説明

精製ラクターゼ

【課題】本発明は、ラクターゼ液及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、10g/kg未満の多糖類及びオリゴ糖類を含むラクターゼ液、このようなラクターゼ液を未処理ラクターゼ液から製造する方法、滅菌されたラクターゼ液及びこのようなラクトースを牛乳製造工程でインラインで濾過滅菌することによる、滅菌されたラクターゼを含む牛乳を製造する工程に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精製ラクターゼ及びその製品に関する。
【背景技術】
【0002】
ラクターゼ又はβ−ガラクトシダーゼ(EC:3.2.1.23)は酵素であり、ラクトース(二糖類)を単糖類のグルコース及びガラクトースに変えることができる。ラクトースは酪農製品、特に乳汁、スキムミルク、クリームや他の乳製品に存在する。ラクトースの分解はラクトースが天然に存在することによって人体(及び他の哺乳類)の腸壁で起こる。
多くのヒト(及び哺乳類)がラクトース不耐症に苦しみ、この病気においては、ラクターゼは消化器系に存在しないか、部分的に存在しない。ラクトースが食物や飼料の一部である場合、ラクトースの消化力が低下し、腸のトラブルが起こることがある。
現在ラクターゼは、存在するラクトースを分解するために、牛乳に添加される。ラクターゼは低温殺菌又は滅菌処理の前又は後のいずれかに牛乳に添加することができる。一般的に、ラクターゼは低温殺菌又は滅菌処理中に失活する。ラクターゼを滅菌前に添加する場合、添加と低温殺菌/滅菌の間との貯蔵時間を短くするために、大量のラクターゼが要求されるであろう。ラクターゼは活性酵素であるが、牛乳は一般に0〜8℃で加工されて貯蔵されることに留意しなければならない。
他に可能なのは、牛乳の低温殺菌又は滅菌後及び包装前に酵素を添加することである。この場合、ラクターゼをより少量で加えることができ、牛乳が消費される前の少なくとも10〜24時間でよい。酵素はラクトースを消化でき、工場、店舗及び消費者の冷蔵庫に輸送され保存される間にも存在する。
【0003】
ラクターゼを滅菌するいくつかの方法があり、例えば、化学的及び又は加熱処理がある。しかしながら、食物又は飼料に添加されるので、滅菌濾過が好ましく選択される。
Journal Voedingsmiddelentechnologie 13(1980),23(非特許文献1)において、英国特許第1477087号明細書(特許文献1)でも述べられている方法が更に説明されている。通常乳製品加工産業で、一種類以上の、例えばグリセロールのような安定剤に水溶液として使用されるラクターゼを添加することができ、使用前に濾過される。濾過された酵素液は、滅菌フィルターを通って汲み出され、次に投与装置を介してあらかじめ滅菌又は低温殺菌された牛乳の製造ラインに注入され、続いて統一された包装に無菌条件下で充填される牛乳と混合される。
しかしながら、実際には、滅菌フィルターは、濾過したにも関わらず、酵素液中に残っている分解されたタンパク質、多糖類及びオリゴ糖類のためにしばしばふさがれる。欧州特許第145092号(特許文献2)によれば、このような分解は、一般的に使用前に酵素が貯蔵される期間が長いほど増加し、乳製品加工産業での酵素の製造とその使用の間の考慮すべき期間によって進行するであろう。全工程を停止すると再開前に滅菌が必要なので、繰り返して滅菌フィルターを清掃したり交換することは、選択可能なものではない。
欧州特許第145092号は、製造されて14日以内にラクターゼを滅菌濾過する工程を説明する。欧州特許第145092号は、発酵によって製造されたラクターゼを回収及び精製した後であるが、滅菌フィルターを詰まらせるのに十分な分解生成物が形成される前に、ラクターゼを滅菌濾過すべきであることを説明する。しかしながら、新たに製造されたラクターゼ液を滅菌濾過するアプローチは、インラインで濾過でき、かつ滅菌/低温殺菌された牛乳に添加できるという、ラクターゼ液の必要性を満たしていない。欧州特許第145092号に説明されているラクターゼは、酪農界で広く使用される酵母クルイベロマイセス(Kluyveromyces)由来である。多糖類は、おそらく宿主細胞壁の一部であり、再生工程中に形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】英国特許第1477087号
【特許文献2】欧州特許第145092号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Journal Voedingsmiddelentechnologie 13(1980),23
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、10g/kg未満の多糖類及びオリゴ糖類を含むラクターゼ液を提供する。
本発明はまた、ラクターゼ液の製造方法を提供し、これによって未処理液に存在する多糖類及びオリゴ糖類がラクターゼ液から分離される。
本発明はまた、ラクターゼが牛乳に添加される前に滅菌されることによる、ラクターゼ含有牛乳を製造する方法を提供する。
本発明はまた、滅菌されたラクターゼ液及び滅菌されたラクターゼ液を含む乳製品を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、精製されたラクターゼに関し、特に、多糖類及びオリゴ糖類がないラクターゼの新規な製造方法に関する。多糖類及びオリゴ糖類の除去によってラクターゼ液の簡易な濾過滅菌を可能にし、フィルターが多糖類及びオリゴ糖類で塞さがれなくなる。その結果、精製ラクターゼを、牛乳製造工程で「インライン」で濾過滅菌でき、従って、このような繰り返し塞がれないというフィルターに対する必要性が否定される。
本発明は、ラクターゼの溶液を提供し、保存可能で、かつ保存後でも、多糖類及び/又はオリゴ糖類等の詰まらせる化合物がない。好ましくはこの液は、発酵工程から回収及び精製後、少なくとも15日間、好ましくは30日以上、更に好ましくは120日以上保存できる。
多糖類及びオリゴ糖類が無いということは、10g/kg未満の多糖類及びオリゴ糖類がラクターゼ液に存在することを意味する。好ましくは5g/kg未満、より好ましくは2g/kg、より好ましくは1g/kg未満の多糖類及びオリゴ糖類がラクターゼ液に存在する。
本発明のラクターゼ液は、多糖類及びオリゴ糖類などの化合物が低濃度のため、滅菌濾過に非常に適しており、フィルターを詰まらせる機会が減った、滅菌濾過されるラクターゼ液になる。フィルターは、長時間、好ましくは多糖類が実質的に無いのではないラクターゼ液を使用する場合よりも少なくとも4倍長い時間、使用できる。
好ましくは、ラクターゼ液は、ラクターゼの水溶液である。ラクターゼ液は、一般的に、10〜100000NLU/g、好ましくは100〜10000NLU/gの量で含まれる。
【0008】
ラクターゼ液は、1種類以上の溶媒又は他の添加物を含んでもよく、酵素活性を所望のレベルにし、更に酵素を安定化できる。好適な溶媒は、例えば、ソルビトール及びグリセロールである。これらの溶媒は、濃度10〜70質量/質量%、より好ましくは30〜70質量/質量%のラクターゼ液に添加される。好適な添加剤は、酵素を安定化するものであって、例えば、加水分解されたラクトース、グルコース、マンニトール及び塩バッファーである。本発明の一つの態様によれば、ラクトース液は、一般的に多糖類などの詰まらせる化合物がなく、クロマトグラフ過程で未処理ラクターゼ液を精製することによって得られ、これによって、フィルターを詰まらせる原因である全ての化合物を、ラクターゼ液から分離する。
未処理ラクターゼ液をクロマトグラフ工程前少なくとも15日間又は30日以上保存する場合であっても、精製ラクターゼ液は、フィルターを詰まらせることなく簡単に滅菌濾過できる。
予想外にも、クロマトグラフィーの使用によって、滅菌フィルターを詰まらせるかもしれない全て(多糖類、オリゴ糖類、タンパク質、ペプチド等)の化合物を除去できる。驚くべきことに、クロマトグラフ工程だけが、滅菌フィルターを詰まらせる原因である、全ての多糖類及び全ての他の未知の非タンパク質化合物を除去するのに必要とされることが分かった。発酵ブロスから回収されて精製されるとはいえ、ラクターゼ液は、少なくとも部分的に分解生成物に変化する多糖類を少なくとも含むことに留意しなければならない。未処理ラクターゼ液中の多糖類の典型的濃度は、10〜100g/kgである。
市販のラクターゼ製剤は、40〜60質量/質量%のグリセロールを含んでも良い。従って、ラクターゼ製剤の粘度は、グリセロールの存在量に関連して予測される。しかしながら、ラクターゼ製剤の粘度は、ラクターゼ製剤からの多糖類の除去によって有意に減少し得る。この粘度の減少によって、フィルターの減少した圧力差又は同じような圧力差で、ラクターゼ製剤を滅菌フィルターに通せるようにし、本工程により、精製されていないラクターゼ液と比較して、ラクターゼ液をフィルターに通すことを一層可能にする。本発明は、100mPa未満、好ましくは80mPa、更に好ましくは60mPaの粘度を有する、10〜70質量/質量%のグリセロール、好ましくは30〜70質量/質量%、更に好ましくは40〜70質量/質量%のグリセロールを含むラクターゼ液を提供する。
【0009】
目詰まりする化合物のラクターゼ液からの分離は、適切なクロマトグラフ樹脂にラクターゼを結合させることによって達成できる。目詰まりする化合物をラクターゼ液から分離するのに使用できる好適な樹脂は、例えば陰イオン及び陽イオン交換樹脂である。陰イオン交換体、例えばQ−セファロースは、等電点を超えるpHのラクターゼ液を、同じpHに平衡化した陰イオン交換体に適用するときに使用できる。ラクターゼは、目詰まりする成分ではなく、樹脂に結合する。結合したラクターゼは、陰イオン交換樹脂のイオン強度を上げること及び/又はpHを変えることによって、目詰まりする化合物なしで、樹脂から溶出され(脱着され)得る。脱着又は溶出中のイオン強度及び/又はpHの変化は、段階的又は連続的な勾配下で行われる。
同じ分離を、陽イオン交換体、例えばSP−セファロースで行うことができ、ラクターゼ製剤は、その等電点未満で樹脂に適用する。HAP(ヒドロキシアパタイト)クロマトグラフィーは、ラクターゼから多糖類及びオリゴ糖類の分離を示さないことが分かった。多糖類及びオリゴ糖類はまた、HAPマトリックスと結合するということが説明できるかもしれない。
好ましい樹脂は、疎水的相互作用媒体(HIC)である。HIC媒体において、分離は、疎水性の差に基づいて得られる。異なるリガンド、例えばエチル、プロピル、ブチル、フェニル及びオクチルを含む、異なるHIC樹脂が利用できる。ラクターゼがレジンに結合できる条件下で水溶性ラクターゼ液を適用することによって、ラクターゼを目詰まりする化合物から分離することができる。
HIC樹脂に結合又は吸着するのを促進するための典型的なプロトコルは、非変性pH及び樹脂に対して相対的に高いイオン強度の下で、水溶性ラクターゼ液を適用することである。高いイオン強度は、ラクターゼ液に塩を添加することによって得ることができる。適切な塩は、例えば、硫安、塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムである。
結合又は吸着工程の後、ラクターゼを、イオン強度を減少させることによって溶出又は脱着させることができる。溶出又は脱着中のイオン強度及び/又はpHの変化は、段階的又は連続的な勾配の下で行うことができる。他の好適な樹脂は、例えば、ゲル濾過媒体及び疎水性電荷誘発媒体(HICとイオン交換クロマトグラフィーとの組合せ)である。
【0010】
本発明で提供されるラクターゼは、酵母、好ましくはクルイベロマイセス(Kluyveromyces)菌株、より好ましくはクルイベロマイセス・ラクティス(K.lactis)又はクルイベロマイセス・フラジリス(K.fragillis)によって製造された。このようなラクターゼは、滅菌するのに容易なラクターゼ液になっている、本発明に従って精製される。滅菌フィルターを詰まらせる原因である全ての化合物を除去することは、非常に驚くべきことであり、なぜならば、発酵工程後、回収され精製されたラクターゼが、少なくとも部分的に分解生成物に変化する多糖類を含むことがあるかもしれないからである。従って、ラクターゼ液に存在しているプロテアーゼ及び他の混入タンパク質は、クロマトグラフィー工程で除去されると考えられる。ラクターゼ液を滅菌するのに好ましく使用される滅菌フィルターは、一般的に、牛乳インライン製造工程に存在する。滅菌濾過処理は、牛乳製造工程について、1枚以上の膜フィルターが使用されることによって、好ましくはインラインで行われる。好適な滅菌フィルターは、例えば孔径0.22μmの膜フィルターである。
本発明によるラクターゼ液は、低温殺菌牛乳の調製に有利に使用される。
【実施例】
【0011】
[実施例1]
以下の例は、クロマトグラフィー樹脂であるフェニルセファロースLSを使用するラクターゼの典型的なクロマトグラフィー精製手順を説明する。
市販製品である、5000NLU/gを含むMaxilact(登録商標)5000LX(オランダ、DSMから入手可能)を、脱塩水で5倍希釈し、pHを7.5に中和した後、硫安を最終濃度1Mに添加した。
20mlのサンプルを、直径16mm、長さ10cm、直線流速150cm/hで、20mlのHiPrepフェニル16/10カラムに適用した。カラムは、pH7.5の100mMトリス中の1M硫安で平衡化した。カラムを充填した後、平衡バッファーで流速150cm/hで、ベースラインが届くまで洗浄した。ラクダーゼの溶出は、150cm/hで段階的勾配下(100mMトリス、pH7.5)で行った。ラクターゼの溶出後、ラクターゼ液を脱塩し、約10.000NLU/gの最終活性に濃縮した。濃縮後、ラクターゼ液をグリセロールで最終濃度50質量/質量%に調剤し、調剤後の最終ラクターゼ活性は約5.000NLU/gであった。
ラクターゼ活性は、基質o−ニトロフェニル−β−ガラクトピラノシド(ONPG)を、o−ニトロフェニル及びガラクトースにする加水分解によって測定される。反応は、炭酸ナトリウムの添加によって終了する。形成されたo−ニトロフェニルの吸光度は、アルカリ媒体中で黄色になり、酵素活性(NLU/gで表される)を測定するのに使用される。この手順は、FCC、第4版、1996年7月1日、第801〜802頁/ラクターゼ(中性)(β-ガラクトシダーゼ)活性で、公表されている。結果を表1に示す。
【0012】
【表1】

【0013】
多糖類及びオリゴ糖類の含有量は、遊離の糖の量、及び多糖類の酸反転(acid inversion)後に存在する糖の量を測定することによって決定される。
多糖類の含有量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて測定した。検出は、RI(屈折指数)検出器を使用して行った。使用したカラムは、長さ30cm、内径7.8mm、サーモスタットで85℃に調節された、Bio Rad Aminex HPX 87Nであった。移動相は、流速0.68ml/分の、1リットルの水に0.71gの硫酸ナトリウムの溶液であった。
2つの異なるサンプルの前処理は、酸反転有り無しの両方で行った。反転なしのサンプル前処理を、50mlのメスフラスコに5gのサンプルを秤量し、移動相で溶解して、カラムの上に5μl注入することによって行った。
反転有りのサンプル前処理を、遠心チューブに2gのサンプルを秤量し、水3.00mlと2.58モル/lの水酸化ナトリウム2.50mlを添加し、100℃で75分加熱し、2.58モル/lの水酸化ナトリウム2.50mlを添加することによって行った。得られた液の5μlをカラムの上に注入した。
グルコース含有量は、50mlの移動相に400mgのグルコースの濃度の標準液を使用して算出した。三糖、二糖及びフルクトースを、グルコースに比例する、レスポンスファクターを使って算出した。
【0014】
[実施例2]
以下の例は、ラクターゼ液の滅菌濾過を説明する。
シリンジを1mlのMaxilact LX 5000で満たし、滅菌フィルター、即ちミリポアの表面4.91cmのMillex GV 0.22μmを、シリンジの上に配置した。手動で圧力を加えた後、フィルターを通して製品を濾過することができなくなり、圧力を増加するとフィルターが破れた。
別のシリンジを、実施例1で説明したように調製した、50質量/質量%グルコース(最終濃度)に調剤した1mlの精製されたラクターゼで満たし、滅菌フィルター、即ちミリポアの表面4.91cmのMillex GV 0.22μmを、シリンジの上に配置した。手動で圧力を加えた後、驚くべきことに、少なくとも1mlのフィルター通過したラクターゼ液が簡単に滅菌濾過された。
従って、クロマトグラフィーの使用は、滅菌フィルターを詰まらせるかもしれない全ての化合物を除去することを可能にし、結果として、滅菌濾過は問題なかった。
【0015】
[実施例3]
以下の例は、調剤されたラクターゼ液の粘度測定を説明する。
市販で入試可能なMaxilact LX 5000及び実施例1で説明したように調製された、50質量/質量%のグリセロール(最終濃度)に調剤された精製ラクターゼの両方の粘度を測定した。また、市販で入手可能なMaxilactは、50質量/質量%のグリセロールを含む。
粘度を、MK21円錐状プローブを使用して、25℃でPhysica UDS 200で測定した。
表2は、50%グリセロール(最終濃度)の、5.000NLU/gで調剤された精製ラクターゼの粘度が、全ての詰まらせる化合物を除去した精製の結果として、有意に落ちたことを示す。
【0016】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
10g/kg未満の多糖類及びオリゴ糖類を含有することを特徴とする、ラクターゼ液。
【請求項2】
少なくとも15日間、好ましくは30日間の保存後に、10g/kg未満の多糖類及びオリゴ糖類を含有する、請求項1記載のラクターゼ液。
【請求項3】
水溶液である、請求項1又は2記載のラクターゼ液。
【請求項4】
安定化溶媒を更に含有する、請求項1〜3のいずれか1項記載のラクターゼ液。
【請求項5】
前記安定化溶媒が、ソルビトール又はグリセロールである、請求項4記載のラクターゼ液。
【請求項6】
少なくとも1種類の安定化添加物を更に含有する、請求項1〜5のいずれか1項記載のラクターゼ液。
【請求項7】
前記添加物が、加水分解されたラクトース、グルコース、マンニトール及び塩バッファーである、請求項6記載のラクターゼ液。
【請求項8】
ラクトースが、10〜100,000NLU/gの量で含有される、請求項1〜7のいずれか1項記載のラクターゼ液。
【請求項9】
10〜70質量/質量%のグリセロールを含有し、かつ100mPa未満、好ましくは80mPa未満の粘度を有することを特徴とする、ラクターゼ液。
【請求項10】
前記ラクターゼが、クルイベロマイセス菌株で生成された、請求項1〜9のいずれか1項記載のラクターゼ液。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項記載のラクターゼ液の製造方法であって、ラクターゼの未処理液に存在する多糖類及びオリゴ糖類が、前記ラクターゼ液から分離されることを特徴とする、製造方法。
【請求項12】
前記多糖類及びオリゴ糖類が、クロマトグラフィー工程で未処理のラクターゼ溶液から除去される、請求項11記載の製造方法。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか1項記載のラクターゼ液が、滅菌フィルターで滅菌されることを特徴とする、滅菌されたラクターゼ液。
【請求項14】
請求項13記載の滅菌されたラクターゼ液を含有することを特徴とする、乳製品。
【請求項15】
請求項1〜10のいずれか1項記載のラクターゼ液が、牛乳に添加される前に滅菌される、ラクターゼ含有牛乳の製造方法。
【請求項16】
滅菌が、牛乳製造工程にインラインで配置された少なくとも1つのフィルターで行われる、請求項15記載の製造方法。
【請求項17】
前記牛乳が、低温殺菌又は滅菌牛乳である、請求項15又は16記載の製造方法。
【請求項18】
請求項1〜10のいずれか1項記載のラクターゼ液が、好ましくは滅菌フィルターで滅菌される、滅菌されたラクターゼの製造方法。
【請求項19】
ラクターゼ液から多糖類及びオリゴ糖類を分離するためのクロマトグラフィーの使用。

【公開番号】特開2013−99364(P2013−99364A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−36972(P2013−36972)
【出願日】平成25年2月27日(2013.2.27)
【分割の表示】特願2010−36310(P2010−36310)の分割
【原出願日】平成14年4月3日(2002.4.3)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】