糸球体腎炎および他の炎症性疾患の治療のための組成物および方法
【課題】糸球体炎症およびGNに付随する腎臓機能不全を軽減するための新規なアプローチを提供する。
【解決手段】特定のアミノ酸配列を含むscFvポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子、または、特定のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子、または、特定のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子、または、(a)特定のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変牲軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および(b)特定のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
【解決手段】特定のアミノ酸配列を含むscFvポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子、または、特定のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子、または、特定のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子、または、(a)特定のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変牲軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および(b)特定のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【数1−1】
【背景技術】
【0002】
【数1−2】
【0003】
【数2】
【0004】
【数3】
【0005】
【数4】
【0006】
【数5】
【0007】
【数6】
【0008】
【数7】
【0009】
【数8】
【0010】
【数9】
【0011】
【数10−1】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
1.治療を必要とする患者の糸球体腎炎の治療方法であって、補体成分C5と結合する抗体を、患者の血液中に存在する補体の細胞溶解能を実質的に低下させるのに有効な量で、患者の血流中に導入することを特徴とする方法。
2.抗体が、補体成分C5のC5aおよびC5bへの転換を減少させる、項目1に記載の方法。
3.抗体が、C5bと結合する、項目1記載の方法。
4.抗体が、補体成分C3bの形成を実質的に阻害しない、項目1記載の方法。
5.抗体を、0.1g/kgを超えない用量で患者の血流中に導入する、項目1記載の方法。
6.包装材料および該包装材料に包含される医薬剤を含む製造物であって、
(a)該医薬剤が、補体成分C5に対する抗体を含み、該抗体が、患者の血液中に存在する補体の細胞溶解能を実質的に低下させるのに有効であること、および
(b)該包装材料が、該医薬剤が腎疾患の治療における使用のためのものであることを示すラベルを含むこと、
を特徴とする製造物。
7.ラベルが、該医薬剤が腎炎の治療における使用のためのものであることを示す、項目6記載の製造物。
8.ラベルが、該医薬剤が糸球体腎炎の治療における使用のためのものであることを示す、項目7記載の製造物。
9.医薬剤が、0.1g/kgを超えない投薬レベルで用いられるべきである、項目6記載の製造物。
10.ヒト補体成分C5に対する特異的結合を示し、その特異的結合がヒト補体成分C5のα鎖を標的とするものである、少なくとも1つの抗体一抗原結合部位を含む抗体であって、ヒト体液中の補体活性化を阻害し、ヒト補体活性化生成物である遊離C5aと特異的に結合しない抗体。
11.ヒト体液中の補体活性化の阻害が、体液中の補体溶血活性の実質的な遮断の増加およびC5a生成の遮断の実質的な増加として測定可能であり、上記C5a生成の遮断の増加が上記補体溶血活性の遮断の増加と実質的に等しい、
項目10記載の抗体。
12.ヒトC5との結合に際し、抗体が、ヒト補体成分C3に結合するC5の能力を実質的に阻害する、項目10記載の抗体。
13.ヒトC5との結合に際し、抗体が、ヒト補体成分C4に結合するC5の能力を実質的に阻害する、項目10記載の抗体。
14.抗体が、5G46kフラグメントと特異的に結合する、項目10記載の抗体。
15.抗体が、5G27kフラグメントと特異的に結合する、項目10記載の抗体。
16.抗体が、5G325aaペプチドと特異的に結合する、項目10記載の抗体。
17.抗体が、5G200aaペプチドと特異的に結合する、講求項10記載の抗体。
18.抗体が、KSSKCペプチドと特異的に結合する、項目10記載の抗体。
19.抗体を、体液中の1モルのヒトC5に対し10モルの抗体の抗体一抗原結合部位と等しい、またはそれ以下の比を生じる濃度で体液に添加する場合、ヒト体液中の補体活性
化の阻害が、体液中のC5a生成の実質的に完全な遮断および体液中の補体溶血活性の実質的に完全な遮断として測定可能である、項目10記載の抗体。
20.濃度が、体液中の1モルのヒトC5に対し3モルの抗体の抗体−抗原結合部位と等しい、またはそれ以下の比を生じるものである、項目19記載の抗体。
21.ATCC識別番号HB−11625を有するハイブリドーマ5G1.1。
22.項目21記載のハイブリドーマにより産生される抗体。
23.ヒトC5のα鎖に対する結合に関して項目22記載の抗体と競合しうる抗体。
24.配列番号7のアミノ酸1〜アミノ酸248に相当するアミノ酸配列を含むscFvポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
25.配列番号9のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
26.配列番号10のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
27.(a)配列番号9のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変牲軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号10のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
28.ポリペプチドが抗体である、項目24、項目25または項目26記載の核酸分子によりコードされるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
29.そのベクターを含む宿主が第一の核酸分子によりコードされるポリペプチドを発現するように、第二の核酸分子に共有結合により作動可能に連結されている第一の核酸分子を含む核酸ベクターであって、第一の核酸分子が、項目24、項目25または項目26記載の核酸分子であるベクター。
30.項目29記載の核酸ベクターを含む組換え宿主細胞。
31.ベクターの第一の核酸分子によりコードされるポリペプチドが宿主細胞により発現されるように項目30記載の組換え宿主細胞を生育させる工程、および発現されたポリペプチドを単離する工程を特徴とする、単離された抗C5抗体ポリペプチドを生産する方法であって、発現されるポリペプチドが抗C5抗体である方法。
