説明

紫外線による皮膚老化防止または予防剤

【課題】含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分の新規用途を開発する。
【解決手段】3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを有効成分として含有することを特徴とする皮膚老化防止・予防剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、含蜜糖に含まれる3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを有効成分とする皮膚老化防止・予防剤ならびに該防止・予防剤を含む香粧品に関する。
より詳細には、本発明は、含蜜糖に含まれ波長272nmの紫外線に対して極大吸収を示す3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを有効成分として含有する皮膚の老化防止・予防剤に関する。
また、本発明は、上記の皮膚老化防止・予防剤を含む皮膚老化防止用香粧品に関する。
【背景技術】
【0002】
含蜜糖または含蜜糖から製造される黒砂糖に含まれる、非甘味性の色素成分エキスの製造方法は、黒砂糖または粗糖の水溶液の、活性炭カラムクロマトグラフィーによる製造方法(非特許文献1)、またはポリスチレン系樹脂であるアンバーライトXAD−2などのような非極性吸着剤を用い、甘味が無くなるまで水で溶出し、次いで20〜30%のエタノール水溶液で溶出するカラムクロマトグラフィーによる製造方法が報告されている(特許文献1および2)。
【0003】
さらに、有機溶媒を用いずに黒砂糖の水溶液を、水を溶離剤とする強酸性型イオン交換樹脂を充填したカラムクロマトグラフィーにより精製するフェニルグルコシド誘導体含有画分の分離方法も報告されている(特許文献3)。
【0004】
また、上記のフェニルグルコシド誘導体の主成分が、3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドまたは3,4,6−トリメトキシフェニル−β−D−グルコシドであることについては報告されている(例えば、非特許文献1)。
また、上記の色素成分エキスが血清中の中性脂肪およびインスリンの増加抑制作用を有することも既に明らかとなっている(例えば、非特許文献1)。
【0005】
さらに、上記色素成分エキスが抗アレルギー作用を有し、動脈硬化の予防改善ができ(例えば、特許文献1)、また皮膚賦活・美白作用などの効果を有することも報告されている(例えば、特許文献2)。
【0006】
また、上記色素成分エキスが、肥満改善および予防作用を有することも明らかとなっている(特許文献4)。
【0007】
一方、地上約10km〜50kmの上部成層圏に存在するオゾン層は、比較的短波長の紫外線B(UVB)、すなわち波長280nm〜315nmのUVBを吸収することが知られている。
しかしながら、近年、従来クーラーなどの冷媒として用いられていたフロンガスが、上記のオゾン層を破壊し、南極ではオゾンホールも観測され、地表における上記のUVBの線量の増加による健康に対する影響が心配されている。
【0008】
また、しわおよび色素沈着などの皮膚老化症状は、太陽光に曝露されていない皮膚と、曝露した皮膚とを比較すると、太陽光に曝露した皮膚には、早期にしわの発生や色素沈着を生じているため光老化と称されている。
【0009】
より具体的には、紫外線を浴びすぎると、急性の症状として日焼け、紫外線角膜炎(雪目)、免疫機能低下が生じるといわれている。
また、慢性の症状としては、皮膚に関しては、しわ(菱形皮膚)、しみや日光黒子、良性腫瘍、前癌症(日光角化症、悪性黒子)、皮膚癌などを生じ易くなり、目に関しては、白内障や翼状片を生じ易くなるといわれている。
【0010】
実際に、有害紫外線量の増加により皮膚癌や白内障に罹患し易くなり、今日では、世界中で皮膚癌や白内障の患者が増加し、日本でもこれらの疾患の罹患率が7倍に増えているとも言われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開昭57−88107
【特許文献2】特許昭59−48809
【特許文献3】特開2008−174488
【特許文献4】特開2008−222656
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】木村ら、和漢医学雑誌、Vol1、第1号、1984、178〜179
【非特許文献2】木村ら、薬学雑誌、102(7)、1982、666〜669頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、従来、産業廃棄物として廃棄されていた含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分の新規利用方法の開発を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは、鋭意努力研究を重ねた結果、驚くべきことに、含蜜糖に含まれる3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを含む画分が、皮膚老化防止に対し有効であることを見出して本発明を完成した。
したがって、本発明によれば、3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを有効成分として含有することを特徴とする皮膚老化防止剤が提供される。
また、本発明によれば、3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを有効成分として含有することを特徴とする皮膚老化防止剤を含む香粧品が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、上白糖の製造工程で従来廃棄物とされていた含蜜糖が含有する非甘味水溶性画分の主成分であるフェニルグルコシド誘導体含有着色成分を、皮膚老化防止に安全に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを含む画分の背部局所塗布が、長期UVB照射したメラニン保有無毛マウスの皮膚の厚さ(a)および皮膚の弾力性(b)に与える影響を示す図である。 各値は、5匹のマウスの平均値±標準誤差で示す。*は、賦形剤塗布群(UVB照射マウス(対照))との有意差(p<0.05)を示す。
【図2】長期UVB照射により誘導される皮膚のしわおよび3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを含む画分の背部局所塗布が与える影響を示す写真である。
【図3】(a)ヘマトキシリン‐エオジン(HE)、(b)アザンおよび(c)フォンタナ・マッソンで染色した正常マウス、賦形剤のみを背部に塗布し長期UVB照射したマウス(賦形剤塗布群、対照)、および3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを含む画分の1%または3%水溶液またはエタノール−ポリプロピレングリコール(賦形剤)溶液(7:3、v/v、100ml中)を背部塗布したUVB照射マウス(1%または3%被験試料塗布群)の背部皮膚組織の光学顕微鏡写真である。
【図4】正常マウス、賦形剤塗布群、および1%または3%被験試料塗布群の皮膚血管の写真である。
