説明

粉砕機

【課題】ケーシング及び回転翼を洗浄する際の作業性を向上させて、品質のよい粉砕物を得ることができる粉砕機を提供すること。
【解決手段】粉砕機1は、被粉砕物の投入口2a及び吐出口2bを有するケーシング2と、被粉砕物を粉砕する第1回転翼3A及び第2回転翼3Bと、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bが内設された粉砕室2cと、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bが設けられた回転軸4と、回転軸4を回転させる駆動部5と、ケーシング2及び駆動部5を積載した架台10とを備えている。架台10及びケーシング2は、第1架台10Aと第1ケーシング2Aとからなる第1分割体1Aと、第2架台10Bと第2ケーシング2Bとからなる第2分割体1Bと、に分割及び接合可能に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農産物、食品、鉱物、医薬品等の被粉砕物を粉砕する粉砕機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被粉砕物を細かく粉砕(微粒子化)する粉砕機としては、湿式粉砕機と乾式粉砕機とがある。湿式粉砕機としては、スラリー状の被粉砕物同士を衝突させることによって、被粉砕物の乳化や、粒子の微細化を施すことのできる装置が知られている。
【0003】
乾式粉砕機としては、ケーシング内の対向した二つの回転翼を回転させることによって発生する気流に被粉砕物を乗せ、被粉砕物の回転翼等への衝突を繰り返すことにより、被粉砕物を細かく粉砕し、吐出口に接続された吸引装置で粉砕物を吸引して回収する粉砕機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
その他の乾式粉砕機としては、投入口側回転翼及び吐出側回転翼の回転方向の前方に位置する側の総表面積と、回転数の積の比率を条件にした装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、回転翼とケーシング内の間隔を変えることによって、ケーシング内の気流を調整する粉砕機が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3739303号公報(図1及び図2)
【特許文献2】特許第3762257号公報(図1〜図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の乾式粉砕機では、装置内部の二つの回転翼及びケーシングを取り外して洗浄する際、一方の回転翼に回転軸を介在して嵌合される二つの駆動部のうちの少なくとも一方を軸方向にスライド移動させて粉砕室から分離させる必要がある。このため、従来の乾式粉砕機は、装置全体が大型化するという課題と、回転軸を精緻に離間及び移動させることができず、メンテナンス性が悪化するという課題と、があった。
【0007】
粉砕機は、一台で多種多様な被粉砕物を粉砕することができるため、被粉砕物を他の物に変更する際に、ケーシング内の粉砕室及び回転翼を洗浄し、付着した粉砕物を取り除いて、残存物が混じらないようにしてから他の被粉砕物の粉砕を行う必要がある。従来の粉砕機は、その洗浄作業を行う際、ケーシング、回転翼、回転軸などを洗浄し易いように分解することができないため、分解作業、洗浄作業及び掃除作業をする際の作業性が悪いという課題があった。
これに伴って、洗浄精度が悪化し、回転翼等に付着した被粉砕物や塵埃を除去できず、粉砕物の品質の悪化を招くという課題があった。
【0008】
そこで、本発明は、このような課題を解決するために創案されたものであり、ケーシング及び回転翼を洗浄する際の作業性を向上させて、品質のよい粉砕物を得ることができる粉砕機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明に係る粉砕機は、被粉砕物を投入する投入口、及び、粉砕処理された粉砕物を吐出する吐出口を有するケーシングと、前記被粉砕物を粉砕するための回転翼と、前記回転翼が回転可能に内設されると共に、前記投入口及び前記吐出口に連通する粉砕室と、前記回転翼が設けられた回転軸と、前記回転軸を回転させる駆動部と、前記ケーシング及び前記駆動部を積載した架台と、を備えた粉砕機であって、前記架台及び前記ケーシングは、前記架台の半体を形成する第1架台と、この第1架台に載設され前記ケーシングの半体を形成する第1ケーシングと、からなる第1分割体と、前記架台の半体を形成する第2架台と、この第2架台に載設され前記ケーシングの半体を形成する第2ケーシングと、からなる第2分割体と、に分割及び接合可能に設けられていることを特徴とする。
【0010】
かかる構成によれば、粉砕機は、架台及びケーシングが、架台の半体を形成する第1架台と、この第1架台に載設されケーシングの半体を形成する第1ケーシングと、からなる第1分割体と、架台の半体を形成する第2架台と、この第2架台に載設されケーシングの半体を形成する第2ケーシングと、からなる第2分割体と、に分割及び接合可能に設けられていることによって、粉砕室が二つに分離した状態に開放されて粉砕室内を容易に洗浄することができる。
