説明

紙幣の識別方法

【課題】 従来の紙幣の改造は、インクを替えたとか、磁気を発するインクとか、根本を正すものではなかった。そこで、現代のハイテクを利用して、紙幣(1)に台帳を付けて、バーコード(3)で一枚一枚を管理するものであるから、不正な紙幣(1)は日本中、何処へ行っても引き換えは不可能であるから、紙幣に纏わる犯罪が減る。
【解決手段】 紙幣の識別方法は、紙幣(1)のシリアル番号(2)を機械的に読み込むため、バーコード(3)を印刷することで、紙幣(1)の番号照会が機械的に日本銀行のホストコンピュータ(5)で出来る紙幣の識別方法を提供するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣の管理は台帳で行い、紙幣はバーコードで識別する紙幣の識別方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の鑑別方法は、紙幣を代表とする紙類等の貴重品印刷物は、それらの偽造品の流通を阻止するために、後に真偽判定が行われるような工夫が施されている。貴重品印刷物上の蛍光繊維や蛍光インキ等による判別マークがその一つである。例えば日本紙幣においては紫外線が当たることにより蛍光を発する特殊蛍光インキが印刷されており、紙幣上の特殊蛍光インキから発する光により形成される判別マークを、人間が目視ににより真偽判定することができるようになっている。
【0003】
従来自動販売機や遊戯機、ATM機、自動両替機などは紙幣挿入口が設けられており、紙幣挿入口から挿入された紙幣は、内部に設けられた紙幣識別装置にて光学的パターンや磁気的情報などから真贋判定が行われていた。そして、真贋判定された紙幣が真札の場合には、そのまま搬送されて紙幣収納部に収納され、紙幣が贋札の場合には搬送方向を逆転させて、紙幣挿入口に返却できるようになっていた。
【0004】
一方、スーパーマーケットや大規模小売店、小規模商店などにおいては、多くの場合紙幣識別装置は設置されていない。そこで、レジでの紙幣の真贋判定は、手による紙幣の感触や、模様、全体の色などにより偽物と思われるものを、紙幣の真贋判定が可能な金融機関に持って行き、偽物と思われる紙幣の真贋判定が行われていた。
【0005】
また、振り込み詐欺や、誘拐、強盗などによって強奪された紙幣は、名前が書いてないのと同じ用に、シリアル番号を控えていても、シリアル番号は一般の人には用のないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−37418
【特許文献2】特開2007−293405
【特許文献3】特開2009−37418
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の鑑別方法は、紙幣を代表とする紙類等の貴重品印刷物は、それらの偽造品の流通を阻止するために、後に真偽判定が行われるような工夫が施されている。貴重品印刷物上の蛍光繊維や蛍光インキ等による判別マークがその一つであり、異なる長波の励起光を切り替えて、蛍光体に照射できる小形の鑑別装置があったが、偽物を作る方も、それらのことを考えて、鼬ごっこになっていた。
【0008】
従来自動販売機や遊戯機、ATM機、自動両替機などは紙幣挿入口が設けられており、紙幣挿入口から挿入された紙幣は、内部に設けられた紙幣識別装置にて光学的パターンや磁気的情報などから真贋判定が行われていた。
一方、スーパーマーケットや大規模小売店、小規模商店などにおいては、多くの場合紙幣識別装置は設置されていない。そこで、レジでの紙幣の真贋判定は、手による紙幣の感触や、模様、全体の色などにより偽物と思われるものを、紙幣の真贋判定が可能な金融機関に持って行き、偽物と思われる紙幣の真贋判定が行われていたので、何処でも最新の真贋情報によって手軽に紙幣の真贋判定を行うことができる携帯端末を利用するものがあったが、偽物を作る方も磁気のことを考えて、鼬ごっこになって、有効な手段はなかった。
【0009】
また、詐欺や、誘拐、強盗などによって強奪された紙幣は、シリアル番号を控えていても、シリアル番号を照会する機械がないため、商店などに一々シリアル番号の確認を依頼する訳にはいかず、紙幣が持ち主にもどることはなかった。
【0010】
