説明

紐状の繊維製品を処理する装置

【課題】紐状の繊維製品を処理する装置において、複数のノズルハウジングと複数の配管接続部を備える搬送ノズルに搬送媒体を十分に均等に分配供給する。
【解決手段】紐状の繊維製品を処理する装置は、容器1、繊維製品のための搬送ノズル手段9を備えている。搬送ノズル手段は、軸方向に相並んで配置された少なくとも2つの別々の搬送ノズルをそれぞれの紐製品のために有しており、これらの搬送ノズルは共通の搬送媒体分配装置16、に挿入されている。搬送媒体分配装置は搬送媒体循環装置21,22,25とつながっており、搬送ノズルの搬送媒体入口に搬送媒体を供給する空間を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばいわゆるジェット染色機として多様な実施形態で実際に公知となっている、紐状の繊維製品を処理する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなジェット式の機械または設備は、繊維製品を搬送するための搬送ノズル手段によって作動する。たとえば「Melliland Textilbereichte 69」(メリーランド繊維レポート−1988)、748頁から754頁や、「Textiltechnik 38」(繊維工学−1988)、31頁から35頁、および「Internationales Textil-Bulleting-Veredlung 31」(国際繊維加工報告−1985)、3、27頁から41頁などに記載されている、いわゆる空気力学の原理に依拠するジェット式の機械では、エンドレスの紐製品が、しばしばジェットノズルの形態をとる搬送ノズルシステムによって閉じた容器のなかで循環させられる。ノズルシステムには、紐製品に所定の循環方向へ送り運動を与える気体流が搬送媒体として供給される。たとえば特許文献1より、紐製品を搬送するために、加熱された気体または蒸気流を搬送媒体として利用することがで公知である。容器の外部で予備加熱された着色染液がジェットノズルを介して吹き込まれ、通過中の紐製品に作用する。また、たとえば特許文献2や特許文献3に記載されているような、空気力学の原理に基づいて作動する繊維処理機械もある。この場合、エンドレスの製品ウェブループは、気体状の搬送媒体が貫流するジェットノズルによって処理装置の内部で行われる搬送中に、機械的および/または熱的な処理が施され、それにより製品ウェブループの体積、手触り、表面模様、あるいは水分含有率を的確に変化させる。
【0003】
このようなジェット設備では、ただ1つの容器で複数の製品ウェブループまたは紐製品を同時に処理することも公知であり、そのために、軸方向に相並んで配置された相当数の搬送ノズルが設けられており、これらの搬送ノズルに、同じく複数の蓄積装置が、各々の折り畳まれた紐製品のために容器内に付属している。このような多重蓄積機械では、各々の搬送ノズルは間隙状の気体入口の領域でノズルハウジングに取り囲まれており、ノズルハウジングは、複数の気体接続配管を介して、共通の送風機とつながれた管に接続されている。送風機自体は処理容器の外部に配置され、吸込側でその内部空間とつながっているのが普通である。
【0004】
複数のノズルハウジングと、複数のスタブ配管を介した搬送媒体源へのノズルハウジングの接続部とを備える搬送ノズルの構成は、高いコストがかかる。搬送ノズルへの搬送媒体の分配や供給も、場合によっては十分に均等でなくなる。
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0014919号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0665319A3号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第0640710A2号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって本発明の課題は、このような欠点が取り除かれるように、紐状の繊維製品を処理する冒頭に述べた装置を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために、本発明による装置は請求項1の構成要件を有している。
【0008】