32.項目31に記載の単離された抗C5抗体。
33.配列番号8のアミノ酸1〜アミノ酸248に相当するアミノ酸配列を含むscFvをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
34.配列番号17のアミノ酸1〜アミノ酸248に相当するアミノ酸配列を含むscFvをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
35.配列番号15のアミノ酸1〜アミノ酸108に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
36.配列番号14のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
37.配列番号16のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
38.配列番号12のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
39.配列番号11のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
40.(a)配列番号15のアミノ酸1〜アミノ酸108に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号16のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
41.(a)配列番号15のアミノ酸1〜アミノ酸108に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域1および
(b)配列番号12のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
42.(a)配列番号15のアミノ酸1〜アミノ酸108に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号11のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
43.(a)配列番号14のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号16のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
44.(a)配列番号14のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号12のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
45.(a)配列番号14のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域
アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号11のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
46.単離されたタンパクが抗C5抗体である、項目33、項目34、項目35、項目36、項目37、項目38または項目39記載の核酸分子
によりコードされるアミノ酸配列を含む単離されたタンパク。
47.そのベクターを含む宿主が第一の核酸分子によりコードされるポリペプチドを発現するように、第二の核酸分子に共有結合により作動可能に連結されている第一の核酸分子を含む核酸ベクターであって、第一の核酸分子が、項目33、項目34、項目35、項目36、項目37、項目38または項目39記載の核酸分子であるベクター。
48.項目47記載の核酸ベクターを含む組換え宿主細胞。
49.核酸分子によりコードされるタンパクが宿主細胞により発現されるように項目48記載の組換え宿主細胞を生育させる工程、および発現されたタンパクを単離する工程を特徴とする、単離されたC5抗体タンパクを生産する方法であって、発現されるタンパクが抗C5抗体である方法。
50.項目47記載の単離された抗C5抗体。
51.(a)配列番号7のアミノ酸93〜アミノ酸98に相当するアミノ酸配列を含む可変牲軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
52.(a)配列番号8のアミノ酸91〜アミノ酸99に相当するアミノ酸配列を含む可変性軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
53.(a)配列番号7のアミノ酸156〜アミノ酸159に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b〉の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
54.(a)配列番号8のアミノ酸152〜アミノ酸161に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
55.(a)配列番号7のアミノ酸179〜アミノ酸182に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
56.(a)配列番号8のアミノ酸176〜アミノ酸186に相当するアミノ酸配列
を含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
57.(a)配列番号7のアミノ酸226〜アミノ酸236に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
58.(a)配列番号8のアミノ酸225〜アミノ酸237に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b〉(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
59.(a)配列番号8のアミノ酸91〜アミノ酸99に相当するアミノ酸配列を含む可変性軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)配列番号8のアミノ酸152〜アミノ酸161に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(c)配列番号8のアミノ酸176〜アミノ酸186に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;および
(d)配列番号8のアミノ酸225〜アミノ酸237に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
60.(a)配列番号8のアミノ酸91〜アミノ酸99に相当するアミノ酸配列を含む可変性軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)配列番号8のアミノ酸152〜アミノ酸161に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(c)配列番号8のアミノ酸176〜アミノ酸192に相当するアミノ酸配列を含む薄変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;および
