説明

粉粒体の搬送装置

【課題】搬送中における粉粒体の飛散、及び異物の混入を抑制するとともに、機材の設置場所の制約を無くし得る粉粒体の搬送装置を提供する。
【解決手段】計量器で予め計量された粉粒体を空気を用いて所定の位置まで搬送する粉粒体の搬送装置1である。前記粉粒体が投入される供給部2と、前記粉粒体が取り出される排出部と、前記供給部2と前記排出部との間を接続するフレキシブルホース4と、前記供給部2から投入された前記粉粒体を排出部側へと送る前記フレキシブルホース4内に、空気流を生成する空気送給部5とを有し、かつ前記排出部は、前記粉粒体を排出しうる粉粒体排出口6と、前記粉粒体を通さない多孔質のフィルター7を介して前記空気流を外部に排気する排気口8を有する排気流路9とを具える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給部から投入された粉粒体を空気を用いて搬送する粉粒体の搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、タイヤ等のゴム製品等の製造工程では、計量器で計量された原材料や化学薬品等の粉粒体を、バンバリーミキサー等の加工機械に供給する方法として、作業員による直接投入の他、計量器から加工機械までのびるトラフを前後に振動させる電磁フィーダー等を使用することが知られている。
【0003】
しかしながら、このような方法では、粉粒体を加工機械まで搬送する途中で、該粉粒体の一部が空気中に飛散することにより搬送量に誤差が生じ、又は粉粒体中に異物が混入することによって製品の品質にバラツキが生じるという問題があった。
【0004】
また、電磁フィーダーを用いる場合、トラフの長さに制限があるため、計量器を加工機械の近傍に設置する必要があり、機材設置場所に制約があった。
【0005】
なお、粉粒体の搬送装置に関連する先行技術としては次のものがある(下記特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2001−206554号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上のような実情に鑑み案出されたもので、粉粒体をフレキシブルホースを経由させて空気搬送するとともに、粉粒体を取出す排出部に、粉粒体排出口と、多孔質フィルターを介在させた排気流路とを設けることを基本として、搬送中における粉粒体の飛散や異物の混入を抑制するとともに、機材の設置場所の制約を無くし得る粉粒体の搬送装置を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のうち請求項1記載の発明は、計量器で予め計量された粉粒体を空気を用いて所定の位置まで搬送する粉粒体の搬送装置であって、前記粉粒体が投入される供給部と、前記粉粒体が取り出される排出部と、前記供給部と前記排出部との間を接続するフレキシブルホースと、前記フレキシブルホース内に前記供給部から投入された粉粒体を排出部側へと送る空気流を生成する空気送給部とを有し、かつ前記排出部は、容器状をなすとともに前記粉粒体を排出しうる粉粒体排出口と、前記粉粒体を通さない多孔質のフィルターを介して前記空気流を外部に排気する排気口を有する排気流路とを具えることを特徴とする。
【0009】
また請求項2記載の発明は、前記フィルターは、前記粉粒体排出口の上方に設けられるとともに、該フィルターに捕集された前記粉粒体を粉粒体排出口に落下させる落下手段を具える請求項1記載の粉粒体の搬送装置である。
【0010】
また請求項3記載の発明は、前記落下手段は、前記排気口を開閉しうる開閉弁と、一端が高圧空気源に接続されかつ他端が前記開閉弁と前記フィルターとの間に接続された空気管路とからなり、前記排気口を閉じた状態で前記空気管路から高圧空気を供給する請求項2記載の粉粒体の搬送装置である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明は、供給部に投入された粉粒体を、フレキシブルホースを介してかつ空気流を用いて排出部側へと搬送する。このように、供給部から排出部までは、フレキシブルホースで接続されるので、大気中への粉粒体の飛散や異物の混入を防止しうる。従って、予め計量された粉粒体の質量変化を抑制し、安定した粉粒体の搬送を可能とする。また、空気流とフレキシブルホースとを用いて粉粒体を搬送するため、供給部から排出部までの距離を比較的長く設定し得るとともに、屈曲及び伸縮自在のフレキシブルホースを機材の設置場所に応じて変形して使用できる。これにより、機材設置場所の制約を無くすことができる。
