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糸を製造する装置および方法
説明

糸を製造する装置および方法

回転軸に沿って回転する1つ以上の撚りローラであって、撚られたストランドを構成するように、1つ以上のスライバを撚るために回転軸に沿って往復運動するようになっている撚りローラを有する往復運動する撚りステージと、1つ以上の巻き取りホルダ用の駆動システムであって、糸を構成するように2つ以上のストランドが互いに撚られた後に糸を1つ以上の巻き取りホルダに巻き付けるようになっている駆動システムと、を有する、糸を製造する装置および方法。糸が1つ以上の巻き取りホルダに巻き付けられる直線速度が、ストランドが1つ以上の撚りローラから出る直線速度に対して相対的に制御できるように、駆動システムは1つ以上の巻き取りホルダを駆動するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はセルフツイスト糸(self twisting yarn)を製造する装置および方法に関する。特に、本発明は、製造される糸の様々な撚りプロフィール(twist profile)を制御、変化させることを対象とする装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セルフツイスト糸は、z方向として知られている撚りの領域と、s方向として知られている撚りの領域と、を有する2つ以上のストランド(strand)を含む糸である(つまり、ストランドは反対方向に撚られた領域を交互に有している。)。ストランド内の撚られた領域の各々は、撚られていない領域によって分離されている。撚られたストランド内にトルクが蓄えられており、トルクは残留撚りとしても知られている。2つ以上の撚られたストランドが1つになると、トルクつまり残留撚りによって、複数のストランドは、干渉することなく互いの周りに自然に撚られて、セルフツイスト糸を構成する。
【0003】
セルフツイスト糸が使用される様々な布および目的によって、その目的に適している特定の糸構造を有する様々な糸が必要とされることがある。例えば、肌着に使用される、肌に触れる布としては、軽量で柔らかい糸が必要であり、ソックスに使用される布には湿気を逃がすことができる糸が必要であり、ズボンなどの服の外側の層に使用される布には、布が長持ちするように十分な強度を持った糸が必要である。
【0004】
セルフツイスト糸に関する詳細は、「Structual Mechanics of Fires, Yarns and Fabrics」,J. W. S. Hearle, P. Grosberg and S. Backer, John Wiley and Sons Ink,米国,1969年,139ページと、「The Mechanics of Wool Structures」、R. Postle, G. A. Carnaby and S. de Jong, Ellis Horwood Ltd,英国,1988年,131ページと、に示されている。
【0005】
ウール、綿、合成短繊維、またはそれらの繊維(fibre)の混合物のように、短繊維(staple fibre)または主に短繊維から構成される糸の製造において、多数のスライバ(sliver)は、通常延伸された後、撚りステージを通過させられる。撚りステージは、スライバが複数のローラ同士の間を通過するときに、側部から側部へと移動することでストランドを撚る、往復運動する回転ローラ(撚りローラ)を有している。撚りローラから出た後、ストランドは、複数層の糸を構成するように、互いに自然に撚られる。このように糸を製造する装置つまり機械が、オーストラリア特許明細書第51009/64号,第9432/66号,第26099/67号および第25258/71号に開示されている。
【0006】
ニュージーランド特許第336048号は、3つ以上のスライバつまり端部を有している糸を製造する方法を開示しており、この方法において、3つのスライバが、往復する複数の撚りローラ同士の間を通過し、それから1つ以上のスライバは、1つになる前に、異なる長さの経路を通過する。全てのスライバつまり端部が、一緒に撚りステージを通過し、それから自然に1つに撚られるのではなく、1つ以上のスライバつまり端部の撚りは、他のスライバにおける撚りに対して、交互になっており、つまり位相が一致していない。
【0007】
国際特許出願第PCT/NZ2003/000253号(WO2004/044290号として公開)は、複数の撚られたストランドを有する糸を製造する装置を開示している。その装置は、撚りローラの回転速度および/または撚りローラの横断方向の移動範囲を制御する。それによって、糸、糸から構成された繊維、または糸から構成された、編まれた製品もしくは織られた製品の特性に影響を与える制御システムを使用することによって、糸に与えられる撚りプロフィールの態様を制御可能に変化させるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これらの従来技術の装置および方法は、さまざまな糸構造を有する糸のいくつかの形態を製造することができる。しかし、これらの従来技術の装置および方法によって製造される糸に関する1つの大きな問題は、製造された糸の長さ方向に沿ってむらが生じ、そして製造された糸の異なるラン同士の間にもむらが生じることである。むらのある糸の構造は好ましくなく、低品質であり、そのような糸を使用すると品質にむらのある布が製造される。本発明の発明者は、むらのある糸構造は、糸の自撚り(セルフツイスト)中に、糸のストランドに作用する張力の変動が原因で生じる可能性があることを見出した。従来技術の装置および方法は、ストランドが撚りステージを出た後に、糸の、撚られたストランドに作用する張力を制御することができないという欠点を有している。