さらに、粉砕機は、ケーシング及び回転翼を洗浄及び点検する際、第1分割体と第2分割体とに全体が二分割できることによって、ケーシング内及びケーシング内の部品を容易に洗浄及び点検することができる。このため、洗浄作業及び点検作業の作業性を向上させて、品質のよい粉砕物を得ることができる。
【0011】
また、第1架台と第2架台とは、互いに接合した際に接合する接合分離面を有すると共に、前記接合分離面の端部に設けられた連結部によって互いに旋回可能に連結されていることが好ましい。
【0012】
かかる構成によれば、粉砕機は、第1架台と第2架台とが、互いに接合した際に接合する接合分離面を有すると共に、接合分離面の端部に設けられた連結部によって互いに旋回可能に連結されていることにより、連結部を中心として第1架台と第2架台とを旋回させて、第1架台及び第2架台の接合分離面を分離させて互いに開放した状態にできる。このため、第1架台及び第2架台にそれぞれ載設された第1ケーシング及び第2ケーシングは、互いに二つに分離して第1ケーシング及び第2ケーシングの内部(粉砕室の一部)を作業者の作業し易い方向に開放して向けることができるので、洗浄作業や回転翼の着脱作業(交換作業)が行い易くなる。
【0013】
また、本発明に係る粉砕機において、前記回転翼は、前記第1ケーシング内に回転自在に配置された第1回転翼と、前記第2ケーシング内に回転自在に配置された第2回転翼と、からなり、前記駆動部は、前記第1回転翼が設けられた第1回転軸を回転駆動させる第1駆動部と、前記第2回転翼が設けられた第2回転軸を回転駆動させる第2駆動部と、からなり、前記第1架台には、前記第1ケーシングと前記第1駆動部とが載設され、前記第2架台には、前記第2ケーシングと前記第2駆動部とが載設されていることが好ましい。
【0014】
かかる構成によれば、駆動部は、第1架台に載設された第1駆動部と、第2架台に載設された第2駆動部とからなることによって、架台を第1架台と第2架台とに分離した際に、第1駆動部を第1回転軸に連結し、第2駆動部を第2回転軸にそれぞれ連結したまま粉砕機全体を二分割できるため、分割するときの作業を容易に行うことができる。
【0015】
また、本発明に係る粉砕機において、前記粉砕室内に配置された前記回転翼は、1つの回転軸に取り付けられ、前記1つの回転軸は、前記第2ケーシングに支持されると共に、1つの前記駆動部によって回転駆動され、前記第1架台には、前記第1ケーシングが載設され、前記第2架台には、前記第2ケーシングと前記駆動部とが載設されていることが好ましい。
【0016】
かかる構成によれば、粉砕機は、回転翼が、1つの回転軸に取り付けられ、1つの回転軸が、第1ケーシングまたは第2ケーシングに支持されると共に、1つの駆動部によって回転駆動されるようになっても、第1ケーシングと第2ケーシングとを互いに離間して開放すれば、第1ケーシング内、第2ケーシング内、及び、回転翼を容易に洗浄したり、メンテナンスを行ったりすることができる。
【0017】
また、本発明に係る粉砕機において、前記第1ケーシングと前記第2ケーシングとの間には、前記第1ケーシングに着脱可能に設けられた第1磨耗交換部材と、前記第2ケーシングに着脱可能に設けられた第2磨耗交換部材と、が介在されていることが好ましい。
【0018】
かかる構成によれば、粉砕機は、第1ケーシングと第2ケーシングとの間に、第1磨耗交換部材及び第2磨耗交換部材が着脱自在に介在されていることによって、第1磨耗交換部材及び第2磨耗交換部材が磨耗したり、破損したりした場合、第1磨耗交換部材及び第2磨耗交換部材を新品のものに交換することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る粉砕機は、ケーシング及び回転翼を洗浄する際の作業性を向上させて、品質のよい粉砕物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る粉砕機を示す概略正面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る粉砕機を示す側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る粉砕機のケーシング内の構造を示す概略縦断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る粉砕機を示す平面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る粉砕機のメンテナンス時の状態を示す平面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る粉砕機の第1変形例を示す図であり、粉砕機のケーシング内の構造を示す概略縦断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る粉砕機の第1変形例を示す図であり、粉砕機のメンテナンス時の状態を示す平面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る粉砕機の第2変形例を示す図であり、粉砕機のケーシング内の構造を示す概略縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る粉砕機1を説明する。なお、粉砕機1は、設置状態によって、前後左右の方向が変わるが、便宜上、図1に示す状態を前側から見た正面として説明する。
