説明

粉体被覆法におけるゼラチン粒子の使用

ゼラチンに基づいて被覆または成形体の製造のためのゼラチン粒子を用いる、改良された粉体被覆プロセスを提供するために、ゼラチン粒子は水性ゼラチン溶液を乾燥することにより製造されることが提案され、そこではゼラチンは乾燥の前または乾燥の間にゲル状態を通過しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼラチンに基づく被覆もしくは成形体の製造のための粉体被覆法におけるゼラチン粒子の使用に関する。さらに、本発明は、ゼラチン粒子の使用により、そのような方法で製造される被覆もしくは成形体に関する。
【背景技術】
【0002】
ゼラチンからなる被覆の製造は、多くの技術分野で重要な役割を演ずる。特に、食品産業、製薬産業、ならびに写真フィルム、写真紙およびインクジェット印刷用特殊紙(インクジェット紙)の製造は、これに関連して言及されるべきである。原料の選定およびゼラチンの各製法により、ゲル強度および粘度のような特性は、比較的広い範囲で変動され得、したがって各使用領域の要求に適応され得る。
【0003】
ゼラチン被覆の製造は、ゼラチン水性溶液を、被覆されるべき基板に塗布し、乾燥して被覆を形成することにより実施されるのが通常である。EP0279682A2において、製薬分野からの方法が記載され、たとえば、そこでは錠剤(いわゆるキャプレット)は、ゼラチン溶液に浸漬することにより被覆される。写真紙およびインクジェット紙の被覆も、ゼラチン溶液を用いて大抵の用途で実施されている(R.Schrieber,H.Garrels: Gelatine Handbook, publishers WILEY-VCH 2007, 259頁以下参照)。
【0004】
同様に、自立成形体も、乾燥ゼラチン層を基板から取りはずすことにより、ゼラチンから製造され得る。この例は、マンドレル(芯金)を水性ゼラチン溶液に浸漬することによる、ゼラチンハードカプセルの製造である。
【0005】
しかし、いくつかの場合には、水性ゼラチン溶液の使用に代えて、粉体被覆によって被覆または成形体を製造するのが望ましく、そこではゼラチン粉末(すなわち、乾燥ゼラチン粒子)が基材の表面に塗布され、ついで溶融されて被覆を形成する。そのようなプロセスは、基材のみが実質的に比較的少量の水と接触することになり、その結果、被覆を乾燥するのに要する時間も著しく低減するという利点を有する(特に、感湿性基材の場合)。さらに、水性ゼラチン溶液の乾燥は、無視できない量のエネルギーを必要とするので、経済的な観点からも、これは適している。水性ゼラチン溶液の更なる不利益は、加水分解のために比較的長い貯蔵の間に、ゼラチンに変化が生じる可能性があることであり、その結果、製造される被覆の品質再現性を確保するのが困難であり得る。
【0006】
GB1 166 104 において、なかんずくゼラチン粉体被覆が記載されている。この場合、ゼラチン粉末は金属表面に塗布され、100℃で水蒸気の作用により、溶融して連続被覆を形成する(GB1 166 104の6頁、左欄、45〜52行)。しかし、このプロセスにおいても、ゼラチンによる必要な水吸収が高いので、30分を超える被覆の乾燥時間が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】EP0279682A2
【特許文献2】GB1 166 104
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】R.Schrieber,H.Garrels: Gelatine Handbook, publishers WILEY-VCH 2007, 259頁以下
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の基礎を形成する目的は、上述の不利な点が回避される、ゼラチンでの粉体被覆法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、ゼラチン粒子が水性ゼラチンを乾燥することにより製造されて使用される、前述の種類の粉体被覆法を有する発明により達成され、そこではゼラチンは乾燥の前または乾燥の間にゲル状態を通過しない。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ゲル状態を通過しないで製造される、本発明によるゼラチン粉末は、従来のゼラチンに比べて、粉体被覆法に使用するのに実質的にもっと適していることが意外にも見いだされた。この理由は、おそらく、ゼラチンが異なる構造で、特に主にアモルファス形態でこれらの粒子に存在しているからである。
