説明

糖尿病の予防・改善用機能性食品

【課題】本発明の課題は、糖尿病予防・改善剤を含む糖尿病予防・改善作用を有する機能性食品又は食品素材を提供するものである。
【解決手段】菌床人工栽培された乾燥茶樹きのこ(Agrocybe aegerita(Brig.)Sing)子実体の乾燥粉末や乾燥物又は乾燥粉末の熱水抽出液を投与する。また、乾燥茶樹きのこ子実体の乾燥粉末や乾燥物又は乾燥粉末の熱水抽出液を食品原料又は食品素材原料の一部として、糖尿病予防・改善剤用機能性食品又は食品素材を調製する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、茶の採取木に自生する茶樹きのこ(学名:Agrocybe aegerita(Brig.)Sing)の乾燥物又はその処理物を有効成分とする糖尿病予防・改善剤や、糖尿病予防・改善作用を有する機能性食品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、運動不足など生活のスタイルの変化、肉食を主とする食生活の変化、インスタント食品やファーストフードなどを食する食の変化など種々の要因により、生活習慣病に罹るヒトが増え続けており、特に生活習慣病の代表的なものが糖尿病である。糖尿病は、インスリン作用の不足による慢性高血糖を主徴とし、いろいろな代謝異常を伴う疾病群である。糖尿病は、インスリン依存性糖尿病(1型糖尿病)とインスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)に大別され、脳卒中や心臓病の危険因子となることが知られている。また、神経障害、網膜症、腎臓障害などの合併症による生活の質の低下も重大な問題である。糖尿病の患者数は、人口の1割以上といわれている。
【0003】
このような増加の一途をたどる糖尿病に対し、合成の薬剤ではなく、自然の日常的に食するものであれば、患者の負担は種々の点で軽減されるものと考えられる。従来、生薬と称して植物を原料とし、生の植物体や、それを乾燥して煎じ又は抽出して服用することが知られている。最近では、そのような健康維持に供せられる植物やキノコ類から効率的に工場規模でエキスを製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、特定の植物又はキノコが、糖尿病の予防・治療に対して有効であることが知られており、例えば、ニガカシュウ(Dioscorea bulbifera)の塊根、葉、茎のアルコール抽出物中に血糖降下物質が見出されており(例えば、特許文献2参照)、あるいは、ミカン科、ミカン属の一種で、フィリピン、中国南部の原産で、東南アジアで広く栽培されるキンカン類とミカン類の雑種からなる矮性柑橘類の全果(果皮を含む果実)の抽出物を含有する血糖上昇を抑制するための機能性食品が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
さらに、きのこの一種であるアガリクス・ブラゼイエキスを有効成分として含有する血糖降下剤やアガリクスのセルラーゼ処理物を有効成分として含有する血糖値調節剤が知られており(例えば、特許文献4、5参照)、同様にきのこの一種であるエゾハリタケ科(Climacodontaceae)のキノコの子実体又はその処理物を有効成分とする糖尿病予防・改善剤(例えば、特許文献6参照)や、小麦粉を主原料とする食品であって、山伏茸(Hericium erinaceum)が必須原料として配合されてなる健康食品が、優れた血糖降下作用を発揮するものであることが知られている(例えば、特許文献7参照)。
【0005】
また、茶樹茸に関しては、旨味成分と免疫機能物質を多く含むことや、茶樹茸を常圧下90℃以上の熱水で1時間〜1.2時間かけてエキスを抽出し、濾固液分離後に55℃以下で減圧濃縮を行って固形分30%以下に調整し、この濃縮液を加熱殺菌して、その後噴霧して乾燥し、茶樹茸エキス粉末の製造方法が知られている(例えば、特許文献8参照)。
【0006】
【特許文献1】特開平11−196818号公報
【特許文献2】特開2002−154978号公報
【特許文献3】特開2003−199527号公報
【特許文献4】特開平11−80014号公報
【特許文献5】特開2004−155667号公報
【特許文献6】特開2002−187851号公報
【特許文献7】特開2000−166499号公報
