説明

糖尿病及び関連症状の治療のための組み合わせ治療

本発明はDPP-4 インヒビターとGPR119アゴニストの組み合わせ、並びに、代謝性疾患、特に糖尿病(特に2型真性糖尿病)及びこれらに関連する症状を治療し、かつ/又は予防するためのこれらの組み合わせの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はGPR119アゴニストとの或る種のDPP-4 インヒビターの組み合わせだけでなく、代謝性疾患、特に糖尿病(特に2型真性糖尿病)及びこれらに関連する症状を治療及び/又は予防するためのこれらの組み合わせの使用に関する。DPP-4 インヒビター及びGPR119アゴニスト(夫々が本明細書に特定されたとおりである)を含む医薬組成物がまた意図されている。
【背景技術】
【0002】
真性糖尿病は世界中の1億人以上の人々を苦しめている重大な代謝性疾患である。米国では、1200万人より多くの糖尿病患者がおり、600,000の新しい症例が毎年診断されている。それは生活の質及び期待の重大な低下をもたらす高頻度の合併症のためにますます流行している。糖尿病関連微小血管合併症のために、2型糖尿病は現在工業化世界で成人発症の視力喪失、腎不全、及び切断の最も頻繁な原因である。加えて、2型糖尿病の存在が心血管疾患のリスクの2〜4倍の増加と関連している。
UKPDS (英国有望糖尿病研究) は現在の治療薬、例えば、メトホルミン、スルホニル尿素又はインスリンによる集中治療が血糖調節の制限された改善 (HbA1c の差約0.9%) のみをもたらすことを実証した。加えて、集中治療中の患者でさえも、アーム血糖調節が経時でかなり劣化し、これがβ-細胞機能の劣化の原因であった。糖尿病はまた眼の背後の網膜の損傷の主たる原因であり、白内障及び緑内障のリスクを増大する。最後に、糖尿病は、特に脚及び足中の、神経損傷と関連し、これは痛みを感じる能力を妨げ、重大な感染症に寄与する。一緒にされると、糖尿病合併症は世界中の死亡の主たる原因の一つである。
それ故、血糖調節、疾患軽減特性並びに心血管罹患率及び死亡率の減少に関して良好な効力を有すると同時に改善された安全性プロフィールを示す薬物についての満たされない医療上の要望がある。
肥満はカロリー摂取とエネルギー消費のインバランスの結果である。それはインスリン耐性及び糖尿病と高度に相関関係がある。しかしながら、肥満-糖尿病症候群に関係する分子メカニズムは明らかではない。肥満の早期発生中に、増大されたインスリン分泌がインスリン耐性と釣り合い、患者を高血糖から保護するが、数十年後に、β細胞機能が劣化し、非インスリン依存性糖尿病が肥満集団の約20%で発生する。こうして、肥満は糖尿病の主たるリスク因子になっていたが、患者の一部を脂肪蓄積に応答するインスリン分泌の変化にかかりやすくする因子は現在知られないままである。肥満は同様に心血管疾患を発生するリスクをかなり増大する。糖尿病はまた腎臓疾患、眼の疾患及び神経系の問題の発生にかかわっていた。腎臓疾患(また腎症と称される)は腎臓の“フィルターメカニズム”が損なわれる場合に生じ、タンパク質が過剰の量で尿に漏出し、最終的の腎臓が不全になる。
【0003】
GPR119は主として膵臓のβ細胞及び腸のL細胞中で発現される、Gs-タンパク質結合受容体である。GLP-1Rアゴニストと同様に、その受容体の活性化がcAMPシグナリング経路を刺激する。それ故、β細胞機能及びβ細胞塊の改善がGPR119アゴニストについて期待し得る。実際に、GPR119活性化はin-vitro及びin-vivo (げっ歯類) でグルコース依存様式でインスリン分泌を刺激する。最近、GPR119アゴニストが低血糖のリスクを生じないで糖尿病のげっ歯類で血液グルコースを有効に低下することが示されていた。付加的GPR119発現が胃腸道中でげっ歯類で観察されたが、ヒトの脳では観察されなかった。腸の神経内分泌細胞中のGPR119の活性化がGLP-1 放出を刺激することが示され、それ故、GPR119の活性化がβ細胞への直接の作用と腸のGLP-1 放出の増大による間接的な糖調節作用を併有するであろう。それ故、GPR119アゴニストの治療上の利益が代謝障害で期待し得る。
酵素DPP-4 (ジペプチジルペプチダーゼIV) (またCD26として知られている)はそれらのN末端にプロリン又はアラニン残基を有する幾つかのタンパク質のN末端からのジペプチドの開裂をもたらすことが知られているセリンプロテアーゼである。この性質のために、DPP-4インヒビターはペプチドGLP-1 を含む生理活性ペプチドの血漿レベルに干渉し、真性糖尿病の治療に有望な薬物であると考えられる。
例えば、DPP-4インヒビター及びそれらの使用、特に代謝性(糖尿病性)疾患におけるそれらの使用が、WO 2002/068420, WO 2004/018467, WO 2004/018468, WO 2004/018469, WO 2004/041820, WO 2004/046148, WO 2005/051950, WO 2005/082906, WO 2005/063750, WO 2005/085246, WO 2006/027204, WO 2006/029769 もしくはWO2007/014886; 又はWO 2004/050658, WO 2004/111051, WO 2005/058901 もしくはWO 2005/097798; 又はWO 2006/068163, WO 2007/071738 もしくはWO 2008/017670; 又はWO 2007/128721 もしくはWO 2007/128761に開示されている。
更なるDPP-4 インヒビターとして、下記の化合物が挙げられる:
−下記の構造式Aを有するシタグリプチン(MK-0431) は (3R)-3-アミノ-1-[3-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7-イル]-4-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ブタン-1-オン(また (2R)-4-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル]-1-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ブタン-2-アミンと称される)である。
【0004】
【化1】

【0005】
一実施態様において、シタグリプチンはそのリン酸二水素塩、即ち、シタグリプチンホスフェートの形態である。更なる実施態様において、シタグリプチンホスフェートは結晶性無水物又は一水和物の形態である。この実施態様のクラスはシタグリプチンホスフェート一水和物を表す。シタグリプチン遊離塩基及びその医薬上許される塩が米国特許第6,699,871号及びWO 03/004498の実施例7に開示されている。結晶性シタグリプチンホスフェート一水和物がWO 2005/003135 及びWO 2007/050485に開示されている。
例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
シタグリプチンの錠剤製剤が商品名Januvia(登録商標)として市販されている。シタグリプチン/メトホルミン組み合わせの錠剤製剤が商品名Janumet(登録商標)として市販されている。
−下記の構造式Bを有するビルダグリプチン(LAF-237) は(2S)-{[(3-ヒドロキシアダマンタン-1-イル)アミノ]アセチル}ピロリジン-2-カルボニトリル(また(S)-1-[(3-ヒドロキシ-1-アダマンチル)アミノ]アセチル-2-シアノ-ピロリジンと称される)である。
【0006】
【化2】

【0007】
ビルダグリプチンは米国特許第6,166,063号及びWO 00/34241の実施例1に詳しく開示されている。ビルダグリプチンの特別な塩がWO 2007/019255に開示されている。ビルダグリプチンの結晶形態だけでなく、ビルダグリプチン錠剤製剤がWO 2006/078593に開示されている。ビルダグリプチンはWO 00/34241 又はWO 2005/067976に記載されたように製剤化し得る。改良された放出のビルダグリプチン製剤がWO 2006/135723に記載されている。
例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
ビルダグリプチンの錠剤製剤が商品名Galvus(登録商標)として市販されていると予想される。ビルダグリプチン/メトホルミン組み合わせの錠剤製剤が商品名Eucreas(登録商標)として市販されている。
−下記の構造式Cを有するサクサグリプチン(BMS-477118) は(1S,3S,5S)-2-{(2S)-2-アミノ-2-(3-ヒドロキシアダマンタン-1-イル)アセチル}-2-アザビシクロ [3.1.0]ヘキサン-3-カルボニトリル(また(S)-3-ヒドロキシアダマンチルグリシン-L-シス-4,5-メタノプロリンニトリルと称される)である。
【0008】
【化3】

【0009】
サクサグリプチンは米国特許第6,395,767号及びWO 01/68603の実施例60に詳しく開示されている。
一実施態様において、サクサグリプチンはWO 2004/052850に開示されたようにそのHCl塩又はそのモノ-安息香酸塩の形態である。更なる実施態様において、サクサグリプチンは遊離塩基の形態である。更に別の実施態様において、サクサグリプチンはWO 2004/052850に開示されたような遊離塩基の一水和物の形態である。サクサグリプチンのHCl塩及び遊離塩基の結晶形態がWO 2008/131149に開示されている。サクサグリプチンの調製方法がまたWO 2005/106011及びWO 2005/115982に開示されている。サクサグリプチンはWO 2005/117841に記載されたように錠剤で製剤化し得る。
例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−下記の構造式Eを有するアログリプチン(SYR-322) は2-({6-[(3R)-3-アミノピペリジン-1-イル]-3-メチル-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イル}メチル)ベンゾニトリルである。
【0010】
【化4】

【0011】
アログリプチンはUS 2005/261271、EP 1586571 及びWO 2005/095381に詳しく開示されている。一実施態様において、アログリプチンは夫々WO 2007/035629 に開示されたようにその安息香酸塩、その塩酸塩又はそのトシレート塩の形態である。この実施態様のクラスはアログリプチン安息香酸塩を表す。アログリプチン安息香酸塩の多形がWO 2007/035372に開示されている。アログリプチンの調製方法がWO 2007/112368に、また詳しくはWO 2007/035629に開示されている。アログリプチン (即ち、その安息香酸塩)はWO 2007/033266に記載されたように錠剤に製剤化され、投与し得る。アログリプチンとメトホルミン又はピオグリタゾンの製剤が夫々WO 2008/093882 又はWO 2009/011451に記載されている。
例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−(2S)-1-{[2-(5-メチル-2-フェニル-オキサゾール-4-イル)-エチルアミノ]-アセチル}-ピロリジン-2-カルボニトリルもしくはその医薬上許される塩、好ましくはメシレート、又は(2S)-1-{[1,1,-ジメチル-3-(4-ピリジン-3-イル-イミダゾール-1-イル)-プロピルアミノ]-アセチル}-ピロリジン-2-カルボニトリルもしくはその医薬上許される塩。
これらの化合物及びそれらの調製方法がWO 03/037327に開示されている。前者の化合物のメシレート塩だけでなく、その結晶性多形がWO 2006/100181 に開示されている。後者の化合物のフマル酸塩だけでなく、その結晶性多形がWO 2007/071576に開示されている。これらの化合物がWO 2007/017423に記載されたように医薬組成物中に製剤化し得る。
例えば、これらの化合物又はそれらの塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−(S)-1-((2S,3S,11bS)-2-アミノ-9,10-ジメトキシ-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-2H-ピリド [2,1-a]イソキノリン-3-イル)-4-フルオロメチル-ピロリジン-2-オン又はその医薬上許される塩:
【0012】
【化5】

