説明

紫外線照射装置

【課題】紫外線透過率の悪い被処理水に対しても、紫外線による水処理を確実かつ効率よく行うことが可能な紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】紫外線照射装置100は、紫外線透過性の窓部材19および被処理水を満たす内部空間16を備えるとともに、内部空間16の高さ方向に可動可能な底部21を備える処理容器12と、窓部材19に対向配置され、窓部材19を介して内部空間16に紫外線を照射する紫外線ランプ14と、処理容器12内に配置され、被処理水を介して紫外線ランプ14からの紫外線を受光する紫外線センサー26と、紫外線センサー26が受光した紫外線量に基づき、底部12を移動させ、内部空間の高さを調整する制御部31と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、紫外線ランプを用いて水道水、下水、海水、養殖用水、再生水などの流体の殺菌・不活化・有機物分解などの処理を行う紫外線照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の紫外線殺菌装置は、流入口と流出口が設けられた紫外線照射槽の中央に、被処理水と紫外線ランプを隔てる保護管を取付け、その内部に紫外線ランプが設置されている。
【0003】
また、紫外線漏れを防ぐケーシング内部に、被処理水が流れる紫外線透過性の材料からなる通水管を設置し、ランプホルダーで固定した紫外線ランプにより殺菌を行う構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-148657公報
【特許文献2】特開平5-253565公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の紫外線照射装置は、あらかじめ槽内に通す被処理水を設定し、その水質に基づいて処理槽を製作している。そのため、その被処理水よりも紫外線透過率が悪い被処理水の場合には、効率よく処理することができなかったり、処理が不足したりするなどの問題がある。
【0006】
そこで、紫外線透過率の悪い被処理水に対しても、紫外線による水処理を確実かつ効率よく行うことが可能な紫外線照射装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の紫外線照射装置は、紫外線透過性の窓部材および被処理水を満たす内部空間を備えるとともに、前記内部空間の高さ方向に可動可能な底部を備える処理容器と、前記窓部材に対向配置され、前記窓部材を介して前記内部空間に紫外線を照射する紫外線ランプと、前記処理容器内に配置され、前記被処理水を介して前記紫外線ランプからの紫外線を受光する紫外線センサーと、前記紫外線センサーが受光した紫外線量に基づき、前記底部を移動させ、前記内部空間の高さを調整する制御部と、を具備したことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】紫外線照射装置に関する第1の実施形態について説明するための分解斜視図である。
【図2】図1を組み立て状態と制御系について説明するための断面図である。
【図3】図2に示す処理槽深度を変えた状態について説明するための断面図である。
【図4】紫外線照射装置に関する各実施形態で用いる紫外線ランプの一例について説明するための構成図である。
【図5】紫外線照射装置に関する第2の実施形態について説明するための断面図である。
【図6】図5のIa−Ib線断面図である。
【図7】紫外線照射装置に関する第3の実施形態について説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
図1〜図4は、紫外線照射装置に関する第1の実施形態について説明するためのもので、図1は分解斜視図で、図2は図1の組み立て状態と制御系を示した断面図で、図3は図2の処理槽深度調整機構の位置を変えた状態を示す断面図で、図4はこの実施形態で用いる紫外線光源の一例について説明するための構成図である。
【0011】
図1および図2において、100は、ランプハウス11および処理容器12から構成され、例えば水道水などの被処理水に紫外線を照射させて殺菌処理を行う紫外線照射装置である。ランプハウス11は、上面が塞がれ、下面に近い側に開口部13が設けられた箱状の形状をしている。ランプハウス11内には、例えば180〜400nmの紫外線を放射させることが可能な光源である紫外線ランプ14が配置される。また、ランプハウス11内には、紫外線ランプ14で発生した紫外線を開口部13、すなわち処理容器12側に反射させるように、リフレクタ151,152が配置される。
