説明

粒子のキャラクテリゼーションを行なうための偏光散乱強度差の取り出し

粒子サイズを測定するPIDSタイプの方法と装置では、ランダムに偏光した光を粒子サンプルに照射する。得られる側方散乱パターンの一部を同時に分解し、分解されたそれぞれの部分について、第1と第2の直線偏光ビームを生成させる。そのとき2つのビームのそれぞれの偏光面は互いに垂直になっている。偏光したそれぞれのビームを光検出器に集束させると、それぞれの光検出器は異なるPIDS信号を出力する。そのPIDS信号が、サンプルの粒子サイズ分布を計算するのに役立つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、懸濁液に含まれる微粒子のサイズとサイズ分布を測定するための方法と装置に関する。より詳細には、偏光した散乱光のそれぞれの強度を互いに垂直な2つの平面内で測定することによって粒径とその分布の少なくとも一部を明らかにする方法と装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
懸濁液またはスプレーに含まれる微粒子のサイズとサイズ分布がわかると、多くの産業分野で研究、開発、品質管理を行なう上で役立つ。単色ビームを照射された粒子によって生じる光散乱強度パターンから微粒子(一般に1ミクロン以上の粒子)のサイズを知るには、ミーの散乱理論またはフラウンホーファーの回折理論に基づくレーザー回折が一般に利用されている。レーザー回折は、粒子サイズを測定できる範囲が比較的広く、再現性があり、解析速度が速いために特によく利用されている粒子サイズ決定法である。このような分析法の基礎は、単色ビームを照射されたそれぞれの粒子が、粒子サイズを一因とする特徴的な散乱パターンを発生させることにある。一般に、より大きな粒子がより多くの光を散乱させ、散乱パターンの強度は、散乱角が大きくなるにつれ、最大と最小を有する特徴的な周期的パターンを繰り返しながら低下していく。粒子のサイズが小さくなるにつれ、散乱パターンの全強度が低下し、最小と最大のコントラストも小さくなる。サイズが1ミクロン未満の粒子では、角度のある散乱強度のコントラストは非常に小さいため、粒子のサイズを得ることが難しい。粒子のサイズが照射ビームの波長に近づくにつれ、散乱パターンは実質的に識別不能になり、粒子サイズの決定をもはやレーザー回折では行なえなくなる。
【0003】
粒子サイズを決定するためのレーザー回折法に固有の上記のような粒子サイズの限界があるため、1ミクロン未満の粒子のサイズは、他の方法を利用して決定されてきた。そのような方法の1つは、偏光散乱強度差法または“PIDS”法として知られている。この方法では、1ミクロン未満の粒子が入射直線偏光ビームを散乱し、その照射ビームの波長だけでなくビームの偏光方向にも依存する特徴的な散乱パターンを生じさせる。したがって水平偏光ビーム(すなわち入射ビームと散乱されたビームによって規定される散乱面に平行な方向に偏光しているビーム)によって生じた散乱パターンは、鉛直偏光ビーム(すなわち散乱面に垂直な方向に偏光しているビーム)によって生じた散乱パターンと顕著に異なる。比較的広い角度範囲にわたって異なる波長の入射ビームについて2つの散乱パターン(すなわち一方のパターンは平行に偏光したビームによって発生し、他方のパターンは垂直に偏光したビームによって発生する)の強度差を測定することにより、PIDS法を適用してさまざまな材料の1ミクロン未満の粒子のサイズを約40ナノメートルという小さな値まで測定するのに成功してきた。
【0004】
公知のPIDS法によれば、例えば譲受人に譲渡されたBottらのアメリカ合衆国特許第4,953,978号に記載されているように、選択した波長の垂直偏光ビーム(すなわち想定する散乱面に対して垂直に偏光している)を興味の対象である粒子に照射する。粒子によって散乱される光の強度をいくつかの散乱角で測定する。この角度は、照射ビームの伝播方向に対して約90°の広がりを有することが好ましい。次に、照射ビームの偏光方向を90°変化させて水平偏光(すなわち散乱面に平行)にし、散乱の測定を再び行なう。次に、このプロセスを異なる波長の照射ビームを用いて繰り返す。このように順番に測定を行なって得られた結果を公知のアルゴリズムに従って処理し、興味の対象である粒子のサイズ分布を得る。