この新規の装置では、搬送ノズル手段は、軸方向に相並んで配置された少なくとも2つの別々の搬送ノズルをそれぞれの紐製品のために有している。この場合、これらの搬送ノズルは、搬送媒体分配装置とつながっていて搬送ノズルの搬送媒体入口に搬送媒体を供給する空間を有する、共通の搬送媒体分配装置に挿入されている。このとき搬送媒体循環装置は、いわゆるコモンレール原理を具体化している。搬送ノズルがこのような搬送媒体分配装置へ直接挿入されているので、独自のノズルハウジングや、搬送ノズルへ通じるスタブ配管は不要である。それと同時に、個々の搬送ノズルへの搬送媒体の均等な分配が、非常に簡単かつ効率的な仕方で保証される。
【0009】
1つの有利な実施形態では、搬送媒体分配装置は、循環装置の圧力側とつながっていて搬送ノズルが中に挿入された搬送媒体分配箱を有している。この分配箱は、容器の軸方向長さの少なくとも一部にわたって延びているのが好都合であり、分配箱は容器の内部または外部に配置されていてよい。このような分配箱の利点は、特に、箱の断面寸法を相応に広く設計することによって搬送媒体速度を低く抑えることができるので、気体状の搬送媒体の非常に均等な分配を実現することができるという点にある。必要な場合には、個々の搬送ノズルへの搬送媒体分配の均等性を高めるために、さらに追加の方策を講じることができる。たとえば、搬送ノズルを少なくとも部分的に取り囲む、特に案内板を有していてよい搬送媒体案内部材が、分配箱の中に配置されていてよい。このような案内板は、気体状の搬送媒体が、分配箱から搬送ノズルの環状間隙状の搬送媒体入口へ同心的に流入するように働く。
【0010】
全体的に見ると、搬送媒体分配装置にノズルを直接配置することは、効率的で効果的な搬送ノズルへの搬送媒体流入と、これに伴う紐製品の申し分のない搬送とを保証する。
【0011】
分配箱が容器内に配置されていると、分配箱の中に配置された搬送ノズルから出る騒音放出が自動的に低減される。それと同時に、分配箱から外部への熱放射がほぼ妨げられ、それによって機械全体の熱効率が高まる。最後に、搬送ノズルが内部に配置されている容器内にある分配箱は、蓄積部のそれぞれの紐製品を、搬送ノズルによる搬送時に、従来式の機械に比べて低い高さまでしか持ち上げなくてすむので、製品の丁寧な搬送が得られるという利点ももたらす。
【0012】
分配箱が容器の内部に配置されるか外部に配置されるかに関わりなく、搬送ノズルへの搬送媒体供給のために選択的に操作可能な制御手段が分配箱に付属していてよい。この制御手段は、1つの実施形態では、分配箱への搬送媒体供給を制御する手段を有していてよく、および/または、個々の搬送ノズルへの搬送媒体供給を制御可能である選択的に操作可能な制御手段が、搬送ノズルに付属するような構成が採用されていてよい。分配箱での搬送媒体分配は、場合により好都合である前述した案内部材を除いて、これ以外にコストのかかる方向転換部等を必要としないので、搬送ノズルへの搬送媒体供給が高い効率で行われる。このように高い効率によって、搬送媒体循環装置の出力を相応に引き下げることができる。
【0013】
本発明の対象物の発展例は、従属請求項の対象となっている。
【0014】
図面には本発明の対象物の実施例が示されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1、図2に示す本発明の装置は、複数の(本例では4つの)蓄積部を備える、空気力学の原理に基づくジェット式後染め機械である。このようなジェット式後染め機械の基本的構造についてはそれ自体公知であり(たとえば欧州特許第0945538B1号明細書参照)、したがって以下においては本発明にとって重要な構成要件だけを説明する。この装置は、実質的に円筒形の圧力タンクとして構成された、図1には模式的にのみ図示している閉じた容器1を有している。容器1には、図2から見てとれるように4つの操作開口部2が通じており、これらの操作開口部の各々はエンドレスの紐製品4の蓄積部3に付属しており、操作閉止部5によって圧密に閉止可能である。蓄積部3は、容器1の軸方向の中間壁6によって側方で仕切られている。その中にある紐製品4は、符号7で図示されているように折り畳まれている。
【0016】