【0009】
本発明者は、撚られた複数のストランドが1つに自撚りして糸を構成するときに、撚られたストランドに作用する張力を制御することによって、糸構造内のむらを緩和する方法を特定している。撚られたストランドに作用する張力を制御することによって、実質的にむらのない撚り構造を有する糸を製造することができるだけではなく、糸の用途に応じて特定の糸構造/撚りプロフィールを有する様々な種類の糸を製造することができる。そのため、本発明の目的は、むらのない糸構造を有し、目的とする特有の糸が製造されるように、製造される糸の糸構造の制御を改善する装置および方法を提供すること、または少なくとも有用な選択肢を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、撚られたストランドを有する糸を製造するための、改良された、または少なくとも代替の装置および方法を提供することである。
【0011】
一態様において、本発明は、概して、1つ以上の撚られたストランドを製造するために1つ以上のスライバを同時に撚るようになっている、往復運動する撚りステージであって、回転軸に沿って回転する1つ以上の撚りローラを有し、当該撚りローラが1つ以上のスライバを撚るために、1つ以上の撚りローラの回転軸に沿って往復運動するようになっている、往復運動する撚りステージと、1つ以上の巻き取りホルダの駆動システムであって、糸を構成するように1つ以上のストランドを互いに撚った後に糸を1つ以上の巻き取りホルダに巻き付けるようになっており、糸が1つ以上の巻き取りホルダに巻き付けられる直線速度が、ストランドが1つ以上の撚りローラから出る直線速度よりも低くまたは高くなるように、1つ以上の巻き取りホルダを駆動するようになっている駆動システムと、を有する、糸を製造する装置を有している。
【0012】
この装置は、糸が巻き付けられる、1つ以上の巻き取りホルダをさらに有することが好ましい。
【0013】
さらに別の態様において、本発明は、概して、1つ以上の撚られているストランドを製造するために1つ以上のスライバを同時に撚るようになっている、往復運動する撚りステージであって、回転軸に沿って回転する1つ以上の撚りローラを有し、当該撚りローラが1つ以上のスライバを撚るために、1つ以上の撚りローラの回転軸に沿って往復運動するようになっている、往復運動する撚りステージと、1つ以上の巻き取りホルダの駆動システムであって、糸を構成するように1つ以上のストランドを互いに撚った後に糸を1つ以上の巻き取りホルダに巻き付けるようになっており、糸が1つ以上の巻き取りホルダに巻き付けられる直線速度が、ストランドが1つ以上の撚りローラから出る直線速度よりも低くなるように、1つ以上の巻き取りホルダを駆動するようになっている駆動システムと、を有する、糸を製造する装置を有している。
【0014】
この装置は、糸が巻き付けられる、1つ以上の巻き取りホルダをさらに有することが好ましい。
【0015】
駆動システムは、糸を1つ以上の巻き取りホルダに巻き取る直線速度が、ストランドが1つ以上の撚りローラから出る直線速度よりも、約0.1%から5%の間、より好ましくは約0.25%から3%の間、最も好ましくは約0.5%から2%の間だけ低くなるように、1つ以上の巻き取りホルダを駆動するようになっていることが好ましい。
【0016】
本発明の装置においては、糸は、ストランドが1つ以上の巻き取りローラから出る速度よりもわずかに低い直線速度で、1つ以上の巻き取りホルダに巻き取られてもよい。これによって、隣接する、スライバ内の撚られていない領域に向かって、スライバ内の撚られている領域が拡大する、つまり長さが増加するという利点がある。糸がわずかな弾性、例えばわずか数パーセントの弾性を有している場合、ストランドは、1つ以上の撚りローラから延ばされて出る。そして、往復運動する1つ以上の撚りローラと、最後のローラつまり1つ以上の巻き取りホルダとの間に、張力が働かないことは、ストランドが延びていない状態に収縮するため有益であることが見出された。
【0017】
本装置は、1つ以上の巻き取りホルダの回転速度と、1つ以上の撚りローラの回転速度とを、互いに対して制御するようになっている制御システムを有することが好ましい。制御システムは、本装置の動作中に、1つ以上の巻き取りホルダの回転速度と、1つ以上の撚りローラの回転速度とを、互いに対して制御して変化できるようになっていてもよい。
【0018】
制御システムは、1つ以上の撚りローラの、横断方向の速度、横断方向の往復運動の範囲、および回転速度のうちの1つ以上を制御し変化させることを促進することが好ましい。そうして、1つ以上のスライバに対する撚りプロフィールを大きく変化できるようにし、これによって、広範囲のさまざまな撚りプロフィールを有する糸を製造できる。
【0019】
本発明の他の態様においては、概して、撚られていない領域によって分離された、撚られた複数の領域を各々が有する、2つ以上の撚られたストランドを作るように、2つ以上のスライバを、往復運動する撚りステージを通過させるステップと、2つ以上のストランドを互いに自撚りすることによって、1つになって糸を構成するステップと、ストランドが撚りステージから出る直線速度よりも低い直線巻き取り速度で、糸を巻き取りホルダに巻き取るステップと、を有する糸を製造する方法を有している。
【0020】
短繊維または主に短繊維の、2つ以上のスライバは、2つ以上のコアフィラメント(core filament)と共に往復運動する撚りステージを通過し、撚られていない領域によって分離された撚られた領域とコアフィラメントとを各々が有する2つ以上の撚られたストランドを作るように、スライバとコアフィラメントとは全体として約30TEX以下となることが好ましい。ストランドは、実質的に1つになって糸を構成し、ストランドが撚りステージから出る直線速度よりも低い直線速度で、巻き取りホルダに巻き取られる。この糸は、約10から30TEXの間であることが好ましい。糸は、約15から30TEXの間であることが最も好ましく、さらに糸は、約10または15から約20または25TEXまでの間であってもよい。TEXとは、糸の1000メートル当たりのグラム重量を示し、通常の意味を有している。
