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粒子ビーム加工装置によって処理可能な物質
説明

粒子ビーム加工装置によって処理可能な物質

本発明は、電子ビーム(EB)加工によって処理可能な物質、例えば、軟包装用物質に関する。該物質は支持体、該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物及び該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーを具有し、該インク配合物はインク並びにアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有し、また、ラッカーはアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する。該物質をEB処理するための加工装置は低電圧(例えば、125キロボルト以下)で作動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子ビーム加工装置によって処理可能な層状物質に関する。該層状物質は軟包装の分野において有用である。
本願は、米国特許出願第10/823920号(出願日:2004年4月14日)に基づく優先権を主張する出願であって、該特許出願の開示内容も本願明細書の一部を成すものである。
【背景技術】
【0002】
粒子ビーム加工装置は支持体(substrate)又は被覆物(coating)へ高加速化粒子ビーム、例えば、電子ビーム(EB)等を照射して該支持体又は被覆物上において化学反応(例えば、重合反応等)を発生させるために一般的に使用されている。
【0003】
EB加工においては、高エネルギーを有する電子を利用することによって、多種多様な生成物や物質の分子構造を改変させることができる。例えば、特別に設計された液状の被覆物、インキ及び接着剤を改変させるために電子を利用することができる。EB加工中においては、例えば、電子は結合を切断することによって、重合反応をもたらす荷電粒子と遊離基を発生させる。
【0004】
EB加工によって処理された液状被覆物には、印刷インキ、ワニス、シリコーン剥離塗料、プライマー塗料、感圧接着剤、遮断塗料及び貼り合わせ用接着剤が含まれる。EB加工法は、EB処理に対して反応するように特別に設計された固体状物質、例えば、紙、支持体及び不織布製支持体の物理的特性の改変及び/又は増大のために利用してもよい。
【0005】
粒子ビーム加工装置は、一般に3つの領域、即ち、粒子ビームを発生させる真空室領域、粒子加速器領域及び加工領域を含んでいる。真空室内においては、タングステンフィラメントが、例えば、約2400Kの温度(この温度は、タングステンの熱電子放出温度である)まで加熱され、電子雲が発生する。次いで、正の電位差が真空室へ印加され、発生した電子は補足されると同時に加速される。その後、電子は薄い箔を通過して加工領域内へ侵入する。この薄い箔は真空室と加工領域との間の障壁として機能する。加速された電子は真空室から薄い箔を経て放出されて加工領域内へ流入する。通常は、加工領域は大気圧条件に設定される。
【0006】
現在市販されている電子ビーム加工装置は約125kVの最低電圧で作動する。さらに、米国特許公報第2003/0001108号には、110kV以下で作動するEBユニットが記載されている(該公報の開示内容も本明細書の一部を成すものである)。この低電圧(110kV以下)で作動する電子ビーム装置を用いて処理することができる物質には、被覆物、インキ、及び食品の軟包装のための貼り合わせ用接着剤が含まれる。
【0007】
常套の溶剤型又は水性型インキ上において、刷り重ね用ワニス又は貼り合わせ用接着剤を硬化させるために電子ビーム加工法を利用するときに直面する1つの難題は、インキの接着性である。刷り重ね用ワニス又は貼り合わせ用接着剤がインキに対してほとんど又は全く湿潤性又は接着性を示さないか、あるいはインキ自体が凝集性を欠くために、標準的なT−剥離試験又はテープ接着性試験の実施中に受けるような力が印加されたときに基材フィルムから分離するか離層する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このため、当該分野においては、EB加工法によって処理することができる新規な物質の開発が依然として要請されており、本発明はこのような要請に応えるためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの態様によれば、層状物質、例えば、2つ又はそれよりも多くの層を有する物質が提供される。この層状物質は高加速化粒子(例えば、電子ビーム)の照射によって硬化させることができる。さらに、該層状物質は、下記の構成要素i)〜 iii)を具有する:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物であって、インク並びにラジカル重合及び/又はカチオン重合によって硬化する少なくとも1種のモノマーを含有する該インク配合物、並びに
iii)該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、ラジカル重合及び/又はカチオン重合によって硬化する少なくとも1種のモノマーを含有する該ラッカー。
【0010】
本発明の別の態様によれば、下記の構成要素i)〜 iii)を具有する層状物質が提供される:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物であって、インク並びにアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する該インク配合物、並びに
iii)該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、アクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する該ラッカー。
【0011】
本発明の別の態様によれば、下記の構成要素i)〜 iii)を具有する層状物質が提供される:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物であって、インク並びにアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーから誘導される少なくとも1種のポリマーを含有する該インク配合物、並びに