【0012】
従来のゼラチンの場合には、製造は、コラーゲン原料の抽出により得られる水性ゼラチン溶液をまず冷却することにより実施され、そこではゼラチンは天然コラーゲンの部分的再天然化でコロイド溶液(ゼラチンゾル)の状態からゲル状態(ゼラチンゲル)に変化する。このゼラチンゲルは、そのゼラチン分子が少なくとも部分的な結晶性構造で存在し、ついで帯状(シート状ゼラチンの製造のため)またはヌードル状の形態で乾燥される。ついで、後者は、ゼラチン顆粒または粉末に粉砕され得る。
【0013】
対照的に、本発明によるゼラチン粒子は、記載されるゲル状態が実際に乾燥プロセスの間に通過されない点に特徴があり、冷却なしにできる限り迅速に水性ゼラチン溶液を乾燥することにより達成され得る。この場合、好適な乾燥プロセスは、接触接着層シリンダー乾燥(contact adhesive layer cylinder drying)、スプレー乾燥、および流動床乾燥である。後者のプロセスにおいて、ゼラチン溶液は、ゼラチンからなる固体核上にスプレーされ、ついで比較的大きな粒子に成長する。
【0014】
本発明によるゼラチン粒子において、この種の乾燥、および得られるゼラチンの異なる分子構造の結果、これらは軟化点(ガラス転移点)の水含量への比較的高い依存性により特徴付けられる。乾燥ゼラチンの水含量は、約2〜15wt%に達するのが通常である。粉体被覆プロセスを実施するとき、この水含量は、ゼラチン粒子を軟化させ、溶融して被覆を形成することができるように増加されなければならない(通常、水蒸気の作用により)。しかし、従来法で乾燥されたゼラチンに比べて、比較的低い温度および/または比較的低い水吸収は、本発明によるゼラチン粒子の場合に、この軟化を生じさせるのにすでに十分である。したがって、被覆の形成は、比較的温和な条件下で実施され得、続く必要な乾燥時間は比較的低い水吸収により低減される。
【0015】
ゼラチン粒子の大きさは、比較的広い範囲で変動し得、塗布の種類および特に製造されるべき被覆および成形体、の層厚さに当然に依存する。特に、ゼラチン粒子は、約0.5〜約500μm、好ましくは約5〜約250μm、さらに好ましくは約10〜約100μm、の平均粒径を有する粒子が用いられる。できる限り小さい粒子が、できるだけ均一な被覆を得るのに望ましいことが多い。
【0016】
粒子の製造に用いられる乾燥プロセスに依存して、これらは、直接に望ましい大きさになり得る(たとえば、スプレー乾燥の場合)。他の場合に(たとえば、接触接着層シリンダー乾燥の場合)、粒径はゼラチン粒子を粉砕および/または分級することにより、続いてなお低減し得る。
【0017】
本発明によるゼラチン粒子は、主たる割合でゼラチンからなるのが好ましいが、無駄になる粉体被覆プロセスに関して、上述の有利な特性なしに添加剤として更なる物質を含み得る。
【0018】
本発明によるゼラチン粒子は、好ましくはそれぞれ乾燥質量に基づいて、約60wt%より多いゼラチンを含み、さらに好ましくは約80wt%より多く、最も好ましくは約95wt%より多い。
【0019】
本発明の好適な態様において、ゼラチン粒子はさらに軟化剤を含む。この結果、製造される被覆または成形体の柔軟性は増加され得、これは、たとえば紙の被覆において、またはゼラチンカプセルの製造において、多くの場合において望ましい。好適な軟化剤は、たとえばアルキレングリコールモノ−C〜C−アルキルエーテル、グリセリン、ポリアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシ化もしくはプロポキシ化エチレンもしくはプロピレングリコールエステルまたはグリセリンエステル、グリセリントリアセテート、アセチル化モノグリセリド、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、ジエチルフタレート、グリセリンカーボネート、プロピレンカーボネート、ならびにそれらの混合物、を含む。