(d)配列番号8のアミノ酸225〜アミノ酸237に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
61,(a)配列番号8のアミノ酸91〜アミノ酸99に相当するアミノ酸配列を含む可変性軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)配列番号8のアミノ酸152〜アミノ酸161に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(c)配列番号7のアミノ酸179〜アミノ酸182に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;および
(d)配列番号8のアミノ酸225〜アミノ酸237に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
62.項目51、項目52、項目53、項目54、項目55、項目56、項目57、項目58、項目59、項目60または項目87記載の核酸分子によりコードされるアミノ酸配列を含む単離されたタンパク。
63.タンパクが抗C5抗体である、項目62記載の単離されたタンパク。
64.第一の核酸分子を含む核酸ベクターであって、該第一の核酸分子が、項目51、項目52、項目53、項目54、項目55、項目56、項目57、項目58または項目87記載の核酸分子に相当し、そのベクターを含む宿主が第一の核酸分子によりコードされるポリペプチドを発現するように第二の核酸分子に共有結合により作動可能に連結されているベクター。
65.項目64記載の核酸ベクターを含む組換え宿主細胞。
66.核酸分子によりコードされるタンパクが宿主細胞により発現されるように項目65記載の組換え宿主細胞を生育させる工程、および発現されたポリペプチドを単離する工程を特徴とする、抗C5抗体を生産する方法であって、発現されたタンパクが抗C5抗体である方法。
67.項目66記載の抗C5抗体。
68.単離されたヒト補体成分C5の5G46kフラグメント。
69.単離されたヒト補体成分C5の5G27kフラグメント。
70.単離された5G325aaペプチド。
71.単離された5G200aaペプチド。
72.配列番号1のアミノ酸8〜アミノ酸12に相当するアミノ酸配列を含む単離されたオリゴペプチド。
73.単離されたヒトC5のα鎖で動物を繰り返し免疫することを特徴とする、抗
C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
74.項目68記載の単離された5G46kフラグメントで動物を免疫することを特徴とする、抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
75.項目69記載の単離された5G27kフラグメントで動物を免疫することを特徴とする抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
76.項目70記載の単離された5G325aaペプチドで動物を免疫すること
を特徴とする、抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
77.項目71記載の単離された5G200aaペプチドで動物を免疫することを特徴とする、抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
78.項目72記載の単離されたオリゴペプチドで動物を免疫することを特徴とする、抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
79.単離されたヒトC5のα鎖で候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
80.項目68記載の単離された5G46kフラグメントで候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
81.項目69記載の単離された5G27kで候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
82.項目70記載の単離された5G325aaペプチドで候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
83.項目71記載の単離された5G200aaペプチドで候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
84.項目72記載の単離されたオリゴペプチドで候補抗体をスクリー二ングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
85.補体阻害を必要とする患者の治療方法であって、項目10、項目22、
項目23、項目28、項目32、項目46、項目50、項目63または項目67記載の抗体を、患者の体液中の溶血活性を実質的に低下させるのに有効な量で、患者に投与するこ
とを特徴とする方法。
86.ヒト定常ドメインを含む組換え抗体である、項目10記載の抗体。
87.(a)配列番号8のアミノ酸176〜アミノ酸192に相当するアミノ酸配列
を含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
【0013】
【数10−2】
【0014】
【数11】
【0015】
【数12】
【0016】
【数13−1】
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1A、1Bおよび1C−−マウス腎臓のPAS染色切片の写真である。図1A−−非誘導・非処理マウス。図1B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図1C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ400倍である。
【図2】図2A、2Bおよび2C−−マウス賢臓の免疫蛍光染色切片の写真である。図2A−−非誘遵、非処理マウス。図2B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図2C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ200倍である。
【図3】図3−−PBS中の抗C5抗体(「抗C5」)またはPBS単独(「PBS対照」)のいずれかで処理したGN誘導動物からの血清の溶血(細胞溶解)検定の結果である。正常血清を用いて行った検定の結果も示す。
【図4】図4−−可溶性C5b〜9(「sC5b〜9」)検定の結果である。「ND」は測定しなかったことを示す。
【図5A】図5A、5Bおよび5C−−マウスC3について染色した腎臓切片の免疫蛍光写真である。図5A−−GN誘導、非処理マウス。図5B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図5C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ400倍である。