【0013】
この化合物及びその調製方法がWO 2005/000848に開示されている。この化合物(特にその二塩酸塩)の調製方法がまたWO 2008/031749、WO 2008/031750 及びWO 2008/055814に開示されている。この化合物はWO 2007/017423に記載されたように医薬組成物中に製剤化し得る。
例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-((2S,4S)-4-(4-(ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)ピロリジン-2-イル)メタノン (またゴソグリプチンと称される) 又はその医薬上許される塩:
この化合物及びその調製方法がWO 2005/116014 及びUS 7291618に開示されている。
例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−(1((3S,4S)-4-アミノ-1-(4-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-5,5-ジフルオロピペリジン-2-オン又はその医薬上許される塩:
【0014】
【化6】

【0015】
この化合物及びその調製方法がWO 2007/148185 及びUS 20070299076に開示されている。例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−(2S,4S)-1-{2-[(3S,1R)-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンチルアミノ]-アセチル}-4-フルオロピロリジン-2-カルボニトリル又はその医薬上許される塩
【0016】
【化7】

【0017】
この化合物及びその調製方法がWO 2006/040625 及びWO 2008/001195に開示されている。詳しくは、特許請求された塩として、メタンスルホン酸塩及びトルエンスルホン酸塩が挙げられる。例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−(R)-2-[6-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イルメチル]-4-フルオロ-ベンゾニトリル又はその医薬上許される塩:
【0018】
【化8】

【0019】
この化合物並びにその調製方法及び使用方法がWO 2005/095381、US 2007060530、WO 2007/033350、WO 2007/035629、WO 2007/074884、WO 2007/112368及びWO 2008/033851に開示されている。詳しくは、特許請求された塩として、コハク酸塩 (WO 2008/067465)、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、(R)-マンデル酸塩及び塩酸塩が挙げられる。例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−5-{(S)-2-[2-((S)-2-シアノ-ピロリジン-1-イル)-2-オキソ-エチルアミノ]-プロピル}-5-(1H-テトラゾール-5-イル)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ [a,d]シクロヘプテン-2,8-ジカルボン酸ビス-ジメチルアミド又はその医薬上許される塩:
【0020】
【化9】

