粉粒物用容器
【課題】煩雑な操作を伴わず、内容物への計量具の埋没と、内容物による計量具の持ち手の汚染との防止が図れる粉粒物用容器を提供する。
【解決手段】内容物収納部20、及び該内容物収納部20に並設され計量具を収納する計量具収納部10を備えた容器本体2と、該容器本体2の開口部を塞ぐ蓋体4とを備え、前記計量具収納部10は、第一の開口部11が前記内容物収納部20の第二の開口部21に対向するように、回動可能に前記内容物収納部20に蝶着されていることよりなる。前記容器本体2の内面形状は、前記容器本体2の外面形状を嵌入可能であることが好ましい。
【解決手段】内容物収納部20、及び該内容物収納部20に並設され計量具を収納する計量具収納部10を備えた容器本体2と、該容器本体2の開口部を塞ぐ蓋体4とを備え、前記計量具収納部10は、第一の開口部11が前記内容物収納部20の第二の開口部21に対向するように、回動可能に前記内容物収納部20に蝶着されていることよりなる。前記容器本体2の内面形状は、前記容器本体2の外面形状を嵌入可能であることが好ましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒物用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
衣料用洗濯洗剤や自動食器洗浄機用洗剤等の粉粒物を収納する粉粒物用容器としては、計量スプーンを付属させた箱状の容器が知られている。
箱状の容器の使用方法は、まず蓋を開け、付属の計量スプーンで粉粒物を掬い取って計量し、計量した粉粒物を洗濯機や自動食器洗浄機等に投入するものである。箱型の容器では、計量スプーンを容器内に入れて保管するため、内容物に埋没したり、繰り返し使用しているうちに計量スプーンの持ち手部分に内容物が付着し、この付着した内容物により手指が汚染されるという問題がある。
【0003】
従来、こうした問題に対し、スプーン入れを洗剤収納箱の側面で上縁に吊り下げた粉末洗剤用スプーンの収納具が提案されている(例えば、特許文献1)。この発明によれば、スプーンは、内容物を収納する空間から隔離して収納されるため、内容物に埋没したり、持ち手に内容物が付着しにくくなる。
また、例えば、容器内にスプーンを装着する構造を備えた容器が提案されている。
特許文献2には、スプーンの柄を係止するための係止部を設けた計量スプーン付き容器が提案されている。
特許文献3には、容器蓋裏にスプーンを着脱可能に装着した調味料収納容器が提案されている。
特許文献4には、容器の相対する側壁部の上部にスプーン載置部を設け、スプーンを橋渡しするようにして収納したスプーン付き容器が提案されている。
特許文献5には、容器本体の開口部に対向する両側壁にわたってすり切り部が架設され、すり切り部とすり切り部から空間を置いて対向するフランジ部とにスプーンを掛け渡してスプーンを収納する調味料収納容器が提案されている。
特許文献2〜5の発明によれば、計量スプーンの持ち手が内容物に埋没し、持ち手に内容物が付着することの防止が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3016931号公報
【特許文献2】特開2006−335378号公報
【特許文献3】特開2007−137510号公報
【特許文献4】特許第3756508号公報
【特許文献5】特許第4226727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の発明では、スプーン収納具が洗剤収納箱と別体で構成されているため、容器に対する振動や落下等の外部からの衝撃によりスプーン収納具が洗剤収納箱から脱落するおそれがある。加えて、スプーン収納具を洗剤収納箱に組み込む必要があり、生産効率が悪い。さらに、スプーン収納具には、スプーンに付着して持ち込まれた内容物が徐々に堆積する。このため、スプーン収納具に堆積した内容物を排出するには、スプーン収納具を取り外し、かつ再度装着するという煩雑な作業を伴う。
特許文献2〜5の発明では、持ち手が内容物に埋没することは防止できるものの、計量スプーン等の計量具が内容物の収納空間で収納されるため、振動又は落下等により容器内で内容物が舞い上がったりした場合等には、内容物により計量具の持ち手が汚染されるという問題がある。加えて、これらの容器への計量具の収納方法は、使用者にとって操作自体に神経を使わせるため煩雑であるという問題がある。さらに、特許文献2、5の発明では、容器自体を重ね合わせることができず、流通過程や製造工程において、空容器を収納するための広い保管スペースが必要となる。
そこで、本発明は、煩雑な操作を伴わず、内容物への計量具の埋没と、内容物による計量具の持ち手の汚染とを防止できる粉粒物用容器を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の粉粒物用容器は、粉粒物を収納する有底筒状の内容物収納部、及び該内容物収納部に並設され計量具を収納する有底筒状の計量具収納部を備えた容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋体とを備えた粉粒物用容器において、前記計量具収納部は、その開口部が前記内容物収納部の開口部に対向するように、回動可能に前記内容物収納部に蝶着されていることを特徴とする。
前記計量具収納部は、その側壁部が、前記内容物収納部の側壁部と離間し、前記計量具収納部の側壁部と、前記計量具収納部の側壁部に対向する前記内容物収納部の側壁部とは、前記容器本体の底部から開口部に向かって漸次近づくものとされ、前記容器本体の内面形状は、前記容器本体の外面形状を嵌入可能であることが好ましい。前記内容物収納部には、第一の嵌合部が設けられ、前記内容物収納部の開口部と前記計量具収納部の開口部とが略面一とされた際に、前記第一の嵌合部と嵌合する第二の嵌合部が前記計量具収納部に設けられていることが好ましく、前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凸条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凹条であることであってもよく、前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凹条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凸条であってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の粉粒物用容器によれば、内容物収納部、及び該内容物収納部に並設され計量具収納部を備えた容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋体とを備え、前記計量具収納部は、その開口部が前記内容物収納部の開口部に対向するように、回動可能に前記内容物収納部に蝶着されているため、煩雑な操作を伴わず、内容物への計量具の埋没と、内容物による計量具の持ち手の汚染とを防止できる。
本発明の粉粒物用容器によれば、容器本体の内面形状は、容器本体の外面形状を嵌入可能とされているため、容器本体同士を重ね合わせて保管でき、容器本体の流通・保管時の省スペース化が図れる。
本発明の粉粒物用容器によれば、前記内容物収納部には、第一の嵌合部が設けられ、前記内容物収納部の開口部と前記計量具収納部の開口部とが略面一とされた際に、前記第一の嵌合部と嵌合する第二の嵌合部が前記計量具収納部に設けられているため、計量具収納部を内容物収納部に固定し、計量具収納部の揺動を防止できる。
本発明の粉粒物用容器によれば、前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凸条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凹条であるため、計量具収納部の内容物収納部に容易に固定できる。