【0012】
ここで、紫外線ランプ14について、図4を参照してさらに説明すると、紫外線ランプ14は、電極を持たない、いわゆる無電極ランプである。141は、例えば石英ガラスからなる紫外線透過性の円筒形状のバルブであり、その外径φは15±1mm程度、長さLは240mm程度である。バルブ141の発光空間内には、例えば、不活性ガスとそれに水銀と鉄を主成分とする放電媒体が封入される。バルブ141の両端には、支持部142,143が一体的に形成されており、紫外線ランプ14はその支持部142,143によって、ランプハウス11に固定される。このように構成された紫外線ランプ14は、図示しないマグネトロンを用いて発生されたマイクロ波が照射されることで、バルブ141内に封入された放電媒体に基づいた、波長180〜400nmの紫外線を発生させる。
【0013】
処理容器12は、ステンレスなどの耐腐食性の金属で形成された円筒であり、内部には水処理を行う内部空間16が形成される。処理容器12の上部開口17には、蓋18が配置される。この蓋18は、処理容器12の内面に一体的に形成された鍔に、接着剤等により水漏れしないように接着されている。なお、蓋18は処理容器12と一体的に構成されていてもよい。また、蓋18には、紫外線透過性に優れた石英ガラスなどからなる窓部材19が嵌め込まれている。
【0014】
処理容器12側壁の上部開口17近傍には被処理水を排出するための流出口20が形成される。21は、処理容器12内において内部空間16の高さ方向、すなわち上下に可動可能な底部である。底部21の外周には、パッキン22が取り付けられており、内部空間16に被処理水が供給されても、底部21と処理容器12の隙間からの水漏れすることはない。底部21の中央部には、例えば石英ガラスからなる紫外線透過性の透過部材23が嵌め込まれている。底部21の透過部材23とパッキン22との間の部分には、被処理水を供給させるための流入口24が形成される。なお、流入口24にも、流出口20にも図示しないパイプが接続されており、内部空間16の内外に被処理水を給排水可能となっている。このように、流入口24を底部21に、流出口20を上部開口17近傍の処理容器12側壁に形成することで、流入口24に取り込まれた被処理水は、浅い位置と深い位置の何れの位置も通過し流出口20から送り出されることになるため、この過程で被処理水には満遍なく紫外線が照射されることになり、確実な殺菌処理を行うことができる。
【0015】
底部21の下面側には、底部21を支える支持部材25が配置される。支持部材25は上面に凹部251が形成されており、この凹部251内には紫外線センサー26が配置される。この紫外線センサー26は受光部が透過部材23と対向するように配置されているため、透過部材23を介して紫外線の受光することが可能となっている。なお、紫外線センサー26は支持部材25側の底部21に、受光部側を向けた状態で接着剤等の固定手段を用いて直接取り付けるようにしても構わない。
【0016】
支持部材25の底部には、外周にギア271が形成された支軸27が固着される。28はギア271に噛合される回転ギアであり、回転ギア28はモータ29の回転軸30に取着される。モータ29が時計方向あるいは反時計方向に回転することで、支軸27を上下に移動させ、支持部材25を介して底部21も上下させることができる。すなわち、モータ29や支軸27は内部空間16の幅を変更する空間変更構造として機能する。これら空間変更構造は駆動部32によって駆動され、駆動部32は制御部31によって制御される構造になっている。なお、空間変更構造としては、周面にネジが形成された処理槽を上下されるための支え棒そのものを直接モータで回転させてもよいし、油圧ジャッキによって上下させるようにしても構わない。また、ワイヤ、チェーンそれにギア等を使って底部をエレベータの上下手段で上下させても構わない。
【0017】
次に、図2および図3を参照しながら、一実施形態における作用について説明する。
【0018】
内部空間16に被処理水が供給された状態で、紫外線ランプ14から紫外線が照射されると、その紫外線は窓部材19、被処理水、透過部材23を介して紫外線センサー26に入光する。紫外線センサー26では被処理水を通過した紫外線量が測定され、その情報は制御部31に伝達される。制御部31では、受信した紫外線量の情報から被処理水の水質、特に透過率がどの程度であるのかを特定する。具体的には、制御部31が備えるROM(Read Only Memory)に、透過率に関する紫外線データと底部21の位置関係を予め記憶させておき、紫外線センサー26の検出結果と記憶素子の紫外線データとの演算を行うことで、被処理水の透過率を推定する。そして、その被処理水の透過率の測定結果に基づいて、制御部31はモータ29の回転ギア28を時計方向あるいは反時計方向に駆動するように駆動部32を制御して、底部21を上下させる。