【図5B】図5A、5Bおよび5C−−マウスC3について染色した腎臓切片の免疫蛍光写真である。図5A−−GN誘導、非処理マウス。図5B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図5C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ400倍である。
【図5C】図5A、5Bおよび5C−−マウスC3について染色した腎臓切片の免疫蛍光写真である。図5A−−GN誘導、非処理マウス。図5B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図5C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ400倍である。
【図6】図6−−循環ヒト血液の試料のC3a検定の結果である。「ND」は測定しなかったことを示す。
【図7】図7Aおよび7B−−抗C5抗体での処理後のマウス(図7A)またはヒト(図7B)髄液の細胞溶解能の減少のファーマコキネティック分析である。図2および図5の免疫蛍光染色は、糸球体毛細管ネットワーク(タフト)に閉じこめられており、したがって、図1Bに見られる糸球体の肥大は図2Bおよび5Bにおいては見えない。
【図8】図8−−C5に対するネイテでブ5G1.1結合のスキャッチャード解析である。
【図9】図9−−C5に対するネイティブN19/8結合のスキャッチャード解析である。
【図10】図10−−ネイティブ5G1.1の存在下での循環ヒト血液試料中におけるC3aの生成を示す。
【図11】図11−−ネイティブ5G1.1の存在下での循環ヒト血液試料中におけるsC5b〜9の生成を示す。
【図12】図12−−ネイティブ5G1.1の存在下における循環ヒト血液試料の血清溶血活性を示す。
【図13】図13−−m5G1.1scFvの存在下における血液溶血活性を示す。
【図14】図14−−m5G1.1scFvの存在下におけるC5aの生成を示す。
【図15】図15−−m5G1.1scFvの存在下における循環ヒト血液試料中のC3aの生成を示す。
【図16】図16−−5G1.1scFvの存在下における循環ヒト血液試料の血清溶血活性を示す。
【図17】図17−−n5G1.1scFvの存在下における循環ヒト血液試料のsC5b〜9の生成を示す。
【図18】図18−−抗体5G1.1の軽鎖可変領域を示す。可変領域のPCR増幅に用いた5’オリゴヌクレオチドプライマーからの配列は小文字で示す。アミノ酸はKabatら(前出)に従って番号付けされている。四角で囲ったアミノ酸は、成熟5G1.1軽鎖または5G11.1のエンドプロテイナーゼLys Cペプチドから得たペプチド配列に相当する。配列可変性定義および構造可変性定義による相補性決定領域(complementarity determining region;CDR)残基は、各々下線または上線で示す。
【図19】図19−−抗体5G1,1の重鎖可変領域を示す。可変領域のRCR増幅に用いた57オリゴヌクレオチドプライマーから由来する配列を小文字で示す。アミノ酸は前出のKabatらのスキームを用いて番号を付けてあり、+1はプロセシングされた成熟可変領域の最初のアミノ酸を表す。四角で囲んだアミノ酸は、ピログルタメートアミノペプチダーゼ処理語に、5G1.1重鎖から得られたペプチド配列に相当する。配列可変性定義または構造可変性定義による相補性決定領域(CDR)残基は、各々下線または上線で示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
【数15−1】
【0019】
【数16】
【0020】
【数17】
【0021】
【数18】
【0022】
【数19】
【0023】
【数20】
【0024】
【数21】
【0025】
【数22】
【0026】
【数23】
【0027】
【数24】
【0028】
【数25】
【0029】
【数26】
【0030】
【数27】
【0031】
【数28】
【0032】
【数29】
【0033】
【数30】
【0034】
【数31】
【0035】
【数32】
【0036】
【数33】
【0037】
【数34】
【0038】
【数35】
【0039】
【数36】
【0040】
【数37】
【0041】
【数38】
【0042】
【数39】
【0043】
【数40】
【0044】
【数41】
【0045】
【数42】
【0046】
【数43】
【0047】
【数44】
【0048】
【数45】
【0049】
【数46】
【0050】
【数47】
【0051】
【数48】
【0052】
【数49】
【0053】
【数50】
【0054】
【数51】
【0055】
【数52】
【0056】
【数53】
【0057】
【数54】
【0058】
【数55】
【0059】
【数56】
【0060】
【数57】
【0061】
【数58】
【0062】
【数59】
【0063】
【数60】
【0064】
【数61】
【0065】
【数62】
【0066】
【数63】
【0067】
【数64】
【0068】
【数65】
【0069】
【数66】
【0070】
【数67】
【0071】
【数68】
【0072】
【数69】
【0073】
【数70】
【0074】
【数71】
【0075】
【数72】
【0076】
【数73】
【0077】
【数74】
【0078】
【数75】
【0079】
(配列表)
【0080】
【数76】
【0081】
【数77】
【0082】
【数78】
【0083】
【数79】
【0084】
【数80】
【0085】
【数81】
【0086】
【数82】
【0087】
【数83】
【0088】
【数84】
【0089】
【数85】
【0090】
【数86】
【0091】
【数87】
【0092】
【数88】
【0093】
【数89】
【0094】
【数90】
【0095】
【数91】
【0096】
【数92】
【0097】
【数93】
【0098】
【数94】
【0099】
【数95】
【0100】
【数96】
【0101】
【数97】
【0102】
【数98】
【0103】
【数99】
【0104】
【数100】
【0105】
【数101】
【0106】
【数102】
【0107】
【数103】
【0108】
【数104】
【0109】
【数105】
【0110】
【数106】
【0111】
【数107】
【0112】
【数108】
【0113】
【数109】
【0114】
【数110】
【0115】
【数111】
【0116】
【数112】
【0117】
【数113】
【0118】
【数114】
【0119】
【数115】
【0120】
【数116】
【0121】
【数117】
【0122】
【数118】
【0123】
【数119】
【0124】
【数120】
【0125】
【数121】
【0126】
【数122】
【0127】
【数123】
【0128】
【数124】
【0129】
【数125】
【0130】
【数126】
【0131】
【数127】
【0132】
【数128】
【0133】
【数129】
【0134】
【数130】
【0135】
【数131】
【0136】
【数132】
【0137】
【数133】
【0138】
【数134】
【0139】
【数135】
【0140】
【数136】
【0141】
【数137】
【0142】
【数138】
【0143】
【数139】
