説明

糖尿病における、高血糖及び低血糖のパターン、グルコース変動の増大、並びに無効な自己監視の認識のためのシステム、方法及びコンピュータプログラムコード

【課題】最適な糖尿病の管理を行うため、高血糖への偏倚を軽減させ、厳密な血糖コントロールを維持する。
【解決手段】最適な糖尿病の管理を維持する方法、システム、コンピュータプログラム製品であって、血中グルコース自己監視装置によって収集された血中グルコース測定値に基づいて、次の期間における、低血糖、高血糖、グルコース変動の増大、不十分または過剰な検査を予測する。本方法、システム、コンピュータプログラム製品は直接的には、使用者に、高血糖、低血糖、グルコース変動の増大、無効な検査の期間を予測して警告することができるデータ知的解釈部を導入することによる既存の家庭用血中グルコース監視装置を改善、及び同機能を導入することによる血中グルコース自己監視装置の改善に関する。予測することによって、高血糖、低血糖、グルコース変動の増大による悪影響を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本システムは、一般的にはグルコース監視の技術に関し、より具体的には低血糖及び高血糖のリスク評価に関する。
【0002】
(関連出願)
本特許出願は、その全開示が、参照によりその全てが本明細書に組み込まれる、2006年12月21日に出願された、発明の名称を「Systems, Methods and Computer Program Codes for Recognition of Patterns of Hyperglycemia and Hypoglycemia, Increased Glucose Variability, and Ineffective Self−Monitoring in Diabetes」とする米国特許仮出願第60/876,402号に基づく優先権を主張する。
【0003】
本特許出願は、その全開示が、参照によりその全てが本明細書に組み込まれる、2007年1月5日に出願された、発明の名称を「Method, System, and Computer Program Product for Evaluation of Blood Glucose Variability in Diabetes from Self−Monitoring Data」と題する国際特許出願第PCT/US2007/000370号に関する。
【背景技術】
【0004】
生物行動フィードバック及び糖尿病の管理に対するその決定的な重要性は、ホルモンを介した分子レベルから人間行動のレベルに至る生体系組織のあらゆるレベルで作用するメカニズムに起因し、その進行が決定される、高血糖という共通の最終要素で特徴づけられる疾患群である。血糖のレベルを正常値付近に保つための、インスリン及び経口薬による集中治療により、1型(32、40)及び2型の糖尿病(T1DM、T2DM、42)の両者について、慢性合併症を大幅に軽減することができるが、生命に関わるおそれのある重度の低血糖症(SH)を引き起こすリスクがある。最先端技術ではあるが未だ不完全なインスリン補充療法によって、警告症状及び低血糖に対するホルモンによる防御が軽減され、その結果、認知障害、知覚マヒ、昏睡、又は突然死に至るおそれがある(16、17、31、39)。さらに、近年の研究は、低血糖がインスリン感受性の増大を誘発させうることを示唆している(18、32)。したがって、低血糖は、最適な糖尿病の管理を行う上で最大の障壁と見なされている(9、11)。T1DM及びT2DMに罹患している人々は、彼らの低血糖のリスクを増大させることのないように、高血糖への偏倚を軽減させ、厳密な血糖コントロールを維持するために、生涯にわたる行動制御最適化の問題に直面する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この最適化問題の鍵となるのは、多くの場合と同様、システムの状態及び動的変化に対するフィードバックを提供し、適切に使用することである。システム生物学的観点からアプローチすると、T1DMの最適化という課題のためには、種々の生体系レベルでのフィードバックループについて、(i)人間行動を変化させる、患者に対する外部からのフィードバック;(ii)インスリン−グルコース相互作用、及び(iii)反復性の低血糖において、低血糖症状の発現から次の症状発現までの間に見られる、低血糖に関連する自律神経障害(HAAF、10)を反映した、ホルモンによるフィードバックに関する研究が必要となる。図1に、これらの3つの主要なフィードバックループを示す。
【0006】
フィードバックループ1(図1)、血糖及び行動の時間的パターンが、本発明の背景である。この過程は、インスリンが投与されるタイミング及び量、摂取した食料、身体活動等の多くの外的要因に影響を受ける。換言すると、糖尿病における血中グルコース(BG)の変動は、多くの内的及び外的要因の影響を受ける複雑な動的システムの作用による測定可能な結果である。このシステムのマクロ(人間)レベルでの最適化は、自己治療行動に依存する。したがって、このような最適化は、血中グルコースの自己監視(SMBG)、HbA1Cに関する知見、及び症状の監視及び自己監視の実施等の、この分野で得ることができるデータを用いたフィードバックに基づくものでなければならない。今や通常の診療となったHbA1Cの測定、及びSMBGを用いることにより、種々の段階の進行及び臨床適応からこれらのマクロレベルの情報を得ることができる。
【0007】
HbA1C:平均的な血糖の状態に対するこの古典的なマーカー(1)は、糖尿病の長期的合併症と関連づけられており、T1DM及びT2DMの両者に対して理想的な基準であることが立証されている(36)。しかし、HbA1Cは、患者の大幅なグルコースの変動については、効果的でない評価法であることが繰り返し示されている。DCCT(糖尿病コントロールと合併症トライアル)より、HbA1C等の既知の変数からは、SHの発現のうちわずか8%しか予測できないことが結論付けられ(39)、その後、SHの病歴、認識、及び自己診断症状スコアを用いた構造方程式モデルを用いることにより、この予測値は18%まで改善された(15)。我々の研究において、HbA1CとSHとの間に有意な関連は見られなかった(6、23、27)。
【0008】
SMBG:近年の家庭用BG計測器は、SMBGにより、頻繁かつ正確にBGを特定する簡便な手段を提供する(3、7、41)。殆どの計測器は、数百点のSMBGの測定値を、それぞれの測定日及び時間と共に格納することができ、これらの測定値をPCにダウンロードするためのインターフェースを備えている。計測器には、通常、基本的なデータ解析(BGの平均値の計算、過去2週間にわたるBGの平均、目標値に対する割合、低血糖、及び高血糖領域の評価等)、データの記録、及びグラフィック表示(ヒストグラム、円グラフ等)を行う機能を備えたソフトウェアが付属している。しかし、これらの装置は、ある時点におけるBGの現状に関する情報を提供するが、これらはいずれも、BGの結果を提供する際に、患者の全血糖の管理、BGのパターン及び傾向、又は自己治療の有効性に関する評価を提供するものではない。一連の研究において、我々は、SMBGデータのうち、特定の分析値である低BG指数(LBGI)により、低血糖のリスクの増大に至る長期的な傾向の把握(23、24、29)、及び低血糖のリスクの増大における24時間周期の同定(20)が可能であることを示した。これらの分析は、BGの測定スケールの特異的な非対称性の認識、及びこの非対称性を補正するための非線形変換に基づく(22、25)。我々による最初の発表(6)以来、我々は、我々の方法についてさらに評価を行い、BGデータのリスク解析に関する体系化した理論を発表した(28)。この理論は、T1DMにおける血糖値の管理を総合的に評価するための、SMBGを用いた我々のアルゴリズムの基礎となった(21、27)。
【0009】
行動の監視及び評価:行動自己治療の過程を形式的に記述するために、我々は、体内条件−症状の認知/認識−評価−自律決定のフィードバックパターンに対する数学的記述を与える、自律行動に関する確率論的モデルを構築した(26、図2)。このモデルの背景にあるのは、低(又は高)BG症状の発現等の体内現象に続いて、一連の自律行動が起こり、それが不適切であれば、患者をSH、又は極端な高血糖に至らしめ、適切であれば、これらの極端な状態を回避することができるという考え方である。体内条件(低/高BG等)−症状の認知/認識−評価−判定/自律決定という4つの連続的なステップは、区別することができる。ステップは、一連の可能な経路によって結びつけられており、すなわち、図2のステップ1からステップ2において示す、様々な低/高BGの認知が可能であり、図2のステップ2からステップ3において示す、唯一の可能な認知の評価は存在せず、図2のステップ3からステップ4において示す、状態の評価に従う一意的に予め決められた決定は存在しない。モデルは統計論的であり、すなわち、あるステップから次のステップへの遷移は、一連の遷移確率によって表される(26、33)。自己治療行動のモデルは、本発明の開示に対する理論的根拠を提供し、個人に対する適切なフィードバックが、その個人の認知及び認識を変化させることにより、よりよい自律決定へと導き、糖尿病の管理を改善する。この仮説を、次節に記載の研究によって、実証的に検証する。
【0010】
行動療法の利用:数週間にわたって、低BG状態(<70mg/dl)を回避することにより、症状の認識、及び無自覚性低血糖の回復が改善されることが、いくつかの研究において報告されている(8、12、13、14)。このような治療は、SHのリスクを軽減させる上で有望であるが、代謝調節が脅かされないようにするために、患者を厳重に監視する必要がある(2)。我々は以前、BGATと呼ばれる、T1DM患者のための、十分に立証された、効果的な心理行動療法を開発した。その多くの利点としては、BGの検知、BGプロファイル、心理状態、知識、決定における改善、並びに重度の低血糖及び高血糖等の生命に関わる症状の低減が挙げられる(4、5)。さらに、我々は、BGATが、完全な低血糖症状を有する患者、及び認識の低下した患者の両者について低BGの検知を改善させることを示した。ジョスリン病院の研究者は、BGATが、集中的なインスリン治療を受けている患者において、逆調節が正常に保たれていることを見出した(19)。
【0011】
本発明の実施の形態の種々の態様は、フィードバックループ#1(図1)−血糖及び行動の時間パターンに焦点を当てるが、これに限定されない。血糖及び自己診断の固有の時間パターンのアルゴリズム的認識を介して、行動の変化を可能にすることを前提とする。特に、高血糖及び低血糖のパターン、グルコースの変動の増大、及び自己監視が有効でないことが認識され、個人に対し、リアルタイムでメッセージが伝えられる。自己治療行動の確率論的モデル(図2)によって仮定したように、このことは、順次、一連の認識の増大、評価の改善、及びよりよい治療行動を促し、血糖管理の改善をもたらす。本発明に対して特に重要なのは、固有のフィードバックのタイミングである。本発明の種々の実施の形態の態様において、血糖及び自己診断の時間的パターンに関する患者へのフィードバックは、1日のうちメッセージが表示される期間の直前に行われる。好ましくは、患者がBGを測定する際にメッセージが表示され、メッセージは、以後、約2〜8時間の任意の期間に見られるパターンに関するものでなければならない。このようにすることにより、患者は、情報がもたらされる期間の直前に、全ての有害な血糖パターンの再発を防止するための是正措置を取ることが可能になる。洞察のタイミング及びそれによりもたらされる行動への動機付けが、自己管理に対する認識及び行動を高めることに強い影響を与え、最終的には患者の血糖管理を改善させることが予想される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の様々な実施の形態の一態様は、これに限定されないが、(i)高血糖、(ii)低血糖、(iii)グルコース変動の増大、(iv)無効な自己検査のパターンを識別する4つの方法及びアルゴリズムからなる。本方法は、2〜6週間の期間にわたって収集された通常のSMBGデータを用いる。SMBGは、自然環境の糖尿病患者から得た血中グルコースの定期的な非自動測定(通常、1日2回以上)として定義される。使用者、被験者、又は患者は、自身を監視してもよく、又は、例えば、非専門家、知人、診療医、医療専門家等、の支援を信頼してもよい。
【0013】
本発明の様々な実施の形態は、特に、以下に直接関連してもよい。
・定期的なグルコースパターンを評価可能なデータ知的解釈部を導入することによる、既存のSMBG装置の改善、及び同機能による未来のSMBG装置の実現。
・同機能による糖尿病管理の支援を目的とする携帯可能な装置(電子手帳、PDA、携帯電話、電子メール機器、インスリンポンプ等)の改善
・同機能によるSMBGデータを取り出すソフトウェアの改善。かかるソフトウェアは、家庭用BG監視装置の製造業者がほぼ製造し、通常、SMBGデータを解釈するために、患者又は健康管理者が使用する。このソフトウェアは、患者のパーソナルコンピュータに常駐させる、或いは、インターネットポータルを介して利用できる。
・様々な糖尿病治療(インスリン、プラムリンタイド、エクセナタイドなどの変動低下剤)の有効性の評価。
・新しいインスリン送達装置(インスリンポンプ)又は閉ループ糖尿病管理システムの有効性の評価。
【0014】
本発明の一態様は、所定の高グルコースしきい値を超えた、所定の時間を有する期間内のグルコース平均として定義した高血糖パターンを識別するシステム、方法及びコンピュータプログラム製品を含む。
【0015】
本発明の他の態様は、所定の低グルコースしきい値を超えた、所定の時間を有する期間内のグルコース平均として定義した低血糖パターンを識別するシステム、方法及びコンピュータプログラム製品を含む。
【0016】
本発明の他の態様は、平均日周リスク範囲 (ADRR)、標準偏差、又はその他の血中グルコース変動の測定値が、所定のしきい値を超えた特定の期間として定義される、グルコース変動増大のパターンを識別するシステム、方法及びコンピュータプログラム製品を含む。ADDRの詳細は、発明の名称を「Method,System,and Computer Program Product for Evaluation of Blood Glucose Variability in Diabetes from Self−Monitoring Data」と題する国際特許出願第PCT/US2007/000370号に記載されており、最新版を参照されたい(30)。
【0017】
本発明の第4の態様は、無効な自己検査のパターンを識別するシステム、方法、システム、及びコンピュータプログラムを含む。同様のパターンについて、過去の特許出願に、SMBGデータからのHbA1C評価用のサンプル選択基準のシステムとして説明している(2003年8月8日出願のPCT国際特許出願第PCT/US2003/025053号を参照)。
【0018】
4つのパターン認識方法は、集団のしきい値と、個人の血糖の状態について調整した個人のしきい値(individual thresholds)の両方を用いる。これら本発明の4つの態様は、高血糖のリスク、低血糖のリスク、グルコース変動増大のリスク、個人の糖尿病検査の有効性に関する情報を提供できるように統合できる。このような情報を、HbA1c、低血糖、全グルコース変動の長期的リスク及び切迫したリスクを評価する過去に開示した方法、又は患者の状態を評価するその他の方法によって取得して表示する情報に加えて、示すことができる。
【0019】
本発明の実施の形態の一態様は、使用者の高血糖のパターンを特定、及び/又は予測する方法を提供する。本方法は、複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、所定の時間を有する期間内の複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、評価に基づいて、続く期間について高血糖のリスクを表示するステップと、を含んでもよい。
【0020】
本発明の実施の形態の一態様は、複数のSMBGデータポイントを取り込む取り込みモジュールと、プロセッサと、を含む、使用者の高血糖のパターンを特定、及び/又は予測するシステムを提供する。プロセッサは、所定の時間を有する期間内の複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、評価に基づいて、続く期間について高血糖のリスクを表示するステップを実行するようにプログラムしてもよい。
【0021】
本発明の実施の形態の一態様は、コンピュータシステムの少なくとも一つのプロセッサに、使用者の高血糖のパターンを特定、及び/又は予測することを可能にするコンピュータプログラム論理を含む、コンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム論理は、複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、所定の時間を有する期間内の複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、評価に基づいて、続く期間について高血糖のリスクを表示するステップ、とを含んでもよい。
【0022】
本発明の実施の形態の一態様は、使用者の低血糖のパターンを特定、及び/又は予測する方法を提供する。本方法は、複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、所定の時間を有する期間内の複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、評価に基づいて、続く期間について高血糖のリスクを表示するステップと、を含んでもよい。
【0023】
本発明の実施の形態の一態様は、複数のSMBGデータポイントを取り込む取り込みモジュールと、プロセッサと、と含む、使用者の低血糖のパターンを特定、及び/又は予測するシステムを提供する。プロセッサは、所定の時間を有する期間内の複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、評価に基づいて、続く期間について低血糖のリスクを表示するステップを実行するようにプログラムしてもよい。
【0024】
本発明の実施の形態の一態様は、コンピュータシステムの少なくとも一つのプロセッサに、使用者の低血糖のパターンを特定、及び/又は予測することを可能にするコンピュータプログラム論理を含む、コンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品を提供する。前記コンピュータプログラム論理は、複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、前記期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、前記評価に基づいて、続く期間について低血糖のリスクを表示するステップ、とを含んでもよい。
【0025】
本発明の実施の形態の一態様は、使用者の高いグルコース変動のパターンを特定、及び予測する方法を提供する。本方法は、複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、 所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、前記期間毎に血中グルコース変動を評価するステップと、前記評価に基づいて、続く期間について変動増大のリスクを表示するステップと、を含んでもよい。
【0026】
本発明の実施の形態の一態様は、複数のSMBGデータポイントを取り込む取り込みモジュールと、プロセッサと、を含む、使用者の高いグルコース変動のパターンを特定、及び予測するシステムを提供する。プロセッサは、所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、前記期間毎に血中グルコース変動を評価するステップと、前記評価に基づいて、続く期間について変動増大のリスクを表示するステップとを実行するようにプログラムしてもよい。
【0027】
本発明の実施の態様の一態様は、コンピュータシステムの少なくとも一つのプロセッサに、使用者の高いグルコース変動のパターンを特定、及び/又は予測することを可能にするコンピュータプログラム論理を含む、コンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品を提供する。前記コンピュータプログラム論理は、複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、前記期間毎に血中グルコース変動を評価するステップと、前記評価に基づいて、続く期間について変動増大のリスクを表示するステップでもよい。
【0028】
本発明の実施の形態の一態様は、使用者の検査が無効(ineffective)であるパターンを特定、及び/又は予測する方法を提供する。本方法は、複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、前記期間毎にSMBG測定値の割合を算出するステップと、前記割合を所定のしきい値と比較するステップと、前記期間における無効な検査を表示するステップとを含む、を含んでもよい。
【0029】
本発明の実施の形態の一態様は、複数のSMBGデータポイントを取り込む取り込みモジュールと、プロセッサと、を含む使用者の検査が無効であるパターンを特定、及び/又は予測するシステムを提供する。プロセッサは、所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、前記期間毎にSMBG測定値の割合を算出するステップと、前記割合を所定のしきい値と比較するステップと、前記期間における無効な検査を表示するステップとを実行するようにプログラムしてもよい。
【0030】
本発明の実施の形態の一態様は、コンピュータシステムの少なくとも一つのプロセッサに、使用者の検査が無効であるパターンを特定、及び/又は予測することを可能にする、コンピュータプログラム論理を含むコンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品を提供する。前記コンピュータプログラム論理は、複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、前記期間毎にSMBG測定値の割合を算出するステップと、前記割合を所定のしきい値と比較するステップと、前記期間における無効な検査を表示するステップとを含んでもよい。
【0031】
ここに開示する本発明のこれらの長所と特徴、およびその他の長所と特徴について、以下に続く発明の詳細説明、添付の図面、及び特許請求の範囲からより明らかになるであろう。
【0032】
本明細書に組み込まれ、その一部をなす添付された図面は、本明細書の記載と共に本発明のいくつかの態様及び実施の形態を説明すると共に、本発明の原理に関する説明を行う。図面は、本発明の選択された実施の形態を説明する目的のみのために提供され、本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明の実施の形態の種々の態様は、これらに限定されないが、直近の高血糖のおそれ、低血糖のおそれ、グルコースの変動の増大、又は検査が不十分若しくは過剰となる期間に関するリアルタイムの情報を患者に提供することによって、適当な治療反応を促進することによって、糖尿病の管理を改善する。図3を参照して、この基本概念について説明する。
【0034】
SMBGを測定する毎に、SMBGの結果を表示する前に、装置は過去の血糖のパターンを評価し、この評価に基づいて、次の期間に関する警告を発する。これらの警告としては、高血糖又は低血糖の高いリスク、グルコースの変動の増大、不十分又は過剰な検査に関するものが挙げられる(図3)。
【0035】
メッセージシステムを可能にするシステム、方法及びアルゴリズムが、本発明の開示の内容である。理論的背景は、BGデータのリスク評価に関する我々の理論(27、28、30)によって確立されており、既に開発し、開示した技術に従う。全ての方法及びアルゴリズムは、まず、一定の時間内におけるグルコースレベル又は検査パターンの、グルコースの総平均又は個人の最適なパターンからの偏差に対する一般的な統計的評価を用いて開発した。その後、得られたアルゴリズムを、大きなデータセット(N=335被験者)に適用し、アルゴリズムを評価し、アルゴリズムのパラメータの範囲を決定した。表1に、このデータセットにおける参加者の人口統計的特徴を示す。
【0036】
表1:評価用データセットにおける、人口統計的特徴及びSMBGの度数
【表1】