【0019】
つまり、紫外線センサー26での紫外線量の測定の結果、被処理水の透過率が高いと判断した場合には、図2のように底部21を下げて被処理水が深くなるように調整を行う。逆に、被処理水の透過率が低いと判断した場合には、図3のように底部21を上げて被処理水が浅くなるように調整を行う。このように、被処理水の透過率によって、底部21を上下させ、被処理水ごとに好適な深さとすることで、確実かつ効率よく紫外線照射処理をすることができる。
【0020】
なお、種類の異なるランプへの交換、投入電力の変化、ランプの寿命などにより、紫外線ランプ14の紫外線出力が大きく変わる場合があるため、紫外線量も被処理水の深さを変える情報として活用すると好適である。すなわち、制御部31のROMに被処理水の透過率および紫外線量と底部21との位置関係について予め記憶させておき、紫外線センサー26で測定された紫外線量と被処理水の透過率から底部21を上下させるようにすることで、被処理水をより望ましい深さとすることができる。
【0021】
ここで、被処理水の透過率の測定は、被処理水の種類や水質が変わったときに行うだけでもよいし、ある処理時間の経過後に定期的に行うようにしてもよい。また、制御部31にその透過率ごとの好適な流量などの情報も記憶させておくことで、底部21を上下させるだけでなく、被処理水の流量も変化させるようにしてもよい。さらに、開口部13よりも紫外線ランプ14側の位置、例えば、開口部13やランプハウス11内、リフレクタ151,152の側壁に紫外線ランプ14の紫外線出力測定用の紫外線センサーを別途設けてもよい。これにより、被処理水を通る前と通った後の紫外線量を測定できることになるため、紫外線ランプ14の紫外線出力が変化しても被処理水の透過率を正確に把握できるようになり、底部21を好適な高さに制御することが可能となる。
【0022】
この実施形態では、被処理水の透過率を紫外線センサー26で測定し、その紫外線センサー26による透過率の測定結果に基づいて底部21を制御部31によって上下させ、被処理水を処理する最適な処理槽深度に設定することで、確実かつ効率良く被処理水を処理することができる。
【0023】
また、紫外線ランプ14は、被処理水の透過率測定と紫外線照射処理の機能を兼ねているため、部品点数の少ない紫外線照射装置を実現することができる。
【0024】
(第2の実施形態)
図5は紫外線照射装置に関する第2の実施形態について説明するための断面図、図6は図5のIa−Ib線断面図である。第1の実施形態と同一の機能部分には同一の符号を付して説明する。
【0025】
この実施形態は、処理容器の内部の深さ方向に複数の内部空間を形成し、その内部空間の一つまたは複数に被処理水を満たすようにすることで、紫外線を照射する被処理水の深さを変えるようにしている。
【0026】
具体的に説明すると、処理容器12の内部の底部211と窓部材191との間には、例えば石英ガラスからなる紫外線透過性の仕切部材192,193がほぼ同間隔で配置される。仕切部材192,193の配置は、処理容器12内に形成されている図示しない鍔によって行われる。これによって、処理容器12の内部空間は、縦方向に3段に分割され、上段に第1の内部空間として内部空間161、中段に第2の内部空間として内部空間162、下段に第3の内部空間として内部空間163が形成される。つまり、処理容器12は、内部空間の幅を3種類に変更可能な空間変更構造を備える。これら内部空間161〜163には、内部空間161と繋がるように流入口241および流出口201、内部空間162と繋がるように流入口242および流出口202、内部空間163と繋がるように流入口243および流出口203が形成される。これら内部空間161〜163は、それぞれ独立した状態にあるため、被処理水が相互を行き交う状態にはない。
【0027】
51は被処理水を供給させるための供給パイプであり、供給パイプ51の途中から分岐パイプ511〜513に分岐し、パイプ511は流入口241に、パイプ512は流入口242に、パイプ513は流入口243にそれぞれ結合される。このとき、分岐パイプ511〜513の総断面積と供給パイプ51の断面積は同じような大きさにしてある。これは、レンズの働きをし、紫外線の照射方向を設計値と異ならしめる可能性のある気泡がパイプ内に発生することを抑えるためである。分岐パイプ511〜513にはそれぞれ被処理水の流れの制御を行う電磁バルブ521〜523がそれぞれに設置される。
