説明

紙葉類識別機の異常紙葉類早期検出方法

【課題】穴空き紙幣などの異常紙葉類を内部に送り込むことに起因する問題点を解消可能な紙葉類識別機の異常紙葉類早期検出方法を提案すること。
【解決手段】紙幣識別機1では、紙幣挿入口8から挿入された紙幣Pを送り込み位置に向けて送り込む間に、紙幣搬送路10の途中位置に配置されている透過型ホトセンサ11〜14の検出信号に基づき、制御部40の識別部43において、紙幣Pが穴空き紙幣P1であるか否かを検出する。穴空き紙幣P1であると検出されたときには、搬送制御部41は、当該穴空き紙幣P1の送り込みを直ちに停止し、当該穴空き紙幣P1を紙幣挿入口8に送り出して、ここから挿入者に返却する。穴空き紙幣P1が内部に送り込まれて、その穴60に検出片、シャッタ片などが引掛かり、紙詰まり状態に陥ることを未然に防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、挿入された紙幣などの紙葉類を、ホトセンサによって読み取りながらエスクロ位置まで送り込み、当該エスクロ位置に一時保留して真偽などの識別処理を行う紙葉類識別機に関し、特に、穴空き紙幣などの異常紙葉類が搬送路内に詰まってしまうなどの弊害を防止するための異常紙葉類早期検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技店における遊技台の間には、遊技台で用いるパチンコ玉などの遊技媒体を貸し出すための遊技台用台間機が配置されている。遊技台用台間機には紙幣識別機が搭載されており、挿入された紙幣を識別して遊技媒体の貸し出しを行うことが出来るようになっている。また、紙幣識別機にはホトセンサが組み込まれており、搬送路に沿って送り込まれる紙幣にホトセンサの発光素子からの射出光を当て、紙幣からの透過光あるいは反射光を受光素子で受け、受光量の変化に基づき紙幣の真偽、種類を識別している。
【0003】
紙幣識別機では、一般に、挿入された紙幣を搬送路に沿ってエスクロ位置まで送り込み、当該エスクロ位置に一時保留し、この状態で真偽、種類を識別する。そして、要求に応じて一時保留している紙幣を返却することができるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
紙幣識別機において、穴空き紙幣などの異常紙幣が挿入された場合にも、当該紙幣がエスクロ位置まで送り込まれた後に、識別結果に基づき再び挿入口から排出される。搬送路を規定しているガイド面からは、紙幣の挿入を検出するための入口センサの検出片、搬送路を開閉するためのシャッタ片などが突出している。したがって、穴空き紙幣がエスクロ位置まで送り込まれるとき、エスクロ位置から挿入口に送り返されるときなどに、紙幣の穴に検出片などの突起が当たり、穴空き紙幣が搬送路内に詰まる危険性が高いという問題点がある。
【0005】
また、穴空き紙幣や、無地の偽造紙幣などが挿入された場合には、これらの異常紙幣はホトセンサの検出信号から受け入れ不可であると直ちに識別できる場合であっても、一旦はエスクロ位置まで送り込まれ、しかる後に排出される。したがって、無駄な搬送動作を行っている分、処理効率が悪いという問題点がある。
【0006】
本発明の課題は、このような異常紙葉類を内部に送り込むことに起因する問題点を解消可能な紙葉類識別機の異常紙葉類早期検出方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の紙葉類識別機の異常紙葉類早期検出方法は、
挿入口から搬送路に紙幣などの紙葉類が挿入されると、当該紙葉類を当該搬送路に沿って予め定められている送り込み位置に向けて送り込みを開始し、
前記搬送路の途中位置に配置されているホトセンサによって、前記送り込み位置に向けて送り込まれる紙葉類に担持されている光学情報を読み取り、
前記ホトセンサの検出信号に予め設定してある異常状態が現れたか否かを監視し、
この異常状態が検出された場合には、前記紙葉類の送り込みを直ちに中止し、当該紙葉類を前記挿入口に向けて送り出し当該挿入口から排出し、
前記異常情報が検出されない場合には前記紙葉類を前記送り込み位置まで送り込み、
当該送り込み位置まで送り込まれた前記紙葉類から得られた前記ホトセンサの検出信号に基づき、紙葉類の真偽、種類の識別を行うことを特徴としている。
【0008】
本発明では、挿入された紙葉類から得られるホトセンサの検出信号を監視し、挿入された紙葉類が穴空き紙葉類などの異常紙葉類であると判断された場合には直ちに紙葉類の送り込みを停止し、当該紙葉類を挿入口から排出するようにしている。穴空き紙葉類などの異常紙葉類が搬送路内部に送り込まれることが無いので、その分、異常紙葉類が搬送路内部で詰まる危険性が少なくなる。また、異常紙葉類を直ちに排出しているので、搬送路内分の送り込み位置まで一旦送り込む場合に比べて、異常紙葉類の返却処理を効率良く行うことができる。
