説明

紡績機

【課題】糸継ぎ作業に影響を与えることなく集塵器30に収容した繊維を排出することができる紡績機1を提供する。
【解決手段】紡績糸10を供給する給糸装置と、糸弛み取り装置11と、給糸装置から供給される紡績糸10をパッケージ41に巻き取る巻取装置12と、紡績糸10の連続状態が分断された場合に給糸装置側の糸端10aと巻取装置側の糸端10bとを継ぐ糸継ぎ作業を行う糸継装置20と、糸端10aを吸引することにより捕捉して糸継装置20に案内する第一案内装置18と、糸端10bを吸引することにより捕捉して糸継装置20に案内する第二案内装置19と、糸継ぎ作業によって発生する繊維を収容する集塵器30と、を備える紡績機1であって、集塵器30は、糸端の吸引動作中に、繊維を収容し、吸引動作の停止中に、前記繊維を排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紡績機に関する。詳しくは、糸継ぎ作業時に発生する繊維の収容に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スプライサ(糸継装置)を備えたワインダユニットにおいて、解撚時に発生する繊維を解撚パイプからの空気流によって吹き飛ばし、集塵器で収容するものが知られている。このようなワインダユニットにおいて、集塵器は、吸引ダクトに手動又は自動によって接続されて収容した繊維を排出するように構成される。例えば特許文献1の如くである。
【0003】
しかしながら、このようなワインダユニットを単一の吸引ダクトに複数接続した紡績機において、一のワインダユニットにおいて糸継ぎ作業を行っている際に、他のワインダユニットにおいて集塵器から繊維の排出が行われると、糸継ぎ作業時に糸端を吸引するために必要な吸引力が変動する。このため、糸端の吸引が不安定となり糸継ぎ作業に影響をあたえる可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−190853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の如き課題を鑑みてなされたものであり、糸継ぎ作業に影響を与えることなく集塵器に収容した繊維を排出することができる紡績機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
次に、この課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、第1の発明の紡績機は、給糸装置、巻取装置、糸継装置、第一案内装置、第二案内装置、及び集塵器を備える。給糸装置は、紡績糸を供給する。巻取装置は、前記給糸装置から供給される前記紡績糸をパッケージに巻き取る。糸継装置は、前記紡績糸の連続状態が分断された場合に前記給糸装置側の糸端と前記巻取装置側の糸端と継ぐ糸継ぎ作業を行う。第一案内装置は、前記紡績装置側の糸端を吸引することにより捕捉して前記糸継装置に案内する。第二案内装置は、前記巻取装置側の糸端を吸引することにより捕捉して前記糸継装置に案内する。集塵器は、前記第一案内装置及び前記第二案内装置による糸端の吸引動作中に、前記繊維を収容する。集塵器は、前記第一案内装置及び前記第二案内装置による糸端の吸引動作の停止中に前記繊維を排出する。
【0008】
第2の発明の紡績機は、複数の紡績ユニット及び走行台車をさらに備える。前記紡績ユニットは、それぞれが前記給糸装置及び前記巻取装置を備える。走行台車は、前記複数の紡績ユニットに沿って走行可能に設けられ、前記複数の紡績ユニットに対して走行停止状態で作業を行う。前記作業台車は、前記糸継装置、前記第一案内装置、前記第二案内装置、及び前記集塵器を備える。前記集塵器は、前記作業台車の走行中に、前記繊維を排出する。
【0009】
第3の発明の紡績機は、吸引ダクト、第一接続部、及び第二接続部をさらに備える。前記吸引ダクトは、前記作業台車の走行方向に略平行な方向に沿って配置される。前記吸引ダクトは、少なくとも前記作業台車に吸引空気流を供給するための供給部が複数形成される。第一接続部は、作業台車の走行停止中に前記第一案内装置及び前記第二案内装置を前記供給部に接続する。第二接続部は、前記作業台車の走行中に前記集塵器を前記供給部に接続する。
【0010】
第4の発明の紡績機において、前記糸継装置は、第一解撚ノズル及び第二解撚ノズルを備える。第一解撚ノズルは、前記給糸装置側の糸端の繊維を空気により吹き飛ばす。第二解撚ノズルは、前記巻取装置側の糸端の繊維を空気により吹き飛ばす。前記第一解撚ノズルと前記第二解撚ノズルの空気噴出し方向は、前記集塵器に向けて設定されている。
【0011】
第5の発明の紡績機において、前記給糸装置は、空気の旋回流により繊維束を紡績して紡績糸を製造する空気紡績装置を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0013】