【0144】
【数140】
【0145】
【数141】
【0146】
【数142】
【0147】
【数143】
【0148】
【数144】
【0149】
【数145】
【技術分野】
【0001】
【数1−1】
【背景技術】
【0002】
【数1−2】
【0003】
【数2】
【0004】
【数3】
【0005】
【数4】
【0006】
【数5】
【0007】
【数6】
【0008】
【数7】
【0009】
【数8】
【0010】
【数9】
【0011】
【数10−1】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
1.治療を必要とする患者の糸球体腎炎の治療方法であって、補体成分C5と結合する抗体を、患者の血液中に存在する補体の細胞溶解能を実質的に低下させるのに有効な量で、患者の血流中に導入することを特徴とする方法。
2.抗体が、補体成分C5のC5aおよびC5bへの転換を減少させる、項目1に記載の方法。
3.抗体が、C5bと結合する、項目1記載の方法。
4.抗体が、補体成分C3bの形成を実質的に阻害しない、項目1記載の方法。
5.抗体を、0.1g/kgを超えない用量で患者の血流中に導入する、項目1記載の方法。
6.包装材料および該包装材料に包含される医薬剤を含む製造物であって、
(a)該医薬剤が、補体成分C5に対する抗体を含み、該抗体が、患者の血液中に存在する補体の細胞溶解能を実質的に低下させるのに有効であること、および
(b)該包装材料が、該医薬剤が腎疾患の治療における使用のためのものであることを示すラベルを含むこと、
を特徴とする製造物。
7.ラベルが、該医薬剤が腎炎の治療における使用のためのものであることを示す、項目6記載の製造物。
8.ラベルが、該医薬剤が糸球体腎炎の治療における使用のためのものであることを示す、項目7記載の製造物。
9.医薬剤が、0.1g/kgを超えない投薬レベルで用いられるべきである、項目6記載の製造物。
10.ヒト補体成分C5に対する特異的結合を示し、その特異的結合がヒト補体成分C5のα鎖を標的とするものである、少なくとも1つの抗体一抗原結合部位を含む抗体であって、ヒト体液中の補体活性化を阻害し、ヒト補体活性化生成物である遊離C5aと特異的に結合しない抗体。
11.ヒト体液中の補体活性化の阻害が、体液中の補体溶血活性の実質的な遮断の増加およびC5a生成の遮断の実質的な増加として測定可能であり、上記C5a生成の遮断の増加が上記補体溶血活性の遮断の増加と実質的に等しい、
項目10記載の抗体。
12.ヒトC5との結合に際し、抗体が、ヒト補体成分C3に結合するC5の能力を実質的に阻害する、項目10記載の抗体。
13.ヒトC5との結合に際し、抗体が、ヒト補体成分C4に結合するC5の能力を実質的に阻害する、項目10記載の抗体。
14.抗体が、5G46kフラグメントと特異的に結合する、項目10記載の抗体。
15.抗体が、5G27kフラグメントと特異的に結合する、項目10記載の抗体。
16.抗体が、5G325aaペプチドと特異的に結合する、項目10記載の抗体。
17.抗体が、5G200aaペプチドと特異的に結合する、講求項10記載の抗体。
18.抗体が、KSSKCペプチドと特異的に結合する、項目10記載の抗体。
19.抗体を、体液中の1モルのヒトC5に対し10モルの抗体の抗体一抗原結合部位と等しい、またはそれ以下の比を生じる濃度で体液に添加する場合、ヒト体液中の補体活性
化の阻害が、体液中のC5a生成の実質的に完全な遮断および体液中の補体溶血活性の実質的に完全な遮断として測定可能である、項目10記載の抗体。
20.濃度が、体液中の1モルのヒトC5に対し3モルの抗体の抗体−抗原結合部位と等しい、またはそれ以下の比を生じるものである、項目19記載の抗体。
21.ATCC識別番号HB−11625を有するハイブリドーマ5G1.1。
22.項目21記載のハイブリドーマにより産生される抗体。
23.ヒトC5のα鎖に対する結合に関して項目22記載の抗体と競合しうる抗体。
24.配列番号7のアミノ酸1〜アミノ酸248に相当するアミノ酸配列を含むscFvポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
25.配列番号9のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
26.配列番号10のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
27.(a)配列番号9のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変牲軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号10のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
28.ポリペプチドが抗体である、項目24、項目25または項目26記載の核酸分子によりコードされるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
29.そのベクターを含む宿主が第一の核酸分子によりコードされるポリペプチドを発現するように、第二の核酸分子に共有結合により作動可能に連結されている第一の核酸分子を含む核酸ベクターであって、第一の核酸分子が、項目24、項目25または項目26記載の核酸分子であるベクター。
30.項目29記載の核酸ベクターを含む組換え宿主細胞。
31.ベクターの第一の核酸分子によりコードされるポリペプチドが宿主細胞により発現されるように項目30記載の組換え宿主細胞を生育させる工程、および発現されたポリペプチドを単離する工程を特徴とする、単離された抗C5抗体ポリペプチドを生産する方法であって、発現されるポリペプチドが抗C5抗体である方法。
32.項目31に記載の単離された抗C5抗体。
33.配列番号8のアミノ酸1〜アミノ酸248に相当するアミノ酸配列を含むscFvをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
34.配列番号17のアミノ酸1〜アミノ酸248に相当するアミノ酸配列を含むscFvをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
35.配列番号15のアミノ酸1〜アミノ酸108に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
36.配列番号14のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
37.配列番号16のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
38.配列番号12のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
39.配列番号11のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子。
40.(a)配列番号15のアミノ酸1〜アミノ酸108に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号16のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
