説明

紙鍋ホールダー

【課題】 アウトドア、特に車で荷物を運搬できない場所、たとえば山行ハイキングや登山などで、装備を軽くするための用品であり、重くかさばる金属製のやかんや鍋を丈夫な紙製のものとするとともに、その紙製炊事容器を支えるホールダーも折りたたみ式の軽量なものとし、使用後はどちらも折りたんでコンパクトに収納できるようにするものである。
【解決手段】 紙鍋ホールダーは、組み立てると箱状となる耐熱紙により構成される紙鍋が、底枠内に折り畳み収容自在であるとともに組み立てると底枠の四方に上部開口部が底面より拡開状に立設して箱枠を形成する耐熱ホールダーに収容自在とされ、かつ、当該ホールダーを構成する各枠が紙鍋ホールダー状でステンレスのごとき軽量耐熱性素材からなるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アウトドア、特に車で荷物を運搬できない場所、たとえば山行ハイキングや登山などに携行すると便利な紙鍋と紙鍋ホールダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従前から、アウトドア、特に車で荷物を運搬できない場所、たとえば山行ハイキングや登山などで、装備を軽くするための用品として、携帯用ガスバーナーが市販されている。しかし、やかんや鍋などの炊事・炊飯容器は金属製の重くかさばるものを持っていくしかなかった。
しかし、旅館や料理店などでは、紙鍋が料理の見栄えも良くなることから使用されている。
【特許文献1】特開平9−47363号公報
【特許文献2】特開2004−344290号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記した実状に鑑みてなされたもので、重くかさばる金属製のやかんや鍋を丈夫な紙製のものとするとともに、その紙製炊事容器を支えるホールダーも折りたたみ式の軽量なものとし、使用後はどちらも折りたんでコンパクトに収納できるようにするものである。
また、このように装備品の重量と大きさを最小にすることによって、必要な他の装備品を少しでも多く携行することが可能となり、体力消耗の激しい山岳登山の安全に貢献することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る紙鍋ホールダーは、組み立てると箱状となる耐熱紙により構成される紙鍋が、底枠内に折り畳み平面収容自在であるとともに組み立てると底枠の四方に上部開口部が底面より拡開状に立設して形成される箱枠内に収容自在とされ、かつ使用される素材がステンレスのごとき軽量耐熱素材である。
また、本発明に係る紙鍋ホールダーは、組み立てると箱状となる耐熱紙により構成される紙鍋が、底枠内に折り畳み収容自在であるとともに組み立てると底枠の四方に上部開口部が底面より拡開状に立設して箱枠を形成する耐熱ホールダーに収容自在とされ、かつ、当該ホールダーを構成する各枠が紙鍋ホールダー状でステンレスのごとき軽量耐熱性素材からなるものである。
そして、底枠中央にステンレスのごとき軽量耐熱性素材からなるドーナツ状の板が設置してもよいし、中仕切り板が対向的に設置されるようにしてもよい。
本発明に係る紙鍋は、耐熱紙により構成される方形鍋底部と側面部と蓋部からなるとともに、相対向する一組の側面部はその上辺が底辺より長い逆台形状となる形状を備え、折線に沿って折りたたみ自在とするとともに、組み立てると方形鍋底部の四方に側面部が拡開状に立設するものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る紙鍋と紙鍋ホールダーによれば、紙鍋は耐熱紙で、また紙鍋ホールダーはステンレスのごとき軽量耐熱素材で折りたたみ自在に製作されているから軽量かつコンパクトであり、したがってアウトドア、特に車で荷物を運搬できない場所、たとえば山行ハイキングや登山などでも負担なく携行できる。また、かさばらないので、一人用の小さな鍋から5,6人用の大きな鍋まで何種類も同時に携行できるため、一人分のお湯を沸かすときには底面積の小さな紙鍋を使えば燃料の無駄遣いをしないで済む。