第1の発明によれば、集塵器からの繊維の排出と第一案内装置及び第二案内装置による糸端の吸引とを独立して行うことができる。これにより、糸継ぎ作業に影響を与えることなく集塵器に収容した繊維を排出することができる。
【0014】
第2の発明によれば、糸継ぎ作業時に集塵器から繊維が排出されることがない。これにより、糸継ぎ作業に影響を与えることなく集塵器に収容した繊維を排出することができる。
【0015】
第3の発明によれば、集塵器と第一案内装置及び第二案内装置とが同一の吸引ダクトに接続される構成であっても、糸継ぎ作業時に集塵器から繊維が排出されることがない。これにより、糸継ぎ作業に影響を与えることなく集塵器に収容した繊維を排出することができる。
【0016】
第4の発明によれば、糸継ぎ作業における解撚中に繊維を集塵器に収容することができる。これにより、糸継ぎ作業に影響を与えることなく集塵器に繊維を収容することができる。
【0017】
第5の発明によれば、糸継ぎ作業及び紡績作業が安定的に行われる。これにより、紡績機の作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る紡績機を示す正面図。
【図2】本発明の一実施形態に係る紡績機の側面を示す概略断面図。
【図3】(a)本発明の一実施形態に係る作業台車である糸継台車の概略図。(b)図3(a)におけるAーA矢視図。
【図4】本発明の一実施形態に係る糸継装置の全体構成を示す概略図。
【図5】(a)本発明の一実施形態に係る集塵器の平面図。(b)本発明の一実施形態に係る集塵器の側面図。
【図6】(a)本発明の一実施形態に係る吸引ダクトに形成された供給孔がシャッター弁によって覆われている状態を表す概略図。(b)本発明の一実施形態に係る吸引ダクトに形成された供給孔を第一接続部が通過した状態を表す概略図。(c)本発明の一実施形態に係る吸引ダクトに形成された供給孔に第一接続部が接続された状態を表す概略図。(d)本発明の一実施形態に係る吸引ダクトに形成された供給孔から第一接続部が離間され、第二接続部が接続された状態を表す概略図。
【図7】本発明の一実施形態に係る糸継装置の解撚の態様及び発生した繊維の収容の態様を示す概略図。
【図8】本発明の一実施形態に係る集塵器が一時的に収容した繊維が排出される態様を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係る紡績機1の全体構成について説明する。なお、本明細書において「上流」及び「下流」とは、紡績時での糸の走行方向における上流及び下流を意味するものとする。また、紡績ユニット2が併設されている方向を左右方向として規定する。
【0020】
図1及び図2に示すように、紡績機1は、左右方向に並設された多数の紡績ユニット2を備えている。この紡績機1は、複数の紡績ユニット2と、作業台車である糸継台車3と、ブロアボックス4と、原動機ボックス5と、筐体6と、を備えている。
【0021】
以下に、紡績ユニット2の構成について説明する。紡績ユニット2は、紡績糸10を製造してパッケージ41を形成する。各紡績ユニット2は、給糸装置と、糸弛み取り装置11(糸貯留装置)と、巻取装置12とを備える。なお、本実施形態において給糸装置とは、ドラフト装置7と、紡績装置9と、をいうがこれに限定されるものではない。例えば、給糸装置に糸弛み取り装置11が含まれる構成でもよい。各紡績ユニット2は、上流から下流へ向かって順に、ドラフト装置7と、紡績装置9と、糸弛み取り装置11と、巻取装置12と、を主要な構成として備えている。
【0022】
給糸装置の一部であるドラフト装置7は、スライバを延伸して繊維束8にする。ドラフト装置7は、紡績機1の筐体6の上端近傍に設けられている。ドラフト装置7から送られてくる繊維束8は、給糸装置の一部である紡績装置9で紡績される。
【0023】
紡績装置9の詳細な構成は図示しないが、本実施形態では、旋回気流を利用して繊維束8に撚りを与え、紡績糸10を生成する空気式のものを採用している。より詳細には(ただし、図示省略)、紡績装置9は、紡績室と、繊維案内部と、旋回流発生ノズルと、中空ガイド軸体と、を有している。繊維案内部は、上流側のドラフト装置7から供給された繊維束8を紡績室内に案内する。旋回流発生ノズルは、繊維束8が走行する経路の周囲に配置されており、紡績室内に旋回流を発生させる。この旋回流によって、紡績室内に案内された繊維束8の繊維端が反転されて旋回させられる。中空ガイド軸体は、紡績された紡績糸10を紡績室から紡績装置9の外部に案内する。紡績装置9の構成は、当該実施形態に限らず、互いに反対方向に撚りを掛ける一対のエアジェットノズル方式の空気紡績装置でもよく、紡績方法は特に限定しない。
【0024】