【0020】
本発明によるゼラチン粒子は、製造される被覆または成形体の表面特性、たとえば光沢または触覚学(haptics)、に影響する、異なる添加剤をさらに含んでいてもよい。界面活性剤、特にノニオン界面活性剤(たとえば、triton-x-100)、アニオン界面活性剤(たとえば、アルキルサルフェート)、またはカチオン界面活性剤が、主にこのような添加剤として言及されるべきである。さらなる可能な添加剤は、無機充填剤(たとえば、酸化アルミニウム、二酸化チタン、またはアモルファス二酸化ケイ素)および/または有機充填剤(特に、モノ−、ジ−、オリゴ−および多糖類またはそれらの誘導体、たとえば、イソマルト、イヌリン、デンプン、微結晶性セルロースおよびセルロース誘導体)である。
【0021】
添加剤は、水性ゼラチン溶液に、乾燥して粒子が製造される前に添加することにより、ゼラチン粒子に配合されるのが好適である。
【0022】
ゼラチン粒子が本発明により使用される、粉体被覆プロセスは、次のステップを含むのが好適である:
a) ゼラチン粒子を基材に塗布する;
b) ゼラチン粒子を水分の作用に供させ、そしてそれらを溶融させて被覆または成形体を形成するために任意に加熱に供する;
c) 被覆または成形体を乾燥する;ならびに
d) 基材から任意に成形体を取り外す。
【0023】
ステップa) によるゼラチン粒子の塗布は、好ましくはスプレーにより、特に空気フローにより実施され、それは粉体被覆プロセスに関して、一般的に知られている。さらに、ゼラチン粒子は、この場合、静電的に荷電されているのが好ましく、その結果、基材の表面で粒子の良好な接着および均一な分布が実質的に助力される。
【0024】
ステップb)により、ゼラチン粒子を水分の作用に供し、そして任意に加熱に供することは、その特別な特性のために、比較的温和な条件で実施され得る。これは、特に敏感な基材の場合に有利であり、ゼラチン粒子による比較的低い水吸収の結果、被覆または成形体の必要な乾燥時間の低減をもたらす。
【0025】
ステップb)は、好適にはゼラチン粒子への水蒸気の作用からなる。この場合、粒子の溶融に必要な条件は、たとえば粒子の大きさおよび組成に依存して、特に温度および水蒸気の作用時間により変動され得る。約60〜約100℃の温度および約3〜約60秒の作用時間が、この場合に好適である。
【0026】
ステップb)により形成される被覆は、好ましくは、たとえば密な(closed)、連続した被覆である。しかし、あるいは、比較的少量のゼラチン粒子を塗布することにより、不完全な、すなわち特に局地的な(sectional)、または開孔した(open-pored)基材被覆を形成することも可能である。
【0027】
ステップc)による被覆または成形体の乾燥も、温和な条件、特に室温、で行われ得る。上述のように、比較的低い水吸収の結果、従来の粉体被覆に比べて比較的短い乾燥時間が達成され得る。
【0028】
成形体の製造の場合、ステップd)により、成形体は基材(たとえば、この場合にはマンドレル)から取り外される。
【0029】
本発明の1態様は、上述のように、製薬調製物を被覆するために、本発明によるゼラチン粒子の使用に関する。これらは、特に錠剤、フィルム錠剤またはキャップレット、に関し、これらはゼラチンで被覆される。
【0030】
本発明のさらなる態様は、ゼラチンカプセル、特にゼラチン硬カプセルのために、本発明によるゼラチン粒子の使用に関する。この場合、個々のカプセルの半分は、上述のプロセスを用いてマンドレルを被覆することにより、それぞれ製造され、ついで製薬活性物質で充填される。
【0031】
本発明のもう1つの態様は、本発明により紙を被覆するゼラチン粒子の使用に関する。これは特に写真紙およびインクジェット紙の被覆に関する。
【0032】
さらに、本発明は、被覆または成形体に関し、上述のような、粉体被覆プロセスにおいて、それらは本発明によるゼラチン粒子を用いることにより製造される。
【0033】
本発明のこれらの、そしてさらなる利点は、次の例に基づいてさらに詳細に説明されるが、これらの例は本発明の主題を限定すべきではない。
【実施例】
【0034】