*これらの特徴については、データの欠落により、百分率の合計が100%に達しない場合がある。
【0037】
時間:
警告メッセージによってカバーされる次の期間の所定の時間は、2〜8時間の間の任意の時間であってよく、好ましくは6時間である。1日、すなわち24時間の期間を、所定の時間を有する時間ビンに分割してよい。説明を簡潔にするため、本開示の全体において、我々は、所定の時間を4時間、夜間は8時間を有する期間と仮定する。
【0038】
警告メッセージによってカバーされる次の期間は、任意のSMBG測定後の任意の時を始点とすることができる。説明を簡潔にするため、本開示の全体において、SMBG測定は午後11時に行い、その時点で次の所定の時間の期間、例えば午後11時〜午前7時が開始するものとする。
【0039】
本発明の方法のある態様は、それぞれの期間毎のグルコース値の評価に基づいて、次の時間、すなわち引き続き訪れる期間における高血糖のリスクの表示、低血糖のリスクの表示、高いグルコースの変動のリスクの表示、及び使用者による検査が有効でないことの表示などを行うことを含む。リスク、又は検査が有効でないことの表示は、以下のステップ:複数のSMBGデータポイントを取り込むステップ、所定の時間を有する期間に含まれるSMBGデータを分類するステップ、及びそれぞれの期間毎のグルコース値を評価するステップの完了後に行うことができる。表示は、リスク又は検査が有効でないことを、次の期間の直前に使用者に伝えるメッセージの形式であってよい。表示は、以下の時間:次の期間の直前、複数のSMBGデータポイントの取り込み後24時間以内、複数のSMBGデータポイントの取り込み後12時間以内、複数のSMBGデータポイントの取り込み後6時間以内、直近のSMBG検査とほぼ同時に行ってもよいが、これらに限定されず、また、同時に行ってもよい。
【0040】
測定回数
SMBG測定を行う週は、約2週間以上、又は6週間を超えてもよいが、好ましくは約2〜6週間程度、特に好ましくは約4週間である。好ましくは、各期間毎に5回の測定を行う。SMBG測定の合計回数は、少なくとも30回の測定でもよいが、60回が好ましい。
1.SMBGデータから高血糖又は低血糖パターンを特定するアルゴリズム
【0041】
高血糖及び低血糖のリスクの増大のパターンを特定するためのアルゴリズムは、後述する複数の連続するステップにより実行する。1日24時間毎の個人のSMBGプロファイルを、SMBG測定、又は他の所定の時間を始点として、所定の時間からなる一定の期間に分割する。次いで、高血糖又は低血糖側への偏移を評価するために、過去のSMBGデータに基づいて、各期間における平均グルコースを評価する。
これらの偏移は、以下の2つのレベル、即ち:
・集団のデータ、文献、及び許容される標準的治療法ガイドラインによって特定される絶対的なしきい値を上回っていること、及び
・固有のしきい値、すなわち、各個人の血糖パターンの解析によって決定される個人のしきい値を上回っていることによって評価される。
【0042】
これらの2つの条件のいずれかが満たされる場合には、その期間は、高血糖又は低血糖のリスクが高い期間であると宣言する。個々の条件の判定は、以下に示す、高血糖に関する1組のパラメータ、及び低血糖に関する1組のパラメータによって支配される:
【0043】
高血糖のリスクについて:
・集団レベルの高BGの定義を反映したBGのしきい値のパラメータ(α1)。
例えば、α1=180mg/dl又はα1=200mg/dlが許容される値である。
・特定の個人において、特定の期間の間にBGが高くなる固有の確率を反映した、個人毎の複合確率のしきい値のパラメータ(β1)。例えば、β1=0.4〜0.6が、許容される値である。
【0044】
低血糖のリスクについて:
・集団レベルの低BGの定義を反映したBGのしきい値のパラメータ(α2)。例えば、α2=70mg/dl又はα2=75mg/dlが許容される値である。
・特定の個人において、特定の期間の間にBGが低くなる固有の確率を反映した、個人毎の複合確率のしきい値のパラメータ(β2)。例えば、β2=0.01〜0.2が、許容される値である。
【0045】
高血糖及び低血糖のパターンを特定するアルゴリズムのステップ:これら2つのアルゴリズムにおいて最初の7つのステップは同一である。
(1)最近の2〜6週間の監視の間に収集されたSMBGデータを、それぞれの測定時間と共に読み出し;
(2)SMBG測定時に、それぞれの日の24時間を、所定の時間(2〜8時間)を有するM個の時間ビンに分割する。時間ビンを、2〜6週間にわたって十分な数のSMBG測定値を蓄積することができる、十分な長さの期間として定義する。例えば、SMBG測定を午後11時に行うと仮定すると、M=5個の時間ビンは、以下のように定義する:1〜[午後11時〜午前7時);2〜[午前7時〜11時);3〜[午前11時〜午後3時);4〜[午後3時〜7時);5〜[午後7時〜11時)。ここで、“]”は、その時間を含むことを意味する;
(3)全てのSMBG測定値を、これらの時間ビンに分類する:ここで、Xk1,Xk2,…,XkNkは、時間ビンkに属する直近30日間のSMBG測定値であり、例えば、k=1,2,…,Mであり、ここで、N=ビンkに含まれるSMBG測定値の数であるとする。
(4)それぞれのビンk毎に、BGの平均値及びSDを、下式のように計算する:
【数1】

(5)全てのSMBG測定値の統合平均及び標準偏差を、下式のように計算する:
【数2】

ここで、N=N+N+…+Nは、SMBG測定値の総数である。
(6)それぞれの時間ビンk毎に、偏差コントラストを計算する:
【数3】

或いは、偏差コントラストを、総平均を用いて、下式により計算することもできる。
【数4】

ここで、Yは、k以外の4つの時間ビンにおける平均の平均値であり、SD1は、X−YのSDの計算値である。
例えば、k=2について、Y=1/4(X+X+X+X)である。
【0046】
時間ビンkにおける平均が、それより以前の時間ビンの平均以下であるという帰無仮説を仮定すると、統計値tは、t分布に近い分布を有し、N>30については、中心正規分布で近似することができる。
データセットの評価において、この近似の平均絶対偏差は0.0009(SD=0.001)であったため、この正規近似は、アルゴリズムの実用的な実装上許容されるものであった。(注:t分布を直接計算するのは非常に困難であり、このことが、正規近似が推奨される理由である。)
>0である確率の正規近似は、p(t>0)=Φ(t)として計算することができ、ここで、Φ(t)は、中心正規分布の分布関数(平均0、及びSD=1)である。
Φ(t)は、z=tとおいた下記のコードを用いて、多項式近似される:
static double NormalCDF(double z)

if (z > 6) return 1.0;
if (z < −6) return 0.0;
double b1 = 0.31938153;
double b2 = −0.356563782;
double b3 = 1.781477937;
double b4 = −1.821255978;
double b5 = 1.330274429;
double p = .2316419;
double c2 = 0.3989423;
double a = Math.Abs(z);
double t = 1.0 / (1.0 + a * p);
double b = c2 * Math.Exp(−z * z / 2);
double Φ = ((((b5*t+b4) * t+b3) * t+b2) * t+b1) * t;
Φ = 1.0 − b * CDF;
if (z < 0) Φ = 1.0 − Φ;
return n;

【0047】
注:中心正規累積分布関数(CDF)のこの近似及び他の近似は、パブリックドメインより入手可能である。
【0048】
高血糖について:
a.BGが、予め定めた所定のしきい値α1(例えば、α1=180mg/dl)を下回る確率を、下式のように計算する。
【数5】

ここで、
【数6】

b.時間ビンkにおける平均BGが、予め定めたしきい値α1(例えば、α1=180mg/dl)を超え、かつ時間ビンkにおける平均BGが残りの時間ビンよりも(又は総平均よりも)大きい、それぞれの複合確率:CP(α1)=P(α1)・Φ(t)を計算する。
c.複合確率CP(α1)が、所定のしきい値β1(例えば、β1=0.5)を下回る場合、時間スロットkを、高血糖のリスクが増大する時間帯として特定し、警告を発する。
【0049】
低血糖について:
(8b)BGが、所定のしきい値α2(例えば、α2=70mg/dl)よりも低い確率を、下式のように計算する。
【数7】

