説明

粘性剤塗布装置

【課題】空気圧回路のみの回路構成によって粘性剤の塗布時間を適切に制御できるようにした粘性剤塗布装置を提供する。
【解決手段】手動操作によって切替えられる手動切替えバルブ11と、エア吐出通路19中に配設された第1パイロット切替えバルブ13および第2パイロット切替えバルブと、シリンダにエア圧制御通路より加圧エアが供給された際には第1パイロット切替えバルブを開位置に切替え、シリンダよりエア圧制御通路に加圧エアが排出される際には第1パイロット切替えバルブを閉位置に切替えるエアタイマ部14と、エアタイマ部とエア圧制御通路との間に配設されエア圧制御通路への加圧エアの排出量を制限する吐出時間調整部18とによって構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘性剤を収容したシリンジに空気圧回路を介して加圧エアを供給し、シリンジの先端に取付けたニードルより粘性剤を吐出させて基板等に塗布する粘性剤塗布装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、接着剤の塗布量の制御は、接着剤を吐出する際の圧力を可変とする方式と、圧力を一定にして、塗布時間を調整する方式とがある。前者の方式は、圧力の変化によって塗布量が大きく変化するため、接着剤の塗布量の調整が難しい問題がある。これに対して、後者の方式は、塗布時間に応じて塗布量を調整するものであるので、接着剤の塗布量を適切に調整することができる。かかる塗布時間を調整するものとして、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
【特許文献1】特開2005−197927号公報(段落0047、図12)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、接着剤の塗布量を、塗布時間の調整によって制御するものにおいては、塗布時間を制御する制御手段が必要となる。上記した特許文献1には、その制御手段の具体的構成については何も記載されていないが、一般に、図6(A)に示すように、吐出時間を調整できるボリューム1を備えた電気制御回路2からの電気信号(切替え信号)に基づいて、エア切替えバルブ3を所定時間切替えるようにしている。すなわち、接着剤塗布用スイッチ4を操作すると、電気制御回路2よりボリューム1の調整にて設定された時間Tだけ、エア切替えバルブ3に切替え信号が送出され、この切替え信号によって、図6(B)に示すように、切替えバルブ3が設定時間Tだけ開状態(ON状態)に切替えられる。これによって、エア供給源5より加圧エアが設定時間Tだけシリンジ6に供給され、シリンジ6に収容された接着剤が所定の塗布時間だけ吐出され、基板等に塗布される。
【0004】
上記した図6に示す構成においては、エア切替えバルブ3の切替え時間を、電気制御回路2からの電気信号により正確に制御できる反面、電気制御回路2と空気圧回路(エア切替えバルブ3)の双方が必要となるため、コストを低減することが難しい問題があった。
【0005】
本発明は、上記した従来の不具合を解消するためになされたもので、空気圧回路のみの回路構成によって粘性剤の塗布時間を適切に制御できるようにした粘性剤塗布装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するために、請求項1に係る発明の特徴は、粘性剤を収容したシリンジに空気圧回路を介して加圧エアを供給し、前記シリンジの先端に取付けたニードルより前記粘性剤を吐出させて基板等に塗布する粘性剤塗布装置において、前記空気圧回路は、エア供給源に接続されたエア供給通路中に配設され手動操作によって切替えられ、前記エア供給通路にエア圧制御通路を接続しかつ該エア圧制御通路を大気に開放する手動切替えバルブと、前記エア供給源に前記エア供給通路と並列に接続されたエア吐出通路中に配設された第1パイロット切替えバルブと、前記エア吐出通路中に配設され前記エア圧制御通路の圧力に応じて切替えられる第2パイロット切替えバルブと、前記第1パイロット切替えバルブに連結されるシリンダを備え該シリンダに前記エア圧制御通路より加圧エアが供給される際に前記第1パイロット切替えバルブを開位置に切替え、前記シリンダより前記エア圧制御通路に加圧エアが排出される際に前記第1パイロット切替えバルブを閉位置に切替えるエアタイマ部と、該エアタイマ部と前記エア圧制御通路との間に配設され、前記エア圧制御通路への加圧エアの排出量を制限する吐出時間調整部とによって構成したことである。
【0007】
