紙おむつ
【課題】非装着時に止着部材に配設された止着部の表出を防ぐとともに、装着時に止着部を被止着部に簡易に止着させることができる紙おむつを提供する。
【解決手段】背側部の幅方向の両端部の各々に一対ずつ配設される止着部材と、止着部材を着脱自在に係止可能な被止着部と、を備え、止着部材の各々に対して、幅方向の端部に開口を有する被覆部が形成され、一対の被覆部は、一方の被覆部における長手方向の端部のうち、他方の被覆部側の第1端部が、幅方向の端部に向かうにつれて他方の被覆部側に傾斜するように形成され、止着部材は、基端部側に形成され、背側部の幅方向に伸縮自在な伸縮部と、基端部の反対側の端部側に形成された止着部配設部と、止着部配設部の内面側に配設され、装着時に被止着部に止着される止着部と、を備え、止着部は、伸縮部の非伸長時に背側部の幅方向の端部の外側に表出しないように配設されている。
【解決手段】背側部の幅方向の両端部の各々に一対ずつ配設される止着部材と、止着部材を着脱自在に係止可能な被止着部と、を備え、止着部材の各々に対して、幅方向の端部に開口を有する被覆部が形成され、一対の被覆部は、一方の被覆部における長手方向の端部のうち、他方の被覆部側の第1端部が、幅方向の端部に向かうにつれて他方の被覆部側に傾斜するように形成され、止着部材は、基端部側に形成され、背側部の幅方向に伸縮自在な伸縮部と、基端部の反対側の端部側に形成された止着部配設部と、止着部配設部の内面側に配設され、装着時に被止着部に止着される止着部と、を備え、止着部は、伸縮部の非伸長時に背側部の幅方向の端部の外側に表出しないように配設されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙おむつに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙おむつには、背側部の幅方向の両端部から延在する止着テープ等の止着部材を具備し、当該止着部材に配設されたフック材等の止着部を腹側部の所定の被止着部に止着させるように構成されたものが知られている。
また、紙おむつは、一般に、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シートの間に配置された吸収体と、を備えており、着用時に排泄された尿等の排泄物を液透過性のトップシートを介して吸収体に保持し、液不透過性のバックシートにより、排泄物が紙おむつの外に漏れ出すのを防ぐ構造になっている。
【0003】
このような紙おむつにおいては、交換作業時に止着部材に配設された止着部が衣服に貼り付いて余計な手間が生じたり、止着部が着用者の肌に接触して着用者に不快な思いを抱かせたりする等の不都合が生じることがある。
そこで、止着部材上に止着部を係合可能な仮係合領域を配設し、止着部と仮係合領域とを係合させた状態で保持することで止着部の表出を防ぐ紙おむつが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−50694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明では、紙おむつを着用者に装着させる際に、止着部と仮係合領域との係合状態を解放する作業を行う必要があるため、手間が生じていた。
【0006】
本発明は、非装着時に止着部材に配設された止着部の表出を防ぐとともに、装着時に止着部を被止着部に簡易に止着させることができる紙おむつを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、
透液性のトップシートと不透液性のバックシートとの間に吸収体が介装され、着用者の腹側に位置する腹側部、背側に位置する背側部、及び前記腹側部と前記背側部との間に位置する股下部が設けられ、前記背側部の外面側の幅方向の両端部の各々に、長手方向に並列に一対ずつ配設される止着部材と、前記腹側部の外面に設けられ、前記止着部材を着脱自在に係止可能な被止着部と、を備えた紙おむつであって、
前記止着部材の各々に対して、当該止着部材を覆うとともに、前記幅方向の外側の端部に開口を有する被覆部が形成され、
前記長手方向に並列する一対の被覆部は、一方の被覆部における前記長手方向の端部のうち、当該一方の被覆部と並列に形成された他方の被覆部側の第1端部が、前記幅方向の外側の端部に向かうにつれて前記他方の被覆部側に傾斜するように形成され、
前記止着部材は、
基端部側に形成され、前記背側部の幅方向に伸縮自在な伸縮部と、
前記基端部の反対側の端部側に形成された止着部配設部と、
前記止着部配設部の内面側に配設され、装着時に前記被止着部に止着される止着部と、
を備え、
前記止着部は、
前記伸縮部の非伸長時に前記背側部の幅方向の端部の外側に表出しないように配設されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の紙おむつにおいて、
前記一方の被覆部における前記長手方向の端部のうち、当該一方の被覆部と並列に形成された他方の被覆部側と反対側の第2端部が、前記第1端部と平行になるように形成され、
前記伸縮部は、前記被覆部により規制された方向に伸縮自在に形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の紙おむつにおいて、
前記一対ずつ配設された止着部材のうち、前記背側部の長手方向の内側の止着部材は、外側の止着部材に比べて、前記伸縮部の伸縮率が大きくなるように形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の紙おむつにおいて、
前記背側部の外面側の前記止着部と対向する位置に、前記止着部と係合しない素材からなる非止着部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙おむつにおいて、
前記被覆部は、前記幅方向の外側の端部が凹形状に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、止着部は、止着部配設部が幅方向外側に引き出されるまで表出しないので、止着部が衣服に貼り付いて余計な手間が生じたり、止着部が着用者の肌に接触して着用者に不快な思いを抱かせたりする等の不都合が生じることはない。また、伸縮部を幅方向に伸長させるだけで止着部を表出させることができるので、紙おむつの装着時に止着部を被止着部に簡易に止着させることができる。加えて、伸縮部が伸縮可能なので、被止着部に止着部が被着された際に、伸縮部が伸縮することで着用者の腰周りが過度に締め付けられることがなく、装着感を向上させることができる。さらに、被覆部は、第1端部が、幅方向の外側の端部に向かうにつれて他方の被覆部側に傾斜するように形成されているので、止着部材のクロス止めを行うことができることとなって、着用者の体型に合わせて紙おむつを装着させることができる。また、クロス止めをした場合でも、止着部材の基端部側にシワができにくくなるため、シワの形成に伴う着用者の肌に対する刺激を軽減することができる。
従って、非装着時に止着部材に配設された止着部の表出を防ぐとともに、装着時に止着部を被止着部に簡易に止着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した吸収性物品として例示する一実施形態の紙おむつの展開図である。
【図2】図1の紙おむつを組み立てた状態を示す斜視図である。