【0021】
スライバまたはストランドは、1メートルあたり600回未満または約500回撚られていることが好ましく、1メートルあたり約250〜300回から400〜500回までの間で撚られていることが最も好ましい。
【0022】
さらに別の態様において、本発明は、概して、1つ以上の撚られたストランドを製造するために1つ以上のスライバを同時に撚るようになっている、往復運動する撚りステージであって、回転軸に沿って回転する1つ以上の撚りローラを有し、当該撚りローラが1つ以上のスライバを撚るように、1つ以上の撚りローラの回転軸に沿って往復運動するようになっている、往復運動する撚りステージと、糸を構成するように1つ以上のストランドを互いに撚った後に糸を1つ以上の巻き取りホルダに巻き付けるようになっている、1つ以上の巻き取りホルダのための駆動システムであって、糸が1つ以上の巻き取りホルダに巻き付けられる直線速度が、ストランドが1つ以上の撚りローラから出る直線速度よりも高くなるように、1つ以上の巻き取りホルダを駆動するようになっている駆動システムと、を有する、糸を製造する装置を有している。
【0023】
本装置は、1つ以上の巻き取りホルダをさらに有することが好ましい。
【0024】
糸を1つ以上の巻き取りホルダに巻き取る直線速度が、ストランドが1つ以上の撚りローラから出る直線速度よりも、約0.1%から5%の間、より好ましくは約0.25%から3%の間、最も好ましくは約0.5%から2%高くなるように、駆動システムは、1つ以上の巻き取りホルダを駆動するようになっていることが好ましい。
【0025】
撚りローラつまり搬送ローラと最後の巻き取りホルダとの間の巻き取り比率を変化させて、巻き取りホルダが搬送ローラよりも高速または低速で動作することによって、糸を構成するストランドの最終的な撚りプロフィールを、撚られたストランドの中のトルクによって1つに撚られるときの、ストランドの組み合わされた最終的な撚りプロフィールと共に、変更できることが実験によって見出された。
【0026】
たとえば、巻き取りホルダを搬送ローラよりも低速で動作させることによって、ストランドの撚られた領域が、撚られていない領域へ部分的に移動する。これは、さらに、ストランド内のトルクを減少させ、その結果、各々のストランド内に残留している撚りを減少させる。
【0027】
例えば耐風性の強化、耐摩耗性の改善、容積の増大のように、特定の性能の要件に合った繊維を作るために設計された、目的とする特有の繊維構造を製造するときに、このような様々な変更が可能および必要である。
【0028】
撚りローラと巻き取りホルダとの間の速度比を変化させることによって、糸に作用する撚り張力の大きさは影響を受ける。撚られたストランド内の撚りの分布と、撚られたストランドが互いに1つに撚られる程度(残留撚りの量)と、に対する撚り張力の影響は、これまでに知られていない。
【0029】
本発明の装置および方法は、セルフツイスト糸の場合に、糸を構成するために互いに撚られた、2つ以上の撚られたストランドに最終的に蓄えられる撚りプロフィールに対し、撚り張力が影響するという、予測されていなかった発見に基づいている。撚り張力は、撚られたストランドが、糸を構成するための他の撚られたストランドと互いに自撚りの程度にも影響する。
【0030】
理論によって制限されることを意図するものではないが、糸の張力のレベルは、2つのストランドが互いに接する線に沿って摺動することができる範囲に影響すると考えられる。ストランドが全く摺動しない、またはほとんど摺動しない場合、より多くの自撚りつまりトルクがストランド内に蓄えられて、互いの自撚りの程度が大きくなる。
【0031】
撚り張力のレベルが低いと、より多くの自撚りがストランド内に蓄えられる(つまり、より多くの撚りがストランド内に残留する)。そのため、完成した糸が引っ張られたときに、複数のストランドは互いに接する線に沿ってほとんど摺動しないということが見出された。それどころか、複数のストランドは、互いに強く巻き付いて、撚りローラから離れた後により高い張力が作用したストランドよりも、撚りが多い糸を構成する。このようにして、撚りローラを離れた後に高い張力が作用するストランドは、そのような張力が作用しない別のストランドとは異なる撚りプロフィールを有する。
【0032】
2つのストランドが張られたときに、主として互いに巻き付くよりも、主に個々に撚られることで、互いに対して摺動すると、完成した糸に残留する自撚りが少なくなる。撚り張力のレベルが高いと、ストランド内の撚られていない領域への撚りの移動範囲が増大して、ストランド内に残留する自撚りが減少する。そのため、ストランドは、互いに撚られることが少なく、つまり巻き付くことが少なくなり、完成した糸が引っ張られたときに、互いに接する線に沿ってより摺動しやすくなることが見出された。この現象は、通常のツイスト糸(撚糸)には発生しない。この現象は、セルフツイスト糸のみに起こり得るものであり、これまで発見されていなかった。
【0033】
各々のストランド内において、撚られていない領域からトルクが急速に蓄積され、かつそれが繊維の張力の影響を強く受けるので、撚りローラと巻き取りホルダとの間の張力の大きさによって、ストランドの局所的な摺動が発生する程度が、接線の位置で多いか少ないかを予測することができる。
【0034】
本発明の装置および方法が、添付の図面を参照して、一例としてさらに説明されるが、これに限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1A】本発明の装置によって製造される糸の一例を示す図である。