紡績装置9の下流には、糸弛み取り装置11が設けられている。糸弛み取り装置11は、紡績糸10に所定の張力を与えて紡績装置9から紡績糸10を引き出す機能と、糸継台車3(後述)による糸継ぎ時などに紡績装置9から送出される紡績糸10を滞留させて紡績糸10の弛みを防止する機能と、巻取装置12側の張力の変動が紡績装置9側に伝わらないように張力を調節する機能と、を有している。
【0025】
紡績装置9から送出された紡績糸10は、糸弛み取り装置11で送られて巻取装置12によって巻き取られ、これによりパッケージ41が形成される。なお、図1では、巻取装置12はチーズ形状のパッケージ41を巻き取るように図示されているが、巻取装置12は、コーン形状のパッケージを巻き取るように構成されていてもよい。
【0026】
紡績機1の筐体6の前面側であって前記紡績装置9と糸弛み取り装置11との間の位置には、ヤーンクリアラ40が設けられている。ヤーンクリアラ40は、走行する紡績糸10の太さを監視し、紡績糸10の糸欠点を検出した場合に、糸欠点検出信号を図示しないユニットコントローラへ送信するように構成されている。なお、ヤーンクリアラ40は、紡績糸10に含まれる異物(糸欠点の別の例)の有無も検出するように構成されていてもよい。
【0027】
作業台車である糸継台車3は、各紡績ユニット2の糸継ぎ作業を行う。糸継台車3は、走行可能範囲内において、左右両方向に(複数の紡績ユニット2に沿って)走行可能に設けられている。糸継台車3は、ある紡績ユニット2で糸切れや糸切断が発生すると、当該紡績ユニット2まで走行し、停止する。なお、糸継台車3の詳細な構成については後述する。
【0028】
ブロアボックス4は、内部にブロアを具備する。図1では、ブロアボックス4は、紡績機1の右側端部に配置されている。ただし、ブロアボックス4を配置する位置は特に限定されない。ブロアボックス4には、吸引ダクト13が接続される。吸引ダクト13は、糸継台車3に接続可能に構成されている。糸継台車3による糸継ぎ作業時に発生した繊維などは、吸引ダクト13に吸引される。ブロアボックス4は、吸引ダクト13を通じて搬送される繊維等を収容する。なお、吸引ダクト13の詳細な構成については後述する。
【0029】
原動機ボックス5は、内部に原動機を具備する。図1では、原動機ボックス5は、紡績機1の左側端部に配置されている。ただし、原動機ボックス5を配置する位置は特に限定されない。原動機ボックス5には、紡績機1の原動機であるモータや、紡績機1の各部に動力を伝達するための図示しない減速機等が内部に配置される。
【0030】
筐体6は、紡績ユニット2を配置する枠形状の部材である。紡績機1は、複数の筐体6を左右方向(紡績ユニット2の配列方向)に接続して構成される。筐体6は、鋼材を組んで構成される。本実施形態において、筐体6は、複数の紡績ユニット2を配置することができるように構成される。
【0031】
筐体6の前面上方には、紡績ユニット2のドラフト装置7、紡績装置9及び糸弛み取り装置11(糸貯留装置)等が配置される。筐体6の前面下方には、紡績ユニット2の巻取装置12が配置される。本実施形態では、紡績機1は、筐体6に設けられる紡績ユニット2の数に応じた複数の糸継台車3を具備する。なお、紡績ユニット2の数が少ない場合は、紡績機1が具備する糸継台車3の数は1つでもよい。
【0032】
筐体6の前面中央部には、糸継台車3が走行する走行空間が後方に凹むように形成されている。走行空間の下部に糸継台車3用のレール14が左右方向(紡績ユニット2の配列方向であって、糸継台車3の走行方向)にわたって配置されている。
【0033】
このように構成される紡績機1は、図示しないユニットコントローラが前記糸欠点検出信号を受信すると、直ちに図示しないカッターで紡績糸10を切断し、更にドラフト装置7や紡績装置9等を停止させる。また、ユニットコントローラは糸継台車3に制御信号を送り、当該紡績ユニット2の前まで走行させる。その後、ユニットコントローラは、紡績装置9等を再び駆動し、糸継台車3に糸継ぎを行わせて巻取りを再開させる。なお、紡績ユニット2にカッターを設けずに、紡績装置9への空気の供給を停止することにより、紡績糸10の生成を中断し、紡績糸10を切断するようにしてもよい。
【0034】
次に、図1から図5を用いて糸継台車3の構成について具体的に説明する。
【0035】
図1から図3に示すように、糸継台車3は、第一案内装置18、第二案内装置19、糸継装置20、集塵器30、第一接続部31及び第二接続部32を具備する。糸継台車3は、紡績機1の筐体6に設けられたレール14上を走行するように設けられている。レール14と並行な方向に吸引空気流を供給する吸引ダクト13が設けられている。
【0036】
第一案内装置18は、紡績糸10の糸切れ時又は糸切断時に、待機位置から上方へ回動し、紡績装置9から紡出される紡績糸10(以下、単に「上糸」と称する)の糸端10aを吸引口から空気を吸引することによって捕捉する。そして、第一案内装置18は、上糸を吸引保持した状態で下方へ回動し、上糸を糸継装置20まで案内する。