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、前記手動切替えバルブは、該手動切替えバルブの戻し速度を制御する戻し速度制御手段を備えていることである。
【0008】
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1または請求項2において、前記吐出時間調整部は、前記エアタイマ部より前記エア圧制御通路に排出される加圧エアの排出量を制限する絞り弁と、該絞り弁に並列に接続され前記エア圧制御通路より前記エアタイマ部への流通のみを許容するチェック弁とによって構成したことである。
【発明の効果】
【0009】
上記のように構成した請求項1に係る発明によれば、手動切替えバルブと、第1パイロット切替えバルブと、第2パイロット切替えバルブと、エアタイマ部と、吐出時間調整部とからなる空気圧回路によって、粘性剤を収容したシリンジに加圧エアを供給するようにしたので、空気圧回路のみの簡単な構成によって、シリンジに所定時間だけ加圧エアを供給できるようになり、所定量の接着剤を基板等に的確に塗布することができる。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、手動切替えバルブは、手動切替えバルブの戻し速度を制御する戻し速度制御手段を備えているので、手動切替えバルブを手動操作によって切替えるだけで、第1パイロット切替えバルブが切替えられた後に手動切替えバルブを自動的に戻し動作することができる。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、吐出時間調整部は、エアタイマ部よりエア圧制御通路に排出される加圧エアの排出量を制限する絞り弁と、絞り弁に並列に接続されエア圧制御通路よりエアタイマ部への流通のみを許容するチェック弁とによって構成したので、絞り弁による加圧エアの排出量の制限によって、第1パイロット切替えバルブの切替え時間、すなわち、塗布時間を自在に設定することができるとともに、チェック弁によって、第1パイロット切替えバルブの開位置への切替えを迅速に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態における粘性剤塗布装置の空気圧回路を示すもので、当該空気圧回路は、エア供給源10と、手動切替えバルブ11と、手動切替えバルブ11の戻し速度を制御する戻し速度制御用ショックアブソーバー12と、第1パイロット切替えバルブ13と、第1パイロット切替えバルブ13に連結されたエアタイマ部14と、第2パイロット切替えバルブ15と、吐出圧力調整部16と、吐出量調整部17と、吐出時間調整部18とによって構成されている。
【0013】
エア供給源10には、エア吐出通路19が接続され、このエア吐出通路19は図3に示す塗布ヘッド20に設けられたシリンジ21に連通されている。シリンジ21には粘性剤、例えば、導電性の接着剤が収容され、この接着剤はシリンジ21に供給される加圧エアの供給時間に応じて所定量吐出され、基板等に所定量塗布されるようになっている。また、エア供給源10には、エア供給通路23がエア吐出通路19と並列に接続されている。
【0014】
エア供給通路23中には、手動切替えバルブ11が配設され、この手動切替えバルブ11の第1入口ポート11aは、エア供給源10に常時接続され、第2入口ポート11bは、エグゾーストに常時接続されている。手動切替えバルブ11の出口ポート11cは、エア圧制御通路24を介して第2パイロット切替えバルブ15のパイロットポート15cに接続されている。
【0015】
手動切替えバルブ11は、通常スプリング25の付勢力によって、第1入口ポート11aと出口ポート11cが連通する加圧エア供給位置に保持され、この状態においては、エア供給源10より供給された加圧エアが手動切替えバルブ11を介してエア圧制御通路24に供給され、第2パイロット切替えバルブ15のパイロットポート15cに導入される。これにより、第2パイロット切替えバルブ15は、通常スプリング27の付勢力に抗して、入口ポート15aと出口ポート15bとの連通が遮断される閉位置に保持されている。
【0016】
手動切替えバルブ11が手動操作により、スプリング25の付勢力に抗して切替えられると、第1入口ポート11aと出口ポート11cとの連通が遮断され、出口ポート11cは第2入口ポート11bに連通する(加圧エア排出位置)。この状態においては、エア圧制御通路24が大気に開放され、第2パイロット切替えバルブ15はスプリング27の付勢力によって、入口ポート15aと出口ポート15bが連通する開位置に切替えられる。
【0017】