【図1B】糸を構成している各ストランド内の、撚られた領域の相対位置を示す概略図である。
【図2】本発明の前述の装置の一態様を示す概略図である。
【図3】延伸ユニットと撚りローラとを示している、一方の側から見た装置の主要部分を示す図である。
【図4】撚りローラから出て、ガイドによって1つになっているストランドを示す図である。
【図5】一方の側から見た、本発明の別の装置の主要部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
定義
「セルフツイスト糸(self twist yarnおよびself twisting yarn)」なる用語は、本明細書および特許請求の範囲で用いられる場合、s方向の撚りの複数の領域同士の間に、交互にz方向の撚りの複数の領域を有し、各々の撚りの領域の間に撚られていない領域を有している、2つ以上のストランドを含む糸を意味している。そして、少なくとも1つの撚られたストランドは、撚られた少なくとも1つの別のストランドと接して、撚られたストランドが1つに自撚りして(互いに巻き付いて)、糸を構成している。
【0037】
「ストランド(strand)」なる用語は、本明細書および請求の範囲で用いられる場合、特に、シングルストランド(singles strand)、もろより糸(plied yarn)、紡績糸(spun yarn)およびケーブル糸(cabled yarn)を含む一般的な意味で用いられる。ストランドは、フィラメント(filament)の連続している束、不連続なフィラメントの連続している形態、処理されていないまたは引張り強度を増すように予め処理されている延伸されたカードスライバ(carded sliver)、トウ(tow)処理工程によって作られた連続しているフィラメント、または例えば紡績糸のような短繊維と1つ以上の連続的なフィラメントとの組み合わせであってもよい。
【0038】
「有する」という用語は、本明細書および特許請求の範囲で用いられる場合、「少なくとも部分的には〜からなる」という意味であり、つまり、この用語を有する独立形式の請求項を解釈するとき、この用語によって言及されている特徴が存在する必要があるが、他の特徴が存在していてもよいという意味である。
【0039】
図2を参照すると、本装置の第1の好ましい形態は、対向して移動する、好ましくはゴムで被覆されている1対のローラまたはベルトを有する延伸ユニット5を含む。1対のローラまたはベルトの間を、繊維が(スライバとして)通過する。本例では、ドラムまたは他のバルク供給部(不図示)から延伸された、例えばウールの3つのスライバS(紡がれていない)が、両ローラ4の間に供給され、延伸ユニット5を通って引き出される。
【0040】
通常、ウールのファイバ組み立て品の厚さは、延伸ユニット5の通過後、最初の厚さの半分から25分の1までに減少する。厚さの減少の量は、延伸ユニットの回転速度を変更することによって調整される。(繊維に沿って)装置を通過するスライバの移動方向が、図2中の矢印Aによって示されている。
【0041】
往復運動する撚りステージ6は、1対の回転ローラ6a,6b(図3および図4を参照)を有しており、機械が動作すると、その一方または両方が、図3および図4中に矢印Bで示されるように、スライバの移動方向を横切って前後にも往復運動する。回転し往復運動する両ローラ6a,6bは、本明細書では撚りローラと呼ばれる。
【0042】
撚りローラ6は、動作時に、一方または両方の撚りローラが一方に移動したときに、両ローラの間を一方の方向に通過する3つのスライバを撚り、一方または両方の撚りローラが他方の方向に移動した時に反対の方向に撚る。撚られたスライバは、本明細書ではストランドと呼ばれる。ストランド内において、撚られていない領域は、一方または両方のローラが方向を変えた点に形成される。
【0043】
本発明の別の態様では、1つの往復するローラが、3つのスライバが通過する平坦な表面に対して移動して、そのローラと表面との間で3つのスライバを撚るようにしてもよい。
【0044】
図4を参照すると、往復運動する撚りステージに続いて、糸の一形態を製造するために、1つ以上の撚られたストランドが、1次ガイドつまり小穴1bを直接通して導かれるのに対して、他のストランドは、同様に1次ガイド1bを通過する前に、2次ガイドつまり小穴を通して導かれる。このように、いくつかのストランドは、1次ガイドつまり小穴1bに進入する前に異なる経路長を有している。図4で示されている本発明の実施形態において、両方のストランドが1次ガイド1bを通過する前に、一のストランドがガイド2bを通過するのに対し、別のストランドがガイド3bを通過している。
【0045】
ストランド3が小穴1bから出ると、それらのストランド3は、互いに自撚りして、糸を構成する。この代わりに、ストランドを1つに撚って完成する糸を構成することを助けるために、さらなる撚り機構が任意に設けられていても良い。
【0046】
各々のストランドの撚りの領域が互いに交互になるように、つまり位相が一致しないように、各々のストランドは、他のストランドに対して異なる長さの経路を通過してもよい。この形態の糸においては、異なる経路長は、完成した糸において、各ストランドの撚られていない領域が、他のストランドの撚られている領域に重なるようになっている。
【0047】
ストランド内の撚られた領域は、撚られている領域よりも弱い。そのため、糸の中の撚られていない領域を少なくすることが重要であることが多い。複数のストランドを交互にすることで、糸の中に弱い点ができないようにすることができ、長さ方向に沿った糸の強度がより一定になる。
【0048】
