説明

粉末被覆組成物用のエラストマー改質エポキシ樹脂

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性のエラストマー改質エポキシ樹脂組成物、並びにこの種の組成物から作成される被覆、特に粉末被覆に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エラストマー改質エポキシ樹脂は周知されている。エポキシ樹脂をエラストマー化合物と配合し或いは共反応させることによるゴム改質はたとえば靱性、低プロフィル特性、可撓性および付着性のようなエポキシ樹脂の物理的性質を向上させるべく用いられる。ゴム改質エポキシ樹脂は、耐腐食性かつ耐チッピング性被覆および耐衝撃性成形用粉末を処方する際に使用される。粉末被覆は、地塗として自動車工業に使用される。自動車およびトラックの本体、特にホイールウェルおよびたとえばロッカーパネルのような本体の下部は砂および砂利によるチッピングを受易い。
【0003】カルボキシ末端ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(CTBN)を含有する極めて低揮発性の有機化合物(VOC)の利点を有する耐チッピング性粉末被覆が知られている。しかしながら、エポキシ樹脂におけるCTBN改質剤は、1部にはその比較的低いTgおよびその化学的不安定性に基づき、処理に際し安定性の問題および困難性の原因になることが判明した。
【0004】カルボキシ改質ブタジエン−スチレンブロック共重合体(「ブロック共重合体」)は、エポキシ樹脂組成物の機械的強度を向上させることが知られている。特開昭58−17160号および63−308027号は、カルボキシ改質ブタジエン−スチレンブロック共重合体が熱硬化性成形用組成物に良好な耐衝撃性および剛性を与えることを開示している。しかしながら、カルボキシ改質ブタジエン−スチレンブロック共重合体で改質された或る種のエポキシ樹脂は、室温における硬化もしくは貯蔵に際し相分離して沈澱することが判明した。強化された樹脂組成物を得るには、エポキシ樹脂マトリックス中に微細なゴム粒子の分散ドメインを形成するほど充分にこれら2成分を非相容性にする必要がある。同時に、ゴム粒子は貯蔵もしくは硬化に際し沈澱してはならない。CTBN共重合体は幾つかの望ましくない性質、たとえば付着性および化学的不安定性をエポキシ樹脂に対し与えるが、樹脂に対し比較的相容性かつ可溶性である。カルボキシ改質ブタジエン−スチレンブロック共重合体は一般にエポキシ樹脂に対し非相容性であって容易に沈澱を形成し、エポキシ被覆組成物に有用な形態で取扱うには困難にする。何故なら、沈澱は塊を形成すると共に、被覆されたフィルムに対し望ましくない不均一性を与えるからである。この種の改質における分散および沈澱の欠点を伴うことなく、エポキシ樹脂のブロック共重合体改質の利点を達成することが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課題は、被覆用途に有用なエラストマー改質エポキシ樹脂組成物を提供することにある。特に本発明の課題は、粉末被覆用途において安定でありかつ容易に処理しうるブロック共重合体改質されたエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)5〜30重量%のカルボキシ官能化された水素化共役ジオレフィン/モノアルケニルアレーンブロック共重合体を液体エポキシ樹脂中に分散させて、エラストマー分散したエポキシ樹脂組成物を生成させ、(b)エラストマー分散したエポキシ樹脂組成物と最終のエラストマー改質エポキシ樹脂組成物の重量に対し15〜30重量%の多価フェノール化合物とを促進触媒の存在下に40〜200℃の範囲の温度にて、500〜1,500の範囲のエポキシ当量を有する固体エラストマー改質エポキシ樹脂を生成させるのに有効な時間にわたり接触させ、(c)前記固体エラストマー改質エポキシ樹脂を回収することを特徴とする、エラストマー改質エポキシ樹脂組成物の製造方法を提供する。
【0007】一般に、主としてモノアルケニル芳香族炭化水素モノマー単位からなる少なくとも1つの高分子ブロックと、選択的に水素化されかつカルボン酸、無水カルボン酸誘導体官能性もしくはその混合物を組込んで改質された主として共役ジオレフィンモノマー単位を水素化前に含む少なくとも1つの高分子ブロックとを有する任意の選択的に水素化されたブロック共重合体を、本発明の改質された水素化ブロック共重合体として使用することができる。好ましくは、ジカルボン酸もしくは無水カルボン酸を水素化ブロック共重合体のための改質剤として組込む。ブロック共重合体は線状、分枝鎖、カプルド、ラジャルもしくは序列型とすることができる。本発明のエポキシ樹脂組成物に有用な線状ブロック共重合体は米国特許第4,578,429号、第3,231,635号、第3,265,765号および第3,322,856号に記載されたものを包含する。一般に、水素化すると共に官能化し、次いで本発明のエポキシ樹脂組成物中に使用しうる線状もしくは分枝鎖ブロック共重合体は、一般式:
【0008】
z −(B−A)y −Bx 〔式中、Aは主としてモノアルケニル芳香族炭化水素モノマー単位からなる線状もしくは分枝鎖の高分子ブロックであり、Bは主として共役ジオレフィンモノマー単位を含有する線状もしくは分枝鎖の高分子ブロックであり、xおよびzは独立して0もしくは1であり、yは1〜20の範囲の整数である〕により示しうるものを包含する。
【0009】水素化すると共に、官能化し、次いで本発明のエポキシ樹脂組成物中に使用しうるラジアルブロック共重合体も米国特許第4,033,888号、第4,077,893号、第4,391,949号および第4,444,953号に記載された種類の重合体を包含する。水素化すると共に官能化させ、次いで本発明のエポキシ樹脂組成物中に使用しうるカプルドおよびラジアルブロック共重合体は、一般式:
【0010】
〔Bx −(A−B)y −Az n −C−Pn 〔式中、A,B,x,yおよびzは上記の意味を有し、nおよびn’は0〜100の数であってn+n’≧3であり、Cは多官能性カップリング剤で形成されたカプルドもしくはラジアル重合体のコアであり、各Pは同一もしくは異なる重合体ブロックもしくは重合体セグメントであって一般式:
【0011】
〔B’x'−(A’−B”)y'−A”z'を有し、ここでA”はAと同一でも異なってもよい主としてモノアルケニル芳香族炭化水素モノマー単位を含有する重合体ブロックであり、B’はBと同一でも異なってもよい主として共役ジオレフィンモノマー単位を含有する重合体ブロックであり、A’−B”はモノアルケニル芳香族炭化水素モノマー単位(A’)と共役ジオレフィンモノマー単位(B”)とを含有する重合体ブロックであり、A’−B”モノマー単位はランダム、テーパードもしくはブロックとすることができ、A’およびB”のそれぞれがブロックであればA’ブロックはA”と同一でも異なってもよく、かつB”はB’と同一でも異なってもよく、x’およびz’は独立して0もしくは1であり、y’は0〜20の数であってx’+y’+z’の合計は1より大もしくは1に等しい〕により示しうるものを包含する。
【0012】カプルドおよびラジアル重合体は対称型もしくは非対称型とすることができる。便宜上、本発明の組成物に有用であり、水素化すると共に官能化しうる線状、分枝鎖、カプルドもしくはラジアル重合体をベースブロック共重合体と称する。本発明に用いうる共役ジエンおよびアルケニル芳香族化合物のベースブロック共重合体は、水素化前に7〜100%、好ましくは25〜65%、より好ましくは35〜55%の共役ジオレフィンブロックにおける1,2−微構造含有量を有する任意の物質を包含する。これらブロック共重合体におけるアルケニル芳香族ブロックの比率は、好ましくは2〜65重量%、より好ましくは5〜40重量%である。個々のブロックの数平均分子量は或る範囲内で変化することができる。モノアルケニル芳香族ブロックは1,000〜125,000、好ましくは2,000〜60,000、特に好ましくは4,000〜25,000の程度の平均分子量を有する。水素化前もしくは水素化後のいずれかにおける共役ジオレフィンブロックは10,000〜450,000、好ましくは15,000〜150,000、特に好ましくは20,000〜100,000の程度の平均分子量を有する。
【0013】
ベースブロック共重合体の水素化法は臨界的でなく、ジエン重合体を水素化する種々の方法で達成することができる。好ましくはベースブロック共重合体は、たとえば米国特許第3,494,942号、第3,634,594号、第3,670,054号および第3,700,633号に教示されたような方法を用いて水素化される。水素化は、好ましくはベース重合体のエチレン性不飽和を初期エチレン性不飽和の20%未満まで減少させ、より好ましくは10%未満、特に好ましくは5%未満まで減少させる。芳香族不飽和は、好ましくはベースブロック共重合体の選択的水素化により20%未満だけ減少され、より好ましくは10%未満だけ減少される。