【特許文献8】特開2004−65094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、血糖値上昇抑制効果等を有する糖尿病の予防・改善剤や、かかる糖尿病予防・改善剤を含む糖尿病予防・改善作用を有する機能性食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するため、調味料として利用できる旨味と癌等に対する薬効成分を有する茶樹きのこに注目し、新たな薬効成分があるのではないかと鋭意研究した結果、顕著な血糖上昇抑制効果のあることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、(1)乾燥茶樹きのこ又はその処理物を含有することを特徴とする糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材や、(2)乾燥茶樹きのこ又はその処理物を含有し、糖尿病の予防・改善作用を有するものであることを特徴とし、糖尿病の予防・改善のために用いられるものである旨の表示を付した糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材や、(3)乾燥茶樹きのこ又はその処理物と、羅布麻(ヤンロン茶)とを含有することを特徴とする糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材や、(4)さらに、キトサン、水溶性キトサン、セルロース、ヘミセルロース、難消化性デキストリン、リグニン、寒天、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム、αリポ酸、コエンザイムQ10、ビタミンE、ビタミンC、イチョウ葉、桑葉、βカロテン、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、βクリプトキサンチン、カテキン、ウコン、ブルーベリー、クランベリー、シソ種子、ビタミンB、亜鉛、セレン、及びパパイヤエキス末から選ばれる1種以上の成分を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか記載の糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材や、(5)処理物が、茶樹きのこの乾燥粉末であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか記載の機能性食品又は食品素材や、(6)処理物が、乾燥茶樹きのこ又はその乾燥粉末の熱水抽出液であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか記載の機能性食品又は食品素材や、(7)処理物が、乾燥茶樹きのこ又はその乾燥粉末の熱水抽出液を乾燥した抽出物であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか記載の機能性食品又は食品素材や、(8)処理物が、乾燥茶樹きのこを素揚げしたものであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか記載の機能性食品又は食品素材や、(9)お茶、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、ジュース、牛乳、豆乳、酒類、コーヒー、スポーツ飲料であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか記載の機能性食品又は食品素材や、(10)プリン、クラッカー、ビスケット、乾パン、クッキー、パン、ケーキ、ゼリー、煎餅などの焼き菓子、羊羹などの和菓子、冷菓、チューインガム等のパン・菓子類や、うどん、そば等の麺類や、かまぼこ、ハム、魚肉ソーセージ等の魚肉練り製品や、みそ、しょう油、ドレッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味類や、チーズ、バター等の乳製品や、豆腐、こんにゃく、その他佃煮、餃子、コロッケ、サラダであることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか記載の機能性食品又は食品素材に関する。
【0010】
また本発明は、(11)乾燥茶樹きのこ又はその処理物を添加した食品又は食品素材を、糖尿病の予防・改善用の食品又は食品素材として使用する方法や、(12)乾燥茶樹きのこ又はその処理物を、糖尿病の予防・改善用の食品又は食品素材の配合剤として使用する方法や、(13)乾燥茶樹きのこ又はその処理物を食品又は食品素材に添加することを特徴とする糖尿病の予防・改善用の食品又は食品素材を製造する方法や、(14)処理物が、茶樹きのこの乾燥粉末であることを特徴とする(11)〜(13)のいずれか記載の方法や、(15)処理物が、乾燥茶樹きのこ又はその乾燥粉末の熱水抽出液であることを特徴とする(11)〜(13)のいずれか記載の方法や、(16)処理物が、乾燥茶樹きのこ又はその乾燥粉末の熱水抽出液を乾燥した抽出物であることを特徴とする(11)〜(13)のいずれか記載の方法や、(17)処理物が、乾燥茶樹きのこを素揚げしたものであることを特徴とする(11)〜(13)のいずれか記載の方法に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の糖尿病の予防・改善剤や糖尿病予防・改善作用を有する機能性食品は、天然物であるきのこに由来し、かつ血糖上昇抑制作用を有することから、乾燥粉末、熱水抽出物、又はこれらを含む機能性食品の形態で摂取することにより、糖尿病の予防効果や糖尿病の治療効果が期待できる。茶樹きのこ子実体の乾燥物を原料として利用することにより、味がよく安全なきのこを日常的に食することによって前記効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