41.(a)配列番号15のアミノ酸1〜アミノ酸108に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域1および
(b)配列番号12のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
42.(a)配列番号15のアミノ酸1〜アミノ酸108に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号11のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
43.(a)配列番号14のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号16のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
44.(a)配列番号14のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号12のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
45.(a)配列番号14のアミノ酸3〜アミノ酸110に相当する可変性軽鎖領域
アミノ酸配列を含む第一のポリペプチド領域;および
(b)配列番号11のアミノ酸1〜アミノ酸122に相当する可変性重鎖領域アミノ酸配列を含む第二のポリペプチド領域
を含むことを特徴とする単離されたタンパク。
46.単離されたタンパクが抗C5抗体である、項目33、項目34、項目35、項目36、項目37、項目38または項目39記載の核酸分子
によりコードされるアミノ酸配列を含む単離されたタンパク。
47.そのベクターを含む宿主が第一の核酸分子によりコードされるポリペプチドを発現するように、第二の核酸分子に共有結合により作動可能に連結されている第一の核酸分子を含む核酸ベクターであって、第一の核酸分子が、項目33、項目34、項目35、項目36、項目37、項目38または項目39記載の核酸分子であるベクター。
48.項目47記載の核酸ベクターを含む組換え宿主細胞。
49.核酸分子によりコードされるタンパクが宿主細胞により発現されるように項目48記載の組換え宿主細胞を生育させる工程、および発現されたタンパクを単離する工程を特徴とする、単離されたC5抗体タンパクを生産する方法であって、発現されるタンパクが抗C5抗体である方法。
50.項目47記載の単離された抗C5抗体。
51.(a)配列番号7のアミノ酸93〜アミノ酸98に相当するアミノ酸配列を含む可変牲軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
52.(a)配列番号8のアミノ酸91〜アミノ酸99に相当するアミノ酸配列を含む可変性軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
53.(a)配列番号7のアミノ酸156〜アミノ酸159に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b〉の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
54.(a)配列番号8のアミノ酸152〜アミノ酸161に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
55.(a)配列番号7のアミノ酸179〜アミノ酸182に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
56.(a)配列番号8のアミノ酸176〜アミノ酸186に相当するアミノ酸配列
を含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
57.(a)配列番号7のアミノ酸226〜アミノ酸236に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
58.(a)配列番号8のアミノ酸225〜アミノ酸237に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b〉(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
59.(a)配列番号8のアミノ酸91〜アミノ酸99に相当するアミノ酸配列を含む可変性軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)配列番号8のアミノ酸152〜アミノ酸161に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(c)配列番号8のアミノ酸176〜アミノ酸186に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;および
(d)配列番号8のアミノ酸225〜アミノ酸237に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
60.(a)配列番号8のアミノ酸91〜アミノ酸99に相当するアミノ酸配列を含む可変性軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)配列番号8のアミノ酸152〜アミノ酸161に相当するアミノ酸配列を含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(c)配列番号8のアミノ酸176〜アミノ酸192に相当するアミノ酸配列を含む薄変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;および
(d)配列番号8のアミノ酸225〜アミノ酸237に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
61,(a)配列番号8のアミノ酸91〜アミノ酸99に相当するアミノ酸配列を含む可変性軽鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列;
(b)配列番号8のアミノ酸152〜アミノ酸161に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR1をコードするヌクレオチド配列;
(c)配列番号7のアミノ酸179〜アミノ酸182に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;および
(d)配列番号8のアミノ酸225〜アミノ酸237に相当するアミノ酸配列を
含む可変性重鎖領域CDR3をコードするヌクレオチド配列
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
62.項目51、項目52、項目53、項目54、項目55、項目56、項目57、項目58、項目59、項目60または項目87記載の核酸分子によりコードされるアミノ酸配列を含む単離されたタンパク。
63.タンパクが抗C5抗体である、項目62記載の単離されたタンパク。
64.第一の核酸分子を含む核酸ベクターであって、該第一の核酸分子が、項目51、項目52、項目53、項目54、項目55、項目56、項目57、項目58または項目87記載の核酸分子に相当し、そのベクターを含む宿主が第一の核酸分子によりコードされるポリペプチドを発現するように第二の核酸分子に共有結合により作動可能に連結されているベクター。