例1:接触接着層シリンダー乾燥によるゼラチン粒子の製造
本発明によるゼラチン粒子は、水性ゼラチン溶液から出発して、下記のように接触接着層シリンダー乾燥プロセスを用いて製造され得る。この場合、濃度25〜50wt%ゼラチン溶液(たとえば、ブルーム(bloom)210gの豚皮ゼラチン)が50〜70℃に加熱され、接触接着層シリンダードライヤーの適用メカニズムに供給される(シリンダー温度約130℃)。
【0035】
乾燥時に形成されたゼラチンフレーク(水含量約2〜10wt%)がピンミルによって粒子に粉砕された。平均粒径約67μm(光散乱で測定)のゼラチン粒子がこのようにして得られた。
例2:インクジェット紙の被覆
例1により製造されたゼラチン粒子が、単位面積当たりの質量約160g/mを持つポリエチレン被覆紙を被覆するために使用された。このような被覆され、非吸収性の紙が特にインクジェット紙として使用される。
【0036】
粉体被覆がWagner(BRAVO Airfluid)からのマニュアル粉体塗料塗布により実施された。ゼラチン粒子は、ガンにより負に帯電され、約20℃で約3〜5秒間、紙表面にスプレーされた。この場合、ゼラチン粒子の量16.3〜33g/mの基材に塗布された。
【0037】
ゼラチン粒子で被覆された紙は、ついでゼラチン粒子を一緒に溶融するために、10〜15秒間、飽和水蒸気の作用に供された(100℃で常圧)。
【0038】
ついで、紙の被覆シートは約20℃の温度に冷却され乾燥され、そこでは被覆は約20分間後にすでに乾燥され、もはや粘着性ではなかった。
例3:従来のゼラチンとの比較
直接的な量的比較を可能にするために、ガラス表面の粉体被覆が、例1の発明によるゼラチン粒子(接触接着層シリンダー乾燥)と従来の乾燥ゼラチンの両方で実施された。後者は、豚皮ゼラチンのゼラチン粒子であり、ゼラチンゲルを乾燥s、粉砕し、約73μmの平均粒径に分級することにより、従来法で製造された。
【0039】
粒子がそれぞれの場合約100g/mの量でガラス表面に塗布された後に、両試料は飽和水蒸気に供された(100℃で常圧)。粒子が十分に溶融して連続被覆を形成するのに要する時間(被覆が透明になる指標であった)が、この場合に測定された。
【0040】
これは、本発明によるゼラチン粒子では30秒の場合であったのに対し、従来法で乾燥されたゼラチン粒子は42秒の作用時間を要した。さらに、この時間後に、本発明による粒子は、その質量の約76wt%の量の吸収水を有していたが、従来法で乾燥された粒子における水吸収は、その質量の約104wt%に達した。
【0041】
粒子で被覆された基材を予熱することにより、水蒸気の必要な作用時間をさらに低減することができたことが留意されるべきである。これは、試験においては意識的に省かれた(ガラス表面は約17〜20℃の温度を有していた)。その結果、粒子の溶融は、比較的ゆっくりと進行し、容易に観察され得た。
【0042】
本発明によるゼラチン粒子を用いることにより、連続被覆の形成が、比較的迅速に、そして比較的低い水吸収で(すなわち、比較的温和な条件で)生じることを試験は示す。比較的低い水吸収の結果、続く被覆の乾燥に要求される時間とエネルギーも低減される。
例4:スプレー乾燥によるゼラチン粒子の製造
この例は、水性ゼラチン溶液から出発して、スプレー乾燥によって、本発明によるゼラチン粒子の代替的製法を記載する。溶液を製造するために、豚皮ゼラチン250g(ブルーム246g、水含量10.7wt%)が、冷水2.4L中で30分間、膨張され、ついで約60℃で、水浴中で溶解された。約87wt%水性グリセリン溶液13gが軟化剤として溶液に添加された。
【0043】
ゼラチン溶液(濃度約9wt%)が、約0.5L/時間の圧縮空気で、Buechiからの実験室用スプレードライヤー(190 Spray−Dryer)を用いて乾燥された。そこでは、アスピレーターは設定5で運転された。約96℃の排空気温度がこの場合に生じた。
【0044】
約5wt%の水含量で、本発明によるゼラチン粒子の粉末が約30g/時間の生産量で得られた。このようにして得られたゼラチン粒子は、約40μm未満の平均粒径を有していた。
例5:吸収紙の被覆