中国福建省威武山近郊の茶樹に自生する茶樹きのこは、傘が薄く、茎が長いのが特徴であり、また、その旨味の秘密は含有されているアミノ酸の多さにあり、グルタミン酸はシイタケの約4倍、昆布の約10倍、アスパラギン酸はシイタケの約40倍、18種類全てのアミノ酸を含有し、特に必須アミノ酸含有は多い。表1には、乾燥粉末100g当たりに含有される各種アミノ酸含量(mg)の(財)日本食品分析センターによる分析結果が示されている。また表2には、乾燥茶樹きのこ粉末に含まれるビタミン類の含量の(財)日本食品分析センターによる分析結果が示され、疲労回復に有用なビタミンB群が豊富に含まれていることがわかる。さらに(財)日本食品分析センターによる分析の結果、乾燥茶樹きのこ粉末には、アガリクス等の有効成分として有名なβ‐グルカンが約20%含有(アガリクスは10%前後)され、また表3に示されているように、食物繊維も豊富に含まれる。
【0013】
【表1】


【0014】
【表2】


【0015】
【表3】


【0016】
本発明の糖尿病の予防・改善剤としては、乾燥茶樹きのこ又はその処理物を有効成分とするものであれば特に制限されず、また本発明の糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材(すなわち、糖尿病の予防・改善のために用いられるものである旨の表示を付した機能性食品又は食品素材)としては、乾燥茶樹きのこ又はその処理物を含有するものであれば特に制限され得ず、本発明の糖尿病予防・改善剤や糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材は、血糖値上昇抑制などの糖尿病予防・治療剤や症状改善剤として有利に用いることができる。
【0017】
本発明の糖尿病の予防・改善剤や糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材(すなわち、糖尿病の予防・改善のために用いられるものである旨の表示を付した機能性食品又は食品素材)は、乾燥茶樹きのこ又はその処理物と、羅布麻(ヤンロン茶)とを含有させることも可能であり、これらは血糖値上昇を抑え、糖の吸収を緩やかにする作用を持つことから、例えば、低血糖症等の弊害のない糖尿病の予防・治療剤や、症状改善剤、更に生活習慣病の予防に有利に用いることができる。
【0018】
本発明の糖尿病の予防・改善剤や糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材(すなわち、糖尿病の予防・改善のために用いられるものである旨の表示を付した機能性食品又は食品素材)は、さらにキトサン、水溶性キトサン、セルロース、ヘミセルロース、難消化性デキストリン、リグニン、寒天、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム、αリポ酸、コエンザイムQ10、ビタミンE、ビタミンC、イチョウ葉、桑葉、βカロテン、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、βクリプトキサンチン、カテキン、ウコン、ブルーベリー、クランベリー、シソ種子、ビタミンB、亜鉛、セレン、及びパパイヤエキス末から選ばれる1種以上の成分を含有させることも可能であり、これら食物繊維、抗酸化成分又はビタミン、ミネラル、酵素など配合することで茶樹きのこの血糖値上昇抑制効果をより顕著にすることが期待できる。
【0019】
本発明に用いる茶樹きのことして、自然界に自生する天然の茶樹きのこ子実体あるいは人工栽培された子実体のいずれでもよいが、天然のものは産出量が少なく、その上、採取後の茶樹きのこは、シェルフライフが僅か1週間で、傘もちょっと触ると落ちてしまうほど脆い。したがって、成分含量等の品質が安定した人工栽培された茶樹きのこ子実体の方が好ましい。人工栽培方法として特に制限されないが、成分含量等の品質が安定した茶樹きのこを安価かつ周年安定的に収穫することができる菌床栽培の方が天然の茶樹による栽培よりも好ましい。ここで、菌床栽培とは原木等を用いるとなく、保水体と栄養源から成る素材に種菌を接種し、温度、湿度、照度などを制御した環境下で栽培する方法をいう。人工栽培で得られた茶樹きのこを乾燥したものが安全であることは、茶樹きのこに用いられる農薬の残留の有無についての(財)日本食品分析センターによる分析結果(表4参照)から、安全であることが確かめられている。
【0020】
【表4】


【0021】