【0037】
第二案内装置19は、紡績糸10の糸切れ時又は糸切断時に、待機位置から下方へ回動し、巻取装置12側の紡績糸10(以下、単に「下糸」と称する)の糸端10bを吸引口から空気を吸引することによって捕捉する。第二案内装置19は、糸継ぎ作業の開始に際して待機位置から下方へ回動し、吸引口から空気を吸引することによって下糸を捕捉する。そして、第二案内装置19は、下糸を糸継装置20まで案内する。
【0038】
糸継装置20は、案内された上糸の糸端10aと下糸の糸端10bとを継ぎ合わせる。
【0039】
図4に示すように、糸継装置20は、主に上糸の糸端10a(図中一点鎖線参照)の解撚を行なう第一解撚ノズル21と、下糸の糸端10b(図中実線参照。)の解撚を行なう第二解撚ノズル22と、解撚されてほぐされた両糸端10aと10bを絡み合わせて継ぎ合わせる糸継ノズル23と、両糸端10aと10bをそれぞれの所定の位置に配置する一対の糸寄せレバー24と、上糸の糸端10aの切断を行なう第一糸端カッター25ならびに下糸の糸端10bの切断を行なう第二糸端カッター26と、両糸端10aと10bを継ぎ合わせる際に固定する一対の糸押さえレバー27と、から構成される。なお、図中に示す矢印は、糸継装置20を構成する各部材の可動方向を示している。
【0040】
第一解撚ノズル21は、上糸の糸端10aを吸い込んで解撚を行なう。第一解撚ノズル21は、第一吸引口21aを露出させた第一解撚パイプ21bを備え、第一解撚パイプ21bは、その内部に解撚用空気流を噴射する解撚用空気流通路33と連通されている。解撚用空気流流路33は、第一解撚パイプ21bの第一吸引口21a付近に該第一解撚パイプ21bの軸方向に傾けて連通されている。これにより、第一解撚ノズル21は、解撚用空気流通路33から噴射された解撚用空気流によって糸端10aを第一吸引口21aから吸い込むとともに、第一解撚パイプ21b内に形成された旋回流によって繊維を解撚するのである。第一解撚ノズル21は、後述の集塵器30に向けて空気が流れるように、すなわち、解撚時に発生する繊維を集塵器30に向けて空気により吹き飛ばすように配置されている。
【0041】
第二解撚ノズル22は、下糸の糸端10bを吸い込んで解撚を行なう。第二解撚ノズル22は、第二吸引口22aを露出させた第二解撚パイプ22bを備え、第二解撚パイプ22bは、その内部に解撚用空気流を噴射する解撚用空気流通路34と連通されている。解撚用空気流流路34は、第二解撚パイプ22bの第二吸引口22a付近に第二解撚パイプ22bの軸方向に傾けて連通されている。これにより、第二解撚ノズル22は、解撚用空気流通路34から噴射された解撚用空気流によって糸端10bを第二吸引口22aから吸い込むとともに、第二解撚パイプ22b内に形成された旋回流によって繊維を解撚するのである。第二解撚ノズル22は、後述の集塵器30に向けて空気が流れるように、すなわち、解撚時に発生する繊維を集塵器30に向けて空気により吹き飛ばすように配置されている。
【0042】
糸継ノズル23は、解撚されてほぐされた上糸の糸端10aと解撚されてほぐされた下糸の糸端10bとを絡み合わせて継ぎ合わせる。糸継ノズル23には、上糸の糸端10aと下糸の糸端10bとを収容する収容部23aと両糸端10aと10bを収容部23aに案内するガイド傾斜部23bが形成されている。また、糸継ノズル23は、その内部に糸継用空気流を噴射する糸継用空気流通路35と連通されている。これにより、糸継ノズル23は、糸継用空気流通路35から噴射された糸継用空気流によって収容部23a内に旋回流を形成し、解撚されてほぐされた両糸端10aと10bを絡み合わせて継ぎ合わせる。
【0043】
糸寄せレバー24は、上糸の糸端10aと下糸の糸端10bをそれぞれの所定の位置に配置する。糸寄せレバー24は、糸継ノズル23を挟むように対向して配置されており、それぞれ図示しない駆動装置によって移動される。そして、解撚動作前においては、糸寄せレバー24が移動することによって両糸端10aと10bの先端を糸継ノズル23の所定の位置に寄せる。また、解撚動作後においては、糸寄せレバー24が更に適当な位置まで移動することによって両糸端10aと10bの解撚部を収容部23a内の所定の位置に配置するのである。
【0044】
第一糸端カッター25は、上糸の糸端10aを解撚する前に該糸端10aを切断して適切な長さにする。また、第二糸端カッター26は、下糸の糸端10bを解撚する前に該糸端10bを切断して適切な長さにする。そして、第一糸端カッター25によって切断された糸端10aは、第一クランププレート28によって固定され、第二糸端カッター26によって切断された糸端10bは、第二クランププレート29によって固定される。
【0045】