iii)該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、アクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーから誘導される少なくとも1種のポリマーを含有する該ラッカー。
【0012】
本発明の別の態様によれば、下記の構成要素i)〜 iii)を具有し、少なくとも1種の第1ポリマーの少なくとも一部分が少なくとも1種の第2ポリマーの少なくとも一部分に結合した層状物質が提供される:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物であって、インク及び少なくとも1種の第1ポリマーを含有する該インク配合物、並びに
iii)該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、少なくとも1種の第2ポリマーを含有する該ラッカー。
【0013】
本発明の別の態様によれば、下記の工程i)〜 iii)を含む層状物質の製造法が提供される:
i)支持体を供給し、
ii)インク並びにアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有するインク配合物を該支持体の少なくとも一部分上に塗布し、次いで
iii)アクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有するラッカーを該インク配合物の少なくとも一部分上に塗布する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のその他の目的や利点の一部は以下の記載において明らかにするが、一部は当業者にとって該記載から明らかであるか、または、本発明の実施によって理解することができる。本発明のこのような目的や利点は、特許請求の範囲の従属項において特に指摘されている発明の構成要素とこれらの組合せによって理解して習得することができる。
【0015】
上記の一般的な記載内容及び以下の詳細な記載内容は、特許請求の範囲に記載の本発明を例示的に説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0016】
本明細書の一部を成す添付図面は、本発明の実施態様を図示するものであって、該図面の説明と相俟って、本発明の原理を理解するのに役立つものである。即ち、図1は本発明の1つの実施態様による粒子ビーム加工装置の模式図であり、図2は電子ビームの電圧分布状態を示す。
【0017】
本発明の1つの態様によれば、層状物質、例えば、2つ又はそれよりも多くの層を有する物質が提供される。この層状物質は高加速化粒子(例えば、電子ビーム)の照射によって硬化させることができる。さらに、該層状物質は、下記の構成要素i)〜 iii)を具有することができる:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物であって、インク並びにラジカル重合及び/又はカチオン重合によって硬化する少なくとも1種のモノマーを含有する該インク配合物、並びに
iii)該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、ラジカル重合及び/又はカチオン重合によって硬化する少なくとも1種のモノマーを含有する該ラッカー。
【0018】
1つの態様においては、ラジカル型及び/又はカチオン型の重合機構によって硬化可能なモノマーであればいずれの種類のモノマーも本発明においては有用である。但し、インキの物理的特性(例えば、粘度、外観等)が常套の塗布法による該モノマーの使用を不能にしないことを条件とする。1つの態様においては、インキ配合物とラッカーは、相互に独立して、アクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する。
【0019】
1つの態様においては、インキ配合物とラッカーは、粒子ビームによって発生する電子のような高加速化粒子が照射されたときに硬化(例えば、重合)するモノマーを含有する。重合は個々の層(例えば、インキ配合物層及びラッカー層)内において発生し、形成されるポリマーはこれらの層を相互に結合させる。重合はこれらの層の間において発生して、例えば、相互侵入網目構造を形成する。あるいは、インキ配合物層とラッカー層の間においては架橋結合が形成される。
【0020】
ここで使用する「少なくとも1種のモノマー」という表現は、1種のモノマー又は2種若しくはそれよりも多くのモノマーの混合物を意味する。
【0021】
1つの態様においては、ラッカーはインキ配合物の一部分を被覆する。別の態様においては、ラッカーは、支持体上のインキ配合物の全体を被覆する。さらに別の態様においては、ラッカーはインキ配合物と支持体表面、例えば、インキ配合物層全体及びインキ配合物で印刷されていない支持体表面を被覆する。
【0022】
インキ配合物とラッカーは、例えば、EB加工等によって硬化可能なモノマー成分を含有するので、得られる硬化物は凝集性のインキ及び/又はラッカーと一体化したインキをもたらす。従って、硬化生成物中においては、インキはラッカーに対して良好な接着性を示す。1つの態様においては、良好な接着性は、硬化印刷物を標準的なT−剥離試験又はテープ接着性試験に付すことによって決定することができる。例えば、ラッカーがインキ配合物/支持体表面の一部分を被覆する場合には、接着性はテープ接着性試験によって決定される。別例においては、ラッカーが印刷されたインキ配合物/支持体表面の全体を被覆する場合(例えば、貼り合わせ用接着剤の場合)、接着性はT−剥離試験によって決定される。
【0023】
本発明の別の態様によれば、下記の構成要素i)〜 iii)を具有し、少なくとも1種の第1ポリマーが少なくとも1種の第2ポリマーに結合した層状物質が提供される:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインキ配合物であって、インキ及び少なくとも1種の第1ポリマーを含有する該インキ配合物、並びに