ここで、
【数8】

(9b)時間ビンkにおける平均BGが、しきい値α2(例えば、α2=70mg/dl)よりも低く、かつ時間ビンkにおける平均BGが残りの時間ビンよりも(又は総平均よりも)小さい、それぞれの複合確率:CP(α2)=P(α2)・(1−Φ(t))を計算する。
(10b)複合確率CP(α2)が、所定のしきい値β2(例えば、β2=0.1)を下回る場合、時間スロットkを、低血糖のリスクが増大する時間帯として特定し、警告を発する。
【0050】
アルゴリズムのしきい値:アルゴリズムにより用いられる具体的なしきい値αi及びβi(i=1,2)は、アルゴリズムを用いる装置の製造者、アルゴリズムを用いて患者の管理を行う臨床医、又は使用者によって決定されなければならず、メッセージの頻度とメッセージの有用性との許容性に基づくものでなければならない。この節の冒頭に示したデータベースを用いて、我々は、アルゴリズムにより、高血糖に対して、種々のしきい値について発されたメッセージの頻度を示す表2、及びアルゴリズムにより低血糖に対して、種々のしきい値について発されたメッセージの頻度を示す表3をまとめた。被験者について計算を行うためには、30日間にわたる少なくとも60個のSMBG測定値、及び時間ビン毎に副なくとも5個の測定値が必要とされた。
【0051】
表2:上記#2において特定された時間スロットの少なくとも1つにおける、高血圧であると特定するメッセージの頻度(メッセージを受けた被験者の割合)
【表2】

【0052】
表3:上記#2において特定された時間スロットの少なくとも1つにおける、低血圧であると特定するメッセージの頻度(メッセージを受けた被験者の割合)
【表3】

【0053】
表2及び3における割合は、次のように計算された:それぞれの被験者及びそれぞれの時間ビンについて、我々は、メッセージが「発された」か否かについて計算した。少なくとも1つのメッセージが被験者に発されている場合、この被験者は、表内でカウントされた頻度に対して1であると計算された。
【0054】
説明例:
図4〜図6は、高血糖の時間パターンを特定する計算結果を示す。図4において、夜間の期間が、高血糖のリスクが高いと特定された。図5において、午後3〜7時、及び午後7〜11時の2つの期間が、高血糖のリスクが高いと特定された。図6において、午後11時〜午前11時の期間が、高血糖のリスクが高いと特定された。
2.SMBGデータからグルコースの変動の増大のパターンを特定するアルゴリズム
【0055】
グルコースの変動の増大のパターンを特定するアルゴリズムの論理は、高血糖のパターンを特定するためのアルゴリズムの論理と同様である。しかし、検査は、平均BGの代わりに、それぞれの時間ビンにおける変動を測定することを含んでいる。例えば、このような測定は、BGの標準偏差(SD)、又はリスク空間中に変換されたこれらの数値のリスク標準偏差(RSD)(28)の測定であってよい。この実装において、その測定が低血糖性及び高血糖性のグルコースの変動について等しい感度を有しているため、我々はRSDを用いる。
【0056】
個人の全変動は、ADRR(平均日周リスク範囲)を用いて計算されるが、SMBG測定値の全標準偏差、M値(37)、MAGE(38)、信頼性指標(35)、又は任意の他の許容される変動の尺度(可能なものの総合リストとしては、30の付録Aを参照)を用いて計算してもよい。SMBG測定値の標準偏差を用いると、変動プロファイルは、高血糖側への偏移に対する感受性がより高くなり、低血糖側への偏移に対する感受性がより低くなる。この実装において、その変動の測定が、著しい血糖の偏移に対する感度及び予測能の点でより優れていることが示されており、明確に特定された集団のしきい値を有しているため(付録A、30)、我々はADRRを用いる。
【0057】
前節と同様、SMBG測定値は、午後11時に測定され、それに続く24時間の期間を所定の時間を有する時間ビンに分割されると仮定する。次いで、過去のSMBGデータに基づいて、それぞれの時間帯におけるグルコース値の時間ビン毎にグルコース測定値のより高い変動への偏移について評価する。これらの偏移が、個人毎の血糖パターンの解析により決定された固有のしきい値を超えているか否かについて評価される。さらに、個人の全ADRRが、母数に関して分類される。固有の偏移及び全ADRRを用いて、期間を、変動の増大のリスクが高い期間として宣言される。それぞれの状態の判定は、2つのパラメータによって支配される:
・集団レベルの高いグルコース変動の定義を反映した、ADRRしきい値のパラメータ(α)。
例えば、α=30又はα=40mg/dlが、許容値である。
・この所定の期間の間にこの特定の個人について、変動が高くなる固有の確率を反映した、それぞれの確率のしきい値(β)。
例えば、β=0.6〜0.8が許容値である。
【0058】
アルゴリズムのステップ:
(1)最近の2〜6週間の監視の間に収集されたSMBGデータを、それぞれの測定時と共に読み出す。
(2)SMBG測定時に、それぞれの日の24時間を、所定の時間(2〜8時間)を有するM個の時間ビンに分割する。時間ビンは、2〜6週間にわたって適当な数のSMBG測定値を蓄積できるようにするために定義された、適当な長さを有する期間であると定義される。例えば、測定が午後11時に行われると仮定すると、M=5個の時間ビンを、以下のように定義することができる:1〜[午後11時〜午前7時);2〜[午前7時〜11時);3〜[午前11時〜午後3時);4〜[午後3時〜7時);5〜[午後7時〜11時)。ここで、“]”は、その時間を含むことを意味する;
(3)全てのSMBG測定値を、これらの時間ビンに分類する。ここで、Xk1,Xk2,…,XkNkが、時間ビンkに属する直近の30日間のSMBG測定値であり、例えば、k=1,2,…,Mであり、ここで、N=ビンkに含まれるSMBG測定値の数であるとする。
(4)それぞれのBG測定値を、既に導入された式:f(BG,a,b)=c・[(ln(BG))−b}]を用いて、「リスク空間」に変換する。ここで、この関数のパラメータは、以下のとおりである。BGは、mg/dl単位で測定した場合、a=1.084、b=5.381、及びc=1.509である。BGがmmol/l単位で測定した場合、a=1.026、b=1.861、及びc=1.794である(28)。
(5)それぞれの時間ビンについて、全てのリスク標準偏差RSDを、下式のように計算する。
【数9】

ここで、
【数10】

(6)上式を用いて、しかし全ての時間ビンkにわたる全てのSMBG測定値を含めて、全RSDを計算する。
(7)それぞれの時間ビンについて、比Z=5*(RSD/RSD−1)を計算する。
大量のデータベース(N=233名の被験者)の解析により示したように、これらの比は、ほぼ中心正規分布を有しており、したがって、前節と同様の方法により、固有の偏差の検査に用いることができる。
(8)それぞれの時間ビンについて、Z>0であるそれぞれの個人の確率をp(Z>0)=Φ(Z)として計算する。ここで、Φは、前節で示された多項式近似によって計算された中心正規分布の分布関数である。p(Z>0)は、ある時間ビンが、他の時間ビンよりも高い変動を有する個人の確率である。
(9)先に2006年12月12日に開示され、最近出版された(30)アルゴリズムを用いて、それぞれの個人のADRRを、変動の全マーカーとして計算する。
要約すると、ADRRの計算は、以下の式によって行われる:
【0059】
それぞれのSMBG測定値について、r(BG)=10・f(BG)を計算する。ここで、f(BG)は、上述の(4)において定義されている。
f(BG)<0である場合には、rl(BG)=r(BG)を、それ以外の場合には0を計算し、
f(BG)>0である場合には、rh(BG)=r(BG)を、それ以外の場合には0を計算する。
第1日目に測定されたn個のSMBG測定値の集合をx,x,…xとし;……
第M日目に測定されたn個のSMBG測定値の集合をx,x,…xとする。
ここで、n,n,…,n3であり、測定が行われた日数Mは、14〜42である。
第i日目;i=1,2,…Mについて、LR=max(rl(x),rl(x),…,rl(x))、及びHR=max(rh(x),rh(x),…,rh(x))である。
平均日周リスク範囲は、下式で定義される:
【数11】

【0060】
アルゴリズムのしきい値:アルゴリズムにより用いられる具体的なしきい値α及びβは、アルゴリズムを用いる装置の製造者によって決定されなければならず、メッセージの頻度とメッセージの有用性との許容性に基づくものでなければならない。上述のデータベースを用いて、我々は、アルゴリズムにより、種々のしきい値について発されたメッセージの頻度を示す表4をまとめた。被験者がこの計算を行うためには、30日間にわたる少なくとも60個のSMBG測定値、及び時間ビン毎に副なくとも5個の測定値が必要とされた。
【0061】
表4:ある時間ビンにおいてグルコースの変動が大きいと特定するメッセージの頻度(メッセージを受けた被験者の割合)
【表4】