糸押さえレバー27は、糸寄せレバー24によって両糸端10aと10bの解撚部が収容部23a内の所定の位置に配置をされた後に、両糸端10aと10bの位置を固定する。糸押さえレバー27は、図示しない駆動装置によって糸継ノズル23の両側面を沿うようにして移動する。そして、糸押さえレバー27は、該糸押さえレバー27と糸継ノズル23との間で挟持するようにして両糸端10aと10bの位置を固定する。その後、上述したように、糸継ノズル23の内部に糸継用空気流が噴射され、両糸端10aと10bを絡み合わせて継ぎ合わされる。糸継装置20をこのように構成することで、糸継ぎ作業及び紡績作業が安定的に行われ、紡績作業をスムーズに再開することができる。これにより、紡績機1の作業効率を向上させることができる。
【0046】
集塵器30は、糸継ぎ作業において発生する繊維を収容する。集塵器30は、糸継装置20の近傍、具体的には糸継装置20の本体に対しネジ等の適宜の手段で固定されている(図2参照)。図5に示すように、集塵器30は、集塵室30aと、繊維導入口30bと、蓋部30cと、を備えている。
【0047】
集塵室30aは、例えば、筒状のケーシングの内部に略円柱形状に形成される。また、集塵室30a内部で旋回流が発生可能に構成されている。具体的には、集塵器30には、前記円柱状の集塵室30aの略接線方向に空気流を導入するための繊維導入口30bが設けられている。この繊維導入口30bに向けて空気流を吹き付けることにより、集塵室30a内部に旋回流を発生させることができる。また、第一解撚ノズル21及び第二解撚ノズル22は、この繊維導入口30bに向けて気流及び繊維を誘導している。集塵室30aの素材については特に制限はないが、透明又は半透明の樹脂等で構成すると、後述の繊維の蓄積量等が外部から確認できて好適である。
【0048】
蓋部30cは、集塵室30aの上部に形成された開放部を覆うように構成される。例えば、蓋部30cは、不図示の螺合部を介して集塵室30aの上部に装着され、螺合部を回転させることで集塵室30aに対して取外し可能に構成される。蓋部30cの中心部には、略円形(円形を含む)に開口された空気抜き口30dが形成されている。空気抜き口30dには、空気抜きフィルタ30eが配置される。空気抜きフィルタ30eは、空気抵抗があまり発生せず且つ繊維を捕捉できる程度の粗さの、例えば金網状のフィルタによって構成されている。これにより、繊維導入口30bから導入された空気と繊維は、空気抜きフィルタ30eにより分離され、集塵室30aに繊維が蓄積される。
【0049】
集塵室30a下部の中心部には、円形(略円形)に開口された繊維排出開口部30fが形成されている。この繊維排出開口部30fから集塵室30a内部に蓄積した繊維を外部へ排出することができる。
【0050】
図3に示すように、第一接続部31は、第一案内装置18及び第二案内装置19に吸引空気流を供給する。また、第二接続部32は、集塵器30に吸引空気流を供給する。第一接続部31及び第二接続部32は、パイプ形状に形成される。第一接続部31及び第二接続部32の吸引空気流導入口は、吸引ダクト13に対向するようにして、糸継台車3に配置されている。第一接続部31及び第二接続部32は、吸引ダクト13に向かってバネ等の付勢部材により付勢され、その先端(吸引空気流導入口)が後述する吸引ダクト13に所定の力で接するように設けられている。つまり、第一接続部31及び第二接続部32は、糸継台車3の走行に伴って吸引ダクト13上(後述の供給部形成面13a)を移動するように構成される。
【0051】
第一接続部31は、連結パイプ31aを介して第一案内装置18及び第二案内装置19に接続される。また、第二接続部32は、連結パイプ32aを介して集塵器30に接続される。このように構成されることで、第一接続部31は、吸引ダクト13に形成される後述の供給部15から第一案内装置18及び第二案内装置19に吸引空気流を供給する。同様に、第二接続部32は、供給部15から集塵器30に吸引空気流を供給する。
【0052】
次に、図3を用いて吸引ダクト13の構成について具体的に説明する。
【0053】
図3に示すように、吸引ダクト13は、吸引空気流を紡績機1の各部に供給する。吸引ダクト13は、レール14と平行な方向に配置されている。吸引ダクト13には、糸継台車3側を向いている平坦な面(以下、単に供給部形成面13a)であって第一接続部31及び第二接続部32が向かい合う面に吸引空気流を供給するための供給部15が所定の間隔で複数形成されている。また、吸引ダクト13の供給部形成面13aには、供給部15毎にシャッター弁16が設けられている。
【0054】
供給部形成面13aの供給部15には、第一接続部31又は第二接続部32が接続される。複数の供給部15は、各紡績ユニット2において糸継台車3が糸継ぎ作業を行う位置にある場合に、糸継台車3の第一接続部31が接続されるように、供給部形成面13aにそれぞれ形成される。
【0055】