iii)該インキ配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、少なくとも1種の第2ポリマーを含有する該ラッカー。
【0024】
1つの態様においては、少なくとも1種の第1ポリマーの少なくとも一部分は、少なくとも1種の第2ポリマーの少なくとも一部分に結合する。例えば、これらのポリマーは相互に表面結合することができる。あるいは、インキ配合物中の第1ポリマーの少なくとも一部分は第2ポリマー中へ侵入することができる。
【0025】
1つの態様においては、少なくとも1種の第1ポリマーは少なくとも1種の第2ポリマーへ、例えば、接着剤のようにして接着する。
【0026】
1つの態様においては、少なくとも1種の第1ポリマーは少なくとも1種の第2ポリマーへ化学的に結合する。1つの態様においては、「化学的に結合する」という表現は、各々のポリマーの少なくとも一部分の間において共有結合が形成されることを意味する。1つの態様においては、インキ配合物/ラッカー構造中に化学的結合の相互侵入網目構造が存在する。別の態様においては、インキ配合物中の第1ポリマーとラッカー中の第2ポリマーとの間に架橋結合が形成されてもよい。
【0027】
1つの態様においては、インキ配合物とラッカーは、ラジカル重合用多官能性アクリレートを含むアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びカチオン重合用ポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーから誘導されるポリマーを含有していてもよい。ここで使用する「選択される少なくとも1種のモノマーから誘導されるポリマー」という表現は、ホモポリマー又はコポリマーを形成する1種若しくは複数種のモノマーから誘導されるポリマーを意味する。
【0028】
1つの態様においては、ラッカーとインキ配合物はアクリレートエステルから選択されるモノマーを含有し、重合はラジカル重合によっておこなわれる。別の態様においては、ラッカーとインキ配合物は脂環式ジエポキシドとポリオールから選択されるモノマーを含有し、重合はカチオン重合によっておこなわれる。
【0029】
1つの態様においては、インキ配合物又はラッカーは多官能性アクリレートエステルのようなモノマーを含有することができる。多官能性アクリレートエステルとしては下記の化合物が例示される:
150〜600の分子量を有するアクリレート化ポリオール、1000〜2000の分子量を有するポリエステルアクリレート、200〜1500の分子量を有するポリエーテルアクリレート、400〜2000の分子量を有するポリエステルウレタンアクリレート、400〜2000の分子量を有するポリウレアアクリレート、及び300〜1000の分子量を有するエポキシアクリレート。
【0030】
特定の多官能性アクリレートとしては下記の化合物が例示される:
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリアクリレートエステル、ヘキサンジオールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、並びにこれらのエトキシル化及びプロポキシル化誘導体。
【0031】
ラッカーは、汚れと引掻からのインキの保護を含むいくつかの目的の内の少なくとも1つに役立つことができる。ラッカーは、被処理物がEB加工機内を移動するのに十分な牽引性も付与することができる。美的な理由から、ラッカーは、包装製品に対して光沢度の高い仕上げ塗を付与するために使用することができる。
【0032】
1つの態様においては、ラッカーはオーバープリントワニス(over-print varnish; OPV)である。
【0033】
ラッカーは湿潤剤、脱泡剤及びその他の添加剤、例えば、摩擦係数(COF)を調整して所望の機能特性(例えば、ガスと香気に対する遮断性)を付与するワックス等を含有することができる。
【0034】
ラッカー層は、0.5〜20g/mの規格化厚(質量密度で表示される厚さ)を有していてもよい。1つの態様においては、ラッカー層は1〜10g/m、例えば、2〜5g/mの厚さを有する。
【0035】
1つの態様においては、インキ配合物は周知の溶剤型及び水性型のフレキソ印刷用インキ及び電子ビーム硬化性インキ、例えば、「ユニキュア(Unicure)」(登録商標)[サンケミカルズインク・オブ・ノースレイクIII社製]を含有する。また、1つの態様においては、グラビア印刷用インキを使用することができる。
【0036】
1つの態様においては、支持体は少なくとも1種のポリマー、例えば、熱可塑性ポリマーを含有する。別態様においては、支持体は、下記の群から選択される少なくとも1種のポリマーを含有する:
ポリオレフィン(延伸ポリプロピレン(OPP)、注型ポリプロピレン、ポリエチレン及びポリエチレンコポリマーを含む)、
ポリオレフィンコポリマー(エチレンビニルアセテート、エチレンアクリル酸とエチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルアルコール及びこれらのコポリマーを含む)、
ポリスチレン、
ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)を含む)、
ポリアミド(ナイロン及びMXD6を含む)、
ポリイミド、
ポリアクリロニトリル、
ポリビニルクロリド、
ポリビニルジクロリド、
ポリビニリデンクロリド、
ポリアクリレート、
アイオノマー、
多糖(再生セルロースを含む)、
シリコーン(ゴム及びシーラントを含む)、
天然ゴム、及び
合成ゴム。
【0037】
1つの態様においては、支持体は下記の群から選択される少なくとも1種の物質を含有する:
多糖(再生セルロースを含む)、
グラシン紙又はクレーで被覆した紙、
板紙(例えば、SBS多重被覆紙)及び
クラフト紙。
【0038】
1つの態様においては、支持体は金属化フィルム及び金属酸化物(AlO、SiO及びTiOを含む)蒸着ポリマーフィルム、例えば、AlO被覆ポリマー(OPP、PET及びPE)フィルム、SiO被覆OPPフィルム及び金属化PETフィルム等を含有する。金属化は、例えば、酸化アルミニウムを用いる真空蒸着法によっておこなうことができる。この場合、アルミニウムは、真空条件下の処理室内において、融点よりも高い温度まで加熱される。連続ウェブは、溶融アルミニウムを満たした真空室内を一連のローラーを介して移動させる。制御条件下において、ウェブ表面の片面又は両面へ溶融アルミニウムを沈着させることによって、正確な厚さのアルミニウム層がウェブ上に形成される。この金属化層は、例えば、ポテトチップ用袋の内側に光沢のある銀色の被覆層となる。