この方法が正確であるためには、理想的には同じ粒子について一連の測定を行なう必要があることに注意されたい。一連の測定を行なうとき粒子が測定と測定の間に移動する傾向があるため、懸濁液が均一であるよう測定プロセスの間を通じて懸濁液を連続的に循環させる。さらに、数回の測定それぞれで測定結果がある時間蓄積される。したがってPIDS法だと、より一般的なレーザー回折法で検出するには小さすぎる粒子のサイズを測定できるとはいえ、比較的時間がかかる傾向がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の議論を踏まえ、本発明では、上記のPIDS法において微粒子のサイズを決定するのに必要な時間を実質的に短縮することを1つの目的とする。
【0006】
本発明では、興味の対象である多くの粒子懸濁液で一般に見られたり用いられたりする光学的に等方的で光学活性のないタイプの粒子が、偏光特性を変えることなく光を散乱する現象を利用する。したがって、例えばそのような粒子に入射する垂直に偏光したビームは、垂直に偏光したビームとして散乱されることになる。同様に、ランダムに偏光した入射ビームは、散乱後もランダムに偏光したままに留まることになる。本発明の第1の特徴によれば、そのような粒子の懸濁液に含まれるサイズの異なる粒子のサイズ分布を測定する方法は、(a)ランダムに偏光した所定の波長の単色ビームを粒子懸濁液に照射し、ランダムに偏光した散乱ビームを複数の散乱角の位置に発生させるステップと;(b)それと同時に、ランダムに偏光したその散乱ビームを分解し、散乱面に対して互いに垂直な方向に偏光した2つの直線偏光ビームにするステップと;(c)それと同時に、その直線偏光ビームそれぞれの強度を測定し、その強度の差を表わすPIDS信号を発生させるステップと;(d)そのPIDS信号に基づいて懸濁液に含まれる粒子のサイズ分布を明らかにするステップとを含んでいる。分解ステップは、散乱ビームを複屈折材料を通過させることによって実行することが好ましい。各直線偏光ビームの強度を表わす2つの信号は、従来技術の場合のように順番にではなく同時に発生するため、粒子サイズの分布を知るのに必要なデータを得るための処理時間が実際に半分になる。さらに、2つの信号は、懸濁液またはサンプルに含まれる正確に同じ粒子からの散乱によって発生する。この方法の信頼性とサイズ決定の精度を向上させるには、波長が異なる少なくとも1つの、より好ましくは2つ以上の照射ビームを用いてステップ(a)から(c)を繰り返す。
【0007】
本発明の第2の特徴によれば、懸濁液に含まれる粒子のキャラクテリゼーションを行なうための改良された新しいPIDSタイプの装置が提供される。そのような装置は、(a)波長が異なるランダムに偏光した少なくとも2つの単色ビームを粒子懸濁液に順番に照射することで、波長の異なるランダムに偏光した散乱ビームの2つの散乱パターンを発生させる照射手段と;(b)その散乱パターンそれぞれの選択した部分を分解し、散乱面に対して互いに垂直な偏光方向の複数の直線偏光ビームを発生させる分解手段と;(c)それぞれの直線偏光ビームの強度を同時に検出する検出手段と;(d)直線偏光ビームに関して検出した強度の差に基づいて懸濁液に含まれる粒子のサイズ分布を明らかにする測定手段とを備えている。
【0008】
本発明とその利点は、好ましい実施態様に関して添付の図面を参照して行なう以下の詳細な説明からより明確になるであろう。なお図面において、同様の素子には同じ番号または符号を付してある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
ここで図面を参照する。図1は、レーザー回折法とPIDS法の両方を具体化した従来の粒子サイズ測定装置10の諸素子を示している。図示したこの装置は、ベックマン・カウルター社が製造したものであり、LS(登録商標)シリーズの装置として市販されている。このような装置は、一般に、興味の対象である粒子を含む粒子懸濁液PSを収容する構成のサンプル室12を備えている。サンプル室は、2組の窓14、14'と16、16'を備えており、その窓を通じて収容されているサンプルにさまざまなビームを照射することで、以下に説明するいろいろな散乱パターンを発生させることができる。装置10のレーザー回折素子LDは、サンプル室の前方窓14を通じて粒子懸濁液に単色で空間的にコヒーレントなビームB1を照射する連続波レーザー20を備えている。