シャッター弁16は、供給部15を塞ぐことが可能なように設けられている。シャッター弁16は、ある程度の弾性を備えた素材(例えばポリアミド樹脂などのプラスチック)で構成され、ほぼ平板状の部材として形成されている。シャッター弁16は、中央部から放射状に延びる4枚の蓋部(第1蓋部16a、第2蓋部16b、第3蓋部16c、及び第4蓋部16d)を有している。それぞれの蓋部の一面側には、不図示の平坦な孔閉鎖面が形成されている。
【0056】
シャッター弁16は、吸引ダクト13の供給部形成面13aの各供給部15の近傍にそれぞれ取り付けられる。シャッター弁16は、中央部を回転中心として回転自在に構成され、蓋部によって供給部15を塞ぐように構成されている。つまり、シャッター弁16は、90度回転する度に、供給部15を塞いでいる蓋部が切り替わるように構成されている。
【0057】
次に、図3及び図6を用いて、第一接続部31によるシャッター弁16の動作態様について説明する。なお、以下の説明で供給部15の各蓋部は全て同じ形状であるので他の蓋部についての説明は省略する。また、第二接続部32の構成は第一接続部31と同一であるので第二接続部32についての説明を中心に行う。
【0058】
図6(a)に示すように、一の供給部15に第一接続部31が接続されていない場合、当該供給部15はシャッター弁16の第1蓋部16aによって塞がれている。これにより、当該供給部15から吸引ダクト13内に外気が流入して吸引力が低下してしまうことを防止することができる。
【0059】
図6(b)に示すように糸継台車3が吸引ダクト13の供給部形成面13a上を矢印の方向に移動すると、第1蓋部16aの縁が第一接続部31の先端によって押され、シャッター弁16が反時計回りに回転する。このようにして、糸継台車3は、並べて配置されるシャッター弁16を第一接続部31により次々と回転させながら目的の紡績ユニット2まで走行する。
【0060】
シャッター弁16は、第一接続部31が供給部15の位置を通過することで、第一接続部31が第1蓋部16aを押して90度回転する。従って、第一接続部31が供給部15の位置を完全に通過すると、シャッター弁16が回転して、第2蓋部16bが供給部15を再び塞ぐことができる。これにより、吸引ダクト13内に流入する外気を最小限に抑えることができる。
【0061】
図6(c)に示すように、糸継台車3は、目的の紡績ユニット2まで到着すると、シャッター弁16が該当する供給部15を完全に開放した状態で停止し、当該供給部15に第一接続部31が接続される。これにより、図3に示す第一案内装置18及び第二案内装置19が吸引空気流の供給を受けることができる。なお、前述のようにシャッター弁16は回転対称形に形成されているので、シャッター弁16の反対側から第一接続部31が近づいても良い(この場合、シャッター弁16は時計回りに回転する)。
【0062】
第一接続部31と当該供給部15とが接続している場合、第二接続部32と他の供給部15とは接続されていない。これにより、他の供給部15から吸引ダクト13内に外気が流入して第一案内装置18及び第二案内装置19の吸引力が低下してしまうことを防止することができる。従って、第一案内装置18及び第二案内装置19は、上糸と下糸をそれぞれ吸引流により確実に捕捉して、糸継装置20に案内することができる。
【0063】
同様に、図6(d)に示すように、第二接続部32と一の供給部15とが接続している場合、第一接続部31と他の供給部15とは接続されていない。これにより、他の供給部15から吸引ダクト13内に外気が流入して集塵器30から繊維を排出する際の吸引力が低下してしまうことを防止することができる。従って、図3に示すように、集塵器30と第一案内装置18及び第二案内装置19とが同一の吸引ダクト13に接続される構成であっても、糸継ぎ作業に影響を与えることなく集塵器30に収容した繊維を排出することができる(図8参照)。
【0064】
また、糸継台車3は、糸継ぎ作業と糸継ぎ作業との合間、換言すれば、糸継台車3の走行中に、集塵器30に収容した繊維を排出するので、繊維の排出のための特別の動きを省略でき、作業効率がよい。但し、集塵器30に収容した繊維を排出するために、糸継台車3は、第二接続部32が供給部15に接続されるように走行して停止してもよい。
【0065】
なお、供給部15の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、第一接続部31のみが接続される供給部15と、第二接続部32のみが接続される供給部15とをそれぞれ吸引ダクト13に形成してもよい。この場合、例えば、隣接する紡績ユニット2の間に第二接続部32のみが接続される供給部15が形成される。ただし、第一接続部31と第二接続部32が同時に接続されない位置であれば、第二接続部32のみが接続される供給部15を吸引ダクト13の任意の位置に設けてもよい。また、第一接続部31に吸引空気流を供給する吸引ダクトと、第二接続部32に吸引空気流を供給する吸引ダクトとを、紡績機1に個別に設けてもよい。