【0012】
また、排出部は、容器状をなすとともに、粉粒体を排出しうる粉粒体排出口と、粉粒体を通さない多孔質のフィルターを介して空気流を外部に排気する排気口を有する排気流路とを具える。これにより、粉粒体の外部排出を防止でき、粉粒体排出口から精度良く計量された量で取り出すことができる。
【0013】
また、請求項2に係る発明では、フィルターが粉粒体排出口の上方に設けられるとともに、該フィルターに捕集された粉粒体を粉粒体排出口に落下させる落下手段を具える。これにより、フィルターに捕集された粉粒体をその直下の粉粒体排出口へと容易に導くことができ、ひいては粉粒体の定量搬送の精度を向上し得る。
【0014】
また、請求項3に係る発明では、落下手段が、排気口を開閉しうる開閉弁と、一端が高圧空気源に接続されかつ他端が開閉弁と、フィルターとの間に接続された空気管路とからなり、排気口を閉じた状態で空気管路から高圧空気が供給される。これにより、高圧空気がフィルターを逆流して、該フィルター表面に捕集された粉粒体を、粉粒体排出口へと確実に落下させ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の粉粒体の搬送装置(以下、単に「搬送装置」ということがある。)1の全体概略図を示す。該搬送装置は、種々の粉粒体を搬送するために用いられるが、本実施形態では、1回の搬送量が比較的少量(例えば1000g未満程度)の粉粒体の搬送に好適である。また、本実施形態では、タイヤ用のゴムに配合される補強剤であるカーボンブラックを搬送する態様を示す。
【0016】
図1に示されるように、前記搬送装置1は、粉粒体が投入される供給部2と、粉粒体が取り出される排出部3と、該供給部2と該排出部3との間を接続するフレキシブルホース4と、該フレキシブルホース4内に粉粒体を搬送するための空気流を生成する空気送給部5とを有する。
【0017】
図2に拡大して示されるように、前記供給部2は、漏斗状に形成されたホッパー11からなり、上部側に形成されかつ下に向かって先細状をなす投入部18と、該投入部18に連なりかつ下方に向かって斜めに傾斜しかつほぼ一定の内径でのびる円筒状の筒状部19とを有する。また、筒状部19には、投入部18との接続部近傍に、第1のフランジ部21aが一体に形成される。
【0018】
前記空気送給部5は、エジェクタ部12と、該エジェクタ部12に高圧空気を供給する空気供給機15とを含んで構成される。
【0019】
前記エジェクタ部12は、ホッパー11の筒状部19より大きな内径を有しかつ該筒状部19に同心で外挿された円筒状の外筒部12aと、該外筒部12aの下部に連なる導管部12bと、前記外筒部12aに側方から接続された気体導入管12cとを含む。また、外筒部12aの上縁には、第2のフランジ部21bが形成される。そして、この第2のフランジ部21bは、気密性を有するガスケット22を介して、ホッパー11に設けられた第1のフランジ部21aにボルト23及びナット24で締結される。これにより、ホッパー11とエジェクタ部12とが一体に固着される。
【0020】
エジェクタ部12では、その外筒部12aと筒状部19との間にリング状の空隙S1が設けられる。空隙S1の上部側は、前記ガスケット22より外気と遮断され気密性が保持されている。但し、ガスケット22の材料などを変更する他、ボルト23及びナット24を緩めること等によって、その気密性を調整できる。また、筒状部19は一定の外径でのびる一方、外筒部12aは下部側で内径が絞られているため、空隙S1の下部側は、絞られた開口部T1を介して前記導管部12bへと連通している。なお、導管部12bには、フレキシブルホース4の一端が気密に接続されている。
【0021】
前記空気供給機15は、開閉コック26(図1に示す)を介してエジェクタ部12に接続される。開閉コック26は、エジェクタ部12と空気供給機15との間を連通又は遮断しうる。空気供給機15としては、特に限定されないが、圧縮された空気を送るエアーコンプレッサの他、空気に圧力を与えて送り出すブロアなどが用いられても良い。その最大吐出圧力については、搬送する粉粒体の種類、大きさ、及びフレキシブルホース4の長さ等に応じて適宜設定される。
