説明

糊料組成物

【課題】 適度な張り性を付与しつつ風合いが良く、全自動電気洗濯機の自動投入口に強固に付着し残留することのない糊料組成物の提供。
【解決手段】 少なくとも、下記の特性を有するポリマーと水を含有する糊料組成物。
〔ポリマーの特性〕25℃において、5重量%のポリマーと10重量%の非ポリマー電解質の水溶液の透過度を(a)とし、この水溶液を水で50倍に希釈したときの生成液の透過度を(b)としたとき、 (a)≧90%かつ (b)/(a)≦0.7 であること。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は糊料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、糊料にはポリ酢酸ビニル等の低Tgポリマーのエマルジョンが使用されていたが、乾燥して生成するポリマー皮膜が水に再溶解し難いために、全自動電気洗濯機の自動投入口内で皮膜化した際に落ち難く、累積残留するといった問題があった。
【0003】本発明の課題は、適度な張り性を付与しつつ風合いが良く、全自動電気洗濯機の自動投入口に強固に付着し残留することのない糊料組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも、下記の特性を有するポリマーと水を含有する糊料組成物を提供する。
〔ポリマーの特性〕25℃において、5重量%のポリマーと10重量%の非ポリマー電解質の水溶液の透過度を(a)とし、この水溶液を水で50倍に希釈したときの生成液の透過度を(b)としたとき、 (a)≧90%かつ (b)/(a) ≦0.7 であること。
【0005】このポリマーの特性を確認する具体的方法は次の通りである。5重量%のポリマーと10重量%の非ポリマー電解質の水溶液10gを直径90mm×高さ120mm の円柱状ガラス製ビーカーに入れて300rpmにて円柱状スターラー(直径9mm×長さ60mm)で撹拌する。イオン交換水で希釈する前の透過度を(a) とする。次いでイオン交換水 490gをビーカーに20秒間で加える。さらに30秒間撹拌する。この生成液の透過度を(b) とする。透過度(a) 、(b) の測定は試料を厚さ10mmの石英セルに入れて可視光(波長500nm)の透過度を測定する。
【0006】この場合において、非ポリマー電解質は、分子量1000以下のものであれば特に限定されないが、塩酸、硫酸、リン酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸等の、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム等の金属塩が例示され、単独又は2種以上の混合物のいずれでも用いられる。
【0007】
【発明の実施の形態】前記特性を有するポリマーとして、両性ポリマー、あるいはカチオン性ポリマーとアニオン性ポリマーとの混合物が挙げられる。これらのポリマーは分子間で強固なイオン結合あるいは水素結合を形成し易いためにポリマーだけでは水に不溶性であり、ある濃度以上の非ポリマー電解質を含む水には溶解し、その溶液が水で希釈されて非ポリマー電解質濃度が下がるとこれらのポリマーが析出する。このようにして析出したポリマーは水中で微粒子状となるために衣類等の繊維製品に付着して乾燥しても連続した強固な皮膜とならず、繊維製品に過度な硬い風合いを出さず好適な張り性を出す。またこのようにして析出したポリマーは水で膨潤した状態であるために、洗濯機の投入口等で析出しても強固に付着することなく追い水によって容易に洗い流される。
【0008】本発明に用いる両性ポリマー、カチオン性ポリマー、及びアニオン性ポリマーの数平均分子量は1,000 〜1,000,000 が好ましく、5,000 〜500,000 がさらに好ましい。
【0009】(1) 両性ポリマー両性ポリマーはアニオン性モノマーとカチオン性モノマーとを共重合することにより得られ、必要に応じてこれらと非イオン性モノマーを共重合させることができる。重合方法は、例えば塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム等の非ポリマー電解質共存下にアニオン性モノマーとカチオン性モノマーとを水中で水溶性ラジカル重合開始剤と共に加熱して重合させる方法等が用いられる。
【0010】両性ポリマーにおけるアニオン性モノマー単位とカチオン性モノマー単位のモル比は30/70〜70/30が好ましく、40/60〜60/40がさらに好ましい。双方のイオン性モノマーはそれぞれ単一であっても2種以上の混合物であってもよい。また、非イオン性モノマーは、ポリマー中、重量分率で40重量%以下が好ましい。非イオン性モノマーがこの範囲内の場合に、本発明のポリマーの特性を容易に得ることができる。
【0011】この場合、アニオン性モノマーとして、カルボキシル基、硫酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基等のアニオン性基を分子内に有するモノマーが例示される。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、リン酸モノ−10−メタクリロイルオキシデシルが好ましい。