【0021】
この化合物及びその調製方法がWO 2006/116157 及びUS 2006/270701に開示されている。例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−3-{(2S,4S)-4-[4-(3-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)ピペラジン-1-イル]ピロリジン-2-イルカルボニル}チアゾリジン (またテネリグリプチンと称される) 又はその医薬上許される塩:
この化合物及びその調製方法がWO 02/14271に開示されている。特別な塩がWO 2006/088129及びWO 2006/118127 に開示されている(とりわけ、塩酸塩、臭化水素酸塩を含む)。この化合物を使用する組み合わせ治療がWO 2006/129785 に記載されている。例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
【0022】
−[(2R)-1-{[(3R)-ピロリジン-3-イルアミノ]アセチル}ピロリジン-2-イル]ボロン酸 (またジュトグリプチンと称される) 又はその医薬上許される塩:
この化合物及びその調製方法がWO 2005/047297 、WO 2008/109681 及びWO 2009/009751に開示されている。特別な塩がWO 2008/027273に開示されている (クエン酸塩、酒石酸塩を含む)。この化合物の製剤化がWO 2008/144730に記載されている。例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−(2S,4S)-1-[2-[(4-エトキシカルボニルビシクロ[2.2.2]オクト-1-イル)アミノ]アセチル]-4-フルオロピロリジン-2-カルボニトリル又はその医薬上許される塩:
この化合物及びその調製方法がWO 2005/075421、US 2008/146818 及びWO 2008/114857に開示されている。例えば、この化合物又はその塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
−2-({6-[(3R)-3-アミノ-3-メチルピペリジン-1-イル]-1,3-ジメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-5-イル}メチル)-4-フルオロベンゾニトリルもしくはその医薬上許される塩、又は6-[(3R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル]-5-(2-クロロ-5-フルオロ-ベンジル)-1,3-ジメチル-1,5-ジヒドロ-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2,4-ジオンもしくはその医薬上許される塩:
これらの化合物及びそれらの調製方法が夫々WO 2009/084497 及びWO 2006/068163に開示されている。例えば、これらの化合物又はそれらの塩を製造し、製剤化し、又は使用する方法についての詳細について、これらの書類がこうして参考にされる。
【0023】
GPR119アゴニストは当業界で知られている。以下に、GPR119アゴニストの代表が言及される。
GPR119アゴニストは、例えば、下記の書類(これらは夫々の場合に一般に、また特別に参考にされる)に一般に、また特別に開示される
WO 2005/061489、例えば、請求項1-17のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1、3〜8、10〜13、16〜50、及び52から149として開示された化合物のいずれか(表1-12の化合物を含む)、特に請求項16記載の式Id及び請求項17記載の式Ieのこれらの化合物
WO 2006/067531、例えば、請求項1-15のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1〜136として開示された化合物のいずれか(表1-14の化合物を含む)、特に請求項14記載の式Iaのこれらの化合物
WO 2006/067532、例えば、請求項1-18のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1〜149として開示された化合物のいずれか(表1-10の化合物を含む)、特に請求項17記載の式Iaのこれらの化合物
WO 2006/070208、例えば、請求項1-15のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1〜3として開示された化合物のいずれか
WO 2007/003960、例えば、請求項1-20のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-238として開示されたオキサジアゾールのいずれか(表3-8の化合物を含む)、特に請求項20記載の式Ibのこれらの化合物
WO 2007/003961、例えば、請求項1-16のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-44として開示された化合物のいずれか
WO 2007/003962、例えば、請求項1-18のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-265として開示された化合物のいずれか(表3-23の化合物を含む)、特に請求項18記載の式Icのこれらの化合物
【0024】
WO 2007/003964、例えば、請求項1-8のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-89として開示された化合物のいずれか(表1-8の化合物を含む)、特に請求項8記載の式Ibのこれらの化合物
WO 2007/116229、例えば、請求項1-19のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-46として開示されたオキサジアゾールのいずれか(表3及び4の化合物を含む)
WO 2007/116230、例えば、請求項1-33のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-62として開示された化合物のいずれか
WO 2009/034388、例えば、請求項1-12及び17のいずれか1項記載の化合物、特に請求項12中にリストされたこれらの種のいずれか
WO 2009/050522、例えば、請求項1-13のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-42として開示された化合物のいずれか(表1-4の化合物を含む)
WO 2009/050523、例えば、請求項1-37のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-54として開示された化合物のいずれか(表1-17の化合物を含む)
WO 2008/083238、例えば、請求項1-48のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-210として開示された化合物のいずれか(表1-5の化合物を含む)、特に実施例52、即ち、5-エチル-2-{4-[4-(4-テトラゾール-1-イル-フェノキシメチル)-チアゾール-2-イル]-ピペリジン-1-イル}-ピリミジン又はその医薬塩
【0025】
WO 2009/014910、例えば、請求項1-23のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-113として開示された化合物のいずれか(表1及び2の化合物を含む)、例えば、化合物1
WO 2008/076243、例えば、請求項1-14のいずれか1項記載の化合物(請求項14にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に表1の実施例1.1-1.38 、表2の実施例2.1-2.20 、表3の実施例3.1-3.9、表4の実施例4.1-4.10 、表5の実施例5.1-5.7 、表6の実施例6.1-6.4 、表7の実施例7.1 及び7.2 、表8の実施例8-1-8.3 、表10の実施例10.1及び10.2、表11の実施例11.1-11.15 、表12の実施例12.1-12.31、並びに表13の実施例13.1-13.27 として開示されたビピペリジン、特に請求項14記載のあらゆる化合物
WO 2008/085316、例えば、請求項1-14のいずれか1項記載の化合物(請求項14にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に表1の実施例1.1-1.38 、表2の実施例2.1-2.20 、表3の実施例3.1-3.9、表4の実施例4.1-4.10 、表5の実施例5.1-5.7 、表6の実施例6.1-6.4 、表7の実施例7.1 及び7.2 、表8の実施例8-1-8.3 、表10の実施例10.1及び10.2、表11の実施例11.1-11.15 、表12の実施例12.1-12.31、実施例13.28-13.36、実施例14.1-14.35、表15の実施例15.1-15.8、表16の実施例16.1-16.11、表17の実施例17.1-17.5、表18の実施例18.1-18.48、表19の実施例19.1-19.39として開示されたビピペリジン、特に請求項14記載のあらゆる化合物(その表にリストされた化合物を含む)
WO 2008/008887、例えば、請求項1-24のいずれか1項記載の化合物(請求項24にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に実施例1-151(実施例1を含む)として開示されたピロロピリミジン、特に請求項24記載のあらゆる化合物
WO 2008/008895、例えば、実施例1-151(実施例1を含む)として開示されたピロロピリミジン
WO 2008/070692、例えば、請求項1-22のいずれか1項記載の化合物(請求項21及び22にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に実施例1-192(実施例77及び83を含む)として開示された化合物、特に請求項21記載のあらゆる化合物及び請求項22記載のあらゆる化合物
【0026】
WO 2008/097428、例えば、請求項1-21のいずれか1項記載の化合物(請求項6、11、16及び21にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に実施例1-272として開示された化合物(表1の化合物を含む)
WO 2008/109702、例えば、請求項1-7のいずれか1項記載の化合物(請求項7にリストされたこれらの種のいずれか一種を含む)、特に実施例1-17として開示された化合物(表1、2及び3の化合物を含む)
WO 2009/038974、例えば、請求項1-6のいずれか1項記載の化合物(請求項6にリストされたこれらの種のいずれか一種を含む)、特に実施例として開示された化合物(化合物A3、C2、D2、E3、E9、G1、G4、H3、I1、J7、J22 、K3、O9、O41 、P13 、T1、U5及びV5を含む)
WO 2009/105715、例えば、請求項1-6のいずれか1項記載の化合物(請求項6にリストされたこれらの種のいずれか一種を含む)、特に実施例として開示された化合物(実施例1-20から選ばれたあらゆる化合物を含む)
WO 2009/105717、例えば、請求項1-6のいずれか1項記載の化合物(請求項6にリストされたこれらの種のいずれか一種を含む)、特に実施例として開示された化合物(表1、2、3及び4の化合物、特に実施例A1〜A9、B1〜B4、C1、D1〜D9、E1、G1〜G18 、H1、I1、及びJ1〜J3から選ばれたあらゆる化合物、特にD1〜D9のいずれか一種を含む)
WO 2009/105722、例えば、請求項1-6のいずれか1項記載の化合物(請求項6にリストされたこれらの種のいずれか一種を含む)、特に実施例として開示された化合物(表1、2及び3の化合物、特に実施例A1〜A32 、B1〜B12 、及びC1〜C3から選ばれたあらゆる化合物を含む)
【0027】
WO 2009/106561、例えば、請求項1-13のいずれか1項記載の化合物(請求項13にリストされたこれらの種のいずれか一種を含む)、特に実施例として開示された化合物(実施例1〜109から選ばれたあらゆる化合物を含む)
WO 2009/106565、例えば、請求項1-12のいずれか1項記載の化合物(請求項12にリストされたこれらの種のいずれか一種を含む)、特に実施例として開示された化合物(実施例1〜20から選ばれたあらゆる化合物を含む)
WO 2008/033431、例えば、請求項1-22のいずれか1項記載のスピロ環式アゼチジノン化合物、特に請求項22にリストされたこれらの種のいずれか
WO 2008/033460、例えば、表1、2、3a、3b、3c、3d及び4aにより特定されたスピロ(アゼチジン-ピペリジン)化合物、好ましくは表5、6、7及び8中の化合物からなる群から選ばれたあらゆる化合物
WO 2008/130581、例えば、請求項1-35のいずれか1項記載のピリミジノン化合物、特に請求項35にリストされたこれらの種のいずれか
WO 2008/130584、例えば、請求項1-38のいずれか1項記載のピリミジノン化合物、特に請求項38にリストされたこれらの種のいずれか
WO 2008/130615、例えば、表A-D中の“X”により特定された式Iのテトラヒドロピリドピリミジノン化合物
WO 2009/055331、例えば、請求項1-97のいずれか1項記載の化合物、特に1-611と番号を付されたこれらの化合物のいずれか一種、特に請求項77-97記載の一種の種のいずれか
WO 2008/025798、例えば、請求項1-25のいずれか1項記載の化合物(請求項25にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に実施例A1-A48、実施例B1-B108及び実施例C1-C4として開示された化合物 (実施例A2、A39 及びB2を含む) 、特に請求項25記載のあらゆる化合物
WO 2008/025799、例えば、請求項1-11のいずれか1項記載の化合物(請求項11にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に実施例A1-A4 として開示された化合物、特に請求項11記載のあらゆる化合物(実施例A1及びA4を含む)
【0028】
WO 2008/025800、例えば、請求項1-20のいずれか1項記載の化合物(請求項20にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に実施例A1-A22、B1及びB2として開示された化合物(実施例A2、A22及びB1を含む)、特に請求項20記載のあらゆる化合物
WO 2004/065380、例えば、請求項1-77のいずれか1項記載の化合物(請求項73、74、75、76及び77にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に、例えば、化合物A1-A165、化合物B1-B139、化合物C1-C27、化合物D1-D6及び化合物E1として例として開示された化合物(化合物A124、B70及びB84を含む)、特に請求項73-77記載のあらゆる化合物
WO 2004/076413、例えば、請求項1-47のいずれか1項記載の化合物(請求項43、44、45、46及び47にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に、例えば、化合物A1-A60及び化合物B1-B9として例として開示された化合物(化合物A30、A51及びA52を含む)、特に請求項43-47記載のあらゆる化合物
WO 2005/007647、例えば、請求項1-64のいずれか1項記載の化合物(請求項55、56、57、58、59、60、61、62、63及び64にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に、例えば、化合物A1-A120、化合物B1-B5、化合物C1-C240並びに化合物D1、D2及びE1として例として開示された化合物(化合物A1、A34、A35、A78、A88、A118、A11、A14、A24、A27、A32、A39、A90及びB4を含む)、特に請求項55-64記載のあらゆる化合物
【0029】
WO 2005/007658、例えば、請求項1-55のいずれか1項記載の化合物(請求項42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54及び55にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に、例えば、表A〜K中に例として開示された化合物(化合物A5、B5、C1、A194、A214及びD4を含む)、特に請求項42-55記載のあらゆる化合物
WO 2005/121121、例えば、請求項1-34のいずれか1項記載の化合物(請求項22、23、24及び33にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に、例えば、化合物A1-A122及び化合物B1-B157として例として開示された化合物(化合物B3、B124、B16、B21及びB143を含む)、特に請求項22-24及び33記載のあらゆる化合物
WO 2006/076243、例えば、請求項1項記載の式Iの化合物、特に、例えば、化合物5として例として開示された化合物
US 2007/0078150、例えば、その中に記載の式Ia及びIIa-Iiiの化合物、特に、例として開示された化合物、例えば、化合物1-103、そして、特に、請求項1記載の化合物、即ち4-[6-(6-メタンスルホニル-2-メチル-ピリジン-3-イルアミノ)-5-メトキシ-ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルエステル
WO 2006/083491、例えば、請求項1-42のいずれか1項記載の化合物(請求項40、41及び42にリストされたこれらの種のいずれかを含む)、特に、例えば、化合物1-103として例として開示された化合物(化合物75、10、24及び76を含む)、特に請求項40-42記載のあらゆる化合物
WO 2008/137435、例えば、請求項1-13のいずれか1項記載の化合物、特に請求項13にリストされたこれらの種のいずれか