【0022】
また、前記排出部3は、図3に拡大して示されるように、容器状をなすとともに空気とともに粉粒体が送られてくるタンク部10を具える。該タンク部10には、粉粒体を該タンク部10から排出しうる粉粒体排出口6と、粉粒体を通さない多孔質のフィルター7を介して空気流を外部に排気する排気口8を有する排気流路9とを具える。
【0023】
前記タンク部10は、略円柱状に形成されかつ上開放のタンク本体10aと、該タンク本体10aの下部に連なるとともに、下に向かって先細状をなし前記粉粒体排出口6に連なるテーパ部10bと、前記タンク本体10aの上部に着脱自在かつ空気の行き来が可能に固着された小気室を形成するチャンバー部10cと、前記タンク本体10aから外方にのび前記フレキシブルホース4の他端が気密に接続される流入管10dとを含む。チャンバー部10cとタンク本体10aとは、各々のフランジ17a、17bを向き合わせかつクランプ装置16を閉止することにより気密に固定される。前記クランプ装置16は、例えば揺動レバー16aの揺動操作によってチャンバー部10cのフランジ17bをタンク本体10aのフランジ17aへと押圧又は開放でき、その操作性に優れる。また、流入管10dは、タンク本体10aの内部にのび、かつその下方に排出孔14が形成されている。
【0024】
前記粉粒体排出口6は、本実施形態では、テーパ部10bの下端に設けられた孔によって形成される。該粉粒体排出口6には、例えば仮想線で示されるように、ヒンジ等によって開閉可能な蓋が設けられても良く、また加工機械の原料投入部までのびるホース等(図示省略)が接続されても良い。
【0025】
また、チャンバー部10cは、タンク本体10aの上部を塞ぐとともに、少なくとも一つの開口部Oが設けられた下板10c1を有する。これにより、下板10c1を境界として、チャンバー部10cとタンク本体10aとは、この開口部Oを経由して空気の行き来が可能に構成される。
【0026】
また、前記開口部Oには、搬送される粉粒体を通さない小孔を有する多孔質のフィルター7が気密に装着される。本実施形態において、フィルター7は、粉粒体排出口6の上方に位置する。また、フィルター7は、例えば上開放の円筒状に形成され、その上部に形成されたフランジ等を介して前記下板10c1に気密に取り付けられるとともに、前記タンク本体10a内へと垂下している。ただし、フィルター7の形状などは、任意に変更しうるのは言うまでもない。また、フィルター7は、搬送する粉粒体を通さない多孔質材であれば種々のものが採用でき、例えば耐熱性及び耐化学薬品性等に優れしかも独立気孔を有する多孔質セラミックなどの非金属フィルタや、多孔質アルミなどの金属フィルタ等が好適である。
【0027】
このようなフィルターは、タンク部10のタンク本体10a内から空気と粉粒体とを分別し空気のみをチャンバー部10c内に導入するのに役立つ。さらに、チャンバー部10cの上部には、本実施形態では2つの開口ポート42が設けられ、各開口ポート42には、管路40の一端が接続されている。そして、管路40の他端は、外気に連通する排気口8をなす。これにより、前記開口部O、チャンバー部10c及び管路40によって、排気流路9が形成される。
【0028】
また、本実施形態の搬送装置1は、フィルター7に捕集された粉粒体を、粉粒体排出口6に落下させる落下手段31を具える。該落下手段31は、前記管路40に設けられた排気口8を開閉しうる開閉弁32と、高圧空気を供給する高圧空気源33と、一端がこの高圧空気源33に接続されかつ他端が前記開閉弁32とフィルター7との間に接続された空気管路34とを含んで構成される。
【0029】
前記空気管路34は、例えば、高圧空気源33からの高圧空気の供給及び停止を制御し得るとともに、空気供給機15からの空気流が空気管路34へ進入することを防ぐ開閉コック35が設けられている。また、前記開閉弁32は、例えば遠隔操作可能な電磁弁であって、排気口8を開閉できる。なお、前記高圧空気源33には、例えばエアーコンプレッサの他、ブロアなどが用いられても良い。
【0030】
