説明

精神鎮静用香料組成物を製造するための特定の香料成分の使用、及び、香料組成物における精神鎮静効果の付与方法

【課題】精神的な鎮静効果が認められる新たな成分を見出し、これを含有する精神鎮静用香料組成物を作出すること。
【解決手段】酪酸テルピニル、γ−ノナラクトン、アセチルイソオイゲノール、アニス酸メチル、テルピネオール、ネロール、クリサンテノン、リラール、リリアール、β−フェニルエチルアルコール、γ−メチルイオノン、イソ・イー・スーパー、Z−3−ヘキセニルサリシレート、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、リモネン、オシメン、ヘリオナール、リナリルアセテート、ゲラニルアセート、ゲラニオール、ヘディオン、リナロール、シトロネロール、および、γ−ヘキサラクトンに精神鎮静効果が認められることを見出し、これらの成分を含有する香料組成物を提供することにより、上記の課題を解決するに至った。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の心理的な作用を有する香料組成物に関する発明であり、さらに、具体的には、精神を鎮静させる作用を有する、精神鎮静用香料組成物に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
様々なストレスにより、生理的または心理的に、様々な影響が認められることが明らかになっている。特に、ストレス社会ともいわれる現代社会においては、各種のストレスに対して、どのように対処するかということが、非常に重要な問題となっている。
【0003】
ストレスが人間に及ぼす精神的な悪影響を軽減する手段として、精神的な癒しの提供を挙げることができる。この癒しの代表的な態様として、様々なストレスにより苛立ちがちな精神を鎮静化することが挙げられる。
【0004】
精神の鎮静化手段として、近年、特に、アロマセラピーが注目されている。従来から、アロマセラピーにおいて、ラベンダー油やカモミル油等に、精神に対する鎮静効果があることが、伝承的に確認されており、これらは香りにより鎮静効果を発揮できるため、非常にマイルドに所望する鎮静効果を得ることができるという利点を有する。
【0005】
しかしながら、精神的な鎮静効果を発揮すべき天然香料の選択や調合は、アロマテラピーの熟練者の経験的な判断によるところが大きく、その効果も、必ずしも明確でない面も認められる。これは、アロマテラピーに用いられる精油等の天然香料が、多種多様な成分からなることに、大きく起因しているものと考えられる。
【0006】
そこで、例えば、特開平6−172781号公報においては、1,3−ジメトキシ−5−メチルベンゼンに鎮静効果があり、しかもこれを香料などに添加して気化吸引させることによっても効果が発現し、さらに、この化合物自体の香りが強くないため、各種の香料に、この化合物を添加して、精神的な鎮静効果を発揮させるべく用い得ることが報告されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、実際に、精神的な鎮静効果を、多様な生活場面やアロマセラピーにおいて得るためには、多くの人の香りに対する嗜好や、生活場面に応じて併用する各種の香料との相性に応じて、容易に適切な処方を作成可能であることが必要である。そのためには、より多様な精神的な鎮静効果を発揮し得る物質を見出すことが必要となる。
【0008】
そこで、本発明が解決するべき課題は、精神的な鎮静効果が認められる新たな成分を見出し、これを含有する精神鎮静用香料組成物を作出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、この課題を解決するために、数多くの成分について、精神鎮静効果に関する検討を行った。その結果、天然精油に含まれる成分のうち、酪酸テルピニル、γ−ノナラクトン、アセチルイソオイゲノール、アニス酸メチル、テルピネオール、ネロール、クリサンテノン、リラール、リリアール、β−フェニルエチルアルコール、γ−メチルイオノン、イソ・イー・スーパー、Z−3−ヘキセニルサリシレート、p−メチルフェニルアセトアルデヒド(別名シリンガアルデヒドともいう)、リモネン、オシメン、ヘリオナール、リナリルアセテート、ゲラニルアセート、ゲラニオール、ヘディオン(別名メチルジヒドロジャスモネートともいう)、リナロール、シトロネロール、および、γ−ヘキサラクトンに、精神的な鎮静効果(以下、精神鎮静効果ともいう)が認められることを見出し、精神鎮静用香料組成物に係わる本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、酪酸テルピニル、γ−ノナラクトン、アセチルイソオイゲノール、アニス酸メチル、テルピネオール、ネロール、クリサンテノン、リラール、リリアール、β−フェニルエチルアルコール、γ−メチルイオノン、イソ・イー・スーパー、Z−3−ヘキセニルサリシレート、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、リモネン、オシメン、ヘリオナール、リナリルアセテート、ゲラニルアセート、ゲラニオール、ヘディオン、リナロール、シトロネロール、および、γ−ヘキサラクトンからなる群から選ばれる1種または2種以上の成分を含有する、精神鎮静用香料組成物(以下、本精神鎮静用組成物ともいう)を提供する発明である。
【0011】
本発明において、精神鎮静用香料組成物とは、これを用いることにより、使用者を精神的に鎮静させ、リラックス感を与える効果を発揮する香料組成物を意味する。精神鎮静用香料組成物は、これを、化粧料等の外用組成物、部屋用の消臭剤やアロマキャンドル等の雑貨類、食品組成物等に含有させて、これらの製品に精神鎮静作用を付与することができる。精神鎮静効果とは、例えば、ヒトが日常生活で経験する、いらいら、興奮等の生理的心理状態から開放し、気分をゆったりさせる効果を意味するものであり、パネルを用いた官能テストや、精神的な鎮静感を検出可能な指標(例えば、CNV測定等)により確認することが可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、精神的な鎮静効果が認められる新たな成分が見出され、これを含有成分とする精神鎮静用香料組成物を含有する外用組成物および雑貨類が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本精神鎮静用組成物の含有成分についてのCNV測定結果を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本精神鎮静用組成物の含有成分である、酪酸テルピニル、すなわち、Terpinyl butyrateは、ローズマリー様バルサミック、フローラル香を有する香料として知られている。酪酸テルピニルは、常法により製造して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0015】
γ−ノナラクトン、すなわち、γ−Nonalactonは、クリーム様ココナッツ香を有する香料として知られている。γ−ノナラクトンは、例えば、ピーチ等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0016】
アセチルイソオイゲノール(Acetyl iso Eugenol)、すなわち、Methoxy−4−acetoxypropenylbenzeneは、シソおよびバルサミック、カーネーション様の、甘いフローラルな香調を有する香料として知られている。アセチルイソオイゲノールは、常法により製造して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0017】
アニス酸メチル、すなわち、Methyl anisateは、ライラックやマグノリアを想起させる甘いハーバル、アニス香を有する香料として知られている。アニス酸メチルは、常法により製造して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0018】
テルピネオール、すなわち、Terpineolは、ライラック様香気を有する香料として知られている。テルピネオールは、例えば、オレンジ等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0019】
ネロール、すなわち、Nerolは、ゲラニオールに似た香気を有する香料として知られている。ネロールは、例えば、ネロリ等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0020】
クリサンテノン、すなわち、Chrysanthenoneは、メタリックハーバルグリーン香を有する香料として知られている。クリサンテノンは、例えば、アルテミシア等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0021】
リラール、すなわち、Lyralは、スズラン様香気を有する香料として知られている。リラールは、常法により製造して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0022】
リリアール、すなわち、Lilialは、スズラン様香気を有する香料として知られている。リリアールは、常法により製造して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0023】
β−フェニルエチルアルコール、すなわち、β−Phenylethyl alcoholは、穏やかなローズ様香気を有する香料として知られている。β−フェニルエチルアルコールは、例えば、ローズ等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品として用いることも可能である。
【0024】
γ−メチルイオノン、すなわち、γ−Methyl iononeは、穏やかなバイオレット様、オリス様香気を有する香料として知られている。γ−メチルイオノンは、常法により製造して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0025】
イソ・イー・スーパー、すなわち、Iso E Superは、ウッディ・アンバー様香気を有する香料として知られている。イソ・イー・スーパーは、常法により製造して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0026】
Z−3−ヘキセニルサリシレート、すなわち、cis−3−Hexenyl salicylateは、バルサミック・フローラル様香気を有する香料として知られている。Z−3−ヘキセニルサリシレートは、常法により製造して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0027】
p−メチルフェニルアセトアルデヒド、すなわち、p−Methylphenylacetaldehydeは、フルーティー、グリーン香を有する香料として知られている。p−メチルフェニルアセトアルデヒドは、例えば、コーン等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0028】
リモネン、すなわち、Limoneneは、フレッシュなシトラス様香気を有する香料として知られている。リモネンは、例えば、オレンジ等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0029】
オシメン、すなわち、Ocimeneは、アニス、シトラスライムを想起するグリーン、ウッデイ、ハーバル香気を有する香料として知られている。オシメンは、例えば、タイム等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0030】
ヘリオナール、すなわち、Helionalは、甘いヘリオトロープ、アニス様フローラル香気を有する香料として知られている。ヘリオナールは、常法により製造して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0031】
リナリルアセテート、すなわち、Linalyl acetateは、新鮮で甘いフルーティー・フローラル香気を有する香料として知られている。リナリルアセテートは、例えば、ラベンダー等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0032】
ゲラニルアセテート、すなわち、Geranyl acetateは、甘いローズ様香気を有する香料として知られている。ゲラニルアセテートは、例えば、レモン等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0033】
ゲラニオール、すなわち、Geraniolは、ローズ様香気を有する香料として知られている。ゲラニオールは、例えば、ゼラニウム等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0034】
ヘディオン、すなわち、Hedioneは、ジャスミン的フローラル香気を有する香料として知られている。ヘディオンは、例えば、ジャスミン等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0035】
リナロール、すなわち、Linaloolは、スズラン様香気を有する香料として知られている。リナロールは、例えば、オレンジ等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0036】
シトロネロール、すなわち、Citronellolは、新鮮なバラ様香気を有する香料として知られている。シトロネロールは、例えば、ローズ等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0037】
γ−ヘキサラクトン、すなわち、γ−Hexalactoneは、温かいハーバル、タバコ、クマリン様香気を有する香料として知られている。γ−ヘキサラクトンは、アプリコット等の精油から、常法により単離精製して、本発明において用いることが可能であり、市販品を用いることも可能である。
【0038】
本精神鎮静用組成物は、必須の含有成分である、酪酸テルピニル、γ−ノナラクトン、アセチルイソオイゲノール、アニス酸メチル、テルピネオール、ネロール、クリサンテノン、リラール、リリアール、β−フェニルエチルアルコール、γ−メチルイオノン、イソ・イー・スーパー、Z−3−ヘキセニルサリシレート、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、リモネン、オシメン、ヘリオナール、リナリルアセテート、ゲラニルアセート、ゲラニオール、ヘディオン、リナロール、シトロネロール、および、γ−ヘキサラクトンからなる群から選ばれる1種または2種以上の成分そのものからなる香料組成物であってもよいし、香りの嗜好性を向上させる等のために、他の香料成分や精油等を、所望する精神鎮静効果が、ハーモナージュ効果やマスキング効果等で相殺されない限度内で、適宜、含有させてもよい。本精神鎮静用組成物は、主に、調合香料として用いることができる。また、本精神鎮静用組成物には、一般的に香料組成物において含有させることができる一般成分、例えば、抗酸化剤、防腐剤、キレート剤、紫外線吸収剤、色素等を含有させることもできる。
【0039】
本精神鎮静用組成物は、主に、調合香料として、香料を含有させることが可能な対象物に含有させて、精神鎮静作用を発揮させることができる。
【0040】
かかる対象物としては、化粧料等の外用組成物、部屋用の消臭剤や芳香剤やアロマキャンドル等の雑貨類、食品組成物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
これらの対象物における、本精神鎮静用組成物の含有量は、精神鎮静効果が発揮され得る限度内で、対象物の種類や選択する香料の種類等に応じて自由に選択することが可能であり、通常は、調合香料の一般的な含有量に準じて選択することが可能である。一般的に、対象物に対して0.01〜50.0質量%であることが好適であり、同0.1〜20.0質量%であることが特に好適であり、同1.0〜10.0質量%であることが極めて好適である場合が多い。
【0042】
本精神鎮静用組成物を対象物に含有させる場合、精神鎮静効果を有する含有成分(酪酸テルピニル、γ−ノナラクトン、アセチルイソオイゲノール、アニス酸メチル、テルピネオール、ネロール、クリサンテノン、リラール、リリアール、β−フェニルエチルアルコール、γ−メチルイオノン、イソ・イー・スーパー、Z−3−ヘキセニルサリシレート、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、リモネン、オシメン、ヘリオナール、リナリルアセテート、ゲラニルアセート、ゲラニオール、ヘディオン、リナロール、シトロネロール、および、γ−ヘキサラクトンからなる群から選ばれる1種または2種以上)の総量は、対象物に対して0.001〜50.0質量%であることが、一般的に好適であり、同0.01〜20.0質量%であることが、嗜好性を考慮すると、特に好適であり、さらに、同1.0〜10.0質量%であることが、極めて好適である場合が多い。かかる含有成分量が対象物に対して0.001質量%未満であると、他の配合成分の影響を最小限にしても、十分な精神鎮静効果が発揮されない傾向があり、同50.0質量%を超えて配合しても、精神鎮静効果を有する成分の含有量に見合った、精神鎮静効果の向上は認められなくなり、香気のバランスが一般的に好ましくない傾向が認められる。
【0043】
本精神鎮静用組成物を含有させる対象物には、本精神鎮静用組成物以外に、対象物の種類に応じた一般的な構成要素が、本発明の所期の効果を失わない範囲内で用いられる。
【0044】
例えば、対象物が、化粧料等の外用組成物である場合には、外用組成物の具体的な剤型(液剤、粉末剤、顆粒剤、エアゾル剤、固形剤、ジェル剤等)や製品形態に応じて、これらの外用組成物に含有される一般的な成分を、本精神鎮静用組成物の他に含有させることができる。
【0045】
なお、外用組成物としての最も好適な態様の一つである化粧料としては、例えば、香水、オードトワレ、オーデコロン、クリーム・乳液類、化粧水、ファンデーション類、粉白粉、口紅、ポマード、石鹸、シャンプー・リンス類、ボディーシャンプー、ボディーリンス、ボディーパウダー類、浴剤等が、具体的な製品形態として例示される。
【0046】
また、日用雑貨としては、部屋用の芳香剤や消臭剤、アロマキャンドル等が、具体的な製品形態として例示される。
【0047】
なお、本発明は、本精神鎮静用組成物を吸引させることにより、精神を鎮静する精神鎮静方法を提供する発明でもある。
【0048】
本精神鎮静用組成物を吸引させる対象は、通常は人間であるが、犬や猫等の哺乳動物であってもよい。また、吸引させる手段は、通常は、本精神鎮静用組成物を含有する対象物(外用組成物、雑貨類、食品組成物等)を介して行われる。すなわち、これらの対象物の通常の使用態様、または、指定された使用態様(例えば、化粧料等の外用組成物の外皮における使用、雑貨類であるアロマキャンドルの着火、芳香剤や消臭剤の部屋における設置や噴霧、食品組成物の飲食等)に従い、対象物に含有された本精神鎮静用組成物を、吸引対象が吸引し、本精神鎮静用組成物中の、精神鎮静成分により、吸引対象の精神が鎮静される。
【実施例】
【0049】
以下、本発明を実施例を用いて、さらに具体的に説明する。なお、%で表した配合量は、配合対象に対する質量%である。
【0050】
CNV試験
随伴性陰性変動(CNV:Contingent Negative Variation)と呼ばれる、陰性の電位の変化を測定することにより、精神鎮静効果の検討を行った。CNVは、注意、期待、予期等の心理過程、また、意識レベルの変動と連動する、脳の緩徐な電位変動として知られている。
【0051】
精神鎮静効果を有する試料を検索するために、警告刺激音から2秒後に運動の開始を意味する光信号が続き、光を認識すると同時に、ボタン押しの運動反応を行うことを、パネルに要求する試験を行う。この一連の繰り返しの中で、試料は、パネルの鼻先(約10cm先)に載置されており、呼吸に伴い、パネルは試料の香りを認知することができるようになっている。CNV測定のための電極は、パネルの前頭部に装着され、耳たぶとの間の電位記録が測定される。なお、ヒトに、覚醒効果を示すカフェインを内服させると、CNVの振幅が増大し、鎮静効果を示すニトロゼパムを吸引させると、CNVの振幅が減少することが報告されている。
【0052】
CNVの振幅の変動は、音刺激後、400〜1000msecの初期成分に顕著に現れる。よって、この区間のCNVの振幅の変動面積を、ブランク(無臭刺激の場合)を100%として比較した百分率(%)で表し、これを精神鎮静効果についての指標とした。面積変動が100%以下の場合は、鎮静効果が、100%以上の場合は、覚醒効果が認められることを示している。
【0053】
試験例
試料として、酪酸テルピニル、γ−ノナラクトン、アセチルイソオイゲノール、アニス酸メチル、テルピネオール、ネロール、クリサンテノン、リラール、リリアール、β−フェニルエチルアルコール、γ−メチルイオノン、イソ・イー・スーパー、Z−3−ヘキセニルサリシレート、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、リモネン、オシメン、ヘリオナール、リナリルアセテート、ゲラニルアセート、ゲラニオール、ヘディオン、リナロール、シトロネロール、および、γ−ヘキサラクトン(各々、市販品を用いた)の1%エタノール溶液と、特開平6−172781号公報等において、鎮静効果が報告されている3−ジメトキシ−5−メチルベンゼン(以下、DMMBともいう)と、精神高揚効果が、伝承的に認められているレモンオイル(各々、市販品を用いた)の1%エタノール溶液を調製し、パネルを健康な5名の成人女性として、上記の要領で、CNV試験を行った。
【0054】
その結果を、第1図に示す。第1図により、酪酸テルピニル、γ−ノナラクトン、アセチルイソオイゲノール、アニス酸メチル、テルピネオール、ネロール、クリサンテノン、リラール、リリアール、β−フェニルエチルアルコール、γ−メチルイオノン、イソ・イー・スーパー、Z−3−ヘキセニルサリシレート、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、リモネン、オシメン、ヘリオナール、リナリルアセテート、ゲラニルアセート、ゲラニオール、ヘディオン、リナロール、シトロネロール、および、γ−ヘキサラクトンには、DMMBと同様に、精神鎮静効果が認められることが明らかになった(レモンオイルにおいては精神高揚効果が確認された)。
【0055】
以下に、本精神鎮静用組成物の具体的な処方例を実施例として以下に示す。実施例1〜9の本精神鎮静用組成物は、上記のCNV試験により、精神鎮静効果が、認められた。
【0056】
〔実施例1〕 精神鎮静用香料組成物
配合成分 配合量(質量部)
γ−Nonalactone 0.2
Methyl anisate 2.0
p−Methylphenylacetaldehyde 2.0
Ocimene(1%) 0.5
γ−Hexalactone 1.0
Bergamot oil 10.0
Methyl dihydro jasmonate(Hedione) 20.0
Linalool 28.0
Orange oil 1.0
Linalool oxide 5.0
Phenylethyl alcohol 5.0
Benzyl alcohol 1.0
Benzaldehyde 1.0
Indol(10%) 0.5
Abs.Cassis 2.0
Nerol 2.0
Abs.Jasmin 1.0
Iso E Super 5.0
Galaxolide(50%) 10.0
Bacdanol 1.0
Anis alcohol 1.0
DPG 0.8
【0057】
〔実施例2〕 精神鎮静用香料組成物
配合成分 配合量(質量部)
Terpinyl butylate 1.0
γ−Nonalactone 0.1
Ocimen(1%) 0.5
Methyl dihydro jasmonate(Hedione) 20.0
Vertofix coeur 15.0
Polysantol 10.0
Galaxolide(50%) 10.0
Bergamot oil 9.0
Orange oil 4.0
Ethyllinalool 3.0
Lilial 2.0
Bacdanol 1.0
Linalool 1.0
Coumarin 1.0
Ambroxane 1.0
Citronellol 1.0
β−Phenylethyl alcohol 1.0
Calone(1%) 1.0
Pine oil 1.0
Benzyl acetate 0.5
Stemone 0.5
Terpineol 2.0
Damascone alpha(10%) 0.3
Allylamyl glycolate 0.2
Evernyl 0.2
Triplal 0.2
DPG 13.5
【0058】
〔実施例3〕 精神鎮静用香料組成物
配合成分 配合量(質量部)
Terpinyl butylate 1.0
γ−Nonalactone 0.2
Methyl anisate 1.0
Chrysantenone 0.5
p−Methylphenylacetaldehyde 2.0
Hexalactone gannma 1.0
Methyl dihydro jasumonate(Hedion) 15.0
Lyral 13.0
Iso E super 12.0
Galaxolide(50%) 10.0
Orange oil 5.0
Linalool 15.0
γ−Methyl ionone 5.0
Limonene 10.0
cis−3−Hexenyl salicylate 2.0
β−Naphthylmethyl ether 1.0
Santalex 1.0
Mandarine oil 1.0
Rose oil 0.5
Laurel leaf oil 0.5
lylamyl glycolate 0.3
Damacenone 0.2
DPG 2.8
【0059】
〔実施例4〕 精神鎮静用香料組成物
配合成分 配合量(質量部)
Terpinyl butylate 1.0
γ−Nonalactone 0.2
Methyl anisate 1.0
p−Methylphenylacetaldehyde 2.0
γ−Hexalactone 0.5
β−Phenylethyl alcohol 10.0
Limonene 10.0
Methyl dihydro jasmonate(Hedione) 10.0
Lyral 10.0
β−Ionone 7.0
Geranyl acetate 1.0
Citronellol 7.0
Geraniol 2.0
Bergamot oil 5.0
Linalool 5.0
Hexyl salicylate 5.0
Galaxolide(50%) 5.0
cis−3−Hexenyl salicylate 5.0
Benzyl acetate 5.0
Lime oil 3.0
Mandarin oil 2.0
Rose oil 2.0
Abs.Jasmin 0.5
cis−3−Hexenol 0.2
DPG 0.6
【0060】
〔実施例5〕 精神鎮静用香料組成物
配合成分 配合量(質量部)
Acetyl iso Eugenol 2.0
Bacdanol 2.5
Bergamot oil 5.0
Grapefruit oil 4.0
Linalool 3.0
Linalyl acetate 3.0
Cedramber 1.5
Coumarin 1.0
Methyl dihydro jasmonate(Hedione) 30.0
Ambroxane 0.5
Cardamon oil 0.5
Geranium oil 0.5
Limonene 3.0
Allyl amyl glycolate 0.1
Helional 1.0
Damascenone(10%) 0.2
Cassis base 345B 1.0
Benzyl acetate 1.0
Iso E super 20.0
Habanolide 8.0
Musk T 5.0
Ethyl linalool 5.0
Lavandin oil 2.0
DPG 0.2
【0061】
〔実施例6〕 精神鎮静用香料組成物
配合成分 配合量(質量部)
Acetyl iso Eugenol 1.0
Methyl dihydro jasmonate(Hedione) 20.0
Iso E super 15.0
Bergamot oil 10.0
DPG 5.2
Linalyl acetate 5.0
Habanolide 5.0
Dihydro myrcenol 5.0
Vertofix coeur 5.0
Bacadanol 3.0
Linalool 3.0
Musk T 3.0
Lavandin oil 3.0
Lyral 3.0
Coumarin 2.0
Limonene 2.0
Patchouli oil 2.0
Citronellol 2.0
β−Phenylethyl alcohol 2.0
Vetiver oil 1.0
Ambroxane 0.5
Damascenone(10%) 0.5
Benzyl acetate 0.5
Evernyl 0.5
Eugenol 0.2
Jasmin oil 0.2
Vanillin 0.1
Cinamon bark oil 0.1
Galbanum oil 0.1
Allylcyclohexyl propionate 0.1
【0062】
〔実施例7〕 精神鎮静用香料組成物
配合成分 配合量(質量部)
Acetyl iso Eugenol 5.0
Methyl dihydro jasmonate(Hedione) 15.0
Lyral 13.0
Iso E super 12.0
Galaxolide(50%) 10.0
Orange oil 5.0
Linalool 20.0
γ−Methyl ionone 5.0
Limonene 5.0
cis−3−Hexenyl salicylate 2.0
β−Naphthylmethyl ether 1.0
Santalex 1.0
Mandarine oil 1.0
Rose oil 0.5
Laurel leaf oil 0.5
Allylamyl glycolate 0.3
Damascenone(10%) 0.2
DPG 3.5
【0063】
〔実施例8〕 精神鎮静用香料組成物
配合成分 配合量(質量部)
Acetyl iso Eugenol 2.0
β−Phenylethyl alcohol 12.0
Limonene 10.0
Methyl dihydro jasmonate(Hedione) 10.0
Lyral 10.0
β−Ionone 7.0
Citronellol 7.0
Geraniol 3.0
Bergamot oil 5.0
Linalool 5.0
cis−3−Hexenyl salicylate 5.0
Benzyl acetate 5.0
Lime oil 3.0
Mandarine oil 2.0
Rose oil 2.0
Abs.Jasmin 0.5
cis−3−Hexenol 0.2
DPG 1.3
【0064】
〔実施例9〕 精神鎮静用香料組成物
配合成分 配合量(質量部)
Limonene 8.0
Linalool 10.0
Linalyl acetate 5.0
Bergamot oil 5.0
Liffarome 0.05
Benzyl acetate 5.0
β−Phenylethyl alcohol 8.0
Lilial 5.0
Lyral 3.0
β−ionone 0.5
Methyl dihydro jasmonate(Hedione) 15.0
α−Hexyl cinnamic aldrhyde 10.0
p−Methylphenylacetaldehyde 2.0
Helional 0.5
Aldehyde C−14 0.1
Iso E Super 5.0
Galaxolide(50%) 10.0
Ethylene brassylate 3.0
Benzyl benzonate 4.85
【0065】
以下に、本精神鎮静用組成物を含有する外用組成物または雑貨類の典型的な製品形態の処方例を実施例として以下に示す。これらの実施例の外用組成物または雑貨類は、それぞれの製品形態の典型的な使用態様における官能テストにより、精神鎮静効果が認められた。
【0066】
〔実施例10〕 浴剤
配合成分 配合量(質量部)
炭酸水素ナトリウム 70.0
無水硫酸ナトリウム 28.8
実施例3の精神鎮静用香料組成物 1.0
色素Y−202−1 0.2
<製法>
精神鎮静用香料組成物を除いた成分を、V型ミキサーにて均一になるまで攪拌した後、前記組成物を加え、さらに均一になるまで充分に攪拌して、浴剤を得た。
【0067】
〔実施例11〕 ゲル芳香剤
配合成分 配合量(質量部)
カラギーナン 3.0
プロピレングリコール 2.0
プロピルパラベン 0.3
実施例3の精神鎮静用香料組成物 5.0
イオン交換水 89.7
<製法>
カラギーナン、プロピレングリコール及びプロピルパラベンを混合して攪拌しながらイオン交換水を加え、これを穏やかに攪拌しながら約80℃になるまで加熱した。その後、約65℃とし、これをホモジナイザーを用いて3000rpmで攪拌しながら精神鎮静用香料組成物を加えて均一な相とした後、所定の容器に流し込み、自然冷却して、ゲル芳香剤を得た。
【0068】
〔実施例12〕 リキッドタイプ芳香剤
配合成分 配合量(質量部)
95%エタノール 25.0
界面活性剤 5.0
実施例3の精神鎮静用香料組成物 3.0
イオン交換水 67.0
<製法>
イオン交換水を除く各成分を混合し、穏やかに攪拌しながらイオン交換水を加え、均一にして、リキッドタイプ芳香剤を得た。なお、界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルEO−13を用いた。
【0069】
〔実施例13〕 リキッドタイプ消臭剤
配合成分 配合量(質量部)
消臭原液FS−500M(白井松新薬株式会社製) 5.0
95%エタノール 10.0
界面活性剤 10.0
実施例2の精神鎮静用香料組成物 10.0
イオン交換水 65.0
<製法>
イオン交換水以外の各成分を混合し、穏やかに攪拌しながらイオン交換水を加えて、消臭剤(リキッドタイプ)を得た。なお、界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルEO−10を用いた。
【0070】
〔実施例14〕 エアゾールタイプ消臭剤
配合成分 配合量(質量部)
消臭原液FS−500M 5.0
95%エタノール 20.0
実施例2の精神鎮静用香料組成物 10.0
イオン交換水 40.0
液化石油ガス(4Kg/cm・20℃) 25.0
<製法>
液化石油ガス以外の成分を混合、攪拌して均一とし、所定の量をエアゾール容器に入れてバルブを取り付けた後、液化石油ガスを注入して消臭剤(エアゾールタイプ)を得た。
【0071】
〔実施例15〕 浴剤
配合成分 配合量(質量部)
炭酸水素ナトリウム 70.0
無水硫酸ナトリウム 28.8
実施例7の精神鎮静用香料組成物 1.0
色素Y−202−1 0.2
<製法>
精神鎮静用香料組成物を除いた成分を、V型ミキサーにて均一になるまで攪拌した後、前記香料組成物を加え、さらに均一になるまで充分に攪拌して、浴剤を得た。
【0072】
〔実施例16〕 ゲル芳香剤
配合成分 配合量(質量部)
カラギーナン 3.0
プロピレングリコール 2.0
プロピルパラベン 0.3
実施例7の精神鎮静用香料組成物 5.0
イオン交換水 89.7
<製法>
カラギーナン、プロピレングリコール及びプロピルパラベンを混合して攪拌しながらイオン交換水を加え、これを穏やかに攪拌しながら約80℃になるまで加熱した。その後、約65℃とし、これをホモジナイザーを用いて3000rpmで攪拌しながら精神鎮静用香料組成物を加えて均一な相とした後、所定の容器に流し込み、自然冷却して、ゲル芳香剤を得た。
【0073】
〔実施例17〕 リキッドタイプ芳香剤
配合成分 配合量(質量部)
95%エタノール 25.0
界面活性剤 5.0
実施例7の精神鎮静用香料組成物 3.0
イオン交換水 67.0
<製法>
イオン交換水を除く各成分を混合し、穏やかに攪拌しながらイオン交換水を加え、均一にして、リキッドタイプ芳香剤を得た。なお、界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルEO−13を用いた。
【0074】
〔実施例18〕 リキッドタイプ消臭剤
配合成分 配合量(質量部)
消臭原液FS−500M(白井松新薬株式会社製) 5.0
95%エタノール 10.0
界面活性剤 10.0
アセチルイソオイゲノール 10.0
イオン交換水 65.0
<製法>
イオン交換水以外の各成分を混合し、穏やかに攪拌しながらイオン交換水を加えて、消臭剤(リキッドタイプ)を得た。なお、界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルEO−10を用いた。
【0075】
〔実施例19〕 エアゾールタイプ消臭剤
配合成分 配合量(質量部)
消臭原液FS−500M 5.0
95%エタノール 20.0
アセチルイソオイゲノール 10.0
イオン交換水 40.0
液化石油ガス(4Kg/cm・20℃) 25.0
<製法>
液化石油ガス以外の成分を混合、攪拌して均一とし、所定の量をエアゾール容器に入れてバルブを取り付けた後、液化石油ガスを注入して消臭剤(エアゾールタイプ)を得た。
【0076】
〔実施例20〕 クリーム
配合成分 配合量(質量%)
ステアリン酸 10.0
ステアリルアルコール 4.0
ステアリン酸ブチル 8.0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2.0
ビタミンEアセテート 0.5
ビタミンAパルミテート 0.1
マカデミアナッツ油 1.0
茶実油 3.0
グリセリン 4.0
1,2−ペンタンジオール 3.0
ヒアルロン酸ナトリウム 1.0
水酸化カリウム 2.0
アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.1
L−アルギニン塩酸塩 0.01
エデト酸三ナトリウム 0.05
実施例9の精神鎮静用香料組成物 0.4
防腐剤 適 量
精製水 残 余
<製法>
常法によりクリームを得た。
【0077】
〔実施例21〕 クリーム
配合成分 配合量(質量%)
セタノール 4.0
ワセリン 7.0
イソプロピルミリステート 8.0
スクワラン 15.0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2.2
POE(20)ソルビタンモノステアレート 2.8
ビタミンEニコチネート 2.0
グリセリン 10.0
ヒアルロン酸ナトリウム 0.02
ジプロピレングリコール 4.0
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 1.0
実施例9の精神鎮静用香料組成物 0.3
エデト酸二ナトリウム 0.01
酸化防止剤 適 量
防腐剤 適 量
精製水 残 余
<製法>
常法によりクリームを得た。
【0078】
〔実施例22〕 乳液
配合成分 配合量(質量%)
スクワラン 5.0
オレイルオレート 3.0
ワセリン 2.0
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8
POE(20)オレイルエーテル 1.2
月見草油 0.5
1,3−ブチレングリコール 4.5
エタノール 3.0
カルボキシビニルポリマー 0.2
水酸化カリウム 0.1
L−アルギニンL−アスパラギン酸塩 0.01
エデト酸塩 0.05
実施例8の精神鎮静用香料組成物 0.3
防腐剤 適 量
精製水 残 余
<製法>
常法により乳液を得た。
【0079】
〔実施例23〕 化粧水
配合成分 配合量(質量%)
セタノール 3.5
POEオレイルアルコールエーテル 2.0
2−エチルヘキシル−p−ジメチルアミノベンゾエート 0.18
1,3−ブチレングリコール 9.5
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0.5
ニコチン酸アミド 0.3
グリセリン 5.0
シリンガアルデヒド 0.05
(p−メチルフェニルアセトアルデヒド)
精製水 残 余
<製法>
常法により化粧水を得た。
【0080】
〔実施例24〕 化粧水
配合成分 配合量(質量%)
セタノール 3.5
POEオレイルアルコールエーテル 2.0
2−エチルヘキシル−p−ジメチルアミノベンゾエート 0.18
1,3−ブチレングリコール 9.5
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0.5
ニコチン酸アミド 0.3
グリセリン 5.0
実施例5の精神鎮静用香料組成物 0.05
精製水 残 余
<製法>
常法により化粧水を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酪酸テルピニル、γ−ノナラクトン、アセチルイソオイゲノール、アニス酸メチル、テルピネオール、ネロール、クリサンテノン、リラール、リリアール、β−フェニルエチルアルコール、γ−メチルイオノン、イソ・イー・スーパー、Z−3−ヘキセニルサリシレート、p−メチルフェニルアセトアルデヒド、リモネン、オシメン、ヘリオナール、リナリルアセテート、ゲラニルアセート、ゲラニオール、ヘディオン、リナロール、シトロネロール、および、γ−ヘキサラクトンからなる群から選ばれる1種または2種以上の成分を含有する、精神鎮静用香料組成物。
【請求項2】
請求項1記載の精神鎮静用香料組成物を含有する外用組成物。
【請求項3】
外用組成物の製品形態が化粧料である、請求項2記載の外用組成物。
【請求項4】
請求項1記載の精神鎮静用香料組成物を含有する雑貨類。

【図1】
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【公開番号】特開2010−65234(P2010−65234A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284501(P2009−284501)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【分割の表示】特願2002−91731(P2002−91731)の分割
【原出願日】平成14年3月28日(2002.3.28)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】