【図3】図1の紙おむつの止着部材を背側部の外面側からみた図である。
【図4】図3のIV−IV線における止着部材の要部断面図である。
【図5】図3の止着部材の伸縮部が幅方向に伸長した様子の一例について示した図である。
【図6】図5の状態から止着部材が自身と並列に配設された止着部材側に移動した様子の一例について示した図である。
【図7】図3の被覆部の一変形例について示した図である。
【図8】図3の止着部材のうち、背側部の長手方向の内側の止着部材が、外側の止着部材に比べて、伸縮部の伸縮率が大きくなる一変形例について示した図である。
【図9】図1の紙おむつに非止着部を設けた一変形例について示した図である。
【図10】図3の被覆部の一変形例について示した図である。
【図11】図4の伸縮部の一変形例について示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
本実施形態に係る紙おむつ100は、例えば、止着テープ20を所定位置に止着することで着用者に装着され、装着状態にて着用者の股下部7を腹側から背側にかけて覆うように形成される止着式の紙おむつ100である(図2参照)。
なお、以下の説明にあっては、着用者の背側から股下を通って腹側に亘る方向を長手方向Xとし、長手方向Xに略直交する一の方向を幅方向Yとする。
【0016】
紙おむつ100は、図1,2に示すように、着用者の身体との接触面側に設けられる透液性の不織布からなるトップシート1と、装着時に身体との接触面と反対側の外部側に設けられる不透液性のバックシート2と、トップシート1とバックシート2との間に介装される吸収体3と、トップシート1側の吸収体3の両側部に、紙おむつ100の長手方向Xに沿って備えられるギャザーシート4、4と、を備えている。
【0017】
また、紙おむつ100の長手方向Xの一方の端部(図1における下端部)には、着用者の腹側に配置されて腹周りを被覆する腹側部5が形成され、他方の端部(図1における上端部)には、着用者の背側に配置されて背周りを被覆する背側部6が形成され、腹側部5と背側部6との間に、着用者の股間部を被覆する股下部7が形成されている。
【0018】
トップシート1は、尿などの体液を速やかに透過させる透液性を有する素材から形成され、体液を受けて、吸収体3まで輸送する機能を有する。
トップシート1は、不織布が好適に用いられ、具体的には、ポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を繊維素材として、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって加工したものが用いられる。
【0019】
バックシート2は、吸収体3を固定する外装体を構成している。また、バックシート2は、不透液性を有する素材から形成され、体液などの紙おむつ100外部への染み出し、漏れ出しを防ぐ機能を有する。
バックシート2は、例えば、ポリエチレンフィルムからなるシート材であって、ムレ防止の観点から透湿性を有するシート材であることが好ましい。
なお、バックシート2の外側にポリエチレンやポリプロピレン等の不織布を貼り合わせることとしても良く、この場合は紙おむつ100の外装が布のような風合いになり、肌触りがよくなる。
【0020】
吸収体3は、腹側部5の所定位置から股下部7を通って背側部6の所定位置に亘るように配設されている。また、吸収体3は、例えば、当該紙おむつ100の形状に対応させるように、股下部7側が腹側部5側及び背側部6側に対して幅狭に形成されている。
この吸収体3は、紙おむつ100の使用時に体液としての尿等の水様成分を吸収するものである。具体的には、吸収体3は、綿やパルプ等の吸収性素材や、繊維或いはフィルム等のシート状基材と高吸収性ポリマーのような高吸水性樹脂とが組み合わされて形成された吸収体コアが、透液性のクレープ紙、不織布、孔開きシート等の被覆部材により覆われて構成されている。
高吸水性樹脂としては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸およびその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨欄性ポリマーを部分架橋したもの、あるいはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。
【0021】
ギャザーシート4は、トップシート1側において、吸収体3の長手方向Xに沿った両側部に、腹側部5から背側部6に亘ってそれぞれ備えられている。
ギャザーシート4の幅方向Y外側の部分は、吸収体3の側方でバックシート2及びトップシート1の上面に固着されている。また、ギャザーシート4の幅方向Y内側の部分は、腹側部5及び背側部6の長手方向X側の各端部付近ではトップシート1に固着されているものの、それ以外の部分ではトップシート1に固着されず、その長手方向Xに沿って複数の弾性部材(例えば、糸ゴム等)が略平行に備えられ、断面略「く」字状及び逆「く」字状に立ち上がって着用者の体型に合わせて伸縮自在に変形可能な立体ギャザーが形成されている。
【0022】
腹側部5は、股下部7よりも幅方向Y外側に突出するように形成されている。また、腹側部5の長手方向X側の端部の外面(着用者の身体と反対側の面)側には、図2に示すように、止着テープ20を係止する被止着部51が設けられている。
被止着部51は、腹側部5の長手方向X側の端部の外面(着用者の身体と反対側の面)側に設けられ、止着テープ20に設けられた止着部23を係止するためのメス材の係止要素を構成している。
具体的には、被止着部51は、例えば、係止用不織布により構成され、基材シートに止着部23のフック材と機械的に係合するループ状の繊維であるループ材が配置されて構成されている。なお、係止用不織布としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなど、広く知られた汎用性の高い可塑性素材からなる単組成の素材若しくは複合組成の素材を用いることができる。
なお、被止着部51とバックシート2は、一体として同様の素材から構成しても良いし、被止着部51のみをバックシート2と異なる素材から構成しても良い。
【0023】
背側部6は、股下部7よりも幅方向Y外側に突出するように形成されている。背側部6の外面(着用者の身体と反対側の面)側の幅方向Yの両端部の各々には、止着部材としての止着テープ20が設けられるとともに、この止着テープ20を覆うように、被覆部61が形成されている。なお、止着テープ20及び被覆部61の詳細な構成については、後述する(図3〜6参照)。
また、背側部6には、例えば、糸ゴム等の弾性部材(図示略)が幅方向Yに沿って配設され、この弾性部材により平面ギャザー(背モレギャザー)が形成されている。これにより、紙おむつ100の使用の際に、着用者の胴周りにて、当該紙おむつ100が伸縮自在となるように構成されている。
【0024】
股下部7の幅方向Yの両縁部の各々には、腹側部5の幅方向Yの各端部から股下部7を通り背側部6の幅方向Yの各端部に亘って、紙おむつ100の着用者の脚周りを囲む一対の脚周り部8、8が形成されている。
一対の脚周り部8、8には、例えば、糸ゴム等の複数の弾性部材8a、…が当該脚周り部8の湾曲形状に合わせてそれぞれ設けられている。そして、弾性部材8aにより平面ギャザーが形成され、着用者の脚周りに伸縮自在にフィットし、横漏れを防止するようになっている。