この例において、吸収性表面と約250g/mの単位面積当たりの質量を有する紙シート(Scoeller & Soehne)が、例4(スプレー乾燥)により製造されたゼラチン粒子で被覆された。粉体被覆は例2の記載により実施されたが、比較的少量のゼラチン粒子約2g/mを有していた。
【0045】
紙シートが、もはや粘着性ではなく、滑らかな仕上げ(satin−finish)表面を得るのに必要な乾燥時間は、この場合、約10分間に達した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゼラチン粒子は水性ゼラチン溶液を乾燥することにより製造され、ゼラチンは乾燥の前または乾燥の間にゲル状態を通過しないことを特徴とする、ゼラチンに基づく被覆または成形体の製造のための粉体被覆プロセスにおけるゼラチン粒子の使用。
【請求項2】
ゼラチンが主としてアモルファス形態のゼラチン粒子で存在する請求項1に記載の使用。
【請求項3】
ゼラチン粒子が、接触接着層シリンダー乾燥、スプレー乾燥、または流動床乾燥により製造される請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
ゼラチン粒子が、約0.5〜約500μm、好ましくは約5〜約250μm、さらに好ましくは約10〜約100μm、の平均粒径を有する請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
ゼラチン粒子が、それぞれ乾燥質量に基づいて、約60wt%より多いゼラチン、好ましくは約80wt%より多いゼラチン、さらに好ましくは約95wt%より多いゼラチン、を含む請求項1〜4のいずれかに記載の使用。
【請求項6】
ゼラチン粒子がさらに軟化剤を含む請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
【請求項7】
ゼラチン粒子がさらに界面活性剤を含む請求項1〜6のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
ゼラチン粒子がさらに無機充填剤および/または有機充填剤を含む請求項1〜7のいずれかに記載の使用。
【請求項9】
粉体被覆プロセスにおいて、次のステップを含む請求項1〜8のいずれかに記載の使用:
a) ゼラチン粒子を基材に塗布する;
b) ゼラチン粒子を水分の作用に供させ、そしてそれらを溶融させて被覆または成形体を形成するために任意に加熱に供する;
c) 被覆または成形体を乾燥する;ならびに
d) 基材から任意に成形体を取り外す。
【請求項10】
ステップa)がゼラチン粒子をスプレーすることにより実施される請求項9に記載の使用。
【請求項11】
ゼラチン粒子がステップa)を実施するために静電的に荷電されている請求項9または10に記載の使用。
【請求項12】
ステップb)がゼラチン粒子への水蒸気の作用からなる請求項9〜11のいずれかに記載の使用。
【請求項13】
水蒸気が約60℃〜約100℃の温度を有する請求項12に記載の使用。
【請求項14】
水蒸気が、約3〜約60秒間、ゼラチン粒子へ作用する請求項12または13に記載の使用。
【請求項15】
製薬調製物を被覆するための請求項9〜14のいずれかに記載の使用。
【請求項16】
ゼラチンカプセルを製造するための請求項9〜14のいずれかに記載の使用。
【請求項17】
紙を被覆するための請求項9〜14のいずれかに記載の使用。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれかに記載のゼラチン粒子の使用により製造される被覆または成形体。

【公表番号】特表2011−518032(P2011−518032A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−500157(P2011−500157)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際出願番号】PCT/EP2009/052913
【国際公開番号】WO2009/115446
【国際公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(502084056)ゲリタ アクチェンゲゼルシャフト (25)
【Fターム(参考)】