【0014】残留エチレン性不飽和を有する水素化されまたは選択的に水素化された共役ジオレフィン重合体は、単にこの重合体をエチレン系不飽和カルボン酸もしくはカルボン酸誘導体の存在下に加熱するだけで、カルボン酸もしくはカルボン酸誘導体により改質することができる。カルボン酸もしくはカルボン酸誘導体は、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、珪皮酸、クロトン酸、イソクロトン酸、メサコン酸、メチルメサコン酸などの一官能性または多官能性、特にたとえばマイレン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などの二官能性とすることができる。この方法により、重合体骨格に対する分離されたカルボン酸基または或る場合にはその連鎖の組込みも可能である。熱付加反応にて、遊離基を発生させることもできる。残留エチレン性不飽和を持っても持たなくてもよい水素化されまたは選択的に水素化された共役ジオレレィン重合体は、遊離基開始剤の存在下における高められた温度での重合体に対する不飽和酸もしくは無水物の遊離基グラフト化によってカルボキシル化することができる。この技術によるカルボン酸基の組込みは重合体骨格の開裂をもたらすと共に、開裂セグメントの一方もしくは両方の末端にカルボキシル基が組込まれる。
【0015】本発明のエポキシ樹脂組成物に有用な官能化された水素化ブロック共重合体は、改質ブロック共重合体の重量に対し0.01〜20重量%の官能基を−COOHとして含有する。より好ましくは、これらは0.1〜5重量%、特に好ましくは0.5〜3.0重量%の官能基を含有する。「カルボキシ官能化された」もしくは「カルボキシル化された」という用語は、カルボキシル基をグラフト化した或いは無水物基をグラフト化し次いで加水分解したブロック共重合体とすることができる。上記の方法はいずれも、残留不飽和が共役ジオレフィン重合体に存在する際にブロック共重合体の官能化を行なうために使用することができる。遊離基メカニズムを介するグラフト化による重合体の官能化が好ましい。この好適方法により官能化を完結すれば、共役ジオレフィンにおける残留エチレン性不飽和は、しばしば最小となる。好適な官能化エラストマー重合体の市販例はクラトンFG1901無水物−官能化線状熱可塑性エラストマー(クラトンは登録商標である)を包含する。
【0016】本発明の組成物に適するエポキシ樹脂は一般に任意の液体エポキシ樹脂であるが、ただしこれらはたとえばビスフェノール−Aにより固相まで前進(advance)することができる。好ましくは、エポキシ樹脂は175〜350の範囲のエポキシド1個当り平均重量(WPE)および340〜600の範囲の数平均分子量を有する。
【0017】一般に、エポキシ樹脂は1より大、好ましくは約2もしくはそれ以上の1,2−エポキシ当量を有する。エポキシ樹脂は飽和もしくは不飽和の脂肪族、脂環式、芳香族もしくは複素環式とすることができる。本発明に使用するのに適したエポキシ樹脂の例は多価化合物のポリグリシジルエーテル、臭素化エポキシド、エポキシノボラックなどのポリヒドロキシフェノール樹脂、グリコールもしくはポリグリコールのポリグリシジルエーテル、並びにポリカルボン酸のポリグリシジルエーテルを包含する。好ましくは、エポキシ樹脂は多価フェノールのポリグリシジルエーテルである。多価フェノールのポリグリシジルエーテルは、たとえばエピハロヒドリンをアルカリの存在下に多価フェノールと反応させて製造することができる。適する多価フェノールの例は2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA);2,2−ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシt−ブチルフェニル)プロパン;ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン;1,5−ジヒドロキシナフタレン;1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル)エタンなどを包含する。好適な多価フェノールはビスフェノール−Aである。適するエポキシ樹脂の市販例は前進(advanced)エピコート樹脂828(エピコートは登録商標である)、すなわちシェル・ケミカル・カンパニー社の製品であって380の平均分子量と180〜195の範囲のエポキシ1個当りの重量とを有する2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのジグリシジルエーテルである。
【0018】エポキシ樹脂は、本発明の方法により、分散させると共に、次いで5〜25重量%の上記官能化エラストマー重合体で前進させることにより改質される。エポキシ樹脂の改質は一般に、エラストマー材料の官能基とエポキシのオキシラン基との間の触媒による付加反応である。ブロック共重合の官能基とエポキシ基との間の反応を完結する必要はない。反応は適する溶剤中で行なうことができ、次いで生成物を粉末被覆用途のため単離する。被覆組成物に有用である安定な改質エポキシ樹脂組成物については、官能化されたブロック共重合体を液体エポキシ樹脂に分散させ、次いで前進させる。たとえば、上記のカルボキシ官能化された改質水素化ブタジエン−スチレンブロック共重合体(CFBS)を先ず最初にエピコート樹脂828に分散させ、次いでビスフェノール−A(BPA)で前進させることができる。