【図5】長期UVB照射したメラニン保有無毛マウスの皮膚において、1%または3%被験試料塗布群における、MMP‐9前駆体、MMP‐2前駆体、およびMMP‐2の発現へ与える影響を示す図である。 各値は、マウス5匹の平均値±標準誤差で示す。*は、UVB照射マウス(対照)との有意差(p<0.05)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明によれば、皮膚老化防止作用を有する3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドまたは3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを主成分として含む画分もしくはその乾燥末が提供される。
【0018】
また、本発明によれば、前記皮膚老化防止が、紫外線による、しわの増加防止、皮膚の肥厚防止、皮膚の弾力性低下防止または色素沈着防止である皮膚老化防止剤が提供される。
【0019】
また、本発明によれば、前記香粧品が、化粧水、乳液、クリーム、エッセンス、パック、化粧用下地、ファンデーションおよびボディーローションからなる群から選択される香粧品が提供される。
なお、本発明による皮膚老化防止剤は、上記の香粧品に0.1重量%〜20重量%、好ましくは、0.5重量%〜10重量%の範囲で添加できる。
【0020】
本発明において用いられる用語「含蜜糖」とは、サトウキビまたは砂糖大根などの原料の搾り汁をそのまま煮詰めたものを意味し、黒砂糖、上記の原料から得られる粗製蔗糖、粗製蔗糖エキス、その乾固物または原料糖(粗糖)のいずれをも意味する。
【0021】
また、本発明において用いられる3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを主成分として含む含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分は、前記の特許文献1、2または非特許文献1に記載の水およびアルコールで溶出するカラムクロマトグラフィー法、あるいは以下の製造例1に記載の強酸性イオン交換樹脂を用い水で溶出するカラムクロマトグラフィー法(特許文献3)のいずれかに従って得られる。
しかしながら、本発明による皮膚老化防止剤の用途が香粧品であるという観点から、有機溶媒を全く使用しない以下の製造例1に記載の方法が最も好ましい。
【0022】
したがって、本発明において用いられる用語、含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分または該画分を含む皮膚老化防止剤とは、含蜜糖から分離した非甘味水溶性画分に含有される、3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドの含有画分、該画分の減圧濃縮物および濃縮乾固物(乾燥末)またはそれらから単離された3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドまたはブラックオリゴもしくはブラックオリゴール(商標:オリエント・ハーブ株式会社)のいずれをも意味する。
また、上記の皮膚老化防止剤は、医薬的に受容な公知の賦形剤を含んでいてもよい。
【0023】
なお、本発明に用いられる3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドは以下の性状を示す。
(1) 上記濃縮乾固末は黄褐色のやや吸湿性の粉末で、水、アルコールに可溶、ヘキサン石油エーテル、エーテルに不溶である:
(2) 上記濃縮乾固末の1%水溶液はpH約7.5を示す:
(3) 赤外線吸収スペクトルνmax(ヌジョール;cm-1):3300、1590、1020および720:
【0024】
(4) 紫外線吸収スペクトルλmax(nm)(水):272、320:
(5) 上記の濃縮乾固末の5%水溶液2〜3滴を沸騰フェーリング試液5mLに加えると赤色沈殿を生じる。また、本品の5%水溶液に塩化第二鉄試液を加えても陰性である:さらに、5%水溶液にゼラチン試液を加えても沈殿を生じない:
【0025】
(6) 薄層クロマトグラフィー:
上記の濃縮乾固末10mgを水1mLに溶解し、以下に記載の条件下、日本薬局法一般試験法薄層クロマトグラフ法により試験するときRf約0.6〜0.85の間に単一の顕著な紅色スポットを発現する。
担体:シリカゲル60F254(メルク社、厚さ0.25mm):
試料添付量:10μL:
展開溶媒:クロロホルム:メタノール:水(65:35:10)の下層:
展開距離:10cm:
検出:p−アニスアルデヒド試液を噴霧後105℃で5分間加熱:
【0026】
(7) 濃縮乾固末からの3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドの結晶化:
上記の濃縮乾固末をイソプロビルアルコールから再結晶すると、融点154〜156℃の白色結晶性粉末が得られる。
上記結晶性粉末を上記(6)に記載の条件下に薄層クロマトグラフィーに付すと、Rf0.8に赤色の顕著なスポットを発現した。
【0027】
上記結晶性粉末の元素分析、質量分析および1H−NMRスペクトル(400MHz、CD3OD)を測定したところ、3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドのデータと完全に一致し、上記結晶性粉末が3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドであることを確認した。
【0028】
また、上記結晶性粉末のHPLC分析(カラム:Phenomenex Synergi 4u Fusion-RP 80A (250 mm×4.6 mm)、移動相:0.1%リン酸水溶液;アセトニトリル=95%;5%、検出波長:282 nm)を行ったところ、純度96%以上であることが判明した。
【0029】
本発明者は、含蜜糖が含有する非甘味水溶性画分を、メラニン色素を有する無毛マウスの背部に、19週間毎日塗布し、かつ19週間の長期に亘り紫外線B(UVB)を照射した無毛マウスの皮膚を観察した。その結果、含蜜糖が含有する非甘味水溶性画分の塗布が、UVB照射による、無毛マウスの皮膚の厚さの増加および皮膚の弾力性の低下を抑制することを見出した。
【0030】
また、本発明者は、上記の非甘味水溶性画分の塗布が、皮膚におけるUVB照射により誘発されるしわおよびメラニン色素の沈着の形成を予防できることを見出した。
また、本発明者は、上記の非甘味水溶性画分の塗布が、長期に亘る慢性的なUVB照射による皮膚血管の直径および長さの増大も予防できることを見出した。
【0031】
さらに、本発明者は、上記の非甘味水溶性画分の塗布が、UVB照射マウスの皮膚におけるマトリックスメタロプロテアーゼ2(MMP−2)および血管形成誘導因子(VEGF)の発現増加を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
したがって、含蜜糖の非甘味水溶性画分の局所塗布によるUVB照射皮膚の老化予防は、長期UVB照射により誘発されたMMP−2およびVEGFの発現抑制によるものと思われる。
【0032】
よって、本発明による組成物は、紫外線による皮膚老化防止の有効成分として香粧品、すなわち、化粧水、乳液、クリーム、エッセンス、パック、化粧用下地、ファンデーション、ボディーローションおよび入浴剤などに好適に添加できる。
