説明

紙葉類処理方法及び紙葉類処理装置

【課題】類似する絵柄をもつ紙葉類を判別して、集積し得る紙葉類処理方法を得る。
【解決手段】第1の特徴量を検知する第1の検知部、及び第2の特徴量を検知する第2の検知部を有する前記紙葉類の分類を特定するための第1の鑑査部と、真偽判定を行う第2の鑑査部とを備えた鑑査ユニットを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば有価証券等を判別処理するための紙葉類処理方法、及びこれを用いられる紙葉類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙葉類処理装置例えば有価証券処理装置等は、複数の券種からなる複数の有価証券を、券種あるいは有価証券の状態などの条件に応じて区分する装置である。このような有価証券処理装置では、有価証券の条件(種類あるいは有価証券の状態)に応じて割り当てられる複数の集積庫を有している。上記有価証券処理装置では、有価証券の種類あるいは有価証券の状態を判別部により判別し、その判別結果に基づいて各有価証券を各集積庫に集積するようになっている。
【0003】
判別部では、有価証券の種類を、例えば金額の文字画像を検知することにより判別している。しかしながら、有価証券の絵柄の変更により、同じ金額でも旧券と新券がある。このため、金額の文字画像が含まれる領域だけを検知しても旧券と新券を判別して個別に集積することができなかった(下記、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−195543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、類似する絵柄をもつ紙葉類を判別して、集積し得る紙葉類処理装置、及びこれを用いた紙葉類処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の紙葉類処理方法は、紙葉類を判定し、この判定結果に基づいて前記紙葉類を処理する紙葉類処理方法において、
前記紙葉類を投入部に投入する工程、
前記投入部により投入された前記紙葉類を搬送する工程、
前記搬送部により搬送される前記紙葉類の第1の領域から第1の特徴量を第1の検知部にて検知し、前記第1の特徴量に基づいて前記紙葉類の分類の範囲を絞る工程、
前記紙葉類の前記第1の領域と異なる第2の領域から第2の特徴量を第2の検知部にて検知し、検知された第2の特徴量に基づいて、その範囲が絞られた前記紙葉類の分類をさらに特定する工程、及び
前記紙葉類の第3の特徴量を第3の検知部にて検知し、検知された第3の特徴量に基づいて、その分類が特定された前記紙葉類を判定する工程、
判定の結果に基づいて前記紙葉類を集積部に集積する工程を具備することを特徴とする。
【0006】
本発明の紙葉類処理装置は、 紙葉類が投入される投入部と、
前記投入部により投入された前記紙葉類を搬送する搬送部と、
前記搬送部により搬送される前記紙葉類の第1の領域から第1の特徴量を検知する第1の検知部、及び前記第1の領域と異なる第2の領域から第2の特徴量を検知する第2の検知部を備えた第1の鑑査部と、
前記特定された分類を有する前記紙葉類から第3の特徴量を検知する第3の検知部を備えた第2の鑑査部と、
前記第1ないし第3の検知部からの前記紙葉類の検知情報を処理し、判定を行う検知情報処理部と、
判定の結果に基づいて前記紙葉類を集積する集積部とを具備する紙葉類処理装置において、
前記検知情報処理部は、前記第1の検知部にて検知された第1の特徴量に基づいて、前記紙葉類の分類の範囲を絞り、前記第2の検知部にて検知された第2の特徴量に基づき、その範囲が絞られた前記紙葉類の分類をさらに特定し、前記第3の検知部にて検知された前記紙葉類の第3の特徴量に基づいて、その分類が特定された前記紙葉類を判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明を用いると、類似する絵柄をもつ紙葉類を判別して、集積することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る紙葉類処理装置として、有価証券処理機の構造を概略的に示す図である。図1に示すように、有価証券処理機1は、有価証券処理部2とテラーマシン3により構成されている。この有価証券処理機1は、複数金種のサイズの異なる複数枚の長方形状の有価証券Pを混在させて一括して投入し、全ての長方形状のPの表裏および天地を同じ向きに揃えてその金種別に分類して集積するためのものである。
【0009】