本発明の粉粒物用容器によれば、前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凹条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凸条であるため、計量具収納部の内容物収納部に容易に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。
【図2】(a)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の平面図である。(b)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の左側面図である。(c)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の正面図である。(d)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の右側面図である。(e)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の底面図である。
【図3】本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。
【図4】図1の容器本体のX−X断面図である。
【図5】図4の容器本体の一部を拡大した斜視図である。
【図6】本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の断面図である。
【図7】(a)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。(b)(a)のY1−Y1断面の斜視図である。
【図8】(a)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。(b)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の一部を拡大した斜視図である。
【図9】図8(a)のY2−Y2断面図である。
【図10】本発明の第二の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。
【図11】図10のZ−Z断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器について、以下に図面を参照して説明する。
図1は、第一の実施形態の粉粒物用容器1の蓋体を開いた状態の斜視図である。図2(a)は、粉粒物用容器1の平面図、(b)は、粉粒物用容器1の左側面図、(c)は、粉粒物用容器1の正面図、(d)は、粉粒物用容器1の右側面図、(e)は、粉粒物用容器1の底面図である。図3は、図1の粉粒物用容器1の蓋体を閉じた状態の斜視図である。なお、図中、符号7は、容器本体の底部を示すものである。
図1〜3に示すように、粉粒物用容器1は、容器本体2と、容器本体2を塞ぐ蓋体4とを備えたものであり、蓋体4は、蓋体ヒンジ5により開閉可能に容器本体2と蝶着されている。
【0010】
容器本体2は、計量具収納部10が内容物収納部20に対し水平方向に並設されたものであり、全体として平面視略長方形とされている。
内容物収納部20は、平面視略L字状の第一の底壁部22と、この第一の底壁部22の周縁に立設された第一の側壁部24とからなり、上方に第一の開口部21が形成された有底筒状のものである。内容物収納部20は、対向する第一の側壁部24同士が、第一の底壁部22から第一の開口部21に向かって漸次離れる形状とされている。
【0011】
計量具収納部10は、第一の底壁部22のL字に囲まれた領域に位置する平面視略長方形の第二の底壁部12と、この第二の底壁部12の周縁に立設された第二の側壁部14とからなり、その内部に計量スプーン等の計量具を収納するものである。計量具収納部10は、平面視略長方形とされ、上方に第二の開口部11が形成された有底角筒状のものであり、対向する第二の側壁部14同士が、第二の底壁部12から第二の開口部11に向かって漸次離れる形状とされている。
容器本体2の開口部は、第一の開口部21と第二の開口部11とからなる外縁を意味する。
【0012】
計量具収納部10は、2つの収納部ヒンジ50により、内容物収納部20に蝶着されている。この収納部ヒンジ50は、第一の側壁部24の第一の開口部21側と、これに対向する第二の側壁部14の第二の開口部11側とを接続し、第一の開口部21に第二の開口部11が対向するように、計量具収納部10を回動できるものである。本実施形態において、収納部ヒンジ50は、内容物収納部20と計量具収納部10との間に架設された薄肉の部材である。
【0013】
第二の側壁部14の内、収納部ヒンジ50により第一の側壁部24と接続された第二の側壁部14bと、第一の側壁部24の内、第二の側壁部14bに対向する第一の側壁部24bとは、底部7から容器本体2の開口部に向かって漸次近づくものとされている。
第一の側壁部24bと第二の側壁部14bとのなす角度θ2(図2(c))は、容器本体2同士を重ね合わせた際に、任意の容器本体2の第一の側壁部24bと第二の側壁部14bとの間隙に、他の任意の容器本体2の第一の側壁部24bと第二の側壁部14bとが嵌入するものであればよい。このような観点から、角度θ2は、5〜10°が好ましい。
【0014】
第二の側壁部14の内、第一の側壁部24と対向し、かつ収納部ヒンジ50が設けられていない第二の側壁部14aと、第一の側壁部24の内、第二の側壁部14aに対向する第一の側壁部24aとは、底部7から容器本体2の開口部に向かって漸次近づくものとされている。
第一の側壁部24aと第二の側壁部14aとのなす角度θ1(図2(b))は、容器本体2同士を重ね合わせた際に、任意の容器本体2の第一の側壁部24aと第二の側壁部14aとの間隙に、他の任意の容器本体2の第一の側壁部24aと第二の側壁部14aとが嵌入するものであればよい。このような観点から、角度θ1は、5〜10°が好ましい。
【0015】
また、容器本体2は、第一の開口部21が内容物収納部20の底面よりも大きいものとされ、第二の開口部11が計量具収納部10の底面より大きいものとされている。
以上の構成により、容器本体2の内面形状は、容器本体2の外面形状を嵌入可能とされている。
【0016】
第一の側壁部24bには、2つの収納部ヒンジ50の略中間から第一の底壁部22に向かって延びる凹条である第一の嵌合部60が設けられ、第二の側壁部14bには、第二の嵌合部62が設けられている。
図5に示すように、第二の側壁部14bには、第二の開口部11から第二の底壁部12に向かう略矩形の切欠部63が形成され、切欠部63の下端に第二の嵌合部62が設けられている。第二の嵌合部62は、底部7に略水平に第一の側壁部24bに向かって突出する水平部64と、水平部64に対し略垂直に延設された鉛直部66とからなる略L字状の凸条である。この第二の嵌合部62は、その先端(嵌合部先端)65が第一の開口部21の周縁で、内容物収納部20と接続されており、第一の開口部21と第二の開口部11とが略面一とされた際に、第一の嵌合部60に鉛直部66が嵌合するものとされている。
第二の嵌合部62の大きさは、容器本体2同士を重ね合わせた状態等を勘案して決定できる。
【0017】
本実施形態において、容器本体2は、計量具収納部10、内容物収納部20、収納部ヒンジ50、第一の嵌合部60及び第二の嵌合部62が、一体成形されたものである。
容器本体2の材質は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックが挙げられる。
【0018】