WO 2008/137436、例えば、請求項1-12のいずれか1項記載の化合物、特に請求項12にリストされたこれらの種のいずれか
WO 2009/012275、例えば、請求項1-15のいずれか1項記載のピリドン化合物、特に請求項15にリストされたこれらの種のいずれか
WO 2009/012277、例えば、請求項1-15、18及び19のいずれか1項記載の化合物、特に請求項19にリストされたこれらの種のいずれか、特に実施例1-4として開示されたピリドン化合物。
【0030】
加えて、WO 2007/120689、WO 2007/120702、WO 2007/138362、JP2004269468、JP2004269469、WO 2002/044362及びWO 2003/0026661に挙げられているGPR119アゴニストがまた参考にされる。
更に加えて、WO 2006/076231に挙げられているGPR119アゴニストがまた参考にされる (その組み合わせWO 2006/076231 はDPP-4 インヒビターとGPR119 アゴニストの組み合わせに関する)。
こうして、WO 2006/076231 に記載の式(I)のGPR119アゴニストが参考にされる(WO 2004/065380に開示されたGPR119を参照のこと)。
WO 2006/076231に記載の式(II)のGPR119アゴニストが参考にされる(WO 2004/076413に開示されたGPR119を参照のこと)。
WO 2006/076231に記載の式(III)のGPR119アゴニストが参考にされる(WO 2005/007647に開示されたGPR119を参照のこと)。
WO 2006/076231に記載の式(IV)のGPR119アゴニストが参考にされる(WO 2005/007658に開示されたGPR119を参照のこと)。
WO 2006/076231に記載の式(V)のGPR119アゴニストが参考にされる(US 60/577,354、WO 2005/121121に開示されたGPR119を参照のこと)。
WO 2006/076231に記載の式(VI)のGPR119アゴニストが参考にされる(WO 2005/061489に開示されたGPR119を参照のこと)。
【0031】
また、夫々WO 2006/076231に記載の、群A1、群B1、群B2、群B3、群B4、群B5、群C1、群C2、群C3、群C4、群C5、群C6、群C7、群C8、群C9、群C10、群D1、群D2、群D3、群D4、群D5、群D6、群D7、群D8、群D9、群D10、群D11、群D12、群D13、群D14、群E1、群E2又は群F1から選ばれるGPR119アゴニストが参考にされる。
また、WO 2006/076231に開示された表Bの左欄から選ばれるGPR119アゴニストが参考にされる。
更に、WO 2008/005569 に化合物A、即ち、4-[1-(2-フルオロ-4-メタンスルホニル-フェニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸 イソプロピルエステル (これはWO 2005/007658に見られる種中に記載されている)、化合物B、即ち、(2-フルオロ-4-メタンスルホニル-フェニル)-{6-[1-(3-イソプロピル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-5-メチル-ピリミジン-4-イル}-アミン (これはWO 2005/007647に見られる種中に記載されている)、化合物C、即ち、4-[6-(6-メタンスルホニル-2-メチル-ピリジン-3-イルアミノ)-5-メトキシ-ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルエステル (これはWO 2006/083491に見られる種中に記載されている)、化合物D、即ち、4-[6-(6-メタンスルホニル-4-メチル-ピリジン-3-イルアミノ)-5-メトキシ-ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルエステル (これはWO 2006/083491に見られる種中に記載されている)、化合物E、即ち、4-[6-(6-メタンスルホニル-2-メチル-ピリジン-3-イルアミノ)-5-メチル-ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルエステル (これはWO 2005/007647 又はWO 2008/005576の実施例3.5に見られる種中に記載されている)、WO 2004/065380に見られる種中に記載されている化合物F、及び/又は化合物G、即ち、{6-[1-(3-イソプロピル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-5-メトキシ-ピリミジン-4-イル}-(6-メタンスルホニル-2-メチル-ピリジン-3-イル)-アミン (これはWO 2006/083491に見られる種中に記載されている)として挙げられているこれらのGPR119アゴニストが参考にされる。
【0032】
WO 2008/081204に記載の式(I)のこれらのGPR119アゴニスト、例えば、請求項1-13のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-33としてその中に開示された化合物のいずれか(表1-5の化合物を含む)が特に参考にされる。
WO 2008/081205に記載の式(I)のこれらのGPR119アゴニスト、例えば、請求項1-20のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-46としてその中に開示された化合物のいずれか(表1-3の化合物を含む)が特に参考にされる。
WO 2008/081206に記載の式(I)のこれらのGPR119アゴニスト、例えば、請求項1-14のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-4としてその中に開示された化合物のいずれか、即ち、4-[3-(3-フルオロ-4-メタンスルホニルメチルフェノキシ)プロピル]-1-(5-イソプロピル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)ピペリジン、4-[3-(3-フルオロ-4-メタンスルホニルメチルフェノキシ)プロピル]-1-(3-イソプロピル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)ピペリジン、4-[(R)-3-(3-フルオロ-4-メタンスルホニルメチルフェノキシ)-1-メチルプロピル]-1-(5-イソプロピル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)ピペリジン又は1-(3-tert-ブチル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-4-[3-(3-フルオロ-4-メタンスルホニルメチル-フェノキシ)プロピル]ピペリジンが特に参考にされる。
WO 2008/081207に記載の式(I)のこれらのGPR119アゴニスト、例えば、請求項1-15のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-22としてその中に開示された化合物のいずれか(表1及び2の化合物を含む)が特に参考にされる。
WO 2008/081208に記載の式(I)のこれらのGPR119アゴニスト、例えば、請求項1-16のいずれか1項記載の化合物、特に実施例1-4としてその中に開示された化合物のいずれかが特に参考にされる。
WO 2008/083238 に実施例52として開示された式(I)のそのGPR119アゴニスト、即ち、5-エチル-2-{4-[4-(4-テトラゾール-1-イル-フェノキシメチル)-チアゾール-2-イル]-ピペリジン-1-イル}-ピリミジン又はその医薬塩が特に参考にされる。
【0033】
WO 2007/035355に示された式(I)のそのGPR119アゴニスト、即ち、4-[5-メチル-6-(2-メチル-ピリジン-3-イルオキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルエステル (WO 2007/035355の実施例4.1又は4.2を参照のこと)だけでなく、その医薬上許される塩、溶媒和物及び水和物が特に参考にされる。
WO 2008/005569に示された式(I)のそのGPR119アゴニスト、即ち、4-[5-メトキシ-6-(2-メチル-6-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ピリジン-3-イルアミノ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルエステル (WO 2008/005569の実施例3.6又は3.9を参照のこと) だけでなく、その医薬上許される塩、溶媒和物及び水和物が特に参考にされる。
WO 2008/005576に示された式(I)のそのGPR119アゴニスト、即ち、4-[6-(6-メタンスルホニル-2-メチル-ピリジン-3-イルアミノ)-5-メチル-ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルエステル (WO 2008/005576の実施例3.5を参照のこと) だけでなく、その医薬上許される塩、溶媒和物及び水和物が特に参考にされる。
DPP-4 インヒビター及びGPR119アゴニストは本発明の意味内で先に、また以下に一般に、又は特別に記載されたもの(本明細書に引用された書類に参考として記載されたものを含む)を含むが、これらに限定されない。
疑いを避けるために、先に引用された以上の書類の夫々の開示が参考としてそのまま本明細書に特別に含まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0034】
本発明の範囲内で、本明細書に夫々特定された、DPP-4 インヒビターとGPR1119アゴニストの組み合わせが代謝性疾患、特に糖尿病(特に2型真性糖尿病)及びそれに関連する症状(例えば、糖尿病合併症)を治療及び/又は予防(その進行を防止することを含む)するのにこの組み合わせを特に適するようにする、驚くべき性質、特に有利な性質を有することが今驚くべきことにわかった。
こうして、本発明の組み合わせは下記の方法の一つ以上に有益であり得る。
−代謝障害を予防し、その進行を遅くし、遅延し、又は治療するため、
−血糖調節を改善し、かつ/又は空腹時血漿グルコース、食後の血漿グルコース及び/又はグリコシル化ヘモグロビンHbA1cの低減のため、
−耐糖能障害、インスリン耐性及び/又は代謝性症候群から2型真性糖尿病への進行を予防し、遅くし、遅延し、又は反転するため、
−真性糖尿病の合併症からなる群から選ばれた症状又は疾患を予防し、その進行を遅くし、遅延し、又は治療するため、
−体重を減少し、もしくは体重の増加を予防し、又は体重の減少を促進するため、
−膵臓のベータ細胞の変性を予防もしくは治療し、かつ/又は膵臓のベータ細胞の機能を改善及び/又は回復し、かつ/又は膵臓のインスリン分泌の機能を回復するため、かつ/又は
−インスリン感受性を維持及び/又は改善し、かつ/又は高インスリン血症及び/又はインスリン耐性を治療又は予防するため。
更に、本発明の組み合わせは血漿GLP-1レベルを増大するための方法に有益であり得る。
それ故、本発明の治療を受けやすいこのような代謝性疾患又は障害の例として、1型糖尿病、2型糖尿病、不適な耐糖能、インスリン耐性、高血糖症、高脂血症、高コレステロール血症、異常脂血症、X症候群(syndrome X)、メタボリック症候群、肥満、高血圧、慢性全身性炎症、網膜症、神経障害、腎症、アテローム硬化症、内皮機能不全及び骨粗鬆症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
或る実施態様において、本発明の組み合わせは重度又は高度のインスリン耐性を患っている糖尿病(特に肥満)患者の坑糖尿病治療又は予防に有益であり得る。
こうして、本発明は本明細書に特定されたDPP-4 インヒビター及び本明細書に特定されたGPR119アゴニストを含む組み合わせ治療製品又は医薬組成物を提供する。
更に、本発明は本明細書に特定されたDPP-4 インヒビター及び本明細書に特定されたGPR119アゴニストを含む医薬組み合わせ製剤を提供する。
本発明内で、本発明の組み合わせ又は組み合わせ使用は成分の同時、逐次又は別々の投与をもくろんでいることが理解されるべきである。DPP-4 インヒビター及びGPR119アゴニストは単一投薬形態で、又は夫々別々の投薬形態で投与し得ることが認められるであろう。DPP-4 インヒビター及びGPR119アゴニストが別々の投薬形態である場合、それらは異なる経路により投与し得る。活性成分の投与が逐次又は別々である場合、第二成分を投与することの遅れは組み合わせ治療の有益な作用を失わないようなものであることが好ましい。この状況で、逐次投与はまた、例えば、活性成分の交互の投与を含んでもよい(これに限定されない)。
こうして、疑いを避けるために、本発明は代謝性疾患、特に2型真性糖尿病及びこれに関連する症状の治療又は予防における同時、逐次又は別々の使用のための、本明細書に特定されたDPP-4 インヒビター及び本明細書に特定されたGPR119アゴニストを含む組み合わせ治療製品又は医薬組成物を提供する。
更に、本発明は本明細書に特定されたGPR119アゴニストと組み合わせての本明細書に特定されたDPP-4 インヒビター、そして必要により一種以上の医薬上許される担体及び/又は希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
更に、本発明は一種以上の不活性希釈剤及び/又は担体と一緒に、連係して、又は混合物として製剤化された、本明細書に特定されたDPP-4 インヒビター及び本明細書に特定されたGPR119アゴニストを含む医薬組成物を提供する。このような組成物は同時の治療使用のための本発明の組み合わせ治療製品を都合良く提供する。
【0036】
更に、本発明は
本明細書に特定されたDPP-4 インヒビターそして必要により一種以上の不活性担体及び/又は希釈剤を含む第一組成物、及び
本明細書に特定されたGPR119アゴニストそして必要により一種以上の不活性担体及び/又は希釈剤を含む第二組成物
を含む医薬組成物を提供する。
このような組み合わせは(時間的に)ずれた、逐次又は別々の治療使用のための本発明の組み合わせ治療製品を都合良く提供する。
都合良くは、本発明のこのような医薬組成物は本明細書に特定されたDPP-4 インヒビターを含む好適な組成物を含む第一容器と本明細書に特定されたGPR119アゴニストを含む好適な組成物を含む第二容器を、必要により治療における同時、逐次又は別々の使用についての指示と一緒に含むパーツのキットを含む。
本発明の組成物は経口使用(例えば、錠剤、カプセル、水性もしくは油性懸濁液、エマルション又は分散性粉末或いは顆粒としての)、非経口投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内又は血管内の投薬のための無菌の水性もしくは油性の溶液又は懸濁液としての)、局所使用(例えば、クリーム、ゲル又は軟膏としての)のための、又は直腸投薬の座薬として好適な形態であってもよい。本発明の組成物は経口投薬のための、例えば、錠剤又はカプセルとして好適な形態であることが好ましい。
個々の、又は組み合わせての、DPP-4 インヒビター及びGPR119アゴニストの組成物は、好適な通常の医薬上許される希釈剤及び/又は担体を使用して通常の操作により得られてもよい。これらの組成物及びそれらの調製の更なる詳細又は特徴が本件出願の開示(本明細書に挙げられた文献の開示を含む)に見られるかもしれない。
更に、本発明は代謝性疾患、特に2型真性糖尿病及びこれに関連する症状の治療及び/又は予防のための薬物の製造のための本発明の組み合わせ治療製品の使用を提供する。
更に、本発明は代謝性疾患、特に2型真性糖尿病の治療及び/又は予防のための組み合わせ治療製品(例えば、同時、逐次又は別々に投与するための医薬組成物)の製造のための本明細書に特定されたDPP-4 インヒビター及び本明細書に特定されたGPR119アゴニストの使用を提供する。
更に、本発明は代謝性疾患、特に2型真性糖尿病の治療及び/又は予防の方法を提供し、前記方法はそれを要する対象に有効量の本明細書に特定されたDPP-4 インヒビター及び有効量の本明細書に特定されたGPR119アゴニストを同時、逐次又は別々に投与することを含む。
更に、本発明は本明細書に特定されたGPR119アゴニストと組み合わせての使用のための本明細書に特定されたDPP-4 インヒビターを提供する。更に、本発明は本明細書に特定されたDPP-4 インヒビターと組み合わせての使用のための本明細書に特定されたGPR119アゴニストを提供する。
更に、本発明は本明細書に記載された治療における使用のためのGPR119アゴニストと組み合わせてのDPP-4 インヒビターを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施例1の結果を示す。
【図2】実施例2の結果を示す。
【図3】実施例3の結果を示す。
【図4】実施例4の結果を示す。
【図5】実施例5の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明のその他の局面が以上及び以下の言及から当業者に明らかになるかもしれない。
本発明の意味内のDPP-4 インヒビターとして、先に、また以下に記載されるこれらのDPP-4 インヒビターのいずれか、好ましくは経口活性DPP-4 インヒビターが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の意味内のGPR119アゴニストとして、先に、また以下に記載されるこれらのGPR119アゴニストのいずれか、好ましくは経口活性GPR119アゴニストが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の意味内の特別なDPP-4 インヒビターはこのような経口DPP-4 インヒビター(これ及びその活性代謝産物が好ましくは比較的広い(例えば、約100倍より大きい)治療ウインドーを有し、かつ/又は、特に、主として肝臓代謝又は胆管排泄により排除される)であってもよい。
第一の実施態様(実施態様A)において、本発明の状況におけるDPP-4 インヒビターは下記の式のあらゆるDPP-4 インヒビター又はその医薬上許される塩である。
式(I)
【0039】
【化10】