この有価証券処理機1の有価証券処理部2は、テラーマシンと呼ばれるパーソナルコンピュータ(PC)3と接続されている。このPC3には、有価証券を本体1内のどこにどのような方向で集積するかという区分指定等の制御プログラムがインストールされている。このPC3により、本体1は予め区分指定が設定される。この区分指定に基づいて本体1では、取出し部に方向、あるいは種類がまちまちな有価証券が供給されると、1枚ずつ有価証券を取出して整列整位した後、有価証券の券種,正損,真偽等の判定を行う。この判定結果により有価証券処理部2は、有価証券を指定された集積部に集積する。また、PC3には、作業員に対して各種情報を表示するための表示部としてのモニタ3a、および作業員による各種操作入力を受け付けるためのモード選択部としての操作・入力部3bが接続されている。さらに、PC3は、各処理バッチ毎の計数処理結果、あるいはエラー内容やリジェクトデータ等もログデータとして記憶できる機能も持っている。
【0010】
有価証券処理部2は、その外殻をなす略矩形箱形状の筐体2aを有する。筐体2aには、有価証券を投入するための図示しない投入口が設けられ、投入口の下段には、複数枚の有価証券Pを積み重ねた状態でその幅方向を立位にして一括投入するための投入部5が設けられている。この投入部5は、全ての有価証券Pの長手方向に沿った両辺のうち一方の辺をステージに当接せしめて整位するとともに、ステージに沿って重ねられた有価証券Pの後端に図示しないバックアッププレートを移動せしめて、ステージ上の有価証券Pを、取出し部としての一対の取出しローラ5aに押付ける。ステージの取出し口付近に配設された一対の取出しローラ5aが回転すると、ステージ上の有価証券Pが前端のものから順に搬送路6上に取出される。
【0011】
投入部5直後の搬送路6上には、整列整位部10が設けられている。整列整位部10は、整列整位部10より下流側の搬送路6上に設けられた各処理部における、有価証券Pの姿勢不良、すなわちスキューやシフトに起因した不具合を防止するため、各有価証券Pのスキュー及びシフトを補正する。整列整位部10直後の搬送路6上には、有価証券Pの金種、表裏、天地、汚れや破損の有無等の特徴を検出する鑑査ユニット7が設けられている。鑑査ユニット7は、複数の検知部を有し、搬送路6を搬送される有価証券Pの表面から各種情報(複数種類の特徴量)を検出する。鑑査ユニット7より下流側の搬送路6上には、鑑査ユニット7における検出結果に基づいて有価証券Pの搬送方向を選択的に切換えるための複数のゲートG1〜G9が設けられている。
【0012】
最も上流側に設けられたゲートG1の位置で分岐された一方の搬送路上には、スイッチバック機構8が設けられている。スイッチバック機構8は、ゲートG1を介して送り込まれた有価証券Pの搬送方向を逆転させて天地を逆転させ、再び搬送路上に送り出すように機能する。ゲートG1の位置で分岐された他方の搬送路は、スイッチバック機構8を迂回させるための迂回搬送路8aとして機能する。迂回搬送路8aは、ゲートG1を介してスイッチバック機構8を通過した有価証券P、および迂回搬送路8aを通過した有価証券Pが、同じ時間間隔で合流部9に達するような長さに設定されている。
【0013】
迂回搬送路8aは、合流部9に向かう途中で排除搬送路11aに分岐されており、この分岐位置にゲートG2が設けられている。ゲートG2を介して分岐された排除搬送路11aの終端には、排除すべき券P’を排除するためのリジェクト部11が設けられている。排除すべきP’とは、鑑査ユニット7において、2枚取りが判定された有価証券、所定のレベルを超えて大きくスキューしたことが判定された有価証券、或いは再流通可能な正券と判定されなかった損券や偽券など、後段の処理部における処理が不可能であることが判定された券である。また、鑑査ユニット7でその特徴を検出できなかった有価証券もリジェクト部11へ排除される。リジェクト部11は、筐体2aに設けられた図示しない取り出し口付近に設けられ、筐体2aの外部からアクセス可能となっている。
【0014】
合流部9より下流側の搬送路6は、再び2方向に分岐されており、この分岐位置にゲートG3が設けられている。ゲートG3の位置で分岐された一方の搬送路上には、表裏反転機構12が設けられている。この表裏反転機構12は、その入口から出口に向けて中心軸の回りで180°ねじれたねじり搬送路を有する。しかして、このねじり搬送路を有価証券Pが通過することにより、有価証券Pの表裏が反転される。ゲートG3の位置で分岐された他方の搬送路は、表裏反転機構12を迂回させるための迂回搬送路12aとして機能する。迂回搬送路12aは、ゲートG3を介して表裏反転機構12のねじり搬送路を通過した有価証券P、および迂回搬送路12aを通過した有価証券Pが、同じ時間間隔で合流部13に達するような長さに設定されている。
