説明

粉体配送装置

【課題】粉末物質の、患者の呼気息を使用した配送を可能にする配送装置を提供する。
【解決手段】配送装置は、入口及び出口を有して、患者の鼻腔に配送されるべき一服用量の物質を供給するための物質供給ユニットと、患者の鼻腔に嵌入するためのノーズピース30を有すると共に物質供給ユニットの出口に流体連通したノーズピースユニットと、物質供給ユニットの入口に流体連通したマウスピース25であって使用時に患者がそれを通して呼気することにより容器チャンバからの物質を飛沫同伴してノーズピースを通して配送するマウスピース、並びに呼気空気流の温度を低下させてその絶対湿度を低減するための少なくとも1つの温度修正器を有したマウスピースユニットとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末物質を、特に経鼻エアウエイに配送するための粉体配送装置、並びに同装置で使用される粉末物質及びカプセルに関する。
【背景技術】
【0002】
物質、典型的には、局所及び全身配送用の粉体及び液体の双方としての医薬品の経鼻配送に対する関心が増加している。
【0003】
現在の配送システムは、経鼻エアウエイの上部後方領域への物質の配送、特に嗅覚領域及び鼻腔小口を標的とした配送には適していない。
【0004】
US−A−4013075及びUS−A−4889114は、粉末物質をカプセルから吸入するようにした従来技術の吸入装置の例を開示している。
【0005】
その内容が参照によりここに組み入れられるWO−A−00/051672は、物質、特に配伍剤を、鼻腔を通る双方向の流れで、即ち一方の鼻孔に入って、鼻中隔の後方マージンを回り、他方の鼻孔から逆方向に出る空気流で配送するための配送装置を開示している。この双方向モードの配送の特別な構造的特徴は、経鼻エアウエイ内で規定された領域を、特に既存のシステムでは標的化され得ない上部後方領域を、局所及び全身双方用に標的化する能力である。
【0006】
本発明者は、粉末物質を患者の呼気息を使用して行う配送が、経鼻エアウエイ内への配送前に起こる湿った呼気空気流と粉末物質との相互作用のために、依然として有意な難題を呈するものであることを認識している。
【0007】
装置内への吸入は、露出した装置部品の表面における結露を招く。この場合、部品は、呼気空気流よりも有意に低い温度にあり、そして装置チャネル内の有意な結露は、配送された服用量の一貫性に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の1つの目的は、適切な粒子サイズ分布及び表面特性を持つ予め計量された服用量の物質を含有したカプセルかブリスターのいずれかで供給されるか、バルクから計量される粉末物質の、患者の呼気息を使用した配送を可能にする配送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
1つの形態では、本発明は、呼気息を利用して粉末物質を配送する経鼻配送装置を提供する。この配送装置は、温度修正器を有し、粉末物質の飛沫同伴に先行して、呼気空気流の絶対湿度を低減する。
【0010】
もう1つの形態では、本発明は、呼気息を利用して粉末物質を配送する経鼻配送装置を提供する。この配送装置は、ベンチュリーユニットを組み入れ、周囲大気の空気流を使用して、呼気空気流中に粉末物質を引き込む。
【0011】
別の形態では、本発明は、駆動手段、例えば加圧されたガス供給源又はタービンを利用して粉末物質を物質ガス流中に飛沫同伴する経鼻配送装置を提供する。この物質ガス流は、一実施形態では、それから呼気空気流によって飛沫同伴される。
【0012】
更に別の形態では、本発明は、軽量材料、例えば薄肉断面の重合材料で形成されたカプセルを提供する。この材料は、典型的には振動及び回転の一方又は双方によって、カプセルを移動させるに必要なエネルギを低減すると共に、これにより低い流率で空にすることができるようにする。一実施形態では、この材料は、湿度の存在下で粘着性になる傾向が低減されている。
【0013】
もっと別の形態では、本発明は、低減された吸湿性と、好ましくは過渡的に増加された溶解時間とを持つように処方された粉体処方を提供する。これらは、例えばコーティング又はブレンドすることによって達成され、水凝縮物との相互作用に起因した装置内での粉末物質の損失を低減する。
【0014】
1つの好ましい形態では、本発明は、患者の鼻腔に物質を配送するための経鼻配送装置を提供する。この配送装置は、入口及び出口を有して、患者の鼻腔に配送されるべき一服用量の物質を供給するための物質供給ユニットと、患者の鼻腔に嵌入するためのノーズピースを有すると共に物質供給ユニットの出口に流体連通したノーズピースユニットと、物質供給ユニットの入口に流体連通したマウスピースであって使用時に患者がそれを通して呼気することにより物質供給ユニットからの物質を飛沫同伴してノーズピースを通して配送するマウスピース、並びに呼気空気流の温度を低下させてその絶対湿度を低減するための少なくとも1つの温度修正器を有したマウスピースユニットとを備える。
【0015】
一実施形態では、少なくとも1つの温度修正器は、少なくとも1つの長尺なチャネルを備える。
【0016】
好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、複数の長尺なチャネルを備える。
【0017】
一実施形態では、マウスピースユニットは、マウスピースに逐次流体的に接続された複数の温度修正器と、温度修正器の1つがマウスピースに流体的に接続され得るようにする切換機構とを有する。
【0018】
好ましくは、温度修正器の1つがマウスピースに流体的に接続されているときに、少なくとも1つの他の温度修正器は大気に連通される。
【0019】
一実施形態では、切換機構は、温度修正器が配設される回転可能な部材を備え、これにより切換機構の回転は、温度修正器の1つがマウスピースに流体連通されるようにする。
【0020】
好ましくは、物質供給ユニットは、一服用量の物質を含んだ物質含有容器を収容するための容器チャンバを備える。
【0021】
一実施形態では、容器チャンバは、形状が実質的に円筒形である。
【0022】
もう1つの実施形態では、容器チャンバは、形状が実質的に球形である。
【0023】
一実施形態では、容器チャンバ及びノーズピースは、一体交換可能な部品からなる。
【0024】
一実施形態では、物質供給ユニットは、容器チャンバ内に収容された容器を破裂させるための破裂機構を備える。
【0025】
一実施形態では、容器は、容器を空にする間に容器チャンバの内面に付着しないように不十分な粘着性を湿度の存在下で呈し、且つ好ましくは実質的に表面粘着性を呈しない材料で形成されている。
【0026】
好ましくは、容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0027】
より好ましくは、容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0028】
更により好ましくは、容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0029】
一実施形態では、容器は、実質的にセルロース誘導体で形成されている。
【0030】
好ましくは、容器は、実質的にヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースの1つで形成されている。
【0031】
もう1つの実施形態では、容器は、実質的にゼラチンで形成されている。
【0032】
別の実施形態では、容器は、プラスチック材料で形成されている。
【0033】
もっと別の実施形態では、容器は、容器を空にする間に容器チャンバの内面に付着しないように不十分な粘着性を湿度の存在下で呈する材料のコーティングを有する。
【0034】
好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0035】
より好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0036】
より一層好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0037】
好ましくは、コーティングは、実質的にパリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネート、又はそれらの層の任意の組合せの1つで形成されている。
【0038】
一実施形態では、容器は、ゼラチンの本体を備える。
【0039】
一実施形態では、容器は、カプセルを備える。
【0040】
一実施形態では、カプセルは、形状が実質的に円筒形である。
【0041】
もう1つの実施形態では、カプセルは、形状が実質的に球形である。
【0042】
一実施形態では、少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流の温度を約5℃以上低下させるように構成されている。
【0043】
好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流の温度を少なくとも約12℃低下させるように構成されている。
【0044】
好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約10リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている。
【0045】
より好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約20リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている。
【0046】
より一層好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約30リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている。