【0028】
531〜533は、内部空間161〜163で処理された被処理水を排出させるための排出パイプであり、パイプ531は流出口201に、パイプ532は流出口202に、パイプ533は流出口203にそれぞれ結合される。パイプ531〜533のそれぞれ他端は、送水パイプ53で結合される。つまり、パイプ531〜533をそれぞれ流れてきた被処理水は、送水パイプ53で合流される。
【0029】
次に、第2の実施形態の作用について説明する。各内部空間161〜163に被処理水が満たされた状態で、紫外線ランプ14を点灯したとする。すると、底部211に配置された紫外線センサー26は、窓部材191、内部空間161〜163に満たされた被処理水、仕切部材192、193、透過部材23を介して紫外線ランプ14からの紫外線を受光する。紫外線センサー26では紫外線量が測定され、その情報は制御部31に送信される。そして、制御部31は被処理水の透過率を特定し、被処理水の透過率の測定結果に基づいて、電磁バルブ521〜523の開閉の制御を行う。
【0030】
つまり、紫外線センサー26での紫外線量の測定の結果、被処理水の透過率が高いと判断した場合には、電磁バルブ521〜523を開いて内部空間161〜163に被処理水を供給し、紫外線が透過する被処理水の厚みが全体として深くなるように調整を行う。逆に、被処理水の透過率が低いと判断した場合には、電磁バルブ522、523を閉じて内部空間161のみに被処理水を供給したり、電磁バルブ523を閉じて内部空間161、162に被処理水を供給し、被処理水が全体として浅くなるように調整を行う。このように、被処理水の透過率によって、被処理水を流す内部空間を変更し、被処理水ごとに好適な深さとすることで確実かつ効率よく紫外線照射処理をすることができる。
【0031】
また、底部を動かす大がかりな機械的な構造を必要としないばかりか、電磁バルブの電磁弁の開閉を制御するだけで、被処理水の紫外線透過率の状態に合わせた処理をタイムリーに行うことができる。
【0032】
なお、分割される内部空間の個数は3つに限らず、2つ、または4つ以上であっても問題はない。また、被処理水の透過率の測定は、全ての内部空間に被処理水を満たした状態で行う必要はなく、被処理水の深さと透過率について関係付けしておけば、一つの内部空間のみに被処理水を満たした状態で行ってもかまわない。
【0033】
(第3の実施形態)
図7は、紫外線照射装置に関する第3の実施形態について説明するための断面図である。
【0034】
この実施形態は、内部に独立した空間を有する容器を複数組み合わせて、処理容器を構成している。
【0035】
具体的に説明すると、処理容器12は、内部にそれぞれ内部空間164〜166を備える容器121〜123を縦に3つ積み重ねることによって構成されている。容器121には紫外線ランプ14側に窓部材191、底部211側に仕切部材71、容器122には紫外線ランプ14側に仕切部材72、底部211側に仕切部材73、容器123には紫外線ランプ14側に仕切部材74がそれぞれ嵌め込まれる。窓部材191、71〜74は何れも石英ガラスなどの紫外線透過性のガラスからなるものであり、紫外線ランプ14からの紫外線は、内部空間164〜166の何れにも照射できるようになっている。したがって、本実施の形態でも第2の実施形態と同様に、紫外線センサーによる被処理水の透過率の測定結果に基づいて、内部空間164〜166の何れか、または全てに被処理水を供給し、被処理水ごとに好適な深さとすることで確実かつ効率よく紫外線照射処理をすることができる。
【0036】
なお、図7のように、紫外線センサーを複数設ける構成にしてもよい。つまり、仕切部材71、73および底部211に、紫外線センサー261〜263をそれぞれ配置してもよい。このように内部空間164〜166ごとに紫外線センサー261〜263を設けることで、さらに精度の高い被処理水の透過率測定が可能となるとともに、紫外線センサーの異常や故障が生じても影響なく被処理水を処理することができる。
【0037】
ところで、当業者にあっては、本発明の技術思想および技術範囲から逸脱せずに種々の変形・変更を加えることが可能である。
【0038】