蓋体4は、略長方形の主壁部42と、主壁部42の周縁に設けられたフランジ44とを備え、蓋体4を閉じた際に、主壁部42が、第一の側壁部24の上端及び第二の側壁部14の上端に当接するものとされている。
蓋体4の材質は、容器本体2の材質と同様である。
【0019】
粉粒物用容器1の製造方法は、例えば、蓋体4と、容器本体2とを個別に射出成形し、容器本体2に蓋体4を取り付ける方法が挙げられる。
容器本体2の成形は、図6に示す容器本体2の形状に対応するコアプレートとキャビティプレートよりなる金型を用い、前記金型内に容器本体2を構成する樹脂を射出して成形するものである。図6は、図4に示す容器本体2を射出成形した際の断面図である。金型は、容器本体2の開口部側から容器本体2の内面を形成するためのコアプレート(可動側型板:雄型)と容器本体2の底部7側から容器本体2の外面を形成するためのキャビティプレート(固定側型板:雌型)とを備え、二点鎖線PをPL(Parting Line)として嵌合されるものである。PLは、第一の開口部21面と第二の開口部11面とが連なって形成されたものである。即ち、金型は、図6に示す容器本体2に対応するキャビティが形成されたものである。
【0020】
図6に示すように、容器本体2は、第一の側壁部24bと第二の側壁部14bとが角度θ3で開いたものとされている。この角度θ3は、図4におけるθ2より大きいものとされ、鉛直部66が第一の嵌合部60から離脱し、かつ嵌合部先端65のみが第一の側壁部24bと接続したものとされている。
この容器本体2は、第二の側壁部14bに対向する第二の側壁部14に沿った外面線Q1と、第一の底壁部22の外面、即ち、内容物収納部20の底面に沿った底面線Oとのなす角度αが、90°以下とされている。加えて、容器本体2は、第一の側壁部24bに対向する第二の側壁部24に沿った外面線Q2と、底面線Oとのなす角度βが、90°以下とされている。このような形状とされることで、キャビティプレートから容器本体2を抜き出すことができる。
【0021】
かかる形状の容器本体2の成形は、例えば、以下の手順で行われる。まず、コアプレートとキャビティプレートとをPLで嵌合させた後、収納部ヒンジ50の近傍に設けたゲートから、コアプレートとキャビティプレートとで形成された空間部分に樹脂を射出する。樹脂が硬化した後、コアプレートとキャビティプレートを開いて、容器本体2を取り出す。こうして、内容物収納部20、計量具収納部10、収納部ヒンジ50、第一の嵌合部60及び第二の嵌合部62が一体成形された容器本体2を得ることができる。
【0022】
次に、粉粒物用容器1の使用態様について、図1、3、7〜9を用いて説明する。
まず、容器本体2の内容物収納部20内に内容物を収納する。内容物としては、粉粒物であれば特に限定されず、衣料用洗濯洗剤、自動食器洗浄機用洗剤等の粉粒状洗剤、粉粒状の調味料等が挙げられる。次いで、計量スプーン等の計量具を計量具収納部10内に収納した後、蓋体4を容器本体2に取り付け、蓋体4を閉じる(図3)。蓋体4を閉じると、蓋体4の内面が、第一の側壁部24の上端及び第二の側壁部14の上端に当接し、第一の開口部21及び第二の開口部11は、蓋体4により塞がれ、計量具収納部10は、内容物収納部20から隔離される。なお、蓋体4を閉じた状態を、以下「常態」という。
【0023】
このように、計量具収納部10が内容物収納部20から隔離されることで、粉粒物用容器1は、落下したり、外部からの振動を受けた際に、内容物収納部20内の内容物が計量具収納部11内に浸入するのを防止できる。
【0024】
内容物を使用する際には、図1のように蓋体4を開け、計量具収納部10から計量具を取り出す。次いで、取り出した計量具により、内容物収納部20内の内容物を掬い取って計量する。この際、計量具の持ち手には、内容物が付着していないため、使用者は、手指を汚すことがない。
内容物を計量した後、計量具を計量具収納部10に収納し、蓋体4を閉じることで常態とし(以上、計量操作)、内容物と計量具とが収納された粉粒物用容器1を保管できる。
【0025】
上述の計量操作の際に、計量具の持ち手以外の部分に付着した内容物が、計量具収納部10内に持ち込まれ、計量操作を繰り返すと、計量具収納部10内での内容物の堆積量が増加する。この内容物の堆積量が増加すると、計量具収納部10内に計量具を収納しにくくなったり、あるいは粉粒物用容器1に振動を与えた場合に、堆積した内容物が舞い上がって計量具の持ち手に付着する。
そこで、計量具収納部10内に持ち込まれた内容物を、以下の操作により内容物収納部20内に戻すことができる。
【0026】
まず、収納部ヒンジ50を軸とし、第二の側壁部14bが第一の側壁部24bから離れる方向に計量具収納部10を回動させる(図7)。この際、図7(b)に示すように、嵌合部先端65が第一の側壁部24bに接続されたまま、鉛直部66が第一の嵌合部60から離脱することにより、第二の嵌合部62と第一の嵌合部60との嵌合が解除される。鉛直部66が第一の嵌合部60から離脱すると、計量具収納部10は、収納部ヒンジ50を軸として回動自在となる。
【0027】
第二の開口部11が第一の開口部21に対向するように、計量具収納部10をさらに回動させる(図8〜9)。この際、計量具収納部10内の内容物は、矢印A(図8(b)、図9)のように内容物収納部20内に流入する。なお、図8(b)は、図8(a)を第二の開口部11側から見た部分拡大図である。
このように、計量具収納部10を取り外すことなく、回動させるという容易な操作のみで、計量具収納部10内から内容物を排出し、かつ内容物収納部20内に戻すことができる。
【0028】
計量具収納部10内の内容物を内容物収納部20内に流入させた後、第二の側壁部14bが第一の側壁部24bに近づく方向に計量具収納部10を回動させ、鉛直部66を第一の嵌合部60に嵌合させ、蓋体を閉じて、粉粒物用容器1を常態とする。こうして、第一の嵌合部60と第二の嵌合部62とが嵌合することで、計量具収納部10は、内容物収納部20に固定される。
【0029】
本実施形態によれば、計量具収納部が有底筒状とされているため、使用後の計量具を容易に収納することができる。加えて、計量具収納部が、内容物収納部から隔離されるため、計量具が内容物に埋没することがなく、かつ内容物が計量具収納部に侵入し計量具の持ち手に付着するのを防止できる。さらに、計量具収納部を回動させるという容易な操作で、計量具収納部に持ち込まれた内容物を内容物収納部に戻すことができる。
【0030】
一般に、粉粒物用容器を流通・保管する際には、蓋体と容器本体とを個別に流通・保管する。
本実施形態によれば、計量具収納部の側壁部とこれに対向する内容物収納部の側壁部とが、容器本体の底部から開口部に向かって漸次近づくものとされ、かつ第二の嵌合部が第二の開口部側に設けられている。このような構成により、容器本体の内面形状が、容器本体の外面形状を嵌入可能とされているため、容器本体同士を重ね合わせて保管でき、保管場所の省スペース化が図れる。
【0031】
本実施形態によれば、第一の嵌合部と第二の嵌合部とが設けられているため、常態において計量具収納部を内容物収納部に固定できる。そして、計量具収納部が内容物収納部に固定されているため、計量操作時や流通・保管時における計量具収納部の揺動がなく、計量具収納部内に持ち込まれた内容物が舞い上がって計量具の持ち手に付着することがない。加えて、計量具収納部の側壁部と内容物収納部の側壁部とが離間して形成された間隙に、手指を挿入し、容器本体を安定して把持できる。
【0032】
本実施形態によれば、内容物収納部、計量具収納部、収納部ヒンジ、第一の嵌合部及び第二の嵌合部を一体成形できるため、容易かつ安価に容器本体を製造できる。
【0033】
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態にかかる粉粒物用容器について、以下に図面を参照して説明する。