【0047】
更により好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約40リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている。
【0048】
更により一層好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約50リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている。
【0049】
好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.5kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている。
【0050】
より好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.25kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている。
【0051】
より一層好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.10kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている。
【0052】
更により好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.05kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている。
【0053】
更により一層好ましくは、少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.025kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている。
【0054】
もう1つの実施形態では、少なくとも1つの温度修正器は、熱電型装置を備える。
【0055】
もう1つの好ましい形態では、本発明は、患者の鼻腔に物質を配送するための経鼻配送装置を提供する。この配送装置は、入口及び出口を有した物質収容チャンバ、及びこの物質収容チャンバを通して周囲空気の流れを引き込むためのベンチュリーユニットからなり、患者の鼻腔に配送されるべき一服用量の物質を供給するための物質供給ユニットと、患者の鼻腔に嵌入するためのノーズピースを有すると共にベンチュリーユニットに流体連通したノーズピースユニットと、ベンチュリーユニットに流体連通したマウスピースであって使用時に患者がそれを通して呼気することにより物質収容チャンバからの物質を飛沫同伴してノーズピースを通して配送するマウスピースを有したマウスピースユニットとを備える。
【0056】
好ましくは、物質収容チャンバは、一服用量の物質を含んだ物質含有容器を収容するための容器チャンバを備える。
【0057】
一実施形態では、容器チャンバは、形状が実質的に円筒形である。
【0058】
もう1つの実施形態では、容器チャンバは、形状が実質的に球形である。
【0059】
一実施形態では、容器チャンバ及びノーズピースは、一体交換可能な部品からなる。
【0060】
一実施形態では、物質供給ユニットは、容器チャンバ内に収容された物質含有容器を破裂させるための破裂機構を備える。
【0061】
一実施形態では、容器は、容器を空にする間に容器チャンバの内面に付着しないように不十分な粘着性を湿度の存在下で呈し、且つ好ましくは実質的に表面粘着性を呈しない材料で形成されている。
【0062】
好ましくは、容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0063】
より好ましくは、容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0064】
より一層好ましくは、容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0065】
一実施形態では、容器は、実質的にセルロース誘導体で形成されている。
【0066】
好ましくは、容器は、実質的にヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースの1つで形成されている。
【0067】
もう1つの実施形態では、容器は、実質的にゼラチンで形成されている。
【0068】
別の実施形態では、容器は、プラスチック材料で形成されている。
【0069】
もっと別の実施形態では、容器は、容器を空にする間に容器チャンバの内面に付着しないように不十分な粘着性を湿度の存在下で呈し、且つ好ましくは実質的に表面粘着性を呈しない材料のコーティングを有する。
【0070】
好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0071】
より好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0072】
より一層好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0073】
好ましくは、コーティングは、実質的にパリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネート、又はそれらの層の任意の組合せの1つで形成されている。
【0074】
一実施形態では、容器は、ゼラチンの本体を備える。
【0075】
一実施形態では、容器は、カプセルを備える。
【0076】
一実施形態では、カプセルは、形状が実質的に円筒形である。
【0077】
もう1つの実施形態では、カプセルは、形状が実質的に球形である。
【0078】
一実施形態では、ベンチュリーユニットは、マウスピースユニットに流体連通すると共に呼気空気流を加速するように作用する圧縮を与えて駆動空気流を高速で配送する第1の駆動空気流入口と、物質供給ユニットに流体連通した第2の駆動空気流入口であって物質収容チャンバからの物質を飛沫同伴した物質空気流が使用時にそれを通して引き込まれる第2の駆動空気流入口と、ノーズピースユニットに流体連通した空気流出口であって駆動空気流及び物質空気流が使用時にそれを通して配送される空気流出口とを備える。
【0079】
一実施形態では、駆動空気流は、物質空気流に対し実質的に垂直に向けられている。
【0080】
もう1つの実施形態では、駆動空気流は、物質空気流に対し実質的に平行に向けられている。
【0081】
一実施形態では、マウスピースユニットは、物質供給チャンバに流体的に接続され、患者がマウスピースユニット中に呼気するときに物質収容チャンバへ補充空気流を与える。
【0082】
好ましくは、マウスピースユニットは、物質収容チャンバの入口に流体的に接続された流れチャネルを有する。
【0083】
別の好ましい形態では、本発明は、患者の鼻腔に物質を配送するための経鼻配送装置を提供する。この配送装置は、入口及び出口を有した物質収容チャンバ、及びこの物質収容チャンバを通してガス流を配送するためのガス供給ユニットであって使用時に物質収容チャンバの出口から物質を飛沫同伴したガス流を与えるガス供給ユニットからなり、患者の鼻腔に配送されるべき一服用量の物質を供給するための物質供給ユニットと、患者の鼻腔に嵌入するためのノーズピースを有すると共にベンチュリーユニットに流体連通したノーズピースユニットと、物質収容チャンバの出口及びノーズピースに流体連通したマウスピースであって使用時に患者がそれを通して呼気することにより物質収容チャンバから配送された物質を飛沫同伴してノーズピースを通して配送するマウスピースを有したマウスピースユニットとを備える。
【0084】
好ましくは、物質収容チャンバは、一服用量の物質を含んだ物質含有容器を収容するための容器チャンバを備える。
【0085】
一実施形態では、容器チャンバは、形状が実質的に円筒形である。
【0086】
もう1つの実施形態では、容器チャンバは、形状が実質的に球形である。
【0087】
一実施形態では、容器チャンバ及びノーズピースは、一体交換可能な部品からなる。
【0088】
一実施形態では、物質供給ユニットは、容器チャンバ内に収容された容器を破裂させるための破裂機構を備える。
【0089】
一実施形態では、容器は、容器を空にする間に容器チャンバの内面に付着しないように不十分な粘着性を湿度の存在下で呈し、且つ好ましくは実質的に表面粘着性を呈しない材料で形成されている。
【0090】
好ましくは、容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0091】
より好ましくは、容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0092】
より一層好ましくは、容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0093】
一実施形態では、容器は、実質的にセルロース誘導体で形成されている。
【0094】
好ましくは、容器は、実質的にヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースの1つで形成されている。
【0095】
もう1つの実施形態では、容器は、実質的にゼラチンで形成されている。
【0096】
別の実施形態では、容器は、プラスチック材料で形成されている。
【0097】
もっと別の実施形態では、容器は、容器を空にする間に容器チャンバの内面に付着しないように不十分な粘着性を湿度の存在下で呈する材料のコーティングを有する。
【0098】
好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0099】
より好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0100】