【0033】
上記の香粧品の添加剤としては、当業者に公知の添加剤を用いることができる。
また、上記の香粧品に用いられる香料としては、例えば、フトモモ葉エキス、酢酸カリオフィレン、ヘリオトロピン、ユーカリ油、ローズ水、ラベンダー油またはハッカ油等が挙げられるが、これらの香料から製品に応じて適宜選択し、その適量を添加することができる。
【実施例】
【0034】
以下、本発明による皮膚老化防止の有効成分としての含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を含む組成物について、実施例により具体的に説明するが、以下の実施例および試験例は、本発明を説明するためのものであり、本発明をなんら限定するものではない。
また、特に記載がない溶媒および試薬は、和光純薬工業株式会社またはナカライテスク株式会社から購入した。
【0035】
統計分析
また、以下の試験例における全ての値は、平均値±標準誤差として示した。データは、一元分散分析(one-way ANOVA)で解析し、平均値間の差は、デュネット検定(Dunnet's test)またはターキー−クレイマー多元比較検定(Turkey-Kramer's multiple test)により解析した。p<0.05で有意差とみなした。
【0036】
製造例1
粗糖末1kgを脱イオン水2.5Lに溶解し、不溶物をろ別し、粗糖の水溶液を得た。この水溶液を、常法に従って、17Lのナトリウム型陽イオン交換樹脂(三菱化学製、UBK530)を脱イオン水に分散して充填したカラムの上部に注ぎ込み、該樹脂に吸着させた。
次いで、室温で、85Lのイオン交換水を用い、流速8L/時の速度で上記のカラムから溶出させ蔗糖を溶離した。
【0037】
蔗糖の溶離後に、カラムからの溶出液が着色し始めた時点で、4Lずつ分画し、フラクション1〜20を得た。各フラクションを糖度計(アタゴ社製MASTE)で計測し、糖度プリックスが値0で、かつ甘味を呈さず、最大紫外線吸収波長272nmで吸光度1.0以上を示したフラクション8〜16を合せ、この溶出液を60℃で減圧濃縮した。さらに残留物を60℃で真空下に濃縮乾固し、乾燥して3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを主成分とする画分の乾燥末5gを0.5%収率で得た。
【0038】
この画分をイソプロピルアルコールから再結晶することにより、容易に、3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドの白色結晶性粉末(m.p.154〜156℃)を得た。
【0039】
上記の製造例1で得られた3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを主成分として含む含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分(乾燥粉末)を以下の実施例および試験例において用いた。
すなわち、含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分1gまたは3gを、水またはエタノール−ポリプロピレングリコール混合物(7:3、v/v、100ml中)に溶解し、含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分の1%および3%溶液(以下、1%被験試料および3%被験試料という)をそれぞれ試料として調製し、以下の試験例で用いた。
また、対照には、エタノール−ポリプロピレングリコール混合物(7:3)(以下、賦形剤という)を用いた。
【0040】
動物
雄性無毛Hos:HRMマウス(メラニン保有無毛マウス)(5週齢)を、株式会社星野試験動物飼育所(埼玉県)から購入し、実験前に、温度を25±1℃および相対湿度を60%に制御した飼育室内のゲージで1週間飼育し、標準実験食と水を自由に接種させた。
なお、HRMマウスは、UVB非照射群(以下、通常ともいう)と、UVB照射群として含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分の1%溶液(1%被験試料)塗布群、3%溶液(3%被験試料)塗布群および賦形剤塗布群との4群に、各5匹のHRMマウスを用いた。
【0041】
各マウスの背部に、含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分の1%溶液または3%溶液(1%または3%被験試料)、各50μlまたは賦形剤50μlを、それぞれ19週間毎日塗布した。
【0042】
試験例1
紫外線B(UVB)照射(曝露)により誘導されたしわの測定
UVB照射により誘導された皮膚の厚さ、弾力性およびしわへの含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分の影響を調べるために、この研究では、UVBランプ(15W型、UV最大波長312nm;UV強度100μW/cm2、家田貿易株式会社)を用いた。
【0043】
UV照射時間は、各マウスの背部に照射するUVBエネルギーを制御するために調節した。マウスあたりの最小紅斑線量(MED)の値は、約36mJ/cm2であった。
したがって、第1週目のUVB線量を36mJ/cm2に調整し、その後第2〜4週目は54mJ/cm2に、第5〜7週目は72mJ/cm2、第8〜10週目は108mJ/cm2、第11〜13週目は144mJ/cm2、第14〜16週目は168mJ/cm2、第17〜19週目は180mJ/cm2まで、UVB線量を漸次増加した。
【0044】
UVB照射の頻度は、1週間あたり3回(月曜日、水曜日および金曜日)とした。
この試験において、初回UVB照射後第7週目ぐらいから、被験マウスの背部に、肉眼でしわが観察され始めた。
UVB照射後の皮膚の厚さおよび弾力性は、それぞれクイックミニキャリパ(株式会社ミツトヨ、神奈川県)およびデジマチックキャリパ(株式会社ミツトヨ、神奈川県)を用いて毎週測定した。
【0045】
UVB照射後のしわの形成を評価するために、8および11週目に、ペントバルビタール(50mg/kg体重)を被験マウスの腹腔内に注射して麻酔し、UVB照射した背部(しわの形成部位)を写真撮影した。
【0046】
上記の各マウスの写真に基づき、しわの形成程度を、Bissetらの方法(Bissett et al., "An animal model of solar-aged skin: Histological, physical, and visible changes in UV-irradiated hairless mouse skin", Photochem. Photobiol., 46: 367-378, 1987)を改変した、以下の評価基準に従って評価した:
【0047】
グレード0:粗いしわはない;
グレード2:浅く、粗いしわがUV照射部の皮膚領域にところどころ観察される
(Bissettグレード1);
グレード4:浅く、粗いしわがUV照射部の皮膚領域全体に観察される
(Bissettグレード2);
グレード6:深く、長いしわがUV照射部の皮膚領域にいくつか観察される
(Bissettグレード3)。
【0048】
メラニン保有無毛マウスへのUVB照射の第8週目および第11週目におけるしわの評価結果を以下の表に示す。
【表1】