前記フレキシブルホース4は、供給部2と排出部3との間を接続する。本実施形態のフレキシブルホース4は、その一端がエジェクタ部12の導管部12b(図2に示す)に接続されるとともに、他端が排出部3に設けられる流入管10d(図3に示す)に接続される。フレキシブルホース4は、自在に屈曲、変形しうるるものであれば、種々のものが採用できる。
【0031】
以上のように構成された本実施形態の搬送装置1の粉粒体の搬送手順について説明する。粉粒体の供給に先立ち、先ず、排出部3側において、開閉コック35を操作して空気管路34側が閉じられるとともに、開閉弁32を操作して排気口8を外気に連通させておく。
【0032】
しかる後、空気送給部5側の開閉コック26(図1に示す)を開き、図4に示されるように、高圧空気Aを気体導入管12cからエジェクタ部12内に送給する。空隙S1の上方はガスケット22によって密閉されているので、空隙S1に至った高圧空気は、下方の開口部T1側へ向かう空気流C1を発生させる。この際、前記開口部T1は下流側に向かって厚さが狭められているため、空気流C1は流速を増して該開口部T1から導管部12bへと噴射される。そして、筒状部19の下端部V1近傍は、高速で流れる空気流C1によって真空状態となり、投入部18から筒状部19に向かう吸引力Gが生じる。なお、ガスケット22の機密度を調整することにより、図4に矢印L1で示すように、高圧空気Aのガスケット22からの漏れ量を変え、前記吸引力Gや空気流C1の強弱を調整できる。
【0033】
また、前記空気流C1は、エジェクタ部12に接続されるフレキシブルホース4を経由して流入管10dへと送給される。そして、図5(a)に示されるように、空気流C1は、流入管10dの排出孔14、タンク部10のタンク本体10a及びフィルター7を介してチャンバー部10cに供給される。また、空気流C1は、チャンバー部10cに接続された管路40に進入するが、開閉コック35によって空気管路34側が閉じられているので、開閉弁32を経て排気口8より外気に排出される。
【0034】
このような空気流C1が継続循環している搬送装置1に、粉粒体Pが投入部18から投入されると、前述のようにホッパー11に生ずる吸引力Gによって、該粉粒体Pが筒状部19の下方まで吸い込まれるとともに、空気流C1によって、フレキシブルホース4を経由して流入管10dへと搬送される。なお、フレキシブルホース4がある程度の距離や数箇所の屈曲を有していても、強力な前記空気流C1によって粉粒体Pを導管部12bから流入管10dまで円滑に搬送できる。
【0035】
そして、図5(a)に示したように、粉粒体Pは、排出孔14より、空気流とともにタンク部10のタンク本体10a内に排出され、重力によって下方の粉粒体排出口6へと落下しから取り出しされる。なお、粉粒体Pは、空気流C1とともに上部に飛散した場合でも、フィルター7によってチャンバー部10c内への進入が阻止される。しかも、フィルター7は、多孔質材からなるので、粉粒体Pは、フィルター7の表面で捕集され、空気流C1の停止により前記タンク本体10aに容易に落下させることができる。
【0036】
このように、本実施形態の搬送装置1は、供給部2と排出部3との間をフレキシブルホース4によって接続しかつ空気流によって粉粒体を搬送しうる結果、空気中への粉粒体の飛散や異物の混入を防止しうる。これにより、搬送装置1は、搬送中における粉粒体の質量変化を抑制することによって、粉粒体Pを安定して定量搬送でき、加工品のバラツキ等を抑制しうる。また、本実施形態の搬送装置1では、供給部2から排出部3までの距離を長く設定し得るとともに機材設置場所の制約を無くし得る。なお、タイヤ用のゴムに配合されるカーボンブラックは、通常、混練の段階で粒子を小さくする必要がある。しかし、本実施形態の搬送装置1でカーボンブラックを搬送した場合、各粒子のフレキシブルホースの内壁との接触や粒子同士の衝突により、搬送中に粒子径を小さくさせる作用が得られる。これは、カーボンブラックとゴムとの練り時間の節約に役立つ。
【0037】
なお、本実施形態の搬送装置1は、構造が簡素化されているため、容易に手入れし得る。例えば、最も手入れが必要とされる排出部3では、タンク本体10aとチャンバー部10cとが、揺動レバー16aの揺動操作によってワンタッチで取り外し可能なクランプ装置16で固定されている。従って、クランプ装置16の操作により、タンク本体10aとチャンバー部10cとを容易に離脱させ、タンク本体10aの内部の洗浄や、フィルター7の取替えなどのメンテナンス作業を容易とする。