【0040】
もしくは式 (II)
【化11】

【0041】
又は式 (III)
【化12】

【0042】
或いは式 (IV)
【化13】

【0043】
式中、R1は([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル、(キナゾリン-2-イル)メチル、(キノキサリン-6-イル)メチル、(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル、2-シアノ-ベンジル、(3-シアノ-キノリン-2-イル)メチル、(3-シアノ-ピリジン-2-イル)メチル、(4-メチル-ピリミジン-2-イル)メチル、又は(4,6-ジメチル-ピリミジン-2-イル)メチルを表し、かつR2は3-(R)-アミノ-ピペリジン-1-イル、(2-アミノ-2-メチル-プロピル)-メチルアミノ又は(2-(S)-アミノ-プロピル)-メチルアミノを表す。
第二の実施態様(実施態様B)において、本発明の状況におけるDPP-4 インヒビターは
シタグリプチン、ビルダグリプチン、サキサグリプチン、アログリプチン、
(2S)-1-{[2-(5-メチル-2-フェニル-オキサゾール-4-イル)-エチルアミノ]-アセチル}-ピロリジン-2-カルボニトリル、
(2S)-1-{[1,1,-ジメチル-3-(4-ピリジン-3-イル-イミダゾール-1-イル)-プロピルアミノ]-アセチル}-ピロリジン-2-カルボニトリル、
(S)-1-((2S,3S,11bS)-2-アミノ-9,10-ジメトキシ-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-イル)-4-フルオロメチル-ピロリジン-2-オン、
(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-((2S,4S)-4-(4-(ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)ピロリジン-2-イル)メタノン、
(1((3S,4S)-4-アミノ-1-(4-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-5,5-ジフルオロピペリジン-2-オン、
(2S,4S)-1-{2-[(3S,1R)-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンチルアミノ]-アセチル}-4-フルオロピロリジン-2-カルボニトリル、
(R)-2-[6-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-3-メチル-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イルメチル]-4-フルオロ-ベンゾニトリル、
5-{(S)-2-[2-((S)-2-シアノ-ピロリジン-1-イル)-2-オキソ-エチルアミノ]-プロピル}-5-(1H-テトラゾール-5-イル)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-2,8-ジカルボン酸ビス-ジメチルアミド、
3-{(2S,4S)-4-[4-(3-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)ピペラジン-1-イル]ピロリジン-2-イルカルボニル}チアゾリジン、
[(2R)-1-{[(3R)-ピロリジン-3-イルアミノ]アセチル}ピロリジン-2-イル]ボロン酸、
(2S,4S)-1-[2-[(4-エトキシカルボニルビシクロ[2.2.2]オクト-1-イル)アミノ]アセチル]-4-フルオロピロリジン-2-カルボニトリル、
2-({6-[(3R)-3-アミノ-3-メチルピペリジン-1-イル]-1,3-ジメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-5-イル}メチル)-4-フルオロベンゾニトリル、及び
6-[(3R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル]-5-(2-クロロ-5-フルオロ-ベンジル)-1,3-ジメチル-1,5-ジヒドロ-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2,4-ジオン
からなる群から選ばれたDPP-4 インヒビター又はその医薬上許される塩である。
【0044】
第一の実施態様(実施態様A)に関して、好ましいDPP-4 インヒビターは下記の化合物及びそれらの医薬上許される塩のいずれか又は全てである。
・1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン (WO 2004/018468、実施例2(142)と比較のこと):
【0045】
【化14】