【0049】
上記の表に示す結果から、UVB非照射群のマウスに比べ、UVB照射群のマウスでは、明らかにしわが発生していることが判った。
しかしながら、3%被験試料、すなわち前記の含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分の3%溶液を塗布したマウスでは、UVB照射(照射)により誘発されるしわの発生が強力に抑制されていることが判った。
【0050】
皮膚の厚さは、2〜19週間のUVB照射で顕著に増加したが、一方、皮膚の弾力性は、5〜19週間のUVB照射で顕著に減少した(図1参照)。
しわの形成は、UVB照射開始後第8および11週目に、背部において肉眼で観察され始めた(図2参照)。
【0051】
賦形剤処理したUVB照射マウス(対照)の皮膚の厚さとくらべて、12〜19週間のUVB曝露により誘導された皮膚の厚さの増加は、1%被験試料の塗布により顕著に抑制され、3%被験試料でも、7〜19週目に皮膚の厚さの増加が抑制された(図1a参照)。
【0052】
UVB照射により誘導された皮膚の弾力性の低下は、対照マウスと比べて、5〜19週間の1%被験試料または3%被験試料の塗布により、顕著に抑制された(図1b参照)。
11週間のUVB曝露によるしわの形成は、3%被験試料の塗布により予防された(図2参照)。
【0053】
試験例2
紫外線B(UVB)照射により誘導された表皮の厚さ、基質の細胞外マトリックスの厚さおよびメラニン顆粒面積の測定
第19週目の最後のUVB照射が終了した24時間後に、エーテル麻酔下で屠殺し、マウスのUVBを照射した背部皮膚を剥離した。
この被験マウスの背部皮膚試料(約3cm2)を10%−中性緩衝ホルムアルデヒド液で少なくとも24時間固定した。
【0054】
次いで、エタノール濃度を漸次増加した70%、80%、95%エタノールおよび100%エタノールを用い、この皮膚試料を漸次的に脱水し、次いでヒストクリア(アズワン株式会社、東京)で透明化した。この透明処理した背部皮膚試料を真空下でパラフィンに包埋し、常法に従って5μm厚さの薄片に切り、脱パラフィン化し、ヘマトキシリン−エオジン(HE)、アザンおよびフォンタナ・マッソンでそれぞれ染色した。
【0055】
試料につき3つの染色プレートから同じ断面を選択し、プレートにつき4つの異なる顕微鏡視野(×40、×100、×200または×400)で写真撮影した。
表皮の厚さ、基質の細胞外マトリックスの厚さおよびメラニン顆粒面積(メラニン陽性部位)をデジマチックキャリパー(株式会社ミツトヨ、神奈川県)および面積・線量測定機(エクスプランン‐360dII、有限会社牛方商会、東京)をそれぞれ用いて測定した。
【0056】
以下の表に、長期UVB照射したメラニン保有無毛マウスにおいて、含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分の、表皮の厚さおよび真皮の細胞外マトリックス(ECM)の厚さおよびメラニン顆粒形成に与えた結果を示す。
【表2】