本発明に用いられる乾燥茶樹きのこは、子実体を乾燥することにより得ることができ、乾燥方法としては、この種のきのこの乾燥に用いられる方法であれば特に制限されるものではなく、天日乾燥や熱風乾燥やこれら天日乾燥と熱風乾燥の組合せ処理を具体的に例示することができる。また、乾燥条件は特に制限されるものではないが、例えば、熱風乾燥における乾燥温度としては40〜90℃、特に60〜70℃で5〜9時間加熱することが好ましく、この温度範囲で乾燥することにより、焦げ臭の発生や、茶樹きのこ中に含まれる有効成分の変質を抑えることができる。また、乾燥茶樹きのこの処理物としては、乾燥子実体の粉末や、この乾燥粉体を、カプセル化、錠剤化又は顆粒化したものや、乾燥子実体や乾燥粉末の溶媒抽出液や、この溶媒抽出液をスプレードライや凍結乾燥等により乾燥した粉末状又は固状の抽出物や、この抽出物をカプセル化、錠剤化又は顆粒化したものや、乾燥子実体や乾燥粉末のセルラーゼ処理等の酵素処理物、乾燥子実体や乾燥粉末の乳酸菌、酵母等による発酵処理物などを挙げることができ、乾燥子実体や乾燥粉末の溶媒抽出液の調製に用いられる溶媒としては、常温水、熱水、含水エタノール、エタノール等を挙げることができるが、特に熱水による抽出が好ましい。また上記のように、抽出後、固液分離後濃縮してこの濃縮液を噴霧乾燥して粉末を得ることや、凍結乾燥して固形物を得ることもできる。さらに、上記乾燥粉末や噴霧乾燥粉末を常法により顆粒化、カプセル化、錠剤化することもできる。子実体中の血糖上昇抑制効果を有する成分の収率向上、不活性化防止、食品素材としての使用形態等の点で、子実体の乾燥粉体、子実体の熱水抽出液、該熱水抽出液から得られる乾燥粉体等が好ましい。さらに、本発明の乾燥茶樹きのこの処理物としては、乾燥茶樹きのこを温度165〜175℃で、7〜20秒間素揚げしたものを用いることもでき、またフライ後の過剰の付着油脂はフライ直後に遠心分離機によってより完全に除去することが出来る。この素揚げ品は長期間の保存性を持ち、そのまま食して美味しく、衛生的に安全で、適時適量食べることが出来るため、特に本発明の糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材として利用できる。
【0022】
本発明の糖尿病予防・改善剤は、特に空腹時血糖値を低下させることができ、血糖値上昇抑制等の糖尿病予防・改善作用を有することから、糖尿病の予防剤や症状改善剤として、さらに食品に添加配合することにより該食品を糖尿病予防・改善作用を有する機能性食品とするための薬理組成物素材として有利に用いることができる。そして、本発明の糖尿病予防・改善剤を医薬品として用いる場合は、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、溶解補助剤、等張剤などの各種調剤用配合成分を添加することができる。これら糖尿病の予防若しくは改善治療剤は、経口的又は非経口的に投与することができる。すなわち通常用いられる投与形態、例えば粉末、顆粒、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば溶液、乳剤、懸濁液等の剤型にしたものを非経口投与することができるが、経口的に投与することが好ましい。また、投与量は、症状、性別、年齢等に応じて、摂取量は適宜調整することができるが、通常、成人1日当たり、乾燥子実体換算で1g〜100g、好ましくは5〜50g、より好ましくは10〜30gを1回又は2〜3回に分けて摂取することにより糖尿病の予防・改善効果がもたらされる。また、医者から処方されて服用している糖尿病の薬に加え、本発明の糖尿病予防・改善剤を服用してもよい。
【0023】
上記本発明の糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材は、かかる糖尿病予防・改善剤を飲食品原料の一部として用いたり、あるいは製造工程又は製造後に添加・配合することにより得ることができる。かかる機能性食品としては特に制限されるものではなく、クッキー、パン、ビスケット、乾パン、ケーキ、煎餅などの焼き菓子、ラムネ菓子などの錠菓、羊羹などの和菓子、プリン、ゼリー、アイスクリーム類などの冷菓、チューインガム、飴等の菓子類や、クラッカー、チップス等のスナック類や、うどん、そば等の麺類や、かまぼこ、ハム、魚肉ソーセージ等の魚肉練り製品や、チーズ、バターなどの乳製品や、みそ、しょう油、ドレッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味類や、豆腐、こんにゃく、その他佃煮、餃子、コロッケ、サラダ、スープ、シチュー等の各種総菜や、お茶、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、ジュース、牛乳、豆乳、酒類、コーヒー、紅茶、煎茶、ウーロン茶、スポーツ飲料等の各種飲料などを具体的に例示することができる。例えば、茶樹きのこ子実体の乾燥品を微粉末化し、該微粉末を常法に従い打錠することにより錠菓を製造することができ、この場合かかる微粉末を造粒した後に打錠することもできる。また、茶樹きのこ子実体乾燥品を微粉末化し、これに乳糖、デキストリン、乾燥酵母等を配合したものを打錠することもできる。
【0024】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
【実施例1】