まず、粉砕機1を説明する前に、この粉砕機1で粉砕する被粉砕物を説明する。
【0022】
≪被粉砕物の構成≫
被粉砕物は、例えば、米、麦、お茶等の農産物、カニ甲羅、くま笹、健康食品等の食品、医薬品、電池の原料等の工業用材料、鉱物等の種々の物からなる。つまり、被粉砕物は、図1に示すように、投入口2aから投入可能な大きさの物で、回転翼3(図3参照)で粉砕可能なものであればよく、特に限定されない。
【0023】
≪粉砕機の構成≫
図2に示すように、粉砕機1は、例えば、人間の高さの1/2程度の高さに形成された比較的小型の装置であり、連結部6によって粉砕機1の全体が、第1分割体1Aと第2分割体1Bとに二分割できるように構成されている。
【0024】
図3に示すように、この粉砕機1は、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bを回転させて被粉砕物を粉砕する装置である。粉砕機1は、被粉砕物を投入する投入口2aと、被粉砕物を吐出する吐出口2bと、粉砕物を粉砕するための第1回転翼3A及び第2回転翼3Bと、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bが回転可能に内設された粉砕室2cと、第1ケーシング2Aと第2ケーシング2Bとに分離可能に形成されたケーシング2と、第1ケーシング2Aと第2ケーシング2Bとを固定するケーシング固定機構72(分割体固定機構7)と、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bにそれぞれ設けられた回転軸4(第1回転軸4A及び第2回転軸4B)と、第1回転軸4A及び第2回転軸4Bを回転させる第1駆動部5A及び第2駆動部5Bと、第1架台10Aと第2架台10Bとからなる架台10と、第1架台10Aと第2架台10Bと回動可能に連結する連結部6(図5参照)と、第1分割体1Aと第2分割体1Bとを固定する分割体固定機構7と、第1分割体1Aに対して第2分割体1Bを旋回するための分割体旋回レバー8と、を主に備えている。
図3に示すように、粉砕機1は、中央部を中心として略左右対称に、前記した各部材が配置されているので、適宜同じ符号を付記して一方の説明をして、他方の説明を省略する。
【0025】
<投入口及び投入側筒部の構成>
図3に示すように、投入口2aは、不図示の被粉砕物を少量ずつ投入して、被粉砕物を粉砕室2cに供給するための供給口である。この投入口2aは、粉砕室2cを形成するケーシング2の上部に形成された投入側筒部2eの開口部であり、粉砕室2cに連通されている。投入口2aは、例えば、被粉砕物を入れ易くするために、不図示の投入口側流路を介して被粉砕物供給装置やホッパ等に接続されている。
投入側筒部2eは、ケーシング2に一体形成された筒状の部位である。
【0026】
<吐出口及び吐出側筒部の構成>
吐出口2bは、粉砕処理した粉砕物を粉砕室2c内から粉砕室2c外へ吐出する排出口である。この吐出口2bは、粉砕室2cを形成するケーシング2の上部の投入側筒部2eと対称な位置に設けられた吐出側筒部2fの開口部であり、粉砕室2cに連通している。吐出口2bは、例えば、不図示の吐出側流路を介して粉砕物を回収する集塵装置等に接続されている。
吐出側筒部2fは、ケーシング2に一体形成された筒状の部位である。
なお、図3に示すように、前記吐出口2bは、ケーシング2の上部に配置した場合を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、ケーシング2の横側、下側等のその他の部位に配置しても構わない。
【0027】
<回転翼(第1回転翼及び第2回転翼)の構成>
回転翼3は、被粉砕物を粉砕する第1回転翼3A及び第2回転翼3Bからなり、粉砕室2c内に回転可能に配置されている。第1回転翼3Aと第2回転翼3Bとは、互いに所定間隔を介して対向して粉砕室2c内に回転自在に配置されている。第1回転翼3A及び第2回転翼3Bは、第1回転軸4A及び第2回転軸4Bの内側先端部4Aa,4Baに固定されたキャップ42とスペーサ43A,43Bとの間に挟まれた状態で固定されている。回転翼3は、例えば、5〜12枚程度の羽を有するインペラからなり、表面にコーティングが施され、3,000から10,000rpmの回転速度で回転する。
【0028】
<粉砕室の構成>
粉砕室2cは、投入口2aから投入された被粉砕物が供給され、回転可能に内設された第1回転翼3A及び第2回転翼3Bで粉砕が行われる空間であり、ケーシング2内に形成されている。粉砕室2cは、この中で細かく砕かれた粉砕物が吐出口2bから粉砕室2c外に吐出されるように形成されている。粉砕室2cは、粉砕作業時に、二つに分割されたケーシング2(第1ケーシング2A及び第2ケーシング2B)によって密閉空間が形成され、メンテナンス時に、ケーシング2の左右方向の分断面が二つに分離されて開放された状態になるように形成されている。
【0029】
<ケーシングの構成>