そこで、本発明の紙幣の識別方法は、紙幣(1)のシリアル番号(2)を機械的に読み込むために、バーコード(3)を印刷することで、紙幣の番号照会が機械的にホストコンピュータ(5)にできる紙幣の識別方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の紙幣の識別方法は、紙幣(1)にはシリアル番号(2)が付いてあり、該シリアル番号(2)を機械的に読み込むため、バーコード(3)が印刷してあり、該バーコード(3)で紙幣(1)の該シリアル番号(2)の照会が、機械的にホストコンピュータ(5)で、できることで目的を達成した。
【0012】
請求項2は、バーコード(3)を読み込むための読込機(4)と、該読込機(4)に繋がるホストコンピュータ(5)に問い合わせできることで目的を達成した。
【0013】
請求項3は、カメラ付携帯電話機(6)で写真用バーコード(3´)の写真を取り、取った写真は基地局(8)を介してホストコンピュータ(5)に繋がり問い合わせできることで目的を達成した。
【発明の効果】
【0014】
本発明の紙幣の識別方法は、次のような効果がある。
(イ)現代のハイテクを利用して、紙幣(1)に戸籍を付けて、バーコード(3)で一枚一枚を管理するものである。
(ロ)紙幣のバーコードを読み取る機械は、ホストコンピュータに繋がっており、金融機関が所有しているものや、発行されていない番号の紙幣は偽物である。
(ハ)携帯電話で紙幣の写真を取って、ホストコンピュータに問い合わせすれば、何処の基地局(8)から問い合わせしたか、履歴が残る。
(ニ)同じ番号の紙幣を真偽判定すると、2回目は2回目と判定されるので偽物と分かる。(ホ)北海道と九州で、物理的に使うことが不可能な場合は、この紙幣のどちらかが偽物である。
(へ)事件で紛失した紙幣(1)は、ホストコンピュータ(5)を止めることで、その紙幣(1)は偽物と同じ扱いになる。
(ト)したがって、あらゆる紙幣(1)がらみの犯罪は少なくなる。
(チ)コンサートのなどの貴重なチケットは、チケットに印刷されたバーコードを携帯電話で登録すると、携帯電話の電話番号が同じでないと名義変号はできない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】紙幣の正面図と、ネットワークの構成を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
紙幣の識別方法は、紙幣(1)にはシリアル番号(2)表に2か所、裏に2か所印刷がしてあり、そのシリアル番号(2)を機械的に読み取るためにバーコード(3)のJAN コードが左右の端に印刷されており、裏面も同様である。また、カメラ付携帯電話機(6)でバーコード(3)のQRコードを撮影するための写真用バーコード(3´)が付いている。
【0017】
小売店の読込機(4)は、バーコード(3)で読み込み、真偽判定する。金融機関は、真偽判定した後、金融機関が持っている期間は、ホストコンピュータ(5)のデータを消去して、同じシリアル番号(2)の紙幣(1)は世に出てないことを示し、世に出ている紙幣は偽札である。
【0018】
一般の人で紙幣(1)の真偽判定したいときは、カメラ付携帯電話機(6)で紙幣(1)の写真用バーコード(3´)の写真を取り、ホストコンピュータ(5)に携帯電話で問い合わせする。すると、その紙幣(1)を、最後に何処で真偽判定したかを、携帯電話の基地局(8)が、何処にあるかを掲示する。以上のような方法であるから、偽札を作っても割に合わない。もし偽札を作るとしたら、今出回っている紙幣(1)のシリアル番号(2)を調べ、同じシリアル番号(2)の物を2枚以上作ると偽物と判断される。もし偽物を作るために、本物の紙幣(1)を用意して、偽物を使ったとしても、本物の紙幣(1)を使うときに、偽物と判定されるので同じことである。
【実施例1】
【0019】
本発明の紙幣の識別方法を、図面を参照して説明する。
図1の中央には紙幣(1)があり、紙幣(1)の両側にはバーコード(3)が印刷してあり、中央には写真用バーコード(3´)とシリアル番号(2)も印刷されている。