戻し速度制御用ショックアブソーバー12は、手動操作によって切替えられた手動切替えバルブ11がスプリング25の付勢力によって戻される際の戻し速度を制御するもので、かかる戻し速度制御用ショックアブソーバー12の作用によって、手動切替えバルブ11は一旦切替えられると、所定時間(T2)が経過しないと原位置、すなわち、加圧エア供給位置に復帰されないようになっている。
【0018】
エア吐出通路19中には、上流側から、吐出圧力調整バルブ16、第1パイロット切替えバルブ13、吐出量調整部17、および第2パイロット切替えバルブ15が配設されている。吐出圧力調整バルブ16は、エア供給源10からエア吐出通路19に吐出された加圧エアを所定圧力に減圧するもので、減圧された加圧エアは第1パイロット切替えバルブ13に供給される。第1パイロット切替えバルブ13は、エアタイマ部14によって切替え時間が制御されるようになっている。
【0019】
エアタイマ部14は、第1パイロット切替えバルブ13に連結されたピストン31を摺動可能に嵌装したシリンダ32を備え、ピストン31によって区画されたシリンダ32の一方の室にはスプリング33が挿設され、このスプリング33に対向する他方の室はエア圧制御通路24に接続され、エア圧制御通路24より吐出時間調整部18を介して、加圧エアが供給されるようになっている。
【0020】
第1パイロット切替えバルブ13は、エアタイマ部14のシリンダ32の他方の室に加圧エアが供給されると、スプリング33の付勢力に抗して、入口ポート13aと出口ポート13bが連通するようになっている。一方、シリンダ32の他方の室に連通するエア圧制御通路24が大気に開放されると、スプリング33の付勢力によってシリンダ32の他方の室より加圧エアが排出され、これによって、第1パイロット切替えバルブ13は、入口ポート13aと出口ポート13bとの連通が遮断される閉位置に切替えられる。
【0021】
第1パイロット切替えバルブ13と第2パイロット切替えバルブ15との間に配設された吐出量調整部17は、可変絞り弁からなり、エア吐出通路19を流れる加圧エアの吐出量を調整するものである。
【0022】
また、エアタイマ部14とエア圧制御通路24との間に配設された吐出時間調整部18は、互いに並列接続された可変絞り弁35とチェック弁36とからなり、可変絞り弁35は、上記したスプリング33の付勢力によって加圧エアがシリンダ32の他方の室より排出される際に、その排出量を制限し、これによって、第1パイロット切替えバルブ13の閉位置への切替えに時間遅れを持たせるようになっている。なお、エア圧制御通路24よりエアタイマ部14のシリンダ32への加圧エアの供給は、エア圧制御通路24よりシリンダ32方向への流通のみを許容するチェック弁36を介して行われるようになっており、第1パイロット切替えバルブ13の開位置への切替えを迅速に行うようにしている。
【0023】
図2および図3は、上記した空気圧回路の具体的な配置構成を示すもので、図2に示すように、床面に設置された接着剤供給装置の本体40には、フットペダル41の一端がピボット42によって旋回可能に支持され、フットペダル41の他端に上記した手動切替えバルブ11の操作部43がスプリング25(図1参照)の付勢力によって当接されている。手動切替えバルブ11には、エア供給通路23を構成する管路45と、エア圧制御通路24を構成する管路46が接続されている。
【0024】
また、本体40には、戻し速度制御用ショックアブソーバー12が取付けられ、ショックアブソーバー12の操作部47はフットペダル41の他端に設けた連結軸48に作動的に連結されている。連結軸48と本体40との間には、スプリング49が設けられ、このスプリング49の付勢力によって、ショックアブソーバー12による復元力を調整するようにしている。
【0025】
これにより、作業者の手動操作(足踏み操作)によってフットペダル41が操作されると、手動切替えバルブ11の操作部43がスプリング25の付勢力に抗して作動されるとともに、戻し速度制御用ショックアブソーバー12の操作部47が操作されるようになり、スプリング25の付勢力による手動切替えバルブ11の操作部43の戻り速度は、ショックアブソーバー12によって遅延される。
【0026】
また、図3に示すように、3次元方向に移動可能な塗布用ロボットの塗布ヘッド20には、接着剤を収容したシリンジ21が取付けられ、シリンジ21の先端に接着剤を吐出するニードル22が着脱可能に装着されている。塗布ヘッド20のフレーム51には、上記した第1パイロット切替えバルブ13、第2パイロット切替えバルブ15、エアタイマ弁14、吐出圧力調整弁16、吐出量調整弁17、および吐出時間調整弁18がそれぞれ取付けられ、吐出圧力調整弁16には、図略の供給ホースを介してエア供給源10(図1参照)が接続され、第2パイロット切替えバルブ15には、供給ホース55を介してシリンジ21が接続されている。