【0062】
説明例:
図7は、変動の増大のパターンの計算を示し、午後3〜7時の期間が、変動の大きな期間として特定されている。ADRRのしきい値は40に設定され、確率のしきい値は0.6に設定されている。
3.無効なSMBG検査のパターンを特定するアルゴリズム
【0063】
上述のアルゴリズムと同様に、我々は、SMBG測定が午後11時に行われ、無効な検査のパターンを特定するアルゴリズムが、1日を5つの時間ビン:1〜[午後11時〜午前7時);2〜[午前7時〜11時);3〜[午前11時〜午後3時);4〜[午後3時〜7時);5〜[午後7時〜11時)に分割すると仮定する。その後、アルゴリズムが、それぞれの時間ビンに含まれるSMBG測定値の割合を計算する。
【0064】
時間ビンに、α%未満、又はβ%を下回る、個人のSMBG測定値が含まれる場合、この時間ビンは、それぞれ、検査が不適当である、又は過剰であると特定される。パラメータα%及びβ%は、任意の適当な値に設定することができ、例えば、α%=5%、及びβ%=50%である。これらのしきい値のうち一方又は双方を下回ると、図3に示したようにメッセージが発される。メッセージは、検査の頻度がα%未満であれば、検査が有効でない旨の警告を含んでおり、検査の頻度がβ%を超えていれば、検査が過剰である旨の警告を含んでいる。
【0065】
説明例:
図8に、有効でないSMBG測定のパターンを示す。有効でない検査に対するしきい値を5%に設定した場合、被験者Aについては、夜間にSMBG測定値の3.2%しか測定されていないのに対し、被験者Bについては、午後にSMBG測定値の4%しか測定されていない。
【0066】
これらの方法の評価に用いたデータベースにおいて、β%=50%について、時間ビンにおける測定数がこれを上回った例は存在しなかった。全ての被験者について、全ての時間ビンにわたり最高の測定頻度は、午前中の時間ビン(午前7〜11時)における48.4%であった。
【0067】
システムの例:
本発明の方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせを用いて実装することができ、又は1若しくは複数のコンピュータシステム、又は携帯情報端末(PDA)等の他の処理システム、又は適当なメモリ及び処理能力を有するグルコース自己診断装置(SMBGメモリ計測器等)に直接実装することができる。実施の形態の一例において、本発明は、図9に示したように、汎用コンピュータ900上で動作するソフトウェアに実装することができる。コンピュータシステム900は、プロセッサ904等の1つ又は複数のプロセッサを含んでいてよい。プロセッサ904は、通信基盤906(通信バス、交差バー、ネットワーク等)に接続されていてもよい。コンピュータシステム900は、通信基盤906(又は図示しないフレームバッファ)からの画像、テキスト、又は他のデータを表示装置930に伝送する表示インターフェース902を含んでいてもよい。表示装置930は、デジタル及び/又はアナログであってもよい。
【0068】
コンピュータシステム900は、好ましくはランダムアクセスメモリ(RAM)である主メモリ908、及び二次メモリ910を含んでいてもよい。二次メモリ910には、例えば、ハードディスクドライブ912及び/又はフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリ等を表す、着脱式記録媒体ドライブ914が含まれる。着脱式記録媒体ドライブ914は、周知の方法により、着脱式記録装置918からの読み出し及び/又は着脱式記録装置918への書き込みを行う。着脱式記録装置918は、着脱式記録媒体ドライブ914によって読み出し又は書き込みが行われる、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、光ディスク等を表す。
認識されるように、着脱式記録装置918には、コンピュータソフトウェア及び/又はデータが記録された、コンピュータが使用可能な記録媒体が含まれる。
【0069】
他の実施の形態において、二次メモリ910には、コンピュータプログラム又は他の指令がコンピュータシステム900に読み込まれるようにするための他の手段が含まれる。
このような手段としては、例えば、着脱式記録装置922及びインターフェース920が挙げられる。このような着脱式記録装置/インターフェースの例としては、(ビデオゲーム装置において見られるもの等の)プログラムカートリッジ及びインターフェース、着脱式メモリチップ(ROM、PROM、EPROM、又はEEPROM等)及び接続ソケット、並びにソフトウェアを、着脱式記録装置922からコンピュータシステム900に転送できる他の着脱式記録装置922及びインターフェース920が挙げられる。
【0070】
コンピュータシステム900は、通信インターフェース924を含んでいてもよい。
通信インターフェース924は、コンピュータシステム900と外部装置との間でのソフトウェア及びデータの転送を可能にする。通信インターフェース924の例としては、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネット(登録商標)カード等)、又は通信ポート(シリアル又はパラレルポート等)、PCMCIAスロット及びカード等が挙げられる。通信インターフェース924を介して転送されるソフトウェア及びデータは、電気信号、電磁信号、光信号、又は他の信号であってよい、通信インターフェース924によって受信可能な信号928の形態を取ることができる。信号928は、通信経路(チャネル等)926を介して通信インターフェース924に供給することができる。チャネル926は、信号928を伝達し、ワイヤー又はケーブル、光ファイバー、音響カップラ、携帯電話による接続、ラジオ波による接続、赤外線による接続、及び他の通信チャネルを用いて実装することができる。
【0071】
本書において、「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータが使用可能な媒体」という用語は、通常、着脱式記録ドライブ914、ハードディスクドライブ912に設置されたハードディスク、及び信号928を指すのに用いられる。これらのコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステム900にプログラムを読み込ませるための手段である。本発明には、このようなコンピュータプログラム製品が含まれる。
【0072】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御論理とも呼ばれる)は、主メモリ908及び/又は二次メモリ910に格納されていてよい。コンピュータプログラムは、通信インターフェース924を介して受信されてもよい。このようなコンピュータプログラムが実行されると、コンピュータシステム900に上述したような本発明の特徴を実行させることができる。具体的には、コンピュータプログラムが実行されると、プロセッサ904に本発明の機能を実行させることが可能になる。したがって、このようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム900のコントローラに相当する。
【0073】
本発明がソフトウェアを用いて実装された実施の形態において、ソフトウェアは、コンピュータソフトウェア製品に格納され、着脱式記録ドライブ914、ハードディスクドライブ912、又は通信インターフェース924を用いてコンピュータシステム900に読み込まれてよい。制御理論(ソフトウェア)がプロセッサ904により実行されると、プロセッサ904が、上述したような本発明の機能を実行する。
【0074】
他の実施の形態において、本発明は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)等のハードウェアコンポーネントを用いて、主にハードウェア中に実装することができる。
本明細書に記載の機能を実行するためのハードウェア状態機械の実装は、関連する技術における当業者に自明である。
【0075】
さらに他の実施の形態において、本発明は、ハードウェア及びソフトウェアの両者の組み合わせを用いて実装される。
【0076】
本発明のソフトウェアの実施の形態において、上述の方法は、SPSS制御言語により実装することができるが、C++プログラム言語又は当業者によって利用可能な他のプログラム言語等の、しかしこれらに限定されない他のプログラムにより実装することができる。
【0077】
図10〜図12に、本発明の他の実施の形態のブロック図による表記を示す。図10を参照すると、患者1012によって使用され、特にインスリン投与量の測定値及び血中グルコース(「BG」)レベルを記録するためのグルコース計測器1028を本質的に含んでいるシステム1010のブロック図が示されている。グルコース計測器1028によって得られるデータは、好ましくは、適当な通信リンク1014又はデータモデム1032を介して、又は適当なインターネットポータルを介して、パーソナルコンピュータ、PDA、又は携帯電話等のプロセッサ、処理ステーション又はチップ1040に転送される。例えば、格納されるデータは、グルコース計測器1028の内部に格納されていてもよく、適当なインターフェースケーブルを介して、パーソナルコンピュータ1040に直接ダウンロードされ、次いでインターネットを介して処理が行われる地点に送信されてもよい。例としては、インターフェースケーブルを含み、データをパーソナルコンピュータにダウンロードするためのIN TOUCHソフトウェアと互換性のある、LifeScan社製のONE TOUCHモニタリングシステム又は計測器がある。グルコース計測器1028、及び任意のコンピュータ処理モジュール、又は記録媒体は、単一の筐体中に統合されていてもよく、別個の筐体で提供されてもよいことが認識されるべきである。
【0078】
グルコース計測器は、業界において一般的なものであり、BG取り込み機構として作用しうる任意の装置を本質的に含んでいる。BG計測器、又は取り込み機構、装置、ツール、又はシステムは、それぞれの検査のために血液サンプルを吸引(例えば、フィンガープリックにより)し、電気力学的方法によりグルコース濃度を読み取る装置を用いてグルコースレベルを決定するための種々の通常の方法を含んでいる。近年、血液検体の濃度を、血液を吸引することなく決定するための種々の方法が開発されている。例えば、Yanらに付与された米国特許第5,267,152号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)には、近赤外線放射拡散−反射レーザー分光を用いた、血中グルコース濃度を測定するための非侵襲的手法が記載されている。同様の近赤外線分光装置は、Rosenthalらに付与された米国特許第5,086,229号明細書、Robinsonらに付与された米国特許第4,975,581号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)にも記載されている。
【0079】
Stanleyに対して付与された米国特許第5,139,023号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)には、間質液と受容媒体との間に確立された濃度勾配に沿った経皮移動を促進するための透過促進剤(胆汁酸塩等)による経皮血中グルコース監視装置について記載されている。Sembrowichに対して付与された米国特許第5,036,861号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)には、エクリン汗腺からの汗の分泌を促進するためにコリン作動薬を用い、経皮パッチを介して汗を回収する受動的グルコースモニタについて記載されている。汗を回収する同様の装置は、Schoendorferに対して付与された米国特許第5,076,273号明細書、及びSchroederに付与された米国特許第5,140,985号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)にも記載されている。
【0080】
さらに、Glikfeldに対して付与された米国特許第5,279,543号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)には、皮膚を通して、皮膚表面の汗に物質を非侵襲的に採取するためのイオントフォレシスの使用について記載されている。Glikfeldは、血中グルコースをモニタするために、この採取手順を、グルコースに特異的なバイオセンサ又はグルコースに特異的な電極と組み合わせることができることを教示している。さらに、玉田を出願人とする国際公開第96/00110号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)には、検体を回収容器中に移動させるためにイオントフォレシス電極が用いられ、容器中に存在する標的検体を検出するためにバイオセンサを用いられている、標的物質を経皮的にモニタするためのイオントフォレシス装置について記載されている。最後に、Bernerに対して付与された米国特許第6,144,869号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)には、存在する検体の濃度を測定するための採取システムについて記載されている。
【0081】
さらに、BG計測器又は取り込み機構は、留置カテーテル及び皮下組織液の標本を含んでいてもよい。
【0082】
コンピュータ、プロセッサ、又はPDA1040は、糖尿病患者が自ら記録したデータを、予め定義されたフロー手順に従って処理、分析、及び解析し、適当なデータの解析結果を出力するために必要なソフトウェア及びハードウェアを含んでいてよい。コンピュータ1040によって、格納された患者のデータに対して行われるデータ解析及び解釈の結果は、パーソナルコンピュータ940に接続されたプリンタによって生成された、紙に印刷されたレポートの形式であってよい。或いは、データ解釈手順の結果は、パーソナルコンピュータ940に接続された画像表示装置に直接表示されてもよい。結果は、さらにデジタル又はアナログ表示装置に表示されてもよい。好ましくは、結果は、図7又は8に示された指標に従って表示されてもよい。パーソナルコンピュータ1040は、通信ネットワーク1036を介して、健康管理者用コンピュータ1038にデータを転送することができる。通信ネットワーク1036を介して転送されたデータは、糖尿病患者が自ら記録したデータ、又はデータ解釈手順の結果を含んでいてよい。
【0083】
図11に、好ましくは、装置1110が携帯可能で、患者により持ち運び可能であるように十分コンパクトな筐体を有する、患者が操作する装置1110である、糖尿病管理システムを有する他の実施の形態のブロック図を示す。グルコース検査紙(図示しない)を保持するための試験紙ガイドが、筐体1116の表面に位置している。試験紙は、患者1112から採取された血液サンプルを受ける。装置は、マイクロプロセッサ1122及びマイクロプロセッサ1122に接続されたメモリ1124を含んでいてよい。マイクロプロセッサ1122は、種々の計算、及び上で詳細に議論された制御機能を実行するために、メモリ1124に格納されたコンピュータプログラムを実行するように設計されている。
キーパッド1116が、標準的なキーパッドデコーダ1126を介してマイクロプロセッサ1122に接続されていてよい。表示装置1114が、表示装置ドライバ1130を介してマイクロプロセッサ1122に接続されていてよい。表示装置1114は、図7又は8に示された指標を表示することができる。表示装置1114は、デジタル及び/又はアナログであってよい。スピーカ1154及び時計1156がマイクロプロセッサ1122に接続されていてもよい。スピーカは、マイクロプロセッサ1122の制御下で動作し、患者が低血糖又は高血糖の危険を示していることを警告するための可聴音を発生する。
時計1156は、マイクロプロセッサ1122に、現在の日付及び時間を知らせる。
【0084】
また、メモリ1124は、患者1112の血中グルコース値、インスリンの投与量、インスリンの種類、将来の血中グルコース値、インスリンの追加投与量、及び炭水化物の追加量の計算のためにマイクロプロセッサ1122が用いるパラメータを格納している。それぞれの血中グルコース値は、対応する日付及び時間と共にメモリ1124に格納されていてよい。メモリ1124は、好ましくは、電気的消去可能読み出し専用メモリ(EEPROM)等の不揮発性メモリである。
【0085】
また、装置1110は、マイクロプロセッサ1122に接続された血中グルコース計測器1128を含んでいてもよい。グルコース計測器1128は、血中グルコース検査紙上に受けた血液サンプルを測定し、血液サンプルの測定より血中グルコース値を生成するように設計されている。上述のように、このようなグルコース計測器は周知である。グルコース計測器1128は、好ましくは、マイクロプロセッサ1122に直接出力されるデジタル値を生成する。或いは、血中グルコース計測器1128は、アナログ値を生成するタイプのものであってもよい。このような他の実施の形態において、血中グルコース計測器1128は、アナログ−デジタル変換器(図示しない)を介してマイクロプロセッサ1122に接続されている。
【0086】
装置1110は、マイクロプロセッサ1122に接続された入力/出力装置1134、好ましくはシリアルポートをさらに含んでいてよい。ポート1134は、インターフェース、好ましくは標準的なRS−232Cインターフェースにより、モデム1132に接続されていてよい。モデム1132は、装置1110とパーソナルコンピュータ1140、又は健康管理者用コンピュータ1138との間で、通信ネットワーク1136を介して通信接続を確立するためのものである。接続コードを介して、電子機器を接続するための具体的な手法は当業者に周知である。他の代替例は、「ブルートゥース」手法による通信である。
【0087】
或いは、図12は、好ましくは、装置1210が携帯可能で、患者により持ち運び可能であるように十分コンパクトな筐体を有する、患者が操作する、図11に示した装置と同様の装置1210である、糖尿病管理システムを有する他の実施の形態のブロック図を示す。例えば、分離式の、又は着脱式のグルコース計測器又はBG取り込み機構/モジュール1228である。本出願において開示されたアルゴリズムを直接実行し、他のものにデータを転送することなく結果を患者に表示することが可能な自己監視装置は、既に存在している。このような装置の例としては、LifeScan社(米国カリフォルニア州ミルピタス)製のULTRA SMART、及びTherasense社(米国カリフォルニア州アラメダ)製のFREESTYLE TRACKERがある。
【0088】
したがって、本明細書に記載の実施の形態は、インターネット等のデータ通信ネットワーク上に実装することができ、図9〜図12、及び/又はWoodに対して付与された米国特許第5,851,186号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に図示したように、任意の離れた場所に存在するプロセッサ又はコンピュータが、評価結果、計算結果、及び情報にアクセス可能になる。或いは、離れた場所にいる患者が、中央の健康管理者、又は自宅、又は他の遠隔地に、BGデータを送信することができる。
【0089】
図9〜図12において議論した任意の部品/モジュールが、1つ又は複数の筐体中に統合された形で含まれていてもよく、又は分離され、かつ/又は異なる筐体中に重複して含まれていてもよいことは認識されるべきである。
【0090】
図9〜図12中に存在する任意の部品/モジュールが、任意の他の部品/モジュールと、直接、又は間接的に接続されていてもよいことも認識されるべきである。
【0091】
要約すると、本発明の種々の実施の形態は、糖尿病に罹患した個人において血糖管理の最も重要な要素である血糖の変動を評価するための、コンピュータ化された(又はコンピュータ化されていない)データ解析方法及びシステムを提案するものである。この方法は、通常のSMBGデータのみを用いているが、特に、毎日の平均リスク範囲を提供する。
【0092】
本発明の種々の実施の形態の方法、システム、及びコンピュータプログラム製品について可能な実装は、これらに限定されないが、以下のような利点をもたらす。まず第1に、本発明の種々の実施の形態は、今後、高血糖の可能性のある、低血糖の可能性のある、グルコース変動が増大する、又は検査が無効若しくは過剰である期間に関する情報を提供することにより、SMBG検査の有効性を評価することが可能な知的なデータ解釈の要素を導入することで、既存のSMBG装置を改善する。これらはさらに、同様の特徴により、新たなSMBG装置を可能にする。
【0093】
他の利点として、本発明の種々の実施の形態は、糖尿病の管理を補助することを目的とする携帯型機器(PDA又は任意の適用可能な装置若しくはシステム)の改善を可能にする。
【0094】
さらに他の利点として、本発明の種々の実施の形態は、SMBGデータを取り込むソフトウェアを改善する。このソフトウェアは、患者のパーソナルコンピュータ上に存在していてもよく、インターネットポータルを介して使用されてもよい。
【0095】
さらに、本発明の種々の実施の形態により、糖尿病に対する種々の治療(インスリン、又はプラムリンタイド及びエクセナタイド等の変動低下剤)の有効性を評価することができる。
【0096】
さらに、本発明の種々の実施の形態により、新規なインスリン送達装置(インスリンポンプ等)、又は将来の閉ループ糖尿病管理システムの有効性を評価することができる。
【0097】
さらに、本開示の態様には、メッセージが発された直後の時間帯における、(i)高血糖、(ii)低血糖、(iii)グルコース変動の増大、及び(iv)無効な自己検査のパターンを特定するための4つの方法及びアルゴリズムが含まれるが、これらに限定されない。これらのアルゴリズムは、2〜6週間の期間にわたって収集された通常のSMBGデータを用いており、自己監視装置、又は自己監視装置からデータを取り込むためのソフトウェアに含めることができる。全てのアルゴリズムは、特定の個人の治療パターンに対してカスタマイズされたメッセージを発し、それにより、カスタマイズされた固有の治療に対する基盤を提供する。
【0098】
本方法は、糖尿病に罹患した個人に、装置によって、この場合には、患者がBG検査を行う頃に送達されるメッセージのシステムを制御するために、個別に、組み合わせて、又は既述の方法と共に用いることができる。自律行動の理論的モデルは、このようなメッセージが効果的であり、血糖管理の改善をもたらすことを強く示している。
【0099】
参考文献
以下の参考文献は、その全文が参照により本明細書に組み込まれる。
1. Aaby Svendsen P, Lauritzen T, Soegard U, Nerup J. Glycosylated Haemoglobin and Steady−State Mean Blood Glucose Concentration in Type 1 (Insulin−Dependent) Diabetes. Diabetologia, 23: 403−405, 1982.
2. Bolli G: How to ameliorate the problem of hypoglycemia in intensive as well as nonintensive treatment of Type 1 diabetes. Diabetes Care, 22 (Supp. 2), B43−B52, 1999.
3. Clarke WL, Cox D, Gonder−Frederick LA, Carter W, Pohl SL. Evaluating the clinical accuracy of self−blood glucose monitoring systems. Diabetes Care, 10: 622−628, 1987.
4. Cox DJ, Gonder−Frederick LA, Polonsky W, Schlundt D, Julian D, Clarke WL: A multicenter evaluation of blood glucose awareness training−II. Diabetes Care, 18: 523−528, 1995.
5. Cox DJ, Gonder−Frederick LA, Polonsky W, Schlundt D, Julian D, Kovatchev BP, Clarke WL. Blood Glucose Awareness Training (BGAT−II): Long term benefits.
Diabetes Care, 24: 637−642, 2001.
6. Cox DJ, Kovatchev B, Julian D, Gonder−Frederick LA, Polonsky WH, Schlundt DG, Clarke WL. Frequency of severe hypoglycemia in IDDM can be predicted from self−monitoring blood glucose data. Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism 79: 1659−1662, 1994.
7. Cox DJ, Kovatchev BP, Clarke WL, Gonder−Frederick LA, Trajanoski Z. Accuracy of Home Blood Glucose Meters for Prediction of Severe Hypoglycemia (SH). Diabetes, 48, Supplement 1, A101, 1999.
8. Cranston I, Lomas J, Maran A, Macdonald I, Amiel S. Restoration of hypoglycemia unawareness in patients with long duration insulin−dependent diabetes mellitus. Lancet 344:283−287, 1994
9. Cryer PE. Hypoglycaemia: The limiting factor in the glycaemic management of type I and type II diabetes. Diabetologia 45: 937−948, 2002
10. Cryer PE. Iatrogenic hypoglycemia as a cause of hypoglycemia−associated autonomic failure in IDDM: A vicious cycle. Diabetes 41:255−260, 1992
11. Cryer PE: Hypoglycemia: The Limiting factor in the management of IDDM. Diabetes 43: 1378−1389, 1994
12. Dagogo−Jack S, Rattarasarn C, Cryer PE. Reversal of hypoglycemia unawareness, but not defective glucose counterregulation, in IDDM. Diabetes 43:1426−1434, 1994
13. Fanelli C, Epifano L, Rambotti A et al.: Meticulous prevention of hypoglycemia (near−) normalizes magnitude and glycemic thresholds of neuroendocrine responses to, symptoms of, and cognitive function during hypoglycemia in intensively treated patients with IDDM of short duration. Diabetes, 42, 1683−1689, 1993.