【0025】
(乾燥茶樹きのこの製造)
乾燥茶樹きのこの製造工程の概略を図1に示す。図1に従って説明すると、第1工程(原料の配合)では、木屑等の保水体とフスマ等の栄養源を含有する栽培用培養源を配合し、第2工程(菌床の殺菌)では、混合された培養培地である菌床を高圧蒸気殺菌等の殺菌手段により殺菌が施され、第3工程(冷却)では、約48時間の室温放置により冷却される。第4工程(菌の接種)では、接種室で茶樹きのこ菌の接種が行われ、第5工程(菌の養成)では、18℃〜25℃、35日〜45日菌の養成(培養)を行う。第6工程(成熟)では、栽培室にて20℃〜25℃で10日〜15日間成熟させ、第7工程(栽培)では、栽培室にて、温度18℃〜22℃、湿度90%〜95%に設定し、7日〜10日位で出芽させ、第8工程(収穫)では、傘2〜7cmに成長した段階で収穫する。第9工程(乾燥)では、天日乾燥1日、その後、約60℃での熱風乾燥9時間を経て乾燥茶樹きのこを得る。
【実施例2】
【0026】
(治療例1)
71歳の男性は、1991年糖尿病と診断され、それ以来、食事療法、運動療法を医師の指導のもとで治療を行っており、治療薬は、オイグルコン(Euglcon 商標名、一般名はグリベンクラミドという)を1991年より1.25mg/日、2001年より1.88mg/日、2003年より2.5mg服用している。2004年6月3日までは、オイグルコン2.5mg/日、6月3日以降は、医師の許可を得て、オイグルコン2.5mg/日に加えて、本発明の乾燥した茶樹きのこ5gを約150ccの熱湯で抽出したエキスを、朝、晩2回飲用した。図2は、2004年3月21日〜同年6月30日までの血糖値(空腹時)の測定結果を示す(空腹時血糖値が血漿1デシリットル当たり110ミリグラム未満は「正常」、126以上は「糖尿病型」、その間の110以上126未満は「境界型」と判定される。)。また、図3は、ほぼ同一期間で月に1回の血糖値指標ヘモグロビンA1C(HbA1C)の測定結果である。赤血球の蛋白質ヘモグロビンとブドウ糖とが結合して生成するヘモグロビンA1Cは、空腹時血糖値が日々変更するのに比べて過去1〜2ヶ月の平均血糖値を反映するので血糖コントロールの指標になる数値である。
【0027】
図2から、本発明の茶樹きのこを服用した6月3日以降には、血糖値(mg/dl)100以下となった日が1回あり、100を僅かに超えたのが4回、110程度が3回あり、服用前ではこのような低い値は見られず、本発明の茶樹きのこが血糖上昇抑制効果を奏することがわかった。また、図3より、本発明の茶樹きのこを服用後ヘモグロビンA1Cが6.9に下がっており、服用前にはこのような低い値は示さなかったことから、本発明の血糖上昇抑制効果は、このヘモグロビンA1C値からも明らかである。
【実施例3】
【0028】
(治療例2)
糖尿病に罹患している65歳の男性は、医師による指導によって朝食前後、昼食前後、夕食前後、1日3回0.8ml/回のインスリン注射による治療を4ヶ月前から行っている。最近2ヶ月は、1日3回の前記の処方によるインスリン注射を続けており、6月13日より、医師の許可を得て、インスリン注射に加えて乾燥した茶樹きのこの微粉末2gを朝、昼、晩の食後3回服用した。図4に、最近2ヶ月の携帯式血糖測定器による空腹時血糖値の測定結果を示す。また、図5に、通院している医師によるヘモグロビンA1C(HbA1C)の3ヶ月のデータを示す。図4によると、服用開始後、血糖値は服用前に比較して明らかに低下の傾向を示したことが分る。即ち、服用前は、血糖値200mg/dl前後であるのに対し、服用後は、血糖値200mg/dlを超えることはなく、150mg/dlに近い値も示している。また、検査時前1〜2ヶ月間の平均血糖値を反映するといわれる血糖値の指標であるヘモグロビンA1C(HbA1C)の値が服用後大幅に改善されており、本発明の血糖値上昇抑制効果については、このヘモグロビンA1C値からも明らかである。
【実施例4】
【0029】
(機能性スナック食品の製造)
強力小麦粉70重量部、茶樹きのこ乾燥微粉末23重量部、発芽玄米乾燥粉末7重量部、生イースト3重量部、イーストフード0.1重量部、グルテン5重量部、砂糖10重量部、食塩1重量部、マーガリン4重量部に水50重量部を加え、縦型ミキサーにて20分間ミキシングした。その後、30℃で5時間生地をホイロで醗酵した。その後、生地のガス抜き・整形を行ってから、厚さ0.5mm、縦50mm、横50mmの大きさの四角状にカットして50mm×50mmの角状整形生地の10箇所にガス抜きの穴をあけ、オーブンで焼成してクラッカー状のスナックを得た。このクラッカー状のスナックは、茶褐色のクリスピーなスナック食品であり、20%の茶樹きのこ粉末を含有する保存性に富んだ携帯可能な低カロリーの保健スナック食品である。
【実施例5】
【0030】
(機能性飲料の製造)
茶樹きのこを30メッシュパスの粉末とし、10倍の水を加え98℃30分で加熱攪拌抽出した後、pHを5.5に調節し、セルラーゼAP3(天野製薬社製)を0.1重量%添加して45℃で4時間酵素処理を行った。反応液を90℃に加温して反応停止後固液分離し、処理液を定法に従い噴霧乾燥を行い、噴霧乾燥品を得た。この噴霧乾燥品は吸湿性の茶褐色、ほのかに甘い香りとうまみを持った可溶性の粉末であった。