その紙幣(1)を、読込機(4)を使用した場合は、図の上部に書いてある読込機(4)で、シリアル番号(2)をバーコード(3)に替えたものを、バーコード(3)で読み取り、読み込んだ情報はホストコンピュータ(5)に送られる。送られた情報は、例えば、シリアル番号(2)206369とすると、このシリアル番号(2)の紙幣(1)が流通しているかどうかを調べる。この中には、金融機関が管理している物も、流通していない物に入る。
したがって同じシリアル番号(2)の物は、日本中、何処の読込機(4)に通しても偽札だと鑑定する。
金融機関が紙幣(1)を流通さすときには、登録してあったシリアル番号(2)を元にもどして、流通している状態にホストコンピュータ(5)の情報を書き替える。
【実施例2】
【0020】
図1の下部に書いてある、カメラ付携帯電話機(6)で、携帯電話用の写真用バーコード(3´)で写真を撮影して撮った写真を、基地局(8)を介してホストコンピュータ(5)に送ると、例えば、シリアル番号(2)の206369とすると、このシリアル番号(2)の紙幣(1)が流通しているかどうかを調べる。この中には、金融機関が管理している物も、流通していない物に入る。次に、この紙幣(1)が、何処の基地局(8)から、何月何日何時何分に問い合わせがあったかを、情報としてカメラ付携帯電話機(6)に教える。したがって、物理的に不可能な、例えば北海道と九州が、1時間も間を開けずに、ホストコンピュータ(5)に問い合わせすることは不可能であるから、その紙幣(1)は疑わしいことを自分で判断する。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明の紙幣の識別方法は、真贋判定だけでなく、紙幣(1)に纏る犯罪は少なくなる。例えば、誘拐されて、身の代金を要求されても、シリアル番号(2)さえ控えておけば、ホストコンピュータ(5)に、そのシリアル番号(2)の紙幣(1)は、身の代金だと登録すれば、使用できなくなる。
【0022】
また、強盗に強奪されてもシリアル番号(2)さえ控えておけば、ホストコンピュータ(5)に、そのシリアル番号(2)の紙幣(1)は、強盗に強奪された物と登録すれば、使用できなくなる。
例えば、小売店で客から紙幣(1)を受け取ったときに真贋判定しておけば、その時点でデータが残っているので、その紙幣(1)は最早紙屑と同じ扱いをしても構わない。 したがって、代金を取っても、強盗しても、使えない紙幣(1)を取っても仕方がないので犯罪が減る。
【0023】
振り込み詐欺の場合は、降り込んでから詐欺だと気が付いた時点で、警察に連絡すれば、警察は何処のATM機から引き出し、その時のシリアル番号(2)をホストコンピュータ(5)で「詐欺」と打ち込めば、引き出すときは顔を隠せても、物を買う時には顔を隠せないので、犯人が判明する。
【符号の説明】
【0024】
1 紙幣 2 シリアル番号 3 バーコード
3´ 写真用バーコード 4 読込機 5 ホストコンピュータ
6 カメラ付携帯電話機 8 基地局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣(1)にはシリアル番号(2)が付いてあり、
該シリアル番号(2)を機械的に読み込むため、バーコード(3)が印刷してあり、
該バーコード(3)で、紙幣(1)の該シリアル番号(2)の照会が機械的にホストコンピュータ(5)で出来ることを特徴とする紙幣の識別方法。
【請求項2】
バーコード(3)を読み込むための読込機(4)と、
該読込機(4)に繋がるホストコンピュータ(5)で照会が出来ることを特徴とする請求項1に記載の紙幣の識別方法。
【請求項3】
カメラ付携帯電話機(6)で写真用バーコード(3´)の撮影をし、
取った写真は、基地局(8)を介してホストコンピュータ(5)に照会が出来ることを特徴とする請求項1に記載の紙幣の識別方法。

【図1】
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【公開番号】特開2011−123778(P2011−123778A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−282343(P2009−282343)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(391011113)
【Fターム(参考)】