【0039】
1つの態様においては、支持体は、包装材へ所望の強度を付与すると共に、包装化製品の内容物の品質を保持するのに十分な厚さ、例えば、10〜200g/m、又は30〜90g/m若しくは50〜70g/mの厚さを有する。別の態様においては、支持体は100〜1000Åの厚さ有する。
【0040】
高加速化電子の発生源としては、粒子ビーム加工装置を使用することができる。1つの態様においては、インキ配合物とラッカーは、粒子ビーム加工装置(作動電圧:125kV以下、例えば、110kV以下)から発生される高加速化粒子の照射によって硬化する。別の態様においては、高加速化粒子は0.5〜10Mrad のエネルギーを発生する。
【0041】
1つの態様においては、粒子は、ラッカーとインキ配合物をほとんど瞬間的又は約数ミリ秒間に硬化させるのに十分な程度まで加速させることができる。大量生産が望ましい消費者向けの食料製品(例えば、チョコレートバー、ポテトチップ、キャンディー、及び乾燥果物等)を製造するためには、この態様は有用な方法となる。何故ならば、食料製品は迅速に包装されて供給者や消費者のもとへ輸送されなければならないからである。
【0042】
本発明の別の態様によれば、下記の工程i)〜 iii)を含む層状物質の製造法が提供される:
i)支持体を供給し、
ii)インク並びにアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有するインク配合物を該支持体の少なくとも一部分上に塗布し、次いで
iii)アクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有するラッカーを該インク配合物の少なくとも一部分上に塗布する。
【0043】
1つの態様においては、インキ配合物は、フレキソ印刷法、ロータ−グラビア印刷法、オフセットリソグラフ印刷法及び噴霧印刷法から選択される印刷法によって塗布される。別の態様においては、インキ配合物はラベル印刷として塗布される。
【0044】
1つの態様においては、ラッカーは、ロール塗布法、オフセットグラビア塗布法及び直接グラビア塗布法から選択される塗布法によって塗布される。
【0045】
1つの態様においては、該製造法は、インク配合物及びラッカーへ、125キロボルト以下の電圧、例えば、110kV以下の電圧で作動する粒子ビーム加工装置から発生される高加速化粒子を照射する工程を含む。粒子は、インク配合物とラッカー中に含まれるモノマーの重合をもたらすのに十分な程度まで加速させることができる。1つの態様においては、高加速化粒子は、0.5〜10Mrad の電子線量エネルギーを放出する。
【0046】
1つの態様においては、ラッカーは、電源を具有するEB加工機であって、125kV以下の電圧、例えば、110kV以下の電圧で作動するEB加工機を用いて処理される。
1つの態様においては、EB加工機の作動電圧は60〜110kV、例えば、70〜110kV又は90〜110kVである。
【0047】
1つの態様においては、EB加工機は、0.5〜10Mrad のエネルギーを放出する電子を発生することによって、ラッカーとインキ配合物を硬化させる。1つの態様においては、放出される電子エネルギーは1〜7Mrad、例えば、2〜5Mrad である。
【0048】
1つの態様においては、ラッカーは、ラッカーが支持体と印刷されたインキ配合物の全表面を被覆して2つの支持体(例えば、2枚のプラスチックフィルム、紙又はプラスチックフィルムに積層された板紙)を貼り合わせるための貼り合わせ用接着剤である。例えば、層状物質は、支持体、支持対上に存在するインキ配合物、及びインキ配合物/支持体の全表面上に存在するラッカーを具有する。第2の支持体、例えば、熱可塑性フィルムはラッカー上に配設することができる(例えば、第1支持体で挟持する)。
【0049】
高加速化粒子を供給するための粒子ビーム加工装置の一例は米国特許公報第2003/0001108号に記載されている。この装置は比較的小型に製造することができ、また、低い電圧と高い効率で作動させることができる。図1に模式的に示す粒子ビーム加工装置100は、電源102,粒子ビーム発生アセンブリー110,箔支持アセンブリー140、及び加工アセンブリー170を具備する。電源102は110kV以下の作動電圧(例えば、90〜100kV)を加工装置100へ供給する。電源102は、電気的に絶縁された鋼製チャンバー内に収容される多重変圧器であって、粒子ビーム発生アセンブリー110へ高電圧を供給する変圧器を具有する市販の電源であってもよい。
【0050】
粒子ビーム発生アセンブリー110は、真空条件下の容器又はチャンバー114内に収容することができる。EB加工装置においては、粒子発生アセンブリー110は、一般に電子ガンアセンブリー(gun assembly)と呼ばれている。排気されるチャンバー114は、電子のような粒子が発生する気密化容器から構成されていてもよい。真空ポンプ212は、約10−6Torr のオーダーの真空条件又は必要に応じたその他の真空条件を発現させることができる。真空条件下のチャンバー114の内部においては、高電圧の電源102からの電力によってフィラメント112が加熱されると、該フィラメント112の周囲に電子雲が発生する。
【0051】
フィラメント112は、十分に加熱されると、白熱状態に輝き、電子雲を発生させる。電子はフィラメント112からより高い電圧領域へ流れる。これは、電子が負に荷電された粒子であって、極めて高速度に加速されているからである。フィラメント112は1本又は複数本のワイヤ(一般的には、タングステン製ワイヤ)から構成されていてもよい。この場合、2本以上のワイヤは箔支持体144の全長を等間隔で横断するような形態で配設され、支持体10の幅方向を横断するように電子ビームを放出する。
【0052】
図1及び図2に示すように、粒子ビーム発生アセンブリー110はエキストラクターグリッド(extractor grid)116,ターミナルグリッド(terminal grid)118及びリペラープレート(repeller plate)120を具有していてもよい。リペラープレート120は電子をはね返し、電子をエキストラクターグリッド116へ送給する。リペラープレート120はフィラメント112の場合とは異なる電圧(例えば、幾分低い電圧)で作動し、これによって、図2に示すような電子ビームの方向から離れてフィラメント112から逃散する電子を補足してその方向を転換させる。
【0053】
幾分異なる電圧、例えば、フィラメント112よりも高い電圧で作動するエキストラクターグリッド116は、フィラメント112からの電子を誘引し、該電子をターミナルグリッド118へ案内する。エキストラクターグリッド116は、電子ビームの強度を決定する電子雲からの電子量を制御する。
【0054】
一般的に、エキストラクターグリッド116の場合と同じ電圧で作動するターミナルグリッド118は、箔支持体アセンブリー140を通過させるために極めて高速度に加速される前の電子に対して最終的なゲートウェイ(gateway)として機能する。
【0055】
フィラメント112は−110,000V(即ち、−110kV)で作動させてもよく、また、箔支持体アセンビリー140は接地させるか、又は0Vに設定してもよい。レペラープレート120を−110,010Vで作動するように設定することによって、フィラメント112の方向への電子をはね返してもよい。エキストラーグリッド116とターミナルグリッド118は、−110,000〜−109,700Vの範囲内の電圧で作動するように設定してもよい。
【0056】
次いで、電子は真空チャンバー114から放出され、薄い箔142を経由して箔支持体アセンブリー140内へ流入した後、被覆された物質又は支持体を透過し、これによって化学反応(例えば、重合反応、架橋反応等)又は殺菌が惹起される。電子の速度は100,000マイル/秒又はこれよりの高速であってもよい。箔支持体アセンブリー140は、平行に配設される一連の銅製リブ(rib)(図示せず)であってもよい。
【0057】
図1に示すように、薄い箔142は箔支持体アセンブリー144の外側にクランプで固定され、これによって内部チャンバー114の漏れ止め真空シールがもたらされる。高速電子は銅製リブの間を自由に通過し、薄い箔142を通って被処理支持体10へ達する。過度のエネルギー損失を防止するために、箔はできる限り薄くすることができるが、同時に、箔は、粒子発生アセンブリー110の真空状態の内部と加工アセンブリー170との間の圧力差に耐えるのに十分な機械的強度を有する。
【0058】
粒子ビーム発生装置は、箔支持体アセンブリーの薄い箔がチタン又はその合金から製造されその厚さが10μm以下(例えば、3〜10μm又は5〜8μm)であるときには、比較的小さなサイズで製造することができ、また、比較的高い効率で作動させることができる。あるいは、薄い箔142は、20μm以下(例えば、6〜20μm又は10〜16μm)の厚さを有するアルミニウム製又はその合金製の箔にすることができる。
【0059】
箔支持体アセンブリー140から放出される電子は加工アセンブリー170内へ流入し、該アセンブリー内において被覆された層、ウェブ又は支持体を透過し、これによって重合、架橋又は殺菌をもたらす化学反応が惹起される。EB処理された生成物は瞬間的に改変され、乾燥処理や冷却処理は不要であり、また、新しい及び/又は望ましい物理的特性を有する。得られた製品は加工後に直ちに輸送に付すことができる。
【0060】
操作中、粒子ビーム加工装置100作動機構は次の通りである。真空ポンプ212はチャンバー114から空気を排気し、約10−6 Torr の真空状態をもたらし、該真空状態において加工装置100は完全に作動する。レペラープレート120、エキストラーグリッド116及びターミナルグリッド118を含む粒子発生アセンブリー110においては、粒子ガンアセンブリーの構成部材は独立して制御される3つの電圧に設定され、このような条件下において、電子の放出が開始され、放出される電子は箔支持体144を通過する電子の通路へ案内される。
【0061】
粒子ビームによる加工中においては、内部の排気されたチャンバー114の電場の組合せによって「プッシュ/プル(push/pull)」効果が惹起され、該効果によって、一般的には接地電位(0V)に設定される箔支持体144の薄い箔142へ向けての電子の案内と加速がもたらされる。発生する電子量は、エキストラクターグリッド116の電圧に直接的に関係する。生産速度が遅いとき、エキストラクターグリッド116は、より高い電圧を印加するときの高速の場合よりも低い電圧に設定する。エキストラクターグリッド116の電圧が増加すると、フィラメント112から放出される電子量は増加する。
【0062】
被硬化物、例えば、ラッカー、インキ配合物及び被覆物を液体状態から固体状態へ変換させるために必要な酸素濃度は一般的には低い。本発明による粒子ビーム加工装置は、図1に示すように、加工領域170内の酸素を置換するための酸素以外のガス(例えば、不活性ガス)を注入するために該加工領域内に配設される複数のノズル172、174、176及び178を具備する。1つの態様においては、完全な硬化を妨げる酸素を置換するためにノズル172、174、176及び178を経由して加工流域170内へポンプ輸送するガスとして窒素ガスが選択される。
【0063】
プロセス制御システム200は、粒子ビーム加工装置100の高精度規格値への校正を可能にする支持体又は被覆物上における所望の硬化深度が得られるように設定してもよい。プロセス制御システム200によって、被覆物又は支持体中への電子の線量と透過度を計算することができる。電圧が高いほど、電子の速度と透過度は大きくなる。
【0064】
線量(dose)は、単位質量あたりの吸収されるエネルギーであって、メガラド(Mrad)の単位で測定される。この単位は2.4カロリー/gに等しい。吸収される電子数が多いほど、線量の値は高くなる。適用に際しては、一般的に線量は被覆物の原料と被硬化支持体の厚さによって決定される。例えば、20g/mの質量密度を有するわら紙製支持体上の被覆物を硬化させるために5Mrad の線量が必要である。線量は、次式で表されるように、捕集される電子数に相当する作動ビーム流に正比例し、支持体の送給速度に反比例する:
線量=K・(I/S)
式中、Kは加工装置の機械加工収率又は加工装置の生産効率を示す比例定数を示し、Iはビーム流(mA)を示し、Sは支持体の送給速度(フィート/分)を示す。
【0065】
本発明による粒子ビーム加工装置は多くの産業分野、例えば、包装、絶縁性フィルム、反射コーティングと反射性材料及びソーラーフィルム(solar film)等の分野において利用することができる。本発明はその他の分野、例えば、宇宙服及び航空機等の分野においても有用である。単なる例示的な説明のために、本発明の1つの実施態様を、食品用軟包装の分野における粒子ビーム加工装置の利用に関連して説明する。
【実施例】
【0066】
実施例1
この実施例においては、モノマーを含有しないインキ配合物(インキ1)及びモノマーを種々の濃度で含有するインキ配合物(インキ2、インキ3及びインキ4)の接着性について比較した。
【0067】
インキ1
サン・ケミカルズ社製のインキ[アクア・サン・シアン(Aqua Sun Cyan)R3271−48B]10gを250mlのビーカー内へ入れた。
【0068】
インキ2
サン・ケミカルズ社製のインキ(アクア・サン・シアンR3271−48B)10gを250mlのビーカー内へ入れた。ポリエチレングリコール200ジアクリレート(PEG−200SR−259;サルトマー社製)0.25gを、室温下で撹拌しながら該ビーカー内へ添加した(モノマー濃度:2.5%)。モノマーとインキとの間には相分離又は不相溶性の兆候は見られなかった。
【0069】
インキ3
サン・ケミカルズ社製のインキ(アクア・サン・シアンR3271−48B)10gを250mlのビーカー内へ入れた。ポリエチレングリコール200ジアクリレート(PEG−200SR−259)0.50gを、室温下で撹拌しながら該ビーカー内へ添加した(モノマー濃度:5%)。モノマーとインキとの間には相分離又は不相溶性の兆候は見られなかった。
【0070】
インキ4
サン・ケミカルズ社製のインキ(アクア・サン・シアンR3271−48B)10gを250mlのビーカー内へ入れた。ポリエチレングリコール200ジアクリレート(PEG−200SR−259)1.0gを、室温下で撹拌しながら該ビーカー内へ添加した(モノマー濃度:10%)。モノマーとインキとの間には相分離又は不相溶性の兆候は見られなかった。
【0071】
フィルムの調製
25μmの厚さを有するシート(10”×10”)[バイファン・アメリカズ社製の延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム「CEQW」(登録商標)]8枚を準備した。 40dyn/cm の表面張力を有するOPPの処理面へ前記のインキ1〜4をロール法によって塗布した。この被覆フィルムを110℃のオーブン内において、インキが触感で乾燥したと認められるまで乾燥させた。
【0072】
熱乾燥させたインキ1〜4で被覆した上記フィルムにEB硬化性オーバープリントワニス(ソベレイン・スペシャルティー・ケミカルズ社製の「EB1044−E」)をマイヤー棒で塗布することによって(塗布量:約5g/m)、試料1〜4を調製した。
【0073】
熱乾燥させたインキ1〜4で被覆した上記フィルムにEB硬化性オーバープリントワニス(ビルクラー・ケミカルズ社製の「EBLO10−2」)をマイヤー棒で塗布することによって(塗布量:約5g/m)、試料4〜8を調製した。
【0074】
次いで、試料1〜8を、次の作動条件下において、ESI EBユニットを用いて硬化させた:110kV、3Mrad 、10m/分(ライン速度)、150ppm未満の酸素濃度。
【0075】
全ての試料中のオーバープリントワニスをEB照射によって硬化させた。オーバープリントワニスの接着性を先に言及したスコッチテープ試験によって調べた。得られた結果を以下の表Iに示す。
【0076】
【表1】

【0077】
この実施例は、PEG−200ジアクリレートのようなエネルギー硬化性モノマーをインキ中へ添加することによって、インキの凝集性とオーバープリントワニスへの接着性が改良されることを示す。
【0078】
この場合、モノマーの添加は、その量が標準的なインキに対して2.5重量%のような少量でも、インキの接着性と凝集性を改良するためには有効である。
【0079】
実施例2
この実施例は、溶剤型インキを用いるフィルムの調製について説明する。
標準的な溶剤型インキ「MODシールテック(Sealtech)F−11ブルー」(カラー・コンベルチング社製)10gを250mlのビーカー内へ入れた。このインキ中へ1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)(サルトマー・ケミカルズ社製)0.5gを撹拌下で添加した。HDDAは相分離の兆候を伴うことなく溶解した。このビーカーをアルミニウム箔(1.0ミル)で覆い、室温で一夜放置した。インキ+HDDA配合物においては、相分離又は粘度増加は観察されなかった。
【0080】
試料9
アクリル系樹脂で被覆したPETフィルム(48ゲージ)へインキ+HDDA配合物をハンドローラー法によって塗布し、該フィルムを自然乾燥させた。乾燥されたインキ上へEB OPV(ソベレイン・スペシャルティー・ケミカルズ社製の製品「EB 1044−E」)を塗布した。不活性条件下において、OPVをEB処理(110kV;3Mrad)に付した。
【0081】
塗膜はインキ上で十分に硬化した。次いで、この試料をスコッチテープ試験と3M610テープ試験に付した。その結果、インキと塗膜はフィルム支持体へ非常に良く接着することが判明した。
【0082】
実施例3
この実施例においては、貼り合わせ用接着剤に使用される常套の水性インキへ添加される電子ビーム硬化性モノマーの価値について説明する。
【0083】
食品用軟包装産業において使用されている一般的なラミネートは、以下に示すような構成要素を有する:

上部フィルム(0.5ミルのポリエステル;PET) 17.0g/m
インキ(溶剤型インキ又は水性インキ) 3.0g/m
EB硬化性の貼り合わせ用接着剤(ラッカー) 3.0g/m
ポリエチレンコポリマー(PE)のシーラント 40.0g/m
【0084】
試料10
実施例1のインキ1をアクリル系樹脂で被覆したPETフィルム(48ゲージ)上へローラー法によって塗布した。次いで、このフィルムを自然乾燥させた。EB貼り合わせ用接着剤(リオフォル社製の「#76R」)を、マイヤー棒を用いて乾燥インキ上へ塗布した(塗布量:約3.0g/m)。175ゲージのポリエチレン(プライアント社製)を含む下部フィルムを積層させた。ESI EBユニットを使用することによって(電圧:110kV、線量:3Mrad)、PETフィルムへ電子ビームを照射し、EB硬化性接着剤を硬化させた。
【0085】
試料11
実施例1のインキ3をアクリル系樹脂で被覆したPETフィルム(48ゲージ)上へローラー法によって塗布した。次いで、このフィルムを自然乾燥させた。EB貼り合わせ用接着剤(リオフォル社製の「#76R」)を、マイヤー棒を用いて乾燥インキ上へ塗布した(塗布量:約3.0g/m)。175ゲージのポリエチレン(プライアント社製)を含む下部フィルムを積層させた。ESI EBユニットを使用することによって(電圧:110kV、線量:3Mrad)、PETフィルムへ電子ビームを照射し、EB硬化性接着剤を硬化させた。
【0086】
試料10と試料11のいずれの場合においても、EB硬化性接着剤は非常に良く硬化し、また、インキの存在しない透明な領域におけるPEに対するPETの接着性は良好であった。しかしながら、インキが存在する領域におけるフィルム間の接着性に関しては、試料10によって調製したラミネートの場合の接着性は、試料11によって調製したラミネートの場合の接着性に比べて、良好ではなかった。
【0087】
試料10から調製したラミネートにおいては、インキにひび割れが見られた。試料11から調製したラミネートにおいては、水性インキ中へEB硬化性モノマー(PEG−200ジアクリレート)が添加されたために、より高いインキの凝集性が見られた。
【0088】
試料11の場合には、接着剤と共にインキが電子によって硬化され、これによって、架橋により得られる必要な凝集性がインキに付与される。
【0089】
当業者にとっては、本発明のその他の実施態様は、本発明の実施例を包含する本願明細書の記載内容を考慮することによって容易に理解される事項である。実施例を包含する本願明細書は本発明を単に例示的に説明するだけであって、本発明の真の範囲と技術的思想は特許請求の範囲によって示される。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】図1は粒子ビーム加工装置の模式図である。
【図2】図2は電子ビームの電圧分布状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0091】
100 粒子ビーム加工装置
102 電源
110 粒子ビーム発生アセンブリー
112 フィラメント
114 チャンバー
116 エキストラクターグリッド
118 ターミナルグリッド
120 リペラープレート
140 箔支持体アセンブリー
142 薄い箔
144 箔支持体
170 加工アセンブリー
172 ノズル
174 ノズル
176 ノズル
178 ノズル
200 プロセス制御システム
212 真空ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の構成要素i)〜 iii)を具有する層状物質:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物であって、インク並びにアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する該インク配合物、並びに
iii)該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、アクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する該ラッカー。
【請求項2】
インク配合物及び/又はラッカーに含まれるアクリレートエステルが下記の群から選択される多官能性アクリレートエステルである請求項1記載の層状物質:
150〜600の分子量を有するアクリレート化ポリオール、1000〜2000の分子量を有するポリエステルアクリレート、200〜1500の分子量を有するポリエーテルアクリレート、400〜2000の分子量を有するポリエステルウレタンアクリレート、400〜2000の分子量を有するポリウレアアクリレート、及び300〜1000の分子量を有するエポキシアクリレート。
【請求項3】
インク配合物及び/又はラッカーに含まれるアクリレートエステルが下記の群から選択される多官能性アクリレートエステルである請求項1記載の層状物質:
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシ−エチル)イソシアヌレートのトリアクリレートエステル、ヘキサンジオールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、並びにこれらのエトキシル化及びプロポキシル化誘導体。
【請求項4】
支持体が下記の群から選択される少なくとも1種のポリマーを含有する請求項1記載の層状物質:
ポリオレフィン、ポリオレフィンコポリマー、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリビニルクロリド、ポリビニルジクロリド、ポリビニリデンクロリド、ポリアクリレート、アイオノマー、多糖、シリコーン、天然ゴム、及び合成ゴム。
【請求項5】
ラッカーが、0.5〜20g/mの規格化厚を有する請求項1記載の層状物質。
【請求項6】
ラッカーがインク配合物の一部を被覆する請求項1記載の層状物質。
【請求項7】
ラッカーがインク配合物を被覆する請求項1記載の層状物質。
【請求項8】
ラッカーがインク配合物及び支持体表面を被覆する請求項1記載の層状物質。
【請求項9】
ラッカー上に配設される第2支持体をさらに具有する請求項8記載の層状物質。
【請求項10】
インク配合物及びラッカーが、125キロボルト以下の電圧で作動する粒子ビーム加工装置から発生される高速加速化粒子の照射によって硬化可能である請求項1記載の層状物質。
【請求項11】
インク配合物及びラッカーが、110キロボルト以下の電圧で作動する粒子ビーム加工装置から発生される高速加速化粒子の照射によって硬化可能である請求項1記載の層状物質。
【請求項12】
高速加速化粒子が0.5〜10Mrad のエネルギーを放出する請求項11記載の層状物質。
【請求項13】
下記の構成要素i)〜 iii)を具有する層状物質:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物であって、インク並びにアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーから誘導される少なくとも1種のポリマーを含有する該インク配合物、並びに
iii)該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、アクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーから誘導される少なくとも1種のポリマーを含有する該ラッカー。
【請求項14】
インク配合物の少なくとも一部分がラッカーの少なくとも一部分に結合した請求項13記載の層状物質。
【請求項15】
インク配合物の少なくとも一部分がラッカーの少なくとも一部分に化学的に結合した請求項14記載の層状物質。
【請求項16】
ラッカーがインク配合物の一部を被覆する請求項13記載の層状物質。
【請求項17】
ラッカーがインク配合物を被覆する請求項13記載の層状物質。
【請求項18】
ラッカーがインク配合物及び支持体表面を被覆する請求項13記載の層状物質。
【請求項19】
請求項13記載の層状物質を含有する包装材料。
【請求項20】
下記の構成要素i)〜 iii)を具有し、少なくとも1種の第1ポリマーが少なくとも1種の第2ポリマーに結合した層状物質:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物であって、インク及び少なくとも1種の第1ポリマーを含有する該インク配合物、並びに
iii)該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、少なくとも1種の第2ポリマーを含有する該ラッカー。
【請求項21】
少なくとも1種の第1ポリマーが少なくとも1種の第2ポリマーに化学的に結合した請求項20記載の層状物質。
【請求項22】
少なくとも1種の第1ポリマーが少なくとも1種の第2ポリマーの少なくとも一部分に共有結合した請求項21記載の層状物質。
【請求項23】
少なくとも1種の第1ポリマーが少なくとも1種の第2ポリマーの少なくとも一部分に架橋結合した請求項20記載の層状物質。
【請求項24】
少なくとも1種の第1ポリマー及び少なくとも1種の第2ポリマーが相互侵入網目構造を含む請求項20記載の層状物質。
【請求項25】
少なくとも1種の第1ポリマー及び少なくとも1種の第2ポリマーが相互に独立して、アクリレートエステル、ビニルエーテル及び脂環式ジエポキシドから選択される少なくとも1種のモノマーから誘導されるポリマーである請求項20記載の層状物質。
【請求項26】
請求項20記載の層状物質を含有する包装材料。
【請求項27】
下記の工程i)〜 iii)を含む層状物質の製造法:
i)支持体を供給し、
ii)インク並びにアクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有するインク配合物を該支持体の少なくとも一部分上に塗布し、次いで
iii)アクリレートエステル、ビニルエーテル、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択される少なくとも1種のモノマーを含有するラッカーを該インク配合物の少なくとも一部分上に塗布する。
【請求項28】
インク配合物及びラッカーへ、125キロボルト以下の電圧で作動する粒子ビーム加工装置から発生される高速加速化粒子を照射する工程をさらに含む請求項27記載の製造法。
【請求項29】
インク配合物及びラッカーへ、110キロボルト以下の電圧で作動する粒子ビーム加工装置から発生される高速加速化粒子を照射する工程をさらに含む請求項28記載の製造法。
【請求項30】
高速加速化粒子が0.5〜10Mrad のエネルギーを放出する請求項27記載の製造法。
【請求項31】
高速加速化粒子がインク配合物及びラッカー中に含まれるモノマーの重合をもたらす請求項27記載の製造法。
【請求項32】
重合がラジカル重合である請求項31記載の製造法。
【請求項33】
インク配合物及びラッカーが、アクリレートエステルから選択されるモノマーを含有する請求項32記載の製造法。
【請求項34】
重合がカチオン重合である請求項31記載の製造法。
【請求項35】
インキ配合物及びラッカーが、脂環式ジエポキシド及びポリオールから選択されるモノマーを含有する請求項34記載の製造法。
【請求項36】
インキ配合物が、フレキソ印刷法、ロータ−グラビア印刷法、オフセットリソグラフ印刷法及び噴霧印刷法から選択される少なくとも1種の印刷法によって塗布される請求項27記載の製造法。
【請求項37】
ラッカーが、ロール塗布法、オフセットグラビア塗布法及び直接グラビア塗布法から選択される少なくとも1種の塗布法によって塗布される請求項27記載の製造法。
【請求項38】
下記の構成要素i)〜 iii)を具有する層状物質:
i)支持体、
ii)該支持体の少なくとも一部分上に存在するインク配合物であって、インク並びにラジカル重合及び/又はカチオン重合によって硬化する少なくとも1種のモノマーを含有する該インク配合物、並びに
iii)該インク配合物の少なくとも一部分上に存在するラッカーであって、ラジカル重合及び/又はカチオン重合によって硬化する少なくとも1種のモノマーを含有する該ラッカー。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−537895(P2007−537895A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508512(P2007−508512)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【国際出願番号】PCT/US2005/012603
【国際公開番号】WO2005/100038
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(591180118)エナジー・サイエンシーズ・インコーポレイテッド (4)
【氏名又は名称原語表記】ENERGY SCIENCES INCORPORATED
【Fターム(参考)】