【0057】
上記の表に示す結果からも明らかなように、組織学的観察から、皮膚の表皮および真皮細胞外マトリックス(ECM)の厚さは、正常マウスと比べて、UVB照射により顕著に増加した。
上記の結果から、UVBの長期照射により、表皮の厚さ、真皮の細胞外マトリックスの厚さおよび表皮および真皮間の基底層において、メラニン顆粒の発現に増加、すなわち、メラニン顆粒の形成面積のいずれもが増加することが判った。
【0058】
しかしながら、1%または3%被験試料、すなわち含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分の1%溶液および3%溶液マウスの背部皮膚への塗布が、賦形剤処理したUVB照射マウス(対照)と比べて、UVBの長期照射による表皮の厚さ、真皮の細胞外マトリックスの厚さおよびメラニン顆粒の形成面積の増加を強力に抑制することが判った(図3aおよびb参照)。
【0059】
また、1%被験試料および3%被験試料の背部皮膚への塗布は、賦形剤処理したUVB照射マウス(対照)と比べて、UVB照射により誘導されたメラニン顆粒領域の増加を顕著に減少した(図3c参照)。
【0060】
試験例3
UVB照射皮膚における血管内皮増殖因子(VEGF)含有量、血管の直径および血管の長さの測定
前記の切り取った背部皮膚組織(約100mg)を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.0)で洗浄し、小片に切り、次いで、プロテアーゼ阻害剤を含む組織タンパク質抽出剤(T‐PER)(Pierce Co.、ロックフォード、イリノイ州、米国)2mlを、皮膚組織に加え、この混合物をホモジナイズした。
【0061】
皮膚ホモジネートを4℃、2000×gで10分間遠心分離した。上清中のVEGF含有量を、VEGF−ELISA kit(R&D Systems、ミネアポリス、ミネソタ州、米国)を用いて測定した。
【0062】
長期UVB照射後の血管の直径および血管の長さは、前記のエーテル麻酔下の被験マウスのUVB照射した背部皮膚を写真撮影し、その拡大写真に基づき、血管の直径および単位面積あたりの長さを実測した。
以下の表に、長期UVB照射したメラニン保有マウスにおいて、VEGF含有量、皮膚血管の直径および血管の長さに与える影響を示す。
【0063】
【表3】