【0025】
次に、止着テープ20及び被覆部61について、図1〜6を参照して詳細に説明する。
止着テープ20は、幅方向Yに長尺な矩形状を成すように形成され、背側部6の幅方向Yの両端部の各々に、幅方向Y外側にわずかに延出するように、長手方向Xに並列に一対ずつ配設されている。具体的には、止着テープ20は、幅方向Y外側に5mm以上延出していればよく、より好ましい形態としては、幅方向Y外側に10mm以上延出しているとよい。
また、止着テープ20は、幅方向Yの内側の端部(例えば、図3の右端部)が、基端部として背側部6の外面(着用者の身体と反対側の面)側に固着されている。そして、図2に示すように、止着テープ20が、着用者の腹周りに沿うように、腹側部5の長手方向X側の端部の外面(着用者の身体と反対側の面)側に設けられた被止着部51に止着されることで、当該紙おむつ100が着用者に装着された状態となる。
【0026】
止着テープ20は、図1〜6に示すように、基端部(幅方向Yの内側の端部)側に形成された伸縮部21と、基端部の反対側の端部(幅方向Yの外側の端部)側に形成された止着部配設部22と、止着部配設部22の内面(着用者の身体側の面)側に配設された止着部23と、を備えている。
【0027】
伸縮部21は、糸ゴムや弾性発泡体の帯状物、フィルム状の弾性体、ネット状の弾性体、ポリウレタン等の伸縮性を有する素材等で形成され、幅方向Yに伸縮自在に形成されている。伸縮部21は、図4に示すように、内面(着用者の身体側の面)側において、ホットメルト等の接着剤や、熱や超音波によるシール等により、背側部6と接着されている。即ち、止着テープ20は、伸縮部21を備えることにより、幅方向Yに自在に伸縮できるようになっている(図2,5参照)。
止着部配設部22は、例えば、プラスチック製のシートや不織布等により形成され、当該止着部配設部22の自由端部(幅方向Yの外側の端部)は、伸縮部21の非伸長時に背側部6の幅方向Yの端部の外側にわずかに延出するように形成されている。止着部配設部22は、図4に示すように、外面(着用者の身体と反対側の面)側又は内面(着用者の身体側の面)側において、ホットメルト等の接着剤や、熱や超音波によるシール等により、伸縮部21と接着されている。そして、止着部配設部22の自由端部の内面(着用者の身体側の面)側に、例えば、所定の接着剤により止着部23が接着固定されている。ここで、止着部23は、図3に示すように、紙おむつ100の非装着時、即ち、伸縮部21の非伸長時に、背側部6の幅方向Yの端部の外側に表出しないように配設されている。これにより、紙おむつ100の非装着時に、止着テープ20に設けられた止着部23の表出を防ぐことができる。
【0028】
止着部23は、例えば、略矩形状に形成され、面ファスナのオス材の係止要素である、鉤状、きのこ状、錨状等の多数の突起が形成されたフック材が設けられている。そして、止着部23は、図2に示すように、バックシート2の外面(着用者の身体と反対側の面)における腹側部5の所定位置に形成された被止着部51に止着される。
従って、止着テープ20は、止着部23を介して、腹側部5の長手方向X側の端部の外面(着用者の身体と反対側の面)側に設けられた被止着部51に着脱自在に係止可能となっている。
【0029】
被覆部61は、例えば、ポリエチレンフィルムやエチレン、プロピレン等の不織布、或いはこれらのフィルムや不織布を貼り合せた素材等で形成され、止着テープ20の各々に対して、当該止着テープ20を覆うように形成されている。この被覆部61は、止着テープ20の幅方向Yへの伸長を妨げないように、幅方向Yの外側の端部61a(例えば、図3の左端部)に開口を有している。
また、長手方向Xに並列する一対の被覆部61、61は、一方の被覆部61における長手方向Xの端部のうち、当該一方の被覆部61と並列に形成された他方の被覆部61側の第1端部61bが、幅方向Yの外側の端部61aに向かうにつれて他方の被覆部61側に傾斜するように形成されている。これにより、止着テープ20は、幅方向Yへの伸長動作に加え、例えば、図6に示すように、自身と並列に配設された止着テープ20側への移動を行うことが可能となるため、クロス止めを行うことができるようになる。また、止着テープ20は、被覆部61によりクロス止めを行う方向と反対の方向には移動できないように規制されているので、着用者に装着させる際に誤使用を防ぐことができるようになっている。
【0030】
次に、紙おむつ100の着用者の身体に対する装着方法について説明する。
まず、最初の装着時において、紙おむつ100の背側部6を着用者の身体の背側に当接させるようにして、当該紙おむつ100を着用者の身体の下側に載置する。
次に、股下部7及び腹側部5の中心を着用者の身体の中心に合わせながら当該腹側部5を着用者の身体の手前側に配置させる。
そして、背側部6の外面側の幅方向Yの両端部の各々に設けられた止着テープ20の止着部配設部22を幅方向Y外側に引き出すことにより、伸縮部21を幅方向Yに伸長させる。
最後に、伸縮部21が伸長した止着テープ20を着用者の身体の腹周りに沿って配設し、止着部23を腹側部5の長手方向X側の端部の外面側に設けられた被止着部51に止着させる。止着テープ20を止着させる際、当該止着テープ20を自身と並列に配設された止着テープ20側へと移動させて止着させることで、クロス止めを行うようにしてもよい。これにより、紙おむつ100を着用者の身体に装着することができる。
【0031】
以上のように、本実施形態に係る紙おむつ100によれば、止着テープ20の各々に対して、当該止着テープ20を覆うとともに、幅方向Yの外側の端部61aに開口を有する被覆部61が形成され、長手方向Xに並列する一対の被覆部61、61は、一方の被覆部61における長手方向Xの端部のうち、当該一方の被覆部61と並列に形成された他方の被覆部61側の第1端部61bが、幅方向Yの外側の端部61aに向かうにつれて他方の被覆部61側に傾斜するように形成され、止着テープ20は、基端部側に形成され、背側部6の幅方向Yに伸縮自在な伸縮部21と、基端部の反対側の端部側に形成された止着部配設部22と、止着部配設部22の内面側に配設され、装着時に被止着部51に止着される止着部23と、を備え、止着部23は、伸縮部21の非伸長時に背側部6の幅方向Yの端部の外側に表出しないように配設されている。
【0032】
このため、止着部23は、止着部配設部22が幅方向Y外側に引き出されるまで表出しないので、止着部23が衣服に貼り付いて余計な手間が生じたり、止着部23が着用者の肌に接触して着用者に不快な思いを抱かせたりする等の不都合が生じることはない。
また、伸縮部21を幅方向Yに伸長させるだけで止着部23を表出させることができるので、紙おむつ100の装着時に止着部23を被止着部51に簡易に止着させることができる。
加えて、伸縮部21が伸縮可能なので、被止着部51に止着部23が被着された際に、伸縮部21が伸縮することで着用者の腰周りが過度に締め付けられることがなく、装着感を向上させることができる。
さらに、被覆部61は、第1端部61bが、幅方向Yの外側の端部61aに向かうにつれて他方の被覆部61側に傾斜するように形成されているので、止着テープ20のクロス止めを行うことができることとなって、着用者の体型に合わせて紙おむつ100を装着させることができる。