【0019】次の前進に適するエポキシ樹脂における改質ブロック共重合体の分散物は、高剪断ミキサーを用いる溶剤フリーの方法または溶液法にてCFBSをエポキシ樹脂中に溶融配合して製造することができる。溶剤フリーの方法において、混合時間および温度は特定のエポキシ樹脂および使用する装置に依存する。150℃以上の温度にて15分間以上の配合が好適である。任意の高機械エネルギーの混合装置を使用することができる。より高い分子量のブロック共重合体およびより高い粘度のエポキシ樹脂につき、高濃度のブロック共重合体を得るためブロック共重合体を分散させるには、たとえばミル、混練機もしくは押出器のような強力の高剪断ミキサーが必要とされる。高剪断混合の程度は、エポキシ組成物中に形成されるCFBSの粒子寸法に関係する。10μmもしくはそれ以下の数平均粒子直径を有する分散した改質ブロック共重合体粒子を形成するのに充分な程度の高剪断混合が好適であり、2μmもしくはそれ以下の分散した改質ブロック共重合体粒子を形成するのに充分な程度の高剪断混合が特に好適である。
【0020】本発明のエラストマー改質されたエポキシ樹脂組成物は、好ましくは慣用の撹拌装置の取扱および使用を容易化すべく、溶液配合により製造される。改質ブロック共重合体は、エポキシ樹脂をブロック共重合体の溶液に添加した際にこの溶液から沈澱して分散物を形成する。この分散物は、高剪断混合下に保って改質ブロック共重合体とエポキシ樹脂との間の反応を達成するのに充分な高さの温度まで加熱せねばならない。エポキシ基とカルボキシル基との間の反応は、エポキシ樹脂における改質ブロック共重合体の所望の粒子寸法が達成されるまで最小にするのが好ましい。エポキシ基とカルボキシル基との化学反応速度を増大させるには、所望ならば分散混合物は少量の触媒を含むことができる。適する触媒は第三アミン触媒、たとえばトリブチルアミン、第四アンモニウム塩(たとえば塩化テトラブチルアンモニウム)、第三ホスフェート(たとえばトリフェニルホスフェート)、第四ホスホニウム塩(たとえばエチルトリフェニルホスホニウムイオダイド)、金属塩(たとえばAMC−2(オクタン酸クロム塩))および段階反応における触媒の組合せを包含し、たとえばエチルトリフェニルホニウムイオダイドのような第四ホスホニウム塩が好適である。使用する場合、触媒は好ましくは組成物中にエポキシ樹脂組成物の全重量に対し0〜5重量%、好ましくは0.2〜2重量%の量で存在させる。
【0021】前進反応(advancement reaction)は、典型的には上記のように作成されたブロック共重合体−分散エポキシ樹脂と多価フェノールとを100〜120℃の出発温度にて組合せ、前進触媒を添加し、次いで反応を160〜200℃の温度まで500〜1,500の範囲、好ましくは700〜1,200の範囲のエポキシ当量を有する前進エラストマー改質エポキシ樹脂を生成するのに有効な時間にわたり反応させて行なわれ、この時間は一般に1〜2時間を要する。改質エポキシ樹脂および多価フェノールの前進に要する反応温度および反応時間は一般に選択される触媒に依存するが、一般に40〜200℃の範囲の温度にて0.5〜5時間の反応時間にわたり行なわれる。前進反応には二価フェノールが好適である。好ましくは、エポキシ樹脂組成物に対し15〜30重量%の二価フェノールを添加する。前進用の触媒は、反応混合物の全重量に対し0.001〜2.0重量%、好ましくは0.01〜0.4重量%の量で反応に加えられる。適する前進触媒は第三アミン触媒(たとえばトリブチルアミン)、第四アンモニウム塩(たとえば塩化テトラブチルアンモニウム)、第三ホスフェート(たとえばトリフェニルホスフェート)、第四ホスホニウム塩(たとえばエチルトリフェニルホスホニウムイオダイド)および段階反応における触媒の組合せを包含し、第三ホスホニウム塩(たとえばエチルトリフェニルホスホニウムイオダイド)が好適である。前進反応は溶剤もしくは希釈剤(たとえばキシレン、トルエンもしくはシクロヘキサン)の存在下もしくは不存在下に行なうことができる。一般に、反応体は反応温度にて液体であり、反応は溶剤もしくは希釈剤の添加なしに行なうこともできる。ブロック共重合体粒子は、分散ブロック共重合体を凝集しうる前にエポキシ樹脂のマトリックス中に捕えることにより樹脂を前進させれば安定状態になると理論化される。冷却すると反応生成物は脆い固体となる。