【0015】
合流部13よりさらに下流側でゲートG4の位置で2方向に分岐された一方の搬送路は、図中右方向に略水平に延びた水平搬送路14として機能する。水平搬送路14上には、残り5つのゲートG5〜G9が略等間隔で設けられている。各ゲートG5、G6、G7、G8、G9によってそれぞれ水平搬送路14から下方に分岐された位置には、ゲートの数より1つ多い6つの集積部15a〜15fがそれぞれ設けられている。さらに、各集積部15a〜15fの下方には、入金が確定された集積部15の有価証券を受け取って収納するスタッカ16a〜16fがそれぞれ1対1に対応して設けられている。
【0016】
合流部13を通過した有価証券Pは、上述したスイッチバック機構8および/或いは表裏反転機構12を選択的に通過されてその表裏および天地に関する向きが一定の向きに揃えられているため、各集積部15a〜15fに集積される有価証券Pは、表裏および天地が揃えられてそれぞれ所定の集積部へ集積される。
【0017】
図2に、鑑査ユニット7の構成を表す概略図を示す。
【0018】
図示するように、この鑑査ユニット7には、搬送路に沿って、第1の検知部36、第2の検知部37、第3の検知部38,及び第4の検知部39が設けられ、鑑査ユニット7の導入口付近と、各検知部32,33,34,及び35間に、搬送部材例えば搬送ローラ32,33,34,35が設けられている。有価証券11は、搬送ローラ32,33,34,35により、搬送路を矢印の方向に移動しながら、各検知部32,33,34,35により検知される。
【0019】
各検知部32,33,34,35は、検知情報処理部20に接続されており、各検知部32,33,34,35からの検知情報は、検知情報処理部20で処理される。
【0020】
ここで、例えば第1の検知部36、及び第2の検知部37は、類似する絵柄を持つ有価証券の分類の範囲を絞り、特定するために使用される第1の鑑査部45に含まれる。また、第3の検知部38,及び第4の検知部39は、分類が特定された有価証券について、例えば再流通可能な正券か、損券や偽券かなどを判定する真偽判定を行うために使用される第2の鑑査部46に含まれる。第1の鑑査部45、第2の鑑査部46は共に、必要に応じて、さらなる特徴量を検知し得る検知部を追加することが出来る。
【0021】
図3に、第1の鑑査部45の構成を説明するための図を示す。
【0022】
図示するように、第1の検知部36は、例えば可視光画像情報を検知するために設けられ、例えば青色ランプ、緑色ランプ、及び赤色ランプ等の光源30と、、及び各ランプの照射による反射光を各々受光する3つの受光素子例えばフォトダイオード等を備えた受光装置22と、受光素子で発生した電流の出力を増幅する増幅器24と、増幅した電流あるいは電圧値をデジタル信号に変換するA/D変換器26を備えている。
【0023】
また、第2の検知部17は、例えば赤外光画像情報を検知するために設けられ、赤外光源29として例えば赤外線ランプと、及び赤外線ランプの照射による反射光を各々受光する受光素子例えばフォトダイオード等を備えた受光装置23と、受光素子で発生した電流の出力を増幅する増幅器25と、増幅した電流あるいは電圧値をデジタル信号に変換するA/D変換器27を備えている。
【0024】
第1の検知部36では、矢印aの方向に搬送される有価証券11の第1の領域41に青色ランプ、緑色ランプ、及び赤色ランプを順に照射し、それぞれの反射光を受光素子にて検出し、増幅器24を経てA/D変換器26に供給し、デジタル信号に変換された可視光画像情報を検知情報処理部20に送り、CPUにて処理する。
【0025】
一方、第2の検知部17では、搬送される有価証券11の第2の領域42に赤外線ランプを照射し、それぞれの反射光を受光素子にて検出し、増幅器25を経てA/D変換器27に供給し、デジタル信号に変換された赤外線画像情報を検知情報処理部20に送り、CPU28にて処理する。
【0026】
図4に、紙葉類の一例に赤外線が照射された様子を表す図、図5に、紙葉類の他の一例に赤外線が照射された様子を表す図を示す。
【0027】
図4に示すように、紙葉類11の第2の領域42に、例えば赤外線照射により可視化し得るインク等を用いて赤外線用パターン43を形成しておくと、赤外線照射により赤外線用パターン43が現れる。第2の検知部では、赤外線用パターン43に基づく反射光を受光素子にて検出し、検知情報処理部20に送ることが出来る。