【0046】
・1-[([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン (WO 2004/018468、実施例2(252) と比較のこと):
【化15】

【0047】
・1-[(キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン (WO 2004/018468、実施例2(80) と比較のこと):
【化16】

【0048】
・2-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-3-(ブト-2-インイル)-5-(4-メチル-キナゾリン-2-イルメチル)-3,5-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-d]ピリダジン-4-オン (WO 2004/050658、実施例136と比較のこと):
【化17】

【0049】
・1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(2-アミノ-2-メチル-プロピル)-メチルアミノ]-キサンチン (WO 2006/029769、実施例2(1) と比較のこと):
【化18】

【0050】
・1-[(3-シアノ-キノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン (WO 2005/085246、実施例1(30) と比較のこと):
【化19】

【0051】
・1-(2-シアノ-ベンジル)-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン (WO 2005/085246、実施例1(39) と比較のこと):
【化20】

【0052】
・1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(S)-(2-アミノ-プロピル)-メチルアミノ]-キサンチン (WO 2006/029769、実施例2(4) と比較のこと):
【化21】

【0053】
・1-[(3-シアノ-ピリジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン (WO 2005/085246、実施例1(52) と比較のこと):
【化22】

【0054】
・1-[(4-メチル-ピリミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン (WO 2005/085246、実施例1(81) と比較のこと):
【化23】

【0055】
・1-[(4,6-ジメチル-ピリミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン (WO 2005/085246、実施例1(82) と比較のこと):
【化24】

【0056】
・1-[(キノキサリン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン (WO 2005/085246、実施例1(83) と比較のこと):
【化25】

【0057】
これらのDPP-4 インヒビターは構造の匹敵するDPP-4 インヒビターとは区別される。何とならば、それらが格別の効力及び有利な薬理学的性質とともに長く持続する作用、受容体選択性並びに有利な副作用プロフィールを併有し、又はその他の医薬活性物質と組み合わされた場合に予期しない治療上の利点もしくは改善をもたらすからである。それらの調製が挙げられた刊行物に開示されている。
本発明の実施態様Aの上記DPP-4 インヒビターの中の更に好ましいDPP-4 インヒビターは1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン、特にその遊離塩基(これはまたBI 1356として知られている)(本明細書で“化合物A”と称される)である。
本発明の意味内のGPR119 アゴニストは先に引用されたGPR119 アゴニスト文献に詳しく記載された化合物から(特に、好ましいとそれらに開示されたこれらの一般又は特別な化合物から、又は特定の活性データ或いは有利又は有益な効果とともに)、特に本明細書に特別に参考にされるこれらのGPR119アゴニスト文献に開示されたこれらの種、例えば、この出願で後に示される表1の左欄から選ばれたあらゆるGPR119アゴニストから選ばれてもよい。
特にことわらない限り、本発明によれば、先に、また以下に挙げられる活性化合物(DPP-4 インヒビター及びGPR119アゴニストを含む)の定義はそれらの医薬上許される塩だけでなく、これらの水和物、溶媒和物及び多形をまた含むことが理解されるべきである。これらの塩、水和物及び多形に関して、本明細書に言及されているものが特に参考にされる。
【0058】
実施態様Aに関して、本発明の実施態様AのDPP-4 インヒビターの合成方法が当業者に知られている。有利なことに、本発明の実施態様AのDPP-4 インヒビターは文献に記載された合成方法を使用して調製し得る。こうして、例えば、式 (I)のプリン誘導体が WO 2002/068420、WO 2004/018468、WO 2005/085246、WO 2006/029769 又はWO 2006/048427に記載されたように得られ、これらの開示が本明細書に含まれる。式(II)のプリン誘導体が、例えば、WO 2004/050658 又はWO 2005/110999に記載されたように得られ、これらの開示が本明細書に含まれる。
式(III) 及び(IV)のプリン誘導体が、例えば、WO 2006/068163、WO 2007/071738 又はWO 2008/017670に記載されたように得られ、これらの開示が本明細書に含まれる。先に詳しく挙げられている、これらのDPP-4 インヒビターの調製が、それに関連して挙げられた刊行物に開示されている。特別なDPP-4 インヒビターの多形結晶変化及び製剤が夫々WO 2007/128721 及びWO 2007/128724に夫々開示されており、これらの開示が本明細書にそのまま含まれる。メトホルミン又はその他の組み合わせパートナーとの特別なDPP-4 インヒビターの製剤がPCT/EP2009053978に記載されており、その開示が本明細書にそのまま含まれる。BI 1356 / メトホルミンの二重組み合わせの典型的な用量は2.5/500 mg、2.5/850 mg 及び2.5/1000 mgであり、これらの夫々が毎日1回又は2回、特に毎日2回経口投与されてもよい。
実施態様Bに関して、実施態様BのDPP-4 インヒビターの合成方法が科学文献及び/又は公開された特許書類、特に本明細書に引用されたものに記載されている。
【0059】
温血脊椎動物、特にヒトにおける医薬適用について、本発明の化合物は、夫々の場合に1日1〜4回で、体重1kg当り0.001〜100mg、好ましくは体重1kg当り0.1-15mgの用量で通常使用される。この目的のために、化合物は、必要によりその他の活性物質と合わされて、一種以上の不活性の通常の担体及び/又は希釈剤、例えば、トウモロコシ澱粉、ラクトース、グルコース、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース又は脂肪物質、例えば、硬質脂肪又はこれらの好適な混合物と一緒に通常のガレン製剤、例えば、単純錠剤もしくは被覆錠剤、カプセル、粉末、懸濁液又は座薬に混入し得る。
本明細書に特定されたDPP-4 インヒビターを含む本発明の医薬組成物はこうして当業界で記載された医薬上許される製剤化賦形剤を使用して当業者により調製される。このような賦形剤の例として、希釈剤、バインダー、担体、充填剤、滑剤、流動促進剤、結晶化遅延剤、崩壊剤、可溶化剤、着色剤、pH調節剤、表面活性剤及び乳化剤が挙げられるが、これらに限定されない。
実施態様Aの化合物に適した希釈剤の例として、セルロース粉末、リン酸水素カルシウム、エリスリトール、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、前ゼラチン化澱粉又はキシリトールが挙げられる。
実施態様Aの化合物に適した滑剤の例として、タルク、ポリエチレングリコール、ベヘン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、水添ヒマシ油又はステアリン酸マグネシウムが挙げられる。
【0060】
実施態様Aの化合物に適したバインダーの例として、コポビドン(ビニルピロリドンとその他のビニル誘導体の共重合体)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC) 、ポリビニルピロリドン(ポビドン) 、前ゼラチン化澱粉、又は低置換ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC) が挙げられる。
実施態様Aの化合物に適した崩壊剤の例として、トウモロコシ澱粉又はクロスポビドンが挙げられる。
本発明の実施態様AのDPP-4 インヒビターの医薬製剤を調製するのに適した方法は
・好適な錠剤形成賦形剤による粉末混合物中の活性物質の直接錠剤形成;
・好適な賦形剤による造粒及びその後の好適な賦形剤との混合並びにその後の錠剤形成だけでなく、フィルム被覆; 又は
・カプセルへの粉末混合物もしくは顆粒の充填
である。
好適な造粒方法は
・強力ミキサー中の湿式造粒続いて流動床乾燥;
・ワンポット造粒;
・流動床造粒; 又は
・好適な賦形剤を用いる乾式造粒(例えば、ロール圧縮による)及びその後の錠剤形成もしくはカプセルへの充填
である。
【0061】
本発明のGPR119アゴニスト及びDPP-4 インヒビターの投薬形態、製剤及び投与の詳細について、科学文献及び/又は公開された特許書類、特に本明細書に引用されたものが参考にされる。
例えば、GPR119アゴニストについての用量として、約0.001 mg 〜約25、50、100、250、500、1000、2500又は5000 mgが挙げられるが、これらに限定されず、都合良くは単一投薬で、又は、適当な間隔で投与される分けられた用量として、例えば、毎日患者当り2回、3回、4回又はそれ以上のサブ投薬として提供される。
第一の実施態様(実施態様A)に関して、実施態様Aにおける本明細書に挙げられたDPP-4 インヒビターの典型的に必要とされる用量は静脈内投与される場合には0.1mg 〜10mg、好ましくは0.25mg〜5 mgであり、また経口投与される場合には0.5mg〜100mg、好ましくは2.5mg〜50mg又は0.5 mg〜10mg、更に好ましくは2.5 mg〜10mg 又は1 mg〜5 mgであり、夫々の場合に1日1〜4回投与される。こうして、例えば、1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチンの用量は経口投与される場合には1日当り患者当り0.5 mg〜10mg、好ましくは1日当り患者当り2.5 mg〜10 mg又は1 mg〜5 mgである。
実施態様Aにおける本明細書に挙げられたDPP-4 インヒビターを含む医薬組成物で調製された投薬形態は0.1-100 mg の用量範囲の活性成分を含む。こうして、例えば、1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチンの特別な用量は0.5 mg、1 mg、2.5 mg、5 mg及び10mgである。
【0062】
第二の実施態様(実施態様B)に関して、哺乳類、例えば、約70kgの体重のヒトに投与すべき実施態様Bにおける本明細書に挙げられたDPP-4 インヒビターの用量は一般に1日当りヒト当り活性部分約0.5 mg〜約350 mg、例えば、約10mg〜約250 mg、好ましくは20-200 mg、更に好ましくは20-100 mg、又は好ましくは1〜4回の単一用量(これらは、例えば、同じサイズのものであってもよい)に分けられた、1日当りヒト当り約0.5 mg〜約20 mg、好ましくは2.5-10 mgであってもよい。単一用量は、例えば、DPP-4 インヒビター活性部分10、25、40、50、75、100 、150 及び200 mgを含む。
DPP-4 インヒビターシタグリプチンの用量は通常活性部分25〜200 mgである。シタグリプチンの推奨される用量は毎日1回で活性部分(遊離塩基無水物)について計算して100 mgである。シタグリプチン遊離塩基無水物(活性部分)の単位用量は25、50、75、100 、150 及び200 mgである。シタグリプチンの特別な単位用量(例えば、錠剤当り)は25、50及び100 mgである。シタグリプチン遊離塩基無水物に対するシタグリプチンリン酸塩一水和物の均等量、即ち、夫々32.13 、64.25 、96.38 、128.5 、192.75、及び257 mgが医薬組成物中に使用される。シタグリプチン25及び50mgの調節された用量が腎不全の患者に使用される。シタグリプチン/メトホルミンの二重組み合わせの典型的な用量は50/500mg及び50/1000 mgであり、これらの夫々が毎日1回又は2回、特に毎日2回経口投与されてもよい。
DPP-4 インヒビタービルダグリプチンの用量範囲は通常毎日10〜150 mg、特に毎日25〜150 mg、25〜100 mgもしくは25〜50mg又は50〜100 mgである。毎日の経口用量の特別な例は25、30、35、45、50、55、60、80、100 又は150 mgである。一層特別な局面において、ビルダグリプチンの毎日の投与は25〜150 mg又は50〜100 mgであってもよい。別の更に特別な局面において、ビルダグリプチンの毎日の投与は50又は100 mgであってもよい。その活性成分の適用は1日3回まで、好ましくは1日1回又は2回起こってもよい。特別な用量はビルダグリプチン50mg又は100 mgである。ビルダグリプチン/メトホルミンの二重組み合わせの典型的な用量は50/850 mg及び50/1000 mgであり、これらの夫々が毎日1回又は2回、特に毎日2回経口投与されてもよい。
【0063】
アログリプチンはアログリプチン5 mg/日〜250 mg/日、必要により10mg〜200 mg、必要により10mg〜150 mg、また必要により10mg〜100 mgの毎日の用量(夫々の場合にアログリプチンの遊離塩基形態の分子量を基準とする)で患者に投与されてもよい。こうして、使用し得る特別な投薬量として、1日当りアログリプチン10mg、12.5mg、20mg、25mg、50mg、75 mg及び100 mgが挙げられるが、これらに限定されない。アログリプチンはその遊離塩基形態で、又は医薬上許される塩として投与されてもよい。
サキサグリプチンは2.5 mg/日〜100 mg/日、必要により2.5 mg〜50mgの毎日の用量で患者に投与されてもよい。使用し得る特別な投薬量として、1日当りサキサグリプチン2.5 mg、5 mg、10mg、15mg、20mg、30mg、40mg、50mg及び100 mgが挙げられるが、これらに限定されない。サキサグリプチン/メトホルミンの二重組み合わせの典型的な用量は2.5/500 mg 及び2.5/1000mgであり、これらの夫々が毎日1回又は2回、特に毎日2回経口投与されてもよい。
本発明のDPP-4 インヒビターの特別な実施態様は低用量レベル、例えば、1日当り患者当り用量レベル 100 mg 未満又は 70 mg未満、好ましくは1日当り患者当り 50mg未満、更に好ましくは 30mg未満又は 20mg未満、更に一層好ましくは1 mgから10mgまで (必要とされる場合、1〜4回の単一用量、特に1回又は2回の単一用量に分けられ、これらは同じサイズのものであってもよい)、特に1 mgから5 mgまで (更に特別には5 mg)で治療上有効であるこれらの経口投与されるDPP-4 インヒビターに関するものであり、好ましくは1日1回又は2回(更に好ましくは1日1回)経口投与され、有利には食物と共に、又は一緒ではなく1日のいずれかの時間に投与される。こうして、例えば、毎日の経口量5 mg のBI 1356 が毎日1回の投薬養生法(即ち、毎日1回5 mg のBI 1356)で、又は毎日2回の投薬養生法(即ち、毎日2回の2.5 mg のBI 1356)で食物と共に、又は一緒ではなく1日のいずれかの時間に投与し得る。
本発明の意味内で強調すべき特に好ましいDPP-4 インヒビターは1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン遊離塩基 (またBI 1356として知られている) である。BI 1356 は高い効力、作用の24時間の期間、及び広い治療ウインドーを示す。約 5 mg 以上の低治療用量で、BI 1356 は真の毎日1回の経口薬物としてDPP-4 抑制の完全な24時間の期間で作用する。治療経口用量レベルで、BI 1356 は主として肝臓により排泄され、腎臓によりほんのわずかな程度(投与された経口用量の約 7%未満)で排泄される。
例示の例について、本発明の医薬組成物、方法及び使用は下記の表1に示された組み合わせ1-15のいずれかに関する。
【0064】
【表1】