【0022】前進反応に適するフェノール化合物は多価フェノールである。適する多価フェノールは二価フェノールであって、芳香族もしくは多芳香族核に付着した2個のヒドロキシル基を有するフェノール、たとえばレゾルシノール、カテコール、2,2−ビス(4ーヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−スルホニルジフェノールおよびジヒドロキシジフェニルメタンである。好適な二価フェノールはビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、たとえば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)プロパン;ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン;1,5−ジヒドロキシナフタレン;1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル)エタンなどである。
【0023】さらに、(a)上記の前進エラストマー改質エポキシ樹脂と、(b)エポキシ樹脂用の硬化剤とからなる硬化性エラストマー改質エポキシ樹脂組成物は耐腐食性および耐チッピング性の被覆組成物に使用しうることが判明した。前進エラストマー改質エポキシ樹脂組成物と共に使用するのに適した硬化剤は、一般にエポキシ樹脂用の任意公知の硬化剤である。適する硬化剤は、たとえば酸官能化ポリエステル、ポリアミン、ジシアンジアミド型(たとえばジシアンジアミドおよび促進ジシアンジアミド)、イミダゾール、ポリカルボン酸およびフェノール性物質を包含する。(b)に対する(a)の量は一般に、化学量論量の±20%の範囲内である。この比は触媒の種類、硬化条件および所望の被覆特性を補うよう調節することができる。前記範囲外の比は、最適性質でない低分子量の架橋生成物をもたらしうる。
【0024】本発明のエラストマー改質エポキシ樹脂組成物は下記する粉末被覆用途のような生の用途に或いはたとえば液体被覆用途のような溶液用途に使用することができる。本発明のエラストマー改質エポキシ樹脂組成物は粉末被覆用途に特に有用である。液体被覆は慣用の被覆法、たとえば浸漬、噴霧もしくは電気付着によって施すことができ、工業被覆用途に有用である。液体被覆は、たとえば船舶および保守のための常温硬化被覆、並びに各種の工業用途に対する焼成被覆として特に有用である。新規なエラストマー改質エポキシ樹脂はたとえば触媒、顔料、充填剤、光安定剤および酸化防止剤のような添加剤を含むこともできる。エラストマー改質エポキシ樹脂を粉末被覆組成物で施す場合、たとえば流れ調整剤、ポッピング防止剤および粉末流動材のような慣用の粉末被覆添加剤も含ませることができる。
【0025】新規なエラストマー改質エポキシを含有する被覆組成物は、この種の被覆組成物の架橋速度を増大させるため小割合の触媒を含むことができる。焼成温度は通常120〜204℃の範囲である。適する触媒は第四アンモニウム塩、第四ホスホニウム塩、ホスフィンおよびイミダゾールである。その例は塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウムもしくは沃化テトラブチルアンモニウム、エチルトリフェニルホスホニウムアセテート、トリフェニルホスフィンおよび2−メチルイミダゾールを包含する。使用する場合、触媒は好ましくは組成物中に、この被覆組成物の全重量に対し0〜5重量%、好ましくは0.2〜2重量%の量で存在させる。本発明の粉末被覆用途によれば、被覆組成物の各成分を溶融配合することにより、熱硬化性の耐チッピング性粉末被覆組成物が作成される。これは、先ず最初に各成分を衛星ミキサーで乾式配合し、次いで混合物を押出器にて80〜130℃の範囲の温度で溶融配合して行なうことができる。次いで、押出物を冷却し、粒状配合物まで粉末化する。
【0026】次いで熱硬化性の耐チッピング性粉末被覆組成物を、たとえば鋼材もしくはアルミニウムのような金属の基体に直接施すことができる。たとえばプラスチックおよび複合材のような非金属性基体も使用することができる。静電噴霧により或いは流動床を用いて施すことができる。静電噴霧が好適方法である。基体は適宜加熱した後に粉末被覆組成物を施して、均一かつ厚い粉末付着を促進することができる。被覆用粉末を施した後、粉末被覆された基体を、典型的には120〜204℃にて1〜60分間にわたり焼成する。粉末被覆組成物は、たとえば未処理の末下塗り鋼材、或いは予備処理された、すなわち燐酸化された下塗りされてない鋼材のような裸金属に直接施すことができる。さらに、粉末被覆組成物は電気付着された下塗りの薄い層を有する燐酸化鋼材に対し、粉末被覆組成物を施す前に硬化させ或いは硬化させずに施すこともできる。金属基体に対する電気付着した下塗被覆はたとえばユニプライム(登録商標)3150プライマーのような陰極電気付着の下塗組成物とすることができる。
