粘着物品付き長尺シートの製造方法、及び粘着物品の製造方法
【課題】 本発明は、比較的簡易に粘着物品付き長尺シートを得ることができる製造方法を提供することである。
【解決手段】 本発明の粘着物品付き長尺シートの製造方法は、離型面１ａに粘着剤層２が積層された長尺離型紙１の、前記粘着剤層２の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部５が複数形成された長尺基材３を接着する積層工程と、前記１つの開口部５又は隣接する複数の開口部５を一単位とし、その一単位の開口部５内から露出した前記粘着剤層２の表面２ａに、物品９を付着する付着工程と、を有する。
【解決手段】 本発明の粘着物品付き長尺シートの製造方法は、離型面１ａに粘着剤層２が積層された長尺離型紙１の、前記粘着剤層２の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部５が複数形成された長尺基材３を接着する積層工程と、前記１つの開口部５又は隣接する複数の開口部５を一単位とし、その一単位の開口部５内から露出した前記粘着剤層２の表面２ａに、物品９を付着する付着工程と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、粘着剤の設けられた物品が長尺離型紙の長手方向に複数貼付された粘着物品付き長尺シートの製造方法などに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、販売促進などのため、商品に、様々な試供品や食玩などを付属させている場合がある。なお、本明細書において、試供品、おまけなどの食玩、懸賞品などのような商品の販売促進のために付属させる物品を、サービス物品という。
このようなサービス物品を商品に付属させる方法としては、サービス物品を添付した台紙を粘着剤を介して商品に貼付する、サービス物品を収納した小袋を粘着剤を介して商品に貼付する、サービス物品を収納した小袋を商品に吊り下げる、などの方法が行われている。
このうち、粘着剤を介してサービス物品を貼付する方法においては、それを手作業で商品に貼付することもできるが、機械的製造過程においては、粘着物品付き長尺シートが用いられる。
例えば、特許文献１には、長尺離型紙と、その長尺離型紙の長手方向に間隔を開けて複数貼付された粘着ラベルと、その粘着ラベルの表面にホットメルト接着剤を介して接着されたサービス物品と、を有する粘着物品付き長尺シートが開示されている。
【０００３】
かかる粘着物品付き長尺シートは、例えば、特許文献１の［００５４］などに開示された方法によって製造されている。
具体的には、長尺離型紙、粘着剤層及び長尺基材がこの順で積層された積層体のうち、長尺基材を所定形状の抜き刃によって切断し、切断後の長尺基材の不要部を除去する。すると、粘着剤層を有し且つ所定形状に切り抜かれた粘着ラベルが、長手方向に所定間隔を開けて複数貼付された長尺離型紙が得られる。この各粘着ラベルの表面に、ホットメルト接着剤をスポット的に塗布し、そのホットメルト接着剤にサービス物品を接着することにより、長尺状の粘着物品付き長尺シートを製造できる。
【０００４】
かかる従来の粘着物品付き長尺シートの製造方法においては、粘着剤層とは別に、ホットメルト接着剤を塗布する工程が必要である。
しかしながら、ホットメルト接着剤の塗布工程を必須とする製造方法では、設備としてホットメルトアプリケーターを準備しなければならない上、接着剤を用いるため、そのメンテナンスも煩雑である。さらに、ホットメルト接着剤は、粘着ラベルに部分的に塗布しなければならないので、製造スピードがそれに制限される。
従って、従来の方法では、粘着物品付き長尺シートを簡易に製造できない上、その材料コスト及び設備コストが加わる分、粘着物品付き長尺シートの製造コストを抑制できない。
【０００５】
一方、上記製造コストを抑制するために、粘着剤層を設けていない長尺離型紙の離型面にホットメルト粘着剤を部分的に塗布し、その上に物品を付着させることにより、粘着物品付き長尺シートを製造することが考えられる。
しかしながら、ホットメルト粘着剤の部分塗布部を長尺離型紙の長手方向に一定間隔で形成することは難しい。ホットメルト粘着剤の部分塗布部が一定間隔でない場合、その部分塗布部に対する物品の付着位置がずれてしまう。つまり、前記製造方法では、物品に対するホットメルト粘着剤の付着位置が異なる複数の粘着物品が長手方向に並んだ粘着物品付き長尺シートが得られる。かかる粘着物品付き長尺シートは、個々の粘着物品の粘着剤の付着位置の相違から、粘着物品を商品の所定位置に安定的に貼付できないという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開２００３−１７０９６０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明の目的は、比較的精度よく一定間隔に粘着物品が並んだ粘着物品付き長尺シートを比較的簡易に製造できる製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明の１つの粘着物品付き長尺シートの製造方法は、離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着する積層工程と、前記１つの開口部又は隣接する複数の開口部を一単位とし、その一単位の開口部内から露出した前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、を有する。
【０００９】
本発明のもう１つの粘着物品付き長尺シートの製造方法は、離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着する積層工程と、前記長尺基材を、その長尺基材の裏面に接着した粘着剤層と共に除去する工程と、前記開口部に対応して離型面に残存する前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、を有する。
【００１０】
上記本発明の製造方法は、開口部が複数形成された長尺基材を長尺離型紙の粘着剤層の表面に接着した後、その開口部から露出した粘着剤層の表面、又は、開口部に対応して残存する粘着剤層の表面に物品を付着する。かかる粘着剤層の表面に物品を付着することにより、長尺離型紙の長手方向に粘着剤層を介して物品が並んで貼付された粘着物品付き長尺シートが得られる。この物品を長尺離型紙から剥離することにより、その物品と共に粘着剤層が離型面から剥離し、その粘着剤層を介して物品を商品に貼付できる。
本発明の製造方法によれば、開口部を有する長尺基材を利用して、長尺離型紙に設けられた粘着剤層をその開口部から露出させ、その開口部から露出した粘着剤層を物品に移し換えることにより、粘着物品付き長尺シートが得られる。
また、開口部が形成された長尺基材を用いることにより、粘着物品が比較的精度良く一定間隔に並んだ粘着物品付き長尺シートが得られる。
かかる製造方法は、製造管理も簡易であり、さらに、製造コストも抑制できる。
【００１１】
本発明の別の局面によれば、粘着物品の製造方法を提供する。
この粘着物品の製造方法は、離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着して長尺積層体を得る積層工程と、前記１つの開口部又は隣接する複数の開口部を一単位とし、その一単位の開口部内から露出した前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、前記長尺積層体から、物品をその物品に付着した粘着剤層と共に剥離する剥離工程と、を有する。