【0028】
一方、図5は、赤外線用パターン43が形成されていない紙葉類11’に、赤外線照射を行った様子を表す。この赤外線照射画像は可視光照射による画像と同様である。紙葉類11の可視光画像も、図5に示す画像と同様となり、可視光照射のみでは、紙葉類11と紙葉類11’の区別はできないことがわかる。
【0029】
上記図2に示す装置において、第1の検知部ないし第4の検知部は、順不同であり得る。また、図3に示す第1の鑑査部では、第2の検知部の一例として、赤外線画像情報を得るための検知部が適用されているけれども、第2の検知部はこれに限定するものではない。例えば有価証券の磁気情報、蛍光発光パターン情報、スレッドパターン情報、ホログラム画像情報、ラジオ波信号、及び前記第1の可視光画像情報とは異なる第2の可視光画像情報等の少なくとも1つを得るための検知部を設けることが出来る。
【0030】
有価証券の磁気情報を得る場合には、光源29及び受光装置23の代わりに、MR素子等の磁気情報読み取り素子を設けることが出来る。
【0031】
蛍光発光パターン情報を得る場合には、光源29として、例えば紫外線ランプ等を設けることが出来る。
【0032】
第1の可視光画像情報とは異なる第2の可視光画像情報を得る場合には、光源29として、第1の検知部と同様に青色ランプ、緑色ランプ、及び赤色ランプと、受光装置23として、それぞれの反射光を受光するための3つの受光素子を設けることが出来る。
【0033】
スレッドパターン情報を得る場合、スレッドパターンがアルミニウム等の金属であるとき、光源29及び受光装置23の代わりに、例えば高周波発振型近接センサ等の金属検出器等を設けることが出来る。
【0034】
スレッドパターン情報を得る場合、スレッドパターンが磁気インク等の磁気情報である場合、光源29及び受光装置23の代わりに、MRセンサ等の磁気検知器を設けることが出来る。
【0035】
ホログラム画像情報を得る場合、光源29として、第1の検知部36と同様に青色ランプ、緑色ランプ、及び赤色ランプを適用し、かつ受光装置23として、それぞれの反射光を受光するための3つの受光素子を設けることが出来る。但し、このとき、ホログラム画像パターンに応じて、有価証券に対し特定の角度で照射した光の反射光を、有価証券に対し、ホログラムパターンの反射光特有の角度で反射した光を受光し得る角度で、受光素子を配置することが出来る。
【0036】
ラジオ波信号を得る場合、光源29及び受光装置23の代わりに、有価証券が通過する際に無線チップから通信される情報を非接触で受信し得るRFIDリーダー等の受信器を設けることが出来る。
【0037】
真偽判定を行うための、第3の検知部38,及び第4の検知部39としては、必要に応じて、有価証券上の検知を行う領域を変更し、例えば上面反射画像検知部、下面の反射光を検知する下面反射画像検知部、透過画像検知部、蛍光発光画像検知部、及び厚さ検知部等を設けることが出来る。
【0038】
図6に、検知情報処理部20における処理動作を表すフローチャートを示す。
【0039】
図示するように、まず、第1の検知部36において検知された、青色ランプ、緑色ランプ、及び赤色ランプ照射による青色光画像情報、緑色光画像情報、及び赤色光画像情報を検知情報処理部20に入力し、続いて、第2の検知部37において検知された赤外線画像情報を検知情報処理部20に入力する(S1)。
【0040】
検知情報処理部20にて、青色光(B)画像情報、緑色光(G)画像情報、及び赤色光(R)画像情報を、予め計測された種々の有価証券の各色の光画像情報と照合して、類似度を調べる処理を行う(S2)。
【0041】
これにより、有価証券の分類の範囲を絞り込む。
【0042】
次に、赤外線画像情報を用いて、その領域内の特徴位置例えば文字情報領域を切り出し、その濃度平均を算出する(S3)。
【0043】
求めた濃度平均を、予め計測された種々の有価証券の赤外線画像の濃度平均の基準値とを比較し、赤外線画像情報に基づく濃度平均が基準値より大きいかどうか判定し(S4)、有価証券の分類をさらに特定する。
【0044】
判定の結果、赤外線画像情報に基づく濃度平均が基準値より大きい場合を有価証券1とし、後続の第3及び第4の検知部において検知された検知情報に基づいて、真偽判定を行い(S5)、判定を終了する。
【0045】
また、判定の結果、赤外線画像情報に基づく濃度平均が基準値以下の場合を有価証券2とし、後続の第3及び第4の検知部において検知された検知情報に基づいて、真偽判定を行い(S5)、判定を終了する。
【0046】