65.項目64記載の核酸ベクターを含む組換え宿主細胞。
66.核酸分子によりコードされるタンパクが宿主細胞により発現されるように項目65記載の組換え宿主細胞を生育させる工程、および発現されたポリペプチドを単離する工程を特徴とする、抗C5抗体を生産する方法であって、発現されたタンパクが抗C5抗体である方法。
67.項目66記載の抗C5抗体。
68.単離されたヒト補体成分C5の5G46kフラグメント。
69.単離されたヒト補体成分C5の5G27kフラグメント。
70.単離された5G325aaペプチド。
71.単離された5G200aaペプチド。
72.配列番号1のアミノ酸8〜アミノ酸12に相当するアミノ酸配列を含む単離されたオリゴペプチド。
73.単離されたヒトC5のα鎖で動物を繰り返し免疫することを特徴とする、抗
C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
74.項目68記載の単離された5G46kフラグメントで動物を免疫することを特徴とする、抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
75.項目69記載の単離された5G27kフラグメントで動物を免疫することを特徴とする抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
76.項目70記載の単離された5G325aaペプチドで動物を免疫すること
を特徴とする、抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
77.項目71記載の単離された5G200aaペプチドで動物を免疫することを特徴とする、抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
78.項目72記載の単離されたオリゴペプチドで動物を免疫することを特徴とする、抗C5抗体を産生するよう動物を誘導する方法。
79.単離されたヒトC5のα鎖で候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
80.項目68記載の単離された5G46kフラグメントで候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
81.項目69記載の単離された5G27kで候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
82.項目70記載の単離された5G325aaペプチドで候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
83.項目71記載の単離された5G200aaペプチドで候補抗体をスクリーニングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
84.項目72記載の単離されたオリゴペプチドで候補抗体をスクリー二ングすることを特徴とする、抗C5抗体の同定方法。
85.補体阻害を必要とする患者の治療方法であって、項目10、項目22、
項目23、項目28、項目32、項目46、項目50、項目63または項目67記載の抗体を、患者の体液中の溶血活性を実質的に低下させるのに有効な量で、患者に投与するこ
とを特徴とする方法。
86.ヒト定常ドメインを含む組換え抗体である、項目10記載の抗体。
87.(a)配列番号8のアミノ酸176〜アミノ酸192に相当するアミノ酸配列
を含む可変性重鎖領域CDR2をコードするヌクレオチド配列;
(b)(a)に相補的な配列;または
(c)(a)および(b)の両方
を含むことを特徴とする単離された核酸分子。
【0013】
【数10−2】
【0014】
【数11】
【0015】
【数12】
【0016】
【数13−1】
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1A、1Bおよび1C−−マウス腎臓のPAS染色切片の写真である。図1A−−非誘導・非処理マウス。図1B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図1C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ400倍である。
【図2】図2A、2Bおよび2C−−マウス賢臓の免疫蛍光染色切片の写真である。図2A−−非誘遵、非処理マウス。図2B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図2C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ200倍である。
【図3】図3−−PBS中の抗C5抗体(「抗C5」)またはPBS単独(「PBS対照」)のいずれかで処理したGN誘導動物からの血清の溶血(細胞溶解)検定の結果である。正常血清を用いて行った検定の結果も示す。
【図4】図4−−可溶性C5b〜9(「sC5b〜9」)検定の結果である。「ND」は測定しなかったことを示す。
【図5A】図5A、5Bおよび5C−−マウスC3について染色した腎臓切片の免疫蛍光写真である。図5A−−GN誘導、非処理マウス。図5B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図5C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ400倍である。
【図5B】図5A、5Bおよび5C−−マウスC3について染色した腎臓切片の免疫蛍光写真である。図5A−−GN誘導、非処理マウス。図5B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図5C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ400倍である。
【図5C】図5A、5Bおよび5C−−マウスC3について染色した腎臓切片の免疫蛍光写真である。図5A−−GN誘導、非処理マウス。図5B−−GN誘導、PBS(対照)処理マウス。図5C−−GN誘導、抗C5処理マウス。各々の拡大率は同じであり、およそ400倍である。
【図6】図6−−循環ヒト血液の試料のC3a検定の結果である。「ND」は測定しなかったことを示す。
【図7】図7Aおよび7B−−抗C5抗体での処理後のマウス(図7A)またはヒト(図7B)髄液の細胞溶解能の減少のファーマコキネティック分析である。図2および図5の免疫蛍光染色は、糸球体毛細管ネットワーク(タフト)に閉じこめられており、したがって、図1Bに見られる糸球体の肥大は図2Bおよび5Bにおいては見えない。
【図8】図8−−C5に対するネイテでブ5G1.1結合のスキャッチャード解析である。
【図9】図9−−C5に対するネイティブN19/8結合のスキャッチャード解析である。
【図10】図10−−ネイティブ5G1.1の存在下での循環ヒト血液試料中におけるC3aの生成を示す。
【図11】図11−−ネイティブ5G1.1の存在下での循環ヒト血液試料中におけるsC5b〜9の生成を示す。
【図12】図12−−ネイティブ5G1.1の存在下における循環ヒト血液試料の血清溶血活性を示す。