また、クロス止めをした場合でも、止着テープ20の基端部側にシワができにくくなるため、シワの形成に伴う着用者の肌に対する刺激を軽減することができる。
【0033】
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0034】
<変形例1>
例えば、図7に示す例では、一方の被覆部61における長手方向Xの端部のうち、当該一方の被覆部61と並列に形成された他方の被覆部61側と反対側の第2端部61cが、第1端部61bと平行になるように形成されている。そして、伸縮部21は、被覆部61により規制された方向、即ち、クロス止めを行う方向、に伸縮自在に形成されている。
【0035】
以上のように、変形例1に係る紙おむつ100によれば、一方の被覆部61における長手方向Xの端部のうち、当該一方の被覆部61と並列に形成された他方の被覆部61側と反対側の第2端部61cが、第1端部61bと平行になるように形成され、伸縮部21は、被覆部61により規制された方向に伸縮自在に形成されているので、スムーズにクロス止めを行うことができることとなって、着用者の使用感を向上させることができる。また、止着テープ20の止着方法をクロス止めに限定することができるので、着用者に装着させる際に誤使用を防ぐことができることとなって、装着作業を簡便なものとすることができる。
【0036】
<変形例2>
また、図8に示す例では、背側部6の外面側(着用者の身体と反対側の面)の幅方向Yの両端部の各々に、一対ずつ配設された止着テープ20(20A、20B)のうち、背側部6の長手方向Xの内側の止着テープ20Bは、外側の止着テープ20Aに比べて、伸縮部21の伸縮率が大きくなるように形成されている。
【0037】
以上のように、変形例2に係る紙おむつ100によれば、一対ずつ配設された止着テープ20(20A、20B)のうち、背側部6の長手方向Xの内側の止着テープ20Bは、外側の止着テープ20Aに比べて、伸縮部21の伸縮率が大きくなるように形成されているので、例えば、着用者が仰臥位から座位の体勢をとる場合のように、腹回りと比べて脚回りの方が寸法の変化が大きい場合であっても、脚回り側の止着テープ20Bの伸縮率が大きいので、体勢を移動させた場合の圧迫感を軽減することができることとなって、着用者の使用感をさらに向上させることができる。
【0038】
<変形例3>
また、図9に示す例では、背側部6の外面側(着用者の身体と反対側の面)の止着部23と対向する位置に、止着部23のフック材と係合しない素材(例えば、フィルム等)からなる非止着部62が形成されている。この非止着部62は、背側部6の外面側に止着部23が係合して止着テープ20を引き出しにくくなる状況を防ぐことを目的として設けられている。従って、非止着部62は、背側部6のうち少なくとも止着部23と対向する位置に形成されていればよいが、例えば、図9に示すように、背側部6の外面側(着用者の身体と反対側の面)から端部を介して背側部6の内面側(着用者の身体側の面)に折り返される位置まで形成されていてもよい。
【0039】
以上のように、変形例3に係る紙おむつ100によれば、背側部6の外面側の止着部23と対向する位置に、止着部23と係合しない素材からなる非止着部62が形成されているので、背側部6の外面側に止着部23が係合して止着テープ20を引き出しにくくなる状況を防ぐことができることとなって、紙おむつ100をスムーズに装着させることができる。
【0040】
<変形例4>
また、図10に示す例では、被覆部61の幅方向Yの外側の端部61a、即ち、開口を有する端部61aが凹形状に形成されている。端部61aを凹形状に形成したことにより、止着テープ20を引き出す際に、端部61aがフラットな形状のものと比べて、止着テープ20の止着部配設部22を掴み易くすることができる。
【0041】
以上のように、変形例4に係る紙おむつ100によれば、被覆部61は、幅方向Yの外側の端部61aが凹形状に形成されているので、止着テープ20を引き出す際に、止着テープ20の止着部配設部22を掴み易くすることができることとなって、紙おむつ100をよりスムーズに装着させることができる。
【0042】
なお、変形例1については変形例2〜4に組み合わせてもよい。また、変形例2については変形例3、4に組み合わせてもよい。さらに、変形例3については変形例4に組み合わせてもよい。
【0043】
また、上記実施形態では、図4等に示したように、伸縮部21の構造として糸ゴムや弾性発泡体の帯状物、フィルム状の弾性体、ネット状の弾性体、ポリウレタン等の伸縮性を有する素材等で形成したものを例示して説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、図11に示すように、ゴム状の弾性部材21aを2枚の不織布21b、21bで挟み込んで伸縮部21を形成するとともに、2枚の不織布21b、21bにより止着部配設部22の外面(着用者の身体と反対側の面)側及び内面(着用者の身体側の面)側から止着部配設部22を挟み込み、ホットメルト等の接着剤や、熱や超音波によるシール等により止着部配設部22と接着させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0044】
100 紙おむつ
1 トップシート
2 バックシート
3 吸収体
4 ギャザーシート
5 腹側部
51 被止着部
6 背側部
61 被覆部
62 非止着部
7 股下部
8 脚周り部
20 止着テープ(止着部材)
21 伸縮部
22 止着部配設部
23 止着部
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙おむつに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙おむつには、背側部の幅方向の両端部から延在する止着テープ等の止着部材を具備し、当該止着部材に配設されたフック材等の止着部を腹側部の所定の被止着部に止着させるように構成されたものが知られている。
また、紙おむつは、一般に、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シートの間に配置された吸収体と、を備えており、着用時に排泄された尿等の排泄物を液透過性のトップシートを介して吸収体に保持し、液不透過性のバックシートにより、排泄物が紙おむつの外に漏れ出すのを防ぐ構造になっている。
【0003】
このような紙おむつにおいては、交換作業時に止着部材に配設された止着部が衣服に貼り付いて余計な手間が生じたり、止着部が着用者の肌に接触して着用者に不快な思いを抱かせたりする等の不都合が生じることがある。
そこで、止着部材上に止着部を係合可能な仮係合領域を配設し、止着部と仮係合領域とを係合させた状態で保持することで止着部の表出を防ぐ紙おむつが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−50694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明では、紙おむつを着用者に装着させる際に、止着部と仮係合領域との係合状態を解放する作業を行う必要があるため、手間が生じていた。
【0006】
本発明は、非装着時に止着部材に配設された止着部の表出を防ぐとともに、装着時に止着部を被止着部に簡易に止着させることができる紙おむつを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、