【0012】カチオン性モノマーとして、4級アンモニウム基、1〜3級のアミノ基、4級ホスホニウム基等のカチオン性基を分子内に有するモノマーが例示される。例えば、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、エチル硫酸2−〔(メタ)アクリロイルオキシ〕エチルジメチルエチルアンモニウム、塩化2−〔(メタ)アクリロイルオキシ〕エチルトリメチルアンモニウム、塩化(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム、塩化4−ビニルベンジルトリメチルホスホニウム、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、ジアリルメチルアミンが好ましい。
【0013】非イオン性モノマーとして、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリレート類、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル等が例示される。
【0014】(2) カチオン性ポリマーとアニオン性ポリマーとの混合物カチオン性ポリマーとアニオン性ポリマーとを混合して用いる場合、その混合比は、カチオン性基とアニオン性基とのイオン当量比が好ましくは30/70〜70/30、さらに好ましくは40/60〜60/40となるように混合される。
【0015】カチオン性ポリマーとして、カチオン性モノマーを重合させて得られるポリマー、必要に応じてカチオン性モノマーと非イオン性モノマーとを共重合させることにより得られるポリマー及びカチオン化セルロースやカチオン化澱粉のようなカチオン化された多糖類が好ましい。この場合、カチオン性モノマーは前記第(1) 項で例示したものが使用できる。
【0016】また、アニオン性ポリマーとして、アニオン性モノマーを重合させて得られるポリマー、必要に応じてアニオン性モノマーと非イオン性モノマーとを共重合させることにより得られるポリマー及びカルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ペクチンのようなアニオン性基を有する多糖類が好ましい。この場合、アニオン性モノマーは前記第(1) 項で例示したものが使用できる。
【0017】(3) 糊料組成物糊料組成物において、両性ポリマー、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーは1種類あるいは数種類のポリマーの混合物でもよく、またこの3者のイオン性ポリマーを併用してもよい。ポリマー全量として組成物中に5〜60重量%、特に10〜50重量%配合されるのが好ましい。
【0018】糊料組成物には、前記第(1) 項のポリマー及び/又は第(2) 項のポリマーが均一に溶解されるための非ポリマー電解質が必須成分として含まれる。この非ポリマー電解質として、前記ポリマーの特性を確認する方法で用いたものが例示される。非ポリマー電解質は糊料組成物中に2〜20重量%配合するのが、ポリマーの可溶化力を向上させる点で好ましい。
【0019】本発明の糊料組成物は、処理された繊維製品の風合いに多様性を持たせるために、シリコーン系化合物や長鎖アルキル基含有カチオン性柔軟化基剤等を配合することができる。シリコーン系化合物として、ジメチルポリシロキサンやそのアミノ変性、ポリエーテル変性、エポキシ変性、カルボキシ変性、アルキル変性等の1種以上の変性シリコーンのオイル或いは乳化物、自己乳化性オイル等が挙げられる。また、これらのシリコーン系化合物は反応性を有して繊維製品に処理した後、高重合度化或いは架橋するものも使用できる。これらシリコーン系化合物の配合量は、糊料組成物中0.01〜10重量%が好ましく、0.1 〜5重量%が更に好ましい。また、長鎖アルキル基含有カチオン性柔軟化基剤としては特開平5−195432号公報や特開平10−219567号公報記載のものが使用できる。これらの配合量は、糊料組成物中0.01〜30重量%が好ましく、0.1 〜15重量%が更に好ましい。
【0020】また本発明の糊料組成物には、香料、殺菌剤、防腐剤、染料(例えば蛍光染料)、顔料、色調保護剤、帯電防止剤、塩素捕捉剤、紫外線吸収剤、消泡剤等が必要に応じて配合できる。
【0021】本発明の糊料組成物のpHは3.5 〜9が好ましい。本発明の糊料組成物は通常50倍以上、好ましくは50〜2000倍、さらに好ましくは50〜1000倍に希釈して使用される。
【0022】
【実施例】例中の部及び%は特記しない限り重量基準である。
【0023】合成例1(第1液の調製)水酸化ナトリウム15.4部をイオン交換水 300部に溶解し、氷で冷却した。ここに、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸80.0部を15分間で加えて均一溶液とした。これに、エチル硫酸2−(メタクリロイルオキシ)エチルジメチルエチルアンモニウム 110.4部(84.6%水溶液)を加えて溶かした。この段階でpHは8.80であり、これに1規定硫酸を加えてpHを6.59に調整し、25℃に戻してこれを第1液とした。
【0024】(第2液の調製)2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩(和光純薬(株)製V-50)1.05部をイオン交換水 120部に溶解し、25℃に保ってこれを第2液とした。