例えば、第1〜第3の実施形態では、紫外線ランプ14と空間変更構造とが上下に並ぶ関係で配置されているため、内部空間の高さを変更する例となっているが、紫外線ランプ14と空間変更構造とを左右に並ぶ関係に配置し、内部空間の幅を変更するようにしてもよい。
【0039】
紫外線ランプ14は、180〜400nm付近の紫外線を発光させることができる光源であればよいので、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、HIDランプ、UV−LED等に置き換えが可能である。
【0040】
紫外線センサー26は、紫外線ランプ14からの紫外線を基に被処理水を測定する必要はなく、例えば処理容器またはパイプ等の内外に被処理水の透過率測定用の光源として別途UV−LEDなどを設け、被処理水の透過率はその光源によって測定するようにしてもよい。
【0041】
なお、センサーとしては、被処理水の透過率を測定可能な紫外線センサーのほかに、被処理水の濁り具合を測定可能な濁度センサー、純度を測定可能な不純物検出センサーなどであってもよい。要は好適な紫外線照射を行える条件を決定できる程度に被処理水の水質を測定可能なものであればよい。
【0042】
第2および第3の実施形態において、電磁バルブは、完全に被処理水の供給を止めるのではなく、紫外線センサーが検出した紫外線量に基づき、内部空間ごとに被処理水の流速を調整するやり方も考えられる。例えば、被処理水の透過率が低い場合には、紫外線ランプに遠い側の内部空間に流す被処理水の流速を、紫外線ランプに近い側よりも所定だけ遅くするなどである。
【0043】
すなわち、紫外線透過性の窓部材および被処理水を満たす内部空間を備える処理容器と、前記内部空間を第1、第2の内部空間に分割する紫外線透過性の仕切板と、前記窓部材に対向配置され、前記窓部材を介して前記第1および第2の内部空間に紫外線を照射する紫外線ランプと、前記被処理水を介して前記紫外線ランプからの紫外線を受光する紫外線センサーと、前記紫外線センサーが受光した紫外線量に基づき、前記第1および第2の内部空間に供給する前記被処理水の流速を制御する制御部と、を具備したことを特徴とする発明であってもよい。
【0044】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
100 紫外線照射装置
12 処理容器
14 紫外線ランプ
16,161〜166 内部空間
19,191 窓部材
192,193,71〜74 仕切部材
21 底部
26,261〜263 紫外線センサー
31 制御部
521〜523 電磁バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線透過性の窓部材および被処理水を満たす内部空間を備えるとともに、前記内部空間の高さ方向に可動可能な底部を備える処理容器と、
前記窓部材に対向配置され、前記窓部材を介して前記内部空間に紫外線を照射する紫外線ランプと、
前記処理容器内に配置され、前記被処理水を介して前記紫外線ランプからの紫外線を受光する紫外線センサーと、
前記紫外線センサーが受光した紫外線量に基づき、前記底部を移動させ、前記内部空間の高さを調整する制御部と、を具備したことを特徴とする紫外線照射装置。
【請求項2】
紫外線透過性の窓部材および被処理水を満たす内部空間を備える処理容器と、
前記内部空間を第1、第2の内部空間に分割する紫外線透過性の仕切板と、
前記窓部材に対向配置され、前記窓部材を介して前記第1および第2の内部空間に紫外線を照射する紫外線ランプと、
前記被処理水を介して前記紫外線ランプからの紫外線を受光する紫外線センサーと、
前記紫外線センサーが受光した紫外線量に基づき、前記第1または第2の内部空間に前記被処理水を供給するか、前記第1および第2の内部空間に前記被処理水を供給するかを制御する制御部と、を具備したことを特徴とする紫外線照射装置。
【請求項3】
紫外線透過性の窓部材および被処理水を満たす内部空間を備えるとともに、前記内部空間の長さを変更可能な空間変更構造を備えた処理容器と、
前記窓部材を介して前記内部空間に紫外線を照射する紫外線光源と、
前記被処理水の水質を測定可能なセンサーと、
前記センサーで測定された前記被処理水の水質に基づき、前記被処理水の幅方向全域にわたって、前記紫外線光源からの紫外線を照射可能なように前記空間変更構造を制御する制御部と、を具備したことを特徴とする紫外線照射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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