透液性のトップシートと不透液性のバックシートとの間に吸収体が介装され、着用者の腹側に位置する腹側部、背側に位置する背側部、及び前記腹側部と前記背側部との間に位置する股下部が設けられ、前記背側部の外面側の幅方向の両端部の各々に、長手方向に並列に一対ずつ配設される止着部材と、前記腹側部の外面に設けられ、前記止着部材を着脱自在に係止可能な被止着部と、を備えた紙おむつであって、
前記止着部材の各々に対して、当該止着部材を覆うとともに、前記幅方向の外側の端部に開口を有する被覆部が形成され、
前記長手方向に並列する一対の被覆部は、一方の被覆部における前記長手方向の端部のうち、当該一方の被覆部と並列に形成された他方の被覆部側の第1端部が、前記幅方向の外側の端部に向かうにつれて前記他方の被覆部側に傾斜するように形成され、
前記止着部材は、
基端部側に形成され、前記背側部の幅方向に伸縮自在な伸縮部と、
前記基端部の反対側の端部側に形成された止着部配設部と、
前記止着部配設部の内面側に配設され、装着時に前記被止着部に止着される止着部と、
を備え、
前記止着部は、
前記伸縮部の非伸長時に前記背側部の幅方向の端部の外側に表出しないように配設されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の紙おむつにおいて、
前記一方の被覆部における前記長手方向の端部のうち、当該一方の被覆部と並列に形成された他方の被覆部側と反対側の第2端部が、前記第1端部と平行になるように形成され、
前記伸縮部は、前記被覆部により規制された方向に伸縮自在に形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の紙おむつにおいて、
前記一対ずつ配設された止着部材のうち、前記背側部の長手方向の内側の止着部材は、外側の止着部材に比べて、前記伸縮部の伸縮率が大きくなるように形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の紙おむつにおいて、
前記背側部の外面側の前記止着部と対向する位置に、前記止着部と係合しない素材からなる非止着部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙おむつにおいて、
前記被覆部は、前記幅方向の外側の端部が凹形状に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、止着部は、止着部配設部が幅方向外側に引き出されるまで表出しないので、止着部が衣服に貼り付いて余計な手間が生じたり、止着部が着用者の肌に接触して着用者に不快な思いを抱かせたりする等の不都合が生じることはない。また、伸縮部を幅方向に伸長させるだけで止着部を表出させることができるので、紙おむつの装着時に止着部を被止着部に簡易に止着させることができる。加えて、伸縮部が伸縮可能なので、被止着部に止着部が被着された際に、伸縮部が伸縮することで着用者の腰周りが過度に締め付けられることがなく、装着感を向上させることができる。さらに、被覆部は、第1端部が、幅方向の外側の端部に向かうにつれて他方の被覆部側に傾斜するように形成されているので、止着部材のクロス止めを行うことができることとなって、着用者の体型に合わせて紙おむつを装着させることができる。また、クロス止めをした場合でも、止着部材の基端部側にシワができにくくなるため、シワの形成に伴う着用者の肌に対する刺激を軽減することができる。
従って、非装着時に止着部材に配設された止着部の表出を防ぐとともに、装着時に止着部を被止着部に簡易に止着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した吸収性物品として例示する一実施形態の紙おむつの展開図である。
【図2】図1の紙おむつを組み立てた状態を示す斜視図である。
【図3】図1の紙おむつの止着部材を背側部の外面側からみた図である。
【図4】図3のIV−IV線における止着部材の要部断面図である。
【図5】図3の止着部材の伸縮部が幅方向に伸長した様子の一例について示した図である。
【図6】図5の状態から止着部材が自身と並列に配設された止着部材側に移動した様子の一例について示した図である。
【図7】図3の被覆部の一変形例について示した図である。
【図8】図3の止着部材のうち、背側部の長手方向の内側の止着部材が、外側の止着部材に比べて、伸縮部の伸縮率が大きくなる一変形例について示した図である。
【図9】図1の紙おむつに非止着部を設けた一変形例について示した図である。
【図10】図3の被覆部の一変形例について示した図である。
【図11】図4の伸縮部の一変形例について示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
本実施形態に係る紙おむつ100は、例えば、止着テープ20を所定位置に止着することで着用者に装着され、装着状態にて着用者の股下部7を腹側から背側にかけて覆うように形成される止着式の紙おむつ100である(図2参照)。
なお、以下の説明にあっては、着用者の背側から股下を通って腹側に亘る方向を長手方向Xとし、長手方向Xに略直交する一の方向を幅方向Yとする。
【0016】
紙おむつ100は、図1,2に示すように、着用者の身体との接触面側に設けられる透液性の不織布からなるトップシート1と、装着時に身体との接触面と反対側の外部側に設けられる不透液性のバックシート2と、トップシート1とバックシート2との間に介装される吸収体3と、トップシート1側の吸収体3の両側部に、紙おむつ100の長手方向Xに沿って備えられるギャザーシート4、4と、を備えている。
【0017】
また、紙おむつ100の長手方向Xの一方の端部(図1における下端部)には、着用者の腹側に配置されて腹周りを被覆する腹側部5が形成され、他方の端部(図1における上端部)には、着用者の背側に配置されて背周りを被覆する背側部6が形成され、腹側部5と背側部6との間に、着用者の股間部を被覆する股下部7が形成されている。
【0018】
トップシート1は、尿などの体液を速やかに透過させる透液性を有する素材から形成され、体液を受けて、吸収体3まで輸送する機能を有する。
トップシート1は、不織布が好適に用いられ、具体的には、ポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を繊維素材として、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって加工したものが用いられる。
【0019】
バックシート2は、吸収体3を固定する外装体を構成している。また、バックシート2は、不透液性を有する素材から形成され、体液などの紙おむつ100外部への染み出し、漏れ出しを防ぐ機能を有する。
バックシート2は、例えば、ポリエチレンフィルムからなるシート材であって、ムレ防止の観点から透湿性を有するシート材であることが好ましい。
なお、バックシート2の外側にポリエチレンやポリプロピレン等の不織布を貼り合わせることとしても良く、この場合は紙おむつ100の外装が布のような風合いになり、肌触りがよくなる。
【0020】
吸収体3は、腹側部5の所定位置から股下部7を通って背側部6の所定位置に亘るように配設されている。また、吸収体3は、例えば、当該紙おむつ100の形状に対応させるように、股下部7側が腹側部5側及び背側部6側に対して幅狭に形成されている。