【0064】
上記の表に示す結果から、皮膚のVEGF含有量も、正常マウスと比べて、長期UVB照射により顕著に増加したが判った。
しかしながら、3%被験試料塗布群の局所塗布により、対照マウスと比べて、UVB照射により誘導されたVEGF含有量の増加が顕著に抑制された。
また、UVB照射マウスにおける血管は、正常マウスのものと比べると、太くかつ長くなったことが判った。
また、UVB照射により誘導された血管の直径および長さの増加は、3%被験試料の局所塗布により、顕著に抑制された(図4参照)。
【0065】
試験例4
マトリックスメタロプロテアーゼMMP−2およびMMP−9の発現測定
前記の切り取った背部皮膚組織(約100mg)を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.0)で洗浄し、小片に切り、次いで、プロテアーゼ阻害剤を含む組織タンパク質抽出剤(T‐PER)(Pierce Co.、ロックフォード、イリノイ州、米国)2mlを、皮膚組織に加え、この混合物をホモジナイズした。
【0066】
皮膚ホモジネートを4℃、2000×gで10分間遠心分離した。上清中のVEGF含有量を、VEGF−ELISA kit(R&D Systems、ミネアポリス、ミネソタ州、米国)を用いて測定した。
上清中のMMP−2(活性型)、プロMMP−2(非活性型)、MMP−9(活性型)およびプロMMP−9(非活性型)発現は、非還元条件下で、0.1%ゼラチン含有7.5%SDSポリアクリルアミドゲルでの電気泳動により分離した。
【0067】
電気泳動後、電気泳動に用いたゲルを、100mM NaClおよび2.5%トリトンX−100を含有する50mM トリス−HCl(pH7.5)で1.5時間洗浄し、次いでこのゲルを、10mM CaCl2および10μM ZnCl2を含有する50mMトリス−HCl中で、37℃で20時間インキュベートした。
【0068】
このゲルを、0.25%クマシーブリリアントブルー250で染色し、非染色のゼラチン分解領域を、米国のNIHで開発されたイメージJ1.36(Image J 1.36)により定量した。
【0069】
この研究では、19週間UVB照射した無毛マウスの皮膚において、MMP‐9(活性型)の産生は検出されなかった。
【0070】
以下の表に、19週間UVB照射した無毛マウスの皮膚組織におけるマトリックスメタロプロテアーゼのMMP−2(活性型)、プロMMP−2(非活性型)およびプロMMP−9(非活性型)の発現を測定した結果を示す。
【0071】
【表4】