【0025】(重合)窒素雰囲気下で撹拌されているイオン交換水 500部を70℃に保ち、これに第1液と第2液を2時間かけて撹拌液の温度を70℃に保ちつつ滴下し、その後このまま5時間撹拌を続けた。次いで温度を25℃に下げ、ごくわずかに白く濁った溶液を得た。この溶液中のポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 2−(メタクリロイルオキシ)エチルジメチルエチルアンモニウム)の濃度は12.8%、pHは5.85であった。ここに硫酸ナトリウム27.9部を加えて溶かし、減圧濃縮によって 374部の水分を除いて、ポリマー分20%、硫酸ナトリウム分3%、エチル硫酸ナトリウム分 7.6%の無色透明水溶液を得た(以下これをポリマー水溶液1という)。
【0026】得られた溶液 9.0部に1モル/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液を51.0部混合して80℃で18時間加熱し、25℃に戻してリン酸を加え、pHを7.4 にした。こうして得た加水分解物の重量平均分子量は192,000 、数平均分子量は90,000(下記条件によるゲル濾過式液体クロマトグラフィーで測定)であった。
測定条件:カラム:東ソー(株)製TSK GMPWXL 2本溶離液:リン酸二水素カリウム 0.1モル/Lとリン酸水素二ナトリウム1モル/Lとを含む水溶液と、アセトニトリルとの9:1の容量比混合物検出器:示差屈折率計流速 :1.0mL/分温度 :40℃標準 :ポリエチレングリコール(重量平均分子量9.20×105 、5.10×105 、2.50×105 、9.50×104 、4.60×104 、3.90×104 )
検体濃度:0.20g/100mL 溶離液検体溶液注入量:0.20mL合成例2(第1液の調製)メタクリル酸86.1部を水 243部に溶かし、撹拌しながら氷で冷却した。ここに、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル 157.2部を、混合液の温度が30℃を越えないように20分間で加え、25℃に戻してこれを第1液とした。pHは6.85であった。
【0027】(第2液の調製)2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩(V-50)2.71gをイオン交換水 120gに溶解し、25℃に保ってこれを第2液とした。
【0028】(重合)窒素雰囲気下で撹拌されているイオン交換水 400部を60℃に保ち、これに第1液と第2液を2時間にて滴下し、その後60℃で5時間、さらに70℃で1時間撹拌を続けた。次いで温度を25℃に下げ、無色水溶液を得た。この溶液は、メタクリル酸とメタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチルとのコポリマー分24.2%を含有していた(以下これをポリマー水溶液2という)。
【0029】得られた溶液 7.5部に1モル/L濃度の水酸化ナトリウム水溶液を52.5部混合して80℃で18時間加熱し、25℃に戻してリン酸を加え、pHを7.4 にした。こうして得た加水分解物の重量平均分子量は160,000 、数平均分子量は81,000(合成例1と同様に測定)であった。
【0030】合成例3(第1液の調製)水酸化ナトリウム39.0部にイオン交換水 250部を加えて溶かし、氷で冷却して内温を25℃以下に保って撹拌した。ここに、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 207.3部を30分かけて加えて均一溶液とし、さらに6規定水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを7.1 にし、25℃に戻してこれを第1液とした。
【0031】(第2液の調製)過硫酸ナトリウム1.19部をイオン交換水 120部に溶解し、25℃に保ってこれを第2液とした。
【0032】(重合)窒素雰囲気下で撹拌されているイオン交換水 500部を80℃に保ち、これに第1液と第2液を2時間かけて撹拌液の温度を80℃に保ちつつ滴下し、その後このまま5時間撹拌を続けた。次いで温度を25℃に下げ、淡黄色水溶液を得た。この溶液はポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム)を20.7%含んでいた(以下これをポリマー水溶液3という)。得られたポリマーの重量平均分子量は40,000、数平均分子量は29,000(合成例1と同様に測定)であった。
【0033】合成例4(第1液の調製)塩化2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム水溶液3100部(有効分80.6%)にイオン交換水 933部を加えて溶かし、25℃に保ってこれを第1液とした。
【0034】(第2液の調製)2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩(V-50)13.1部をイオン交換水 579部に溶解し、25℃に保ってこれを第2液とした。