図10は、第二の実施形態の粉粒物用容器100の蓋体を開いた状態の斜視図であり、図11は、図10のZ−Z断面図である。なお、第一の実施形態と同じ部材には、同じ符号を付し、その説明を省略する。
図10〜11に示すように、粉粒物用容器100は、容器本体102と、容器本体102を塞ぐ蓋体4とを備えたものであり、蓋体4は、蓋体ヒンジ5により開閉可能に容器本体102と蝶着されている。
【0034】
容器本体102は、計量具収納部110が内容物収納部120に対し水平方向に並設されたものであり、全体として平面視略長方形とされている。
内容物収納部120は、平面視略長方形の第一の底壁部122と、この第一の底壁部122の周縁に立設された第一の側壁部124とからなり、上方に第一の開口部121が形成された有底角筒状のものである。内容物収納部120は、対向する第一の側壁部124同士が、第一の底壁部122から第一の開口部121に向かって漸次離れる形状とされている。
【0035】
計量具収納部110は、平面視略長方形の第二の底壁部112と、この第二の底壁部112の周縁に立設された第二の側壁部114とからなり、その内部に計量スプーン等の計量具を収納するものである。計量具収納部110は、平面視略長方形とされ、上方に第二の開口部111が形成された有底角筒状のものであり、対向する第二の側壁部114同士が、第二の底壁部112から第二の開口部111に向かって漸次離れる形状とされている。
容器本体102の開口部は、第一の開口部121と第二の開口部111とからなる外縁を意味する。
【0036】
計量具収納部110は、2つの収納部ヒンジ150により、内容物収納部120に蝶着されている。この収納部ヒンジ150は、第一の側壁部124の内、計量具収納部110に対向する第一の側壁部124aの第一の開口部121側と、これに対向する第二の側壁部114aの第二の開口部111側とを接続し、第一の開口部121に第二の開口部111が対向するように、計量具収納部110を回動できるものである。本実施形態において、収納部ヒンジ150は、対向する第一の側壁部124aと第二の側壁部114aとの間に架設された薄肉の部材である。
【0037】
第二の側壁部114aには、第二の底壁部112から第二の開口部111方向に向かって延びる凸条である第二の嵌合部162が突設されている。この第二の嵌合部162は、その幅D(図11)が、第二の底壁部112から第二の開口部111に向かって暫時小さくなるものとされている。
第一の側壁部124aには、第一の底壁部122から第一の開口部121側に向かって延びる凹条である第一の嵌合部160が設けられている。この第一の嵌合部160は、第一の開口部121と第二の開口部111とが略面一とされた際に、第二の嵌合部162と嵌合するものである。
【0038】
容器本体102の材質は、第一の実施形態における容器本体2と同様である。
粉粒物用容器100の製造は、第一の実施形態における粉粒物用容器1の製造方法と同様である。
粉粒物用容器100の使用態様は、第一の実施形態における粉粒物用容器1の使用態様と同様である。
【0039】
本実施形態によれば、第二の嵌合部は、第一の実施形態における嵌合部先端のような微細な構造を備えないため、第一の実施形態に比べて、耐久性が向上すると共に、比較的容易に金型を作製でき、容器本体の製造が容易である。
【0040】
(その他の実施形態)
本発明の粉粒物用容器は、上述の実施形態に限定されるものではない。
第一及び第二の実施形態では、第一の嵌合部と第二の嵌合部とが設けられているが、本発明は、これに限定されず第一の嵌合部及び第二の嵌合部が設けられていなくてもよい。ただし、粉粒物用容器の流通・保管時、計量操作時の計量具収納部の揺動を防止する観点から、粉粒物用容器には、第一の嵌合部及び第二の嵌合部が設けられていることが好ましい。
【0041】
第一及び第二の実施形態では、第一の嵌合部が凹条とされ、第二の嵌合部が凸条とされているが、第一の嵌合物と第二の嵌合部とは、計量具収納部を内容物収納部に固定できるものであればよく、例えば、第一の嵌合部が凸条とされ、第二の嵌合部が凹条とされていてもよい。
【0042】
第一の実施形態では、内容物収納部の底壁部が平面視略L字状とされているが、本発明はこれに限定されず、例えば、矩形、三角形等の多角形とされていてもよいし、欠円形とされていてもよい。
第二の実施形態では、内容物収納部の底壁部が平面視略長方形とされているが、本発明はこれに限定されず、例えば、三角形、正方形、五角形等、長方形以外の多角形とされていてもよいし、欠円形とされていてもよい。
【0043】
第一及び第二の実施形態では、計量具収納部の底壁部が平面視略長方形とされているが、本発明はこれに限定されず、例えば、三角形、正方形、五角形等、長方形以外の多角形とされていてもよいし、欠円形とされていてもよい。
【0044】
第一及び第二の実施形態では、蓋体が蓋体ヒンジを介して容器本体に蝶着されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、蓋体ヒンジを介さずに着脱自在な蓋体が設けられていてもよい。
【0045】
第一及び第二の実施形態では、内容物収納部と計量具収納部とを一体成形して容器本体を製造しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、内容物収納部と計量具収納部とを個別に成形した後、計量具収納部と内容物収納部とを別途に用意したヒンジで接続してもよい。ただし、容易かつ安価に製造する観点から、内容物収納部、計量具収納部、収納部ヒンジ、第一の嵌合部及び第二の嵌合部を一体成形して容器本体を製造することが好ましい。
【符号の説明】
【0046】
1、100 粉粒物用容器
2、102 容器本体
7 底部
10、110 計量具収納部
11、111 第二の開口部
12、112 第二の底壁部
14、14a、14b、114、114a 第二の側壁部
20、120 内容物収納部
21、121 第一の開口部
22、122 第一の底壁部
24、24a、24b、124、124a 第一の側壁部
50、150 収納部ヒンジ
60、160 第一の嵌合部
62、162 第二の嵌合部
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒物用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
衣料用洗濯洗剤や自動食器洗浄機用洗剤等の粉粒物を収納する粉粒物用容器としては、計量スプーンを付属させた箱状の容器が知られている。
箱状の容器の使用方法は、まず蓋を開け、付属の計量スプーンで粉粒物を掬い取って計量し、計量した粉粒物を洗濯機や自動食器洗浄機等に投入するものである。箱型の容器では、計量スプーンを容器内に入れて保管するため、内容物に埋没したり、繰り返し使用しているうちに計量スプーンの持ち手部分に内容物が付着し、この付着した内容物により手指が汚染されるという問題がある。
【0003】
従来、こうした問題に対し、スプーン入れを洗剤収納箱の側面で上縁に吊り下げた粉末洗剤用スプーンの収納具が提案されている(例えば、特許文献1)。この発明によれば、スプーンは、内容物を収納する空間から隔離して収納されるため、内容物に埋没したり、持ち手に内容物が付着しにくくなる。
また、例えば、容器内にスプーンを装着する構造を備えた容器が提案されている。
特許文献2には、スプーンの柄を係止するための係止部を設けた計量スプーン付き容器が提案されている。
特許文献3には、容器蓋裏にスプーンを着脱可能に装着した調味料収納容器が提案されている。
特許文献4には、容器の相対する側壁部の上部にスプーン載置部を設け、スプーンを橋渡しするようにして収納したスプーン付き容器が提案されている。