【0072】
上記の表に示す結果からMMP‐2(活性型)、プロMMP‐2(非活性型)およびプロMMP‐9(非活性型)の発現は、正常マウスでの発現と比べて、長期UVB照射により増加したことが判った。
また、UVB照射マウスにおけるプロMMP‐2およびMMP‐2の発現の増加は、3%被験試料の局所塗布により顕著に抑制されたが、1%被験試料を用いた場合では顕著な影響が認められなかった(図5参照)。
【0073】
上記の試験例によれば、皮膚の厚さの増加、しわの形成および皮膚の弾力性の低下を含む長期UVB照射による皮膚の老化は、UVB照射皮膚におけるMMP‐2、MMP‐9およびVEGFの発現増加と密接に関連していることが示唆されている。
【0074】
したがって、本発明による組成物を用いた被験試料の塗布によるUVB照射した皮膚の老化(皮膚の厚さおよびしわ形成の増加、ならびに皮膚の弾力性の低下)の予防は、長期UVB照射により誘導されるMMP‐2およびVEGFの発現増加の抑制によるものと思われる。
【0075】
上記各試験例の結果は、含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を含む組成物による皮膚老化、ことに紫外線による皮膚老化の予防または防止作用の根拠となり、本発明による組成物が、UVBによる誘導される皮膚損傷に対して有益であることを示している。
【0076】
実施例1
化粧水の調製
以下の処方:
【表5】

に従って、常法により化粧水1kgを調製した。
【0077】
実施例2〜5
上記の実施例1において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例1と全く同様にして化粧水1kgをそれぞれ調製した。
【0078】
実施例6
乳液の調製
以下の処方:
【表6】

に従って、常法により乳液1kgを調製した。
【0079】
実施例7〜10
上記の実施例6において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例6と全く同様にして乳液1kgをそれぞれ製造した。
【0080】
実施例11
クリームの調製
以下の処方:
【表7】

に従って、常法によりクリーム1kgを調製した。
【0081】
実施例12〜15
上記の実施例11において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例11と全く同様にしてクリーム1kgをそれぞれ製造した。
【0082】
実施例16
エッセンスの調製
以下の処方:
【表8】

に従って、常法によりエッセンス1kgを調製した。
【0083】
実施例16〜20
上記の実施例16において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例16と全く同様にしてエッセンス1kgをそれぞれ製造した。
【0084】
実施例21
パックの調製
以下の処方:
【表9】

に従って、常法によりパック1kgを調製した。
【0085】
実施例22〜25
上記の実施例21において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例21と全く同様にしてパック1kgをそれぞれ製造した。
【0086】
実施例26
クレンジングクリームの調製
以下の処方:
【表10】

に従って、常法によりクレンジングクリーム1kgを調製した。
【0087】
実施例27〜30
上記の実施例16において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例26と全く同様にしてクレンジングクリーム1kgをそれぞれ製造した。
【0088】
実施例31
洗顔料の調製
以下の処方:
【表11】

に従って、常法により洗願料1kgを調製した。
【0089】
実施例32〜35
上記の実施例31において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例31と全く同様にして洗顔料1kgをそれぞれ製造した。
【0090】
実施例36
化粧用下地の調製
以下の処方:
【表12】

に従って、常法により化粧用下地1kgを調製した。
【0091】
実施例37〜40
上記の実施例36において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例36と全く同様にして化粧用下地1kgをそれぞれ製造した。
【0092】
実施例41
日焼け止めクリームの調製
以下の処方:
【表13】