【0027】本発明の粉末被覆組成物は、CTBNで改質された慣用の粉末被覆組成物と比べて向上した安定性および処理性を示す。これらは粘着性が低く、容易な取扱性をもたらすが、尚早なゲル化の傾向を持たない。さらに、本発明の粉末被覆組成物から作成された被覆は黄色化を示すことが少ない。エラストマー改質された粉末被覆組成物を施こしかつ硬化させた後、少なくとも1つの仕上層を耐チッピング性被覆層の上に施すことができる。仕上層はたとえばポリエステル系被覆、アクリル系被覆およびアクリル/ポリエステル含有被覆とすることができ、メラミン樹脂もしくはイソシアネートで硬化させ、或いはたとえばグリシジルアクリレート被覆のようなエポキシ系被覆とすることもできる。さらに、耐候性被覆のためアミンで硬化させた脂肪族エポキシとすることもできる。仕上層は溶剤系、無溶剤、水性系もしくは粉末系被覆とすることができる。エラストマー改質エポキシを含有する被覆層は、この種の仕上層、並びに電気付着された下塗被覆層に対し優秀な中塗付着を有し、これにより金属基体に対する全複合被覆に優秀な耐チッピング性を付与する。
【0028】本発明の組成物は、硬化および貯蔵の条件に際し安定なエラストマー層を有する被覆組成物を与える。これは、所望のチッピング防止を与えるべく自動車用途に使用することができる。たとえば電気付着した下塗層とエラストマー改質エポキシを含有する層と仕上層とを含む自動車被覆を石チッピングを受ける自動車の部分に使用することができる。同様に、電気付着した下塗層とエラストマー改質エポキシを含有する層とを含む被覆を、一般に仕上被覆されてない領域における下地被覆として使用することもできる。本発明の被覆された物品は−20〜370℃の温度範囲および自動車により一般に遭遇する腐食環境にて耐チッピング性と耐腐食性と優秀な中塗付着とを維持することができる。さらに、仕上層を持ったまたは持たない金属基体に対するエラストマー改質エポキシを含有した層の適用は、典型的には自動車用途ほど腐食性でない環境、たとえば器具被覆にも使用して耐チッピング性と優秀な中塗付着とを付与することもできる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する。実施例1下表1は、カルボキシル化ブタジエン−スチレンブロック共重合体(CFBS)改質されたエポキシ樹脂組成物、並びに改質剤を含まない比較例およびカルボキシ末端ブタジエン−アクリロニトリル(CTBN)改質剤を含む比較例を示している。
【0030】表1中に樹脂1として同定されるCFBS改質の固体エポキシ樹脂は、次の手順を用いて作成した:使用したCFBSブロック共重合体はポリスチレン−水素化ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体であって50,000の分子量と30重量%のスチレン含有量とを有し、選択水素化の後に過酸化物の存在下で無水マレイン酸と共に押出グラフト化されたものである。無水マレイン酸レベルは1.9重量%結合である。50gのブロック共重合体と40gのシェル・ゾル(登録商標)B急速蒸発性炭化水素溶剤と120gのメチルエチルケトンと40gのエピコート樹脂828とを1000mlのビーカーに入れた。シルバーソン高速分散器を用いて全成分を溶解させると共に、その温度を60℃まで上昇させた。連続分散させながら、予め60℃まで予備加熱された410gのエピコート樹脂828を混合物に添加し、1.5時間かけて190℃にした。この操作期間にわたり、ほぼ全部の溶剤を蒸発させた。190℃にてさらに15分間にわたり配合物を保持した後、これを緩和な撹拌下に130℃まで冷却し、次いで165.3gのビスフェノール−A(BPA)と0.4gのエチルトリフェニルホスホニウムイオダイド(ETPPI)とを添加した。高速分散下で、混合物を170℃となし、1.5時間保った。この保持の際、残留する溶剤が除去された。得られた665gの溶融樹脂を次いでアルミニウム皿で冷却して固化させた。
【0031】表1中にSTDとして同定される未改質の固体エポキシ樹脂は、次のように作成した:1442gのエピコート樹脂828と558gのBPAとを2リットルのガラス樹脂鍋に入れた。この鍋に撹拌機、凝縮器、吹込チューブおよび温度指示計のための4個の開口部を有する蓋を装着した。樹脂鍋を包囲する電気加熱用外套を用いて、混合物の温度を90℃まで1時間かけて上昇させた。次いで、0.12gのETPPI触媒を添加すると共に、混合物を30分間かけて160℃まで上昇させ、発熱させ、さらに170℃に3.5時間保った。この生成物をアルミニウム皿に注ぎ入れて、冷却すると共に固化させた。