それから、図3および図5で概略的に示されているように、糸は、糸が巻かれる、スプールのような巻き取りホルダ8まで進む。糸が巻き取りホルダ8に巻かれるときの直線速度が、ストランドが撚りローラ6を出るときの直線速度よりもわずかに低くなるように、巻き取りホルダ8用の電気的機械駆動システムは、制御システムによって制御される。共通の制御システムが、撚りローラ6a,6bの回転速度と、巻き取りホルダ8の回転速度と、を制御する。
【0049】
巻き取りホルダと巻かれた糸の円周は、糸が巻き取りホルダ8に巻かれるにつれて、徐々に増加する。したがって、巻き取りホルダの回転速度が一定に保たれる場合、糸が巻き取りホルダに巻かれていくにつれて、撚りローラつまり搬送ローラから出る撚られたストランドに作用する張力は増加する。糸が製造されるときに、ストランドに作用する、次第に増加する張力によって、糸の長さに沿った撚りプロフィールが変化することが見出された。
【0050】
湿度のような環境要因が、セルフツイスト糸に張力を作用させる従来の巻き取り機の機械構成要素に影響し、この環境要因が変化すると、これらの機械によってセルフツイスト糸に作用される積極的な張力にむらが生じる可能性があることも見出された。
【0051】
そのため、巻き取りホルダに巻かれる糸の直線速度が、ストランドが撚りローラから出るときの直線速度よりもわずかに低い速度に保たれるように、糸が巻き取りホルダ8に巻かれるにつれて、巻き取りホルダが駆動される速度が減少することを保証する制御システムを、本発明の本装置は提供する。
【0052】
撚られたストランドが撚りローラから出た後に、セルフツイスト糸に作用する張力を変化させると、撚りプロフィール、糸構造、および糸の性質が変化することが見出された。特に、低い張力が作用した糸(低張力糸)は、撚りステージを出た後、巻き取りホルダに巻かれる前に、撚りステージを出た後に積極的に張られた糸(高張力糸)とは異なる糸構造を有することになることが見出された。この現象は、通常のツイスト糸では生じず、セルフツイスト糸だけに発生し得る。この現象は、これまでに確認されたことはない。
【0053】
様々なプロフィール、構造および性質を有する様々な糸を製造することができるようにすることで、特定の目的を満たす特定の糸を製造することができる。例えば、軽量、耐摩耗性の繊維で使用される、低TEX、高強度の糸を製造することができる。
【0054】
理論によって制限されることを意図するものではないが、糸の複数のストランドが撚りステージで撚られると、撚りは一時的に、ストランドに作用するトルクとして、ストランド内に蓄えられると考えられる。ストランドに作用する張力は、ストランド内に蓄えられるトルクのために、2つのストランドが互いに接する線に沿って摺動する範囲に影響する。ストランド内に蓄えられる自撚りつまりトルクが増加すると、自撚り動作で互いに巻き付くストランドが増加し、互いに接する線に沿って互いに対して摺動するストランドが減少する。
【0055】
ストランド内に蓄えられる自撚りが少ないと、ストランドは、互いに巻き付くよりも、主に別個に撚りが解けることによって、互いに接する線に沿って互いに摺動することになる。高張力の糸は、ストランド内に蓄えられている自撚りが少なく(つまり、ストランド内に残留している撚りが少なく)、ストランドは低張力の糸ほど互いに対して撚られないことが見出された。さらに、高張力の糸は、完成した糸が張られたときに、互いに接する線に沿って摺動しがちである。
【0056】
得られる糸の一例が、図1Aおよび図1Bに模式的に示されている。図1Aおよび図1Bを参照すると、図示された一例における糸は、完成した糸を構成するために互いに緩く撚られている、3つの撚られたストランドを有する。各々のストランド1,2,3は、図示されたように、糸のストランドの各々の撚られていない領域1a,2a,3aが、他のストランドの撚られている領域に重なるように、互いに「交互」となっており、つまり位相が一致していない。明確にするために、図1Aはこれを強調している。完成した糸では、1つのストランド内の撚られていない領域が、他のストランドの撚られた領域に重なっている。図1Bは、これを模式的に示している。図1Bでは、3つのストランドが平行に示されており(互いに撚られる前)、各ストランドにおいて、一方または両方の撚りローラ6によって形成された、撚られた領域(交互の方向)が実線の輪郭で示されている。これに対し、例えば1a,2a,3aの位置に示されているように、撚られた領域同士の間の撚られていない領域が破線の輪郭で示されている。撚られていない領域1aのように、任意のストランドの任意の撚られていない領域は、図示されたように、その全長の少なくとも一部について、他のストランドの撚られた領域と重なっている。さらに、糸が巻き取りホルダ8に巻かれると、各ストランドの撚られた領域が大きくなろうとして、各ストランド内の撚られていない領域1a,2a,3aの長さが短くなる。撚られた領域が大きいプロフィールを有する糸は、撚られた領域が小さい糸よりも強くなるであろう。さらに、撚られた領域が大きく、撚られていない領域が小さいプロフィールを有する糸は、その全長にわたってより均一になるであろう。
【0057】
図5を参照すると、別の好ましい態様の装置も、最初の任意のローラ対4と、繊維が(スライバとして)間を通過し、対向する複数のローラつまり複数のベルトを有する延伸ユニット5と、を有している。往復運動をする撚りステージ6は1対のローラ6a,6bを有しており、その一方または両方は、装置が動作すると、回転するだけではなく、スライバの移動方向を横切って前後に往復運動をする。
【0058】
往復運動する撚りローラ6a,6bの前に、撚らないローラ7が、リングガイド8a〜8cとともに設けられている。各ストランドつまりスライバは、リングガイドの1つと、ローラ7同士の間と、を通過する。
【0059】
連続的なフィラメント(continuous filament)9が、ガイドに導入され、スライバと共にガイドを通って、ローラ7同士の間を通過する。連続的なフィラメントは、ナイロンモノフィラメントなどの合成モノフィラメントであることが好ましいが、その代わりに、例えば、合成マルチフィラメントや非合成スパンフィラメントであってもよい。