に従って、常法により日焼け止め化粧用下地1kgを調製した。
【0093】
実施例42〜45
上記の実施例41において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例41と全く同様にして日焼け止め化粧用下地1kgをそれぞれ製造した。
【0094】
実施例46
ファンデーションの調製
以下の処方:
【表14】

に従って、常法によりファンデーション1kgを調製した。
【0095】
実施例47〜50
上記の実施例46において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例46と全く同様にしてファンデーション1kgをそれぞれ製造した。
【0096】
実施例51
ボディーシャンプーの調製
以下の処方:
【表15】

に従って、常法によりボディーシャンプー1kgを調製した。
【0097】
実施例52〜55
上記の実施例51において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例51と全く同様にしてボディーシャンプー1kgをそれぞれ製造した。
【0098】
実施例56
ボディローションの調製
以下の処方:
【表16】

に従って、常法によりボディーローション1kgを調製した。
【0099】
実施例57〜60
上記の実施例56において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例56と全く同様にしてボディーローション1kgをそれぞれ製造した。
【0100】
実施例61
全身用日焼け止め乳液
以下の処方:
【表17】

に従って、常法により全身用日焼け止め乳液1kgを調製した。
【0101】
実施例62〜65
上記の実施例61において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例61と全く同様にして全身用日焼け止めクリーム1kgをそれぞれ製造した。
【0102】
実施例66
シャンプーの調製
以下の処方:
【表18】

に従って、常法によりシャンプー1kgを調製した。
【0103】
実施例67〜70
上記の実施例66において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例66と全く同様にしてシャンプー1kgをそれぞれ製造した。
【0104】
実施例71
トリートメントの調製
以下の処方:
【表19】

に従って、常法によりトリートメント1kgを調製した。
【0105】
実施例72〜75
上記の実施例71において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例71と全く同様にしてトリートメント1kgをそれぞれ製造した。
【0106】
実施例76
頭髪用ローションの調製
以下の処方:
【表20】

に従って、常法により頭髪用ローション1kgを調製した。
【0107】
実施例77〜80
上記の実施例76において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例76と全く同様にして頭髪用ローション1kgをそれぞれ製造した。
【0108】
実施例81
頭髪用パックの調製
以下の処方:
【表21】

に従って、常法により頭髪用パック1kgを調製した。
【0109】
実施例82〜85
上記の実施例81において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例81と全く同様にして頭髪用パック1kgをそれぞれ製造した。
【0110】
実施例86
ハンドクリームの調製
以下の処方:
【表22】

に従って、常法によりハンドクリーム0.5kgを調製した。
【0111】
実施例87〜90
上記の実施例86において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例86と全く同様にしてハンドクリーム1kgをそれぞれ製造した。
【0112】
実施例91
リップクリームの調製
以下の処方:
【表23】

に従って、常法によりリップクリーム0.5kgを調製した。
【0113】
実施例96
入浴剤の調製
以下の処方:
【表24】

に従って、常法により入浴剤1kgを調製した。
【0114】
実施例97〜100
上記の実施例96において含蜜糖に含まれる非甘味水溶性画分を0.5、3、5および10重量%をそれぞれ用いたこと以外は、実施例96と全く同様にして入浴剤1kgをそれぞれ製造した。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明によれば、上白糖の製造工程で従来廃棄物とされていた含蜜糖に含まれる3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを、皮膚老化防止・予防剤として安全に使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3,4−ジメトキシフェニル−β−D−グルコシドを有効成分として含有することを特徴とする皮膚老化防止・予防剤。
【請求項2】
前記皮膚老化が、紫外線による、しわの増加、皮膚の肥厚、皮膚の弾力性低下または色素沈着である、請求項1に記載の皮膚老化防止・予防剤。
【請求項3】
請求項1または2に記載の皮膚老化防止・予防剤を含む香粧品。
【請求項4】
前記香粧品が、化粧水、乳液、クリーム、エッセンス、パック、化粧用下地、ファンデーションおよびボディーローションからなる群から選択される、請求項3に記載の香粧品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−208958(P2010−208958A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−54142(P2009−54142)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【出願人】(507018632)オリエント・ハーブ株式会社 (3)
【Fターム(参考)】