より一層好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0101】
好ましくは、コーティングは、実質的にパリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネート、又はそれらの層の任意の組合せの1つで形成されている。
【0102】
一実施形態では、容器は、実質的にゼラチンで形成された本体を備える。
【0103】
一実施形態では、容器は、カプセルを備える。
【0104】
一実施形態では、カプセルは、形状が実質的に円筒形である。
【0105】
もう1つの実施形態では、カプセルは、形状が実質的に球形である。
【0106】
一実施形態では、ガス供給ユニットは、放出されたときに飛沫同伴ガス流を与える一体積の加圧されたガスを含む。
【0107】
もう1つの実施形態では、ガス供給ユニットは、放出されたときに飛沫同伴ガス流を与えるチャージ型タービンを含む。
【0108】
一実施形態では、ガス供給ユニットは、息作動型ユニットである。
【0109】
一実施形態では、ガス供給ユニットは、マウスピースを通る所定流率の発生に応答して作動される。
【0110】
もう1つの実施形態では、ガス供給ユニットは、マウスピースでの所定圧力の発生に応答して作動される。
【0111】
もう1つの実施形態では、ガス供給ユニットは、手動作動型ユニットである。
【0112】
もっと別の形態では、本発明は、粉末物質を含有するためのカプセルを提供する。このカプセルは、湿度の存在下で不十分な粘着性を呈し、且つ好ましくは表面粘着性を呈しないもので、カプセルを空にする間にカプセルを収容したカプセルチャンバの内面に付着しないものである。
【0113】
好ましくは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0114】
より好ましくは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0115】
より一層好ましくは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0116】
一実施形態では、カプセルは、実質的にセルロース誘導体で形成されている。
【0117】
好ましくは、カプセルは、実質的にヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースの1つで形成されている。
【0118】
もう1つの実施形態では、カプセルは、プラスチック材料で形成されている。
【0119】
一実施形態では、カプセルは、湿度の存在下で不十分な粘着性を呈し、カプセルを空にする間にカプセルチャンバの内面に付着しない材料のコーティングを有する。
【0120】
好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0121】
より好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0122】
より一層好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0123】
好ましくは、コーティングは、実質的にパリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネート、又はそれらの層の任意の組合せの1つで形成されている。
【0124】
一実施形態では、カプセルは、実質的にゼラチンで形成された本体を備える。
【0125】
一実施形態では、カプセルは、形状が実質的に円筒形である。
【0126】
もう1つの実施形態では、カプセルは、形状が実質的に球形である。
【0127】
一実施形態では、カプセルは、薄肉断面の本体を備える。
【0128】
好ましくは、本体は、約0.25mm以下の厚さを持つ。
【0129】
より好ましくは、本体は、約0.20mm以下の厚さを持つ。
【0130】
更に別の好ましい形態では、本発明は、粉末物質を含有するためのカプセルの用途に及ぶ。このカプセルは、湿度の存在下で不十分な粘着性を呈し、且つ好ましくは表面粘着性を呈しないもので、呼気空気流内でカプセルを空にする間にカプセルを収容したカプセルチャンバの内面に付着しないものである。
【0131】
好ましくは、カプセルは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0132】
より好ましくは、カプセルは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0133】
より一層好ましくは、カプセルは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0134】
一実施形態では、カプセルは、実質的にセルロース誘導体で形成されている。
【0135】
好ましくは、カプセルは、実質的にヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースの1つで形成されている。
【0136】
もう1つの実施形態では、カプセルは、プラスチック材料で形成されている。
【0137】
一実施形態では、カプセルは、湿度の存在下で不十分な粘着性を呈し、カプセルを空にする間にカプセルチャンバの内面に付着しない材料のコーティングを有する。
【0138】
好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0139】
より好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0140】
より一層好ましくは、コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている。
【0141】
好ましくは、コーティングは、実質的にパリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネート、又はそれらの層の任意の組合せの1つで形成されている。
【0142】
一実施形態では、カプセルは、実質的にゼラチンで形成された本体を備える。
【0143】
一実施形態では、カプセルは、形状が実質的に円筒形である。
【0144】
もう1つの実施形態では、カプセルは、形状が実質的に球形である。
【0145】
一実施形態では、カプセルは、薄肉断面の本体を備える。
【0146】
好ましくは、本体は、約0.25mm以下の厚さを持つ。
【0147】
より好ましくは、本体は、約0.20mm以下の厚さを持つ。
【0148】
更に他の形態では、本発明は、患者の鼻腔に物質を配送するための経鼻配送装置を提供する。この配送装置は、入口及び出口を有して、患者の鼻腔に配送されるべき一服用量の物質を供給するための物質供給ユニットと、患者の鼻腔に嵌入するためのノーズピースを有すると共に物質供給ユニットの出口に流体連通したノーズピースユニットと、物質供給ユニットの入口に流体連通したマウスピースであって使用時に患者がそれを通して呼気することにより物質供給ユニットからの物質を飛沫同伴してノーズピースを通して配送するマウスピースを有したマウスピースユニットとを備える。
【0149】
もっと他の形態では、本発明は、患者の鼻腔に物質を配送する方法を提供する。この方法は、患者の鼻腔に配送されるべき一服用量の物質を供給する工程と、ノーズピースを有したノーズピースユニットを患者の鼻腔に嵌入する工程と、患者が、呼気空気流の温度を低下させてその絶対湿度を低減するための少なくとも1つの温度修正器を有したマウスピースユニットを通して呼気することにより、供給された服用量の物質を飛沫同伴してノーズピースを通して患者の鼻腔に配送する工程とを備える。
【0150】
更にもっと他の形態では、本発明は、患者の鼻腔に物質を配送する方法を提供する。この方法は、患者の鼻腔に配送されるべき一服用量の物質を物質収容チャンバに与える工程と、ノーズピースを有したノーズピースユニットを患者の鼻腔に嵌入する工程と、物質収容チャンバを通して周囲空気の流れを引き込むように動作するベンチュリーユニットを与える工程と、患者が、呼気空気流をベンチュリーユニットに配送することにより、粉末物質を飛沫同伴した周囲空気の流れを物質収容チャンバを通して引き込むと共に、呼気空気流をノーズピースに配送することにより、粉末物質を飛沫同伴した呼気空気流を患者の鼻腔に配送する工程とを備える。
【0151】
更にもっと別の形態では、本発明は、患者の鼻腔に物質を配送する方法を提供する。この方法は、患者の鼻腔に配送されるべき一服用量の物質を物質収容チャンバに与える工程と、ノーズピースを有したノーズピースユニットを患者の鼻腔に嵌入する工程と、粉末物質を飛沫同伴した周囲空気のガス流を物質収容チャンバを通して与える工程と、患者が、粉末物質を飛沫同伴したガス流を飛沫同伴する呼気空気流をノーズピースに配送することにより、粉末物質を患者の鼻腔に配送する工程とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る配送装置を描いている。
【図2】図1の配送装置の熱交換器を描いている。
【図3】動作状態にある図1の配送装置を描いている。
【図4】図1の配送装置の変形例としての配送装置の、第1の動作配置にあるマウスピースユニットを描いている。
【図5】第2の動作配置にある図4のマウスピースユニットを描いている。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る配送装置を描いている。
【図7】動作状態にある図6の配送装置を描いている。
【図8】図6の配送装置の変形例としての配送装置を描いている。
【図9】動作状態にある図8の配送装置を描いている。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る配送装置を描いている。
【図11】動作状態にある図10の配送装置を描いている。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る配送装置を描いている。
【図13】第1の動作配置にある図12の配送装置を描いている。