この吸収体3は、紙おむつ100の使用時に体液としての尿等の水様成分を吸収するものである。具体的には、吸収体3は、綿やパルプ等の吸収性素材や、繊維或いはフィルム等のシート状基材と高吸収性ポリマーのような高吸水性樹脂とが組み合わされて形成された吸収体コアが、透液性のクレープ紙、不織布、孔開きシート等の被覆部材により覆われて構成されている。
高吸水性樹脂としては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸およびその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨欄性ポリマーを部分架橋したもの、あるいはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。
【0021】
ギャザーシート4は、トップシート1側において、吸収体3の長手方向Xに沿った両側部に、腹側部5から背側部6に亘ってそれぞれ備えられている。
ギャザーシート4の幅方向Y外側の部分は、吸収体3の側方でバックシート2及びトップシート1の上面に固着されている。また、ギャザーシート4の幅方向Y内側の部分は、腹側部5及び背側部6の長手方向X側の各端部付近ではトップシート1に固着されているものの、それ以外の部分ではトップシート1に固着されず、その長手方向Xに沿って複数の弾性部材(例えば、糸ゴム等)が略平行に備えられ、断面略「く」字状及び逆「く」字状に立ち上がって着用者の体型に合わせて伸縮自在に変形可能な立体ギャザーが形成されている。
【0022】
腹側部5は、股下部7よりも幅方向Y外側に突出するように形成されている。また、腹側部5の長手方向X側の端部の外面(着用者の身体と反対側の面)側には、図2に示すように、止着テープ20を係止する被止着部51が設けられている。
被止着部51は、腹側部5の長手方向X側の端部の外面(着用者の身体と反対側の面)側に設けられ、止着テープ20に設けられた止着部23を係止するためのメス材の係止要素を構成している。
具体的には、被止着部51は、例えば、係止用不織布により構成され、基材シートに止着部23のフック材と機械的に係合するループ状の繊維であるループ材が配置されて構成されている。なお、係止用不織布としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなど、広く知られた汎用性の高い可塑性素材からなる単組成の素材若しくは複合組成の素材を用いることができる。
なお、被止着部51とバックシート2は、一体として同様の素材から構成しても良いし、被止着部51のみをバックシート2と異なる素材から構成しても良い。
【0023】
背側部6は、股下部7よりも幅方向Y外側に突出するように形成されている。背側部6の外面(着用者の身体と反対側の面)側の幅方向Yの両端部の各々には、止着部材としての止着テープ20が設けられるとともに、この止着テープ20を覆うように、被覆部61が形成されている。なお、止着テープ20及び被覆部61の詳細な構成については、後述する(図3〜6参照)。
また、背側部6には、例えば、糸ゴム等の弾性部材(図示略)が幅方向Yに沿って配設され、この弾性部材により平面ギャザー(背モレギャザー)が形成されている。これにより、紙おむつ100の使用の際に、着用者の胴周りにて、当該紙おむつ100が伸縮自在となるように構成されている。
【0024】
股下部7の幅方向Yの両縁部の各々には、腹側部5の幅方向Yの各端部から股下部7を通り背側部6の幅方向Yの各端部に亘って、紙おむつ100の着用者の脚周りを囲む一対の脚周り部8、8が形成されている。
一対の脚周り部8、8には、例えば、糸ゴム等の複数の弾性部材8a、…が当該脚周り部8の湾曲形状に合わせてそれぞれ設けられている。そして、弾性部材8aにより平面ギャザーが形成され、着用者の脚周りに伸縮自在にフィットし、横漏れを防止するようになっている。
【0025】
次に、止着テープ20及び被覆部61について、図1〜6を参照して詳細に説明する。
止着テープ20は、幅方向Yに長尺な矩形状を成すように形成され、背側部6の幅方向Yの両端部の各々に、幅方向Y外側にわずかに延出するように、長手方向Xに並列に一対ずつ配設されている。具体的には、止着テープ20は、幅方向Y外側に5mm以上延出していればよく、より好ましい形態としては、幅方向Y外側に10mm以上延出しているとよい。
また、止着テープ20は、幅方向Yの内側の端部(例えば、図3の右端部)が、基端部として背側部6の外面(着用者の身体と反対側の面)側に固着されている。そして、図2に示すように、止着テープ20が、着用者の腹周りに沿うように、腹側部5の長手方向X側の端部の外面(着用者の身体と反対側の面)側に設けられた被止着部51に止着されることで、当該紙おむつ100が着用者に装着された状態となる。
【0026】
止着テープ20は、図1〜6に示すように、基端部(幅方向Yの内側の端部)側に形成された伸縮部21と、基端部の反対側の端部(幅方向Yの外側の端部)側に形成された止着部配設部22と、止着部配設部22の内面(着用者の身体側の面)側に配設された止着部23と、を備えている。
【0027】
伸縮部21は、糸ゴムや弾性発泡体の帯状物、フィルム状の弾性体、ネット状の弾性体、ポリウレタン等の伸縮性を有する素材等で形成され、幅方向Yに伸縮自在に形成されている。伸縮部21は、図4に示すように、内面(着用者の身体側の面)側において、ホットメルト等の接着剤や、熱や超音波によるシール等により、背側部6と接着されている。即ち、止着テープ20は、伸縮部21を備えることにより、幅方向Yに自在に伸縮できるようになっている(図2,5参照)。
止着部配設部22は、例えば、プラスチック製のシートや不織布等により形成され、当該止着部配設部22の自由端部(幅方向Yの外側の端部)は、伸縮部21の非伸長時に背側部6の幅方向Yの端部の外側にわずかに延出するように形成されている。止着部配設部22は、図4に示すように、外面(着用者の身体と反対側の面)側又は内面(着用者の身体側の面)側において、ホットメルト等の接着剤や、熱や超音波によるシール等により、伸縮部21と接着されている。そして、止着部配設部22の自由端部の内面(着用者の身体側の面)側に、例えば、所定の接着剤により止着部23が接着固定されている。ここで、止着部23は、図3に示すように、紙おむつ100の非装着時、即ち、伸縮部21の非伸長時に、背側部6の幅方向Yの端部の外側に表出しないように配設されている。これにより、紙おむつ100の非装着時に、止着テープ20に設けられた止着部23の表出を防ぐことができる。
【0028】
止着部23は、例えば、略矩形状に形成され、面ファスナのオス材の係止要素である、鉤状、きのこ状、錨状等の多数の突起が形成されたフック材が設けられている。そして、止着部23は、図2に示すように、バックシート2の外面(着用者の身体と反対側の面)における腹側部5の所定位置に形成された被止着部51に止着される。
従って、止着テープ20は、止着部23を介して、腹側部5の長手方向X側の端部の外面(着用者の身体と反対側の面)側に設けられた被止着部51に着脱自在に係止可能となっている。
【0029】