特許文献5には、容器本体の開口部に対向する両側壁にわたってすり切り部が架設され、すり切り部とすり切り部から空間を置いて対向するフランジ部とにスプーンを掛け渡してスプーンを収納する調味料収納容器が提案されている。
特許文献2〜5の発明によれば、計量スプーンの持ち手が内容物に埋没し、持ち手に内容物が付着することの防止が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3016931号公報
【特許文献2】特開2006−335378号公報
【特許文献3】特開2007−137510号公報
【特許文献4】特許第3756508号公報
【特許文献5】特許第4226727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の発明では、スプーン収納具が洗剤収納箱と別体で構成されているため、容器に対する振動や落下等の外部からの衝撃によりスプーン収納具が洗剤収納箱から脱落するおそれがある。加えて、スプーン収納具を洗剤収納箱に組み込む必要があり、生産効率が悪い。さらに、スプーン収納具には、スプーンに付着して持ち込まれた内容物が徐々に堆積する。このため、スプーン収納具に堆積した内容物を排出するには、スプーン収納具を取り外し、かつ再度装着するという煩雑な作業を伴う。
特許文献2〜5の発明では、持ち手が内容物に埋没することは防止できるものの、計量スプーン等の計量具が内容物の収納空間で収納されるため、振動又は落下等により容器内で内容物が舞い上がったりした場合等には、内容物により計量具の持ち手が汚染されるという問題がある。加えて、これらの容器への計量具の収納方法は、使用者にとって操作自体に神経を使わせるため煩雑であるという問題がある。さらに、特許文献2、5の発明では、容器自体を重ね合わせることができず、流通過程や製造工程において、空容器を収納するための広い保管スペースが必要となる。
そこで、本発明は、煩雑な操作を伴わず、内容物への計量具の埋没と、内容物による計量具の持ち手の汚染とを防止できる粉粒物用容器を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の粉粒物用容器は、粉粒物を収納する有底筒状の内容物収納部、及び該内容物収納部に並設され計量具を収納する有底筒状の計量具収納部を備えた容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋体とを備えた粉粒物用容器において、前記計量具収納部は、その開口部が前記内容物収納部の開口部に対向するように、回動可能に前記内容物収納部に蝶着されていることを特徴とする。
前記計量具収納部は、その側壁部が、前記内容物収納部の側壁部と離間し、前記計量具収納部の側壁部と、前記計量具収納部の側壁部に対向する前記内容物収納部の側壁部とは、前記容器本体の底部から開口部に向かって漸次近づくものとされ、前記容器本体の内面形状は、前記容器本体の外面形状を嵌入可能であることが好ましい。前記内容物収納部には、第一の嵌合部が設けられ、前記内容物収納部の開口部と前記計量具収納部の開口部とが略面一とされた際に、前記第一の嵌合部と嵌合する第二の嵌合部が前記計量具収納部に設けられていることが好ましく、前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凸条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凹条であることであってもよく、前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凹条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凸条であってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の粉粒物用容器によれば、内容物収納部、及び該内容物収納部に並設され計量具収納部を備えた容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋体とを備え、前記計量具収納部は、その開口部が前記内容物収納部の開口部に対向するように、回動可能に前記内容物収納部に蝶着されているため、煩雑な操作を伴わず、内容物への計量具の埋没と、内容物による計量具の持ち手の汚染とを防止できる。
本発明の粉粒物用容器によれば、容器本体の内面形状は、容器本体の外面形状を嵌入可能とされているため、容器本体同士を重ね合わせて保管でき、容器本体の流通・保管時の省スペース化が図れる。
本発明の粉粒物用容器によれば、前記内容物収納部には、第一の嵌合部が設けられ、前記内容物収納部の開口部と前記計量具収納部の開口部とが略面一とされた際に、前記第一の嵌合部と嵌合する第二の嵌合部が前記計量具収納部に設けられているため、計量具収納部を内容物収納部に固定し、計量具収納部の揺動を防止できる。
本発明の粉粒物用容器によれば、前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凸条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凹条であるため、計量具収納部の内容物収納部に容易に固定できる。
本発明の粉粒物用容器によれば、前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凹条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凸条であるため、計量具収納部の内容物収納部に容易に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。
【図2】(a)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の平面図である。(b)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の左側面図である。(c)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の正面図である。(d)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の右側面図である。(e)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の底面図である。
【図3】本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。
【図4】図1の容器本体のX−X断面図である。
【図5】図4の容器本体の一部を拡大した斜視図である。
【図6】本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の断面図である。
【図7】(a)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。(b)(a)のY1−Y1断面の斜視図である。
【図8】(a)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。(b)本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器の一部を拡大した斜視図である。
【図9】図8(a)のY2−Y2断面図である。
【図10】本発明の第二の実施形態にかかる粉粒物用容器の斜視図である。
【図11】図10のZ−Z断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態にかかる粉粒物用容器について、以下に図面を参照して説明する。