特定された有価証券の分類、及び真偽判定結果に基づき、ゲートの制御を行うことにより、有価証券を所望の集積部に集積する。
【0047】
このように、本発明を用いると、第1の鑑査部で紙葉類の分類の範囲を絞って特定し、第2の鑑査部で真偽判定を行うことにより、類似する絵柄を有する紙葉類を容易に判別して、集積することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係る紙葉類処理装置の一例の構成を表す概略図
【図2】図1の鑑査ユニット7の構成を表す概略図
【図3】第1の鑑査部の構成を説明するための図
【図4】紙葉類の一例に赤外線が照射された様子を表す図
【図5】紙葉類の他の一例に赤外線が照射された様子を表す図
【図6】検知情報処理部20における処理動作を表すフローチャート
【符号の説明】
【0049】
5…投入部、6…搬送部、7…鑑査ユニット、11…紙葉類、15a,15b,15c,15d,15e,15f…集積部、20…検知情報処理部、36,37,38,39…検知部、41…第1の領域、42…第2の領域、45,46…鑑査部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類を判定し、この判定結果に基づいて前記紙葉類を処理する紙葉類処理方法において、
前記紙葉類を投入部に投入する工程、
前記投入部により投入された前記紙葉類を搬送する工程、
前記搬送部により搬送される前記紙葉類の第1の領域から第1の特徴量を第1の検知部にて検知し、前記第1の特徴量に基づいて前記紙葉類の分類の範囲を絞る工程、
前記紙葉類の前記第1の領域と異なる第2の領域から第2の特徴量を第2の検知部にて検知し、検知された第2の特徴量に基づいて、その範囲が絞られた前記紙葉類の分類をさらに特定する工程、及び
前記紙葉類の第3の特徴量を第3の検知部にて検知し、検知された第3の特徴量に基づいて、その分類が特定された前記紙葉類を判定する工程、
判定の結果に基づいて前記紙葉類を集積部に集積する工程を具備することを特徴とする紙葉類処理方法。
【請求項2】
前記第1の特徴量は、第1の可視光画像情報であり、
前記第2の特徴量は、赤外線画像情報、磁気情報、蛍光発光パターン情報、スレッドパターン情報、ホログラム画像情報、ラジオ波信号、及び前記第1の可視光画像情報とは異なる第2の可視光画像情報から選択される1以上の特徴量を含む請求項1に記載の紙葉類処理方法。
【請求項3】
前記第1の可視光画像情報は、文字情報であることを特徴とする請求項2に記載の紙葉類処理方法。
【請求項4】
紙葉類が投入される投入部と、
前記投入部により投入された前記紙葉類を搬送する搬送部と、
前記搬送部により搬送される前記紙葉類の第1の領域から第1の特徴量を検知する第1の検知部、及び前記第1の領域と異なる第2の領域から第2の特徴量を検知する第2の検知部を備えた第1の鑑査部と、
前記特定された分類を有する前記紙葉類から第3の特徴量を検知する第3の検知部を備えた第2の鑑査部と、
前記第1ないし第3の検知部からの前記紙葉類の検知情報を処理し、判定を行う検知情報処理部と、
判定の結果に基づいて前記紙葉類を集積する集積部とを具備する紙葉類処理装置において、
前記検知情報処理部は、前記第1の検知部にて検知された第1の特徴量に基づいて、前記紙葉類の分類の範囲を絞り、前記第2の検知部にて検知された第2の特徴量に基づき、その範囲が絞られた前記紙葉類の分類をさらに特定し、前記第3の検知部にて検知された前記紙葉類の第3の特徴量に基づいて、その分類が特定された前記紙葉類を判定することを特徴とする紙葉類処理装置。
【請求項5】
前記第1の特徴量は、第1の可視光画像情報であり、
前記第2の特徴量は、赤外線画像情報、磁気情報、蛍光発光パターン情報、スレッドパターン情報、ホログラム画像情報、ラジオ波信号、及び前記第1の可視光画像情報とは異なる第2の可視光画像情報から選択される1以上の特徴量を含む請求項4に記載の紙葉類処理装置。
【請求項6】
前記第1の可視光画像情報は、文字情報であることを特徴とする請求項5に記載の紙葉類処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−179101(P2007−179101A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−373510(P2005−373510)
【出願日】平成17年12月26日(2005.12.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】