【0066】
次に、図2から図4、図6から図8を用いて、糸継ぎ作業時における繊維の収容及び収容した繊維の排出の態様について説明する。
【0067】
まず、糸継ぎ作業時における繊維の収容について説明する。図2、図3及び図6(c)に示すように、糸継台車3が糸継ぎ作業を行う位置に到達すると、第一接続部31が一の供給部15のシャッター弁16を回転させながら当該供給部15に接続される。これにより、第一接続部31を介して第一案内装置18及び第二案内装置19に吸引ダクト13から吸引空気流が供給される。この際、第二接続部32は、供給部15に接続されていないので吸引ダクト13から集塵器30に吸引空気流が供給されない。
【0068】
第一案内装置18は、図3及び図4に示すように、紡績装置9側から紡出される糸端10aを吸引しつつ糸継装置20に案内する。第二案内装置19は、巻取装置12側の糸端10bを吸引しつつ糸継装置20に案内する。
【0069】
糸継装置20に案内された上糸と下糸は、糸寄せレバー24によって寄せられ、糸継ノズル23の収容部23a内に挿入される。このとき、上糸は第一クランププレート28に、下糸は第二クランププレート29にそれぞれクランプされるとともに、下糸は第一糸端カッター25に、上糸は第二糸端カッター26に導入される。
【0070】
上糸及び下糸は、それぞれ前記第一糸端カッター25及び第二糸端カッター26によって所定の長さに切断されて上糸の糸端10aと下糸の糸端10bを形成する。そして、切断された残りの部分の紡績糸10は、第一案内装置18及び第二案内装置19に吸引されて第一接続部31を介して吸引ダクト13へ排出される。
【0071】
図7に示すように、前記の糸切断とほぼ同時に、糸継用空気流通路35から第一解撚パイプ21b及び第二解撚パイプ22bの内部に向かって圧縮空気が噴出される。糸切断によって形成された両糸端10aと10bは、第一解撚パイプ21b及び第二解撚パイプ22bの内部に吸引される。そして、上糸及び下糸は、第一解撚パイプ21b及び第二解撚パイプ22bの内部で旋回流によって糸端の繊維の撚りが解かれ、解撚される。このときに細かい繊維が発生するが、当該繊維は空気流により吹き飛ばされる。
【0072】
空気流に飛ばされた繊維は、第一解撚パイプ21b及び第二解撚パイプ22bから、集塵器30の繊維導入口30bから集塵室30a内部に導入される。このとき、第一解撚パイプ21b及び第二解撚パイプ22bからの空気流が円柱形状の集塵室30aの内部に略接線方向から導入されるので、集塵室30a内部で旋回流が発生する。この結果、サイクロン(粉体分離器)の原理により、繊維は遠心力で集塵室30aの内壁の外周側に飛ばされ、重力によって集塵室30a下部に堆積される。このように構成することで、糸継ぎ作業における解撚中に繊維を集塵器30に収容することができる。繊維が分離された清浄な空気流は、空気抜きフィルタ30eを介して集塵室30aの外部に放出される。遠心力で堆積した繊維は、塊となるので、第二接続部32により簡単に排出することができる。
【0073】
以上より、紡績機1は、糸継台車3が糸継ぎ作業を行う位置にある場合、すなわち、第一案内装置18及び第二案内装置19が吸引を行っている場合、発生した繊維を排出することなく集塵器30によって一時的に収容する。つまり、集塵器30からの繊維の排出と第一案内装置18及び第二案内装置19による糸端の吸引とを別々に行うことができる(同時に行われない)。これにより、糸継ぎ作業に影響を与えることなく集塵器30に収容した繊維を排出することができる。
【0074】
糸端10a及び糸端10bの解撚が終了すると、糸寄せレバー24の糸寄せ動作及び糸押さえレバー27の糸押さえ動作により、糸端10a及び糸端10bが第一解撚パイプ21b及び第二解撚パイプ22bからそれぞれ引き出され、糸継ノズル23の糸継用空気流通路35内で互いに重ね合わされた状態でセットされる。この状態で噴出孔から圧縮空気を糸継用空気流通路35内に噴出させることで、圧縮空気の旋回流を発生させ、上糸と下糸の繊維を絡ませ、加撚して糸継ぎを行う。糸継ぎが終了すると、各レバー96及び98の動作が解除されるとともに、第一クランププレート28及び第二クランププレート29による紡績糸10のクランプが解除される。
【0075】
次に集塵器30が収容した繊維の排出について説明する。糸継ぎ作業の要求が発生すると、糸継台車3は、当該要求のあった紡績ユニット2に向けて走行を開始する。
【0076】
図6(c)及び図6(d)に示すように、当該供給部15に接続していた第一接続部31は、糸継台車3の移動と共に当該供給部15から離間しながら、当該供給部15のシャッター弁16を回転させる。これにより、当該供給部15は、シャッター弁16により塞がれる。すなわち、第一接続部31を介して第一案内装置18及び第二案内装置19に吸引ダクト13から吸引空気流が供給されない。