【0038】
また、前記落下手段31の作用について述べると、先ず、開閉コック26(図1に示す)を締めることにより、空気送給部5からの高圧空気Aの送給が停止される。次に、図5(b)に示されるように、開閉弁32を作動させて排気口8を閉じ、かつ、開閉コック35によって空気管路34を排気流路9へと連通させる。空気送給部5からの高圧空気C2は、空気管路34から排気流路9へ進入するが、排気口8が開閉弁32によって閉じられているので、高圧空気C2は、該排気口8から排出されることなく、チャンバー部10c及びフィルター7へと送給される。フィルター7の内部から外部へ向かって高圧空気が噴射されるため、フィルター7の表面に捕集された粉粒体Pが、該高圧空気C2の圧力によって、フィルター7の下方に設けられた粉粒体排出口6へ落下し得る。
【0039】
このような落下手段31を設けることにより、フィルター7に捕集された粉粒体Pをも粉粒体排出口6へと導くことができるので、予め計量された粉粒体Pの定量搬送の精度をより一層向上し得る。また、落下手段31により、フィルター7を逆洗することもできるので、粉粒体Pの目詰まりによる空気流の排出能力の低下を抑え、しかも該フィルター7の寿命を延ばし得る。なお、例えば流入管10dや排出孔14には、空気供給機15からの空気流C1のみを案内し、かつ高圧空気C2によって巻き上げられた粉粒体Pの逆流を防止し得る一方向弁が取付けられることもできる。
【0040】
また、前記落下手段31は、以上のような形態に限定されるものではなく、例えば、フィルター7に振動を与えることによって該フィルター7に捕集された粉粒体Pを粉粒体排出口6に落下させるものでも良い。
【0041】
以上、本発明の特に好ましい形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の実施形態に変更して利用できる。例えば、粉粒体の搬送形態として、上記実施形態ではエジェクタを利用するものを示したが、排気口8側にブロア等で負圧を発生させ、ホッパー11に投入された粉粒体Pを吸引して搬送するようにも構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の粉粒体の搬送装置の全体図である。
【図2】その供給部を示す断面図である。
【図3】その排出部を示す断面図である。
【図4】供給部における空気流の流れる状態を説明する断面図である。
【図5】(a)排出部での空気流の流れを説明する断面図、(b)粉粒体を粉粒体排出口に落下させる落下手段を説明する断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 粉粒体の搬送装置
2 供給部
3 排出部
4 フレキシブルホース
5 空気送給部
6 粉粒体排出口
7 フィルター
8 排気口
9 排気流路
P 粉粒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量器で予め計量された粉粒体を空気を用いて所定の位置まで搬送する粉粒体の搬送装置であって、
前記粉粒体が投入される供給部と、
前記粉粒体が取り出される排出部と、
前記供給部と前記排出部との間を接続するフレキシブルホースと、
前記フレキシブルホース内に前記供給部から投入された粉粒体を排出部側へと送る空気流を生成する空気送給部とを有し、
かつ前記排出部は、容器状をなすとともに前記粉粒体を排出しうる粉粒体排出口と、前記粉粒体を通さない多孔質のフィルターを介して前記空気流を外部に排気する排気口を有する排気流路とを具えることを特徴とする粉粒体の搬送装置。
【請求項2】
前記フィルターは、前記粉粒体排出口の上方に設けられるとともに、該フィルターに捕集された前記粉粒体を粉粒体排出口に落下させる落下手段を具える請求項1記載の粉粒体の搬送装置。
【請求項3】
前記落下手段は、前記排気口を開閉しうる開閉弁と、一端が高圧空気源に接続されかつ他端が前記開閉弁と前記フィルターとの間に接続された空気管路とからなり、前記排気口を閉じた状態で前記空気管路から高圧空気を供給する請求項2記載の粉粒体の搬送装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate