説明

粒子加速器及びBNCT装置

【課題】フォイルストリッパーの長寿命化を図ることができる粒子加速器及びBNCT装置を提供する。
【解決手段】サイクロトロンは、イオン源から取り入れた荷電粒子を加速させる粒子加速器であって、H粒子を加速させる加速空間に所定方向の磁場を発生させる磁場発生手段と、H粒子の加速軌道A上に設けられ衝突したH粒子から電子を剥ぎ取るフォイルストリッパー71と、を備え、フォイルストリッパー71は、磁場方向(Z方向)に対して傾斜する傾斜面71aを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子加速器及びこれを用いたBNCT装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、中性子の照射によりがん治療を行う硼素中性子捕捉療法(BNCT:BoronNTC)を行うためのBNCT装置が知られている。この種のBNCT装置では、まず、イオン源により生成したH(イオン化した水素)粒子をサイクロトロンの中心部に取り入れ、螺旋状にH粒子を加速する。H粒子が取り出し半径まで到達すると、厚さ約2μmのグラファイト製のフォイルで構成されるフォイルストリッパーによりH粒子の電子を2つ剥ぎ取り、Hの陽子線としてサイクロトロンの外へ出力する。そして、サイクロトロンから出力された陽子線をベリリウム等のターゲットに照射することで中性子を生成し、生成した中性子を患者に照射している。なお、特許文献1にはサイクロトロンが、特許文献2にはフォイルストリッパーが、特許文献3にはBNCT装置がそれぞれ開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−38628号公報
【特許文献2】特開平10−256000号公報
【特許文献3】特開2009−193934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のようなBNCT装置においては、フォイルストリッパーは高エネルギーのHの衝突により溶融するので、フォイルストリッパーは比較的短寿命の消耗品であり、定期的にフォイルストリッパーの交換を行う必要がある。そして、加速するHビームの電流値が高くなれば、フォイルストリッパーの溶融の進行が速く、フォイルの寿命が短くなる傾向にあり、フォイルストリッパー交換の頻度が高まることで、メンテナンスの手間や維持コストが大きくなってしまうといった問題がある。また、フォイルストリッパー交換の作業中には当然BNCT装置を停止する必要があるので、BNCT装置の稼動効率が低下してしまう問題もある。
【0005】
そこで、上記問題に鑑み、本発明は、フォイルストリッパーの長寿命化を図ることができる粒子加速器及びBNCT装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の粒子加速器は、イオン源から取り入れた荷電粒子を加速させる粒子加速器であって、荷電粒子を加速させる加速空間に所定方向の磁場を発生させる磁場発生手段と、荷電粒子の進行軌道上に設けられ衝突した荷電粒子から電子を剥ぎ取るフォイルストリッパーと、を備え、フォイルストリッパーは、所定方向に対して傾斜する傾斜面を有することを特徴とする。
【0007】
この種の粒子加速器では、荷電粒子がフォイルストリッパーに衝突した際に電子が剥ぎ取られ、剥ぎ取られた電子は磁場方向(所定方向)に飛散する。そして、電子がフォイルストリッパーに接触しながら飛散し、電子のエネルギーがフォイルストリッパーに吸収されることが、フォイルストリッパーの溶融の主たる原因である。そこで、フォイルストリッパーの傾斜面に荷電粒子を衝突させれば、荷電粒子から剥ぎ取られた電子は磁場方向(所定方向)に飛散するので、電子がフォイルストリッパーにほとんど接触せずに飛び去ることになる。よって、飛散する電子からフォイルストリッパーに対して付与されるエネルギーが低減され、フォイルストリッパーの溶融が抑えられることで、フォイルストリッパーの寿命を長くすることができる。
【0008】
具体的な構成として、フォイルストリッパーは、所定方向に対して傾斜する平板状をなすこととしてもよい。この構成によれば、傾斜面を有するファイルストリッパーを容易に作製することができる。
【0009】
また、具体的な他の構成として、フォイルストリッパーは、荷電粒子の進行方向に向かって凹状に形成された凹部を備えることとしてもよい。この構成によれば、凹部の一部分が上記傾斜面を構成する。
【0010】
また、本発明のBNCT装置は、上記いずれかの粒子加速器と、粒子加速器から出力される荷電粒子線をターゲットに照射して中性子線を発生させる中性子線生成部と、を備えたことを特徴とする。このBNCT装置では、上記の粒子加速器の構成によりフォイルストリッパーの長寿命化を図り、稼働率の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の粒子加速器及びBNCT装置によれば、フォイルストリッパーの長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のBNCT装置の一例を示す図である。
【図2】図1の装置の中性子線生成部を示す一部破断斜視図である。
【図3】図1の装置のサイクロトロンの内部を示す平面図である。
【図4】図3のサイクロトロンの鉛直断面図である。
【図5】図3のサイクロトロンのフォイルストリッパー近傍を詳細に示す平面図である。
【図6】図3のサイクロトロンのフォイルストリッパーの断面図である。
【図7】(a)、(b)は、フォイルストリッパーの他の例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る粒子加速器及びBNCT装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、「上流」「下流」の語は、出射する荷電粒子線及び中性子線の上流(サイクロトロン側)、下流(被照射体側)をそれぞれ意味している。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係るBNCT装置の構成を示す図であり、図2は、図1のBNCT装置における中性子線生成部を示す概略斜視図である。図1に示すように、BNCT装置1は、硼素中性子捕捉療法(BNCT:BoronNTC)を用いたがん治療などを行うために用いられる装置であり、患者等の被照射体40へ中性子線Nを照射する。
【0015】
このBNCT装置1は、サイクロトロン(粒子加速器)10を備え、サイクロトロン10は、陽子等の荷電粒子を加速して、陽子線(陽子ビーム)を荷電粒子線Pとして作り出す。ここでのサイクロトロン10は、例えば、ビーム半径40mm、60kW(=30MeV×2mA)の荷電粒子線Pを生成する能力を有している。
【0016】
サイクロトロン10から取り出された荷電粒子線Pは、水平型ステアリング12、4方向スリット14、水平垂直型ステアリング16、四重極電磁石18,19,20、90度偏向電磁石22、四重極電磁石24、水平垂直型ステアリング26、四重極電磁石28、4方向スリット30、電流モニタ32、荷電粒子線走査部34を順次に通過し、中性子線生成部36に導かれる。この荷電粒子線Pは、中性子線生成部36においてターゲットTに照射され、これにより、中性子線Nが発生される。そして、中性子線Nは、治療台38上の被照射体40へ照射される。
【0017】
水平型ステアリング12、水平垂直型ステアリング16,26は、例えば電磁石を用いて荷電粒子線Pのビームの発散を抑制するものである。同様に、四重極電磁石18,19,20,24,28は、例えば電磁石を用いて荷電粒子線Pのビーム軸調整を行うものである。4方向スリット14,30は、端のビームを切ることにより、荷電粒子線Pのビーム整形を行うものである。
【0018】
90度偏向電磁石22は、荷電粒子線Pの進行方向を90度偏向するものである。なお、90度偏向電磁石22には、切替部42が設けられており、切替部42によって荷電粒子線Pを正規の軌道から外してビームダンプ44に導くことが可能になっている。ビームダンプ44は、治療前などにおいて荷電粒子線Pの出力確認を行う。
【0019】
電流モニタ32は、ターゲットTに照射される荷電粒子線Pの電流値(つまり、電荷,照射線量率)をリアルタイムで測定するものである。電流モニタ32は、荷電粒子線Pに影響を与えずに電流測定可能な非破壊型のDCCT(DC Current Transformer)が用いられている。この電流モニタ32には、図示しない制御部が接続されており、制御部により、サイクロトロン10から送り出される荷電粒子線Pの電流値が所望の値になるように、フィードバック制御されている。なお、「線量率」とは、単位時間当たりの線量を意味する(以下、同じ)。
【0020】
荷電粒子線走査部34は、荷電粒子線Pを走査し、ターゲットTに対する荷電粒子線Pの照射制御を行うものである。ここでの荷電粒子線走査部34は、例えば、荷電粒子線PのターゲットTに対する照射位置や、荷電粒子線Pのビーム径等を制御する。
【0021】
中性子線生成部36は、図2に示すように、荷電粒子線PをターゲットTに照射することにより中性子線Nを発生させ、該中性子線Nをコリメータ46を介して出射する。中性子線生成部36は、荷電粒子線Pを通すビームダクト48の下流端部に配設されたターゲットTと、ターゲットTで発生された中性子線Nを減速させる減速材50と、これらを覆うように設けられた遮蔽体52と、を含んで構成されている。
【0022】
ターゲットTは、荷電粒子線Pの照射を受けて中性子線Nを発生するものである。ここでのターゲットTは、例えば、ベリリウム(Be)により形成され、直径160mmの円板状を成している。減速材50は、中性子線Nのエネルギーを減速させるものであり、例えば異なる複数の材料から成る積層構造とされている。遮蔽体52は、発生させた中性子線N、及び当該中性子線Nの発生に伴って生じたガンマ線等を外部へ放出されないよう遮蔽するものであり、床54に取り付けられている。
【0023】
続いて、サイクロトロン10について更に詳細に説明する。図3はサイクロトロン10の内部を示す平面図であり、図4はサイクロトロン10の鉛直断面図である。
【0024】
図3及び図4に示すように、サイクロトロン10は、イオン源61から入射されるH粒子を加速して出力する加速器である。サイクロトロン10は、H粒子を通過させ加速するための平面視円形の加速空間65を備えている。ここでは、加速空間65が水平に延在するようにサイクロトロン10が設置されているものとし、以下の説明で「上」、「下」の概念を含む語を用いる場合には、図4に示す状態のサイクロトロン10の上下に対応するものとする。また、必要な場合には、図3及び図4に示すように、Z軸を鉛直軸としXY平面を水平面とするXYZ座標系を設定し、X、Y、Zを便宜的に説明に用いる場合がある。
【0025】
サイクロトロン10には、内部を真空にする筐体63内に、荷電粒子を加速する加速空間65が設けられている。サイクロトロン10は、加速空間65の下方及び上方に設けられた磁極67を備えている。磁極67は、加速空間65に、鉛直方向(Z方向)の磁場を発生させる。また、サイクロトロン10は、平面視扇形の複数のディ電極69を備えている。ディ電極69は、断面コ字形をなしており、ディ電極69の上部と下部とで挟まれた空間が、上記の加速空間65の一部をなす。複数のディ電極69に交流電流を付与することで、ディ電極69は周方向の電位差を加速空間65に発生させ、当該電位差によってH粒子が加速される。加速空間65の略中央に導入されたH粒子は、磁極67による磁場とディ電極69による電場との作用により、加速空間65内において水平な渦巻き状の加速軌道Aを描きながら加速される。
【0026】
加速されたH粒子は、取り出し半径に達したところで、加速軌道A上に設けられたフォイルストリッパー71に衝突する。このとき、H粒子の2つの電子が剥ぎ取られ、H粒子がH粒子(陽子)となる。H粒子はフォイルストリッパー71を透過して出力口73から出力され、このH粒子のビームが前述の荷電粒子線Pとなる。一方、剥ぎ取られた電子は、磁場方向(Z方向)に飛散する。
【0027】
図5に更に詳細に示すように、加速空間65に略水平に挿入されたロッド75の先端に回転子77が設けられ、その回転子77にフォイルストリッパー71が取り付けられている。そして、ロッド75がその基端部を中心にして鉛直軸回りに回動し、回転子77が鉛直軸回りに回転することにより、フォイルストリッパー71の位置の微調整が可能であり、フォイルストリッパー71が加速されたH粒子に衝突するように調整される。
【0028】
フォイルストリッパー71は、平板状をなすグラファイト製の薄膜であり、ここでは、フォイルストリッパー71の厚さは2μm(500μg/cm)である。フォイルストリッパー71は高エネルギーのHの衝突により溶融するので、フォイルストリッパー71は比較的短寿命の消耗品であり、定期的にフォイルストリッパー71の交換を行う必要がある。その一方、この種のサイクロトロン10にあっては、Hビームの電流を更に高める要請もある。そして、Hビームの電流値が高くなれば、フォイルストリッパー71の溶融の進行が速くフォイルの寿命が短くなる傾向にあり、フォイルストリッパー71交換の頻度が高まることで、メンテナンスの手間や維持コストが大きくなってしまうといった問題がある。また、フォイルストリッパー71交換の作業中には当然BNCT装置1を停止する必要があるので、BNCT装置1の稼動効率が低下してしまう問題もある。そこで、上記問題に鑑み、フォイルストリッパー71の長寿命化を図ることが求められている。
【0029】
ここで、H粒子がフォイルストリッパー71に衝突する場合、フォイルストリッパー71への入熱は約41Wであるが、そのうち、生成されたH粒子に起因する入熱が約8Wであり、剥ぎ取られた電子に起因する入熱が約33Wである。よって、フォイルストリッパー71の長寿命化のためには、剥ぎ取られた電子に起因する入熱を軽減することが課題である。加速空間65にはZ方向の強力な磁場が発生しているので、このような磁場の下、フォイルストリッパー71で剥ぎ取られた電子は磁場に巻き付いて磁場に平行な方向(Z方向)に移動する。この知見に鑑みれば、フォイルストリッパー71への入熱を低減すべく、フォイルストリッパー71がZ方向に交差する面(傾斜面)を有するようにし、当該Z方向に交差する面にH粒子を衝突させる構成を採用すればよい。
【0030】
図6に示すように、本実施形態のサイクロトロン10では、このような構成の具体的な例として、平板状をなすフォイルストリッパー71をZ方向に対して傾斜させる構成を採用する。すなわち、フォイルストリッパー71を、H粒子の進行方向に直交する水平軸(Y軸)周りに、約30°回転させ傾斜させた状態とする。
【0031】
以上のようにフォイルストリッパー71が傾斜した構成によれば、H粒子がフォイルストリッパー71の傾斜面71bに衝突する。そして、H粒子の衝突位置で発生した電子eは、当該衝突位置からZ方向に飛散するので、フォイルストリッパー71にほとんど接触せずに飛び去ることになる。よって、電子eからフォイルストリッパー71に付与されるエネルギーが低減される。従って、フォイルストリッパー71の溶融が抑えられ、フォイルストリッパー71の寿命を長くすることができる。その結果、フォイルストリッパー71の交換頻度が下がるので、BNCT装置1のメンテナンスの手間や維持コストが低減され、また、BNCT装置1の稼動効率を向上することができる。また、フォイルストリッパー71に付与されるエネルギーを低減することができるので、サイクロトロン10の高電流化にも対応することができる。
【0032】
なお、ここでは、フォイルストリッパー71の傾斜角度を30°としているが、傾斜角度は適宜変更してもよく、5〜70°の範囲が好ましい。フォイルストリッパー71の傾斜角度として5〜70°の範囲が好ましい理由は、次の通りである。螺旋軌道を描くH粒子は、図3の平面図で見て左にカーブするが、電子が剥ぎ取られH粒子に変わった後は、右へのカーブに切り替わることになる。そして、図6のようにフォイルストリッパー71が傾斜していれば、H粒子のZ位置によってフォイルストリッパー71に衝突するX位置が異なり、カーブ方向が切り替わるX位置が異なることになる。
【0033】
そうすると、衝突後におけるH粒子の軌道がY方向にバラつくことになり、その結果、最終的にサイクロトロン10から出力されるHビームにあっては、Y方向の拡がりが大きくなり好ましくない。そして、上記のようなY方向のビームの拡がりは、フォイルストリッパー71の傾斜角度が大きいほど顕著になるので、フォイルストリッパー71の傾斜角度は70°以下に抑えることが好ましい。一方、傾斜角度が5°よりも小さいと、十分な入熱抑制の効果が得られないので、フォイルストリッパー71の傾斜角度は5°以上することが好ましい。
【0034】
続いて、フォイルストリッパーがZ方向に交差する面(傾斜面)を有するようにし、当該Z方向に交差する面にH粒子を衝突させるといった構成を実現するための他の例について説明する。
【0035】
具体的には、前述のフォイルストリッパー71に変えて、図7(a)に示すフォイルストリッパー81を採用する。フォイルストリッパー81は、H粒子の進行方向(X方向)に向かって凹状に形成されたV字状の凹部81aを有しており、凹部81aを構成する壁面が傾斜面81bを構成している。この傾斜面81bにH粒子が衝突するように位置調整すれば、図に示すように、飛散する電子eのフォイルストリッパー81への接触を低減することができ、フォイルストリッパー71と同様の作用効果を奏する。また、図7(b)に示すように、U字状の凹部83aを有するフォイルストリッパー83を採用してもよい。凹部83aの壁面で構成される傾斜曲面83bにH粒子が衝突するようにすれば、フォイルストリッパー81と同様の作用効果を奏する。なお、フォイルストリッパー81,83におけるH粒子の衝突位置は、前述のロッド75、回転子77を有する位置調整機構によって微調整可能である。
【0036】
なお、屈曲した形状のフォイルストリッパー81,83は作製が困難であるのに対し、前述のフォイルストリッパー71は、平板状であり比較的容易に作製可能であるので、傾斜させたフォイルストリッパー71を採用する構成が最も好ましい。また、本発明は、負イオンを加速して正イオンを取り出す大電流の(一般に、500μA以上の)サイクロトロン、加速器中性子源サイクロトロン、RI合成用サイクロトロンにも適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1…BNCT装置、10…サイクロトロン(粒子加速器)、36…中性子線生成部、61…イオン源、65…加速空間、67…磁極(磁場発生手段)、71,81,83…フォイルストリッパー、81a,83a…凹部、71b,81b,83b…傾斜面、A…加速軌道(進行軌道)、P…荷電粒子線、T…ターゲット、H,H…荷電粒子、e…電子。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン源から取り入れた荷電粒子を加速させる粒子加速器であって、
前記荷電粒子を加速させる加速空間に所定方向の磁場を発生させる磁場発生手段と、
前記荷電粒子の進行軌道上に設けられ衝突した前記荷電粒子から電子を剥ぎ取るフォイルストリッパーと、を備え、
前記フォイルストリッパーは、
前記所定方向に対して傾斜する傾斜面を有することを特徴とする粒子加速器。
【請求項2】
前記フォイルストリッパーは、前記所定方向に対して傾斜する平板状をなすことを特徴とする請求項1に記載の粒子加速器。
【請求項3】
前記フォイルストリッパーは、前記荷電粒子の進行方向に向かって凹状に形成された凹部を備えることを特徴とする請求項1の粒子加速器。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の粒子加速器と、
前記粒子加速器から出力される前記荷電粒子線をターゲットに照射して中性子線を発生させる中性子線生成部と、
を備えたことを特徴とするBNCT装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−99354(P2012−99354A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−246442(P2010−246442)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】