【図13】図13−−m5G1.1scFvの存在下における血液溶血活性を示す。
【図14】図14−−m5G1.1scFvの存在下におけるC5aの生成を示す。
【図15】図15−−m5G1.1scFvの存在下における循環ヒト血液試料中のC3aの生成を示す。
【図16】図16−−5G1.1scFvの存在下における循環ヒト血液試料の血清溶血活性を示す。
【図17】図17−−n5G1.1scFvの存在下における循環ヒト血液試料のsC5b〜9の生成を示す。
【図18】図18−−抗体5G1.1の軽鎖可変領域を示す。可変領域のPCR増幅に用いた5’オリゴヌクレオチドプライマーからの配列は小文字で示す。アミノ酸はKabatら(前出)に従って番号付けされている。四角で囲ったアミノ酸は、成熟5G1.1軽鎖または5G11.1のエンドプロテイナーゼLys Cペプチドから得たペプチド配列に相当する。配列可変性定義および構造可変性定義による相補性決定領域(complementarity determining region;CDR)残基は、各々下線または上線で示す。
【図19】図19−−抗体5G1,1の重鎖可変領域を示す。可変領域のRCR増幅に用いた57オリゴヌクレオチドプライマーから由来する配列を小文字で示す。アミノ酸は前出のKabatらのスキームを用いて番号を付けてあり、+1はプロセシングされた成熟可変領域の最初のアミノ酸を表す。四角で囲んだアミノ酸は、ピログルタメートアミノペプチダーゼ処理語に、5G1.1重鎖から得られたペプチド配列に相当する。配列可変性定義または構造可変性定義による相補性決定領域(CDR)残基は、各々下線または上線で示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
【数15−1】
【0019】
【数16】
【0020】
【数17】
【0021】
【数18】
【0022】
【数19】
【0023】
【数20】
【0024】
【数21】
【0025】
【数22】
【0026】
【数23】
【0027】
【数24】
【0028】
【数25】
【0029】
【数26】
【0030】
【数27】
【0031】
【数28】
【0032】
【数29】
【0033】
【数30】
【0034】
【数31】
【0035】
【数32】
【0036】
【数33】
【0037】
【数34】
【0038】
【数35】
【0039】
【数36】
【0040】
【数37】
【0041】
【数38】
【0042】
【数39】
【0043】
【数40】
【0044】
【数41】
【0045】
【数42】
【0046】
【数43】
【0047】
【数44】
【0048】
【数45】
【0049】
【数46】
【0050】
【数47】
【0051】
【数48】
【0052】
【数49】
【0053】
【数50】
【0054】
【数51】
【0055】
【数52】
【0056】
【数53】
【0057】
【数54】
【0058】
【数55】
【0059】
【数56】
【0060】
【数57】
【0061】
【数58】
【0062】
【数59】
【0063】
【数60】
【0064】
【数61】
【0065】
【数62】
【0066】
【数63】
【0067】
【数64】
【0068】
【数65】
【0069】
【数66】
【0070】
【数67】
【0071】
【数68】
【0072】
【数69】
【0073】
【数70】
【0074】
【数71】
【0075】
【数72】
【0076】
【数73】
【0077】
【数74】
【0078】
【数75】
【0079】
(配列表)
【0080】
【数76】
【0081】
【数77】
【0082】
【数78】
【0083】
【数79】
【0084】
【数80】
【0085】
【数81】
【0086】
【数82】
【0087】
【数83】
【0088】
【数84】
【0089】
【数85】
【0090】
【数86】
【0091】
【数87】
【0092】
【数88】
【0093】
【数89】
【0094】
【数90】
【0095】
【数91】
【0096】
【数92】
【0097】
【数93】
【0098】
【数94】
【0099】
【数95】
【0100】
【数96】
【0101】
【数97】
【0102】
【数98】
【0103】
【数99】
【0104】
【数100】
【0105】
【数101】
【0106】
【数102】
【0107】
【数103】
【0108】
【数104】
【0109】
【数105】
【0110】
【数106】
【0111】
【数107】
【0112】
【数108】
【0113】
【数109】
【0114】
【数110】
【0115】
【数111】
【0116】
【数112】
【0117】
【数113】
【0118】
【数114】
【0119】
【数115】
【0120】
【数116】
【0121】
【数117】
【0122】
【数118】
【0123】
【数119】
【0124】
【数120】
【0125】
【数121】
【0126】
【数122】
【0127】
【数123】
【0128】
【数124】
【0129】
【数125】
【0130】
【数126】
【0131】
【数127】
【0132】
【数128】
【0133】
【数129】
【0134】
【数130】
【0135】
【数131】
【0136】
【数132】
【0137】
【数133】
【0138】
【数134】
【0139】
【数135】
【0140】
【数136】
【0141】
【数137】
【0142】
【数138】
【0143】
【数139】
【0144】
【数140】
【0145】
【数141】
【0146】
【数142】
【0147】
【数143】
【0148】
【数144】
【0149】
【数145】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図1】
【図2】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図1】
【図2】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【公開番号】特開2009−165471(P2009−165471A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−1080(P2009−1080)
【出願日】平成21年1月6日(2009.1.6)
【分割の表示】特願2005−12176(P2005−12176)の分割
【原出願日】平成7年5月1日(1995.5.1)
【出願人】(503102674)アレクシオン ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (51)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月6日(2009.1.6)
【分割の表示】特願2005−12176(P2005−12176)の分割
【原出願日】平成7年5月1日(1995.5.1)
【出願人】(503102674)アレクシオン ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (51)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]