【図14】第2の動作配置にある図12の配送装置を描いている。
【図15】図12の配送装置の一変形例としての配送装置を描いている。
【発明を実施するための形態】
【0153】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態が例としてのみ説明される。
【0154】
図1〜3は、本発明の第1の実施形態に係る配送装置を描いている。
【0155】
この配送装置は、この配送装置によって配送される計量された量の粉末物質を含有したカプセル7を収容するチャンバ5を有した物質供給ユニット3と、カプセル7を破裂させるための破裂機構9と、チャンバ5に流体連通されると共に使用時に患者の口で把持されるマウスピースユニット11と、チャンバ5に流体連通されると共に患者の一方の鼻孔に嵌入されるノーズピースユニット15とを備える。図解を容易にするために、配送装置は、伸長構成で描かれているが、その実際の実施形態では、マウスピースユニット11とノーズピースユニット15は、患者の口と一方の鼻孔に嵌入されるように構成される。
【0156】
物質供給ユニット3は、そのチャンバ5をマウスピースユニット11に流体的に接続する入口17と、そのチャンバ5をノーズピースユニット15に流体的に接続する出口19とを有する。
【0157】
この実施形態では、物質供給ユニット3は、その出口19に配設されて、カプセル7又はその一部がチャンバ5から逃げないようにするグリッド21、ここではガーゼを有する。
【0158】
この実施形態では、チャンバ5は、形状が円筒形である。
【0159】
もう1つの実施形態では、チャンバ5は、実質的に球形の形状にすることができる。この形状は、粉末物質の放出を如何なる動作姿勢にあるカプセル7からでも可能にする点で特に有利である。
【0160】
この実施形態では、チャンバ5とグリッド21は、カプセル7及び含有された粉体に接触する部品として、低水分感度の材料、ここではプラスチック材料で製作されている。これは、湿度の存在下で粘着性になる傾向を低減するためであり、従ってカプセル7とそれによって含有された粉体がチャンバ5の壁やグリッド21に付着する傾向を低減するためである。
【0161】
この実施形態では、破裂機構9は、ここでは2本のピンを有した穿孔要素23を備える。この穿孔要素は、カプセル7に穿孔するように動作し、これにより、含有された粉末物質を、チャンバ5を通る流れの発生時に放出させる。
【0162】
マウスピースユニット11は、この実施形態では管状断面によって規定された、患者の口で把持されるマウスピース25と、このマウスピース25に流体連通されると共にマウスピース25を通して配送される呼気空気流からの熱を引き込んで、チャンバ5に配送される空気流の温度を下げるように作用する熱交換器27とを備える。空気流の温度を下げることによって、空気流の湿度は低減されると共に、熱交換器27内で水蒸気は凝縮し、そして凝縮の影響力は有意に低減され、かくしてカプセル7からの粉末物質の放出に影響を与えることなく、逐次服用量の粉末物質が配送されることを可能にする。
【0163】
図2に示すように、この実施形態では、熱交換器27は、円形断面でジグザグ状に蛇行する構成を有したチャネル29を備える。他の実施形態では、チャネル29は、他の構成、例えば矩形断面を有することができる。
【0164】
この実施形態では、チャネル29は、有効長200mm及び有効径4mmを有して、流率30リッター/分の呼気空気流の温度を約37℃から約25℃へ下げる。この場合、チャネル29の温度は20℃である。
【0165】
温度低下は次のように計算される。
【0166】
Te=Tw−(Tw−Ti)e−hAmc
【0167】
ここで、Teはチャネル29の出口での流体温度、
Twはチャネル29の壁での流体温度、
Tiはチャネル29の入口での流体温度、
hはチャネル29を通って流れるガスとチャネル29の材料との間の熱伝達係数、
Aはチャネル29の表面積、
mは質量流率、
Cはチャネル29を通って流れるガスの比熱容量である。
【0168】
この計算は、チャネル29内の乱流(Nu=0.023Re0.8Pr0.3)を仮定している。
【0169】
他の実施形態では、チャネル29は、呼気空気流からチャネル29の壁への熱伝達係数を増強する構造的特徴を有することができる。この場合、チャネル29の有効長はかなり低減され得る。典型的な構造的特徴は、乱流を作って熱伝達を増強する瘤塊、即ち相対的表面粗さの領域を含む。
【0170】
他の実施形態では、熱交換器27は、複数のチャネル29を備えることができる。
【0171】
一実施形態では、熱交換器27は、各々が幅10mm、高さ1.5mm、長さ60mmの平行ダクトのような4つのチャネル29を備える。この構成は、約5℃で流率30リッター/分の呼気空気流の温度を低下させる。この場合、チャネル29の温度は20℃であり、非常に小さな圧力降下0.024kPaしか生じない。
【0172】
ノーズピースユニット15は、この実施形態では管状断面によって規定されるノーズピース30を備える。このノーズピースは、患者の鼻孔に挿入され、この実施形態ではそれと封止嵌合する。
【0173】
この実施形態では、ノーズピース30は、粉末物質と接触する部品として、低水分感度の材料、ここではプラスチック材料で製作される。これは、湿度の存在下で粘着性になる傾向を低減するためであり、従って粉末物質がノーズピース30の壁に付着する傾向を低減するためである。
【0174】
一実施形態では、カプセル7は、ゼラチンカプセルである。
【0175】
もう1つの実施形態では、カプセル7は、ゼラチンカプセルの場合に起こるような湿度の存在下で粘着性になる傾向が低減された材料で製造され得る。従って、カプセル7がチャンバ5の壁やグリッド21に付着する傾向を低減することができる。
【0176】
一実施形態では、カプセル7は、セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースで形成される。
【0177】
もう1つの実施形態では、カプセル7は、プラスチック材料、好ましくは水不溶性材料、例えばポリカーボネートからなることができる。
【0178】
一実施形態では、カプセル7は、軽量材料、例えば薄肉断面の重合材料で製造され得る。この材料は、典型的には振動及び回転の一方又は双方によって、カプセル7を移動させるに必要なエネルギを低減すると共に、これにより配送装置が低い流率で操作され得るようにする。このことは、経鼻配送にとって特に有利である。
【0179】
一実施形態では、カプセル7は、約0.25mm未満の、より好ましくは約0.2mm未満の壁断面を有する。
【0180】
1つの代替実施形態では、カプセル7は、ゼラチンカプセルの場合に起こるような湿度の存在下で粘着性になる傾向が低減された材料の外側コーティングを有することができる。従って、カプセル7がチャンバ5の壁やグリッド21に付着する傾向を低減することができる。
【0181】
一実施形態では、コーティングされたカプセル7は、ゼラチンで形成され得る。
【0182】
一実施形態では、コーティングは、パリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネートの1つからなることができる。
【0183】
この実施形態の配送装置は、カプセル7の回転及び振動によって粉末物質をカプセル7から放出するように動作する。かくして、カプセル7は、湿った環境、ここでは飽和呼気空気流の存在下で、実質的に粘着性を呈することがない、即ちその外面にカプセル7の確実な回転及び振動を阻止する増加した水分量を呈することがない材料で形成されるか被覆されることが好ましい。
【0184】
この実施形態では、図1に示されているように、カプセル7の形状は、半球形端部を持つ円筒形である。
【0185】
他の実施形態では、カプセル7は、他の幾何学的な形、例えば低流率で効率的な粉体放出を許容する球形を持つことができる。
【0186】
一実施形態では、カプセル7は、2以上のパーツからなることができる。
【0187】
一代替実施形態では、カプセル7は、粉末物体に対する一次環境障壁として作用するように構築され得る。例えば、カプセル7は、2つの金属化された薄膜閉包部材を含む重合材料の比較的厚肉の円筒断面で構築され得る。薄膜閉包部材は、円筒断面の端部を封止するように作用して、それらを包囲する。
【0188】
一実施形態では、配送装置が再使用可能な装置である場合、カプセル7を収容したチャンバ5と、ノーズピース30とは、一体交換可能な部品からなる。
【0189】
動作時に、図3に示されているように、患者は、破裂機構9を操作してカプセル7を破裂させ、ノーズピース30を患者の鼻孔の一方に挿入し、マウスピース25を患者の口で把持し、そしてマウスピース25を通して呼気する。
【0190】
呼気空気流は、熱交換器27を通して配送される時にそれによって温度が低下され、呼気空気流の絶対湿度が低減される。そして、この冷却された空気は、それからチャンバ5に押し込まれる。チャンバ5は、この実施形態では振動及び回転によってカプセル7を移動させ、且つカプセル7によって含有された粉末物質を飛沫同伴するように作用する。
【0191】
呼気空気流は、それから粉末物質を飛沫同伴して、ノーズピース30を通して患者の一方の鼻腔に配送される。
【0192】
この実施形態では、呼気空気流は、鼻中隔の後部領域を迂回して、他方の鼻腔に入るような圧力を有し、これにより出願人の早期WO−A−00/051672に記載されているような双方向空気流を達成する。
【0193】
一実施形態では、図4及び5に示されているように、マウスピースユニット11は、複数の、この実施形態では第1及び第2の熱交換器27a,bを有する。これら熱交換器は連続的に使用されて、1以上のそれまで使用された熱交換器27a,bからの凝縮された水分の蒸発を可能にする。また、マウスピースユニットは、熱交換器27a,bの一方がマウスピース25に流体的に接続されるようにする切換機構31を有する。
【0194】