容器1の中には、図示しない周波数制御式の電動モータによって駆動される巻取機8が回転可能に支承されており、巻取機の後には、図2に模式的にのみ図示する独自のベンチュリ搬送ノズル9を各々の蓄積部3について有する、容器1に格納された搬送ノズル手段が続いている。各々の搬送ノズル9は、ノズルテーパ部11と、これと同軸なデフューザ12との間に構成された、たとえば空気、ガス、蒸気、または空気と蒸気の混合等である気体状の搬送媒体の入口として形成された環状間隙10を有している。デフューザ12はエルボ13に移行しており、その後にカトリング装置14が続いている。
【0017】
作動時には、紐状の繊維製品がそれぞれの操作開口部2から容器1へ投入され、その際に巻取機8の上に載り、搬送ノズル9を通り抜け、次いで紐製品はその端部のところでエンドレスの製品ループに結び合わされる。4つの蓄積部3に付属する4つの紐製品4が容器1に装填された後、操作開口部2が閉じられ、搬送ノズル9に気体状の搬送媒体が供給され、それによって各々のエンドレスの紐製品が図2に関して時計回りに循環させられ、その様子は矢印15で図示されている。紐製品4がこのように循環をしている間に、循環しながら搬送ノズル9の領域でそれぞれの紐製品4に塗布される、容器内に含まれている処理染液によって、紐製品の処理が行われる。そのために必要な配管、ポンプ等は詳しくは図示していない。その点については、たとえばすでに挙げた欧州特許第0945538B1号明細書や欧州特許出願公開第00780722A1号明細書を援用する。
【0018】
容器1の内部には、図2からわかるように円筒形の容器1の外套面の湾曲に合わせたほぼ屋根状の被覆壁17を備える実質的に長方形の断面形状を有する、軸方向で実質的に蓄積部3全体にわたって延びる搬送媒体分配箱16が、蓄積部3の上方の領域に配置されている。分配箱16のこのような構成により、容器1への省スペースな格納が得られる。分配箱16は端面18で閉じられており、これと向かい合う端面19では、符号20で図示するネジ止め部を介して、搬送媒体循環装置の一部を形成する送風機22の圧力通路21とつながっている。
【0019】
送風機22は、図1から見てとれるように、容器1の中でその隣接する円筒底面23の領域に配置されている。送風機は、容器内部に対して封止されたハウジングの中に位置するように容器1から端面側で突出する電動モータ24で駆動される。送風機22は、蓄積部3の軸方向長さ全体にわたって延びる、容器1に対して同軸なパーフォレーションのある吸込管25を有しており、この吸込管は、蒸気と空気の混合物を容器内部から吸い込み、圧力通路21を介して搬送媒体分配箱16へ送出することを可能にする。
【0020】
特に図2から見てとれるように、搬送ノズル9は搬送媒体分配箱16に直接挿入されており、それにより、互いに軸平行に配置された状態で、互いに向かい合う分配箱の側壁26を貫通するようになっており、一方ではノズルテーパ部11が、また他方ではデフューザ12が、それぞれの分配箱側壁16から突出しながら封止された状態で分配箱側壁と結合されている。このように搬送ノズル9は、搬送媒体入口を形成する環状間隙10が分配箱16の中に位置しており、その意味で、分配箱はすべての搬送ノズルを取り囲んでいる。
【0021】
作動時には、分配箱16の内部空間に、送風機22から送出される気体状の搬送媒体が供給され、この搬送媒体は環状間隙10を介してそれぞれの搬送ノズル9へ同心的に流れ込み、それにより、製品を丁寧に扱う均等な紐製品4の搬送がもたらされる。図2から見てとれるように、分配箱16は比較的大きい断面積を有しているので、分配箱16の中の搬送媒体速度は比較的低くなり、その結果、4つの搬送ノズル9に対して非常に均等な搬送媒体の分配が行われる。
【0022】
容器1の中へ搬送媒体分配箱16を格納することは、分配箱16が容器の外側へ熱を放出することができなくなるので、分配箱16と搬送ノズル9を貫流する一時的に高温となった搬送媒体で熱損失がほとんど生じないという結果をもたらす。しかもこの分配箱16は、搬送ノズル9から出る騒音発生に対して遮音作用がある。分配箱16が容器1に格納されているので、分配箱16の壁部17,18,19,26は、それぞれの壁厚に関して送風機22の総圧力上昇に合わせて設計するだけでよく、容器1の内部の最大の動作圧力に備えて設計する必要がない。最後に図2は、分配箱16が、これに挿入された搬送ノズル9とともに、作動時には水平軸で横置きに設置される容器1の上側領域に配置されることで、搬送ノズル9を容器1の中心軸27の比較的近くに接近させることができる様子を示しており、その結果、搬送時に紐製品4を蓄積部3から引き上げる高さを減らすことができ、このことは製品を丁寧に扱う搬送をもたらす。