【0027】
次に、上記した構成における粘性剤塗布装置の動作を、図4のタイムチャートを参照しながら説明する。通常は、図1に示すように、手動切替えバルブ11がスプリング25の付勢力によって、第1入口ポート11aと出口ポート11cが連通する加圧エア供給位置に保持されているため、エア供給源10よりエア供給通路23に供給された加圧エアは、手動切替えバルブ11を介してエア圧制御通路24に供給され、第2パイロット切替えバルブ15のパイロットポート15cに導入される。これにより、第2パイロット切替えバルブ15はスプリング27の付勢力に抗して、入口ポート15aと出口ポート15bとの連通が遮断される閉位置に切替えられ、エア吐出通路19を遮断している。従って、エア供給源10よりエア吐出通路19に吐出された加圧エアは、第2パイロット切替えバルブ15によってシリンジ21側への供給が停止されている。
【0028】
なお、この状態においては、エア圧制御通路24に供給された加圧エアが、吐出時間調整部18のチェック弁36を介してエアタイマ部14のシリンダ32の他方の室に供給されるため、第1パイロット切替えバルブ13に連結されたピストン31がスプリング33の付勢力に抗して摺動され、これによって、第1パイロット切替えバルブ13は、入口ポート13aと出口ポート13bを連通する開位置に切替えられる。
【0029】
しかる状態で、フットペダル41が操作され、手動切替えバルブ11がスプリング25の付勢力に抗して切替えられると、図5に示すように、第1入口ポート11aが閉止され、出口ポート11cがエグゾーストに接続された第2入口ポート11bに連通される。これにより、エア圧制御通路24が大気に開放され、第2パイロット切替えバルブ15がスプリング27の付勢力によって、入口ポート15aと出口ポート15bが連通する開位置に切替えられる。この結果、エア供給源10よりエア吐出通路19に供給された加圧エアは、第1パイロット切替えバルブ13および第2パイロット切替えバルブ15を介してシリンジ21に供給される。
【0030】
なお、作業者がフットペダル41より足を離すと、手動切替えバルブ11がスプリング25の付勢力によって原位置(加圧エア供給位置)に復帰せんとするが、その復帰動作が戻し速度制御用ショックアブソーバー12によって制限されるため、図4に示すように、手動切替えバルブ11が原位置に復帰するまでには所定時間T2を要し、それまでは、エア圧制御通路24の大気への開放状態が継続される。
【0031】
ところで、エア圧制御通路24が大気に開放されることにより、エアタイマ部14のシリンダ32の他方の室から加圧エアが、吐出時間調整部18の可変絞り弁35を介してエア圧制御通路24に排出されるようになるが、吐出時間調整部18の可変絞り弁35によって、加圧エアの排出が制限されているため、第1パイロット切替えバルブ13は、図4のタイムチャートで示すように、手動操作によって手動切替えバルブ11が切替えられてから設定時間T1が経過しないと、閉位置に切替えられない。かかる設定時間T1は、吐出時間調整部18の可変絞り弁35の絞り面積の調整によって任意に設定できる。
【0032】
従って、吐出時間調整部18によって設定された時間T1だけ、加圧エアがシリンジ21に供給され、設定時間T1が経過すると、第1パイロット切替えバルブ13が閉位置に切替えられ、これによって、エア吐出通路19が遮断されるため、シリンジ21への加圧エアの供給が停止される。
【0033】
このようにして、手動操作によって手動切替えバルブ11が切替えられてから設定時間T1の間だけ、図5に示すように、第1パイロット切替えバルブ13および第2パイロット切替えバルブ15が共に開状態に保持されるため、シリンジ21に加圧エアが所定時間T1だけ供給されて、シリンジ21より接着剤が吐出される。従って、所定量の接着剤を基板等に的確に塗布できるようになる。しかも、これが、従来のような電気制御回路を用いずに、空気圧回路のみの簡単な構成によって達成することができる。
【0034】
そして、手動切替えバルブ11が切替えられてから所定の時間T2(T2>T1)経過すると、図4に示すように、手動切替えバルブ11が原位置(加圧エア供給位置)に復帰されるため、手動切替えバルブ11を介して再びエア圧制御通路24に加圧エアが供給され、この加圧エアによって、第2パイロット切替えバルブ15が閉位置に切替えられるとともに、吐出時間調整部18のチェック弁36を介してエアタイマ部14のシリンダ32に加圧エアが供給され、第1パイロット切替えバルブ13が開位置に切替えられる。