【0009】
ここで、穴空き紙葉類が挿入された場合には、当該紙葉類の穴の部分がホトセンサの検出位置を通過する間には紙葉類が無い状態と同様な検出信号がホトセンサから出力される。紙詰まりが発生しやすい大きな穴が開いている紙葉類を返却すればよいので、ホトセンサの検出信号が、紙葉類が一定区間以上に亘って連続して検出されない状態の場合を異常状態であるとすればよい。
【0010】
前記ホトセンサが透過型ホトセンサの場合には、発光素子からの射出光が紙葉類の穴を通って直接に受光素子で受光され、受光素子の検出レベルが最大値になるので、前記異常状態を、前記ホトセンサの検出信号のレベルが一定区間以上に亘って継続して所定値を超える状態としておけばよい。
【0011】
逆に、前記ホトセンサが反射型ホトセンサの場合には、発光素子からの射出光が紙葉類の穴を通過してしまい、受光素子に向けて反射されないので、受光素子の検出レベルが最小値になる。よって、前記異常状態を、前記ホトセンサの検出信号のレベルが一定区間以上に亘って継続して所定値を下回った状態としておけばよい。
【0012】
次に、模様の無い無地の異常紙葉類が挿入された場合には、ホトセンサの検出信号にはレベル変動が殆ど現れない。したがって、前記異常状態を、前記ホトセンサの検出信号の振幅変動が一定区間以上に亘って設定幅未満の状態としておけば、このような無地の異常紙葉類を検出して直ちに返却することができる。
【0013】
一方、本発明の紙葉類識別機は、上記の方法により、挿入された異常紙葉類を送り込み位置に送り込む前に排出することを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の方法によれば、異常紙葉類以外の紙葉類は搬送路内の送り込み位置まで送り込まれるが、異常紙葉類は送り込み位置に送り込まれることなく、異常紙葉類であると検出された時点で直ちに送り込みを中止して挿入口から排出するようにしている。したがって、穴空き紙葉類が搬送路内部の送り込み位置まで送り込まれる場合に比べて、搬送路内において穴空き紙葉類が紙詰まり状態に陥る危険性を低減できる。また、異常紙葉類を送り込み位置まで送り込んだ後に排出する場合に比べて、異常紙葉類の排出処理の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、図面を参照して、本発明の方法を採用した紙幣識別機の実施の形態を説明する。
【0016】
(全体構成)
図1は本実施の形態に係る紙幣識別機を示す平面図であり、図2は開閉ユニットを開けた状態の紙幣識別機の斜視図であり、図3はその内部構成を示す説明図である。
【0017】
紙幣識別機1は、本体ユニット2と、この本体ユニット2の表面に形成された装置前後方向に延びている凹部3に収納されている開閉ユニット4と、本体ユニット2の紙幣挿入口側の前端部に取り付けられている挿入口蓋ユニット5とを有している。本体ユニット2には制御基板40Aが搭載されている。開閉ユニット4は、その後端部両側に形成した支軸6a、6bを中心として、凹部3に収納された閉じ位置から所定の角度の範囲で開閉可能である。また、開閉ユニット4の前端部の両側に形成した係合レバー7a、7bが、本体ユニット2に形成された係合溝7c、7dに差し込まれており、これにより開閉ユニット4が閉じ位置にロックされている。左右の係合レバー7a、7bを内方に引き込むことにより、係合レバー7a、7bが係合溝7c、7dから外れて開閉ユニット4を開けることが可能になる。
【0018】
紙幣識別機1の前面には紙幣挿入口8が形成されており、この紙幣挿入口8は、本体ユニット2の前端部と挿入口蓋ユニット5との間に形成されている紙幣挿入路9を介して、本体ユニット2と開閉ユニット4の間に形成されている紙幣搬送路10に通じている。紙幣搬送路10の後端は紙幣排出口10aとなっており、ここから排出された紙幣は不図示の紙幣収納部に収納される。
【0019】
紙幣挿入路9に続く紙幣搬送路10の上流側の部位には、本体ユニット2の側に、紙幣の挿入を検出するために左右一対の入口センサ9a、9bが配置されている。入口センサ9a、9bとしては、ホトカプラ、メカニカルスイッチを備えたものを用いることができる。これらの入口センサ9a、9bの下流側には、ソレノイド式の紙幣引き抜き防止機構20が本体ユニット2の側に組み込まれており、この紙幣引き抜き防止機構20は、ソレノイド20bによって紙幣搬送路10に出没して、当該紙幣搬送路10を封鎖状態および開放状態に切り換えるシャッタ片20aを備えている。