14. Fanelli CG, Pampanelli S, Epifano L et al. Longterm recovery from unawareness, deficient counterregulation and lack of cognitive dysfunction during hypoglycemia following institution of rational intensive therapy in IDDM. Diabetologia 37:1265−1276, 1994
15. Gold AE, Frier BM, MacLeod KM, Deary IJ. A structural equation model for predictors of severe hypoglycaemia in patients with insulindependent diabetes mellitus. Diabet Med, 14:309315, 1997.
16. Gold AE, Deary IJ, Frier BM. Recurrent severe hypoglycaemia and cognitive function in type I diabetes. Diabet Med 10:503−508, 1993
17. Henderson JN, Allen KV, Deary IJ, Frier BM. Hypoglycemia in insulin−treated Type 2 diabetes: frequency, symptoms and impaired awareness. Diabet Med 20: 1016−1021, 2003
18. Inouye K, Shum K, Chan O, Mathoo JMR, Matthews SG, Vranic M. Effects of recurrent hyperinsulinemia with and without hypoglycemia on counterregulation in diabetic rats. Am J Physiol Endocrinol Metab 282:E1369−E1379, 2002.
19. Kinsley BT, Weinger K, Bajaj M, Levy CJ, Simonson DC, Quigley M, Cox DJ, Jacobson AM. Blood glucose awareness training and epinephrine responses to hypoglycemia during intensive treatment in type 1 diabetes. Diabetes Care, 22: 1022−1028, 1999.
20. Kovatchev BP, Cox DJ, Farhy LS, Straume M, Gonder−Frederick LA, Clarke, WL. Episodes of Severe Hypoglycemia in Type 1 Diabetes are Preceded, and Followed, within 48 Hours by Measurable Disturbances in Blood Glucose. J of Clinical Endocrinology and Metabolism, 85: 4287−4292, 2000.
21. Kovatchev BP, Cox DJ, Gonder−Frederick LA and WL Clarke. Methods for quantifying self−monitoring blood glucose profiles exemplified by an examination of blood glucose patterns in patients with Type 1 and Type 2 Diabetes. Diabetes Technol Ther, (3): 295−303, 2002.
22. Kovatchev BP, Cox DJ, Gonder−Frederick LA and WL Clarke. Symmetrization of the blood glucose measurement scale and its applications. Diabetes Care 20: 1655−1658, 1997.
23. Kovatchev BP, Cox DJ, Gonder−Frederick LA Young−Hyman D, Schlundt D, Clarke WL. Assessment of risk for severe hypoglycemia among adults with IDDM: Validation of the Low Blood Glucose Index, Diabetes Care 21: 1870−1875, 1998.
24. Kovatchev BP, Cox DJ, Gonder−Frederick LA, Clarke WL. Low Blood Glucose Index Predicts Occurrence of Severe Hypoglycemia Among Adults with IDDM. Diabetes, 47, Supplement 1, A107, 1998.
25. Kovatchev BP, Cox DJ, Gonder−Frederick LA, Clarke WL. Transforming the Blood Glucose Scale: Statistical and Clinical implications. Diabetes, 46, Supplement 1, A268, 1997.
26. Kovatchev BP, Cox DJ, Gonder−Frederick LA, Schlundt D and WL Clarke. Stochastic model of self−regulation decision making exemplified by decisions concerning hypoglycemia. Health Psychology, 17:277−284, 1998.
27. Kovatchev BP, Cox DJ, Kumar A, Gonder−Frederick LA and WL Clarke. Algorithmic Evaluation of Metabolic Control and Risk of Severe Hypoglycemia in Type 1 and Type 2 Diabetes Using Self−Monitoring Blood Glucose (SMBG) Data. Diabetes Technology and Therapeutics, (5): 817−828, 2003
28. Kovatchev BP, Straume M, Cox DJ, Farhy LS. Risk analysis of blood glucose data: A quantitative approach to optimizing the control of insulin dependent diabetes. J of Theoretical Medicine, :1−10, 2001.
29. Kovatchev BP, Cox DJ, Straume M, Farhy LS: Estimating the Speed of Blood Glucose Transitions and its Relationship with Severe Hypoglycemia. Diabetes, 48, Suppl. 1, A363, 1999.
30. Kovatchev BP, Otto E, Cox DJ, Gonder−Frederick LA, Clarke WL (2006). Evaluation of a New Measure of Blood Glucose Variability in Diabetes. Diabetes Care, 29: 2433−2438.
31. Lincoln NB, Faleiro RM, Kelly C, Kirk BA, Jeffcoate WJ. Effect of long−term glycemic control on cognitive function. Diabetes Care 19:656−658, 1996
32. Mathoo JMR, Shi ZQ, Klip A, Vranic M. Opposite effects of acute hypoglycemia and acute hyperglycemia on glucose transport and glucose transporters in perfused rat skeletal muscle. Diabetes 48: 1281−1288, 1999
33. McAulay V, Deary IJ, Frier BM: Symptoms of hypoglycaemia in people with diabetes. Diabet Med 18:690−705, 2001
34. Reichard P, Phil M. Mortality and treatment side effects during long−term intensified conventional insulin treatment in the Stockholm Diabetes Intervention study. Diabetes 43: 313−317, 1994
35. Ryan EA, Shandro T, Green K, Paty BW, Senior PA, Bigam D, Shapiro AMJ, Vantyghem MC. Diabetes 53: 955−962, 2004
36. Santiago JV. Lessons from the Diabetes Control and Complications Trial, Diabetes, 42:1549−1554, 1993.
37. Schlichtkrull J, Munck O, Jersild M. Acta Med Scand 177: 95−102, 1965
38. Service FJ , Molner GD, Rosevear JW, Ackerman E, Gatewood LC, Taylor WF. Diabetes 19: 644−655, 1970
39. The Diabetes Control and Complications Trial Research Group. Hypoglycemia in the Diabetes Control and Complications Trial. Diabetes 46: 271−286, 1997
40. The Diabetes Control and Complications Trial Research Group. The effect of intensive treatment of diabetes on the development and progression of long−term complications of insulin−dependent diabetes mellitus. N Engl J Med 329: 978−986, 1993
41. The diabetes research in children network (DirecNet) study group. A multicenter study of the accuracy of the One Touch(registered) Ultra(registered) home glucose meter in children with Type 1 diabetes.
Diabetes Technol Ther, : 933−942, 2003
42. UK Prospective Diabetes Study Group (UKPDS). Intensive blood−glucose control with sulphonylureas or insulin compared with conventional treatment and risk of complications in patients with type 2 diabetes.
Lancet 352: 837−853, 1998
43. Kovatchev BP, Cox DJ, Gonder−Frederick LA and WL Clarke (1997). Symmetization of the Blood Glucose Measurement Scale and Its Applications, Diabetes Care20, 1655−1658.
44. Kovatchev BP, Straume M, Cox DJ, Farhi LS (2001) Risk Analysis of Blood Glucose Data: A Quantitative Approach to Optimizing the Control of Insulin Dependent Diabetes. J of Theoretical Medicine: 1−10.
45. Kovatchev BP, Cox DJ, Gonder−Frederick LA and WL Clarke (2002). Methods for quantifying self−monitoring blood glucose profiles exemplified by an examination of blood glucose patterns in patients with Type 1 and Type 2 Diabetes. Diabetes Technology and Therapeutics (3): 295−303.
46. Kovatchev BP, Cox DJ, Kumar A, Gonder−Frederick LA,Clarke WL (2003). Algorithmic Evaluation of Metabolic Control and Risk of Severe Hypoglycemia in Type 1 and Type 2 Diabetes Using Self−Monitoring Blood Glucose (SMBG) Data. Diabetes Technology and Therapeutics (5): 817−828.
47. Kovatchev BP, Otto E, Cox DJ, Gonder−Frederick LA, Clarke WL (2006). Evaluation of a New Measure of Blood Glucose Variability in Diabetes. Diabetes Care, 29: 2433−2438.
【0100】
本方法、システム、装置、及びコンピュータプログラム製品の実施の形態の種々の態様は、参照により本明細書に組み込まれ、本出願人を共願人とする以下の米国特許出願、米国特許公報、及びPCT国際特許出願に開示された以下の方法、システム、装置、及びコンピュータプログラム製品を用いて実装することができることは認識されるべきである。
【0101】
2005年4月21日に出願され、発明の名称を「Method, System, and Computer Program Product for Evaluation of the Accuracy of Blood Glucose Monitoring Sensors/Devices」とする、PCT国際特許出願第PCT/US2005/013792号パンフレット、
【0102】
2006年10月18日に出願され、発明の名称を「Method, System and Computer Program Product for Evaluating the Accuracy of Blood Glucose Monitoring Sensors/Devices」とする、米国特許出願第11/578,831号明細書、
【0103】
2001年3月29日に出願され、発明の名称を「Method, System, and Computer Program Product for Evaluation of Glycemic Control in Diabetes Self−Monitoring Data」とする、PCT国際特許出願第PCT/US01/09884号パンフレット、
【0104】
2006年10月18日に出願され、発明の名称を「Method, System and Computer Program Product for Evaluating the Accuracy of Blood Glucose Monitoring Sensors/Devices」とする、米国特許出願番号11/578,831明細書、
【0105】
2005年12月19日に出願され、発明の名称を「Method, System, and Computer Program Product for the Evaluation of Glycemic Control in Diabetes from Self−Monitoring Data」とする、米国特許出願第11/305,946号(出願公開第20060094947号)明細書、
【0106】
2003年8月8日に出願され、発明の名称を「Method, System, and Computer Program Product for the Processing of Self−Monitoring Blood Glucose (SMBG) Data to Enhance Diabetic Self−Management」とする、PCT国際特許出願第PCT/US2003/025053号パンフレット、
【0107】
2005年2月9日に出願され、発明の名称を「Managing and Processing Self−Monitoring Blood Glucose」とする、米国特許出願第10/524,094号(出願公開第2005214892号)明細書、
【0108】
2006年8月29日に出願され、発明の名称を「Method for Improvising Accuracy of Continuous Glucose Sensors and a Continuous Glucose Sensor Using the Same」とする、PCT国際特許出願第PCT/US2006/033724号明細書、
【0109】
2007年1月5日に出願され、発明の名称を「Method, System and Computer Program Product for Evaluation of Blood Glucose Variability in Diabetes from Self−Monitoring Data」とする、PCT国際特許出願第PCT/US2007/000370号明細書、
【0110】
2007年10月26日に出願され、発明の名称を「For Method, System and Computer Program Product for Real−Time Detection of Sensitivity Decline in Analyte Sensors」とする、米国特許出願第11/925,689号明細書、
【0111】
2000年8月21日に出願され、発明の名称を「Method and Apparatus for Predicting the Risk of Hypoglycemia」とする、PCT国際特許出願第PCT/US00/22886号明細書、
【0112】
2005年8月2日に発行され、発明の名称を「Method and Apparatus for Predicting the Risk of Hypoglycemia」とする、米国特許第6,923,763号明細書、及び
【0113】
2007年10月26日に出願され、発明の名称を「For Method, System and Computer Program Product for Real−Time Detection of Sensitivity Decline in Analyte Sensors」とする、PCT国際特許出願第PCT/US2007/082744号明細書。
【0114】
血中グルコースの自己監視装置は、患者が自身の血糖管理を維持することを可能にするための主要なフィードバックとしての役割を果たす通常のSMBGデータを提供する、糖尿病における最近の標準的な観測技法である。本発明のシステム、方法及びコンピュータプログラムコードの態様は、高血糖、低血糖、グルコース変動の増大に関するグルコースの時間的パターン、又は無効な検査を評価することが可能なデータ解釈の要素を導入することにより、既存のSMBG装置を改善することができるが、このことに限定されない。
【0115】
現代のSMBG装置は、今のところ、BGの測定値及び平均等の簡単な統計値に限定された一般的な情報しか患者に提供していない。比較に用いることができる既存のパターン認識法は存在しない。
【0116】
要約すると、本発明は、具体的な実施の形態に関して記載されているが、多くの改変、変形例、変更、置換及び均等物は、当業者に自明である。本発明は、その範囲が、本明細書に記載の特定の実施の形態によって限定されるものではない。実際、本明細書に記載のものに加え、本発明の種々の改変は、上述の記載及び添付された図面より、当業者に自明である。したがって、本発明は、全ての改変及び均等物を含め、特許請求の範囲の本質及び範囲によってのみ限定されるべきである。
【0117】
さらに他の実施の形態は、上で引用した詳細な記載及び特定の例示的な実施の形態に関する図面を読むことにより、当業者にとって容易に自明となる。種々の変形例、改変、及び他の実施の形態が可能であり、したがって、このような変形例、改変、及び実施の形態は全て本出願の本質及び範囲に含まれるとみなされるべきであることが理解されなければならない。例えば、本出願の任意の部分(発明の名称、技術分野、背景技術、発明の要約、要約書、図面等)の内容に関わりなく、そうでない旨が明示されない場合、具体的に記載又は説明された任意のステップ又は要素、このようなステップの特定の順序、又はこのような要素間の特定の相互関係が本出願又は本出願に基づく優先権の主張を伴う出願の任意の請求項に含まれることに対する必要条件は存在しない。さらに、任意のステップは反復されてよく、任意のステップは複数の要素によって実行されてよく、かつ/又は任意の要素は重複していてよい。さらに、任意のステップ又は要素が除外されていてもよく、ステップの順序を変更してもよく、かつ/又は要素の相互関係を変更してもよい。そうでないことが明示されていない場合、具体的に記載又は説明された任意のステップ又は要素、このようなステップの特定の順序、又はこのような要素間の特定の相互関係、任意の特定のサイズ、速度、材質、形状、又はこのような要素の具体的な相互関係について、必要条件は存在しない。したがって、記載及び図面は、事実上、説明のためのものであり、限定的なものではないと見なされるべきである。さらに、本明細書に何らかの数又は範囲が記載されている場合、特に明示されない限り、数及び範囲は、近似値である。本明細書に何らかの範囲が記載されている場合、特に明示されない限り、範囲は、この中に含まれる任意の数値及びこの中に含まれる任意の部分範囲を含んでいる。参照により本明細書に組み込まれた任意の資料(米国/外国特許、米国/外国特許出願、書籍、論文等)に含まれる任意の情報は、これらの情報と、本明細書において開示された他の記載及び図面と矛盾しない程度においてのみ、参照により組み込まれている。本出願の特許請求の範囲又は優先権を無効にしてしまうような矛盾等のこのような矛盾が生じる場合、参照により本明細書に組み込まれている資料における、このような矛盾を生じる情報は、特に、参照により本明細書に組み込まれない。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】血糖管理の主なフィードバックループを示す図である。
【図2】自律行動の確率論的モデルを示す図である。
【図3】計測器による、次の期間の検査パターンの特徴の計算、及びSMBGの測定値に従い、本開示において示されたアルゴリズムのうちの1つを用いたメッセージの出力について説明した、リアルタイムで計測器にメッセージを表示するシステムの概念を示す図である。
【図4】BGのしきい値のパラメータを200mg/dlに設定し、複合確率のしきい値を0.6に設定した場合において、夜間が高血糖のリスクが高い期間として特定された場合を例示した、高血糖の時間的パターンを特定するための計算結果を示す図である。
【図5】BGのしきい値のパラメータを200mg/dlに設定し、複合確率のしきい値を0.6に設定した場合において、午後3時〜7時、及び午後7時〜11時の2つの期間が高血糖のリスクが高い期間として特定された場合を例示した、高血糖の時間的パターンを特定するための計算結果を示す図である。
【図6】BGのしきい値のパラメータを70mg/dlに設定し、複合確率のしきい値を0.1に設定した場合において、午後11時〜午前11時の期間が低血糖のリスクが高い期間として特定された場合を例示した、低血糖の時間的パターンを特定するための計算結果を示す図である。
【図7】ADRRのしきい値のパラメータを40に設定し、複合確率のしきい値を0.6に設定した場合において、午後3時〜7時の期間が変動の大きな期間として特定された場合を例示した、変動の増大パターンを特定するための計算結果を示す図である。
【図8】夜間[午後11時〜午前7時)に、全てのSMBGの測定値のうちわずか3.2%しか測定されなかった被験者Aと、午後(午後3時〜7時)に、わずか4%しか測定されなかった被験者Bの場合について例示した、SMBG検査が有効でないパターンを特定するための計算結果を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態を実施するコンピュータシステムの機能ブロック図である。
【図10】プロセッサ、通信リンク、及びシステムに関する本発明の実施の形態の代替変形例に対する概略ブロック図である。
【図11】プロセッサ、通信リンク、及びシステムに関する本発明の実施の形態の他の代替変形例に対する概略ブロック図である。
【図12】プロセッサ、通信リンク、及びシステムに関する本発明の実施の形態の第3の代替変形例に対する概略ブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、
前記評価に基づいて、続く期間について高血糖のリスクを表示するステップと、を含む、
使用者の高血糖のパターンを特定、及び/又は予測する方法。
【請求項2】
前記評価を行うステップは、
前記グルコース値に基づいて、高血糖への個人の偏移を決定するステップと、
個人の偏移及び絶対偏差に基づいて、前記期間毎の複合確率を決定するステップと、
前記期間毎の複合確率を所定のしきい値と比較するステップとを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎にSMBGの平均と標準偏差を計算するステップを含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎に偏差コントラストを計算するステップを含む、請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数1】