被覆部61は、例えば、ポリエチレンフィルムやエチレン、プロピレン等の不織布、或いはこれらのフィルムや不織布を貼り合せた素材等で形成され、止着テープ20の各々に対して、当該止着テープ20を覆うように形成されている。この被覆部61は、止着テープ20の幅方向Yへの伸長を妨げないように、幅方向Yの外側の端部61a(例えば、図3の左端部)に開口を有している。
また、長手方向Xに並列する一対の被覆部61、61は、一方の被覆部61における長手方向Xの端部のうち、当該一方の被覆部61と並列に形成された他方の被覆部61側の第1端部61bが、幅方向Yの外側の端部61aに向かうにつれて他方の被覆部61側に傾斜するように形成されている。これにより、止着テープ20は、幅方向Yへの伸長動作に加え、例えば、図6に示すように、自身と並列に配設された止着テープ20側への移動を行うことが可能となるため、クロス止めを行うことができるようになる。また、止着テープ20は、被覆部61によりクロス止めを行う方向と反対の方向には移動できないように規制されているので、着用者に装着させる際に誤使用を防ぐことができるようになっている。
【0030】
次に、紙おむつ100の着用者の身体に対する装着方法について説明する。
まず、最初の装着時において、紙おむつ100の背側部6を着用者の身体の背側に当接させるようにして、当該紙おむつ100を着用者の身体の下側に載置する。
次に、股下部7及び腹側部5の中心を着用者の身体の中心に合わせながら当該腹側部5を着用者の身体の手前側に配置させる。
そして、背側部6の外面側の幅方向Yの両端部の各々に設けられた止着テープ20の止着部配設部22を幅方向Y外側に引き出すことにより、伸縮部21を幅方向Yに伸長させる。
最後に、伸縮部21が伸長した止着テープ20を着用者の身体の腹周りに沿って配設し、止着部23を腹側部5の長手方向X側の端部の外面側に設けられた被止着部51に止着させる。止着テープ20を止着させる際、当該止着テープ20を自身と並列に配設された止着テープ20側へと移動させて止着させることで、クロス止めを行うようにしてもよい。これにより、紙おむつ100を着用者の身体に装着することができる。
【0031】
以上のように、本実施形態に係る紙おむつ100によれば、止着テープ20の各々に対して、当該止着テープ20を覆うとともに、幅方向Yの外側の端部61aに開口を有する被覆部61が形成され、長手方向Xに並列する一対の被覆部61、61は、一方の被覆部61における長手方向Xの端部のうち、当該一方の被覆部61と並列に形成された他方の被覆部61側の第1端部61bが、幅方向Yの外側の端部61aに向かうにつれて他方の被覆部61側に傾斜するように形成され、止着テープ20は、基端部側に形成され、背側部6の幅方向Yに伸縮自在な伸縮部21と、基端部の反対側の端部側に形成された止着部配設部22と、止着部配設部22の内面側に配設され、装着時に被止着部51に止着される止着部23と、を備え、止着部23は、伸縮部21の非伸長時に背側部6の幅方向Yの端部の外側に表出しないように配設されている。
【0032】
このため、止着部23は、止着部配設部22が幅方向Y外側に引き出されるまで表出しないので、止着部23が衣服に貼り付いて余計な手間が生じたり、止着部23が着用者の肌に接触して着用者に不快な思いを抱かせたりする等の不都合が生じることはない。
また、伸縮部21を幅方向Yに伸長させるだけで止着部23を表出させることができるので、紙おむつ100の装着時に止着部23を被止着部51に簡易に止着させることができる。
加えて、伸縮部21が伸縮可能なので、被止着部51に止着部23が被着された際に、伸縮部21が伸縮することで着用者の腰周りが過度に締め付けられることがなく、装着感を向上させることができる。
さらに、被覆部61は、第1端部61bが、幅方向Yの外側の端部61aに向かうにつれて他方の被覆部61側に傾斜するように形成されているので、止着テープ20のクロス止めを行うことができることとなって、着用者の体型に合わせて紙おむつ100を装着させることができる。
また、クロス止めをした場合でも、止着テープ20の基端部側にシワができにくくなるため、シワの形成に伴う着用者の肌に対する刺激を軽減することができる。
【0033】
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0034】
<変形例1>
例えば、図7に示す例では、一方の被覆部61における長手方向Xの端部のうち、当該一方の被覆部61と並列に形成された他方の被覆部61側と反対側の第2端部61cが、第1端部61bと平行になるように形成されている。そして、伸縮部21は、被覆部61により規制された方向、即ち、クロス止めを行う方向、に伸縮自在に形成されている。
【0035】
以上のように、変形例1に係る紙おむつ100によれば、一方の被覆部61における長手方向Xの端部のうち、当該一方の被覆部61と並列に形成された他方の被覆部61側と反対側の第2端部61cが、第1端部61bと平行になるように形成され、伸縮部21は、被覆部61により規制された方向に伸縮自在に形成されているので、スムーズにクロス止めを行うことができることとなって、着用者の使用感を向上させることができる。また、止着テープ20の止着方法をクロス止めに限定することができるので、着用者に装着させる際に誤使用を防ぐことができることとなって、装着作業を簡便なものとすることができる。
【0036】
<変形例2>
また、図8に示す例では、背側部6の外面側(着用者の身体と反対側の面)の幅方向Yの両端部の各々に、一対ずつ配設された止着テープ20(20A、20B)のうち、背側部6の長手方向Xの内側の止着テープ20Bは、外側の止着テープ20Aに比べて、伸縮部21の伸縮率が大きくなるように形成されている。
【0037】
以上のように、変形例2に係る紙おむつ100によれば、一対ずつ配設された止着テープ20(20A、20B)のうち、背側部6の長手方向Xの内側の止着テープ20Bは、外側の止着テープ20Aに比べて、伸縮部21の伸縮率が大きくなるように形成されているので、例えば、着用者が仰臥位から座位の体勢をとる場合のように、腹回りと比べて脚回りの方が寸法の変化が大きい場合であっても、脚回り側の止着テープ20Bの伸縮率が大きいので、体勢を移動させた場合の圧迫感を軽減することができることとなって、着用者の使用感をさらに向上させることができる。
【0038】
<変形例3>
また、図9に示す例では、背側部6の外面側(着用者の身体と反対側の面)の止着部23と対向する位置に、止着部23のフック材と係合しない素材(例えば、フィルム等)からなる非止着部62が形成されている。この非止着部62は、背側部6の外面側に止着部23が係合して止着テープ20を引き出しにくくなる状況を防ぐことを目的として設けられている。従って、非止着部62は、背側部6のうち少なくとも止着部23と対向する位置に形成されていればよいが、例えば、図9に示すように、背側部6の外面側(着用者の身体と反対側の面)から端部を介して背側部6の内面側(着用者の身体側の面)に折り返される位置まで形成されていてもよい。
【0039】
以上のように、変形例3に係る紙おむつ100によれば、背側部6の外面側の止着部23と対向する位置に、止着部23と係合しない素材からなる非止着部62が形成されているので、背側部6の外面側に止着部23が係合して止着テープ20を引き出しにくくなる状況を防ぐことができることとなって、紙おむつ100をスムーズに装着させることができる。
【0040】
<変形例4>