【発明の効果】
【００１２】
本発明の粘着物品付き長尺シートの製造方法は、比較的精度よく一定間隔に粘着物品が並んだ粘着物品付き長尺シートを比較的簡易に得ることができる。得られた粘着物品付き長尺シートは、比較的安価である。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】第１実施形態に係る製造方法における積層工程で使用される、粘着剤層を有する長尺離型紙の一部省略斜視図。
【図２】同製造方法における積層工程で使用される、長尺基材の一部省略平面図。
【図３】同製造方法における積層工程で得られる、長尺積層体（長尺離型紙の粘着剤層に長尺基材を接着したもの）の一部省略斜視図。
【図４】同製造方法における粘着隠蔽工程で得られる、長尺積層体の一部省略斜視図。
【図５】同製造方法における付着工程の一部省略斜視図。
【図６】図５のＶＩ−ＶＩ線断面図。ただし、物品は断面で表していない。
【図７】同製造方法で得られた粘着物品付き長尺シートから、粘着物品を剥離するときの状態を示す一部省略側面図。
【図８】第２実施形態に係る製造方法における除去工程の一部省略斜視図。
【図９】同製造方法における付着工程の一部省略斜視図。
【図１０】図９のＸ−Ｘ線断面図。ただし、物品は断面で表していない。
【図１１】第３実施形態に係る製造方法における付着工程の一部省略平面図。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、本発明の粘着物品付き長尺シートの製造方法の実施形態について説明する。
ただし、各実施形態において、粘着物品が長尺離型紙に１列貼付された（つまり、粘着物品が長尺離型紙の短手方向に１個だけ貼付された）粘着物品付き長尺シートを説明するが、粘着物品が長尺離型紙に２列以上貼付されているものでもよい。粘着物品が２列以上貼付された粘着物品付き長尺シートの製造においては、長尺離型紙などとして、１列貼付の粘着物品付き長尺シートの製造で使用する長尺離型紙などの約倍数幅のものを使用すればよい。
長尺離型紙に２列以上の粘着物品が貼付された粘着物品付き長尺シートは、使用時に、必要に応じて、その長手方向に沿って長尺離型紙を切断し、１列の粘着物品が付属された粘着物品付き長尺シートに分けられる。
なお、粘着物品は、物品とその物品の裏面に付着した粘着剤層とからなるものをいう。
【００１５】
本明細書において、長尺は、一方向における長さが他方向（他方向は前記一方向に直交する方向）における長さよりも十分に長い形状を意味する。長尺は、例えば、その一方向（つまり、長手方向）における長さが、他方向（つまり、短手方向）における長さの１０倍以上であり、好ましくは３０倍以上である。
本明細書において、表面は、対象物の相反する２つの面のうち、粘着剤層が設けられた離型紙の離型面から遠い側の面を指し、裏面は、その対象物の反対側の面（粘着剤層が設けられた離型紙の離型面から近い側の面）を指す。
また、本明細書において、平面視形状は、長尺離型紙などの一方面に対してその法線方向から見た形状である。
【００１６】
［粘着物品付き長尺シートの製造方法の第１実施形態］
（積層工程）
積層工程は、粘着剤層２が設けられた長尺離型紙１の前記粘着剤層２の表面に、複数の開口部５が並設された長尺基材３を接着する工程である。
【００１７】
前記長尺離型紙１は、図１に示すように、所定幅（所定の短手方向長さ）を有する長尺状の離型紙である。このような長尺状の離型紙の形状は、平面視帯状である。長尺離型紙１の長手方向長さは、適宜設定でき、一般的には、１０ｍ以上であり、好ましくは１００ｍ以上である。長尺離型紙１の幅は、一般的には、物品の横方向長さと略同じ又はそれよりも少し長い若しくは少し短い。
なお、物品の横方向は、開口部５から露出した粘着剤層２の表面に物品を付着したときに、長尺離型紙１の短手方向と平行な方向を意味し、物品の縦方向は、前記横方向に直交する方向である。
【００１８】
長尺離型紙１の材質は、特に限定されず、公知の合成樹脂フィルム、紙、合成紙などが挙げられる。なお、本明細書で使用する用語「離型紙」の「紙」とは、紙製を意味するわけではない。
長尺離型紙１の厚みは、本発明の製造時に千切れない程度の機械的強度を有していれば特に限定されず、その材質にもよるが、例えば、２０μｍ〜２００μｍである。
【００１９】
長尺離型紙１の少なくとも一方面には、公知の剥離処理が施されている。剥離処理は、長尺離型紙１の一方面及び他方面（２つの面）に施されていてもよい。
剥離処理としては、シリコーン樹脂の塗布が代表的である。
剥離処理の施された面１ａ（すなわち、離型面）に、粘着剤を塗布することにより、粘着剤層２が設けられている。
【００２０】
粘着剤層２は、長尺離型紙１の離型面１ａ全体にベタ状に設けられている。
もっとも、粘着剤層２は、実質的に離型面１ａ全体に設けられていてもよい。粘着剤層２を実質的に離型面１ａ全体に設ける方法としては、離型面１ａ全体に粘着剤を平面視小網目状に塗布すること、或いは、離型面１ａ全体に粘着剤を平面視密な点状に塗布することなどが挙げられる。
なお、粘着剤層２は、離型面１ａの全体又は実質的に離型面１ａの全体に設けられる場合に限定されず、離型面１ａの中央部において長手方向に延びる帯状領域に設けられていてもよい。或いは、粘着剤層２は、短手方向に複数列で且つ長手方向延びる帯状領域にベタ状に設けられていてもよい（つまり、ストライプ状）。
粘着剤層２を構成する粘着剤としては、特に限定されず、アクリル系、ウレタン系、ゴム系などの公知の粘着剤を用いることができる。
粘着剤層２の厚みは、特に限定されず、一般的には、１０μｍ〜３０μｍである。
【００２１】
前記長尺基材３は、長尺離型紙１と同幅の長尺状の基材である。もっとも、長尺基材３の幅は、長尺離型紙１１の幅と同じである場合に限られず、長尺離型紙１の幅よりも短い又は長くてもよい。
長尺基材３の面内には、図２に示すように、長手方向に間隔を開けて複数の開口部５が形成されている。本実施形態では、開口部５は、長尺基材３の短手方向において１箇所穿設され、且つ長尺基材３の長手方向に一定間隔を開けて複数穿設されている。好ましくは、隣接する開口部５は、その長手方向の先端側を基準した間隔Ｍが一定である。
開口部５は、ダイカットなどを用いて長尺基材３に穿設できるので、比較的精度良く一定間隔に並んだ開口部５を形成できる。
もっとも、開口部５の形成間隔は、一定でなくてもよく、隣接する開口部５の形成間隔が異なっていてもよい。
長尺基材３の長手方向における開口部５の形成間隔は、好ましくは物品の縦方向長さと同じ又はそれよりも少し長い。このような形成間隔であれば、各開口部５から露出する粘着剤層２に物品を付着させたときに、隣接する物品の側部同士が交わることを防止できる。
【００２２】
開口部５の平面視形状は、特に限定されず、図示したような略円形状、その他、図示しないが、略矩形状などの多角形状、略楕円形状などの任意の形状でもよい。
開口部５の大きさは、特に限定されない。もっとも、開口部５の大きさが余りに小さいと、粘着剤層２の表面の露出面積が小さくなり、物品の裏面を粘着剤層２の表面に十分に付着させることができないおそれがある。かかる観点から、開口部５の大きさは、１ｃｍ２以上が好ましく、３ｃｍ２以上がより好ましい。開口部５の大きさの上限は、物品の裏面の大きさ未満である。
【００２３】
長尺基材３の材質は、特に限定されず、合成樹脂フィルム、紙、合成紙、発泡樹脂フィルム、不織布などが挙げられる。
長尺基材３の厚みは、製造時に千切れない程度の機械的強度を有していれば特に限定されず、その材質にもよるが、例えば、２０μｍ〜２００μｍである。
なお、長尺基材３の少なくとも裏面は、剥離処理が施されていない。裏面が剥離処理されていない長尺基材３を用いることにより、剥離工程において、長尺離型紙１と長尺基材３が分離することなく、長尺積層体４から粘着物品を剥離できる。
【００２４】
そして、長尺離型紙１の粘着剤層２の表面に、長尺基材３の裏面を重ね合わせる。
本工程を機械的に実施する場合、長尺離型紙１と長尺基材３とは、それぞれ別個の芯材にロール状に巻き取られて供給され、そのロールが装置に装填される。前記装置は、このロールから長尺離型紙１を引き出し、その離型面１ａに粘着剤を塗工する。次に、長尺基材３を引き出して長手方向の先端側に搬送しながら、前記粘着剤を塗布した長尺離型紙１の粘着剤層２の表面に長尺基材３の裏面を重ね合わせていく。
【００２５】
積層工程を行うことにより、図３に示すように、長尺離型紙１、粘着剤層２及び穴あき長尺基材３がこの順で積層接着され、且つ、開口部５から露出する粘着剤層２の表面２ａを除いて、粘着剤層２の表面に長尺基材３が重なった長尺積層体４が得られる。
以下、開口部５から露出する粘着剤層２の表面２ａを「粘着剤層の露出面」という場合がある。
図３において、判りやすく図示するため、粘着剤層２の露出面２ａを薄墨塗りで表している（図５、図８及び図１１も同様）。
【００２６】
（粘着隠蔽工程）
粘着隠蔽工程は、前記開口部５内から露出した粘着剤層２の表面２ａに、隠蔽用長尺離型紙６の離型面を重ね合わせる工程である。
前記開口部５の内側における粘着剤層２の露出面２ａに、異物が付着することを防止するため、隠蔽用長尺離型紙６の離型面を、各開口部５を塞ぐように、長尺基材３の表面に重ね合わせる（図４参照）。
【００２７】
隠蔽用長尺離型紙６の素材は、上記長尺離型紙１と同様なものを用いることができる。
隠蔽用長尺離型紙６の幅は、開口部５と幅以上であることを条件として特に限定されず、例えば、上記長尺離型紙１と同幅でもよいし、上記長尺離型紙１よりも短い又は長くてもよい。
【００２８】
粘着隠蔽工程は、前記積層工程後の長尺積層体４を、一旦、芯材にロール状に巻き取って保管・運搬などする場合に実施される。
機械的製造過程においては、前記積層工程後に続けて次の付着工程を実施することもできる。しかし、設備によっては、前記積層工程までに用いる装置と付着工程で用いる装置が、同一ライン上に設置されておらずに独立している場合がある。このような場合には、装置間の移動のため、積層工程後の長尺積層体４を移動させなければならない。粘着隠蔽工程を実施することにより、その移動時などに開口部５から露出した粘着剤層２に異物が付着をすることを防止できる。
なお、異物付着防止のために、粘着隠蔽工程を実施することが好ましいが、この工程を行わなくてもよい。
【００２９】
（付着工程）
付着工程は、前記開口部５内から露出した粘着剤層２の表面２ａに、物品を付着する工程である。
前記粘着隠蔽工程を行った場合には、まず、隠蔽用長尺離型紙６を剥離する。
上述のように長尺基材３の開口部５の内側には、粘着剤層２の表面２ａが露出しており、その各粘着剤層２の露出面２ａに物品９を順に載置することにより、物品９を粘着剤層２に付着させる（図５及び図６参照）。
【００３０】
１つの開口部５から露出する粘着剤層２に１つの物品９を付着させてもよいし、或いは、隣接する複数の開口部５からそれぞれ露出する粘着剤層２の全てに１つの物品９を付着させてもよい。
つまり、１つの開口部５又は隣接する複数の開口部５を一単位とし、その一単位の開口部５内から露出した前記粘着剤層２の表面２ａに、物品９を付着する。複数の開口部５を一単位とする場合、その一単位に含まれる複数の開口部５の中で最も長手方向の先端側に位置する開口部５を基準にして、隣接する一単位の開口部５が、上記で説明した一定間隔に形成されていることが好ましい。
本実施形態においては、１つの開口部５ごとにそれぞれ１つの物品９を付着させる。よって、本実施形態では、１つの開口部５を一単位としている。
なお、物品９の少なくとも裏面には、剥離処理が施されていない。つまり、物品９の裏面と粘着剤層２の表面との間の接着力は、長尺離型紙１の離型面１ａと粘着剤層２の裏面の間の接着力よりも強い。
【００３１】
物品９は、特に限定されず、サービス物品でもよいし、サービス物品以外の物品でもよい。サービス物品以外の物品としては、それ自体が取引の対象になっているもの（つまり、販売対象である商品）、取引の対象に付属させるべき附属品（例えば、販売対象である商品についての説明書、又は、お手拭きなどのその商品の利用に供するものなど）が挙げられる。
サービス物品としては、扁平状小袋に入れた洗剤などを試供品、ワッペンやカードなどの扁平状おまけなどの食玩、懸賞品などが挙げられる。
これらのサービス物品やそれ以外の物品は、ピロー包装袋などの袋で包装されていることが好ましい。物品の形状は、特に限定されないが、長尺離型紙１上に複数の物品を付着させていくことから、扁平状のものが好ましい。図示例の物品９は、ピロー包装袋に包装されているものである。
なお、袋で包装された扁平状の物品の具体例は、特開２００３−１７０９６０号も併せて参照されたい。
【００３２】
付着工程を行うことにより、長尺離型紙１の離型面１ａに、粘着物品が粘着剤層２を介して長手方向に並んで貼付された粘着物品付き長尺シート１０が得られる。
なお、物品９の裏面と長尺基材３の表面は、接着していない。
得られた粘着物品付き長尺シート１０は、必要に応じて、芯材にロール状に巻き取られて保管される。
【００３３】
本実施形態の製法で得られる粘着物品付き長尺シート１０は、図５及び図６に示すように、離型面１ａを有する長尺離型紙１と、長尺離型紙１の離型面１ａに設けられた粘着剤層２と、長手方向に間隔を開けて並設された開口部５を有し且つ前記粘着剤層２の表面に接着された長尺基材３と、開口部５から露出した粘着剤層２の表面２ａに付着された物品９と、を有する。
かかる粘着物品付き長尺シート１０は、複数の物品９が長手方向に比較的精度良く一定間隔で並んで付着されている。なお、この隣接する物品９の間隔は、その長手方向の先端側を基準した間隔である。
【００３４】
（剥離工程）
剥離工程は、粘着物品付き長尺シート１０から粘着物品を剥離する工程である。
本発明の粘着物品の製造方法は、上記粘着物品付き長尺シート１０を得た後、その粘着物品付き長尺シート１０から粘着物品を剥離することである。
具体的には、この物品９を長尺積層体４（すなわち、長尺離型紙１と長尺基材３が積層された状態のもの）の長尺離型紙１から引き剥がすと、その物品９の裏面に付着した粘着剤層２（すなわち、粘着物品）が離型面１ａから剥離する。
【００３５】
前記剥離を機械的に行う場合には、粘着物品付き長尺シート１０は、ラベラーに装填される。そのラベラーにおいては、図７に示すように、粘着物品付き長尺シート１０を長手方向の先端側に向かって搬送し、長尺積層体４（粘着剤層２を介して積層された長尺離型紙１と長尺基材３）を反転治具Ａの先端で反転させる。
開口部５の内側における粘着剤層２の露出面２ａは、物品９の裏面に接着している。このため、長尺積層体４を反転させると、長尺基材３の裏面に接着した粘着剤層２と開口部５の内側にある粘着剤層２とが分離され、裏面に粘着剤層２の一部分８が付着した物品９（粘着物品７）が長尺離型紙１から剥がれる。剥離された粘着物品７は、その裏面の粘着剤層２を介して商品に貼付される。
【００３６】
本発明の製造方法は、開口部５を有する長尺基材３を利用して、長尺離型紙１に設けられた粘着剤層２の一部分８を物品９に付着させる（移し換える）ことにより、長尺離型紙１の長手方向に粘着物品７が並んで貼付された粘着物品付き長尺シート１０を得ることができる。
かかる製造方法は、粘着物品７が長手方向に比較的精度良く一定間隔に並んだ粘着物品付き長尺シート１０を、比較的簡単に得ることができる。かかる製造方法によれば、製造管理も簡易であり、さらに、製造コストも抑制できる。
よって、本発明の粘着物品付き長尺シート１０及び粘着物品７は、比較的安価に提供できる。
【００３７】
［粘着物品付き長尺シートの製造方法の第２実施形態］
次に、本発明の粘着物品付き長尺シートの製造方法の第２実施形態を説明する。
以下の説明において、上記第１実施形態と同様の構成及び効果は、その説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用することがある。
【００３８】
（積層工程）
積層工程は、上記第１実施形態と同様にして行われる。
本実施形態では、その次に、下記除去工程を行う。
【００３９】
（除去工程）
除去工程は、積層工程で得られた長尺積層体４の長尺基材３を除去する工程である。
前記長尺積層体４の長尺基材３を長尺離型紙１から取り除くため、長尺基材３を引き剥がすと、図８に示すように、長尺基材３及びその裏面に接着した粘着剤層２が、長尺離型紙１の離型面１ａから剥離される。
上述のように、長尺基材３の裏面には、剥離処理が施されていない。これは、長尺基材３の裏面と粘着剤層２の表面との間の接着力を、長尺離型紙１の離型面１ａと粘着剤層２の裏面の間の接着力よりも強くするためである。このような接着力関係であるため、積層した長尺基材３を引き剥がすと、その長尺基材３の裏面に対応した粘着剤層２を長尺基材３と共に長尺離型紙１から除去できる。
【００４０】
具体的には、長尺基材３を引き剥がすと、長尺基材３の裏面に接着した粘着剤層２と開口部５の内側にある粘着剤層２とが分離され、長尺基材３の裏面に接着した粘着剤層２が長尺離型紙１の離型面１ａから除去される一方で、開口部５の内側にある粘着剤層２は、長尺離型紙１の離型面１ａに残存する。つまり、長尺基材３を引き剥がすと、開口部５の内側にある粘着剤層２の一部分８が、長尺離型１の離型面１ａに残存する。
この粘着剤層２の一部分８は、開口部５の形成位置及び数に対応し、長尺離型紙１の長手方向に一定間隔で並んで存在する。
【００４１】
（粘着隠蔽工程）
前記除去工程の長尺離型紙１に残った粘着剤層２の表面２ａに、隠蔽用長尺離型紙６の離型面１ａを重ね合わせる。
この粘着隠蔽工程は、上記第１実施形態と同様にして行われる。
また、本実施形態においても、粘着隠蔽工程を行わなくてもよい。
【００４２】
（付着工程）
付着工程は、前記長尺離型紙１に残った粘着剤層２の一部分８の表面２ａに、物品を付着する工程である。
付着工程は、上記第１実施形態と同様にして行うことができる。本実施形態の付着工程を、図９に示している。
付着工程を行うことにより、図９及び図１０に示すように、長尺離型紙１の離型面１ａに、粘着物品７が粘着剤層２を介して長手方向に並んで貼付された粘着物品付き長尺シート１０が得られる。
【００４３】
本実施形態の製法で得られる粘着物品付き長尺シート１０は、離型面１ａを有する長尺離型紙１と、長尺離型紙１の離型面１ａの所定範囲に設けられ、且つその長手方向に間隔を開けて並設された複数の粘着剤層の一部分８と、前記各粘着剤層の一部分８の表面２ａに貼着された物品９と、を有する。
【００４４】
（剥離工程）
第２実施形態の粘着物品の製造方法は、上記粘着物品付き長尺シート１０を得た後、その粘着物品付き長尺シート１０から粘着物品を剥離することである。
具体的には、この物品９を長尺離型紙１から引き剥がすと、その物品９の裏面に付着した粘着剤層２（すなわち、粘着物品７）が離型面１ａから剥離する。このようにして粘着物品７が得られる。
ラベラーを用いた場合には、粘着物品付き長尺シート１０を長手方向の先端側に向かって搬送し、長尺離型紙１を反転治具の先端で反転させる。
長尺離型紙１を反転させると、離型面１ａから粘着剤層２の一部分８と共に物品９が剥がれる。剥離された粘着物品７は、その裏面の粘着剤層２を介して商品に貼付される。
【００４５】
［粘着物品付き長尺シートの製造方法の第３実施形態］
上記第１実施形態の付着工程では、１つの開口部５から露出する粘着剤層２の表面に、１つの物品９を付着させているが、例えば、図１１に示すように、長手方向に隣接する２つの開口部５を一単位として、その一単位に含まれる各開口部５から露出する粘着剤層２の表面２ａに、１つの物品９を付着させてもよい。
この場合、１つの物品が、その一単位に含まれる各開口部５（図示例では２つの開口部５）から露出する粘着剤層２の表面２ａに付着される。そのため、図示したように、一単位に含まれる、隣接する２つの開口部５の形成間隔を短くすることが好ましい。
その他、図示しないが、長手方向に隣接する複数の開口部５を一単位、短手方向に隣接する複数の開口部５を一単位、長手方向及び短手方向に隣接する複数の開口部５を一単位、又は、長手方向に対して傾斜した方向に隣接する複数の開口部５を一単位として、物品９を付着させてもよい。
なお、上記第２実施形態も同様に、隣接する複数の開口部５を一単位とし、長尺基材３の除去後に残存するその一単位に対応した粘着剤層２の一部分８に、物品９を付着させてもよい。
【符号の説明】
【００４６】
１…長尺離型紙、１ａ…離型面、２…粘着剤層、２ａ…粘着剤層の表面、３…長尺基材、４…長尺積層体、５…開口部、６…隠蔽用長尺離型紙、７…粘着物品、８…粘着剤層の一部分、９…物品、１０…粘着物品付き長尺シート
【技術分野】
【０００１】
本発明は、粘着剤の設けられた物品が長尺離型紙の長手方向に複数貼付された粘着物品付き長尺シートの製造方法などに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、販売促進などのため、商品に、様々な試供品や食玩などを付属させている場合がある。なお、本明細書において、試供品、おまけなどの食玩、懸賞品などのような商品の販売促進のために付属させる物品を、サービス物品という。
このようなサービス物品を商品に付属させる方法としては、サービス物品を添付した台紙を粘着剤を介して商品に貼付する、サービス物品を収納した小袋を粘着剤を介して商品に貼付する、サービス物品を収納した小袋を商品に吊り下げる、などの方法が行われている。
このうち、粘着剤を介してサービス物品を貼付する方法においては、それを手作業で商品に貼付することもできるが、機械的製造過程においては、粘着物品付き長尺シートが用いられる。
例えば、特許文献１には、長尺離型紙と、その長尺離型紙の長手方向に間隔を開けて複数貼付された粘着ラベルと、その粘着ラベルの表面にホットメルト接着剤を介して接着されたサービス物品と、を有する粘着物品付き長尺シートが開示されている。
【０００３】
かかる粘着物品付き長尺シートは、例えば、特許文献１の［００５４］などに開示された方法によって製造されている。
具体的には、長尺離型紙、粘着剤層及び長尺基材がこの順で積層された積層体のうち、長尺基材を所定形状の抜き刃によって切断し、切断後の長尺基材の不要部を除去する。すると、粘着剤層を有し且つ所定形状に切り抜かれた粘着ラベルが、長手方向に所定間隔を開けて複数貼付された長尺離型紙が得られる。この各粘着ラベルの表面に、ホットメルト接着剤をスポット的に塗布し、そのホットメルト接着剤にサービス物品を接着することにより、長尺状の粘着物品付き長尺シートを製造できる。
【０００４】
かかる従来の粘着物品付き長尺シートの製造方法においては、粘着剤層とは別に、ホットメルト接着剤を塗布する工程が必要である。
しかしながら、ホットメルト接着剤の塗布工程を必須とする製造方法では、設備としてホットメルトアプリケーターを準備しなければならない上、接着剤を用いるため、そのメンテナンスも煩雑である。さらに、ホットメルト接着剤は、粘着ラベルに部分的に塗布しなければならないので、製造スピードがそれに制限される。
従って、従来の方法では、粘着物品付き長尺シートを簡易に製造できない上、その材料コスト及び設備コストが加わる分、粘着物品付き長尺シートの製造コストを抑制できない。
【０００５】
一方、上記製造コストを抑制するために、粘着剤層を設けていない長尺離型紙の離型面にホットメルト粘着剤を部分的に塗布し、その上に物品を付着させることにより、粘着物品付き長尺シートを製造することが考えられる。
しかしながら、ホットメルト粘着剤の部分塗布部を長尺離型紙の長手方向に一定間隔で形成することは難しい。ホットメルト粘着剤の部分塗布部が一定間隔でない場合、その部分塗布部に対する物品の付着位置がずれてしまう。つまり、前記製造方法では、物品に対するホットメルト粘着剤の付着位置が異なる複数の粘着物品が長手方向に並んだ粘着物品付き長尺シートが得られる。かかる粘着物品付き長尺シートは、個々の粘着物品の粘着剤の付着位置の相違から、粘着物品を商品の所定位置に安定的に貼付できないという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開２００３−１７０９６０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明の目的は、比較的精度よく一定間隔に粘着物品が並んだ粘着物品付き長尺シートを比較的簡易に製造できる製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明の１つの粘着物品付き長尺シートの製造方法は、離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着する積層工程と、前記１つの開口部又は隣接する複数の開口部を一単位とし、その一単位の開口部内から露出した前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、を有する。
【０００９】
本発明のもう１つの粘着物品付き長尺シートの製造方法は、離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着する積層工程と、前記長尺基材を、その長尺基材の裏面に接着した粘着剤層と共に除去する工程と、前記開口部に対応して離型面に残存する前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、を有する。
【００１０】
上記本発明の製造方法は、開口部が複数形成された長尺基材を長尺離型紙の粘着剤層の表面に接着した後、その開口部から露出した粘着剤層の表面、又は、開口部に対応して残存する粘着剤層の表面に物品を付着する。かかる粘着剤層の表面に物品を付着することにより、長尺離型紙の長手方向に粘着剤層を介して物品が並んで貼付された粘着物品付き長尺シートが得られる。この物品を長尺離型紙から剥離することにより、その物品と共に粘着剤層が離型面から剥離し、その粘着剤層を介して物品を商品に貼付できる。
本発明の製造方法によれば、開口部を有する長尺基材を利用して、長尺離型紙に設けられた粘着剤層をその開口部から露出させ、その開口部から露出した粘着剤層を物品に移し換えることにより、粘着物品付き長尺シートが得られる。
また、開口部が形成された長尺基材を用いることにより、粘着物品が比較的精度良く一定間隔に並んだ粘着物品付き長尺シートが得られる。
かかる製造方法は、製造管理も簡易であり、さらに、製造コストも抑制できる。
【００１１】
本発明の別の局面によれば、粘着物品の製造方法を提供する。
この粘着物品の製造方法は、離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着して長尺積層体を得る積層工程と、前記１つの開口部又は隣接する複数の開口部を一単位とし、その一単位の開口部内から露出した前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、前記長尺積層体から、物品をその物品に付着した粘着剤層と共に剥離する剥離工程と、を有する。
【発明の効果】
【００１２】
本発明の粘着物品付き長尺シートの製造方法は、比較的精度よく一定間隔に粘着物品が並んだ粘着物品付き長尺シートを比較的簡易に得ることができる。得られた粘着物品付き長尺シートは、比較的安価である。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】第１実施形態に係る製造方法における積層工程で使用される、粘着剤層を有する長尺離型紙の一部省略斜視図。
【図２】同製造方法における積層工程で使用される、長尺基材の一部省略平面図。
【図３】同製造方法における積層工程で得られる、長尺積層体（長尺離型紙の粘着剤層に長尺基材を接着したもの）の一部省略斜視図。
【図４】同製造方法における粘着隠蔽工程で得られる、長尺積層体の一部省略斜視図。
【図５】同製造方法における付着工程の一部省略斜視図。
【図６】図５のＶＩ−ＶＩ線断面図。ただし、物品は断面で表していない。
【図７】同製造方法で得られた粘着物品付き長尺シートから、粘着物品を剥離するときの状態を示す一部省略側面図。
【図８】第２実施形態に係る製造方法における除去工程の一部省略斜視図。
【図９】同製造方法における付着工程の一部省略斜視図。
【図１０】図９のＸ−Ｘ線断面図。ただし、物品は断面で表していない。
【図１１】第３実施形態に係る製造方法における付着工程の一部省略平面図。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
以下、本発明の粘着物品付き長尺シートの製造方法の実施形態について説明する。
ただし、各実施形態において、粘着物品が長尺離型紙に１列貼付された（つまり、粘着物品が長尺離型紙の短手方向に１個だけ貼付された）粘着物品付き長尺シートを説明するが、粘着物品が長尺離型紙に２列以上貼付されているものでもよい。粘着物品が２列以上貼付された粘着物品付き長尺シートの製造においては、長尺離型紙などとして、１列貼付の粘着物品付き長尺シートの製造で使用する長尺離型紙などの約倍数幅のものを使用すればよい。
長尺離型紙に２列以上の粘着物品が貼付された粘着物品付き長尺シートは、使用時に、必要に応じて、その長手方向に沿って長尺離型紙を切断し、１列の粘着物品が付属された粘着物品付き長尺シートに分けられる。
なお、粘着物品は、物品とその物品の裏面に付着した粘着剤層とからなるものをいう。
【００１５】
本明細書において、長尺は、一方向における長さが他方向（他方向は前記一方向に直交する方向）における長さよりも十分に長い形状を意味する。長尺は、例えば、その一方向（つまり、長手方向）における長さが、他方向（つまり、短手方向）における長さの１０倍以上であり、好ましくは３０倍以上である。
本明細書において、表面は、対象物の相反する２つの面のうち、粘着剤層が設けられた離型紙の離型面から遠い側の面を指し、裏面は、その対象物の反対側の面（粘着剤層が設けられた離型紙の離型面から近い側の面）を指す。
また、本明細書において、平面視形状は、長尺離型紙などの一方面に対してその法線方向から見た形状である。
【００１６】
［粘着物品付き長尺シートの製造方法の第１実施形態］
（積層工程）
積層工程は、粘着剤層２が設けられた長尺離型紙１の前記粘着剤層２の表面に、複数の開口部５が並設された長尺基材３を接着する工程である。
【００１７】
前記長尺離型紙１は、図１に示すように、所定幅（所定の短手方向長さ）を有する長尺状の離型紙である。このような長尺状の離型紙の形状は、平面視帯状である。長尺離型紙１の長手方向長さは、適宜設定でき、一般的には、１０ｍ以上であり、好ましくは１００ｍ以上である。長尺離型紙１の幅は、一般的には、物品の横方向長さと略同じ又はそれよりも少し長い若しくは少し短い。
なお、物品の横方向は、開口部５から露出した粘着剤層２の表面に物品を付着したときに、長尺離型紙１の短手方向と平行な方向を意味し、物品の縦方向は、前記横方向に直交する方向である。
【００１８】
長尺離型紙１の材質は、特に限定されず、公知の合成樹脂フィルム、紙、合成紙などが挙げられる。なお、本明細書で使用する用語「離型紙」の「紙」とは、紙製を意味するわけではない。
長尺離型紙１の厚みは、本発明の製造時に千切れない程度の機械的強度を有していれば特に限定されず、その材質にもよるが、例えば、２０μｍ〜２００μｍである。
【００１９】
長尺離型紙１の少なくとも一方面には、公知の剥離処理が施されている。剥離処理は、長尺離型紙１の一方面及び他方面（２つの面）に施されていてもよい。
剥離処理としては、シリコーン樹脂の塗布が代表的である。
剥離処理の施された面１ａ（すなわち、離型面）に、粘着剤を塗布することにより、粘着剤層２が設けられている。
【００２０】
粘着剤層２は、長尺離型紙１の離型面１ａ全体にベタ状に設けられている。
もっとも、粘着剤層２は、実質的に離型面１ａ全体に設けられていてもよい。粘着剤層２を実質的に離型面１ａ全体に設ける方法としては、離型面１ａ全体に粘着剤を平面視小網目状に塗布すること、或いは、離型面１ａ全体に粘着剤を平面視密な点状に塗布することなどが挙げられる。
なお、粘着剤層２は、離型面１ａの全体又は実質的に離型面１ａの全体に設けられる場合に限定されず、離型面１ａの中央部において長手方向に延びる帯状領域に設けられていてもよい。或いは、粘着剤層２は、短手方向に複数列で且つ長手方向延びる帯状領域にベタ状に設けられていてもよい（つまり、ストライプ状）。
粘着剤層２を構成する粘着剤としては、特に限定されず、アクリル系、ウレタン系、ゴム系などの公知の粘着剤を用いることができる。
粘着剤層２の厚みは、特に限定されず、一般的には、１０μｍ〜３０μｍである。
【００２１】
前記長尺基材３は、長尺離型紙１と同幅の長尺状の基材である。もっとも、長尺基材３の幅は、長尺離型紙１１の幅と同じである場合に限られず、長尺離型紙１の幅よりも短い又は長くてもよい。
長尺基材３の面内には、図２に示すように、長手方向に間隔を開けて複数の開口部５が形成されている。本実施形態では、開口部５は、長尺基材３の短手方向において１箇所穿設され、且つ長尺基材３の長手方向に一定間隔を開けて複数穿設されている。好ましくは、隣接する開口部５は、その長手方向の先端側を基準した間隔Ｍが一定である。
開口部５は、ダイカットなどを用いて長尺基材３に穿設できるので、比較的精度良く一定間隔に並んだ開口部５を形成できる。
もっとも、開口部５の形成間隔は、一定でなくてもよく、隣接する開口部５の形成間隔が異なっていてもよい。
長尺基材３の長手方向における開口部５の形成間隔は、好ましくは物品の縦方向長さと同じ又はそれよりも少し長い。このような形成間隔であれば、各開口部５から露出する粘着剤層２に物品を付着させたときに、隣接する物品の側部同士が交わることを防止できる。
【００２２】
開口部５の平面視形状は、特に限定されず、図示したような略円形状、その他、図示しないが、略矩形状などの多角形状、略楕円形状などの任意の形状でもよい。
開口部５の大きさは、特に限定されない。もっとも、開口部５の大きさが余りに小さいと、粘着剤層２の表面の露出面積が小さくなり、物品の裏面を粘着剤層２の表面に十分に付着させることができないおそれがある。かかる観点から、開口部５の大きさは、１ｃｍ２以上が好ましく、３ｃｍ２以上がより好ましい。開口部５の大きさの上限は、物品の裏面の大きさ未満である。
【００２３】
長尺基材３の材質は、特に限定されず、合成樹脂フィルム、紙、合成紙、発泡樹脂フィルム、不織布などが挙げられる。
長尺基材３の厚みは、製造時に千切れない程度の機械的強度を有していれば特に限定されず、その材質にもよるが、例えば、２０μｍ〜２００μｍである。
なお、長尺基材３の少なくとも裏面は、剥離処理が施されていない。裏面が剥離処理されていない長尺基材３を用いることにより、剥離工程において、長尺離型紙１と長尺基材３が分離することなく、長尺積層体４から粘着物品を剥離できる。
【００２４】
そして、長尺離型紙１の粘着剤層２の表面に、長尺基材３の裏面を重ね合わせる。
本工程を機械的に実施する場合、長尺離型紙１と長尺基材３とは、それぞれ別個の芯材にロール状に巻き取られて供給され、そのロールが装置に装填される。前記装置は、このロールから長尺離型紙１を引き出し、その離型面１ａに粘着剤を塗工する。次に、長尺基材３を引き出して長手方向の先端側に搬送しながら、前記粘着剤を塗布した長尺離型紙１の粘着剤層２の表面に長尺基材３の裏面を重ね合わせていく。
【００２５】
積層工程を行うことにより、図３に示すように、長尺離型紙１、粘着剤層２及び穴あき長尺基材３がこの順で積層接着され、且つ、開口部５から露出する粘着剤層２の表面２ａを除いて、粘着剤層２の表面に長尺基材３が重なった長尺積層体４が得られる。
以下、開口部５から露出する粘着剤層２の表面２ａを「粘着剤層の露出面」という場合がある。
図３において、判りやすく図示するため、粘着剤層２の露出面２ａを薄墨塗りで表している（図５、図８及び図１１も同様）。
【００２６】
（粘着隠蔽工程）
粘着隠蔽工程は、前記開口部５内から露出した粘着剤層２の表面２ａに、隠蔽用長尺離型紙６の離型面を重ね合わせる工程である。
前記開口部５の内側における粘着剤層２の露出面２ａに、異物が付着することを防止するため、隠蔽用長尺離型紙６の離型面を、各開口部５を塞ぐように、長尺基材３の表面に重ね合わせる（図４参照）。
【００２７】
隠蔽用長尺離型紙６の素材は、上記長尺離型紙１と同様なものを用いることができる。
隠蔽用長尺離型紙６の幅は、開口部５と幅以上であることを条件として特に限定されず、例えば、上記長尺離型紙１と同幅でもよいし、上記長尺離型紙１よりも短い又は長くてもよい。
【００２８】
粘着隠蔽工程は、前記積層工程後の長尺積層体４を、一旦、芯材にロール状に巻き取って保管・運搬などする場合に実施される。
機械的製造過程においては、前記積層工程後に続けて次の付着工程を実施することもできる。しかし、設備によっては、前記積層工程までに用いる装置と付着工程で用いる装置が、同一ライン上に設置されておらずに独立している場合がある。このような場合には、装置間の移動のため、積層工程後の長尺積層体４を移動させなければならない。粘着隠蔽工程を実施することにより、その移動時などに開口部５から露出した粘着剤層２に異物が付着をすることを防止できる。
なお、異物付着防止のために、粘着隠蔽工程を実施することが好ましいが、この工程を行わなくてもよい。
【００２９】
（付着工程）
付着工程は、前記開口部５内から露出した粘着剤層２の表面２ａに、物品を付着する工程である。
前記粘着隠蔽工程を行った場合には、まず、隠蔽用長尺離型紙６を剥離する。
上述のように長尺基材３の開口部５の内側には、粘着剤層２の表面２ａが露出しており、その各粘着剤層２の露出面２ａに物品９を順に載置することにより、物品９を粘着剤層２に付着させる（図５及び図６参照）。
【００３０】
１つの開口部５から露出する粘着剤層２に１つの物品９を付着させてもよいし、或いは、隣接する複数の開口部５からそれぞれ露出する粘着剤層２の全てに１つの物品９を付着させてもよい。
つまり、１つの開口部５又は隣接する複数の開口部５を一単位とし、その一単位の開口部５内から露出した前記粘着剤層２の表面２ａに、物品９を付着する。複数の開口部５を一単位とする場合、その一単位に含まれる複数の開口部５の中で最も長手方向の先端側に位置する開口部５を基準にして、隣接する一単位の開口部５が、上記で説明した一定間隔に形成されていることが好ましい。
本実施形態においては、１つの開口部５ごとにそれぞれ１つの物品９を付着させる。よって、本実施形態では、１つの開口部５を一単位としている。
なお、物品９の少なくとも裏面には、剥離処理が施されていない。つまり、物品９の裏面と粘着剤層２の表面との間の接着力は、長尺離型紙１の離型面１ａと粘着剤層２の裏面の間の接着力よりも強い。
【００３１】
物品９は、特に限定されず、サービス物品でもよいし、サービス物品以外の物品でもよい。サービス物品以外の物品としては、それ自体が取引の対象になっているもの（つまり、販売対象である商品）、取引の対象に付属させるべき附属品（例えば、販売対象である商品についての説明書、又は、お手拭きなどのその商品の利用に供するものなど）が挙げられる。
サービス物品としては、扁平状小袋に入れた洗剤などを試供品、ワッペンやカードなどの扁平状おまけなどの食玩、懸賞品などが挙げられる。
これらのサービス物品やそれ以外の物品は、ピロー包装袋などの袋で包装されていることが好ましい。物品の形状は、特に限定されないが、長尺離型紙１上に複数の物品を付着させていくことから、扁平状のものが好ましい。図示例の物品９は、ピロー包装袋に包装されているものである。
なお、袋で包装された扁平状の物品の具体例は、特開２００３−１７０９６０号も併せて参照されたい。
【００３２】
付着工程を行うことにより、長尺離型紙１の離型面１ａに、粘着物品が粘着剤層２を介して長手方向に並んで貼付された粘着物品付き長尺シート１０が得られる。
なお、物品９の裏面と長尺基材３の表面は、接着していない。
得られた粘着物品付き長尺シート１０は、必要に応じて、芯材にロール状に巻き取られて保管される。
【００３３】
本実施形態の製法で得られる粘着物品付き長尺シート１０は、図５及び図６に示すように、離型面１ａを有する長尺離型紙１と、長尺離型紙１の離型面１ａに設けられた粘着剤層２と、長手方向に間隔を開けて並設された開口部５を有し且つ前記粘着剤層２の表面に接着された長尺基材３と、開口部５から露出した粘着剤層２の表面２ａに付着された物品９と、を有する。
かかる粘着物品付き長尺シート１０は、複数の物品９が長手方向に比較的精度良く一定間隔で並んで付着されている。なお、この隣接する物品９の間隔は、その長手方向の先端側を基準した間隔である。
【００３４】
（剥離工程）
剥離工程は、粘着物品付き長尺シート１０から粘着物品を剥離する工程である。
本発明の粘着物品の製造方法は、上記粘着物品付き長尺シート１０を得た後、その粘着物品付き長尺シート１０から粘着物品を剥離することである。
具体的には、この物品９を長尺積層体４（すなわち、長尺離型紙１と長尺基材３が積層された状態のもの）の長尺離型紙１から引き剥がすと、その物品９の裏面に付着した粘着剤層２（すなわち、粘着物品）が離型面１ａから剥離する。
【００３５】
前記剥離を機械的に行う場合には、粘着物品付き長尺シート１０は、ラベラーに装填される。そのラベラーにおいては、図７に示すように、粘着物品付き長尺シート１０を長手方向の先端側に向かって搬送し、長尺積層体４（粘着剤層２を介して積層された長尺離型紙１と長尺基材３）を反転治具Ａの先端で反転させる。
開口部５の内側における粘着剤層２の露出面２ａは、物品９の裏面に接着している。このため、長尺積層体４を反転させると、長尺基材３の裏面に接着した粘着剤層２と開口部５の内側にある粘着剤層２とが分離され、裏面に粘着剤層２の一部分８が付着した物品９（粘着物品７）が長尺離型紙１から剥がれる。剥離された粘着物品７は、その裏面の粘着剤層２を介して商品に貼付される。
【００３６】
本発明の製造方法は、開口部５を有する長尺基材３を利用して、長尺離型紙１に設けられた粘着剤層２の一部分８を物品９に付着させる（移し換える）ことにより、長尺離型紙１の長手方向に粘着物品７が並んで貼付された粘着物品付き長尺シート１０を得ることができる。
かかる製造方法は、粘着物品７が長手方向に比較的精度良く一定間隔に並んだ粘着物品付き長尺シート１０を、比較的簡単に得ることができる。かかる製造方法によれば、製造管理も簡易であり、さらに、製造コストも抑制できる。
よって、本発明の粘着物品付き長尺シート１０及び粘着物品７は、比較的安価に提供できる。
【００３７】
［粘着物品付き長尺シートの製造方法の第２実施形態］
次に、本発明の粘着物品付き長尺シートの製造方法の第２実施形態を説明する。
以下の説明において、上記第１実施形態と同様の構成及び効果は、その説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用することがある。
【００３８】
（積層工程）
積層工程は、上記第１実施形態と同様にして行われる。
本実施形態では、その次に、下記除去工程を行う。
【００３９】
（除去工程）
除去工程は、積層工程で得られた長尺積層体４の長尺基材３を除去する工程である。
前記長尺積層体４の長尺基材３を長尺離型紙１から取り除くため、長尺基材３を引き剥がすと、図８に示すように、長尺基材３及びその裏面に接着した粘着剤層２が、長尺離型紙１の離型面１ａから剥離される。
上述のように、長尺基材３の裏面には、剥離処理が施されていない。これは、長尺基材３の裏面と粘着剤層２の表面との間の接着力を、長尺離型紙１の離型面１ａと粘着剤層２の裏面の間の接着力よりも強くするためである。このような接着力関係であるため、積層した長尺基材３を引き剥がすと、その長尺基材３の裏面に対応した粘着剤層２を長尺基材３と共に長尺離型紙１から除去できる。
【００４０】
具体的には、長尺基材３を引き剥がすと、長尺基材３の裏面に接着した粘着剤層２と開口部５の内側にある粘着剤層２とが分離され、長尺基材３の裏面に接着した粘着剤層２が長尺離型紙１の離型面１ａから除去される一方で、開口部５の内側にある粘着剤層２は、長尺離型紙１の離型面１ａに残存する。つまり、長尺基材３を引き剥がすと、開口部５の内側にある粘着剤層２の一部分８が、長尺離型１の離型面１ａに残存する。