ここで、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、
【数2】

は全SMBG測定値の平均を表し、
【数3】

は、全SMBG測定値の標準偏差を表し、
【数4】

は、期間kにおけるSMBG測定値の標準偏差を表し、Nは、SMBG測定の合計回数を表し、
【数5】

は、期間kにおけるSMBG測定の合計回数を表す、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数6】

ここで、Yは、k以外の期間における平均SMBG測定値の平均を表し、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、SD1は、X−Yの標準偏差の計算値を表す、請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記複合確率が、絶対的なしきい値を超える確率と、比較的個別のしきい値を超える確率とを含む、請求項2記載の方法。
【請求項8】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を超える確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを超える確率を表す、請求項2記載の方法。
【請求項9】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を超える確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、総平均を超える確率を表す、請求項2記載の方法。
【請求項11】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを超える確率を計算するステップを含む、請求項2記載の方法。
【請求項13】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが総平均を超える確率を計算するステップを含む、請求項2記載の方法。
【請求項14】
前記複数のSMBG測定値は、約2〜6週間の監視から収集したSMBGデータを測定時間と共に含む、請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記期間は各々、所定の数のSMBGデータポイントを有する、請求項1記載の方法。
【請求項16】
SMBGデータポイントの前記所定の数が、前記期間毎に少なくとも約5である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記期間が、それぞれの日の24時間を所定の時間を有する時間ビンに分割して構成される、請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記所定の時間が、2〜8時間の間である、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記所定の時間が、24時間より短い、請求項17記載の方法。
【請求項20】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項1記載の方法。
【請求項21】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、続く期間の高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項1記載の方法。
【請求項22】
高血中グルコースのパターンを示すメッセージは、前記続く期間の前に直ちに使用者に受け取られる、請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項21記載の方法。
【請求項24】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約24時間以内に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項1記載の方法。
【請求項25】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約12時間以内に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項1記載の方法。
【請求項26】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約6時間以内に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項1記載の方法。
【請求項27】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、上述のステップの完了時に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項1記載の方法。
【請求項28】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、直近のSMBG検査とほぼ同時に行う、請求項1記載の方法。
【請求項29】
複数のSMBGデータポイントを取り込む取り込みモジュールと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、
前記評価に基づいて、続く期間について高血糖のリスクを表示するステップを実行するようにプログラムされたプロセッサと、を含む、使用者の高血糖のパターンを特定、及び/又は予測するシステム。
【請求項30】
前記評価を行うステップは、
前記グルコース値に基づいて、高血糖への個人の偏移を決定するステップと、
個人の偏移及び絶対偏差に基づいて、前記期間毎の複合確率を決定するステップと、
前記期間毎の複合確率を所定のしきい値と比較するステップとを含む、請求項29記載のシステム。
【請求項31】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎にSMBGの平均と標準偏差を計算するステップを含む、請求項30記載のシステム。
【請求項32】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎に偏差コントラストを計算するステップを含む、請求項30記載のシステム。
【請求項33】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数7】

ここで、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、
【数8】

は全SMBG測定値の平均を表し、
【数9】

は、全SMBG測定値の標準偏差を表し、
【数10】

は、期間kにおけるSMBG測定値の標準偏差を表し、Nは、SMBG測定の合計回数を表し、
【数11】

は、期間kにおけるSMBG測定の合計回数を表す、請求項32記載のシステム。
【請求項34】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数12】

ここで、Yは、k以外の期間における平均SMBG測定値の平均を表し、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、SD1は、X−Yの標準偏差の計算値を表す、請求項32記載のシステム。
【請求項35】
前記複合確率が、絶対的なしきい値を超える確率と、比較的個別のしきい値を超える確率とを含む、請求項30記載のシステム。
【請求項36】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を超える確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを超える確率を表す、請求項30記載のシステム。
【請求項37】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項36記載のシステム。
【請求項38】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を超える確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、総平均を超える確率を表す、請求項30記載のシステム。
【請求項39】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項38記載のシステム。
【請求項40】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを超える確率を計算するステップを含む、請求項30記載のシステム。
【請求項41】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが総平均を超える確率を計算するステップを含む、請求項30記載のシステム。
【請求項42】
前記複数のSMBG測定値は、約2〜6週間の監視から収集したSMBGデータを測定時間と共に含む、請求項29記載のシステム。
【請求項43】
前記期間は各々、所定の数のSMBGデータポイントを有する、請求項29記載のシステム。
【請求項44】
SMBGデータポイントの前記所定の数が、前記期間毎に少なくとも約5である、請求項43記載のシステム。
【請求項45】
前記期間が、それぞれの日の24時間を所定の時間を有する時間ビンに分割して構成される、請求項29記載のシステム。
【請求項46】
前記所定の時間が、2〜8時間の間である、請求項45記載のシステム。
【請求項47】
前記所定の時間が、24時間より短い、請求項45記載のシステム。
【請求項48】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項29記載のシステム。
【請求項49】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、続く期間の高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項29記載のシステム。
【請求項50】
高血中グルコースのパターンを示すメッセージは、前記続く期間の前に直ちに使用者に受け取られる、請求項49記載のシステム。
【請求項51】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項49記載のシステム。
【請求項52】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約24時間以内に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項29記載のシステム。
【請求項53】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約12時間以内に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項29記載のシステム。
【請求項54】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約6時間以内に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項29記載のシステム。
【請求項55】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、上述のステップの完了時に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項29記載のシステム。
【請求項56】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、直近のSMBG検査とほぼ同時に行う、請求項29記載のシステム。
【請求項57】
さらに、高血糖のリスクがある場合、使用者にメッセージを表示する表示モジュールを含む、請求項29記載のシステム。
【請求項58】
コンピュータシステムの少なくとも一つのプロセッサに、使用者の高血糖のパターンを特定、及び/又は予測することを可能にするコンピュータプログラム論理を含む、コンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム論理が、
複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、
前記評価に基づいて、続く期間について高血糖のリスクを表示するステップ、とを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項59】
前記評価を行うステップは、
前記グルコース値に基づいて、高血糖への個人の偏移を決定するステップと、
個人の偏移及び絶対偏差に基づいて、前記期間毎の複合確率を決定するステップと、
前記期間毎の複合確率を所定のしきい値と比較するステップとを含む、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項60】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎にSMBGの平均と標準偏差を計算するステップを含む、請求項59記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項61】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎に偏差コントラストを計算するステップを含む、請求項59記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項62】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数13】

ここで、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、
【数14】

は全SMBG測定値の平均を表し、
【数15】

は、全SMBG測定値の標準偏差を表し、
【数16】

は、期間kにおけるSMBG測定値の標準偏差を表し、Nは、SMBG測定の合計回数を表し、
【数17】

は、期間kにおけるSMBG測定の合計回数を表す、請求項61記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項63】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数18】

ここで、Yは、k以外の期間における平均SMBG測定値の平均を表し、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、SD1は、X−Yの標準偏差の計算値を表す、請求項61記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項64】
前記複合確率が、絶対的なしきい値を超える確率と、比較的個別のしきい値を超える確率とを含む、請求項59記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項65】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を超える確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを超える確率を表す、請求項59記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項66】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項65記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項67】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を超える確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、総平均を超える確率を表す、請求項59記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項68】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項67記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項69】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを超える確率を計算するステップを含む、請求項59記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項70】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが総平均を超える確率を計算するステップを含む、請求項59記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項71】
前記複数のSMBG測定値は、約2〜6週間の監視から収集したSMBGデータを測定時間と共に含む、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項72】
前記期間は各々、所定の数のSMBGデータポイントを有する、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項73】
SMBGデータポイントの前記所定の数が、前記期間毎に少なくとも約5である、請求項72記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項74】
前記期間が、それぞれの日の24時間を所定の時間を有する時間ビンに分割して構成される、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項75】
前記所定の時間が、2〜8時間の間である、請求項74記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項76】
前記所定の時間が、24時間より短い、請求項74記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項77】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項78】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、続く期間の高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項79】
高血中グルコースのパターンを示すメッセージは、前記続く期間の前に直ちに使用者に受け取られる、請求項78記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項80】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項78記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項81】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約24時間以内に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項82】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約12時間以内に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項83】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約6時間以内に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項84】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、上述のステップの完了時に高血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項85】
前記高血糖のリスクを表示するステップは、直近のSMBG検査とほぼ同時に行う、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項86】
さらに、前記コンピュータプログラム論理が、高血糖のリスクがある場合、使用者にメッセージを表示するステップを含む、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項87】
複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、
前記評価に基づいて、続く期間について低血糖のリスクを表示するステップと、を含む、
使用者の低血糖のパターンを特定、及び/又は予測する方法。
【請求項88】
前記評価を行うステップは、
前記グルコース値に基づいて、低血糖への個人の偏移を決定するステップと、
個人の偏移及び絶対偏差に基づいて、前記期間毎の複合確率を決定するステップと、
前記期間毎の複合確率を所定のしきい値と比較するステップとを含む、請求項87記載の方法。
【請求項89】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎にSMBGの平均と標準偏差を計算するステップを含む、請求項88記載の方法。
【請求項90】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎に偏差コントラストを計算するステップを含む、請求項88記載の方法。
【請求項91】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数19】

ここで、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、
【数20】

は全SMBG測定値の平均を表し、
【数21】

【数22】

は、期間kにおけるSMBG測定値の標準偏差を表し、Nは、SMBG測定の合計回数を表し、
【数23】

は、期間kにおけるSMBG測定の合計回数を表す、請求項90記載の方法。
【請求項92】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数24】