【0035】(重合)窒素雰囲気下で撹拌されているイオン交換水3763部を70℃に保ち、これに第1液と第2液を2時間かけて撹拌液の温度を70℃に保ちつつ滴下し、その後このまま70℃で6時間撹拌を続けた。次いで温度を25℃に下げ、ポリ(塩化2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム)30.0%を含む無色水溶液を得た(以下これをポリマー水溶液4という)。
【0036】得られたポリマーの重量平均分子量は301,000 、数平均分子量は47,000(下記条件によるゲル濾過式液体クロマトグラフィーで測定)であった。
測定条件:カラム:昭和電工(株)製KD-806M 2本溶離液:リン酸二水素カリウムを 200mmol/L含むホルムアミド検出器:示差屈折率計流速:1.0mL/分温度:40℃標準:昭和電工(株)製 SHODEX STANDARD P-82(プルラン)(重量平均分子量787000、194000、46700 、5900)
検体濃度:0.20g/100mL 溶離液検体溶液注入量:0.100mL合成例5フラスコにカチオンデンプン6部、ポリビニルアルコール(鹸化度80%、重合度1500)3.0部、及びイオン交換水 100部を加えて90℃に溶解し、60℃に冷却し、酢酸ビニル10部とエマルゲン147(花王(株)製、ポリオキシエチレン系のノニオン性乳化剤)2部を加え、更に炭酸ナトリウム 0.5部、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩 0.1部、イオン交換水20部を加え、75℃に昇温して重合を開始した。重合開始後、30分から 350分にわたり、酢酸ビニル74.5部、メタクリル酸15部、N,N−ジメチルアクリルアミド 0.5部を予め混合しておいたものを、反応溶液中に連続して滴下した。滴下終了後80℃に昇温し、1時間熟成してから重合反応を終了した。その後25℃まで冷却し、10%炭酸ナトリウム水溶液を用いて、得られたエマルジョンのpHを5.0 に調整し、固形分濃度が約50%のポリマーエマルジョンを得た。
【0037】合成例6合成例5において、重合開始後、加えられる酢酸ビニル量を85.5部、メタクリル酸量を4部とすること以外は合成例5と同様に重合を行い、固形分濃度が約50%のポリマーエマルジョンを得た。
【0038】実施例1〜3、比較例1〜2合成例1〜6で得たポリマー水溶液又はエマルジョンを用いて、表1に示す組成の糊料組成物を調製し、下記方法で糊付け効果及び投入口への残留性を評価した。結果を表1に示す。
【0039】<糊付け効果試験>ターゴトメーター型洗浄試験機を使用し、水道水500mL 、糊料組成物 1.0gを洗浄槽(内容積1000mL)に入れ良く分散した後、木綿ブロード#60布20gを入れ100回転/分の撹拌速度で3分間糊付けした。その後1分間脱水してから、20℃、65%相対湿度の恒温恒湿室に一昼夜乾燥した。糊付けした木綿布から2cm×2.5cm の小片を作製し、10枚を一組として、純曲げ試験機(カトーテック(株)製)を用いて、20℃、65%相対湿度の恒温恒湿室内において、曲げ剛性を測定した。
【0040】<投入口への残留性>直径25mmのポリスチレン製シャーレに糊料組成物2mLを展開し、ふたをせず、無風の25℃、60%相対湿度室内で5時間放置乾燥した。このシャーレを、容量1Lのポリプロピレン製の瓶に入れ、水道水を700mL 入れて、ふたをして両手で1分間激しく振とうした。その後シャーレを取り出して観察し、糊料皮膜の残りを目視で観察した。同一糊料組成物に対して同じ実験を10回行い、目視で糊料が全く残っていないと観察された件数によって次のように残留性を判定した。
【0041】
7件以上:残留性なし3〜6件:やや残留性あり2件以下:残留性高い
【0042】
【表1】


【0043】注)
*1:ポリマー水溶液1を100 部、塩化ナトリウム29.4部、イオン交換水270.6部を混合して25℃で透明になる迄攪拌し試験液とした。
【0044】*2:ポリマー水溶液2を100 部、塩化ナトリウム48.4部、イオン交換水335.6部を混合して、以下*1と同様にして試験液とした。
【0045】*3:ポリマー水溶液3を40部、ポリマー水溶液4を25部、塩化ナトリウム15.7部、イオン交換水97部を混合して、以下*1と同様にして試験液とした。
【0046】*4:本発明所望の水準を達成していた。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば適度な張り性を付与しつつ風合いが良く、全自動電気洗濯機の自動投入口に強固に付着し残留することのない糊料組成物を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも、下記の特性を有するポリマーと水を含有する糊料組成物。
〔ポリマーの特性〕25℃において、5重量%のポリマーと10重量%の非ポリマー電解質の水溶液の透過度を(a)とし、この水溶液を水で50倍に希釈したときの生成液の透過度を(b)としたとき、 (a)≧90%かつ (b)/(a)≦0.7 であること。
【請求項2】 ポリマーが両性ポリマーである請求項1記載の糊料組成物。
【請求項3】 ポリマーがカチオン性ポリマーとアニオン性ポリマーの混合物である請求項1記載の糊料組成物。
【請求項4】 繊維製品及び水と接触させることにより、繊維表面にポリマーを析出させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の糊料組成物。