【0031】
緑茶の葉30重量部を70℃の水900重量部で5分間抽出し、粗濾過で茶殻を除去した後、濾紙を用いた吸引濾過によって700重量部の緑茶抽出液を得た。この緑茶抽出液300重量部に対し、上記茶樹きのこの抽出液の噴霧乾燥品5重量部を添加するとともに、L−アスコルビン酸、炭酸水素ナトリウムを適量加えてpH5〜6になるように調整し、水を加えて全体を1000重量部とした。これを缶詰とし、120℃で10分間殺菌し、冷却して緑茶保健飲料を得た。この緑茶保健飲料は茶樹きのこ由来の豊富なアミノ酸によって独特のうまみを持ち、温めても冷やしてもおいしく、必要によっては無理なく継続的な飲用が可能な血糖値改善のための保健食品である。
【実施例6】
【0032】
(機能性飴菓子の製造)
水飴と砂糖類(白砂糖、ザラメ、黒砂糖等を含む)とを飴材料とし、これに所要量の水を加えて150℃程度に加熱し、全体を撹拌しながら水飴状にし、その水飴状の材料を70℃以下に冷ました後に、未だ粘性がある間に掻き混ぜまたは混練するようにしながら乾燥された茶樹きのこの粉末30重量%を振りかけるようにして添加し、きのこ粉末が全体に略均等に行き渡るようにする。その後に、飴材料を引き延ばすようにして適宜の型内に入れて成形し、冷ましてから離型して、ドロップ形状の飴菓子を形成し、ドロップ状の飴菓子を得た。
【実施例7】
【0033】
(機能性茶樹きのこ素揚げ品の製造)
乾燥茶樹きのこ500gを金網製の籠に詰め込まずに隙間を持たせて配置し、170℃に加熱した植物性フライ油脂36Lの油槽に10秒間浸漬してフライした。フライ後付着した過剰の油を滴下除去した後、放冷し茶樹きのこ素揚げ品675gを得た。本品は香ばしい香りと味を持った、褐色のカリットした歯ごたえの良いスナック様食品で、大人にも子供にも好まれるものであった。
【0034】
以上のように、本発明の茶樹きのこ又はその処理物は、糖尿病の予防・改善薬や機能性食品又は食品素材として利用できることが明らかとなった。次に、本発明の茶樹きのこと一般的機能性素材として知られる各種補助成分とを組み合わせた数例の茶樹きのこの製剤加工品を製造し、その一例について茶樹きのこ加工品の血糖値上昇抑制効果を確認した。
【実施例8】
【0035】
補助成分が添加された茶樹きのこ加工品の血糖値上昇抑制効果について調査するに先立ち、茶樹きのこ加工品を製造した(表5参照)。
【0036】
(茶樹きのこ加工品Aの製造)
茶樹きのこ加工品Aの全量100重量部に対し、活性成分として実施例1で製造した乾燥茶樹きのこ粉末60重量部と、補助成分として、広く市販されている羅布麻(ヤンロン茶)粉末30重量部と、パパイヤエキス末10重量部(有限会社コーソ社製)とを混合して茶樹きのこ加工品Aを得た(表5A参照)。
【0037】
(茶樹きのこ加工品Bの製造)
茶樹きのこ加工品Bの全量100重量部に対し、活性成分として実施例1で製造した乾燥茶樹きのこ粉末60重量部と、補助成分として、水溶性キトサン粉末30重量部(キトサン食品工業株式会社製)と、広く市販されているウコン末9重量部と、ビタミンC1重量部とを混合して茶樹きのこ加工品Bを得た(表5B参照)。
【0038】
(茶樹きのこ加工品Cの製造)
茶樹きのこ加工品Cの全量100重量部に対し、活性成分として実施例1で製造した乾燥茶樹きのこ粉末70重量部と、補助成分として、広く市販されている難消化性デキストリン30重量部とを混合して茶樹きのこ加工品Cを得た(表5C参照)。
【0039】
【表5】

【実施例9】
【0040】
(茶樹きのこ加工品の血糖値上昇抑制効果)
実施例8で製造した茶樹きのこ加工品Aの血糖値上昇抑制効果について動物試験を行い検討した。以下に動物試験方法とその結果を示す。なお、この試験は財団法人日本食品分析センターの協力のもと実施した。
【0041】
(試験動物)
6週齢のICR系雄マウスを日本エスエルシー株式会社から購入し、6日間の予備飼育を行って一般状態に異常のないことを確認した後、試験に使用した。試験動物はポリカーボネート製ゲージに各5匹収容し、室温23℃±2℃、照明時間12時間/日に設定した飼育室において飼育した。飼料[マウス・ラット・ハムスター用ガンマ線照射飼料;CRF−1、オリエンタル酵母工業株式会社製]]及び飲料水(水道水)は自由に摂取させた。
【0042】
(群設定)
実施例8で製造した茶樹きのこ加工品A(以下、検体とする。)をグルコースと共に投与する群(試験群)、グルコースのみを投与する群(糖対照群)及び検体のみを投与する群(検体対照群)を設定し、各群の動物数は6匹とした(表6参照)。評価は試験群と糖対照群との間で行い、検体対照群は、検体のみを投与することによる血糖値の推移を確認するため設定した。
【表6】

【0043】
(試験液の調製)
試験群、糖対照群及び検体対照群において投与される試験液は、以下に示すように、検体濃度及び/又はグルコース濃度を200mg/mLとして調製した。