図1は、第一の実施形態の粉粒物用容器1の蓋体を開いた状態の斜視図である。図2(a)は、粉粒物用容器1の平面図、(b)は、粉粒物用容器1の左側面図、(c)は、粉粒物用容器1の正面図、(d)は、粉粒物用容器1の右側面図、(e)は、粉粒物用容器1の底面図である。図3は、図1の粉粒物用容器1の蓋体を閉じた状態の斜視図である。なお、図中、符号7は、容器本体の底部を示すものである。
図1〜3に示すように、粉粒物用容器1は、容器本体2と、容器本体2を塞ぐ蓋体4とを備えたものであり、蓋体4は、蓋体ヒンジ5により開閉可能に容器本体2と蝶着されている。
【0010】
容器本体2は、計量具収納部10が内容物収納部20に対し水平方向に並設されたものであり、全体として平面視略長方形とされている。
内容物収納部20は、平面視略L字状の第一の底壁部22と、この第一の底壁部22の周縁に立設された第一の側壁部24とからなり、上方に第一の開口部21が形成された有底筒状のものである。内容物収納部20は、対向する第一の側壁部24同士が、第一の底壁部22から第一の開口部21に向かって漸次離れる形状とされている。
【0011】
計量具収納部10は、第一の底壁部22のL字に囲まれた領域に位置する平面視略長方形の第二の底壁部12と、この第二の底壁部12の周縁に立設された第二の側壁部14とからなり、その内部に計量スプーン等の計量具を収納するものである。計量具収納部10は、平面視略長方形とされ、上方に第二の開口部11が形成された有底角筒状のものであり、対向する第二の側壁部14同士が、第二の底壁部12から第二の開口部11に向かって漸次離れる形状とされている。
容器本体2の開口部は、第一の開口部21と第二の開口部11とからなる外縁を意味する。
【0012】
計量具収納部10は、2つの収納部ヒンジ50により、内容物収納部20に蝶着されている。この収納部ヒンジ50は、第一の側壁部24の第一の開口部21側と、これに対向する第二の側壁部14の第二の開口部11側とを接続し、第一の開口部21に第二の開口部11が対向するように、計量具収納部10を回動できるものである。本実施形態において、収納部ヒンジ50は、内容物収納部20と計量具収納部10との間に架設された薄肉の部材である。
【0013】
第二の側壁部14の内、収納部ヒンジ50により第一の側壁部24と接続された第二の側壁部14bと、第一の側壁部24の内、第二の側壁部14bに対向する第一の側壁部24bとは、底部7から容器本体2の開口部に向かって漸次近づくものとされている。
第一の側壁部24bと第二の側壁部14bとのなす角度θ2(図2(c))は、容器本体2同士を重ね合わせた際に、任意の容器本体2の第一の側壁部24bと第二の側壁部14bとの間隙に、他の任意の容器本体2の第一の側壁部24bと第二の側壁部14bとが嵌入するものであればよい。このような観点から、角度θ2は、5〜10°が好ましい。
【0014】
第二の側壁部14の内、第一の側壁部24と対向し、かつ収納部ヒンジ50が設けられていない第二の側壁部14aと、第一の側壁部24の内、第二の側壁部14aに対向する第一の側壁部24aとは、底部7から容器本体2の開口部に向かって漸次近づくものとされている。
第一の側壁部24aと第二の側壁部14aとのなす角度θ1(図2(b))は、容器本体2同士を重ね合わせた際に、任意の容器本体2の第一の側壁部24aと第二の側壁部14aとの間隙に、他の任意の容器本体2の第一の側壁部24aと第二の側壁部14aとが嵌入するものであればよい。このような観点から、角度θ1は、5〜10°が好ましい。
【0015】
また、容器本体2は、第一の開口部21が内容物収納部20の底面よりも大きいものとされ、第二の開口部11が計量具収納部10の底面より大きいものとされている。
以上の構成により、容器本体2の内面形状は、容器本体2の外面形状を嵌入可能とされている。
【0016】
第一の側壁部24bには、2つの収納部ヒンジ50の略中間から第一の底壁部22に向かって延びる凹条である第一の嵌合部60が設けられ、第二の側壁部14bには、第二の嵌合部62が設けられている。
図5に示すように、第二の側壁部14bには、第二の開口部11から第二の底壁部12に向かう略矩形の切欠部63が形成され、切欠部63の下端に第二の嵌合部62が設けられている。第二の嵌合部62は、底部7に略水平に第一の側壁部24bに向かって突出する水平部64と、水平部64に対し略垂直に延設された鉛直部66とからなる略L字状の凸条である。この第二の嵌合部62は、その先端(嵌合部先端)65が第一の開口部21の周縁で、内容物収納部20と接続されており、第一の開口部21と第二の開口部11とが略面一とされた際に、第一の嵌合部60に鉛直部66が嵌合するものとされている。
第二の嵌合部62の大きさは、容器本体2同士を重ね合わせた状態等を勘案して決定できる。
【0017】
本実施形態において、容器本体2は、計量具収納部10、内容物収納部20、収納部ヒンジ50、第一の嵌合部60及び第二の嵌合部62が、一体成形されたものである。
容器本体2の材質は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックが挙げられる。
【0018】
蓋体4は、略長方形の主壁部42と、主壁部42の周縁に設けられたフランジ44とを備え、蓋体4を閉じた際に、主壁部42が、第一の側壁部24の上端及び第二の側壁部14の上端に当接するものとされている。
蓋体4の材質は、容器本体2の材質と同様である。
【0019】
粉粒物用容器1の製造方法は、例えば、蓋体4と、容器本体2とを個別に射出成形し、容器本体2に蓋体4を取り付ける方法が挙げられる。
容器本体2の成形は、図6に示す容器本体2の形状に対応するコアプレートとキャビティプレートよりなる金型を用い、前記金型内に容器本体2を構成する樹脂を射出して成形するものである。図6は、図4に示す容器本体2を射出成形した際の断面図である。金型は、容器本体2の開口部側から容器本体2の内面を形成するためのコアプレート(可動側型板:雄型)と容器本体2の底部7側から容器本体2の外面を形成するためのキャビティプレート(固定側型板:雌型)とを備え、二点鎖線PをPL(Parting Line)として嵌合されるものである。PLは、第一の開口部21面と第二の開口部11面とが連なって形成されたものである。即ち、金型は、図6に示す容器本体2に対応するキャビティが形成されたものである。
【0020】
図6に示すように、容器本体2は、第一の側壁部24bと第二の側壁部14bとが角度θ3で開いたものとされている。この角度θ3は、図4におけるθ2より大きいものとされ、鉛直部66が第一の嵌合部60から離脱し、かつ嵌合部先端65のみが第一の側壁部24bと接続したものとされている。
この容器本体2は、第二の側壁部14bに対向する第二の側壁部14に沿った外面線Q1と、第一の底壁部22の外面、即ち、内容物収納部20の底面に沿った底面線Oとのなす角度αが、90°以下とされている。加えて、容器本体2は、第一の側壁部24bに対向する第二の側壁部24に沿った外面線Q2と、底面線Oとのなす角度βが、90°以下とされている。このような形状とされることで、キャビティプレートから容器本体2を抜き出すことができる。
【0021】
かかる形状の容器本体2の成形は、例えば、以下の手順で行われる。まず、コアプレートとキャビティプレートとをPLで嵌合させた後、収納部ヒンジ50の近傍に設けたゲートから、コアプレートとキャビティプレートとで形成された空間部分に樹脂を射出する。樹脂が硬化した後、コアプレートとキャビティプレートを開いて、容器本体2を取り出す。こうして、内容物収納部20、計量具収納部10、収納部ヒンジ50、第一の嵌合部60及び第二の嵌合部62が一体成形された容器本体2を得ることができる。
【0022】
次に、粉粒物用容器1の使用態様について、図1、3、7〜9を用いて説明する。