この実施形態では、切換機構31は、熱交換器27a,bが配設された回転可能な部材を備える。これにより、切換機構31の回転は、熱交換器27a,bの一方がマウスピース25に流体連通され、そして熱交換器27a,bの少なくとももう一方が大気に流体連通されるようにする。図4は、第1の構成を描いている。この構成では、第1の熱交換器27aがマウスピース25に流体連通され、そして第2の熱交換器27bが大気に連通される。図5は、第2の構成を描いている。この構成では、第2の熱交換器27bがマウスピース25に流体連通され、そして第1の熱交換器27aが大気に連通される。
【0195】
この構成により、熱交換器27a,bの一方、即ちマウスピース25に流体連通されている熱交換器が、そこを通して配送される呼気空気流を冷却し、これにより吐出空気からの水蒸気を捕捉するように作用する。熱交換器27a,bの他方、即ち大気に連通された熱交換器は、前回の呼気から捕捉された水凝縮物をそこを通して蒸発させる。
【0196】
1つの代替実施形態では、切換機構31は、破裂機構9に動作可能に結合され、切換機構31の動作が破裂機構9の各動作を伴うようにする。
【0197】
図6及び7は、本発明の第2の実施形態に係る経鼻配送装置を描いている。
【0198】
この配送装置は、この配送装置によって配送されるように計量された量の粉末物質を含有したカプセル107を収容するチャンバ105を有した物質供給ユニット103と、カプセル107を破裂させるための破裂機構109と、チャンバ105に流体連通されると共にチャンバ105を通して周囲大気の空気流を引き込むように動作するベンチュリーユニット110と、ベンチュリーユニット110に流体連通されると共に使用時に患者の口で把持されるマウスピースユニット111と、ベンチュリーユニット110に流体連通されると共に患者の一方の鼻孔に嵌入されるノーズピースユニット114とを備える。図解を容易にするために、配送装置は、伸長構成で描かれているが、その実際の実施形態では、マウスピースユニット111とノーズピースユニット114は、患者の口と一方の鼻孔に嵌入されるように構成されている。
【0199】
物質供給ユニット103は、そのチャンバ105を周囲大気に流体的に接続する入口117と、そのチャンバ105をベンチュリーユニット110に流体的に接続する出口119とを有する。
【0200】
この実施形態では、物質供給ユニット103は、その出口119に配設されて、カプセル107又はその一部がチャンバ105から逃げないようにするグリッド121、ここではガーゼを有する。
【0201】
この実施形態では、チャンバ105は、形状が円筒形である。
【0202】
もう1つの実施形態では、チャンバ105は、実質的に球形の形状にすることができる。この形状は、粉末物質の放出を如何なる動作姿勢にあるカプセル107からでも可能にする点で特に有利である。
【0203】
この実施形態では、チャンバ105とグリッド121は、カプセル107及び含有された粉体に接触する部品として、低水分感度の材料、ここではプラスチック材料で製作されている。これは、湿度の存在下で粘着性になる傾向を低減するためであり、従ってカプセル107とそれによって含有された粉体がチャンバ105の壁やグリッド121に付着する傾向を低減するためである。
【0204】
この実施形態では、破裂機構109は、ここでは2本のピンを有した穿孔要素123を備える。この穿孔要素は、カプセル107に穿孔するように動作し、これにより、含有された粉末物質を、チャンバ105を通る流れの発生時に放出させる。
【0205】
一実施形態では、カプセル107は、ゼラチンカプセルである。
【0206】
もう1つの実施形態では、カプセル107は、ゼラチンカプセルの場合に起こるような湿度の存在下で粘着性になる傾向が低減された材料で製造され得る。従って、カプセル107がチャンバ105の壁やグリッド121に付着する傾向を低減することができる。
【0207】
一実施形態では、カプセル107は、セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースで形成される。
【0208】
もう1つの実施形態では、カプセル107は、プラスチック材料、好ましくは水不溶性材料、例えばポリカーボネートからなることができる。
【0209】
一実施形態では、カプセル107は、軽量材料、例えば薄肉断面の重合材料で製造され得る。この材料は、典型的には振動及び回転の一方又は双方によって、カプセル107を移動させるに必要なエネルギを低減すると共に、これにより配送装置が低い流率で操作され得るようにする。このことは、経鼻配送にとって特に有利である。
【0210】
一実施形態では、カプセル107は、約0.25mm未満の、より好ましくは約0.2mm未満の壁断面を有する。
【0211】
1つの代替実施形態では、カプセル107は、ゼラチンカプセルの場合に起こるような湿度の存在下で粘着性になる傾向が低減された材料の外側コーティングを有することができる。従って、カプセル107がチャンバ105の壁やグリッド121に付着する傾向を低減することができる。
【0212】
一実施形態では、コーティングされたカプセル107は、ゼラチンで形成され得る。
【0213】
一実施形態では、コーティングは、パリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネートの1つからなることができる。
【0214】
この実施形態の配送装置は、カプセル107の回転及び振動によって粉末物質をカプセル107から放出するように動作する。かくして、カプセル107は、湿った環境、ここでは飽和呼気空気流の存在下で、実質的に粘着性を呈することがない、即ちその外面にカプセル107の確実な回転及び振動を阻止する増加した水分量を呈することがない材料で形成されるか被覆されることが好ましい。
【0215】
この実施形態では、カプセル107の形状は、半球形端部を持つ円筒形である。
【0216】
他の実施形態では、カプセル107は、他の幾何学的な形、例えば低流率で効率的な粉体放出を許容する球形を持つことができる。
【0217】
一実施形態では、カプセル107は、2以上のパーツからなることができる。
【0218】
一代替実施形態では、カプセル107は、粉末物体に対する一次環境障壁として作用するように構築され得る。例えば、カプセル107は、2つの金属化された薄膜閉包部材を含む重合材料の比較的厚肉の円筒断面で構築され得る。薄膜閉包部材は、円筒断面の端部を封止するように作用して、それらを包囲する。
【0219】
ベンチュリーユニット110は、マウスピースユニット111に流体連通すると共に呼気空気流を加速するように作用する圧縮を与えて駆動空気流を高速で配送する第1の駆動空気流入口133と、物質供給ユニット103の出口119に流体連通した第2の駆動空気流入口であってそれを通して、ベンチュリー効果によりそのとき発生する低減された局部圧力によって、粉末物質を飛沫同伴した物質空気流が物質収容ユニット103のチャンバ105から引き込まれる第2の駆動空気流入口135と、ノーズピースユニット114に流体連通した空気流出口であって駆動空気流及び物質空気流が使用時にそれを通して配送される空気流出口139とを備える。この実施形態では、駆動空気流は、物質空気流に対し実質的に垂直に向けられている。
【0220】
カプセル107からの粉末物質を飛沫同伴する周囲空気を利用するこの構成は、粉末物質を飛沫同伴する呼気空気の使用を回避する上で特に有利である。呼気空気は高い湿度を有し、これがチャンバ105とカプセル107の双方に結露をもたらして、特に粉末物質が吸湿性粉体である場合は、チャンバ105の壁へのカプセル107の付着とカプセル107の壁への粉末物質の付着の双方に関して、粉末物質の完全な飛沫同伴に問題を生ずる。
【0221】
マウスピースユニット111は、この実施形態では管状断面によって規定されるマウスピース145を備える。このマウスピースは、患者の口で把持される。
【0222】
ノーズピースユニット114は、この実施形態では管状断面によって規定されるノーズピース147を備える。このノーズピースは、患者の鼻孔に挿入され、この実施形態ではそれと封止嵌合する。
【0223】
この実施形態では、ノーズピース147は、粉末物質と接触する部品として、低水分感度の材料、ここではプラスチック材料で製作される。これは、湿度の存在下で粘着性になる傾向を低減するためであり、従って粉末物質がノーズピース147の壁に付着する傾向を低減するためである。
【0224】
一実施形態では、配送装置が再使用可能な装置である場合、カプセル107を収容したチャンバ105と、ノーズピース147とは、一体交換可能な部品からなる。
【0225】
動作時に、図7に示されているように、患者は、破裂機構109を操作してカプセル107を破裂させ、ノーズピース147を患者の鼻孔の一方に挿入し、マウスピース145を患者の口で把持し、そしてマウスピース145を通して呼気する。
【0226】
呼気空気流は、ベンチュリーユニット110の駆動空気流入口133を通して押し込まれる。これは、呼気空気流を駆動空気流としてベンチュリーユニット110の物質空気流入口135を超えて配送すると共に、粉末物質を飛沫同伴した物質空気流を物質供給ユニット103のチャンバ105から引き込むように作用する。物質空気流は、この実施形態では振動及び回転によってカプセル107を移動させ、且つカプセル107によって含有された粉末物質を飛沫同伴するように作用する。
【0227】
呼気空気流は、それから粉末物質を飛沫同伴してベンチュリーユニット110の空気流出口139を通過し、そしてノーズピース147を通して患者の一方の鼻腔に配送される。
【0228】
この実施形態では、呼気空気流は、鼻中隔の後部領域を迂回して、他方の鼻腔に入るような圧力を有し、これにより出願人の早期WO−A−00/051672に記載されているような双方向空気流を達成する。
【0229】