【0020】
シャッタ片20aの下流側の紙幣搬送路10の部位には、当該紙幣搬送路10を搬送される紙幣の光学的特徴である光透過パターンを検出するための4組の透過型ホトセンサ11〜14が幅方向に配置されている。これらの透過型ホトセンサの発光素子11a〜14aは開閉ユニット4に搭載され、受光素子11b〜14bは本体ユニット2に搭載されている。透過型ホトセンサ11〜14の設置位置よりも下流側の紙幣搬送路10の部分には紙幣の磁気特性を検出するための磁気ヘッド15が配置されている。磁気ヘッド15は本体ユニット2に搭載されており、この磁気ヘッド15の検出面に紙幣を押し付けるための押圧ローラ16が開閉ユニット4に搭載されている。
【0021】
紙幣排出口10aの近傍における本体ユニット2の側には、排出される紙幣を検出するために左右一対の出口センサ17a、17bが配置されている。これら出口センサとしては、ホトカプラ、メカニカルスイッチを備えたものを用いることができる。
【0022】
紙幣を紙幣搬送路10に沿って搬送するための搬送機構はベルト・プーリ式のものであり、左右一対の駆動側プーリ21a、21bと、左右三対の従動側プーリ22a、22b、23a、23b、24a、24bと、これら駆動側プーリ21aおよび従動側プーリ22a〜24aの間、および駆動側プーリ21bおよび従動側プーリ22b〜24bの間にそれぞれ張架した左右一対の搬送ベルト25a、25bとを備えている。これらの各部は、本体ユニット2の側に搭載されており、駆動側プーリ21a、21bは紙幣搬送路10の下流端側に配置され、従動側プーリ22a、22b、23a、23bは、駆動側プーリ21a、21bと磁気ヘッド15の間に配置されており、従動側プーリ24a、24bは、発光素子11a〜14aよりも紙幣挿入口8の側に配置されている。
【0023】
また、搬送機構は、開閉ユニット4の側に搭載されている4組の左右一対の押圧ローラ31a、31b、32a、32b、33a、33bおよび34a、34bを備えている。これらは、上下方向にスライド可能、かつ、回転自在の状態で開閉ユニット4に搭載されており、それぞれ、搬送ベルト25a、25bの上から、駆動側プーリ21a、21b、従動側プーリ22a、22b、23a、23bおよび24a、24bにばね力によって押圧されている。
【0024】
さらに、搬送機構は、図1に示すように、本体ユニット2における凹部3の側方の部位に内蔵されている搬送用モータ26を備えている。この搬送用モータ26の回転力が、不図示の減速歯車列および駆動軸28を介して、駆動側プーリ21a、21bに伝達されるようになっている。
【0025】
(制御系および紙幣の搬送・識別動作)
図4は紙幣識別機1の制御系を示す概略ブロック図である。制御系は、本体ユニット2の制御基板40Aに搭載されており、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを中心に構成された制御部40を備えている。制御部40は、挿入された紙幣Pの搬送制御を行う搬送制御部41、透過型ホトセンサ11〜14の発光制御を行う発光制御部42、および、透過型ホトセンサ11〜14、磁気ヘッド15からの検出信号に基づき挿入された紙幣Pの真偽、種類を識別する識別部43として機能する。
【0026】
搬送制御部41は、入口センサ9a、9bによって紙幣Pが挿入されたことを検出すると、紙幣引き抜き防止機構20のソレノイド20bを励磁してシャッタ片20aを開かせる。同時に、モータドライバ44を介して搬送用モータ26を駆動し、挿入された紙幣Pの搬送を開始させる。発光制御部42は、紙幣Pの搬送が開始されると、透過型ホトセンサ11〜14の発光素子11a〜14aをドライバ45〜48を介して駆動して発光させる。各透過型ホトセンサ11〜14の受光素子11b〜14bの検出信号および磁気ヘッド15の検出信号は、それぞれ、信号処理回路49〜53を介して、識別部43に入力される。
【0027】
識別部43は、メモリ54に記憶保持されている光透過パターン、磁気パターンに基づき、挿入された紙幣Pの識別を行う。また、メモリ54に記憶保持されている異常紙幣情報に基づき、挿入された紙幣Pが異常紙幣(穴空き紙幣、模様の無い無地の紙幣)であるか否かを識別する。異常紙幣であることが検出された場合には、識別部43は異常紙幣検出信号を搬送制御部41に供給する。搬送制御部41は異常紙幣検出信号を受け取ると、紙幣Pの送り込み動作を直ちに中止し、紙幣Pを紙幣挿入口8に向けて送り出し、ここから返却する。