まず、容器本体2の内容物収納部20内に内容物を収納する。内容物としては、粉粒物であれば特に限定されず、衣料用洗濯洗剤、自動食器洗浄機用洗剤等の粉粒状洗剤、粉粒状の調味料等が挙げられる。次いで、計量スプーン等の計量具を計量具収納部10内に収納した後、蓋体4を容器本体2に取り付け、蓋体4を閉じる(図3)。蓋体4を閉じると、蓋体4の内面が、第一の側壁部24の上端及び第二の側壁部14の上端に当接し、第一の開口部21及び第二の開口部11は、蓋体4により塞がれ、計量具収納部10は、内容物収納部20から隔離される。なお、蓋体4を閉じた状態を、以下「常態」という。
【0023】
このように、計量具収納部10が内容物収納部20から隔離されることで、粉粒物用容器1は、落下したり、外部からの振動を受けた際に、内容物収納部20内の内容物が計量具収納部11内に浸入するのを防止できる。
【0024】
内容物を使用する際には、図1のように蓋体4を開け、計量具収納部10から計量具を取り出す。次いで、取り出した計量具により、内容物収納部20内の内容物を掬い取って計量する。この際、計量具の持ち手には、内容物が付着していないため、使用者は、手指を汚すことがない。
内容物を計量した後、計量具を計量具収納部10に収納し、蓋体4を閉じることで常態とし(以上、計量操作)、内容物と計量具とが収納された粉粒物用容器1を保管できる。
【0025】
上述の計量操作の際に、計量具の持ち手以外の部分に付着した内容物が、計量具収納部10内に持ち込まれ、計量操作を繰り返すと、計量具収納部10内での内容物の堆積量が増加する。この内容物の堆積量が増加すると、計量具収納部10内に計量具を収納しにくくなったり、あるいは粉粒物用容器1に振動を与えた場合に、堆積した内容物が舞い上がって計量具の持ち手に付着する。
そこで、計量具収納部10内に持ち込まれた内容物を、以下の操作により内容物収納部20内に戻すことができる。
【0026】
まず、収納部ヒンジ50を軸とし、第二の側壁部14bが第一の側壁部24bから離れる方向に計量具収納部10を回動させる(図7)。この際、図7(b)に示すように、嵌合部先端65が第一の側壁部24bに接続されたまま、鉛直部66が第一の嵌合部60から離脱することにより、第二の嵌合部62と第一の嵌合部60との嵌合が解除される。鉛直部66が第一の嵌合部60から離脱すると、計量具収納部10は、収納部ヒンジ50を軸として回動自在となる。
【0027】
第二の開口部11が第一の開口部21に対向するように、計量具収納部10をさらに回動させる(図8〜9)。この際、計量具収納部10内の内容物は、矢印A(図8(b)、図9)のように内容物収納部20内に流入する。なお、図8(b)は、図8(a)を第二の開口部11側から見た部分拡大図である。
このように、計量具収納部10を取り外すことなく、回動させるという容易な操作のみで、計量具収納部10内から内容物を排出し、かつ内容物収納部20内に戻すことができる。
【0028】
計量具収納部10内の内容物を内容物収納部20内に流入させた後、第二の側壁部14bが第一の側壁部24bに近づく方向に計量具収納部10を回動させ、鉛直部66を第一の嵌合部60に嵌合させ、蓋体を閉じて、粉粒物用容器1を常態とする。こうして、第一の嵌合部60と第二の嵌合部62とが嵌合することで、計量具収納部10は、内容物収納部20に固定される。
【0029】
本実施形態によれば、計量具収納部が有底筒状とされているため、使用後の計量具を容易に収納することができる。加えて、計量具収納部が、内容物収納部から隔離されるため、計量具が内容物に埋没することがなく、かつ内容物が計量具収納部に侵入し計量具の持ち手に付着するのを防止できる。さらに、計量具収納部を回動させるという容易な操作で、計量具収納部に持ち込まれた内容物を内容物収納部に戻すことができる。
【0030】
一般に、粉粒物用容器を流通・保管する際には、蓋体と容器本体とを個別に流通・保管する。
本実施形態によれば、計量具収納部の側壁部とこれに対向する内容物収納部の側壁部とが、容器本体の底部から開口部に向かって漸次近づくものとされ、かつ第二の嵌合部が第二の開口部側に設けられている。このような構成により、容器本体の内面形状が、容器本体の外面形状を嵌入可能とされているため、容器本体同士を重ね合わせて保管でき、保管場所の省スペース化が図れる。
【0031】
本実施形態によれば、第一の嵌合部と第二の嵌合部とが設けられているため、常態において計量具収納部を内容物収納部に固定できる。そして、計量具収納部が内容物収納部に固定されているため、計量操作時や流通・保管時における計量具収納部の揺動がなく、計量具収納部内に持ち込まれた内容物が舞い上がって計量具の持ち手に付着することがない。加えて、計量具収納部の側壁部と内容物収納部の側壁部とが離間して形成された間隙に、手指を挿入し、容器本体を安定して把持できる。
【0032】
本実施形態によれば、内容物収納部、計量具収納部、収納部ヒンジ、第一の嵌合部及び第二の嵌合部を一体成形できるため、容易かつ安価に容器本体を製造できる。
【0033】
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態にかかる粉粒物用容器について、以下に図面を参照して説明する。
図10は、第二の実施形態の粉粒物用容器100の蓋体を開いた状態の斜視図であり、図11は、図10のZ−Z断面図である。なお、第一の実施形態と同じ部材には、同じ符号を付し、その説明を省略する。
図10〜11に示すように、粉粒物用容器100は、容器本体102と、容器本体102を塞ぐ蓋体4とを備えたものであり、蓋体4は、蓋体ヒンジ5により開閉可能に容器本体102と蝶着されている。
【0034】
容器本体102は、計量具収納部110が内容物収納部120に対し水平方向に並設されたものであり、全体として平面視略長方形とされている。
内容物収納部120は、平面視略長方形の第一の底壁部122と、この第一の底壁部122の周縁に立設された第一の側壁部124とからなり、上方に第一の開口部121が形成された有底角筒状のものである。内容物収納部120は、対向する第一の側壁部124同士が、第一の底壁部122から第一の開口部121に向かって漸次離れる形状とされている。
【0035】
計量具収納部110は、平面視略長方形の第二の底壁部112と、この第二の底壁部112の周縁に立設された第二の側壁部114とからなり、その内部に計量スプーン等の計量具を収納するものである。計量具収納部110は、平面視略長方形とされ、上方に第二の開口部111が形成された有底角筒状のものであり、対向する第二の側壁部114同士が、第二の底壁部112から第二の開口部111に向かって漸次離れる形状とされている。
容器本体102の開口部は、第一の開口部121と第二の開口部111とからなる外縁を意味する。
【0036】
計量具収納部110は、2つの収納部ヒンジ150により、内容物収納部120に蝶着されている。この収納部ヒンジ150は、第一の側壁部124の内、計量具収納部110に対向する第一の側壁部124aの第一の開口部121側と、これに対向する第二の側壁部114aの第二の開口部111側とを接続し、第一の開口部121に第二の開口部111が対向するように、計量具収納部110を回動できるものである。本実施形態において、収納部ヒンジ150は、対向する第一の側壁部124aと第二の側壁部114aとの間に架設された薄肉の部材である。
【0037】
第二の側壁部114aには、第二の底壁部112から第二の開口部111方向に向かって延びる凸条である第二の嵌合部162が突設されている。この第二の嵌合部162は、その幅D(図11)が、第二の底壁部112から第二の開口部111に向かって暫時小さくなるものとされている。
第一の側壁部124aには、第一の底壁部122から第一の開口部121側に向かって延びる凹条である第一の嵌合部160が設けられている。この第一の嵌合部160は、第一の開口部121と第二の開口部111とが略面一とされた際に、第二の嵌合部162と嵌合するものである。