上述した配送装置の一変形例では、図8及び9に示されているように、物質供給ユニット103は、この実施形態では流れチャネル151によって、更にマウスピースユニット111に流体的に接続され得る。この流れチャネルは、マウスピース145を物質供給ユニット103の入口117に流体的に接続して、カプセル107によって包含された粉末物質の飛沫同伴を助ける補充空気流をチャンバ105に与えるようにする。
【0230】
補充空気流を調節し、それを物質供給ユニット103の入口117を通して飛沫同伴された周囲空気と混合することによって、結果として生ずる空気流は、周囲空気が飽和してない場合、呼気空気流と比較して低減された絶対湿度(水蒸気含有量)を依然として持つ。
【0231】
この装置の動作は、図9に示されているが、上述した第2の実施形態の配送装置に対するものと同じである。
【0232】
図10及び11は、本発明の第3の実施形態に係る経鼻配送装置を描いている。
【0233】
この配送装置は、この配送装置によって配送される計量された量の粉末物質を含有したカプセル207を収容するチャンバ205を有した物質供給ユニット203と、カプセル207を破裂させるための破裂機構209と、チャンバ205を通して周囲大気の空気流を引き込むように動作するベンチュリーユニット210と、ベンチュリーユニット210に流体連通されると共に使用時に患者の口で把持されるマウスピースユニット211と、ベンチュリーユニット210に流体連通されると共に患者の一方の鼻孔に嵌入されるノーズピースユニット214とを備える。図解を容易にするために、配送装置は、直交構成で描かれているが、その実際の実施形態では、マウスピースユニット211とノーズピースユニット214は、患者の口と一方の鼻孔に嵌入されるように構成されている。
【0234】
物質供給ユニット203は、そのチャンバ205を周囲大気に流体的に接続する入口217と、そのチャンバ205をベンチュリーユニット210に流体的に接続する出口219とを有する。
【0235】
この実施形態では、物質供給ユニット203は、その出口219に配設されて、カプセル207又はその一部がチャンバ205から逃げないようにするグリッド221、ここではガーゼを有する。
【0236】
この実施形態では、チャンバ205は、形状が円筒形である。
【0237】
もう1つの実施形態では、チャンバ205は、実質的に球形の形状にすることができる。この形状は、粉末物質の放出を如何なる動作姿勢にあるカプセル207からでも可能にする点で特に有利である。
【0238】
この実施形態では、チャンバ205とグリッド221は、カプセル207及び含有された粉体に接触する部品として、低水分感度の材料、ここではプラスチック材料で製作されている。これは、湿度の存在下で粘着性になる傾向を低減するためであり、従ってカプセル207とそれによって含有された粉体がチャンバ205の壁やグリッド221に付着する傾向を低減するためである。
【0239】
この実施形態では、破裂機構209は、ここでは2本のピンを有した穿孔要素223を備える。この穿孔要素は、カプセル207に穿孔するように動作し、これにより、含有された粉末物質を、チャンバ205を通る流れの発生時に放出させる。
【0240】
一実施形態では、カプセル207は、ゼラチンカプセルである。
【0241】
もう1つの実施形態では、カプセル207は、ゼラチンカプセルの場合に起こるような湿度の存在下で粘着性になる傾向が低減された材料で製造され得る。従って、カプセル207がチャンバ205の壁やグリッド221に付着する傾向を低減することができる。
【0242】
一実施形態では、カプセル207は、セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースで形成される。
【0243】
もう1つの実施形態では、カプセル207は、プラスチック材料、好ましくは水不溶性材料、例えばポリカーボネートからなることができる。
【0244】
一実施形態では、カプセル207は、軽量材料、例えば薄肉断面の重合材料で製造され得る。この材料は、典型的には振動及び回転の一方又は双方によって、カプセル207を移動させるに必要なエネルギを低減すると共に、これにより配送装置が低い流率で操作され得るようにする。このことは、経鼻配送にとって特に有利である。
【0245】
一実施形態では、カプセル207は、約0.25mm未満の、より好ましくは約0.2mm未満の壁断面を有する。
【0246】
1つの代替実施形態では、カプセル207は、ゼラチンカプセルの場合に起こるような湿度の存在下で粘着性になる傾向が低減された材料の外側コーティングを有することができる。従って、カプセル207がチャンバ205の壁やグリッド221に付着する傾向を低減することができる。
【0247】
一実施形態では、コーティングされたカプセル207は、ゼラチンで形成され得る。
【0248】
一実施形態では、コーティングは、パリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネートの1つからなることができる。
【0249】
この実施形態の配送装置は、カプセル207の回転及び振動によって粉末物質をカプセル207から放出するように動作する。かくして、カプセル207は、湿った環境、ここでは飽和呼気空気流の存在下で、実質的に粘着性を呈することがない、即ちその外面にカプセル207の確実な回転及び振動を阻止する増加した水分量を呈することがない材料で形成されるか被覆されることが好ましい。
【0250】
この実施形態では、カプセル207の形状は、半球形端部を持つ円筒形である。
【0251】
他の実施形態では、カプセル207は、他の幾何学的な形、例えば低流率で効率的な粉体放出を許容する球形を持つことができる。
【0252】
一実施形態では、カプセル207は、2以上のパーツからなることができる。
【0253】
一代替実施形態では、カプセル207は、粉末物体に対する一次環境障壁として作用するように構築され得る。例えば、カプセル207は、2つの金属化された薄膜閉包部材を含む重合材料の比較的厚肉の円筒断面で構築され得る。薄膜閉包部材は、円筒断面の端部を封止するように作用して、それらを包囲する。
【0254】
ベンチュリーユニット210は、マウスピースユニット211に流体連通すると共に呼気空気流を加速するように作用する圧縮を与えて少なくとも1つの駆動空気流を高速で配送する少なくとも1つの駆動空気流入口233と、物質供給ユニット203の出口219に流体連通した第2の駆動空気流入口であってそれを通して、ベンチュリー効果によりそのとき発生する低減された局部圧力によって、粉末物質を飛沫同伴した物質空気流が物質収容ユニット203のチャンバ205から引き込まれる第2の駆動空気流入口235と、ノーズピースユニット214に流体連通した空気流出口であって駆動空気流及び物質空気流が使用時にそれを通して配送される空気流出口239とを備える。この実施形態では、少なくとも1つの駆動空気流は、物質空気流に対し実質的に並列に向けられている。
【0255】
この実施形態では、ベンチュリーユニット210は、環状配置に、ここでは空気流入口235を中心として同心的に配設された複数の空気流入口233を備える。
【0256】
カプセル207からの粉末物質を飛沫同伴する周囲空気を利用するこの構成は、粉末物質を飛沫同伴する呼気空気の使用を回避する上で特に有利である。呼気空気は高い湿度を有し、これがチャンバ205とカプセル207の双方に結露をもたらして、特に粉末物質が吸湿性粉体である場合は、チャンバ205の壁へのカプセル207及び包含された粉末物質の付着と、カプセル207の壁への粉末物質の付着の双方に関して、粉末物質の完全な飛沫同伴に問題を生ずる。
【0257】
マウスピースユニット211は、この実施形態では管状断面によって規定されるマウスピース245を備える。このマウスピースは、患者の口で把持される。
【0258】
ノーズピースユニット214は、この実施形態では管状断面によって規定されるノーズピース247を備える。このノーズピースは、患者の鼻孔に挿入され、この実施形態ではそれと封止嵌合する。
【0259】
この実施形態では、ノーズピース247は、粉末物質と接触する部品として、低水分感度の材料、ここではプラスチック材料で製作される。これは、湿度の存在下で粘着性になる傾向を低減するためであり、従って粉末物質がノーズピース247の壁に付着する傾向を低減するためである。
【0260】
一実施形態では、配送装置が再使用可能な装置である場合、カプセル207を収容したチャンバ205と、ノーズピース247とは、一体交換可能な部品からなる。
【0261】
動作時に、図11に示されているように、患者は、破裂機構209を操作してカプセル207を破裂させ、ノーズピース247を患者の鼻孔の一方に挿入し、マウスピース245を患者の口で把持し、そしてマウスピース245を通して呼気する。
【0262】
呼気空気流は、ベンチュリーユニット210の少なくとも1つの駆動空気流入口233を通して押し込まれる。これは、呼気空気流を駆動空気流としてベンチュリーユニット210の物質空気流入口235を超えて配送すると共に、粉末物質を飛沫同伴した物質空気流を物質供給ユニット203のチャンバ205から引き込むように作用する。物質空気流は、この実施形態では振動及び回転によってカプセル207を移動させ、且つカプセル207によって含有された粉末物質を飛沫同伴するように作用する。
【0263】
呼気空気流は、それから粉末物質を飛沫同伴してベンチュリーユニット210の空気流出口239を通過し、そしてノーズピース247を通して患者の一方の鼻腔に配送される。
【0264】
この実施形態では、呼気空気流は、鼻中隔の後部領域を迂回して、他方の鼻腔に入るような圧力を有し、これにより出願人の早期WO−A−00/051672に記載されているような双方向空気流を達成する。
【0265】
図12及び14は、本発明の第4の実施形態に係る経鼻配送装置を描いている。
【0266】