図3に示すように、ケーシング2は、前記投入口2aと、前記吐出口2bと、前記粉砕室2cと、前記投入側筒部2eと、吐出側筒部2fと、軸受支持部2g,2hと、第1ケーシング2Aと、第2ケーシング2Bと、ケーシング固定機構72(分割体固定機構7)と、連結部6(図5参照)と、シール材(図示省略)と、を有する略筒状の部材である。ケーシング2の左右側面部の軸受支持部2g,2hには、水平方向に向けて延設された回転軸4(第1回転軸4A及び第2回転軸4B)の先端側が、シール材44A,44Bを介在して回動自在に軸支する軸受部材45A,45Bが設けられている。
【0030】
図4は、粉砕機の運転時の状態を示す平面図であり、第1ケーシングと第2ケーシングとが合致していると共に、第1分割体と第2分割体とが合致して1つの粉砕機を形成しているときの状態を示す。図5は、粉砕機のメンテナンス時の状態を示す平面図であり、第2分割体を連結部を中心として第1分割体から90度旋回させて、第1ケーシングから第2ケーシングを分離させたときの状態を示す。
【0031】
図4に示すように、ケーシング2及び後記する架台10は、架台10の半体を形成する第1架台10Aと、この第1架台10Aに載設されケーシング2の半体を形成する第1ケーシング2Aと、からなる第1分割体1Aと、架台10の半体を形成する第2架台10Bと、この第2架台10Bに載設されケーシング2の半体を形成する第2ケーシング2Bと、からなる第2分割体1Bと、に分割及び接合可能に設けられている。
【0032】
また、ケーシング2と架台10(粉砕機1)は、後記するケーシング固定機構72及び架台固定機構71のノブ7aを回動操作して緩め、そのノブ7aを手前側に引っ張ってレバー7bを係合部7dから解除し、分割体旋回レバー8を手で持って連結部6を中心として回動させることによって、図5に示すように、第1ケーシング2Aと第2ケーシング2Bとの分離(開放)と、第1架台10A(第1分割体1A)と第2架台10B(第2分割体1B)との分離と、を一度に行うことが可能となる。
【0033】
また、図5に示すように、ケーシング2及び架台10(粉砕機1)は、その分離した状態から分割体旋回レバー8を回動操作して、連結部6を中心として第2ケーシング2Bを第1ケーシング2A側へ、第2架台10B(第2分割体1B)を第1架台10A(第1分割体1A)側へ押し戻すことにより、元の合体した状態に復帰し、断面視して略筒状の粉砕室2cが形成されるようになっている。
【0034】
軸受支持部2g,2hは、軸受部材45A,45Bを支持する部位であり、第1ケーシング2A及び第2ケーシング2Bの左右中央に形成された側面視して略円筒状の支持部である。軸受支持部2g,2hは、軸受部材45A,45Bにそれぞれ外嵌されたシール材44A,44Bに常に当接した状態に配置されている。
シール材44A,44Bは、粉砕室2cを密閉して、軸受支持部2g,2hと第1回転軸4A及び第2回転軸4Bとの間から外部へ粉塵等が漏れるのを防止するためのゴム製の環状部材である。
【0035】
<第1ケーシング及び第2ケーシングの構成>
図3及び図4に示すように、第1ケーシング2Aと第2ケーシング2Bは、ケーシング2の中央部を縦に二分するように形成され、互いに接合した際に密着する接合分離面2Aa,2Baを有する略左右対称形状の一対のハウジング半体である。
第1ケーシング2Aは、前記吐出口2b、第1回転軸4A及びケーシング固定機構72を備え、当該第1ケーシング2Aに挿入された第1回転軸4Aを軸支する軸受部材45Aが軸受支持台46A(図2参照)によって第1架台10A上に載設されることにより、第1架台10A上に水平に配置されている。
第2ケーシング2Bは、前記投入口2a、第2回転軸4B及びケーシング固定機構72を備え、当該第2ケーシング2Bに挿入された第2回転軸4Bを軸支する軸受部材45Bが軸受支持台46B(図2参照)によって第2架台10B上に載設されることにより、第2架台10B上に水平に配置されている。
【0036】
<分割体固定機構の構成>
図1に示すように、分割体固定機構7は、連結部6を中心として回動した状態に二つに分離可能な第1分割体1Aと、第2分割体1Bとを合致した状態にロックしたり、その状態から開放してアンロック状態にしたりするためのロック装置である。この分割体固定機構7は、架台10の正面において、接合分離面10Aa,10Baを介して第1架台10Aから第2架台10Bに亘って設けられた架台固定機構71と、ケーシング2の外周部の複数箇所(例えば、2箇所)において、接合分離面2Aa,2Baを介して第1ケーシング2Aから第2ケーシング2Bに亘って設けられたケーシング固定機構72と、を備えている。
【0037】
架台固定機構71とケーシング固定機構72とは、第1分割体1Aと第2分割体1B、及び、第1ケーシング2Aと第2ケーシング2Bとをそれぞれ密着結合した状態を保持したり、その保持した状態を開放したりすることが可能なものであれば、その構成は特に限定されない。例えば、架台固定機構71及びケーシング固定機構72は、作業者が操作する際に把持するノブ7aと、先端部にノブ7aが固定され、基端部が軸支されたレバー7bと、レバー7bの基端部が前後方向に回動自在に軸支される回動支持部7cと、第1分割体1Aと第2分割体1Bとを合致させて固定する際にレバー7bの先端部寄りの部位が係合する係合部7dと、を備えて構成されている。
【0038】
図4に示すように、ノブ7aは、例えば、レバー7bの先端部に形成された雄ねじ部(図示省略)に螺合する雌ねじ部(図示省略)を有する略円盤状の部材からなる。