【0060】
例えばウールの各スライバおよびフィラメントが、ガイド8a〜cとローラ7同士の間とを通過すると、ストランドおよびフィラメントが往復運動する撚りローラ6を通過して撚りローラ6によって撚られる前に、連続的なフィラメントはローラ7同士の間でストランドつまりスライバの中に押し込まれる。この目的のため、2つのローラ7が設けられる代わりに、ストランドおよびフィラメントは、1つのローラとストランドが通過する対向する平面との間を通過して、フィラメントがローラと平面との間のストランド内に押し込まれてもよい。合成フィラメントがストランドの繊維に囲まれるように、フィラメントは少なくとも主に短繊維で構成されている繊維の中に押し込まれる。連続的な合成フィラメントによって、ストランドの強度が増し、その結果、より高い容積を達成するために撚りを少なくすることが可能になり、これにより引張り強度を低下させることなく、与えられた重量のウールについて、より高い容積の糸を提供することができる。
【0061】
スライバまたはストランドは、1メートルあたり600回未満または約500回撚られていることが好ましく、1メートルあたり約250〜300回から400〜500回までの間で撚られていることが最も好ましい。
【0062】
コアフィラメントは、小さい弾性を有し、撚りローラから伸ばされて出る。コアフィラメントを含む撚られたストランドは、1つになって完成した糸を構成するように、自然に1つに自撚りする。それから、糸は、周囲に糸が巻かれる巻き取りホルダに渡される。
【0063】
中央制御システムは、1つ以上の撚りローラの回転速度を制御し、1つ以上の巻き取りホルダの回転速度も制御する。巻き取りホルダの回転速度を撚りローラの回転速度と共に制御することによって、撚りステージを出る糸に作用する張力を制御し、張力を変化させることができる。制御システムは、追加的に、往復運動する撚りローラの、横断方向の運動の速度を制御してもよい。
【0064】
撚りローラと巻き取りホルダとの間の糸の張力は、糸の中に蓄えられているトルクの大きさに影響し、それが糸の撚りプロフィールに影響し、特に糸内の撚られたストランドが互いに自撚りするように影響する。そのため、本発明の利点は、糸の張力を変化、制御することによって、様々な撚りプロフィール、それゆえ様々な糸構造を有する様々な糸を製造できるということであり、そのようにして目的とする特有の糸を製造できる。たとえば、1つ以上の撚りローラと1つ以上の巻き取りホルダとの間で低い張力が作用したセルフツイスト糸は、1つ以上の撚りローラと1つ以上の巻き取りホルダとの間で高い張力が作用した糸とは異なる撚りプロフィールを示す。
【0065】
糸に作用する張力の大きさが、糸の撚りプロフィール、強度、および柔らかさの特性に影響するので、ユーザは、特定の目的のために特定の糸を製造することができるように、撚りローラの回転速度に対して巻き取りホルダの回転速度を設定し、変化させるように(したがって糸に作用する張力を変更するように)制御システムをプログラムすることができる。
【0066】
本発明の別の利点は、糸の張力を変化させ、制御することによって、ストランドに作用する張力を一定に保つことができて、糸の構造にむらがない状態を維持できることである。
【0067】
往復運動する撚りローラと最後の巻き取りホルダとの間に張力が作用しないことにより、以下の効果が得られる。
・張られているコアフィラメントとそれらの周りの繊維とが、延びていない状態に収縮する。
・撚りが、高く撚られた領域から撚られていない部分に移動する。
・この結果、繊維間の摩擦が増加して、強度が高くなる。
・糸には、むらがなくなる。
【0068】
糸は、軽量の繊維に編まれたり織られたりしても良い。例えば布が装着者の肌に触れる肌着用として使用される衣類を製造するために、例えば低TEXの糸を製造しても良い。軽量の布は、装着者が装着する最も下の、肌着のような衣類として用いられても良い。その代わりに、この衣類は、2番目の層の衣類や、他の衣類の下に着けられるのではなく、単独で着けられる衣類であることを目的とする軽量の衣類であってもよい。例えば、メリノウールの肌着のように、衣類はウールであってもよい。
【0069】
ウールの糸から織られるとき、そのような衣類は、比較的高いTEXを有するウールの糸から織られる。たとえば約20TEXのリング紡績糸は、この糸から織られた布が許容できる強度を持つには不十分な強度であると考えられ、および/または、糸自体の引張り強度が、糸を断線させることなく機械で編んだり織ったりするには不十分であると考えられる。糸内の、単位長さ当たりの撚りを増やすと、糸の強度は増加することになるが、これは、完成した布の感触や手触りを低減させ、例えば、肌に触れる用途に適さなくなったり、全く適さなくなったりするであろう。低TEXの糸は、従来、強度を増すために、1つの撚られたストランドを有している。
【0070】
本発明の装置および/または方法によって製造された糸の一形態は、一般に、2つまたは場合によってはそれ以上の、一般に15TEX以下の非常に低TEXのストランドから構成される、ウールの糸または大部分がウールの糸である。各々のストランドは、非常に軽量のコアフィラメントを有している。糸全体は、約30以下のTEXを有する。この糸は、低TEXの単一のストランドのリング紡績糸に比べて、撚りの程度も低い。
【0071】