照射されたサンプルからの前方散乱光は後方窓14'を通過し、フーリエ・レンズ系22に回収される。フーリエ・レンズ系22は、比較的小さな角度範囲(例えば±10°)で散乱された光を光検出器アレイ24の表面に集束させるのに役立つ。光検出器アレイ24は、その前方散乱角の範囲内に含まれる選択した角度における前方散乱パターンを検出し、その出力を従来法で処理してサンプル中の粒子のサイズ分布を与える。粒子サイズを知るためのレーザー回折法の詳細は、上記のアメリカ合衆国特許第4,953,978号に開示されており、その内容が参考としてこの明細書に組み込まれているものとする。
【0010】
すでに指摘したように、図1に示した装置のレーザー回折素子の効果は、粒径によってある程度制限される。この素子は、サイズが約0.5ミクロンよりも大きい粒子しか検出できない。サイズの範囲が約0.05ミクロンと1ミクロンの間の粒子のサイズを測定するため、装置10は、PIDS素子をさらに備えている。PIDS素子は、実質的に単色で直線偏光したビームB2を選択的に発生させるためのビーム発生部30を備えている。このビーム発生部30は、多色で偏光していない光を発生させる白色光源32(一般にタングステン・ランプ)と、コンデンサ・レンズ34を備えている。このコンデンサ・レンズ34により、そのような光の一部が、偏光フィルタ・ホイール36とカラー・フィルタ・ホイール38というそれぞれの光フィルタ素子を通過できるようになる。偏光フィルタ・ホイール36は、2つの偏光フィルタ部(図示せず)を備えている。一方の偏光フィルタ部は、その偏光フィルタ部を通過するランダムに偏光したあらゆるビームを、例えば水平方向に、すなわち散乱面に平行に直線偏光させる構成にされている。同様に、他方の偏光フィルタ部は、入射ビームを鉛直方向に、すなわち散乱面に垂直に直線偏光させる構成にされている。したがって第1の偏光フィルタ部への入射ビームの偏光方向とは垂直である。カラー・フィルタ・ホイール38は、一般に、例えば3つの異なる光帯域フィルタを備えている。それぞれの光帯域フィルタは、3つの異なる波長(例えば450ナノメートル、600ナノメートル、900ナノメートル)のうちの1つを中心とした実質的に単色の光を通過させる構成にされている。両方のフィルタ・ホイールを通過した光はレンズ40によってコリメートされ、ビームB2になる。このビームB2は、ここに示した具体例では、いかなるときも、そのビームが通過したフィルタ部が何であるかに応じ、3つの異なる色のうちの1つを持ち、2つの直線偏光のうちのいずれかに偏光しているようにすることができる。ビームB2は、サンプル室に入射されてその中にある粒子を照射すると、散乱角が90°の位置を中心とした光の側方散乱パターンを発生させる。このような光は、サンプル室の側壁に位置する光窓44から出ていく。粒子に異なる6本のビームB2(すなわち、異なる3つの色で、それぞれが水平偏光または鉛直偏光しているビーム)が照射されたとすると、6つの異なる散乱パターンが生じることになる。側方散乱パターンの異なる部分からの光を回収し、その回収した光を同様の複数の光検出器P1−P3(説明のため、3つだけを図示してある)に集束させるため、複数のレンズL1−L3が配置されている。レンズ/光検出器の組み合わせが作動し、散乱角90°の位置と、90°検出器の両側に等しい角度(例えば±30°)で設けた戦略的位置で、側方散乱パターンの強度を検出する。さらに、ビーム強度モニター45がビームB2の光軸上に設置されていて、サンプルをまっすぐ通過するビームの強度におけるゆらぎをモニターする。光検出器とビーム強度モニターからのそれぞれの出力は公知の方法で処理されてPIDS信号として使用され、サンプルに含まれる粒子のサイズ分布を与える。
【0011】
すでに指摘したように、多数回の測定を順番に行なう(ビームの色/偏光の組み合わせそれぞれについて1回測定する)ことになるため、図1の装置による粒子サイズの分析には比較的時間がかかる。得られる粒子のサイズ分布の精度は多数回の測定によって向上するが、1回ごとの測定は、測定の間の均一性を維持するためにサンプル室の中を循環しているサンプルについてなされるため、結果の不確実さも増大する。したがって理想的には、粒子サイズの分布の精度を犠牲にすることなく測定回数が最少になるようにすべきである。