【0038】
容器本体102の材質は、第一の実施形態における容器本体2と同様である。
粉粒物用容器100の製造は、第一の実施形態における粉粒物用容器1の製造方法と同様である。
粉粒物用容器100の使用態様は、第一の実施形態における粉粒物用容器1の使用態様と同様である。
【0039】
本実施形態によれば、第二の嵌合部は、第一の実施形態における嵌合部先端のような微細な構造を備えないため、第一の実施形態に比べて、耐久性が向上すると共に、比較的容易に金型を作製でき、容器本体の製造が容易である。
【0040】
(その他の実施形態)
本発明の粉粒物用容器は、上述の実施形態に限定されるものではない。
第一及び第二の実施形態では、第一の嵌合部と第二の嵌合部とが設けられているが、本発明は、これに限定されず第一の嵌合部及び第二の嵌合部が設けられていなくてもよい。ただし、粉粒物用容器の流通・保管時、計量操作時の計量具収納部の揺動を防止する観点から、粉粒物用容器には、第一の嵌合部及び第二の嵌合部が設けられていることが好ましい。
【0041】
第一及び第二の実施形態では、第一の嵌合部が凹条とされ、第二の嵌合部が凸条とされているが、第一の嵌合物と第二の嵌合部とは、計量具収納部を内容物収納部に固定できるものであればよく、例えば、第一の嵌合部が凸条とされ、第二の嵌合部が凹条とされていてもよい。
【0042】
第一の実施形態では、内容物収納部の底壁部が平面視略L字状とされているが、本発明はこれに限定されず、例えば、矩形、三角形等の多角形とされていてもよいし、欠円形とされていてもよい。
第二の実施形態では、内容物収納部の底壁部が平面視略長方形とされているが、本発明はこれに限定されず、例えば、三角形、正方形、五角形等、長方形以外の多角形とされていてもよいし、欠円形とされていてもよい。
【0043】
第一及び第二の実施形態では、計量具収納部の底壁部が平面視略長方形とされているが、本発明はこれに限定されず、例えば、三角形、正方形、五角形等、長方形以外の多角形とされていてもよいし、欠円形とされていてもよい。
【0044】
第一及び第二の実施形態では、蓋体が蓋体ヒンジを介して容器本体に蝶着されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、蓋体ヒンジを介さずに着脱自在な蓋体が設けられていてもよい。
【0045】
第一及び第二の実施形態では、内容物収納部と計量具収納部とを一体成形して容器本体を製造しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、内容物収納部と計量具収納部とを個別に成形した後、計量具収納部と内容物収納部とを別途に用意したヒンジで接続してもよい。ただし、容易かつ安価に製造する観点から、内容物収納部、計量具収納部、収納部ヒンジ、第一の嵌合部及び第二の嵌合部を一体成形して容器本体を製造することが好ましい。
【符号の説明】
【0046】
1、100 粉粒物用容器
2、102 容器本体
7 底部
10、110 計量具収納部
11、111 第二の開口部
12、112 第二の底壁部
14、14a、14b、114、114a 第二の側壁部
20、120 内容物収納部
21、121 第一の開口部
22、122 第一の底壁部
24、24a、24b、124、124a 第一の側壁部
50、150 収納部ヒンジ
60、160 第一の嵌合部
62、162 第二の嵌合部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒物を収納する有底筒状の内容物収納部、及び該内容物収納部に並設され計量具を収納する有底筒状の計量具収納部を備えた容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋体とを備えた粉粒物用容器において、
前記計量具収納部は、その開口部が前記内容物収納部の開口部に対向するように、回動可能に前記内容物収納部に蝶着されていることを特徴とする粉粒物用容器。
【請求項2】
前記計量具収納部は、その側壁部が、前記内容物収納部の側壁部と離間し、
前記計量具収納部の側壁部と、前記計量具収納部の側壁部に対向する前記内容物収納部の側壁部とは、前記容器本体の底部から開口部に向かって漸次近づくものとされ、
前記容器本体の内面形状は、前記容器本体の外面形状を嵌入可能であることを特徴とする請求項1に記載の粉粒物用容器。
【請求項3】
前記内容物収納部には、第一の嵌合部が設けられ、前記内容物収納部の開口部と前記計量具収納部の開口部とが略面一とされた際に、前記第一の嵌合部と嵌合する第二の嵌合部が前記計量具収納部に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の粉粒物用容器。
【請求項4】
前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凸条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凹条であることを特徴とする、請求項3に記載の粉粒物用容器。
【請求項5】
前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凹条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凸条であることを特徴とする、請求項3に記載の粉粒物用容器。
【請求項1】
粉粒物を収納する有底筒状の内容物収納部、及び該内容物収納部に並設され計量具を収納する有底筒状の計量具収納部を備えた容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋体とを備えた粉粒物用容器において、
前記計量具収納部は、その開口部が前記内容物収納部の開口部に対向するように、回動可能に前記内容物収納部に蝶着されていることを特徴とする粉粒物用容器。
【請求項2】
前記計量具収納部は、その側壁部が、前記内容物収納部の側壁部と離間し、
前記計量具収納部の側壁部と、前記計量具収納部の側壁部に対向する前記内容物収納部の側壁部とは、前記容器本体の底部から開口部に向かって漸次近づくものとされ、
前記容器本体の内面形状は、前記容器本体の外面形状を嵌入可能であることを特徴とする請求項1に記載の粉粒物用容器。
【請求項3】
前記内容物収納部には、第一の嵌合部が設けられ、前記内容物収納部の開口部と前記計量具収納部の開口部とが略面一とされた際に、前記第一の嵌合部と嵌合する第二の嵌合部が前記計量具収納部に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の粉粒物用容器。
【請求項4】
前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凸条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凹条であることを特徴とする、請求項3に記載の粉粒物用容器。
【請求項5】
前記第一の嵌合部は、前記内容物収納部の外面に設けられ、その高さ方向に伸びる凹条であり、前記第二の嵌合部は、前記計量具収納部の外面に設けられ、その高さ方向に延びる凸条であることを特徴とする、請求項3に記載の粉粒物用容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−255940(P2011−255940A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−133215(P2010−133215)
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】
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