクロペンタシロキサン42gに溶解した後、酸化亜鉛(ZnO350:大阪住友セメント(株)製の商品名)50gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化亜鉛の分散物(D)を得た。
【0054】
(実施例5)
合成例3で得られたオルガノポリシロキサン(粉体処理剤)6gをデカメチルシクロペンタシロキサン10g、イソドデカン44gの混合液に溶解した後、酸化チタン(TTO−S−2:石原産業(株)製の商品名)40gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化チタンの分散物(E)を得た。
【0055】
(実施例6)
合成例1で得られたオルガノポリシロキサン(粉体処理剤)6gを2−プロパノールに溶解した後、酸化チタン(TTO−S−1:石原産業社(株)製の商品名)50gを加えて分散させ、溶媒を留去して表面処理酸化チタン(F)を得た。
【0056】
(実施例7)
合成例2で得られたオルガノポリシロキサン(粉体処理剤)5gを2−プロパノールに溶解した後、酸化亜鉛(ZnO350:大阪住友セメント(株)製の商品名)50gを加えて分散させ、溶媒を留去して表面処理酸化亜鉛(G)を得た。
【0057】
(比較例1)
比較合成例1で得られたオルガノポリシロキサン8gをデカメチルシクロペンタシロキサン52gに溶解した後、酸化チタン(TTO−S−2:石原産業(株)製の商品名)40gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化チタンの分散物(H)を得た。
【0058】
(比較例2)
比較合成例1で得られたオルガノポリシロキサン6gをデカメチルシクロペンタシロキサン44gに溶解した後、酸化亜鉛(ZnO350:大阪住友セメント(株)製の商品名)50gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化亜鉛の分散物(I)を得た。
【0059】
(比較例3)
ポリエーテル変性シリコーン(KF6017:信越化学工業(株)製の商品名)6gをデカメチルシクロペンタシロキサン44gに溶解し、酸化亜鉛(ZnO350:大阪住友セメント(株)製の商品名)50gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化亜鉛の分散物(J)を得た。
【0060】
(比較例4)
ポリグリセリン変性シリコーン(KF6104:信越化学工業(株)製の商品名)6gをデカメチルシクロペンタシロキサン44gに溶解し、酸化亜鉛(ZnO350:大阪住友セメント(株)製の商品名)50gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化亜鉛の分散物(K)を得た。
【0061】
(比較例5)
ポリグリセリン変性シリコーン(KF6104:信越化学工業(株)製の商品名)6gをデカメチルシクロペンタシロキサン10g、イソドデカン44gの混合液に溶解した後、酸化チタン(TTO−S−2:石原産業(株)製の商品名)40gを加え、ビーズミルを用いて分散させ、表面処理された酸化チタンの分散物(L)を得た。
【0062】
(比較例6)
ポリエーテル変性シリコーン(KF6017:信越化学工業(株)製の商品名)6gを2−プロパノールに溶解した後、酸化チタン(TTO−S−2:石原産業(株)製の商品名)50gを加えて分散させ、溶媒を留去して表面処理酸化チタン(M)を得た。
【0063】
(比較例7)
メチルハイドロジェンポリシロキサン(KF99:信越化学工業(株)製の商品名)を2−プロパノールに溶解した後、酸化亜鉛(ZnO350:住友大阪セメント社(株)製の商品名)50gを加え、100℃で乾燥し、表面処理酸化亜鉛(N)を得た。
【0064】
分散性評価:
粉体の濃度が5%になるように、実施例1〜7及び比較例1〜7の処理粉体及び油中粉体分散物をデカメチルシクロペンタシロキサンに混合し、この混合液を50mlの試験管にいれ、2日後の沈降性を次の評価基準にて目視で観察した。結果は下記表1に示した通りである。
◎:粉の沈降がほとんどない。
○:粉の沈降が少し確認できる。
△:粉がかなり沈降している。
×:粉の大部分が沈降している。
【0065】
【表1】

【0066】
表1から明らかな如く、実施例1〜7の場合にはいずれも2日後であっても凝集しておらず沈降することなく均一であり、分散性は良好であった。しかしながら、比較例1〜7の場合にはいずれも不均一となり、沈降していた。
【0067】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に含有される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも一つに、下記一般式(1)で表されるグリセロール基含有置換基が結合してなるグリセロール基含有オルガノポリシロキサンを含むものであることを特徴とする粉体処理剤。
【化1】

(上記一般式(1)中、X及びYはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、mは0〜4の整数であり、Zは下記一般式(2)で表される有機基を示す。)
【化2】

(上記一般式(2)中、Rは炭素数2〜12の2価の炭化水素基であり、m’は1〜5の整数である。)
【請求項2】
前記グリセロール基含有オルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(3)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の粉体処理剤。
【化3】

(上記式(3)中、Rは互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフロロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数7〜30のアラルキル基から選択される基であり、R10は前記一般式(1)で表される置換基であり、R11はR10又はRから選択される有機基であり、Aは下記一般式(4)
【化4】

(上記一般式(4)において、R及びR10は上記の通りであり、Qは酸素原子、又は炭素数1〜3の2価の炭化水素基である。)
で表されるオルガノポリシロキサンセグメントであり、上記一般式(3)及び上記一般式(4)において、a、b及びcは互いに独立に0〜3の整数であり、eは0〜100の整数であり、fは0〜20,000の整数であり、gは0又は1の整数であり、hは0又は1の整数であり、iは0〜100の整数であり、jは0〜10,000の整数であり、但し、R11がR10である場合、1≦a+b+c+e+g+iであり、R11がRである場合、1≦a+b+c+e+iである。)
【請求項3】
粉体100質量部に対し、請求項1又は請求項2に記載の粉体処理剤0.1〜30質量部で処理したものであることを特徴とする処理粉体。
【請求項4】
前記粉体が酸化亜鉛、酸化チタン、及び体質顔料のいずれか1種以上であることを特徴とする請求項3に記載の処理粉体。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載された処理粉体を油剤に分散してなる油中粉体分散物。





【図1】
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【公開番号】特開2013−82820(P2013−82820A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224107(P2011−224107)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000002060)信越化学工業株式会社 (3,361)
【Fターム(参考)】