レバー7bは、ロック時(運転時)に、倒すように回動させて係合部7dに係合した状態(ロック状態)にする。レバー7bは、アンロック時(メンテナンス時)に、垂直に立てた状態に操作して係合部7dから離間させる。
回動支持部7cは、例えば、第1ケーシング2Aの上端部から上方向に向けて突設された一対の舌片と、中央部がレバー7bの下端部に挿通されて、両端部がこの舌片に穿設された軸孔に軸入される軸ピンと、から構成されている。
係合部7dは、その回動支持部7cに対応する第2ケーシング2Bに突設された略U字状の突起からなる。
【0039】
<分割体旋回レバーの構成>
図4に示すように、分割体旋回レバー8は、第2分割体1Bを第1分割体1Aに対して連結部6を中心として回動させるときに、作業者が把持して第2分割体1Bから分離させたり、接合させたりするための部材であり、例えば、鋼管等からなる。分割体旋回レバー8は、基端部に設けられたブラケット81を第2分割体1Bの軸受部材45Bにボルト締めすることによって固定されて、第2分割体1Bに一体的に取り付けられている。
【0040】
前記第1ケーシング2Aの接合分離面2Aaと、第2ケーシング2Bの接合分離面2Baとの間には、前記した不図示のシール材が設けられて、第1ケーシング2Aと第2ケーシング2Bとの間に密着させて、粉砕室2cの気密性を保つための部材であり、ゴム部材からなる。シール材は、接合分離面2Aaまたは接合分離面2Baの一方に形成された溝に挿入されて、第1ケーシング2Aと第2ケーシング2Bとが合致したときに、粉砕室2cを密閉させて、粉砕された粉砕物や、粉砕中の粉砕音が外に漏れるのを抑制することができる。
【0041】
≪回転軸の構成≫
図3に示すように、回転軸4(第1回転軸4A及び第2回転軸4B)は、駆動部5(第1駆動部5A及び第2駆動部5B)のモータ(図示省略)の回転がモータ回転伝達機構52を介して伝達されて、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bをそれぞれ回転駆動させるための軸であり、水平方向に向けて配置されている。第1回転軸4A及び第2回転軸4Bは、基端部4Ab,4Bbに従動プーリ52Ab,52Bbが固定され、先端部に第1回転翼3A,第2回転翼3Bが固定され、中央部に軸受部材45A,45Bが回転自在に外嵌されている。
軸受部材45A,45Bは、第1回転軸4A及び第2回転軸4Bにおいて、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bと従動プーリ52Ab,52Bbとの間に配置された段付円筒状の部材であり、ケーシング2の軸受支持部2g,2hによって支持されている。軸受部材45A,45Bは、ケーシング2の軸受支持部2g,2hとの接触面に、粉塵及び粉砕音の漏れ防止用の環状のシール材44A,44Bが外嵌されている。
【0042】
≪駆動部の構成≫
図4に示すように、駆動部5は、回転軸4を回転させるための装置である。駆動部5は、第1ケーシング2Aに回転自在に内設された第1回転翼3Aが設けられた第1回転軸4Aを回転駆動させる第1駆動部5Aと、第2ケーシング2Bに回転自在に内設された第2回転翼3Bが設けられた第2回転軸4Bを回転駆動させる第2駆動部5Bと、からなる。
第1駆動部5A及び第2駆動部5Bは、それぞれ駆動部支持体53A,53B(図2参照)を介在して第1架台10A及び第2架台10B上に載設されている。この第1駆動部5A及び第2駆動部5Bによって回転された第1駆動軸51A及び第2駆動軸51Bの回転は、モータ回転伝達機構52A,52B(52)を介在して第1回転軸4A及び第2回転軸4Bに伝達されて回転させる。
【0043】
モータ回転伝達機構52A,52B(52)は、それぞれ後記するモータ(図示省略)と、第1駆動軸51A及び第2駆動軸51Bと、原動プーリ52Aa,52Baと、従動プーリ52Ab,52Bbと、伝達ベルト52Ac,52Bcとを備えて構成されている。
モータ(図示省略)は、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bの回転駆動源である電動機であり、第1駆動部5A及び第2駆動部5Bにそれぞれ内設されている。
駆動軸51(第1駆動軸51A及び第2駆動軸51B)は、前記各モータ(図示省略)のモータ軸であり、先端に原動プーリ52Aa,52Baが固定されている。
原動プーリ52Aa,52Baは、不図示のモータのモータ軸に外嵌されて、モータ軸を回転させるベルト車である。
従動プーリ52Bb,52Abは、回転軸4の基端部4Ab,4Bb側に固定されて、共に回転するベルト車である。
伝達ベルト52Ac,52Bcは、原動プーリ52Aa,52Baと従動プーリ52Ab,52Bbとに巻き掛けられて原動プーリ52Aa,52Baの回転を従動プーリ52Ab,52Bbに伝えるためのベルトである。
【0044】
≪架台の構成≫
図2に示すように、架台10は、ケーシング2、駆動部5等を主に載設した取付台であり、連結部6によって回動可能に連結された第1架台10Aと第2架台10Bとに分割及び接合可能に二分割されている。この架台10は、被粉砕物を粉砕する場合、図4に示すように、第1架台10Aと第2架台10Bを結合し、この結合状態を架台固定機構71(図1参照)及びケーシング固定機構72(図4参照)のノブ7aを操作してレバー7bを係合部7dに固定することによって保持した状態にしてから駆動部5を駆動させて粉砕作業が行われる。