【0032】表1中にAおよびBとして同定されるCTBN改質の固体エポキシ樹脂は、次のように作成した;Aについては651.5gのエピコート樹脂828と248.5gのBPAと100.0gのCTBN1300×8(B.F.グッドリッチ・カンパニー社から入手しうる)とを2リットルのガラス樹脂鍋に入れた。上記STD樹脂と同一の装置にて、0.3gのETPPIと0.6gのイルガノックス1010(チバ・ガイギー社から入手しうる酸化防止剤、イルガノックスは登録商標である)とを、初期混合物を1時間かけて90℃まで加熱した後に添加した。次いで混合物を30分間にて160℃まで上昇させ、発熱させ、次いで170℃に3.5時間保った。この生成物をアルミニウム皿に注ぎ入れて、冷却すると共に固化させた。実施例Bも同様に作成したが、ただし584.6gのエピコート樹脂828と215.6gのBPAと200gのCTBN1300×8とを添加した。これらエラストマー改質エポキシ樹脂組成物の性質を下表1に示す。
【0033】
【表1】
表1 組成 STD CTBN 1300X8 (%) 0 10 20 0 CFBSブロック共重合体 0 0 0 7.51ビスフェノール−A 27.9 24.85 21.54 24.85エピコート 828 72.1 65.15 58.46 67.64ETPPI (0.06) (0.03) (0.03) (0.06) イルガノックス 101 - (0.06) (0.06) - 性質 エボキシ当量: 計算値 720 809 893 725 測定値 725 812 1075 763 溶液粘度, 13.4 27.1 - 17.4 (MEK中40重量%), cP 溶融粘度, ポアズ 150C 27 53 160 41 ガラス転移点, 58 47 58 56 DSC,中点値, ℃メトラー融点,℃ 89 96 95 93
【0034】CFBS改質のエポキシ樹脂組成物は、貯蔵に際しエラストマーの肉眼的な劣化、分離もしくは沈澱を伴なわずに安定な固体である。この種のCFBS−改質エポキシ樹脂組成物には、イルガノックス1010のような酸化防止剤を用いる必要のないことが判明した。
【0035】実施例2下表2は、実施例1に記載したエポキシ樹脂組成物から作成された粉末被覆組成物を示している。表2に示した各成分はそそれぞれ衛星ミキサーにて約2〜3分間にわたり配合し、次いでバスPR−46押出器を介し溶融配合した。押出物を冷却ロールで冷却し、チャンクまで破砕し、次いでハンマーミルで微粉末まで磨砕した。次いで、粉末を100メッシュ篩で篩分して過大寸法の粒子を除去した。得られた粉末被覆組成物を静電噴霧ガンにより研磨鋼材板の上に静電噴霧した。最終厚さ約2ミルの層を施し、205℃のオーブンで10分間硬化させた。これらエラストマー改質粉末被覆の性能を下表2に示す。
【0036】性能データから見られるように、CFBSの混入はCTBN含有の粉末被覆組成物と対比して粉末被覆組成物のゲル化時間を実質的に低下させなかった。このことは、CFBS改質エポキシ樹脂の化学安定性を示唆し、最小の副反応を示すと思われ、したがって尚早なゲル化を防止する。さらに、CFBS改質粉末被覆物品の極めて低い黄色化は性能における低い黄色値によって証明される。CFBS改質エポキシ樹脂の高いTgおよび粘着性の欠如のため、この粉末は物理的に一層安定であると共に取扱および処理が一層容易である。硬化した粉末の高いTg値は、靱性の損失なしに一層良好な温度耐性を与えると予想される。大きい塊がなくかつ被覆に不均一性がないことで証明されるように、安定な被覆組成物が得られる。
【0037】
【表2】
表2 エラストマー改質粉末被覆組成物実施例 STD A 1 エピコート樹脂2002**(g) 554 304 -- エピコート樹脂2002−FC−10** 65 65 65 CTBN改質エポキシ樹脂1 -- 250 -- CFBS改質エポキシ樹脂2 -- -- 554 エピキュアP−1083 31 31 31 TiO2 350 350 350 註 *:シェル・ケミカル・カンパニー社、USAから入手しうる促進ジシアンジアミド硬化剤。
**:シェル・ケミカル・カンパニー社、USAから入手しうる液体エポキシ樹脂とBPAとの前進により製造された固体の粉末被覆樹脂。
FC−10は10%のポリアクリレート流れ調整剤を含有する。
1:表1の組成物B。
2:表1の組成物1。
3:エピキュアは登録商標である。
【0038】
【表3】
表2(続き)ゲル化時間,秒 176℃ 168 36 151 202℃ 67 20 63光沢% 20℃ 94 88 77 60℃ 99 94 82色:L(白色) 92.5 92.5 91.9a(赤色/緑色,+/−) -1.1 -1.1 -1.1b(黄色/青色, +/−) 1.0 2.9 2.4MEK 耐性 全て100回の複摩擦に合格鉛筆硬度 全て7Hの引掻硬度を与えた。
外観, 平滑度, 1-2 4 4-5 (1−5, 最良〜最悪) 傾斜板流動: 10 Min. 205℃, mm 65 43 32 20 Min. 178℃,mm 85 56 40ガラス転移点,DSC,中点値, ℃ 粉末 61.6 65.5 66.2 硬化粉末 107.6 103.4 108.6