さらに、上記紙鍋は、底面積よりも上方開口部面積を広く作ってあるので、炊事の作業をしやすい。
さらにまたこの紙鍋には紙のふたが設置してあるので、熱が逃げにくく効率よく炊事することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
耐熱紙により構成される方形鍋底部と側面部と蓋部からなるとともに、相対向する一組の側面部はその上辺が底辺より長い逆台形状となる形状を備え、折線に沿って折りたたみ自在とするとともに、組み立てると方形鍋底部の四方に側面部が拡開状に立設してなる紙鍋を使用時に組み立てそれに料理素材を入れる。
また、底枠内に折り畳み収容自在であるとともに組み立てると底枠の四方に上部開口部が底面より拡開状に立設して箱枠を形成する耐熱ホールダーに収容自在とされ、かつ、当該ホールダーを構成する各枠がステンレスのごとき軽量耐熱性素材からなる紙鍋ホールダーを使用時に組み立て、上記の料理素材が入った紙鍋を収容して、携帯用ガスバーナーの上に置いて調理することとなる。
使用後は紙鍋も紙鍋ホールダーも折りたたんでケースなどに格納すればよい。
【実施例1】
【0007】
以下、本発明の紙鍋および紙鍋ホールダーについて、実施例に基づき説明する。
本発明に係る紙鍋1の実施の一例の展開図を図1に示す。図面において縦長の四角紙2は、上から同幅に横方向に山折り、山折り、谷折り、山折りの折れ線が付されることによって上から長側面3、鍋底4、長側面5、二幅にまたがる鍋蓋6を形成し、かつ鍋底4の中央は横方向に谷折りの折れ線が付されるとともに、鍋蓋6には蓋のヘリ7が付属している。また四角紙の鍋底4部分の両側には逆台形状短側面8が付設され、各逆台形状短側面8には中心線に短めな谷折とそれに続く長めの山折りの折れ線が付され、その谷折りと山折りとの分岐部9と鍋底側部両端とに結ばれる両斜め線には谷折りの折れ線が付されている。そして、前記各逆台形状短側面8の両側部10は前記長側面3と長側面5の両側部11に接合されて使用される。
尚、上記紙鍋1は、たとえばデュポン社製ノーメックスペーパーのような耐熱性で撥水性がある耐熱紙を紙材料とするから、使用後は簡単な水洗いの後ティッシュ等で水分をふき取り乾燥させれば何度でも使用可能であり、折りたためばごく薄い状態で収納できるので、何枚でも予備の鍋として携行することができる。
以上のように構成された紙鍋1は、図2に示されるように、折れ線に沿って折ると開口部が鍋底面より広い面積をもつ拡開状の箱状となるから、そこに料理素材を入れて使用する。
【0008】
次に、本発明に係る紙鍋ホールダー20の実施の一例を示す。図3において、方形枠21とこの方形枠内に等間隔に平行に配されてなる横軸22からなる底枠23と、この底枠23内に折り畳んで平面収容自在である長枠側24と短側枠25を、底枠23と同様に方形枠26,27とこの方形枠26,27内に等間隔に平行に配されてなる横軸28,29より構成され、かつ各側枠24,25の上側両端部には隣り合う他の側枠の上側端部と少し間隔をとって互いに掛かり合う一対の掛け具30を配設するとともに、上記底枠23と枠側24,25は賭け具31によって関係させている。
これにより組み立てると底枠の四方に上部開口部が底面より面積の広い拡開状に立設して形成される紙鍋ホールダー20が形成されることとなり、ここに上記紙鍋を収容自在としている。前記底枠23と側枠24,25の素材はステンレスのごとき軽量耐熱素材を使用する。
また、前記底枠中央にステンレスのごとき軽量耐熱性素材からなるドーナツ状板32が設置され、携帯ガスバーナーの五徳の脚がいろいろな形でも安全に紙鍋ホールダーを乗せることができるように工夫している。
さらに、前記底枠には折りたたみ自在に中仕切り板33が対向的に設置され、中仕切り板を立てれば小さな紙鍋も使うことができるようになっている。