【0012】
本発明によれば、図1に示したPIDSタイプの粒子サイズ測定装置において順番に行なう測定の数が、精度を望むレベルに維持したままで50%減る。図2を参照すると、本発明を具体化した粒子サイズ測定装置50も、レーザー回折LD素子とPIDS素子を備えている。LD素子は上記のものと同じであるため、これ以上説明する必要はない。しかしPIDS素子は図1の装置とは異なっている。それは、ビームB2が粒子サンプルと相互作用した“後”に、PIDS信号を発生させるのに必要な2つの直線偏光(水平偏光と鉛直偏光)ビームが発生するという点である。より重要なのは、2つの直線偏光ビームが、従来技術の場合のように順番にではなく、“同時に”信号を発生させることである。
【0013】
ここで再び図2を参照すると、粒子照射ビームB2を発生させる光源は、図1の装置におけるのと同様、白色光源を備えている。この白色光源からの光はカラー・フィルタ・ホイールまたはそれと同等のものを通過し、色が異なっていてランダムに偏光した多数の単色ビームとなる。しかしより好ましいのは、3つの異なった光源LS1−LS3のうちの任意の1つからビームB2を発生させることである。それぞれの光源は、ランダムに偏光した光を出す発光ダイオードまたはレーザーであることが好ましい。“ランダムに偏光した”とは、放射された光が水平偏光成分と鉛直偏光成分の両方を含んでいることを意味する。それぞれの光源は、3つの異なる波長λ1、λ2、λ3のうちの1つを有する光を放射する。ミラー52の位置により、異なる3つの光源のうちのどれをビーム・エキスパンダ・レンズ系54に向けるかが決まる。ビーム・エキスパンダ・レンズ系54も照射ビームB2をコリメートするためのものである。重要なことだが、それぞれの光源LSはランダムに偏光した出力ビームを出す。サンプルに含まれる粒子が光学的に等方的で光学活性を持たないと仮定すると、ランダムに偏光したビームB2を照射されたとき、ランダムに偏光した光の散乱パターンを発生させることになる。
【0014】
本発明によれば、ランダムに偏光した光の上記側方散乱パターンの所定の部分を、散乱パターンの戦略的位置に配置した複数の分解素子D1−D3によって分解する。それぞれの分解素子は、入射してくるランダムに偏光した光を分解し、互いに垂直な直線偏光成分C1とC2にする。各分解素子からの2つの直線偏光成分のそれぞれは一対の光検出器PD1、PD2のうちの一方に集束され、これら光検出器のそれぞれの出力が差し引かれて分析のためのPIDS信号となる。同様に、サンプルを通過したランダムに偏光した光も水平偏光成分と鉛直偏光成分に分解される。これら成分は一対の光検出器PD3、PD4によって検出される。PIDS信号とビーム・モニタからの出力は、公知の方法で処理されて興味の対象である粒子の分布を与える。
【0015】
分解素子D1−D3は、いくつかある形態のうちの任意の形態を取ることができる。しかしそれぞれの素子は、複屈折材料を、従来からあるウォラストン・プリズム、グラン・プリズム、トムソン・プリズムのいずれかの形態で含んでいることが好ましい。
【0016】
上記の説明から、本発明の方法と装置により、興味の対象であるサンプルの粒子サイズ分布を得るのに用いるPIDS信号の生成に必要な処理時間が顕著に短縮されることが理解されよう。それぞれのPIDS信号を生成するのに必要な2回の偏光測定が順番にではなく同時になされるため、上に説明した従来技術の方法での処理時間と比べて処理時間を少なくとも50%減らすことができる。より重要なのは、光源のそれぞれの波長について、それぞれのPIDS信号を生成するのに必要な2回の異なる偏光測定が、サンプルに含まれる正確に同じ粒子についてなされることである。これは、もちろん、得られる粒子サイズの分布の信頼性を顕著に高める効果がある。
【0017】
本発明を好ましいいくつかの実施態様を参照して説明してきたが、当業者にはさまざまな変更が自明であり、そのような変更も添付の請求項の範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来技術による構成の微粒子キャラクテリゼーション装置の概略図である。
【図2】本発明を具体化した微粒子キャラクテリゼーション装置の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイズの異なる粒子の集合体に含まれる粒子のサイズ分布を測定する方法であって、
