説明

糖質コルチコイド調節不全を有する対象におけるT細胞媒介炎症性/自己免疫性疾患および障害を治療するための方法および組成物

本発明は、糖質コルチコイド調節不全を有する対象におけるT細胞媒介炎症性/自己免疫性疾患もしくは障害を予防または治療するための方法を提供し、該方法は、かかる処置を必要とする対象にシクロオキシゲナーゼ−2阻害物質を投与することを含む。該Cox−2阻害物質は、Cox−2選択的阻害物質であり得る。組成物、医薬組成物およびキットは、本発明を行うために提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効量のシクロオキシゲナーゼ−2阻害物質またはそのプロドラッグを処置を必要とする対象に投与することを特徴とする、糖質コルチコイド調節不全を有する対象におけるT細胞を媒介した炎症性/自己免疫性疾患もしくは障害を予防または治療する方法。
【請求項2】
有効量のシクロオキシゲナーゼ−2阻害物質を対象に投与することを特徴とする、糖質コルチコイド調節不全を有する対象におけるT細胞活性化と関連する罹患および死亡を予防または治療する方法。
【請求項3】
対象がT細胞活性化プロセスを受ける前、その間または後に有効量のシクロオキシゲナーゼ−2阻害物質を対象に投与することを特徴とする、糖質コルチコイド調節不全を有する対象における罹患および死亡を制限する方法。
【請求項4】
対象がT細胞活性化プロセスを受けた後に、有効量のシクロオキシゲナーゼ−2阻害物質を糖質コルチコイド調節不全を有する対象に投与することを特徴とする、T細胞を媒介した炎症性/自己免疫性疾患もしくは障害について対象を処置する方法。
【請求項5】
T細胞活性化プロセスが、対象のT細胞とT細胞活性化剤との接触を含む請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
【請求項6】
該T細胞活性化剤が、T細胞活性化抗原およびT細胞特異的活性化抗体よりなる群から選択される請求項5記載の方法。
【請求項7】
対象が脊椎動物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
【請求項8】
対象が、ヒトであることを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
糖質コルチコイド調節不全が、糖質コルチコイド欠乏、糖質コルチコイド抵抗性または圧倒的T細胞活性化刺激に起因するものを含む請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
【請求項10】
糖質コルチコイド調節不全が、糖質コルチコイド欠乏であることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
糖質コルチコイド欠乏が、ステロイド合成、糖質コルチコイド受容体機能不全、糖質コルチコイド産生不全、またはその組合せをブロックする薬物の存在下のアジソン病、副腎皮質の特発性萎縮、副腎の破壊、副腎摘出に起因する請求項10記載の方法。
【請求項12】
糖質コルチコイド調節不全が、糖質コルチコイド抵抗性を含む請求項9記載の方法。
【請求項13】
糖質コルチコイド抵抗性が、慢性外来性糖質コルチコイド処置、慢性炎症刺激、異常な低GRα/GRβ比、慢性T細胞媒介炎症性疾患またはT細胞媒介自己免疫性疾患に起因する請求項12記載の方法。
【請求項14】
糖質コルチコイド調節不全が、圧倒的T細胞活性化刺激を受けている対象に起因する請求項9記載の方法。
【請求項15】
圧倒的T細胞活性化刺激が、移植片−対−宿主疾患、毒素性ショック症候群、細菌性敗血症、ウイルス性敗血症、超抗原媒介食中毒、移植拒絶、抗−CD3抗体もしくは同等物を用いた免疫抑制、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチおよび炎症性腸疾患よりなる群から選択される請求項14記載の方法。
【請求項16】
有効量が治療有効量を含む請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
【請求項17】
有効量が、対象におけるT細胞活性化により引き起こされた兆候および症状を予防、軽減もしくは緩和するか、または疾患の進行を遅延もしくは防止するのに十分な量を含む請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
【請求項18】
シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が、シクロオキシゲナーゼ−2を阻害する:インドール、ナフチルアルカノン、オキシカム、パラ−アミノフェノール誘導体、プロピオン酸、サリチル酸塩、フェナマート、ピラゾール、一酸化窒素−放出非ステロイド性抗炎症薬、および非ステロイド性抗炎症薬とのミソプロストール組合せから選択された請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
【請求項19】
シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が、エトドラク、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ナブメトン、ピロキシカム、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、オキサプロジン、アスピリン、トリサルチル酸コリンマグネシウム、ジフルニサル、メクロフェナム酸、メフェナム酸およびフェニルブタゾンよりなる群から選択される請求項18記載の方法。
【請求項20】
シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が、約0.2μmol/L未満のシクロオキシゲナーゼ−2 IC50を有するクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質またはそのプロドラッグである請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
【請求項21】
シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質が、セレコキシブ、バルデコキシブ、デラコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、パレコキシブ、ルミラコキシブ、メロキシカム、SD−8381、ABT−963、BMS−347070、NS−398、それらのいずれかのプロドラッグ、およびその混合物よりなる群から選択される請求項20記載の方法。
【請求項22】
シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質が、セレコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、それらのいずれかのプロドラッグ、およびその混合物よりなる群から選択される化合物を含む請求項21記載の方法。
【請求項23】
シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が糖質コルチコイドと共に投与される請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
【請求項24】
糖質コルチコイドが、合成糖質コルチコイド、天然糖質コルチコイド、解離しない非ステロイド性糖質コルチコイド、解離するステロイド性糖質コルチコイドアナログならびに解離する非ステロイド性糖質コルチコイドミミックよりなる群から選択される請求項23記載の方法。
【請求項25】
該糖質コルチコイドが、モメタゾン、フルチカゾン、ブデゾニド、ベタメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン (コルチゾール)、トリアムシノロン、コルチゾン、コルチコステロンおよびプレドニゾンよりなる群から選択される請求項24記載の方法。
【請求項26】
該シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が、セレコキシブ、バルデコキシブ、デラコキシブ、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、パレコキシブ、ルミラコキシブ、メロキシカム、SD−8381、ABT−963、BMS−347070、NS−398、それらのいずれかのプロドラッグ、およびその混合物よりなる群から選択される物質を含み、シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が、モメタゾン、フルチカゾン、ブデゾニド、ベタメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン (コルチゾール)、トリアムシノロン、コルチゾン、コルチコステロンおよびプレドニゾンよりなる群から選択される糖質コルチコイドと組み合わせて対象に投与されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
【請求項27】
シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質が、セレコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、ロフェコキシブおよびエトリコキシブよりなる群から選択され、かつ糖質コルチコイドが、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロンおよびプレドニゾンよりなる群から選択されることを特徴とする請求項26記載の方法。
【請求項28】
シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が、シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質であって、対象へ投与されるシクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質またはそのプロドラッグ量−対−糖質コルチコイド量の重量比が、約0.03:1〜約35,000:1の範囲内にあることを特徴とする請求項26記載の方法。
【請求項29】
対象へ投与されるシクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質またはそのプロドラッグ量−対−糖質コルチコイド量の重量比が、約0.5:1〜約100:1の範囲内にあることを特徴とする請求項28記載の方法。
【請求項30】
シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質および糖質コルチコイドの組合せを含む、糖質コルチコイド調節不全を有する対象におけるT細胞媒介炎症性/自己免疫性疾患および障害の予防ならびに/または治療用組成物。
【請求項31】
シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が、シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質である請求項30記載の組成物。
【請求項32】
シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質および糖質コルチコイドが、有効量の該組合せを供するのに十分な量にて双方が存在する請求項31記載の組成物。
【請求項33】
医薬上許容される賦形剤ならびにシクロオキシゲナーゼ−2阻害物質および糖質コルチコイドを含む、糖質コルチコイド調節不全を有する対象におけるT細胞媒介炎症性/自己免疫性疾患および障害の予防ならびに/または治療用医薬組成物。
【請求項34】
シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が、シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質を含む請求項33記載の医薬組成物。
【請求項35】
糖質コルチコイド調節不全を有する対象におけるT細胞媒介炎症性/自己免疫性疾患もしくは障害の予防および/または治療用キットであって、シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質を含む第一の投与形態、および糖質コルチコイドを含む第二の投与形態を含み、ここに、シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質および糖質コルチコイドの各々が、キットが有効量の組合せを供するのに十分な量にて存在する該キット。
【請求項36】
シクロオキシゲナーゼ−2阻害物質が、シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害物質である請求項35記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−508032(P2006−508032A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−504969(P2004−504969)
【出願日】平成15年5月1日(2003.5.1)
【国際出願番号】PCT/US2003/013548
【国際公開番号】WO2003/096970
【国際公開日】平成15年11月27日(2003.11.27)
【出願人】(597025806)ワシントン・ユニバーシティ (26)
【氏名又は名称原語表記】Washington University School of Medicine
【Fターム(参考)】