(1)試験群
検体4.00g及びグルコース4.00gに注射用水を加え、20mLとした(検体濃度、グルコース濃度ともに200mg/mL)。
(2)糖対照群
グルコース4.00gに注射用水を加え、20mLとした(グルコース濃度:200mg/mL)
(3)検体対照群
検体4.00gに注射用水を加え、20mLとした(検体濃度:200mg/mL)
【0044】
(糖負荷試験)
マウスを16時間以上絶食させた後、血糖値及び体重を測定し、血糖値及び体重が群間でばらつきが生じないように群分けを行った。10ml/kgの容量で各種試験液を、胃ゾンテを用いて単回経口投与した。投与時を0分とし、15、30、60,90、120、240及び300分にACCU-CHECK Active(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社製)を用い、尾の先端を切断して得られた血液から血糖値を測定した。ただし、投与時の血糖値を下回った群はその時点で測定を終了した。
【0045】
(評価)
検体の投与による血糖値上昇抑制効果の評価は、試験群と糖対照群の血糖の最大値を比較し、検体の摂取により血糖値の上昇が抑制されたか否かにより行った。また、グルコース濃度曲線下面積(以下、AUCとする。)をグルコース吸収量の指標とし、検体の摂取によりグルコースの吸収が抑制されたか否かを評価した。ここでのグルコースAUCとは、縦軸を血糖値(mg/dL)、横軸を時間(h)としたグラフにおける、投与時の血糖値を通る時間軸に平行な直線と、血糖値推移との曲線に囲まれた面積と定義した。ただし、測定終了時の血糖値は考慮せず、試験群は240分、糖対照群は120分、検体対照群は60分までの結果により評価した。
【0046】
(試験結果)
1.血糖値の最大値の比較(表7及び図6参照)
糖対照群は投与後30分に血糖値が最大に達し(346.2±38.8mg/dL)、180分で投与時の値を下回った。
【0047】
一方、試験群では、血糖値は投与後60分に最大に達したが(206.3mg±51.5mg/dL)、糖対照群と比較してその値は有意に低かった(p<0.05)。その後、緩やかに減少し、投与後300分に投与時の値を下回った。
【0048】
また、検体対照群ではわずかに血糖値の上昇がみとめられたが、投与後90分には投与時の値を下回った。結果は平均値±標準偏差で示した。また、検定により、有意水準5%以下を有意とした。
【表7】

【0049】
2.グルコースAUC(表8及び図7参照)
試験群及び糖対照群のグルコースAUCはそれぞれ212.1±92.9mg/dL・h及び251.6±54.4mg/dL・hであり、統計学的有意差は認められなかった。検体対照群のグルコースAUCは、21.1±13.0mg/dL・hで、試験群及び糖対照群の1/10であった。結果は平均値±標準偏差で示した。また、検定により、有意水準5%以下を有意とした。
【表8】

【0050】
以上の結果より、検体をグルコースと共に投与した群(試験群)では、グルコースのみを投与した群(糖対照群)と比較して血糖の最大値は有意に低値を示した。また、血糖値が最大に達するまでの時間が遅延し、投与時の値に戻るまでの時間が延長した。したがって、本試験条件下で検体をグルコースと共に摂取した際、血糖値の上昇を抑え、上昇速度を緩やかにする作用を持つことが確認された。
【0051】
しかし、グルコースAUCを比較したところ群間に差は認められなかったことから、グルコース吸収量は抑制されないものと考えられた。なお、検体のみを投与したとき、血糖値のわずかな上昇が認められたが、グルコースAUCは他の2群に比べて十分に小さかった。よって、検体に含まれるグルコース量は本試験の結果に影響を及ぼす程ではなかったと考えられる。
【0052】
以上のように、本発明の茶樹きのこ加工品は、血糖値の上昇を抑え、糖の吸収を緩やかにする作用を持つことから、例えば、低血糖症等の弊害のない糖尿病の予防・治療薬として利用できることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明で用いる乾燥茶樹きのこの製造例を示す。
【図2】本発明の茶樹きのこの服用前と服用中(6月2日以降)の血糖値(空腹時)測定結果を示す図である。
【図3】本発明の茶樹きのこの服用前と服用中(6月2日以降)のHbA1C測定結果を示す図である。
【図4】本発明の茶樹きのこの服用前と服用中(6月13日以降)の血糖値(空腹時)測定結果を示す図である。
【図5】本発明の茶樹きのこの服用前と服用中(6月13日以降)のHbA1C測定結果を示す図である。
【図6】本発明の試験群、糖対照群及び検体対照群の糖負荷後(各種試験液投与後)の血糖値の推移を示す図である。
【図7】本発明の試験群、糖対照群及び検体対照群の糖負荷後(各種試験液投与後)のグルコースAUCの算出結果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥茶樹きのこ又はその処理物を含有することを特徴とする糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材。