ウールまたは大部分がウールの布は、以前より軽量になるように糸から織ったり編んだりすることができるが、この布は、依然として同様の体積と良好な手触り、つまり感触を有している。糸から織られた布または編まれた布は、肌に触れる用途に適している。これは、糸の撚りが少なく、したがって手触りが柔らかく、装着者にとって許容できる「感触」を有しているからである。したがって、同等の性質の糸を、体積や許容できる手触りつまり感触が低減されることなく、より低いTEXで(ウールや他の短繊維の使用を少なくして)製造することができる。あるいは、この代わりに、リング紡績糸から織られたまたは編まれた(より高いTEXの糸で構成されている)他の同等の布と、同様な体積や手触りつまり感触を有する、より軽量の布を製造することができる。
【0072】
この糸は、繊維表面への露出も比較的高く、これは、肌に触れる用途では、肌から湿気を逃がすのに有利である。
【0073】
製造された布は、見栄えが向上しており、増加した強度は、たて編みされた形状設定されている下着への新規の用途に対して有用である。
【0074】
糸がよこ編みだけに使用されると、軽量の布の耐摩耗性は、実質的に増加する。
【0075】
これまで、本発明をその好ましい形態を含めて説明した。当業者にとって明らかな変更および修正が、特許請求の範囲に含まれることが意図されている。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明の装置および方法は、糸およびそのような糸から作られた布や他の製品の品質が実質的に一貫するように、むらのない糸構造/撚りプロフィールを有する糸を製造することを可能にする。本発明の装置および方法は、糸が使用される特定の目的を達成するように、特に計画/設計可能な様々な糸構造/撚りプロフィールを有する様々な糸を製造することも可能にする。例えば、肌着に使用される布のような、肌に触れる布に用いるために、非常に低TEXであるが、十分に強い柔らかい糸を設計し、製造することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の撚られたストランドを製造するために1つ以上のスライバを同時に撚るようになっている、往復運動する撚りステージであって、回転軸に沿って回転する1つ以上の撚りローラを有し、前記撚りローラが1つ以上の前記スライバを撚るために、1つ以上の前記撚りローラの前記回転軸に沿って往復運動するようになっている、往復運動する前記撚りステージと、
1つ以上の巻き取りホルダの駆動システムであって、糸を構成するように1つ以上の前記ストランドを互いに撚った後に前記糸を1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き付けるようになっており、前記糸が1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き付けられる直線速度が、前記ストランドが1つ以上の前記撚りローラから出る直線速度よりも低くまたは高くなるように、1つ以上の前記巻き取りホルダを駆動するようになっている前記駆動システムと、を有する、糸を製造する装置。
【請求項2】
1つ以上の撚られたストランドを製造するために1つ以上のスライバを同時に撚るようになっている、往復運動する撚りステージであって、回転軸に沿って回転する1つ以上の撚りローラを有し、前記撚りローラが1つ以上の前記スライバを撚るために、1つ以上の前記撚りローラの前記回転軸に沿って往復運動するようになっている、往復運動する前記撚りステージと、
1つ以上の巻き取りホルダの駆動システムであって、糸を構成するように1つ以上の前記ストランドを互いに撚った後に前記糸を1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き付けるようになっており、前記糸が1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き付けられる直線速度が、1つ以上の前記ストランドが1つ以上の前記撚りローラから出る直線速度よりも低くなるように、1つ以上の前記巻き取りホルダを駆動するようになっている前記駆動システムと、を有する、糸を製造する装置。
【請求項3】
前記糸が巻き付けられる1つ以上の巻き取りホルダをさらに有する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記糸を1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き取る前記直線速度は、1つ以上の前記ストランドが1つ以上の前記撚りローラから出る前記直線速度よりも約0.1%から5%低くなるように、前記駆動システムは、1つ以上の前記巻き取りホルダを駆動するようになっている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記糸を1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き取る前記直線速度が、1つ以上の前記ストランドが1つ以上の前記撚りローラから出る前記直線速度よりも約0.25%から3%低くなるように、前記駆動システムは、1つ以上の前記巻き取りホルダを駆動するようになっている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項6】
前記糸を1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き取る前記直線速度が、1つ以上の前記ストランドが1つ以上の前記撚りローラから出る前記直線速度よりも約0.5%から2%低くなるように、前記駆動システムは、1つ以上の前記巻き取りホルダを駆動するようになっている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項7】
前記装置は、該装置の動作中に、1つ以上の前記巻き取りホルダの回転速度と1つ以上の前記撚りローラの回転速度とを、互いに対して制御するようになっている制御システムを有する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項8】