【0065】
異なる代謝性機能障害がしばしば同時に生じるので、幾つかの異なる活性成分を互いに組み合わせることが実にしばしば指示される。こうして、診断された機能障害に応じて、本発明の組み合わせ治療薬が単独で提供され、又は夫々の障害に通例のその他の活性物質、例えば、その他の坑糖尿病物質、特に血糖レベル又は血液中の脂質レベルを低下し、血液中のHDL レベルを上昇し、血圧を低下し、又はアテローム硬化症もしくは肥満の治療に指示される活性物質の中から選ばれた一種以上の活性物質と組み合わされる場合に改善された治療結果が得られるかもしれない。
本発明の組み合わせ治療製品はまたその他の活性物質と連係して使用されてもよく、これらにより改善された治療結果が得られる。このような組み合わされた治療は物質の自由な組み合わせとして、又は固定された組み合わせの形態で、例えば、錠剤もしくはカプセル中で与えられてもよい。これに必要とされる一種以上の組み合わせパートナーの医薬製剤は医薬組成物として商業上得られてもよく、又は通常の方法を使用して当業者により製剤化されてもよい。医薬組成物として商業上得られてもよい活性物質が多くの場所で従来技術、例えば、年間に現れる薬物のリスト、医薬工業の連邦協会の"Rote Liste (登録商標)" 、又は"Physicians' Desk Reference"として知られている処方薬物に関する製造業者の情報の年間にアップデートされる編纂物に記載されている。
【0066】
坑糖尿病組み合わせパートナーの例はメトホルミン;スルホニル尿素、例えば、グリベンクラミド、トルブタミド、グリメピリド、グリピジド、グリキドン、グリボルヌリド及びグリクラジド;ナテグリニド;レパグリニド;チアゾリジンジオン、例えば、ロシグリタゾン及びピオグリタゾン; PPARガンマモジュレーター、例えば、メタグリダーゼ; PPAR-ガンマアゴニスト、例えば、GI 262570 ;PPAR-ガンマアンタゴニスト; PPAR-ガンマ/アルファモジュレーター、例えば、テサグリタザール、ムラグリタザール、アレグリタザール、インデグリタザール、AVE0897及びKRP297 ;PPAR-ガンマ/アルファ/デルタモジュレーター; AMPK-アクチベーター、例えば、AICAR ;アセチル-CoA カルボキシラーゼ(ACC1及びACC2)インヒビター;ジアシルグリセロール-アセチルトランスフェラーゼ (DGAT)インヒビター;GPR119アゴニスト以外の膵臓ベータ細胞GCRPアゴニスト; 11β-HSD-インヒビター;FGF19 アゴニスト又は類似体;アルファ-グルコシダーゼブロッカー、例えば、アカルボース、ボグリボース及びミグリトール;アルファ2-アンタゴニスト;インスリン及びインスリン類似体、例えば、ヒトインスリン、インスリンリスプロ、インスリングルシリン、r-DNA-インスリンアスパルト、NPH インスリン、インスリンデテミル、インスリン亜鉛懸濁液及びインスリングラルギン;胃酸抑制ペプチド (GIP);プラムリンチド、ダバリンチド;アミリン及びアミリン類似体又はGLP-1 及びGLP-1 類似体、例えば、エキセンジン-4、例えば、エキセナチド、エキセナチドLAR 、リラグルチド、タスポグルチド、AVE-0010、LY-2428757、LY-2189265、セマグルチド又はアルビグルチド;SGLT2-インヒビター、例えば、KGT-1251 ;タンパク質チロシン-ホスファターゼのインヒビター(例えば、トロダスケミン);グルコース-6-ホスファターゼのインヒビター;フラクトース-1,6-ビスホスファターゼモジュレーター;グリコーゲンホスホリラーゼモジュレーター;グルカゴン受容体アンタゴニスト;ホスホエノールピルベートカルボキシナーゼ(PEPCK) インヒビター;ピルベートデヒドロゲナーゼキナーゼ(PDK) インヒビター;チロシン-キナーゼのインヒビター (50mg〜600 mg) 、例えば、PDGF-受容体-キナーゼ (EP-A-564409, WO 98/35958, US 5093330, WO 2004/005281, 及びWO 2006/041976を参照のこと) ;グルコキナーゼ/調節タンパク質モジュレーター(グルコキナーゼアクチベーターを含む);グリコーゲンシンターゼキナーゼインヒビター;SH2-ドメイン含有イノシトール5-ホスファターゼ型 2 (SHIP2) のインヒビター;IKK インヒビター、例えば、高用量サリチレート;JNK1インヒビター;タンパク質キナーゼC-シータインヒビター;ベータ3アゴニスト、例えば、リトベグロン、YM 178、ソラベグロン、タリベグロン、N-5984、GRC-1087、ラファベグロン、FMP825;アルドースレダクターゼインヒビター、例えば、AS 3201 、ゼナレスタット、フィダレスタット、エパルレスタット、ラニレスタット、NZ-314、CP-744809 及びCT-112;SGLT-1又はSGLT-2インヒビター、例えば、ダパグリフロジン、セルグリフロジン、アチグリフロジン、ラルナグリフロジン又はカナグリフロジン (又はWO 2009/035969からの式 (I-S) 又は (I-K) の化合物); KV 1.3チャンネルインヒビター;GPR40 モジュレーター;SCD-1 インヒビター;ドーパミン受容体アゴニスト(ブロモクリプチンメシレート [シクロセット]);並びにCCR-2アンタゴニストである。
【0067】
メトホルミンは約100 mgから500 mgまで、もしくは200 mg〜850 mg (1日1-3 回) 、又は1日1回もしくは2回約300 mg〜1000mg、或いは約100 mg〜1000mgもしくは好ましくは1日1回もしくは2回500mg〜1000mg又は1日1回約500mg〜2000mgの用量の遅延放出メトホルミンの種々の投薬養生法を使用して1日当り約250mgから3000mgまで、特に約500 mgから2000mgまで、2500 mgまで変化する用量で通常与えられる。特別な用量はメトホルミン塩酸塩250 、500 、625 、750 、850 及び1000 mgであってもよい。
パートナー薬ピオグリタゾンの用量は1日1回通常約1-10mg、15mg、30mg、又は45mgである。
血液中の脂質レベルを低下する組み合わせパートナーの例はHMG-CoA-レダクターゼインヒビター、例えば、シムバスタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ピタバスタチン及びロスバスタチン;フィブレート、例えば、ベザフィブレート、フェノフィブレート、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、エトフィブレート及びエトフィリンクロフィブレート;ニコチン酸及びその誘導体、例えば、アシピモックス;PPAR-アルファアゴニスト;PPAR-デルタアゴニスト;アシル-コエンザイムAのインヒビター;コレステロールアシルトランスフェラーゼ (ACAT; EC 2.3.1.26) 、例えば、アバシミベ;コレステロール吸収インヒビター、例えば、エゼチミブ;胆汁酸に結合する物質、例えば、コレスチラミン、コレスチポール及びコレセベラム;胆汁酸輸送のインヒビター;HDL 変調活性物質、例えば、D4F 、逆D4F 、LXR 変調活性物質及びFXR 変調活性物質;CETPインヒビター、例えば、トルセトラピブ、JTT-705 (ダルセトラピブ) 又はWO 2007/005572からの化合物12 (アナセトラピブ) ;LDL 受容体モジュレーター;及びApoB100 アンチセンスRNA である。
【0068】
パートナー薬アトルバスタチンの用量は通常1日1回1mgから40mgまで、又は10mgから80mgまでである。
血圧を低下する組み合わせパートナーの例はベータ-ブロッカー、例えば、アテノロール、ビソプロロール、セリプロロール、メトプロロール及びカルベジロール;利尿薬、例えば、ヒドロクロロチアジド、クロルタリドン、キシパミド、フロセミド、ピレタニド、トラセミド、スピロノラクトン、エプレレノン、アミロリド及びトリアムテレン;カルシウムチャンネルブロッカー、例えば、アムロジピン、ニフェジピン、ニトレンジピン、ニソルジピン、ニカルジピン、フェロジピン、ラシジピン、レルカニピジン、マニジピン、イスラジピン、ニルバジピン、ベラパミル、ガロパミル及びジルチアゼム;ACE インヒビター、例えば、ラミプリル、リシノプリル、シラザプリル、キナプリル、カプトプリル、エナラプリル、ベナゼプリル、ペリンドプリル、フォシノプリル及びトランドラプリルだけでなく、アンギオテンシンII受容体ブロッカー (ARB)、例えば、テルミサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、ロサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン及びエプロサルタンである。
パートナー薬テルミサルタンの用量は通常1日当り20mgから320mgまで、又は40mgから160 mgまでである。
【0069】
血液中のHDL レベルを増大する組み合わせパートナーの例はコレステリルエステル移入タンパク質(CETP)インヒビター;内皮リパーゼのインヒビター;ABC1のレギュレーター;LXRアルファアンタゴニスト;LXRベータアゴニスト;PPAR-デルタアゴニスト; LXRアルファ/ベータレギュレーター、及びアポリポタンパク質A-I の発現及び/又は血漿濃度を増大する物質である。
肥満の治療のための組み合わせパートナーの例はシブトラミン;テトラヒドロリプスタチン (オルリスタット) 、セチリスタット;アリザイム;デクスフェンフルラミン;アキソカイン;カンナビノイド受容体1アンタゴニスト、例えば、CB1 アンタゴニストリモノバント;MCH-1 受容体アンタゴニスト;MC4 受容体アゴニスト;NPY5アンタゴニストだけでなくNPY2 アンタゴニスト;ベータ3-AR アゴニスト、例えば、SB-418790 及びAD-9677; 5HT2c 受容体アゴニスト、例えば、APD 356 (ロルカセリン); ミオスタチンインヒビター; Acrp30及びアジポネクチン;ステロイルCoA デサチュレート (SCD1) インヒビター;脂肪酸シンターゼ(FAS) インヒビター;CCK 受容体アゴニスト;グレリン受容体モジュレーター;Pyy 3-36;オレキシン受容体アンタゴニスト;及びテソフェンシンだけでなく、ブプロピオン/ナルトレキソン、ブプロピオン/ゾニサミド、トピラメート/フェンテルミン及びプラムリンチド/メトレレプチンの二重組み合わせである。
アテローム硬化症の治療のための組み合わせパートナーの例はホスホリパーゼA2インヒビター;チロシン-キナーゼのインヒビター (50mg〜600mg) 、例えば、PDGF-受容体-キナーゼ (EP-A-564409、WO98/35958、US 5093330、WO2004/005281、及びWO2006/041976を参照のこと) ;oxLDL 抗体及びoxLDL ワクチン;apoA-1ミラノ; ASA ;並びにVCAM-1インヒビターである。
化合物をGPR119アゴニスト又はDPP-4 インヒビターとして同定するためのアッセイは当業者に知られており、又は本明細書に引用された文献から明らかである。
本発明は本明細書に記載された特別な実施態様によりその範囲を限定されるべきではない。本明細書に記載されたものに加えて本発明の種々の変更が本開示から当業者に明らかになるかもしれない。このような変更が特許請求の範囲内に入ることが意図されている。
本明細書で引用された全ての特許出願が参考として本明細書にそのまま含まれる。
本発明の更なる実施態様、特徴及び利点が以下の実施例から明らかになるかもしれない。以下の実施例は本発明の原理を例として説明するのに利用できるが、それを限定するものではない。
【実施例】
【0070】
<<薬理学的実施例>>
下記の実施例は夫々の単一治療薬と較べて本発明のDPP-4 インヒビターと種々のGPR119アゴニストの組み合わせの血糖調節又は血漿GLP-1 レベルについての有益な効果を示す。実験動物の使用に関する全ての実験プロトコルは連邦Ethics Committee により総説されており、政府当局により承認されている。
[実施例1]
第一の実施例によれば、経口耐糖能試験を一夜断食された生後9週の雄のZucker Diabetic Fatty (ZDF) ラット(ZDF/Crl-Leprfa) で行なう。投薬前の血液サンプルを尾部採血により得る。血液グルコースをグルコメーターで測定し、動物を血液グルコースについてランダム化する (n = 5 / グループ)。続いて、グループがビヒクル単独 (3mM HCl を含む0.5% 水性ヒドロキシエチルセルロース) 又はGPR119アゴニストもしくはDPP-4 インヒビターを含むビヒクル或いはGPR119アゴニストとDPP-4 インヒビターの組み合わせの単一経口投与を受ける。動物が化合物投与の30分後に経口グルコース負荷 (2g/kg)を受ける。血液グルコースをグルコースチャレンジの15分後、30分後、60分後、及び90分後に尾部血液中で測定する。反応性AUC を計算することによりグルコース変動幅を定量する。データを平均±SEM として表す。両側対応のないスチューデントt検定を対照グループ及び活性グループだけでなく、活性グループ間の統計上の比較に使用する。
結果を図1に示す。“化合物A”は3 mg/kg の用量における本明細書に特定されたとおりである (DPP-4 インヒビター) 。“化合物B”は100 mg/kgの用量における4-(3-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イルメトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (GPR119 アゴニスト、WO 2005/061489の実施例1) である。“組み合わせA+B”は夫々の単一治療薬と同じ用量における前記DPP-4 インヒビター と前記GPR119アゴニストの組み合わせである。P値対対照をバーの上の記号により示す (*, p < 0.05; **, p < 0.01; ***, p < 0.001) 。組み合わせ対単一治療薬のP値を図の下に示す (*, p < 0.05) 。DPP-4 インヒビターはグルコース変動幅を49%減少し、GPR119アゴニストはグルコース変動幅を55%減少する。その組み合わせは経口耐糖能試験でグルコース変動幅を77%減少し、グルコースAUC のこの減少はDPP-4 インヒビター単一治療薬に対し統計上有意である。
【0071】
[実施例2]
第二の実施例によれば、経口耐糖能試験を一夜断食された生後15週の雄のZucker Diabetic Fatty (ZDF) ラット(ZDF/Crl-Leprfa) で行なう。この年齢のZDF ラットは高度にインスリン耐性の動物モデルとして利用できる。投薬前の血液サンプルを尾部採血により得る。血液グルコースをグルコメーターで測定し、動物を血液グルコースについてランダム化する (n = 5 / グループ)。続いて、グループがビヒクル単独 (3mM HCl を含む0.5% 水性ヒドロキシエチルセルロース) 又はGPR119アゴニストもしくはDPP-4 インヒビターを含むビヒクル或いはGPR119アゴニストとDPP-4 インヒビターの組み合わせの単一経口投与を受ける。動物が化合物投与の30分後に経口グルコース負荷 (2g/kg)を受ける。血液グルコースをグルコースチャレンジの30分後、60分後、90分後、120分後、及び180分後に尾部血液中で測定する。反応性グルコースAUC を計算することによりグルコース変動幅を定量する。データを平均±SEM として表す。両側対応のないスチューデントt検定を対照グループ及び活性グループだけでなく、活性グループ間の統計上の比較に使用する。
結果を図2に示す。“化合物A”は3 mg/kg の用量における本明細書に特定されたとおりである。“化合物B”は30 mg/kgの用量における(2-フルオロ-4-メタンスルホニル-フェニル)-{6-[4-(3-イソプロピル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペリジン-1-イル]-5-ニトロ-ピリミジン-4-イル}-アミン (GPR119 アゴニスト, WO 2004/065380) である。“組み合わせA+B”は夫々の単一治療薬と同じ用量における前記DPP-4 インヒビターと前記GPR119アゴニストの組み合わせである。DPP-4 インヒビターはグルコース変動幅を1%減少し、GPR119アゴニストはグルコース変動幅を6%減少する。その組み合わせは経口耐糖能試験でグルコース変動幅を相乗的に47%減少し、グルコースAUC のこの減少はDPP-4 インヒビター単一治療薬に対しほぼ統計上有意 (p=0.0530) に達する。
【0072】
[実施例3]
第三の実施例において、前記第二の実施例と同じ実験セッティングを使用する。
結果を図3に示す。“化合物A”は3 mg/kg の用量における本明細書に特定されたとおりである (DPP-4 インヒビター) 。“化合物B”は10 mg/kgの用量における4-[5-メチル-6-(2-メチル-ピリジン-3-イルオキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルエステル (GPR119 アゴニスト, WO 2007/035355) である。“組み合わせA+B”は夫々の単一治療薬と同じ用量における前記DPP-4 インヒビター と前記GPR119アゴニストの組み合わせである。P値対対照をバーの上の記号により示す (**, p < 0.01) 。組み合わせ対単一治療薬のP値を図の下に示す (*, p < 0.05) 。DPP-4 インヒビターはグルコース変動幅を1%減少し、前記GPR119アゴニストはグルコース変動幅を22% 減少する。その組み合わせは経口耐糖能試験でグルコース変動幅を相乗的に63% 減少し、グルコースAUC のこの減少はDPP-4 インヒビター単一治療薬及びGPR119アゴニスト単一治療薬に対し統計上有意である。
【0073】
[実施例4]
第四の実施例において、血漿GLP-1 プロフィールを食事トレランス試験で測定する。それ故、一夜断食された約220gの体重の雄のSprague Dawley ラット (Crl:CD(SD)) を使用する (n = 5 / グループ) 。血液サンプルをDPP-4 インヒビター及びプロテアーゼインヒビターを含むバイアル中で眼窩後穿刺により得る。GLP-1 を市販の試験キット (Linco research)で測定する。投与前の血液サンプリングを再給餌の1時間前に行なう。続いて、グループがビヒクル単独 (3mM HCl を含む0.5% 水性ヒドロキシエチルセルロース) 又はGPR119アゴニストもしくはDPP-4 インヒビターを含むビヒクル或いはGPR119アゴニストとDPP-4 インヒビターの組み合わせの単一経口投与を受ける。動物を化合物投与の30分後に再給餌する。血漿GLP-1 を再給餌の0.5時間後、1時間後、3時間後、及び5時間後に測定する。データを平均±S.E.M.として表す。統計上の比較をスチューデントt検定により行なう。
結果を図4に示す。“化合物A”は3 mg/kg の用量における本明細書に特定されたとおりである (DPP-4 インヒビター) 。“化合物B”は30 mg/kgの用量における(2-フルオロ-4-メタンスルホニル-フェニル)-{6-[4-(3-イソプロピル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピペリジン-1-イル]-5-ニトロ-ピリミジン-4-イル}-アミン (GPR119 アゴニスト, WO 2004/065380) である。“組み合わせA+B”は夫々の単一治療薬と同じ用量における前記DPP-4 インヒビター と前記GPR119アゴニストの組み合わせである。その組み合わせは食事トレランス試験で夫々の単一治療薬と較べて血漿GLP-1 を有意に増加する。対照に対するP値を記号 (*, p < 0.05; **, p < 0.01)により示す。
【0074】
[実施例5]
第五の実施例において、前記第四の実施例と同じ実験セッティングを使用する。
結果を図5に示す。“化合物A”は3 mg/kg の用量における本明細書に特定されたとおりである (DPP-4 インヒビター) 。“化合物B”は10 mg/kgの用量における4-[5-メチル-6-(2-メチル-ピリジン-3-イルオキシ)-ピリミジン-4-イルオキシ]-ピペリジン-1-カルボン酸イソプロピルエステル (GPR119 アゴニスト, WO 2007/035355)である。“組み合わせA+B”は夫々の単一治療薬と同じ用量における前記DPP-4 インヒビター と前記GPR119アゴニストの組み合わせである。その組み合わせは食事トレランス試験で夫々の単一治療薬と較べて血漿GLP-1 を有意に増加する。対照に対するP値を記号 (*, p < 0.05; **, p < 0.01)により示す。
【0075】
<<製剤の実施例>>
下記の製剤(これらは当業界で知られている方法と同様にして得られてもよい)の実施例は、本発明を更に充分に説明するのに利用できるが、それをこれらの実施例の内容に限定しない。“活性物質”という用語は一種以上の化合物を表し、例えば、それは、本発明のDPP-4 インヒビターもしくはGPR119アゴニスト又は、例えば、表1にリストされた組み合わせから選ばれた、前記活性成分の組み合わせを表す。DPP-4 インヒビターリナグリプチンに特に適した追加の製剤は特許出願WO 2007/128724(その開示が本明細書にそのまま含まれる)に開示された製剤であってもよい。その他の化合物に適した追加の製剤は市場で入手し得る製剤、又は本明細書に引用された特許出願に記載された製剤、或いは例えば、"Rote Liste(登録商標)" (ドイツ) 又は"Physician's Desk Reference" の現在の刊行物に開示された文献に記載されたものであってもよい。
【0076】
<実施例1: 10ml当り活性物質75mgを含む乾燥アンプル>
(組成:)
活性物質 75.0 mg
マンニトール 50.0 mg
注射用の水 10.0 ml添加
(調製:)
活性物質及びマンニトールを水に溶解する。包装後に、その溶液を凍結乾燥する。すぐに使用できる溶液を生成するために、その生成物を注射用の水に溶解する。
【0077】
<実施例2: 2 ml当り活性物質35mgを含む乾燥アンプル>
(組成:)
活性物質 35.0 mg
マンニトール 100.0 mg
注射用の水 2.0 ml添加
(調製:)
活性物質及びマンニトールを水に溶解する。包装後に、その溶液を凍結乾燥する。
すぐに使用できる溶液を生成するために、その生成物を注射用の水に溶解する。
【0078】
<実施例3: 活性物質50mgを含む錠剤>
(組成:)
(1) 活性物質 50.0 mg
(2) マンニトール 98.0 mg
(3) トウモロコシ澱粉 50.0 mg
(4) ポリビニルピロリドン 15.0 mg
(5) ステアリン酸マグネシウム 2.0 mg
215.0 mg
(調製:)
(1)、(2) 及び(3) を一緒に混合し、(4) の水溶液で造粒する。(5) を乾燥造粒物質に添加する。この混合物から、両面に切子面を有し、一方の面に分割ノッチを有する2平面(biplanar)の錠剤をプレスする。
錠剤の直径: 9 mm.
【0079】
<実施例4: 活性物質50mgを含む錠剤>
(組成:)
(1) 活性物質 350.0 mg
(2) マンニトール 136.0 mg
(3) トウモロコシ澱粉 80.0 mg
(4) ポリビニルピロリドン 30.0 mg
(5) ステアリン酸マグネシウム 4.0 mg
600.0 mg
(調製:)
(1)、(2) 及び(3) を一緒に混合し、(4) の水溶液で造粒する。(5) を乾燥造粒物質に添加する。この混合物から、両面に切子面を有し、一方の面に分割ノッチを有する2平面の錠剤をプレスする。
錠剤の直径: 12mm
【0080】
<実施例5: 活性物質50mgを含むカプセル>
(組成:)
(1) 活性物質 50.0 mg
(2) 乾燥トウモロコシ澱粉 58.0 mg
(3) マンニトール 50.0 mg
(4) ステアリン酸マグネシウム 2.0 mg
160.0 mg
(調製:)
(1) を(3) ですり砕く。このすり砕いたものを(2) と(4) の混合物に激しく混合しながら添加する。この粉末混合物をカプセル充填機中でサイズ3硬質ゼラチンカプセルに詰める。
【0081】
<実施例6: 活性物質350mgを含むカプセル>
(組成:)
(1) 活性物質 350.0 mg
(2) 乾燥トウモロコシ澱粉 46.0 mg
(3) マンニトール 30.0 mg
(4) ステアリン酸マグネシウム 4.0 mg
430.0 mg
(調製:)
(1) を(3) ですり砕く。このすり砕いたものを(2) と(4) の混合物に激しく混合しながら添加する。この粉末混合物をカプセル充填機中でサイズ0硬質ゼラチンカプセルに詰める。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)〜式(IV)のいずれかのDDP-4 インヒビター又はその医薬上許される塩と組み合わせてGPR119アゴニストを含むことを特徴とする医薬組成物。
式(I):
【化1】