【0045】
第1架台10A及び第2架台10Bは、例えば、金属製骨格フレームの組立体からなる。第1架台10Aと第2架台10Bの下面の端部四箇所には、ローラ11とレベル調整器12とがそれぞれ設けられて、移動させたり、固定させたりできるようになっている。また、第1架台10Aと第2架台10Bとは、互いに接合した際に接合する接合分離面10Aa,10Baを有すると共に、接合分離面10Aa,10Baの端部に設けられた連結部6によって互いに旋回可能に連結されている。
【0046】
≪連結部の構成≫
図4に示すように、連結部6は、第1分割体1Aの第1架台10Aと、第2分割体1Bの第2架台10Bとを旋回可能(回動可能)に連結するための部材であり、例えば、ヒンジ部材からなる。連結部6は、例えば、第1架台10aに締結具6dによって固定された第1ヒンジ6cと、第2架台10bに締結具6dによって固定された第2ヒンジ6bと、この第2ヒンジ6bの軸筒部と第1ヒンジ6cの軸筒部とに回動自在に軸挿されて連結された支軸6aと、からなる。
【0047】
[作用]
以上のように構成された本実施形態に係る粉砕機1の作用、動作を粉砕作業順に、各図を参照しながら説明する。
【0048】
≪粉砕機の運転時≫
粉砕機1の運転時の場合、図1に示すように、第1架台10Aと第2架台10Bとは、互いに接合された状態に、架台固定機構71によって保持されている。また、第1ケーシング2Aと第2ケーシング2Bは、互い合致して接合された状態で、ケーシング固定機構72によって保持されている。第1ケーシング2A及び第2ケーシング2B内の第1回転翼3Aと第2回転翼3Bとは、相対向する水平方向を向いた状態で、粉砕室2c内に配置されている。
【0049】
≪被粉砕物を粉砕する場合≫
図4に示すように、粉砕機1で被粉砕物を粉砕する場合は、まず、電源(図示省略)をONにして第1駆動部5A及び第2駆動部5Bを回転駆動させる。すると、第1駆動部5A及び第2駆動部5Bが回転して、その回転が原動プーリ52Aa,52Ba、伝達ベルト52Ac,52Bc、従動プーリ52Ab,52Bb、及び、第1回転軸4A及び第2回転軸4Bを介して第1回転翼3A及び第2回転翼3Bに伝達されて、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bが回転する。
【0050】
次に、被粉砕物を少量ずつ投入口2aに投入する。投入された被粉砕物は、第1回転翼3A、第2回転翼3B、粉砕室2cの内壁、及び、被粉砕物同士に衝突して粉砕され、吐出口2bから集塵装置(図示省略)に送られて回収される。
被粉砕物を投入口2aから所定量(例えば、1kg程度)投入したら、一旦投入を停止し、不図示の集塵装置に集めた被粉砕物を回収する。
前記作業を繰り返して行い、被粉砕物を多量に粉砕処理して、粉砕物を生成する。
【0051】
粉砕機1は、このように、第1駆動部5A及び第2駆動部5Bが回転駆動させて、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bからなる2つの回転翼3で被粉砕物を粉砕すれば、微細に粉砕加工することができる。
また、粉砕機1は、第1駆動部5Aまたは第2駆動部5Bのうちの一方を回転駆動させて、第1回転翼3Aまたは第2回転翼3Bのどちらか一方で被粉砕物を粉砕加工すれば、被粉砕物を粗く加工することができる。
【0052】
≪粉砕機のメンテナンス時≫
第1回転翼3A、第2回転翼3B及び粉砕室2cを洗浄あるいは掃除したり、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bを交換したりするメンテナンス時には、まず、架台固定機構71及びケーシング固定機構72のノブ7aを掴んでレバー7bを操作して係合部7dとのロック状態を解除する。
【0053】
次に、図5に示すように、分割体旋回レバー8を持って、第1分割体1Aに対して連結部6を中心として第2分割体1Bを開放方向に回動させて、第2ケーシング2Bを第1ケーシング2Aから分離する。すると、第1ケーシング2A及び第2ケーシング2B内の粉砕室2cが開放され、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bが粉砕室2c内から現れる。
【0054】
例えば、分割体旋回レバー8を持って第1分割体1Aに対して連結部6を中心として第2分割体1Bを90度回転した場合は、図5に示すような旋回状態になる。作業者は、このように第1ケーシング2Aと第2ケーシング2Bとを分離状態にしてから、第1ケーシング2A及び第2ケーシング2Bの接合分離面2Aa,2Baの前面側に立って、第1ケーシング2A及び第2ケーシング2B内の粉砕室2c,2cと、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bとの洗浄作業や、回転翼3等が故障した場合の部品交換作業や、メンテナンス作業を行う。この場合、作業する粉砕室2c,2c、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bが作業者の前にあるので、作業性を向上させることができる。
なお、ケーシング2や駆動部5を元の運転時の状態に戻す場合は、前記した手順と逆の操作を行えばよい。