【0035】
上記した実施の形態においては、第1パイロット切替えバルブ13が閉位置に切替えられた後に、戻し速度制御用ショックアブソーバー12によって手動切替えバルブ11を原位置に復帰させるようにしたが、戻し速度制御用ショックアブソーバー12は必ずしも必要な要件ではなく、第1パイロット切替えバルブ13が閉位置に切替えられた後に、手動切替えバルブ11を手動にて原位置に復帰させるようにすることもできる。また、手動切替えバルブ11を戻し制御するための手段としては、ショックアブソーバー12に限らず、別の手段を用いることもできる。
【0036】
上記した実施の形態においては、接着剤を塗布する例で説明したが、本発明は、接着剤に限定されることなく、接着剤以外の粘性剤、例えばシール剤等の塗布にも適用できるものである。
【0037】
斯様に、上記した実施の形態で述べた具体的構成は、本発明の一例を示したものにすぎず、本発明はこのような具体的構成に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の態様を採り得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施の形態を示す粘性剤塗布装置の空気圧回路図である。
【図2】空気圧回路を構成する手動切替えバルブの操作部を示す図である。
【図3】空気圧回路を構成する各バルブの配列構成を示す図である。
【図4】バルブの切替え状態を示すタイムチャートである。
【図5】図1の作動状態を示す図である。
【図6】従来の粘性剤塗布装置の制御回路を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
10・・・エア供給源、11・・・手動切替えバルブ、12・・・戻し速度制御用ショックアブソーバー、13・・・第1パイロット切替えバルブ、14・・・エアタイマ部、15・・・第2パイロット切替えバルブ、16・・・吐出圧力調整バルブ、17・・・吐出量調整部、18・・・吐出時間調整部、19・・・エア吐出通路、21・・・シリンジ、22・・・ニードル、23・・・エア供給通路、24・・・エア圧制御通路、32・・・シリンダ、35・・・可変絞り弁、36・・・チェック弁、41・・・フットペダル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘性剤を収容したシリンジに空気圧回路を介して加圧エアを供給し、前記シリンジの先端に取付けたニードルより前記粘性剤を吐出させて基板等に塗布する粘性剤塗布装置において、
前記空気圧回路は、
エア供給源に接続されたエア供給通路中に配設され手動操作によって切替えられ、前記エア供給通路にエア圧制御通路を接続しかつ該エア圧制御通路を大気に開放する手動切替えバルブと、
前記エア供給源に前記エア供給通路と並列に接続されたエア吐出通路中に配設された第1パイロット切替えバルブと、
前記エア吐出通路中に配設され前記エア圧制御通路の圧力に応じて切替えられる第2パイロット切替えバルブと、
前記第1パイロット切替えバルブに連結されるシリンダを備え該シリンダに前記エア圧制御通路より加圧エアが供給される際に前記第1パイロット切替えバルブを開位置に切替え、前記シリンダより前記エア圧制御通路に加圧エアが排出される際に前記第1パイロット切替えバルブを閉位置に切替えるエアタイマ部と、
該エアタイマ部と前記エア圧制御通路との間に配設され、前記エア圧制御通路への加圧エアの排出量を制限する吐出時間調整部と、
によって構成したことを特徴とする粘性剤塗布装置。
【請求項2】
請求項1において、前記手動切替えバルブは、該手動切替えバルブの戻し速度を制御する戻し速度制御手段を備えていることを特徴とする特徴とする粘性剤塗布装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記吐出時間調整部は、前記エアタイマ部より前記エア圧制御通路に排出される加圧エアの排出量を制限する絞り弁と、該絞り弁に並列に接続され前記エア圧制御通路より前記エアタイマ部への流通のみを許容するチェック弁とによって構成したことを特徴とする粘性剤塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−161800(P2008−161800A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−354066(P2006−354066)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000237271)富士機械製造株式会社 (775)
【Fターム(参考)】