【0023】
図3、図4の実施形態が図1、図2の実施形態と違っているのは、搬送媒体分配箱16が容器1の外部に配置されているという点だけである。したがって、図1、図2と同じ部品には同じ符号が付されており、再度説明はしない。便宜上、図4では紐製品4の図示も行っていない。
【0024】
円筒形の容器1と軸平行にこの容器の上へ直接載っている、断面が長方形をした分配箱16の中に、4つの搬送ノズル9が図2に準ずるやり方で直接挿入されており、それにより、搬送媒体入口を形成する環状間隙10が分配箱16で取り囲まれるようになっている。各々の搬送ノズル9で、デフューザ出口のところにあるエルボ13が、それぞれの蓄積部3の領域にある垂直方向のエルボ28を介して容器1へと戻っており、それに対してノズルテーパ部11は、図4には図示しない巻取機8の上方にある配管29を介して、容器1に接続されている。
【0025】
送風機22は、本実施形態では、容器1の外部でこれと同軸に配置されている。その圧力通路21は、ネジ止め部20および相応の配管部分を介して、分配箱16の端面19へ再び接続されている。
【0026】
分配箱16は、必要な場合には、図4に符号30で破線で図示しているように、断熱または遮音をする特別な被覆もしくは外装を施すことができる。
【0027】
搬送媒体分配箱16は、上に説明した実施形態では、少なくとも2つの側で平行な側壁26によって区切られた、実質的に容器1の長さ全体にわたって延びる断面が長方形の管として図示されている。当然ながら、原則として分配箱16は目的に沿ったどのような断面形状を有していてもよく、特に、容器1へ取り付けるときに、内側輪郭またはこれに含まれる成分に合わせた断面形状を有していてもよい。特に装置が多重蓄積式に設計されているときは、送風機圧力通路21の連通部からの距離に関わりなく、個々の搬送ノズル9への均等な搬送媒体供給を保証するために、分配箱16に、その軸方向長さ全体にわたって追加の方策を設けるのが目的に適っている場合がある。この目的のために、たとえば空気案内板、そらせ板等の形態の空気分配部材を分配箱に設けることができる。場合によっては、分配箱26からそれぞれの搬送ノズルの環状間隙10へ搬送媒体が同心的に入るように作用する、搬送ノズル9の回りへ環状に配置された案内板を設けるのも好都合である。各搬送ノズルへの搬送媒体供給を均等化させる役目をするさらに別の方策の要諦は、分配箱16の断面をその軸方向長さ全体にわたって変化させ、それにより、分配箱16のどこでも均等な流動速度が生じるようにすることにある。
【0028】
コモンレール原理に依拠する分配箱16は、搬送ノズル9への搬送媒体供給を必要に応じて制御することも簡単なやり方で可能にする。このことは、図5、図6に示す実施形態では、図5に示す遮蔽位置から、矢印33に示すように無効な位置へと引き込むことができる調節装置32を介して制御されるスライダ31の形態の制御手段によって行われる。スライダ31は、送風機22の圧力通路21と接続された分配箱16の側壁19と、これに隣接する第1の搬送ノズル9との間に配置されており、したがって、分配箱16への搬送媒体流入を全体として調節することができる。このようにして、4つの搬送ノズル9への搬送媒体供給を、これらすべての搬送ノズルについて均等に調節することができる。
【0029】
しかしながら追加的または代替的に、分配箱16に付属する制御手段は、個々の搬送ノズル9への搬送媒体供給の個別的な制御を可能にするように構成されていてもよい。このような実施形態が図7、図8に示されている。容器1に格納された搬送媒体分配箱16aは、原則として、図1、図2に示す分配箱16に類似した構造となっているが、特に図8から見てとれるように、容器1の中に配置された送風機22の圧力通路21が連通する本来の分配箱空間35を区切る、底面壁と平行かつこれから間隔をおいた中間壁34を含んでいる。分離壁34は搬送ノズル9の下方を伸びており、分離壁34の上側と被覆壁17の下側にある分配箱16aの空間は、それぞれ搬送ノズル9を含む搬送媒体蓄積空間または搬送媒体蓄積室37を区切る横壁36によって区分されている。これらの搬送媒体蓄積空間37は、貫通孔38を介して分配室空間35とつながっており、搬送媒体に対するこれらの貫通孔の通過断面積は、付属の調節装置40によって個別に調節することができる遮蔽機構39によってそれぞれ調整することができる。