【0028】
異常紙幣検出信号が出力されない限り、搬送制御部41は、紙幣Pの送り込み動作を継続させ、予め定められている送り込み位置(エスクロ位置)まで送り込む。送り込み位置は、図3に示すように、送り込まれた紙幣Pの後端PBが磁気ヘッド15の検出位置を通過し終えた位置である。
【0029】
搬送制御部41は、紙幣Pが送り込み位置に送り込まれると、当該紙幣Pを送り込み位置に一時保留し、シャッタ片20aを閉じる。この後に、識別部43は、各透過型ホトセンサ11〜14、および磁気ヘッド15の検出信号と、メモリ54の内容とに基づき、紙幣Pの真偽、種類を識別する。真札であり、受け入れ可能な金種の紙幣である場合には、搬送制御部41は、搬送用モータ26を駆動して、送り込み位置に保留されている紙幣Pを紙幣排出口10aから不図示の紙幣収納部に送り込み、そこに収納させる。偽札、あるいは受け入れ不可の金種の紙幣である場合には、搬送制御部41は、搬送用モータ26を逆回転させて、送り込み位置に保留されている紙幣Pを紙幣挿入口8に向けて送り出し、当該紙幣挿入口8から排出して、紙幣挿入者に返却する。
【0030】
(異常紙幣の検出処理)
図5は異常紙幣が挿入された場合における透過型ホトセンサの検出信号の例を示す説明図である。図5(a)に示すように、紙幣P1における中心に穴60が空いているものとする。このような穴空き紙幣P1が挿入されて送り込み位置まで送り込まれると、図5(b)に示すような波形の検出信号が、例えば、透過型ホトセンサ12から出力される。穴60が通過するまで、および、通過した後においては、紙幣P1に担持されている光透過特性に対応した検出信号波形が得られるが、穴60が通過する際には、検出光は紙幣P1によって遮られることなく受光素子12bを直接照射する。このため、透過型ホトセンサ12の検出信号は最大レベルとなる。
【0031】
メモリ54には、穴識別用の異常検出レベルの閾値Smaxと、穴径を表す紙幣長に対応する値L1が、異常紙幣情報として記憶保持されている。検出信号のレベルがSmaxを超える状態が値L1以上に亘って継続した場合には、所定の径より大きな穴が形成されている穴空き紙幣P1が挿入されたことが識別部43によって検出される。値L1を増減することにより、検出対象の穴径を変更できる。紙幣識別機1のそれぞれの状況に応じて、紙詰まりのおそれある大きさの穴を検出できるようにすればよい。
【0032】
次に、異常紙幣として模様無しの無地の紙幣が挿入された場合には、図5(c)に示すように、検出信号のレベル変動が殆ど発生しない。メモリ54には、検出信号の信号レベルの変動幅Δと所定の紙幣長L2に対応する値が予め記憶保持されている。挿入された紙幣の検出信号のレベル変動が一定範囲Δ以内である状態が一定の紙幣長L2に亘って継続した場合には、模様無しの無地の紙幣が挿入されたことが識別部43によって検出される。
【0033】
ここで、穴空き紙幣P1が挿入された場合においては、4個の透過型ホトセンサ11〜14の検出位置から外れた位置に穴が形成されている場合には、当該紙幣が穴空き紙幣であると検出することができない。しかしながら、穴空き紙幣P1が挿入された場合には、その穴がシャッタ片20aおよび入口センサ9a、9bの検出片に引掛かり紙詰まり状態に陥るおそれが高い。図1から分かるように、各透過型ホトセンサ11〜14の検出位置は、シャッタ片20aに対応した各位置となっており、また、両側の透過型ホトセンサ11、14の検出位置が入口センサ9a、9bの位置に対応している。したがって、本例では、これらに当たる位置に穴が形成されている穴空き紙幣を確実に検出できる。
【0034】
また、模様無しの無地の異常紙幣が挿入された場合には、4個の透過型ホトセンサ11〜14の検出信号が殆ど変動しない。勿論、1個、2個あるいは3個の透過型ホトセンサの検出信号のレベル変動が殆ど発生しない場合においても異常紙幣であると判断してもよい。
【0035】
(その他の実施の形態)
上記の例は本発明を紙幣識別機に適用したものであるが、本発明は、チケット、クーポン券などの紙幣以外の紙葉類を識別するための紙葉類識別機に搭載されているホトセンサの調光に用いることができる。
【0036】
また、上記の例はホトセンサとして透過型ホトセンサを用いているが、反射型ホトセンサを用いた場合にも本発明を同様に適用可能である。穴空き紙幣を検出する場合には、穴が通過する際には検出信号のレベルが最小になるので、このような状態が所定区間に亘って継続した場合に、穴空き紙幣が挿入されたものと判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明を適用した紙幣識別機の平面図である。