【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)未改質液体エポキシ樹脂に対し5〜30重量%のカルボキシ官能化された水素化共役ジオレフィン/モノアルケニルアレーンブロック共重合体を未改質液体エポキシ樹脂中に分散させて、エラストマー分散したエポキシ樹脂組成物を生成させ、(b)エラストマー分散したエポキシ樹脂組成物と最終のエラストマー改質エポキシ樹脂組成物の重量に対し15〜30重量%の多価フェノール化合物とを促進触媒の存在下に40〜200℃の範囲の温度にて、500〜1,500の範囲のエポキシ当量を有する固体エラストマー改質エポキシ樹脂を生成させるのに有効な時間にわたり接触させ、(c)前記固体エラストマー改質エポキシ樹脂を回収することを特徴とするエラストマー改質エポキシ樹脂組成物の製造方法。
【請求項2】 エポキシ樹脂が二価フェノールのグリシジルエーテルである請求項1に記載の方法。
【請求項3】 カルボキシ官能化された水素化共役ジオレフィン/モノアルケニルアレーンブロック共重合体が式:Az −(B−A)y −Bx〔式中、Aは主としてモノアルケニル芳香族炭化水素モノマー単位からなる線状もしくは分枝鎖の高分子ブロックであり、Bは主として共役ジオレフィンモノマー単位を含有する線状もしくは分枝鎖の高分子ブロックであり、xおよびzは独立して0もしくは1であり、yは1〜20の範囲の整数である〕のカルボキシル化されたベースブロック共重合体からなる請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】 カルボキシ官能化された水素化共役ジオレフィン/モノアルケニルアレーンブロック共重合体が式:〔Bx −(A−B)y −Az n −C−Pn’〔式中、Aは主としてモノアルケニル芳香族炭化水素モノマー単位からなる線状もしくは分枝鎖の高分子ブロックであり、Bは主として共役ジオレフィンモノマー単位を含有する線状もしくは分枝鎖の高分子ブロックであり、xおよびzは独立して0もしくは1であり、yは1〜20の範囲の整数であり、nおよびn’は0〜100の数であってn+n’≧3であり、Cは多官能性カップリング剤で形成されたカプルドもしくはラジアル重合体のコアであり、各Pは同一もしくは異なる重合体ブロックもしくは重合体セグメントであって一般式:B’x'−(A’−B”)y'−A”z'を有し、ここでA”はAと同一でも異なってもよい主としてモノアルケニル芳香族炭化水素モノマー単位を含有する重合体ブロックであり、B’はBと同一でも異なってもよい主として共役ジオレフィンモノマー単位を含有する重合体ブロックであり、A’−B”はモノアルケニル芳香族炭化水素モノマー単位A’と共役ジオレフィンモノマー単位B”とを含有する重合体ブロックであり、A’−B”モノマー単位はランダム、テーパードもしくはブロックとすることができ、A’およびB”のそれぞれがブロックであればA’ブロックはA”と同一でも異なってもよくかつB”はB’と同一でも異なってもよく、x’およびz’は独立して0もしくは1に等しい数であり、y’は0〜20の数であってx’+y’+z’の合計は1より大もしくは1に等しい〕のカルボキシル化されたベースブロック共重合体からなる請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の方法により得られるエラストマー改質エポキシ樹脂組成物
【請求項6】 請求項5に記載のエラストマー改質エポキシ樹脂組成物を含む被覆組成物。

【特許番号】特許第3023515号(P3023515)
【登録日】平成12年1月21日(2000.1.21)
【発行日】平成12年3月21日(2000.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−85938
【出願日】平成3年3月27日(1991.3.27)
【公開番号】特開平4−224818
【公開日】平成4年8月14日(1992.8.14)
【審査請求日】平成10年1月20日(1998.1.20)
【出願人】(390023685)シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ (411)
【氏名又は名称原語表記】SHELL INTERNATIONALE RESEARCH MAATSCHAPPIJ BESLOTEN VENNOOTSHAP
【参考文献】
【文献】特開 昭59−196376(JP,A)
【文献】特開 昭48−59198(JP,A)
【文献】特開 平3−9946(JP,A)
【文献】特開 昭63−308027(JP,A)
【文献】特開 昭58−17160(JP,A)
【文献】特許2949375(JP,B2)