【0030】
図7、図8の実施形態では、個々の搬送ノズル9への搬送媒体供給の個別的な制御は、分配箱16aの内部での方策によって実現されるのに対して、この目的のために搬送ノズル9に直接介入する実施形態も可能である。このような実施例を図9と図10に示す。
【0031】
この実施形態では、環状間隙10を区切るノズルテーパ部11、および/または捕集ノズルを形成するデフューザ12の拡張部分に、特に図10からわかるように二重矢印42の方向へ軸方向に往復するように位置調節可能であることによって環状間隙10を程度の差こそあれ覆うようになっている摺動スリーブ41が装着されている。このようにして、それぞれの搬送ノズル9の搬送媒体流を個別的に調節することができ、このことは、最高速度のときに製品を丁寧に扱う搬送という観点から必要である。環状間隙10を完全に閉じることが可能なので、普通であれば搬送ノズル9を使用しないときに必要な止め弁の必要性を省くことができる。止め弁を省略することによってその流動抵抗もなくなり、したがって装置全体の効率がいっそう高くなる。
【0032】
図5から図10では、同じ部品には図1、図2と同じ符号が用いられており、これらの部品について再度説明することはしない。
【0033】
以上、空気力学の原理に基づくジェット処理装置を使って本発明を説明した。しかしながら、搬送ノズル9が中に直接挿入された搬送媒体分配箱16,16aのコモンレール設計を、液体の搬送媒体すなわち流体力学の原理で作動するジェット式処理機械用として適用することも原則として可能である。
【0034】
上に説明した実施例では容器1は耐圧性の構成となっている。しかしながら本発明は、容器が耐圧性ではないいわゆる常圧機械でも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】容器内に配置された搬送媒体分配箱を備える、空気力学の原理に基づくジェット式後染め機械の形態をとる本発明の装置を示す模式的な縦断面図である。
【図2】図1の装置を図1のII−II線に沿った断面で示す側面図である。
【図3】容器の外部配置された搬送媒体分配箱を備える、空気力学の原理に基づくジェット式後染め機械の形態をとる本発明の装置を示す図1に類似する模式的な断面図である。
【図4】図3の装置を図3のIV−IV線に沿った断面で示す側面図である。
【図5】図1の装置を改変された実施形態で示す、図1に準ずる断面図である。
【図6】図5の装置を図5のVI−VI線に沿った断面で示す側面図である。
【図7】図1の装置をさらに改変された実施形態で示す、図1に準ずる断面図である。
【図8】図7の装置を図7のVIII−VIII線に沿った断面で示す側面図である。
【図9】搬送ノズルへの搬送媒体供給を制御するための制御手段を明示して図2の装置を示す、図2に準ずる断面図である。
【図10】図9の装置を別の縮尺で示す部分図である。
【符号の説明】
【0036】
1 容器
3 蓄積手段
4 紐製品
9 搬送ノズル
10 搬送媒体入口
16,16a 搬送媒体分配装置
21,22,25 搬送媒体循環装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紐状の繊維製品を処理する装置において、
容器(1)と、
繊維製品のための搬送ノズル手段と、
圧力側で前記搬送ノズル手段と接続されるとともに吸込側で前記容器と接続された搬送媒体循環装置(21,22,25)と、
それぞれの紐製品(4)を収容するために前記容器の中に構成された蓄積手段(3)とを備えており、
前記搬送ノズル手段は、軸方向に相並んで配置された少なくとも2つの別々の搬送ノズル(9)をそれぞれの紐製品(4)のために有しており、これらの搬送ノズルは、前記循環装置と接続された、前記搬送ノズルの搬送媒体入口(10)に搬送媒体を供給する空間を有する共通の搬送媒体分配装置(16,16a)に挿入されている、紐状の繊維製品を処理する装置。
【請求項2】