(a)ランダムに偏光した所定の波長の単色ビームをその粒子集合体に照射し、ランダムに偏光した光の側方散乱パターンを生成させるステップと;
(b)それと同時に、その側方散乱パターンの選択した複数の部分のそれぞれを分解し、互いに垂直な方向に偏光した第1と第2の直線偏光ビームにするステップと;
(c)第1と第2の直線偏光ビームの強度差を測定し、側方散乱パターンの選択した複数の部分のそれぞれについてPIDS信号を生成させるステップと;
(d)そのPIDS信号を利用して上記粒子集合体に含まれる粒子のサイズ分布を明らかにするステップを含む方法。
【請求項2】
波長が異なる1つ以上の追加ビームそれぞれについてステップ(a)から(c)を繰り返して追加PIDS信号を提供し、粒子サイズ分布の精度を向上させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記分解ステップを、選択したそれぞれの部分を複屈折材料を通過させることによって実行する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
上記複屈折材料がウォラストン・プリズムを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
上記複屈折材料がグラン・プリズムを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
上記複屈折材料がトムソン・プリズムを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
(e)ランダムに偏光した照射ビームが粒子集合体を照射した後にその照射ビームを分解し、偏光方向が互いに垂直な一対の直線偏光ビームを生成させるステップと;(f)その一対の直線偏光ビームそれぞれの強度を検出するステップと;(g)検出したそれぞれの強度を上記PIDS信号とともに用いて粒子サイズの分布を明らかにするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
サイズの異なる粒子の集合体に含まれる粒子のキャラクテリゼーション装置であって、
(a)ランダムに偏光した所定の波長の単色ビームをその粒子集合体に順番に照射してランダムに偏光した光の側方散乱パターンを生成させる照射手段と;
(b)そのランダムに偏光した光の側方散乱パターンの選択した部分を分解し、その選択した部分のそれぞれについて互いに垂直な偏光方向の直線偏光ビームを一対生成させる分解手段と;
(c)それぞれの直線偏光ビームの強度を同時に検出する光検出手段と;
(d)上記直線偏光ビームに関して検出した強度の差に基づいて上記粒子集合体に含まれる粒子のサイズ分布を明らかにする測定手段とを備える装置。
【請求項9】
上記分解手段が、上記散乱パターンの選択したそれぞれの部分に位置する複屈折材料を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
上記複屈折材料がウォラストン・プリズムを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
上記複屈折材料がグラン・プリズムを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
上記複屈折材料がトムソン・プリズムを含む、請求項8に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−517297(P2006−517297A)
【公表日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502888(P2006−502888)
【出願日】平成16年1月16日(2004.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/001338
【国際公開番号】WO2004/068108
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(505275295)ベックマン コールター,インコーポレイティド (25)
【Fターム(参考)】