【0055】
[第1変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。なお、既に説明した構成は同じ符号を付してその説明を省略する。
図6は、本発明の実施形態に係る粉砕機の第1変形例を示す図であり、粉砕機のケーシング内の構造を示す概略縦断面図である。図7は、本発明の実施形態に係る粉砕機の第1変形例を示す図であり、粉砕機のメンテナンス時の状態を示す平面図である。
【0056】
例えば、前記実施形態で説明した粉砕機1は、図3〜図4に示すように、第1回転軸4A及び第2回転軸4Bからなる2つの回転軸4と、第1駆動部5A及び第2駆動部5Bからなる2つの駆動部5と、を備えた粉砕機1を説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、粉砕機1の回転軸4’及び駆動部5’は、図6及び図7に示すように、それぞれ1つであっても構わない。
【0057】
この場合、回転軸4’は、例えば、二分割されたケーシング2の一方の第2ケーシング2Bに回動自在に片持ち支持させる。回転軸4’には、基端部4b側から軸受部材45B、スペーサ43、第2回転翼3B、スペーサ43’、第1回転翼3Aを介在して先端部にキャップ42’を取り付ける。第1ケーシング2A’は、軸受部のない器形状に形成する。
図7に示すように、第1架台10A’には、駆動部5が載設されず、前記ケーシング2の一方の第1ケーシング2A’のみが載設される。
【0058】
このようにしても、ケーシング2が、第1ケーシング2A’と第2ケーシング2Bとに分離及び結合できるため、第1回転翼3A及び第2回転翼3Bとの洗浄作業や、回転翼3等が故障した場合の部品交換作業や、メンテナンス作業を容易に行うことができる。
なお、回転軸4’に互いに対向配置された第1回転翼3A及び第2回転翼3Bは、一体に形成し、1個からなる回転翼であっても構わない。
【0059】
[第2変形例]
図8は、本発明の実施形態に係る粉砕機の第2変形例を示す図であり、粉砕機のケーシング内の構造を示す概略縦断面図である。
また、図8に示すように、第1ケーシング2A”の接合分離面2A”aと、第2ケーシング2B”の接合分離面2B”aには、第1ケーシング2A”側、または、第2ケーシング2B”側にOリング等のシール材S1を設けてもよい。このようにすれば、第1ケーシング2A”と第2ケーシング2B”との間の密閉性を向上させることができる。
【0060】
また、図8に示すように、第1ケーシング2A”及び第2ケーシング2B”は、互い合致させた際に、互いに当接し合う接合分離面2A”a,2B”aに、着脱自在な第1磨耗交換部材21及び第2磨耗交換部材22を着脱自在に介在させてもよい。
この場合、第1磨耗交換部材21及び第2磨耗交換部材22は、ボルト等からなる締結具23,24によって第1ケーシング2A”及び第2ケーシング2B”に交換可能に取り付けられる略厚板状の部材からなり、第1ケーシング2A”及び第2ケーシング2B”の一部を形成する。
このようにすれば、第1磨耗交換部材21及び第2磨耗交換部材22が磨耗等によって磨耗したり、損傷したりした際には、第1磨耗交換部材21及び第2磨耗交換部材22を適宜に交換することができる。
【0061】
また、第1磨耗交換部材21及び第2磨耗交換部材22と、第1ケーシング2A”及び第2ケーシング2B”との間には、Oリング等からなるシール材S2を介在して密閉性を向上させることが好ましい。
【0062】
[その他の変形例]
また、前記実施形態で説明した粉砕機1は、図5に示すように、第2分割体1Bを第1分割体1Aに対して連結部6を中心として旋回させた際に、この粉砕機1とは別の粉砕機(図示省略)の分割体を第1分割体1A、あるいは、第2分割体1Bの少なくとも一方に結合して駆動させて使用しても構わない。
この場合、第1分割体1Aの第1ケーシング2Aと、第2分割体1Bの第2ケーシング2Bとにそれぞれ他の粉砕機の分割体を取り付ければ、粉砕機の合計台数が2台になるため、台数が増加した分だけ、粉砕作業の作業効率を倍にアップさせることができる。
【0063】
なお、図5のように分割した第1分割体1A及び第2分割体1Bに取り付ける他の粉砕機の分割体は、例えば、図6及び図7に示すような蓋状の第1ケーシング2A’であっても構わない。
【0064】
また、前記実施形態では、図5に示すように、メンテナンス時に、第1分割体1Aに対して第2分割体1Bを90度旋回した場合を例に挙げて説明したが、旋回する角度は、この角度に限定されるものではない。
一方の第1分割体1Aに対して他方の第2分割体1Bを旋回する旋回角度は、作業者が作業し易い角度であればよく、一方または他方の分割体を、連結部6を中心として作業が行い易い適宜な角度に回動すればよい。
【0065】
また、回転翼3の一例として、同一形状の第1回転翼3Aと第2回転翼3Bとを対称に配置したインペラの場合を例に挙げて説明したが、第1回転翼3Aと第2回転翼3Bは、互いに相違した羽根形状や厚さのものを配置しても構わない。
【0066】
また、前記実施形態では、左右の第1分割体1A及び第2分割体1Bを手動で旋回して分離及び結合する場合を説明したが、連結部6に電動歯車機構(図示省略)を設けて、電動で自動的に旋回するようにしても構わない。
【0067】