【請求項2】
乾燥茶樹きのこ又はその処理物を含有し、糖尿病の予防・改善作用を有するものであることを特徴とし、糖尿病の予防・改善のために用いられるものである旨の表示を付した糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材。
【請求項3】
乾燥茶樹きのこ又はその処理物と、羅布麻(ヤンロン茶)とを含有することを特徴とする糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材。
【請求項4】
さらに、キトサン、水溶性キトサン、セルロース、ヘミセルロース、難消化性デキストリン、リグニン、寒天、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム、αリポ酸、コエンザイムQ10、ビタミンE、ビタミンC、イチョウ葉、桑葉、βカロテン、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、βクリプトキサンチン、カテキン、ウコン、ブルーベリー、クランベリー、シソ種子、ビタミンB、亜鉛、セレン、及びパパイヤエキス末から選ばれる1種以上の成分を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の糖尿病の予防・改善用機能性食品又は食品素材。
【請求項5】
処理物が、茶樹きのこの乾燥粉末であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の機能性食品又は食品素材。
【請求項6】
処理物が、乾燥茶樹きのこ又はその乾燥粉末の熱水抽出液であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の機能性食品又は食品素材。
【請求項7】
処理物が、乾燥茶樹きのこ又はその乾燥粉末の熱水抽出液を乾燥した抽出物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の機能性食品又は食品素材。
【請求項8】
処理物が、乾燥茶樹きのこを素揚げしたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の機能性食品又は食品素材。
【請求項9】
お茶、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、ジュース、牛乳、豆乳、酒類、コーヒー、スポーツ飲料であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の機能性食品又は食品素材。
【請求項10】
プリン、クラッカー、ビスケット、乾パン、クッキー、パン、ケーキ、ゼリー、煎餅などの焼き菓子、羊羹などの和菓子、冷菓、チューインガム等のパン・菓子類や、うどん、そば等の麺類や、かまぼこ、ハム、魚肉ソーセージ等の魚肉練り製品や、みそ、しょう油、ドレッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味類や、チーズ、バター等の乳製品や、豆腐、こんにゃく、その他佃煮、餃子、コロッケ、サラダであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の機能性食品又は食品素材。
【請求項11】
乾燥茶樹きのこ又はその処理物を添加した食品又は食品素材を、糖尿病の予防・改善用の食品又は食品素材として使用する方法。
【請求項12】
乾燥茶樹きのこ又はその処理物を、糖尿病の予防・改善用の食品又は食品素材の配合剤として使用する方法。
【請求項13】
乾燥茶樹きのこ又はその処理物を食品又は食品素材に添加することを特徴とする糖尿病の予防・改善用の食品又は食品素材を製造する方法。
【請求項14】
処理物が、茶樹きのこの乾燥粉末であることを特徴とする請求項11〜13のいずれか記載の方法。
【請求項15】
処理物が、乾燥茶樹きのこ又はその乾燥粉末の熱水抽出液であることを特徴とする請求項11〜13のいずれか記載の方法。
【請求項16】
処理物が、乾燥茶樹きのこ又はその乾燥粉末の熱水抽出液を乾燥した抽出物であることを特徴とする請求項11〜13のいずれか記載の方法。
【請求項17】
処理物が、乾燥茶樹きのこを素揚げしたものであることを特徴とする請求項11〜13のいずれか記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−75125(P2007−75125A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−335052(P2006−335052)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【分割の表示】特願2006−531793(P2006−531793)の分割
【原出願日】平成17年8月15日(2005.8.15)
【出願人】(504310641)
【Fターム(参考)】