ここで、Yは、k以外の期間における平均SMBG測定値の平均を表し、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、SD1は、X−Yの標準偏差の計算値を表す、請求項90記載の方法。
【請求項93】
前記複合確率が、血中グルコースが絶対的なしきい値を下回る確率と、血中グルコースが比較的個別のしきい値を下回る確率とを含む、請求項88記載の方法。
【請求項94】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を下回る確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを下回る確率を表す、請求項88記載の方法。
【請求項95】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項94記載の方法。
【請求項96】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を下回る確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、総平均を下回る確率を表す、請求項88記載の方法。
【請求項97】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項96記載の方法。
【請求項98】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを下回る確率を計算するステップを含む、請求項88記載の方法。
【請求項99】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが総平均を下回る確率を計算するステップを含む、請求項88記載の方法。
【請求項100】
前記複数のSMBG測定値は、約2〜6週間の監視から収集したSMBGデータを測定時間と共に含む、請求項87記載の方法。
【請求項101】
前記期間は各々、所定の数のSMBGデータポイントを有する、請求項87記載の方法。
【請求項102】
SMBGデータポイントの前記所定の数が、前記期間毎に少なくとも約5である、請求項101記載の方法。
【請求項103】
前記期間が、それぞれの日の24時間を所定の時間を有する時間ビンに分割して構成される、請求項87記載の方法。
【請求項104】
前記所定の時間が、2〜8時間の間である、請求項103記載の方法。
【請求項105】
前記所定の時間が、24時間より短い、請求項103記載の方法。
【請求項106】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項87記載の方法。
【請求項107】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、続く期間の低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項87記載の方法。
【請求項108】
低血中グルコースのパターンを示すメッセージは、前記続く期間の前に直ちに使用者に受け取られる、請求項107記載の方法。
【請求項109】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項107記載の方法。
【請求項110】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約24時間以内に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項87記載の方法。
【請求項111】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約12時間以内に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項87記載の方法。
【請求項112】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約6時間以内に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項87記載の方法。
【請求項113】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、上述のステップの完了時に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項87記載の方法。
【請求項114】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、直近のSMBG検査とほぼ同時に行う、請求項87記載の方法。
【請求項115】
複数のSMBGデータポイントを取り込む取り込みモジュールと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、
前記評価に基づいて、続く期間について低血糖のリスクを表示するステップを実行するようにプログラムされたプロセッサと、を含む、使用者の低血糖のパターンを特定、及び/又は予測するシステム。
【請求項116】
前記評価を行うステップは、
前記グルコース値に基づいて、低血糖への個人の偏移を決定するステップと、
個人の偏移及び絶対偏差に基づいて、前記期間毎の複合確率を決定するステップと、
前記期間毎の複合確率を所定のしきい値と比較するステップとを含む、請求項115記載のシステム。
【請求項117】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎にSMBGの平均と標準偏差を計算するステップを含む、請求項116記載のシステム。
【請求項118】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎に偏差コントラストを計算するステップを含む、請求項116記載のシステム。
【請求項119】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数25】

ここで、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、
【数26】

は全SMBG測定値の平均を表し、
【数27】

は、全SMBG測定値の標準偏差を表し、
【数28】

は、期間kにおけるSMBG測定値の標準偏差を表し、Nは、SMBG測定の合計回数を表し、
【数29】

は、期間kにおけるSMBG測定の合計回数を表す、請求項118記載のシステム。
【請求項120】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数30】

ここで、Yは、k以外の期間における平均SMBG測定値の平均を表し、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、SD1は、X−Yの標準偏差の計算値を表す、請求項118記載のシステム。
【請求項121】
前記複合確率が、血中グルコースが絶対的なしきい値を下回る確率と、血中グルコースが比較的個別のしきい値を下回る確率とを含む、請求項116記載のシステム。
【請求項122】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を下回る確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを下回る確率を表す、請求項116記載のシステム。
【請求項123】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項122記載のシステム。
【請求項124】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を下回る確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、総平均を下回る確率を表す、請求項116記載のシステム。
【請求項125】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項124記載のシステム。
【請求項126】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを下回る確率を計算するステップを含む、請求項116記載のシステム。
【請求項127】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが総平均を下回る確率を計算するステップを含む、請求項116記載のシステム。
【請求項128】
前記複数のSMBG測定値は、約2〜6週間の監視から収集したSMBGデータを測定時間と共に含む、請求項115記載のシステム。
【請求項129】
前記期間は各々、所定の数のSMBGデータポイントを有する、請求項115記載のシステム。
【請求項130】
SMBGデータポイントの前記所定の数が、前記期間毎に少なくとも約5である、請求項129記載のシステム。
【請求項131】
前記期間が、それぞれの日の24時間を所定の時間を有する時間ビンに分割して構成される、請求項115記載のシステム。
【請求項132】
前記所定の時間が、2〜8時間の間である、請求項131記載のシステム。
【請求項133】
前記所定の時間が、24時間より短い、請求項131記載のシステム。
【請求項134】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項115記載のシステム。
【請求項135】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、続く期間の低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項115記載のシステム。
【請求項136】
低血中グルコースのパターンを示すメッセージは、前記続く期間の前に直ちに使用者に受け取られる、請求項135記載のシステム。
【請求項137】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項135記載のシステム。
【請求項138】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約24時間以内に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項115記載のシステム。
【請求項139】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約12時間以内に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項115記載のシステム。
【請求項140】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約6時間以内に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項115記載のシステム。
【請求項141】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、上述のステップの完了時に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項115記載のシステム。
【請求項142】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、直近のSMBG検査とほぼ同時に行う、請求項115記載のシステム。
【請求項143】
さらに、低血糖のリスクがある場合、使用者にメッセージを表示する表示モジュールを含む、請求項115記載のシステム。
【請求項144】
コンピュータシステムの少なくとも一つのプロセッサに、使用者の低血糖のパターンを特定、及び/又は予測することを可能にするコンピュータプログラム論理を含む、コンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム論理が、
複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎にグルコース値の評価を行うステップと、
前記評価に基づいて、続く期間について低血糖のリスクを表示するステップ、とを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項145】
前記評価を行うステップは、
前記グルコース値に基づいて、低血糖への個人の偏移を決定するステップと、
個人の偏移及び絶対偏差に基づいて、前記期間毎の複合確率を決定するステップと、
前記期間毎の複合確率を所定のしきい値と比較するステップとを含む、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項146】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎にSMBGの平均と標準偏差を計算するステップを含む、請求項145記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項147】
前記偏移を決定するステップは、前記期間毎に偏差コントラストを計算するステップを含む、請求項145記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項148】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数31】

ここで、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、
【数32】

は全SMBG測定値の平均を表し、
【数33】

は、全SMBG測定値の標準偏差を表し、
【数34】

は、期間kにおけるSMBG測定値の標準偏差を表し、Nは、SMBG測定の合計回数を表し、
【数35】

は、期間kにおけるSMBG測定の合計回数を表す、請求項147記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項149】
前記偏差コントラストを、以下の式によって算出し、
【数36】

ここで、Yは、k以外の期間における平均SMBG測定値の平均を表し、Xは、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、SD1は、X−Yの標準偏差の計算値を表す、請求項147記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項150】
前記複合確率が、血中グルコースが絶対的なしきい値を下回る確率と、血中グルコースが比較的個別のしきい値を下回る確率とを含む、請求項145記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項151】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を下回る確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを下回る確率を表す、請求項145記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項152】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項151記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項153】
前記複合確率を、以下の式によって算出し、
CP(α1)=P(α1).Φ(t
ここで、P(α1)は、前記期間毎の、平均SMBGが所定のしきい値レベルα1を下回る確率を表し、Φ(t)は、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、総平均を下回る確率を表す、請求項145記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項154】
前記Φ(t)は、中心正規分布の分布関数である、請求項153記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項155】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが、残りの期間の平均SMBGデータを下回る確率を計算するステップを含む、請求項145記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項156】
前記複合確率を決定するステップは、前記期間毎の前記平均SMBGデータが総平均を下回る確率を計算するステップを含む、請求項145記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項157】
前記複数のSMBG測定値は、約2〜6週間の監視から収集したSMBGデータを測定時間と共に含む、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項158】
前記期間は各々、所定の数のSMBGデータポイントを有する、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項159】
SMBGデータポイントの前記所定の数が、前記期間毎に少なくとも約5である、請求項158記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項160】
前記期間が、それぞれの日の24時間を所定の時間を有する時間ビンに分割して構成される、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項161】
前記所定の時間が、2〜8時間の間である、請求項160記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項162】
前記所定の時間が、24時間より短い、請求項160記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項163】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項164】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、続く期間の低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項165】
低血中グルコースのパターンを示すメッセージは、前記続く期間の前に直ちに使用者に受け取られる、請求項164記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項166】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項164記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項167】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約24時間以内に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項168】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約12時間以内に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項169】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約6時間以内に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項170】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、上述のステップの完了時に低血糖のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項171】
前記低血糖のリスクを表示するステップは、直近のSMBG検査とほぼ同時に行う、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項172】
さらに、低血糖のリスクがある場合、使用者にメッセージを表示する表示モジュールを含む、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項173】
複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎に血中グルコース変動を評価するステップと、
前記評価に基づいて、続く期間について変動増大のリスクを表示するステップと、を含む、
使用者の高いグルコース変動のパターンを特定、及び予測する方法。
【請求項174】
前記評価するステップが、
期間毎に、他の期間よりも高い変動を有する個人の確率を決定するステップと、
前記SMBGデータポイントを、変換関数に従って変換して、或いは、変換せずに、変動の全マーカーを決定するステップと、
前記期間毎の前記個人の確率と前記変動の全マーカーとを、所定のしきい値と比較するステップと、を含む、請求項173記載の方法。
【請求項175】
前記変換関数を、以下の式によって、算出し、
f(BG,a,b)=c.[(ln(BG))−b}]
ここで、BGは、mg/dl単位で測定した場合、a=1.084、b=5.38、及びc=1.509であり、BGは、mmol/l単位で測定した場合、a=1.026、b=1.861、及びc=1.794である、請求項174記載の方法。
【請求項176】
前記個人の確率を決定するステップは、前記変換した前記SMBGデータポイント各々の少なくとも一部について少なくとも一つのリスク偏差を算出するステップを含む、請求項174記載の方法。
【請求項177】
前記リスク偏差を算出するステップは、標準リスク偏差の比を算出するステップを含む、請求項176記載の方法。
【請求項178】
前記標準リスク偏差は、以下の式によって算出し、
【数37】

ここで、RSDは、期間kにおけるSMBG測定値のリスク標準偏差を表し、
【数38】

は、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、
【数39】

は、直近の30日間のi日目の期間kにおけるSMBG測定値を表し、Nは、SMBG測定の合計回数を表し、
【数40】

は、期間kにおけるSMBG測定の回数を表す、請求項177記載の方法。
【請求項179】
前記比は、略中心正規分布を有し、以下の式によって算出し、
=5*(RSD/RSD−1)
ここで、RSDは、期間kにおけるSMBG測定値のリスク標準偏差を表し、RSDは、全SMBG測定値のリスク標準偏差を表す、請求項177記載の方法。
【請求項180】
期間が、他の期間よりも高い変動を有する確率を、以下の式によって算出し、
P(Z>0)=Φ(Z
ここで、Φが、中心正規分布の分布関数である、請求項174記載の方法。
【請求項181】
前記変動の全マーカーが、ADRRを有する、請求項174記載の方法。
【請求項182】
前記ADRRは、以下の式によって算出し、
【数41】

ここで、LRは、所定の期間iを有する期間における最大低血糖リスク値を表し、HRは、所定の期間iを有する期間における最大高血糖リスク値を表し、LR+HRは、所定の期間iを有する期間において算出したリスク範囲を表し、複数の血中グルコースデータポイントを所定の期間i=1,2,…,Mを有する期間に収集する、請求項181記載の方法。
【請求項183】
複数のSMBG測定値が、約2〜6週間の監視から収集したSMBGデータを測定時間と共に含む、請求項173記載の方法。
【請求項184】
前記期間は各々、所定の数のSMBGデータポイントを有する、請求項173記載の方法。
【請求項185】
SMBGデータポイントの前記所定の数が、前記期間毎に少なくとも約5である、請求項184記載の方法。
【請求項186】
前記期間が、それぞれの日の24時間を所定の時間を有する時間ビンに分割して構成される、請求項173記載の方法。
【請求項187】
前記所定の時間が、2〜8時間の間である、請求項186記載の方法。
【請求項188】
前記所定の時間が、24時間より短い、請求項186記載の方法。
【請求項189】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項173記載の方法。
【請求項190】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、続く期間について高い血中グルコース変動のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項173記載の方法。
【請求項191】
変動増大のリスクを表示するメッセージは、前記続く期間の前に直ちに使用者に受け取られる、請求項173記載の方法。
【請求項192】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項190記載の方法。
【請求項193】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約24時間以内に変動増大のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項173記載の方法。
【請求項194】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約12時間以内に変動増大のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項173記載の方法。
【請求項195】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約6時間以内に変動増大のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項173記載の方法。
【請求項196】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、上述のステップの完了時に変動増大のパターンを発するステップを有する、請求項173記載の方法。
【請求項197】
複数のSMBGデータポイントを取り込む取り込みモジュールと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎に血中グルコース変動を評価するステップと、
前記評価に基づいて、続く期間について変動増大のリスクを表示するステップとを実行するようにプログラムされたプロセッサと、を含む、使用者の高いグルコース変動のパターンを特定、及び予測するシステム。
【請求項198】
前記評価するステップが、
期間毎に、他の期間よりも高い変動を有する個人の確率を決定するステップと、
前記SMBGデータポイントを、変換関数に従って変換して、或いは、変換せずに、変動の全マーカーを決定するステップと、
前記期間毎の前記個人の確率と前記変動の全マーカーとを、所定のしきい値と比較するステップと、を含む、請求項197記載のシステム。
【請求項199】
前記変換関数を、以下の式によって、算出し、
f(BG,a,b)=c.[(ln(BG))−b}]
ここで、BGは、mg/dl単位で測定した場合、a=1.084、b=5.38、及びc=1.509であり、BGは、mmol/l単位で測定した場合、a=1.026、b=1.861、及びc=1.794である、請求項198記載のシステム。
【請求項200】
前記個人の確率を決定するステップは、前記変換した前記SMBGデータポイント各々の少なくとも一部について少なくとも一つのリスク偏差を算出するステップを含む、請求項198記載のシステム。
【請求項201】
前記リスク偏差を算出するステップは、標準リスク偏差の比を算出するステップを含む、請求項200記載のシステム。
【請求項202】
前記標準リスク偏差は、以下の式によって算出し、
【数42】