この粘着剤層２の一部分８は、開口部５の形成位置及び数に対応し、長尺離型紙１の長手方向に一定間隔で並んで存在する。
【００４１】
（粘着隠蔽工程）
前記除去工程の長尺離型紙１に残った粘着剤層２の表面２ａに、隠蔽用長尺離型紙６の離型面１ａを重ね合わせる。
この粘着隠蔽工程は、上記第１実施形態と同様にして行われる。
また、本実施形態においても、粘着隠蔽工程を行わなくてもよい。
【００４２】
（付着工程）
付着工程は、前記長尺離型紙１に残った粘着剤層２の一部分８の表面２ａに、物品を付着する工程である。
付着工程は、上記第１実施形態と同様にして行うことができる。本実施形態の付着工程を、図９に示している。
付着工程を行うことにより、図９及び図１０に示すように、長尺離型紙１の離型面１ａに、粘着物品７が粘着剤層２を介して長手方向に並んで貼付された粘着物品付き長尺シート１０が得られる。
【００４３】
本実施形態の製法で得られる粘着物品付き長尺シート１０は、離型面１ａを有する長尺離型紙１と、長尺離型紙１の離型面１ａの所定範囲に設けられ、且つその長手方向に間隔を開けて並設された複数の粘着剤層の一部分８と、前記各粘着剤層の一部分８の表面２ａに貼着された物品９と、を有する。
【００４４】
（剥離工程）
第２実施形態の粘着物品の製造方法は、上記粘着物品付き長尺シート１０を得た後、その粘着物品付き長尺シート１０から粘着物品を剥離することである。
具体的には、この物品９を長尺離型紙１から引き剥がすと、その物品９の裏面に付着した粘着剤層２（すなわち、粘着物品７）が離型面１ａから剥離する。このようにして粘着物品７が得られる。
ラベラーを用いた場合には、粘着物品付き長尺シート１０を長手方向の先端側に向かって搬送し、長尺離型紙１を反転治具の先端で反転させる。
長尺離型紙１を反転させると、離型面１ａから粘着剤層２の一部分８と共に物品９が剥がれる。剥離された粘着物品７は、その裏面の粘着剤層２を介して商品に貼付される。
【００４５】
［粘着物品付き長尺シートの製造方法の第３実施形態］
上記第１実施形態の付着工程では、１つの開口部５から露出する粘着剤層２の表面に、１つの物品９を付着させているが、例えば、図１１に示すように、長手方向に隣接する２つの開口部５を一単位として、その一単位に含まれる各開口部５から露出する粘着剤層２の表面２ａに、１つの物品９を付着させてもよい。
この場合、１つの物品が、その一単位に含まれる各開口部５（図示例では２つの開口部５）から露出する粘着剤層２の表面２ａに付着される。そのため、図示したように、一単位に含まれる、隣接する２つの開口部５の形成間隔を短くすることが好ましい。
その他、図示しないが、長手方向に隣接する複数の開口部５を一単位、短手方向に隣接する複数の開口部５を一単位、長手方向及び短手方向に隣接する複数の開口部５を一単位、又は、長手方向に対して傾斜した方向に隣接する複数の開口部５を一単位として、物品９を付着させてもよい。
なお、上記第２実施形態も同様に、隣接する複数の開口部５を一単位とし、長尺基材３の除去後に残存するその一単位に対応した粘着剤層２の一部分８に、物品９を付着させてもよい。
【符号の説明】
【００４６】
１…長尺離型紙、１ａ…離型面、２…粘着剤層、２ａ…粘着剤層の表面、３…長尺基材、４…長尺積層体、５…開口部、６…隠蔽用長尺離型紙、７…粘着物品、８…粘着剤層の一部分、９…物品、１０…粘着物品付き長尺シート
【特許請求の範囲】
【請求項１】
離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着する積層工程と、
前記１つの開口部又は隣接する複数の開口部を一単位とし、その一単位の開口部内から露出した前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、
を有する粘着物品付き長尺シートの製造方法。
【請求項２】
離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着する積層工程と、
前記長尺基材を、その長尺基材の裏面に接着した粘着剤層と共に除去する工程と、
前記開口部に対応して離型面に残存する前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、
を有する粘着物品付き長尺シートの製造方法。
【請求項３】
離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着して長尺積層体を得る積層工程と、
前記１つの開口部又は隣接する複数の開口部を一単位とし、その一単位の開口部内から露出した前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、
前記長尺積層体から、物品をその物品に付着した粘着剤層と共に剥離する剥離工程と、
を有する、粘着物品の製造方法。
【請求項１】
離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着する積層工程と、
前記１つの開口部又は隣接する複数の開口部を一単位とし、その一単位の開口部内から露出した前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、
を有する粘着物品付き長尺シートの製造方法。
【請求項２】
離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着する積層工程と、
前記長尺基材を、その長尺基材の裏面に接着した粘着剤層と共に除去する工程と、
前記開口部に対応して離型面に残存する前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、
を有する粘着物品付き長尺シートの製造方法。
【請求項３】
離型面に粘着剤層が積層された長尺離型紙の、前記粘着剤層の表面に、長手方向に間隔を開けて開口部が複数形成された長尺基材を接着して長尺積層体を得る積層工程と、
前記１つの開口部又は隣接する複数の開口部を一単位とし、その一単位の開口部内から露出した前記粘着剤層の表面に、物品を付着する付着工程と、
前記長尺積層体から、物品をその物品に付着した粘着剤層と共に剥離する剥離工程と、
を有する、粘着物品の製造方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２０１２−２０６７２７（Ｐ２０１２−２０６７２７Ａ）
【公開日】平成２４年１０月２５日（２０１２．１０．２５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−７１９０９（Ｐ２０１１−７１９０９）
【出願日】平成２３年３月２９日（２０１１．３．２９）
【出願人】（０００２３８００５）株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１０月２５日（２０１２．１０．２５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年３月２９日（２０１１．３．２９）
【出願人】（０００２３８００５）株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Ｆターム（参考）】
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