【0077】
糸継台車3は、さらに移動することで第二接続部32が複数の供給部15のうち一の供給部15のシャッター弁16を回転させながら当該供給部15に接続される。これにより、第二接続部32を介して集塵器30に吸引ダクト13から吸引空気流が供給される。図8に示すように、集塵器30に収容された繊維は、この吸引空気流により繊維排出開口部30fから吸引ダクト13に排出される。
【0078】
以上より、紡績機1は、糸継台車3が糸継ぎ作業を行わない位置にある場合、具体的には、第二接続部32が供給部15に接続している場合、集塵器30から繊維が排出され、第一案内装置18及び第二案内装置19は吸引を行なわない。つまり、集塵器30からの繊維の排出と第一案内装置18及び第二案内装置19による糸端の吸引とが独立して行われる(同時に行われない)。これにより、糸継ぎ作業に影響を与えることなく集塵器30に収容した繊維を排出することができる。また、集塵器30により繊維を収容するので、繊維が糸継台車3内で飛散し、糸継台車3の動作に影響を及ぼしたり、糸継台車3が動作不良になったりすることも回避できる。糸継台車3の清掃作業の頻度も低減することができる。
【0079】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、紡績ユニット2は、紡績装置9から糸弛み取り装置11により紡績糸10を引き出す構成としたが、この構成に限定されない。紡績装置9と糸弛み取り装置11の間にデリベリローラとニップローラを設けて、これらのローラで紡績糸10を紡績装置9から引き出す構成としてもよい。
【0080】
糸継装置20は、糸継ぎ作業時に糸端を空気流により吹き飛ばす構成であれば、細かい構成は上記実施形態のものに限定されない。また、集塵器30の構成も、繊維を一時的に収容しておくことができる構成であれば、上記の形状のものに限定されない。
【符号の説明】
【0081】
1 紡績機
2 紡績ユニット
9 紡績装置
10 紡績糸
12 巻取装置
18 第一案内装置
19 第二案内装置
20 糸継装置
30 集塵器
41 パッケージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紡績糸を供給する給糸装置と、
前記給糸装置から供給される前記紡績糸をパッケージに巻き取る巻取装置と、
前記紡績糸の連続状態が分断された場合に前記給糸装置側の糸端と前記巻取装置側の糸端とを継ぐ糸継ぎ作業を行う糸継装置と、
前記給糸装置側の糸端を吸引することにより捕捉して前記糸継装置に案内する第一案内装置と、
前記巻取装置側の糸端を吸引することにより捕捉して前記糸継装置に案内する第二案内装置と、
糸継ぎ作業によって発生する繊維を収容する集塵器と、を備える紡績機であって、
前記集塵器は、前記第一案内装置及び前記第二案内装置による糸端の吸引動作中に、前記繊維を収容し、前記第一案内装置及び前記第二案内装置による糸端の吸引動作の停止中に、前記繊維を排出する紡績機。
【請求項2】
それぞれが前記給糸装置と、前記巻取装置と、を備える複数の紡績ユニットと、
前記複数の紡績ユニットに沿って走行可能に設けられ、前記複数の紡績ユニットに対して走行停止状態で作業を行う作業台車と、をさらに備え、
前記作業台車は、前記糸継装置と、前記第一案内装置と、前記第二案内装置と、前記集塵器と、を備え、
前記集塵器は、前記作業台車の走行中に、前記繊維を排出する請求項1に記載の紡績機。
【請求項3】
前記作業台車の走行方向に略平行な方向に沿って配置され、少なくとも前記作業台車に吸引空気流を供給するための供給部が複数形成される吸引ダクトと、
前記作業台車の走行停止中に前記第一案内装置及び前記第二案内装置を前記供給部に接続する第一接続部と、
前記作業台車の走行中に前記集塵器を前記供給部に接続する第二接続部と、をさらに備える請求項2に記載の紡績機。
【請求項4】
前記糸継装置は、
前記給糸装置側の糸端の繊維を空気により吹き飛ばす第一解撚ノズルと、
前記巻取装置側の糸端の繊維を空気により吹き飛ばす第二解撚ノズルと、を備え、
前記第一解撚ノズルと前記第二解撚ノズルの空気噴出し方向は、前記集塵器に向けて設定されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の紡績機。
【請求項5】
前記給糸装置は、
空気の旋回流により繊維束を紡績して紡績糸を製造する空気紡績装置を備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の紡績機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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