前記制御システムは、前記装置の動作中に、1つ以上の前記巻き取りホルダの前記回転速度と1つ以上の前記撚りローラの前記回転速度とを、互いに対して制御して変化できるようにもなっている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記制御システムは、1つ以上の前記撚りローラの、横断方向の速度、横断方向の往復運動の範囲、および前記回転速度のうちの1つ以上の制御および変化をも促進する、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
撚られていない領域によって分離された、撚られた複数の領域を各々が有し、2つ以上の撚られたストランドを作るように、2つ以上のスライバを、往復運動する撚りステージを通過させるステップと、
2つ以上の前記ストランドを互いに自撚りさせることによって、1つにして糸を構成するステップと、
前記ストランドが前記撚りステージから出る直線速度よりも低い直線巻き取り速度で、前記糸を巻き取りホルダに巻き取るステップと、を有する、糸を製造する方法。
【請求項11】
2つ以上の前記スライバは、2つ以上のコアフィラメントと共に往復運動する前記撚りステージを通過し、撚られていない領域によって分離された撚られた領域とコアフィラメントとを各々が有する2つ以上の撚られた複数のストランドを作るように、前記スライバと前記コアフィラメントとは全体として約30TEX以下となる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記糸は、約10から30TEXの間である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記糸は、約15から30TEXの間である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記糸は、約10または15TEXから20または25TEXの間である、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記スライバまたは前記ストランドは、1メートルあたり600回未満または約500回撚られている、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記スライバまたは前記ストランドは、1メートルあたり約250〜300回から400〜500回までの間撚られている、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
1つ以上の撚られたストランドを製造するために1つ以上のスライバを同時に撚るようになっている、往復運動する撚りステージであって、回転軸に沿って回転する1つ以上の撚りローラを有し、前記撚りローラが1つ以上の前記スライバを撚るために、1つ以上の前記撚りローラの前記回転軸に沿って往復運動するようになっている、往復運動する前記撚りステージと、
1つ以上の巻き取りホルダの駆動システムであって、糸を構成するように1つ以上の前記ストランドを互いに撚った後に前記糸を1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き付けるようになっており、前記糸が1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き付けられる直線速度が、前記ストランドが1つ以上の前記撚りローラから出る直線速度よりも高くなるように、1つ以上の前記巻き取りホルダを駆動するようになっている前記駆動システムと、を有する、糸を製造する装置。
【請求項18】
糸が巻き付けられる1つ以上の巻き取りローラをさらに有する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記糸を1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き取る前記直線速度は、前記ストランドが1つ以上の前記撚りローラから出る前記直線速度よりも約0.1%から5%高くなるように、前記駆動システムは、1つ以上の前記巻き取りホルダを駆動するようになっている、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記糸を1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き取る前記直線速度は、前記ストランドが1つ以上の前記撚りローラから出る前記直線速度よりも約0.25%から3%高くなるように、前記駆動システムは、1つ以上の前記巻き取りホルダを駆動するようになっている、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記糸を1つ以上の前記巻き取りホルダに巻き取る前記直線速度は、前記ストランドが1つ以上の前記撚りローラから出る前記直線速度よりも約0.5%から2%高くなるように、前記駆動システムは、1つ以上の前記巻き取りホルダを駆動するようになっている、請求項17に記載の装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−513740(P2010−513740A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542691(P2009−542691)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際出願番号】PCT/NZ2007/000377
【国際公開番号】WO2008/079025
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(507358527)サミット ウール スピナーズ リミテッド (3)
【Fターム(参考)】