ここで、RSDは、期間kにおけるSMBG測定値のリスク標準偏差を表し、
【数43】

は、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、
【数44】

は、直近の30日間のi日目の期間kにおけるSMBG測定値を表し、Nは、SMBG測定の合計回数を表し、
【数45】

は、期間kにおけるSMBG測定の回数を表す、請求項201記載のシステム。
【請求項203】
前記比は、略中心正規分布を有し、以下の式によって算出し、
=5*(RSD/RSD−1)
ここで、RSDは、期間kにおけるSMBG測定値のリスク標準偏差を表し、RSDは、全SMBG測定値のリスク標準偏差を表す、請求項201記載のシステム。
【請求項204】
期間が、他の期間よりも高い変動を有する確率を、以下の式によって算出し、
P(Z>0)=Φ(Z
ここで、Φが、中心正規分布の分布関数である、請求項198記載のシステム。
【請求項205】
前記変動の全マーカーが、ADRRを有する、請求項198記載のシステム。
【請求項206】
前記ADRRは、以下の式によって算出し、
【数46】

ここで、LRは、所定の期間iを有する期間における最大低血糖リスク値を表し、HRは、所定の期間iを有する期間における最大高血糖リスク値を表し、LR+HRは、所定の期間iを有する期間において算出したリスク範囲を表し、複数の血中グルコースデータポイントを所定の期間i=1,2,…,Mを有する期間に収集する、請求項205記載のシステム。
【請求項207】
複数のSMBG測定値が、約2〜6週間の監視から収集したSMBGデータを測定時間と共に含む、請求項197記載のシステム。
【請求項208】
前記期間は各々、所定の数のSMBGデータポイントを有する、請求項197記載のシステム。
【請求項209】
SMBGデータポイントの前記所定の数が、前記期間毎に少なくとも約5である、請求項208記載のシステム。
【請求項210】
前記期間が、それぞれの日の24時間を所定の時間を有する時間ビンに分割して構成される、請求項197記載のシステム。
【請求項211】
前記所定の時間が、2〜8時間の間である、請求項210記載のシステム。
【請求項212】
前記所定の時間が、24時間より短い、請求項210記載のシステム。
【請求項213】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項197記載のシステム。
【請求項214】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、続く期間について高い血中グルコース変動のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項197記載のシステム。
【請求項215】
変動増大のパターンを示すメッセージは、前記続く期間の前に直ちに使用者に受け取られる、請求項214記載のシステム。
【請求項216】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項214記載のシステム。
【請求項217】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約24時間以内に変動増大のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項197記載のシステム。
【請求項218】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約12時間以内に変動増大のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項197記載のシステム。
【請求項219】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約6時間以内に変動増大のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項197記載のシステム。
【請求項220】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、上述のステップの完了時に変動増大のパターンを発するステップを有する、請求項197記載のシステム。
【請求項221】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、直近のSMBG検査とほぼ同時に行う、請求項197記載のシステム。
【請求項222】
さらに、グルコース変動のリスクが高い場合、使用者にメッセージを表示する表示モジュールを含む、請求項197記載のシステム。
【請求項223】
コンピュータシステムの少なくとも一つのプロセッサに、使用者の高いグルコース変動のパターンを特定、及び/又は予測することを可能にするコンピュータプログラム論理を含む、コンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム論理が、
複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎に血中グルコース変動を評価するステップと、
前記評価に基づいて、続く期間について変動増大のリスクを表示するステップと、を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項224】
前記評価するステップが、
期間毎に、他の期間よりも高い変動を有する個人の確率を決定するステップと、
前記SMBGデータポイントを、変換関数に従って変換して、或いは、変換せずに、変動の全マーカーを決定するステップと、
前記期間毎の前記個人の確率と前記変動の全マーカーとを、所定のしきい値と比較するステップと、を含む、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項225】
前記変換関数を、以下の式によって、算出し、
f(BG,a,b)=c.[(ln(BG))−b}]
ここで、BGは、mg/dl単位で測定した場合、a=1.084、b=5.38、及びc=1.509であり、BGは、mmol/l単位で測定した場合、a=1.026、b=1.861、及びc=1.794である、請求項224記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項226】
前記個人の確率を決定するステップは、前記変換した前記SMBGデータポイント各々の少なくとも一部について少なくとも一つのリスク偏差を算出するステップを含む、請求項224記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項227】
前記リスク偏差を算出するステップは、標準リスク偏差の比を算出するステップを含む、請求項226記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項228】
前記標準リスク偏差は、以下の式によって算出し、
【数47】


ここで、RSDは、期間kにおけるSMBG測定値のリスク標準偏差を表し、
【数48】

は、期間kにおける平均SMBG測定値を表し、
【数49】

は、直近の30日間のi日目の期間kにおけるSMBG測定値を表し、Nは、SMBG測定の合計回数を表し、
【数50】

は、期間kにおけるSMBG測定の回数を表す、請求項227記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項229】
前記比は、略中心正規分布を有し、以下の式によって算出し、
=5*(RSD/RSD−1)
ここで、RSDは、期間kにおけるSMBG測定値のリスク標準偏差を表し、RSDは、全SMBG測定値のリスク標準偏差を表す、請求項227記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項230】
期間が、他の期間よりも高い変動を有する確率を、以下の式によって算出し、
P(Z>0)=Φ(Z
ここで、Φが、中心正規分布の分布関数である、請求項224記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項231】
前記変動の全マーカーが、ADRRを有する、請求項224記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項232】
前記ADRRは、以下の式によって算出し、
【数51】

ここで、LRは、所定の期間iを有する期間における最大低血糖リスク値を表し、HRは、所定の期間iを有する期間における最大高血糖リスク値を表し、LR+HRは、所定の期間iを有する期間において算出したリスク範囲を表し、複数の血中グルコースデータポイントを所定の期間i=1,2,…,Mを有する期間に収集する、請求項231記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項233】
複数のSMBG測定値が、約2〜6週間の監視から収集したSMBGデータを測定時間と共に含む、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項234】
前記期間は各々、所定の数のSMBGデータポイントを有する、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項235】
SMBGデータポイントの前記所定の数が、前記期間毎に少なくとも約5である、請求項224記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項236】
前記期間が、それぞれの日の24時間を所定の時間を有する時間ビンに分割して構成される、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項237】
前記所定の時間が、2〜8時間の間である、請求項236記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項238】
前記所定の時間が、24時間より短い、請求項236記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項239】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項240】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、続く期間について高い血中グルコース変動のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項241】
変動増大のパターンを示すメッセージは、前記続く期間の前に直ちに使用者に受け取られる、請求項240記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項242】
前記続く期間が、次の期間を含む、請求項241記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項243】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約24時間以内に変動増大のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項244】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約12時間以内に変動増大のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項245】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、複数のSMBGデータポイントを取り込んでから約6時間以内に変動増大のパターンを示すメッセージを発するステップを有する、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項246】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、上述のステップの完了時に変動増大のパターンを発するステップを有する、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項247】
前記変動増大のリスクを表示するステップは、直近のSMBG検査とほぼ同時に行う、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項248】
さらに、グルコース変動のリスクが高い場合、使用者にメッセージを表示する表示モジュールを含む、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項249】
複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎にSMBG測定値の割合を算出するステップと、
前記割合を所定のしきい値と比較するステップと、
前記期間における無効(ineffective)な検査を表示するステップとを含む、を含む、
使用者の検査が無効であるパターンを特定、及び/又は予測する方法。
【請求項250】
前記無効な検査を表示するステップは、前記期間について検査が無効であることを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項249記載の方法。
【請求項251】
前記メッセージは、前記割合が所定のしきい値を下回る場合、検査が不十分であることの警告を含む、請求項249記載の方法。
【請求項252】
前記メッセージは、前記割合が所定のしきい値を超える場合、検査が過剰であることの警告を含む、請求項249記載の方法。
【請求項253】
複数のSMBGデータポイントを取り込む取り込みモジュールと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎にSMBG測定値の割合を算出するステップと、
前記割合を所定のしきい値と比較するステップと、
前記期間における無効な検査を表示するステップとを実行するようにプログラムされたプロセッサと、を含む、
使用者の検査が無効であるパターンを特定、及び/又は予測するシステム。
【請求項254】
前記無効な検査を表示するステップは、前記期間について検査が無効であることを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項253記載のシステム。
【請求項255】
前記メッセージは、前記割合が所定のしきい値を下回る場合、検査が不十分であることの警告を含む、請求項253記載のシステム。
【請求項256】
前記メッセージは、前記割合が所定のしきい値を超える場合、検査が過剰であることの警告を含む、請求項253記載のシステム。
【請求項257】
コンピュータシステムの少なくとも一つのプロセッサに、使用者の検査が無効であるパターンを特定、及び/又は予測することを可能にする、コンピュータプログラム論理を含むコンピュータが使用可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム論理が、
複数のSMBGデータポイントを取り込むステップと、
所定の時間を有する期間内の前記複数のSMGBデータポイントを分類するステップと、
前記期間毎にSMBG測定値の割合を算出するステップと、
前記割合を所定のしきい値と比較するステップと、
前記期間における無効な検査を表示するステップとを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項258】
前記無効な検査を表示するステップは、前記期間について検査が無効であることを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項257記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項259】
前記メッセージは、前記割合が所定のしきい値を下回る場合、検査が不十分であることの警告を含む、請求項257記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項260】
前記メッセージは、前記割合が所定のしきい値を超える場合、検査が過剰であることの警告を含む、請求項257記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項261】
前記高血糖のリスクを表示するステップが、使用者が開始した行動、又は所定の時間とほぼ同時に、高血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項262】
前記高血糖のリスクを表示するステップが、リアルタイム、又は所定の時間に、高血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項263】
前記使用者が開始した行動は、1以上のSMBGデータポイントを取り込むことである、請求項261記載の方法。
【請求項264】
前記所定の時間が、前記1以上のSMBGデータポイントを取り込んでから24時間以内である、請求項261又は請求項262記載の方法。
【請求項265】
前記高血糖のリスクを表示するステップが、使用者が開始した行動、又は所定の時間とほぼ同時に、高血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項29記載のシステム。
【請求項266】
前記高血糖のリスクを表示するステップが、リアルタイム、又は所定の時間に、高血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項29記載のシステム。
【請求項267】
前記使用者が開始した行動は、1以上のSMBGデータポイントを取り込むことである、請求項265記載のシステム。
【請求項268】
前記所定の時間が、前記1以上のSMBGデータポイントを取り込んでから24時間以内である、請求項265又は請求項266記載のシステム。
【請求項269】
前記高血糖のリスクを表示するステップが、使用者が開始した行動、又は所定の時間とほぼ同時に、高血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項270】
前記高血糖のリスクを表示するステップが、リアルタイム、又は所定の時間に、高血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項58記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項271】
前記使用者が開始した行動は、1以上のSMBGデータポイントを取り込むことである、請求項269記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項272】
前記所定の時間が、前記1以上のSMBGデータポイントを取り込んでから24時間以内である、請求項269又は請求項270記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項273】
前記低血糖のリスクを表示するステップが、使用者が開始した行動、又は所定の時間とほぼ同時に、低血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項87記載の方法。
【請求項274】
前記低血糖のリスクを表示するステップが、リアルタイム、又は所定の時間に、低血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項87記載の方法。
【請求項275】
前記使用者が開始した行動は、1以上のSMBGデータポイントを取り込むことである、請求項273記載の方法。
【請求項276】
前記所定の時間が、前記1以上のSMBGデータポイントを取り込んでから24時間以内である、請求項273又は請求項274記載の方法。
【請求項277】
前記低血糖のリスクを表示するステップが、使用者が開始した行動、又は所定の時間とほぼ同時に、低血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項115記載のシステム。
【請求項278】
前記低血糖のリスクを表示するステップが、リアルタイム、又は所定の時間に、低血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項115記載のシステム。
【請求項279】
前記使用者が開始した行動は、1以上のSMBGデータポイントを取り込むことである、請求項277記載のシステム。
【請求項280】
前記所定の時間が、前記1以上のSMBGデータポイントを取り込んでから24時間以内である、請求項277又は請求項278記載のシステム。
【請求項281】
前記低血糖のリスクを表示するステップが、使用者が開始した行動、又は所定の時間とほぼ同時に、低血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項282】
前記低血糖のリスクを表示するステップが、リアルタイム、又は所定の時間に、低血糖のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項144記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項283】
前記使用者が開始した行動は、1以上のSMBGデータポイントを取り込むことである、請求項281記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項284】
前記所定の時間が、前記1以上のSMBGデータポイントを取り込んでから24時間以内である、請求項281又は請求項282記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項285】
前記変動増大のリスクを表示するステップが、前記複数のSMBGデータポイントを取り込むのとほぼ同時に、高い変動のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項173記載の方法。
【請求項286】
前記変動増大のリスクを表示するステップが、使用者が開始した行動、又は所定の時間とほぼ同時に、高い変動のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項173記載の方法。
【請求項287】
前記変動増大のリスクを表示するステップが、リアルタイム、又は所定の時間に、高い変動のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項173記載の方法。
【請求項288】
前記使用者が開始した行動は、1以上のSMBGデータポイントを取り込むことである、請求項286記載の方法。
【請求項289】
前記所定の時間が、前記1以上のSMBGデータポイントを取り込んでから24時間以内である、請求項286又は請求項287記載の方法。
【請求項290】
前記変動増大のリスクを表示するステップが、使用者が開始した行動、又は所定の時間とほぼ同時に、高い変動のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項197記載のシステム。
【請求項291】
前記変動増大のリスクを表示するステップが、リアルタイム、又は所定の時間に、高い変動のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項197記載のシステム。
【請求項292】
前記使用者が開始した行動は、1以上のSMBGデータポイントを取り込むことである、請求項290記載のシステム。
【請求項293】
前記所定の時間が、前記1以上のSMBGデータポイントを取り込んでから24時間以内である、請求項290又は請求項291記載のシステム。
【請求項294】
前記変動増大のリスクを表示するステップが、使用者が開始した行動、又は所定の時間とほぼ同時に、高い変動のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項295】
前記変動増大のリスクを表示するステップが、リアルタイム、又は所定の時間に、高い変動のパターンを表示するメッセージを発するステップを含む、請求項223記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項296】
前記使用者が開始した行動は、1以上のSMBGデータポイントを取り込むことである、請求項294記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項297】
前記所定の時間が、前記1以上のSMBGデータポイントを取り込んでから24時間以内である、請求項294又は請求項295記載のコンピュータプログラム製品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2008−194452(P2008−194452A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−326871(P2007−326871)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【出願人】(506062584)ユニバーシティ オブ ヴァージニア パテント ファウンデーション (9)
【出願人】(596159500)ライフスキャン・インコーポレイテッド (100)
【氏名又は名称原語表記】Lifescan,Inc.
【住所又は居所原語表記】1000 Gibraltar Drive,Milpitas,California 95035,United States of America
【Fターム(参考)】