また、前記実施形態では、本発明に係る粉砕機1の一例として、図2に示すような小型の装置を例挙げて説明したが、その大きさは、設置場所や用途や粉砕する被粉砕物等によって適宜に変更しても適用可能である。
【符号の説明】
【0068】
1,100 粉砕機
1A 第1分割体
1B 第2分割体
2 ケーシング
2A,2A’,2A” 第1ケーシング(ケーシング)
2Aa、2A”a 接合分離面
2B,2B” 第2ケーシング(ケーシング)
2Ba,2B”a 接合分離面
2a 投入口
2b 吐出口
2c 粉砕室
3 回転翼
3A 第1回転翼(回転翼)
3B 第2回転翼(回転翼)
4,4’ 回転軸
4A 第1回転軸(回転軸)
4B 第2回転軸(回転軸)
5 駆動部
5A 第1駆動部(駆動部)
5B 第2駆動部(駆動部)
6 連結部
10 架台
10A,10A’ 第1架台(架台)
10B 第2架台(架台)
10Aa,10Ba 接合分離面
21 第1磨耗交換部材
22 第2磨耗交換部材
110 分割体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被粉砕物を投入する投入口、及び、粉砕処理された粉砕物を吐出する吐出口を有するケーシングと、
前記被粉砕物を粉砕するための回転翼と、
前記回転翼が回転可能に内設されると共に、前記投入口及び前記吐出口に連通する粉砕室と、
前記回転翼が設けられた回転軸と、
前記回転軸を回転させる駆動部と、
前記ケーシング及び前記駆動部を積載した架台と、を備えた粉砕機であって、
前記架台及び前記ケーシングは、前記架台の半体を形成する第1架台と、この第1架台に載設され前記ケーシングの半体を形成する第1ケーシングと、からなる第1分割体と、
前記架台の半体を形成する第2架台と、この第2架台に載設され前記ケーシングの半体を形成する第2ケーシングと、からなる第2分割体と、
に分割及び接合可能に設けられていることを特徴とする粉砕機。
【請求項2】
前記第1架台と前記第2架台とは、互いに接合した際に接合する接合分離面を有すると共に、
前記接合分離面の端部に設けられた連結部によって互いに旋回可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の粉砕機。
【請求項3】
前記回転翼は、前記第1ケーシング内に回転自在に配置された第1回転翼と、
前記第2ケーシング内に回転自在に配置された第2回転翼と、からなり、
前記駆動部は、前記第1回転翼が設けられた第1回転軸を回転駆動させる第1駆動部と、
前記第2回転翼が設けられた第2回転軸を回転駆動させる第2駆動部と、からなり、
前記第1架台には、前記第1ケーシングと前記第1駆動部とが載設され、
前記第2架台には、前記第2ケーシングと前記第2駆動部とが載設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粉砕機。
【請求項4】
前記粉砕室内に配置された前記回転翼は、1つの回転軸に取り付けられ、
前記1つの回転軸は、前記第2ケーシングに支持されると共に、1つの前記駆動部によって回転駆動され、
前記第1架台には、前記第1ケーシングが載設され、
前記第2架台には、前記第2ケーシングと前記駆動部とが載設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粉砕機。
【請求項5】
前記第1ケーシングと前記第2ケーシングとの間には、前記第1ケーシングに着脱可能に設けられた第1磨耗交換部材と、
前記第2ケーシングに着脱可能に設けられた第2磨耗交換部材と、が介在されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の粉砕機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−86032(P2013−86032A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229273(P2011−229273)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 日刊工業新聞社が、2011年10月14日に発行した日刊工業新聞の第6頁において、小倉孝太、杉野岳、大坪雅之、中川泰伸、青木卓也及び寺信行が発明した粉砕機について公開した。 [刊行物等] 北日本新聞社が、2011年10月14日に発行した北日本新聞の第5頁において、小倉孝太、杉野岳、大坪雅之、中川泰伸、青木卓也及び寺信行が発明した粉砕機について公開した。 [刊行物等] 富山新聞社(北國新聞社富山本社)が、2011年10月14日に発行した富山新聞の第4頁において、小倉孝太、杉野岳、大坪雅之、中川泰伸、青木卓也及び寺信行が発明した粉砕機について公開した。 [刊行物等] 中日新聞北陸本社が、2011年10月14日に発行した北陸中日新聞の第15頁において、小倉孝太、杉野岳、大坪雅之、中川泰伸、青木卓也及び寺信行が発明した粉砕機について公開した。 [刊行物等] 日本経済新聞社が、2011年10月19日に発行した日本経済新聞の第35頁において、小倉孝太、杉野岳、大坪雅之、中川泰伸、青木卓也及び寺信行が発明した粉砕機について公開した。
【出願人】(000132161)株式会社スギノマシン (144)
【Fターム(参考)】