この配送装置は、この配送装置によって配送される計量された量の粉末物質を含有したカプセル307を収容するチャンバ305を有した物質供給ユニット303と、カプセル207を破裂させるための破裂機構309と、チャンバ305を通してガス流を配送ように動作するガス供給ユニット310と、チャンバ305に流体連通されると共に使用時に患者の口で把持されるマウスピースユニット311と、チャンバ305に流体連通されると共に患者の一方の鼻孔に嵌入されるノーズピースユニット314とを備える。図解を容易にするために、配送装置は、伸長構成で描かれているが、その実際の実施形態では、マウスピースユニット311とノーズピースユニット314は、患者の口と一方の鼻孔に嵌入されるように構成されている。
【0267】
物質供給ユニット303は、そのチャンバ305をガス供給ユニット310に流体的に接続する入口317と、そのチャンバ305をマウスピースユニット311とノーズピースユニット314に流体的に接続する出口319とを有する。
【0268】
この実施形態では、物質供給ユニット303は、その出口319に配設されて、カプセル307又はその一部がチャンバ305から逃げないようにするグリッド321、ここではガーゼを有する。
【0269】
この実施形態では、チャンバ305は、形状が円筒形である。
【0270】
もう1つの実施形態では、チャンバ305は、実質的に球形の形状にすることができる。この形状は、粉末物質の放出を如何なる動作姿勢にあるカプセル307からでも可能にする点で特に有利である。
【0271】
この実施形態では、チャンバ305とグリッド321は、カプセル307及び含有された粉体に接触する部品として、低水分感度の材料、ここではプラスチック材料で製作されている。これは、湿度の存在下で粘着性になる傾向を低減するためであり、従ってカプセル307とそれによって含有された粉体がチャンバ305の壁やグリッド321に付着する傾向を低減するためである。
【0272】
この実施形態では、破裂機構309は、ここでは2本のピンを有した穿孔要素323を備える。この穿孔要素は、カプセル307に穿孔するように動作し、これにより、含有された粉末物質を、チャンバ305を通る流れの発生時に放出させる。
【0273】
一実施形態では、カプセル307は、ゼラチンカプセルである。
【0274】
もう1つの実施形態では、カプセル307は、ゼラチンカプセルの場合に起こるような湿度の存在下で粘着性になる傾向が低減された材料で製造され得る。従って、カプセル307がチャンバ305の壁やグリッド321に付着する傾向を低減することができる。
【0275】
一実施形態では、カプセル307は、セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースで形成される。
【0276】
もう1つの実施形態では、カプセル307は、プラスチック材料、好ましくは水不溶性材料、例えばポリカーボネートからなることができる。
【0277】
一実施形態では、カプセル307は、軽量材料、例えば薄肉断面の重合材料で製造され得る。この材料は、典型的には振動及び回転の一方又は双方によって、カプセル307を移動させるに必要なエネルギを低減すると共に、これにより配送装置が低い流率で操作され得るようにする。このことは、経鼻配送にとって特に有利である。
【0278】
一実施形態では、カプセル307は、約0.25mm未満の、より好ましくは約0.2mm未満の壁断面を有する。
【0279】
1つの代替実施形態では、カプセル307は、ゼラチンカプセルの場合に起こるような湿度の存在下で粘着性になる傾向が低減された材料の外側コーティングを有することができる。従って、カプセル307がチャンバ305の壁やグリッド321に付着する傾向を低減することができる。
【0280】
一実施形態では、コーティングされたカプセル307は、ゼラチンで形成され得る。
【0281】
一実施形態では、コーティングは、パリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシメチルセルロースアセテートスクシネートの1つからなることができる。
【0282】
この実施形態の配送装置は、カプセル307の回転及び振動によって粉末物質をカプセル307から放出するように動作する。かくして、カプセル307は、湿った環境、ここでは飽和呼気空気流の存在下で、実質的に粘着性を呈することがない、即ちその外面にカプセル307の確実な回転及び振動を阻止する増加した水分量を呈することがない材料で形成されるか被覆されることが好ましい。
【0283】
この実施形態では、カプセル307の形状は、半球形端部を持つ円筒形である。
【0284】
他の実施形態では、カプセル307は、他の幾何学的な形、例えば低流率で効率的な粉体放出を許容する球形を持つことができる。
【0285】
一実施形態では、カプセル307は、2以上のパーツからなることができる。
【0286】
一代替実施形態では、カプセル307は、粉末物体に対する一次環境障壁として作用するように構築され得る。例えば、カプセル307は、2つの金属化された薄膜閉包部材を含む重合材料の比較的厚肉の円筒断面で構築され得る。薄膜閉包部材は、円筒断面の端部を封止するように作用してそれらを包囲する。
【0287】
この実施形態では、ガス供給ユニット310は、好ましくは約1バールから約10バールの圧力、より好ましくは約2バールから約10バールの圧力の高圧貯蔵器341を備える。この貯蔵器は、作動されると、カプセル307からの粉体放出を駆動するように作用するガス流を配送する。一実施形態では、貯蔵器341は、予め高圧で充填された体積のガス、例えば推進剤を含有した加圧型キャニスターであり得る。代替実施形態では、貯蔵器341は、ポンプ機構を使用してチャージされ得る。
【0288】
この実施形態では、ガス供給ユニット310は、マウスピースユニット311を通して所定流率、典型的には約10リッター/分から約50リッター/分の流率が発生したときに作動されるように構成されている。
【0289】
もう1つの実施形態では、ガス供給ユニット310は、マウスピースユニット311で所定圧力が発生したときに作動されるように構成され得る。
【0290】
別の実施形態では、ガス供給ユニット310は、手動操作で作動されるように構成され得る。
【0291】
この構成は、粉末物質を飛沫同伴する呼気空気の使用を回避する上で、そして一実施形態では乾燥ガスの使用を可能にする上で、特に有利である。呼気空気は高い湿度を有し、これがチャンバ305とカプセル307の双方に結露をもたらして、特に粉末物質が吸湿性粉体である場合は、チャンバ305の壁へのカプセル307及び包含された粉末物質の付着と、カプセル307の壁への粉末物質の付着の双方に関して、粉末物質の完全な飛沫同伴に問題を生ずる。
【0292】
マウスピースユニット311は、この実施形態では管状断面によって規定されるマウスピース345を備える。このマウスピースは、患者の口で把持される。
【0293】
ノーズピースユニット314は、この実施形態では管状断面によって規定されるノーズピース347を備える。このノーズピースは、患者の鼻孔に挿入され、この実施形態ではそれと封止嵌合する。
【0294】
この実施形態では、ノーズピース347は、粉末物質と接触する部品として、低水分感度の材料、ここではプラスチック材料で製作される。これは、湿度の存在下で粘着性になる傾向を低減するためであり、従って粉末物質がノーズピース347の壁に付着する傾向を低減するためである。
【0295】
一実施形態では、配送装置が再使用可能な装置である場合、カプセル307を収容したチャンバ305と、ノーズピース347とは、一体交換可能な部品からなる。
【0296】
以下、この配送装置の動作が添付図面の図13及び14を参照して説明される。
【0297】
図13に示されているように、患者は、破裂機構309を操作してカプセル307を破裂させ、ノーズピース347を患者の鼻孔の一方に挿入し、マウスピース345を患者の口で把持し、そしてマウスピース345を通して呼気する。
【0298】
呼気空気流は、ノーズピース347を通して患者の一方の鼻腔内に配送される。
【0299】
この実施形態では、図14に示すように、呼気空気流が所定流率を有するときに、ガス供給ユニット310は作動され、チャンバ305を通してガス流を配送する。このガス流は、この実施形態では振動及び回転によって、カプセル307を移動させ、そしてカプセル307によって含有された粉末物質を飛沫同伴するるように作用する。そして、粉末物質を飛沫同伴したガス流は、ノーズピース347を通って患者の一方の鼻腔に達する呼気空気流中に配送される。この結果、呼気空気流は、粉末物質を患者の鼻腔内に飛沫同伴する。この構成は、ガス供給ユニット310が加圧型キャニスターである場合に特に有利である。何故ならば、加圧型キャニスターからのガス流は冷たく、そしてこの冷たいガスは、鼻腔への配送前に、暖かい呼気空気流と混合されるからである。
【0300】
この実施形態では、呼気空気流は、鼻中隔の後部領域を迂回して、他方の鼻腔に入るような圧力を有し、これにより出願人の早期WO−A−00/051672に記載されているような双方向空気流を達成する。
【0301】
一実施形態では、図15に示すように、ガス供給ユニット310は、チャージ型タービン353、例えばバネのような弾性要素によってチャージされるプロペラを備える。この構成により、ガス供給ユニット310の作動時に、蓄積されたエネルギはタービンを駆動して、カプセル307を収容したチャンバ305を通して大気を飛沫同伴する。
【0302】
最後に、本発明はその好ましい実勢形態で説明されが、添付された請求の範囲によって規定される発明の範囲から逸脱しない多くの異なる手法で変形され得るものである点が理解されるであろう。
【0303】
一実施形態では、粉末物質は、例えば、コーティング又はブレンドすることによって、吸湿性を低減し且つ溶解時間を過渡的に増加するように、そして装置内面上の結露との相互作用に起因する装置内での粉末の損失を低減するように処方され得る。
【0304】
また、説明された実施形態の配送装置は、カプセル7,107,207,307の用途に関連して説明された。本発明は、ブリスター及びバルクからの軽量を含む粉体搬送装置の種類の応用を有し、そして単一用途又は複式用途の装置として構成され得る点が理解されるべきである。
【0305】