図中、34は取手であり、この取手34を持って紙鍋ホールダーを斜めに傾ければ紙鍋の中の沸騰したお湯をコーヒーカップの等の中に簡単に注ぐことができる。35は紙鍋と紙鍋ホールダーを同梱して格納できるプラスチック製ケースであり、このケース35は軽く丈夫なプラスチックによって作られ、ケース内に設置された中仕切り板36によって薄く折りたたまれた紙鍋とホールダーを分けて同梱できるようになっており、紙鍋が外圧によって不用意に破損するのを防止することができる。折りたたまれた紙鍋はごく薄いため、多くの枚数を格納することができる。
尚、上記掛け具30および31については実施例の構成に限らず同等の機能を備える賭け具であればどのようなものを使用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明の紙鍋と紙鍋ホールダーは、紙鍋は耐熱紙で、また紙鍋ホールダーはステンレスのごとき軽量耐熱素材で折りたたみ自在に製作されているから軽量かつコンパクトであり、したがってアウトドア、特に車で荷物を運搬できない場所、たとえば山行ハイキングや登山などでも負担なく携行できる。
また、上記紙鍋は、底面積よりも上方開口部面積を広く作ってあるので、炊事の作業がしやすくなっている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】紙鍋の実施の一例を示す展開図である。
【図2】紙鍋の組立図である。
【図3】紙鍋ホールダーの展開図である。
【図4】紙鍋ホールダーに中仕切り板33を設けた説明図である。
【図5】紙鍋ホールダーに紙鍋を置いた状態を示す斜視図である。
【図6】紙鍋と紙鍋ホールダーを平面状に折りたたんで収納するカバーの斜視図である。
【符号の説明】
【0011】
1 紙鍋
2 四角紙
3 長側面
4 鍋底
5 長側面
6 鍋蓋
7 蓋のヘリ
8 逆台形状短側面
9 分岐部
10 逆台形状短側面両側部
11 側面両側部
20 紙鍋ホールダー
21 方形枠
22 横軸
23 底枠
24 長側枠
25 短側枠
26 方形枠
27 方形枠
28 横軸
29 横軸
30 掛け具
31 掛け具
32 ドーナツ状板
33 中仕切り板
34 取手
35 ケース
36 中仕切り板





















【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み立てると箱状となる耐熱紙により構成される紙鍋が、底枠内に折り畳み平面収容自在であるとともに組み立てると底枠の四方に上部開口部が底面より拡開状に立設して形成される箱枠内に収容自在とされ、かつ使用される素材がステンレスのごとき軽量耐熱素材であることを特徴とする紙鍋ホールダー。
【請求項2】
組み立てると箱状となる耐熱紙により構成される紙鍋が、底枠内に折り畳み収容自在であるとともに組み立てると底枠の四方に上部開口部が底面より拡開状に立設して箱枠を形成する耐熱ホールダーに収容自在とされ、かつ、当該ホールダーを構成する各枠が紙鍋ホールダー状でステンレスのごとき軽量耐熱性素材からなることを特徴とする紙鍋ホールダー。
【請求項3】
底枠中央にステンレスのごとき軽量耐熱性素材からなるドーナツ状の板が設置されてなる請求項1および2記載の紙鍋ホールダー。
【請求項4】
中仕切り板が対向的に設置されてなる請求項1ないし3記載の紙鍋ホールダー。
【請求項5】
耐熱紙により構成される方形鍋底部と側面部と蓋部からなるとともに、相対向する一組の側面部はその上辺が底辺より長い逆台形状となる形状を備え、折線に沿って折りたたみ自在とするとともに、組み立てると方形鍋底部の四方に側面部が拡開状に立設することを特徴とする紙鍋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−136545(P2009−136545A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−317036(P2007−317036)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(507403584)
【Fターム(参考)】