前記搬送媒体分配装置が、前記循環装置(21,22,25)の圧力側とつながっていて前記搬送ノズル(9)が中に挿入された搬送媒体分配箱(16,16a)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記分配箱(16,16a)が前記容器(1)の軸方向長さの少なくとも一部にわたって延びるように配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記分配箱(16)が前記容器(1)の内部に配置されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記分配箱(16)が前記容器(1)の外部に配置されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の装置。
【請求項6】
前記搬送ノズル(9)がその紐製品入口と紐製品出口でそれぞれ配管手段(28,29)を介して前記容器(1)とつながっていることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記分配箱(16,16a)が前記搬送ノズルを少なくともその搬送媒体入口(10)の領域で包囲するように構成されていることを特徴とする、請求項2〜6の内の何れか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記搬送媒体分配装置が、前記搬送ノズル(9)への搬送媒体供給について選択的に操作可能な制御手段(31;39,41)を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項9】
前記制御手段が、前記分配箱(16,16a)への搬送媒体供給を制御する手段(31,32)を有していることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記搬送ノズルに、個々の搬送ノズルへの搬送媒体供給を制御可能である選択的に操作可能な制御手段(39;41)が付属していることを特徴とする、請求項2または8に記載の装置。
【請求項11】
前記制御手段が、前記分配箱(16a)の内部と接続されていて個々の搬送ノズル(9)に付属する搬送媒体蓄積空間(37)を前記分配箱に対して全面的または部分的に遮蔽可能な遮蔽手段(31)を有していることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
個々の搬送ノズル(9)の搬送媒体蓄積空間(37)が前記分配箱(16a)の中で区分されており、前記遮蔽手段(31)によって通過断面積を調節可能な、分配箱内部に連通する搬送媒体供給口(38)をそれぞれ有していることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記分配箱(16,16a)の中に搬送媒体案内部材が配置されていることを特徴とする、請求項2〜12の内の何れか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記搬送媒体案内部材が、前記搬送ノズル(9)を少なくとも部分的に取り囲む案内板を有していることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
搬送媒体が気体であることを特徴とする、請求項1〜14の内の何れか1項に記載の装置。
【請求項16】
搬送媒体が液体であることを特徴とする、請求項1〜15の内のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記搬送媒体循環手段が、前記容器(1)の中に配置された少なくとも1つの送風機(22)を有していることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記送風機が前記容器(1)の端壁(23)の領域に配置されていることを特徴とする、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記送風機(22)が電動モータで駆動され、前記駆動モータ(24)は少なくとも部分的に前記容器(1)の外部に位置していることを特徴とする、請求項17または18に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−207044(P2006−207044A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−17120(P2005−17120)
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(505030270)ゼン・マシーネン・(ビー・ブイ・アイ)・リミテッド (5)
【Fターム(参考)】