式(II):
【化2】

式(III):
【化3】

または式(IV):
【化4】

[式中、R1は([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル、(キナゾリン-2-イル)メチル、(キノキサリン-6-イル)メチル、(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル、2-シアノ-ベンジル、(3-シアノ-キノリン-2-イル)メチル、(3-シアノ-ピリジン-2-イル)メチル、(4-メチル-ピリミジン-2-イル)メチル、又は(4,6-ジメチル-ピリミジン-2-イル)メチルを表し、かつR2は3-(R)-アミノ-ピペリジン-1-イル、(2-アミノ-2-メチル-プロピル)-メチルアミノ又は(2-(S)-アミノ-プロピル)-メチルアミノを表す]
【請求項2】
前記DPP-4 インヒビターが
1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン、
1-[([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン、
1-[(キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン、
2-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-3-(ブト-2-インイル)-5-(4-メチル-キナゾリン-2-イルメチル)-3,5-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-d]ピリダジン-4-オン、
1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(2-アミノ-2-メチル-プロピル)-メチルアミノ]-キサンチン、
1-[(3-シアノ-キノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン、
1-(2-シアノ-ベンジル)-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン、
1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(S)-(2-アミノ-プロピル)-メチルアミノ]-キサンチン,
1-[(3-シアノ-ピリジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン、
1-[(4-メチル-ピリミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン、
1-[(4,6-ジメチル-ピリミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン及び
1-[(キノキサリン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
又はこれらの医薬上許される塩からなる群から選ばれる、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記DPP-4 インヒビターが1-[(4-メチル-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチンである、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記GPR119 アゴニストが下記の表又はこれらの医薬上許される塩から選ばれる、請求項1から3のいずれか1項記載の医薬組成物。
【表1】









【請求項5】
−代謝障害を予防し、その進行を遅くし、遅延し、又は治療するため、
−血糖調節を改善し、かつ/又は空腹時血漿グルコース、食後の血漿グルコース及び/又はグリコシル化ヘモグロビンHbA1cの低減のため、
−耐糖能障害、インスリン耐性及び/又は代謝性症候群から2型真性糖尿病への進行を予防し、遅くし、遅延し、又は反転するため、
−真性糖尿病の合併症からなる群から選ばれた症状又は疾患を予防し、その進行を遅くし、遅延し、又は治療するため、
−体重を減少し、もしくは体重の増加を予防し、又は体重の減少を促進するため、
−膵臓のベータ細胞の変性を予防もしくは治療し、かつ/又は膵臓のベータ細胞の機能を改善及び/又は回復し、かつ/又は膵臓のインスリン分泌の機能を回復するため、かつ/又は
−インスリン感受性を維持及び/又は改善し、かつ/又は高インスリン血症及び/又はインスリン耐性を治療又は予防するための請求項1から4のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項6】
糖尿病患者の血液グルコースレベルを低下する際の使用のための請求項1から5のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項7】
糖尿病患者の血糖調節を改善する際の使用のための請求項1から6のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項8】
糖尿病患者の空腹時及び/又は食後の状態における血糖調節を改善する際の使用のための請求項1から7のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項9】
糖尿病患者の血漿GLP-1 レベルを増大する際の使用のための請求項1から8のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項10】
血漿GLP-1 レベルの増大に応答性の疾患、障害又は症状を治療し、かつ/又は予防する際の使用のための請求項1から9のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項11】
高度にインスリン耐性の糖尿病患者を治療するため、例えば、血糖調節を改善するための請求項1から10のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項12】
1型糖尿病、2型糖尿病、不適な耐糖能、インスリン耐性、高血糖症、高脂血症、高コレステロール血症、異常脂血症、X症候群、メタボリック症候群、肥満、高血圧、慢性全身性炎症、網膜症、神経障害、腎症、アテローム硬化症、内皮機能不全及び/又は骨粗鬆症を治療し、かつ/又は予防する際の使用のための請求項1から11のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項13】
体重を減少し、又は肥満を治療する際の使用のための請求項1から12のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項14】
異常脂血症、高脂血症又は高コレステロール血症を治療する際の使用のための請求項1から13のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項15】
メタボリック症候群(X症候群)を治療する際の使用のための請求項1から14のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項16】
組成物がGPR119アゴニスト及びDPP-4 インヒビターの同時、逐次又は別々の使用に適していることを特徴とする、請求項1から15の1項記載の医薬組成物。
【請求項17】
GPR119アゴニスト及びDPP-4 インヒビターが単一投薬形態で存在することを特徴とする、請求項1から16の1項記載の医薬組成物。
【請求項18】
GPR119 アゴニスト及びDPP-4 インヒビターが夫々別々の投薬形態で存在することを特徴とする、請求項1から17の1項記載の医薬組成物。
【請求項19】
請求項1又は4記載のGPR119アゴニストと組み合わせての使用のための請求項1から3のいずれか1項記載のDPP-4 インヒビター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−502081(P2012−502081A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526480(P2011−526480)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【国際出願番号】PCT/EP2009/061659
【国際公開番号】WO2010/029089
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】