【図2】開閉ユニットを開いた状態の紙幣識別機の斜視図である。
【図3】紙幣識別機の内部構成図である。
【図4】紙幣識別機の制御系の主要部分を示す概略ブロック図である。
【図5】異常紙幣検出時の検出信号例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0038】
1 紙幣識別機
2 本体ユニット
3 凹部
4 開閉ユニット
5 挿入口蓋ユニット
6a、6b 支軸
7a、7b 係合レバー
7c、7d 係合溝
8 紙幣挿入口
9 紙幣挿入路
9a、9b 入口センサ
10 紙幣搬送路
10a 紙幣排出口
11〜14 透過型ホトセンサ
11a〜14a 発光素子
11b〜14b 受光素子
15 磁気ヘッド
16 押圧ローラ
17a、17b 出口センサ
20 紙幣引き抜き防止機構
20a シャッタ片
20b ソレノイド
21a、21b 駆動側プーリ
22a〜24a、22b〜24b 従動側プーリ
25a、25b 搬送ベルト
26 搬送用モータ
28 駆動軸
31a〜34a、31b〜34b 押圧ローラ
40 制御部
40A 回路基板
41 搬送制御部
42 発光制御部
43 識別部
44 モータドライバ
45〜48 ドライバ
49〜53 信号処理回路
54 メモリ
60 穴
P 紙幣
PB 後端
P1 穴空き紙幣

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入口から搬送路に紙幣などの紙葉類が挿入されると、当該紙葉類を当該搬送路に沿って予め定められている送り込み位置に向けて送り込みを開始し、
前記搬送路の途中位置に配置されているホトセンサによって、前記送り込み位置に向けて送り込まれる紙葉類に担持されている光学情報を読み取り、
前記ホトセンサの検出信号に、予め設定してある異常状態が現れるか否かを監視し、
この異常状態が検出された場合には、前記紙葉類の送り込みを直ちに中止し、当該紙葉類を前記挿入口に向けて送り出し当該挿入口から排出し、
前記異常情報が検出されない場合には前記紙葉類を前記送り込み位置まで送り込み、
当該送り込み位置まで送り込まれた前記紙葉類から得られた前記ホトセンサの検出信号に基づき、紙葉類の真偽、種類の識別を行うことを特徴とする紙葉類識別機の異常紙葉類早期検出方法。
【請求項2】
請求項1に記載の異常紙葉類早期検出方法において、
前記異常状態は、紙葉類が一定区間以上に亘って連続して検出されない状態であり、
当該異常状態が検出された場合には、穴空き状態の異常紙葉類が挿入されたものと判断することを特徴とする紙葉類識別機の異常紙葉類早期検出方法。
【請求項3】
請求項2に記載の異常紙葉類早期検出方法において、
前記ホトセンサは透過型ホトセンサであり、
前記異常状態は、前記ホトセンサの検出信号のレベルが一定区間以上に亘って継続して所定値を超えた状態であることを特徴とする紙葉類識別機の異常紙葉類早期検出方法。
【請求項4】
請求項2に記載の異常紙葉類早期検出方法において、
前記ホトセンサは反射型ホトセンサであり、
前記異常状態は、前記ホトセンサの検出信号のレベルが一定区間以上に亘って継続して所定値を下回った状態であることを特徴とする紙葉類識別機の異常紙葉類早期検出方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のうちのいずれかの項に記載の異常紙葉類早期検出方法において、
前記異常状態は、前記ホトセンサの検出信号の振幅変動が一定区間以上に亘って設定幅未満の状態であり、
当該異常状態が検出された場合には、模様の無い無地の紙葉類が挿入されたものと判断することを特徴とする紙葉類識別機の異常紙葉類早期検出方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のうちのいずれかの項に記載の方法により、挿入された異常紙葉類を前記送り込み位置に送り込む前に排出することを特徴とする紙葉類識別機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−42920(P2009−42920A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−205765(P2007−205765)
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【出願人】(000128946)マミヤ・オーピー株式会社 (122)
【Fターム(参考)】