また、図10に示す例では、被覆部61の幅方向Yの外側の端部61a、即ち、開口を有する端部61aが凹形状に形成されている。端部61aを凹形状に形成したことにより、止着テープ20を引き出す際に、端部61aがフラットな形状のものと比べて、止着テープ20の止着部配設部22を掴み易くすることができる。
【0041】
以上のように、変形例4に係る紙おむつ100によれば、被覆部61は、幅方向Yの外側の端部61aが凹形状に形成されているので、止着テープ20を引き出す際に、止着テープ20の止着部配設部22を掴み易くすることができることとなって、紙おむつ100をよりスムーズに装着させることができる。
【0042】
なお、変形例1については変形例2〜4に組み合わせてもよい。また、変形例2については変形例3、4に組み合わせてもよい。さらに、変形例3については変形例4に組み合わせてもよい。
【0043】
また、上記実施形態では、図4等に示したように、伸縮部21の構造として糸ゴムや弾性発泡体の帯状物、フィルム状の弾性体、ネット状の弾性体、ポリウレタン等の伸縮性を有する素材等で形成したものを例示して説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、図11に示すように、ゴム状の弾性部材21aを2枚の不織布21b、21bで挟み込んで伸縮部21を形成するとともに、2枚の不織布21b、21bにより止着部配設部22の外面(着用者の身体と反対側の面)側及び内面(着用者の身体側の面)側から止着部配設部22を挟み込み、ホットメルト等の接着剤や、熱や超音波によるシール等により止着部配設部22と接着させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0044】
100 紙おむつ
1 トップシート
2 バックシート
3 吸収体
4 ギャザーシート
5 腹側部
51 被止着部
6 背側部
61 被覆部
62 非止着部
7 股下部
8 脚周り部
20 止着テープ(止着部材)
21 伸縮部
22 止着部配設部
23 止着部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透液性のトップシートと不透液性のバックシートとの間に吸収体が介装され、着用者の腹側に位置する腹側部、背側に位置する背側部、及び前記腹側部と前記背側部との間に位置する股下部が設けられ、前記背側部の外面側の幅方向の両端部の各々に、長手方向に並列に一対ずつ配設される止着部材と、前記腹側部の外面に設けられ、前記止着部材を着脱自在に係止可能な被止着部と、を備えた紙おむつであって、
前記止着部材の各々に対して、当該止着部材を覆うとともに、前記幅方向の外側の端部に開口を有する被覆部が形成され、
前記長手方向に並列する一対の被覆部は、一方の被覆部における前記長手方向の端部のうち、当該一方の被覆部と並列に形成された他方の被覆部側の第1端部が、前記幅方向の外側の端部に向かうにつれて前記他方の被覆部側に傾斜するように形成され、
前記止着部材は、
基端部側に形成され、前記背側部の幅方向に伸縮自在な伸縮部と、
前記基端部の反対側の端部側に形成された止着部配設部と、
前記止着部配設部の内面側に配設され、装着時に前記被止着部に止着される止着部と、
を備え、
前記止着部は、
前記伸縮部の非伸長時に前記背側部の幅方向の端部の外側に表出しないように配設されていることを特徴とする紙おむつ。
【請求項2】
前記一方の被覆部における前記長手方向の端部のうち、当該一方の被覆部と並列に形成された他方の被覆部側と反対側の第2端部が、前記第1端部と平行になるように形成され、
前記伸縮部は、前記被覆部により規制された方向に伸縮自在に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の紙おむつ。
【請求項3】
前記一対ずつ配設された止着部材のうち、前記背側部の長手方向の内側の止着部材は、外側の止着部材に比べて、前記伸縮部の伸縮率が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙おむつ。
【請求項4】
前記背側部の外面側の前記止着部と対向する位置に、前記止着部と係合しない素材からなる非止着部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の紙おむつ。
【請求項5】
前記被覆部は、前記幅方向の外側の端部が凹形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙おむつ。
【請求項1】
透液性のトップシートと不透液性のバックシートとの間に吸収体が介装され、着用者の腹側に位置する腹側部、背側に位置する背側部、及び前記腹側部と前記背側部との間に位置する股下部が設けられ、前記背側部の外面側の幅方向の両端部の各々に、長手方向に並列に一対ずつ配設される止着部材と、前記腹側部の外面に設けられ、前記止着部材を着脱自在に係止可能な被止着部と、を備えた紙おむつであって、
前記止着部材の各々に対して、当該止着部材を覆うとともに、前記幅方向の外側の端部に開口を有する被覆部が形成され、
前記長手方向に並列する一対の被覆部は、一方の被覆部における前記長手方向の端部のうち、当該一方の被覆部と並列に形成された他方の被覆部側の第1端部が、前記幅方向の外側の端部に向かうにつれて前記他方の被覆部側に傾斜するように形成され、
前記止着部材は、
基端部側に形成され、前記背側部の幅方向に伸縮自在な伸縮部と、
前記基端部の反対側の端部側に形成された止着部配設部と、
前記止着部配設部の内面側に配設され、装着時に前記被止着部に止着される止着部と、
を備え、
前記止着部は、
前記伸縮部の非伸長時に前記背側部の幅方向の端部の外側に表出しないように配設されていることを特徴とする紙おむつ。
【請求項2】
前記一方の被覆部における前記長手方向の端部のうち、当該一方の被覆部と並列に形成された他方の被覆部側と反対側の第2端部が、前記第1端部と平行になるように形成され、
前記伸縮部は、前記被覆部により規制された方向に伸縮自在に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の紙おむつ。
【請求項3】
前記一対ずつ配設された止着部材のうち、前記背側部の長手方向の内側の止着部材は、外側の止着部材に比べて、前記伸縮部の伸縮率が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙おむつ。
【請求項4】
前記背側部の外面側の前記止着部と対向する位置に、前記止着部と係合しない素材からなる非止着部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の紙おむつ。
【請求項5】
前記被覆部は、前記幅方向の外側の端部が凹形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙おむつ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−27594(P2013−27594A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−166516(P2011−166516)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]