更には、最初に説明された実施形態の配送装置は、熱交換器27として熱電型装置、例えばペルチェ効果を利用する装置を組み入れるように変形され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の鼻腔に物質を配送するための経鼻配送装置であって、
入口及び出口を有して、患者の鼻腔に配送されるべき一服用量の物質を供給するための物質供給ユニットと、
患者の鼻腔に嵌入するためのノーズピースを有すると共に物質供給ユニットの出口に流体連通したノーズピースユニットと、
物質供給ユニットの入口に流体連通したマウスピースであって使用時に患者がそれを通して呼気することにより物質供給ユニットからの物質を飛沫同伴してノーズピースを通して配送するマウスピース、並びに呼気空気流の温度を低下させてその絶対湿度を低減するための少なくとも1つの温度修正器を有したマウスピースユニットと
を備えることを特徴とする配送装置。
【請求項2】
少なくとも1つの温度修正器は、少なくとも1つの長尺なチャネルを備える請求項1に記載の配送装置。
【請求項3】
少なくとも1つの温度修正器は、複数の長尺なチャネルを備える請求項2に記載の配送装置。
【請求項4】
マウスピースユニットは、マウスピースに逐次流体的に接続された複数の温度修正器と、温度修正器の1つがマウスピースに流体的に接続され得るようにする切換機構とを有する請求項2又は3に記載の配送装置。
【請求項5】
温度修正器の1つがマウスピースに流体的に接続されているときに、少なくとも1つの他の温度修正器は大気に連通される請求項4に記載の配送装置。
【請求項6】
切換機構は、温度修正器が配設される回転可能な部材を備え、これにより切換機構の回転は、温度修正器の1つがマウスピースに流体連通されるようにする請求項4又は5に記載の配送装置。
【請求項7】
物質供給ユニットは、一服用量の物質を含んだ物質含有容器を収容するための容器チャンバを備える請求項1〜6のいずれかに記載の配送装置。
【請求項8】
容器チャンバは、形状が実質的に円筒形である請求項7に記載の配送装置。
【請求項9】
容器チャンバは、形状が実質的に球形である請求項7に記載の配送装置。
【請求項10】
容器チャンバ及びノーズピースは、一体交換可能な部品からなる請求項7〜9のいずれかに記載の配送装置。
【請求項11】
物質供給ユニットは、容器チャンバ内に収容された容器を破裂させるための破裂機構を備える請求項7〜10のいずれかに記載の配送装置。
【請求項12】
容器は、容器を空にする間に容器チャンバの内面に付着しないように不十分な粘着性を湿度の存在下で呈する材料で形成されている請求項7〜11のいずれかに記載の配送装置。
【請求項13】
容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている請求項12に記載の配送装置。
【請求項14】
容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている請求項13に記載の配送装置。
【請求項15】
容器は、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている請求項14に記載の配送装置。
【請求項16】
容器は、実質的にセルロース誘導体で形成されている請求項7〜15のいずれかに記載の配送装置。
【請求項17】
容器は、実質的にヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシルメチルセルロースの1つで形成されている請求項16に記載の配送装置。
【請求項18】
容器は、実質的にゼラチンで形成されている請求項7〜11のいずれかに記載の配送装置。
【請求項19】
容器は、プラスチック材料で形成されている請求項7〜15のいずれかに記載の配送装置。
【請求項20】
容器は、容器を空にする間に容器チャンバの内面に付着しないように不十分な粘着性を湿度の存在下で呈する材料のコーティングを有する請求項7〜15のいずれかに記載の配送装置。
【請求項21】
コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約5秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている請求項20に記載の配送装置。
【請求項22】
コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約2秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている請求項21に記載の配送装置。
【請求項23】
コーティングは、呼気空気流中の湿度の存在下で、呼気に後続する最大約1秒の期間、不十分な粘着性を呈する材料で形成されている請求項22に記載の配送装置。
【請求項24】
コーティングは、実質的にパリレン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、エチルアクリル酸ポリマー、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及びヒドロキシルメチルセルロースアセテートスクシネート、又はそれらの層の任意の組合せの1つで形成されている請求項20〜23のいずれかに記載の配送装置。
【請求項25】
容器は、ゼラチンの本体を備える請求項20〜24のいずれかに記載の配送装置。
【請求項26】
容器は、カプセルを備える請求項7〜25のいずれかに記載の配送装置。
【請求項27】
カプセルは、形状が実質的に円筒形である請求項26に記載の配送装置。
【請求項28】
カプセルは、形状が実質的に球形である請求項26に記載の配送装置。
【請求項29】
少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流の温度を約5℃以上低下させるように構成されている請求項1〜28のいずれかに記載の配送装置。
【請求項30】
少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流の温度を少なくとも約12℃低下させるように構成されている請求項29に記載の配送装置。
【請求項31】
少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約10リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている請求項1〜30のいずれかに記載の配送装置。
【請求項32】
少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約20リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている請求項31に記載の配送装置。
【請求項33】
少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約30リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている請求項32に記載の配送装置。
【請求項34】
少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約40リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている請求項33に記載の配送装置。
【請求項35】
少なくとも1つの温度修正器は、そこを通る流れを少なくとも約50リッター/分の流率、且つ約2kPa未満、好ましくは約1kPa未満の圧力で許容するように構成されている請求項34に記載の配送装置。
【請求項36】
少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.5kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている請求項1〜35のいずれかに記載の配送装置。
【請求項37】
少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.25kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている請求項36に記載の配送装置。
【請求項38】
少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.10kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている請求項37に記載の配送装置。
【請求項39】
少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.05kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている請求項38に記載の配送装置。
【請求項40】
少なくとも1つの温度修正器は、呼気空気流に対して約0.025kPa以下の圧力降下を与えるように構成されている請求項39に記載の配送装置。
【請求項41】
少なくとも1つの温度修正器は、熱電型装置を備える請求項1〜40のいずれかに記載の配送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−27724(P2013−27724A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−213089(P2012−213089)
【出願日】平成24年9月26日(2012.9.26)
【分割の表示】特願2007−556657(P2007−556657)の分割
【原出願日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(302014273)オプティノーズ アズ (16)
【氏名又は名称原語表記】OPTINOSE AS
【住所又は居所原語表記】Lokkaskogen 18C, N−0773 Oslo, Norway