説明

細胞処理液の製造方法、細胞核DNA量測定方法及びその測定に用いるキット

【課題】界面活性剤による裸核化、RNA除去及び蛍光染色を細胞懸濁液に略同時に添加し、一度に進行させる。
【解決手段】細胞懸濁液に、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素をほぼ同時に添加し、所定時間反応させる染色工程と、前記染色工程により染色された細胞懸濁液をフローサイトメータを用いて細胞核DNA量測定を行う分析工程と、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フローサイトメータによる細胞核DNA量測定に供する細胞懸濁液を生成するために用いる細胞処理液の製造方法、細胞核DNA量測定方法及びその測定に用いるキットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、フローサイトメータによる細胞核DNA量測定を行う場合、組織を機械的に破砕して細胞単離を行い、この細胞単離において得られた細胞懸濁液を所定メッシュ径のメッシュにより濾過した後、最初に、界面活性剤による裸核化を行い、次に、RNA除去液を用いたRNA除去を行って、最後に蛍光染色色素による蛍光染色を行っていた。
【0003】
このような測定方法においては、上記界面活性剤による裸核化、RNA除去液を用いたRNA除去、蛍光染色色素による蛍光染色が順を追って行われるものである(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平9−509496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、界面活性剤による裸核化、RNA除去液を用いたRNA除去、蛍光染色色素による蛍光染色を順を追って行う場合には、これらの三工程のために30分程度の時間を要しており、測定者にとって負担となる作業になっていた。
【0006】
本発明は上記のようなフローサイトメータによる細胞核DNA量測定における現状に鑑みなされたもので、その目的は、フローサイトメータによる細胞核DNA量測定に到るまでの時間を短縮することができ、これにより測定者の負担軽減を図るための、細胞処理液の製造方法を提供することである。また、細胞核DNA量測定方法及びその測定に用いるキットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る細胞処理液は、フローサイトメータによる細胞核DNA量測定に供する細胞懸濁液を生成するために、界面活性剤による裸核化、RNA除去液及び蛍光染色の工程前の細胞懸濁液を添加する細胞処理液の製造方法の製造方法であって、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を混和することにより製造することを特徴とする。
【0008】
本発明に係る細胞処理液は、界面活性剤として0.5mlの0.2%Triton X-100/リン酸緩衝液、RNA除去液として1mlの0.1%RNase/リン酸緩衝液、蛍光染色色素として2mlの100μg/ml ヨウ素化プロピジウム(Propidium lodide) /リン酸緩衝液、の比により細胞処理液の製造を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る細胞処理液は、フローサイトメータによる細胞核DNA量測定に供する細胞懸濁液を生成するために、界面活性剤による裸核化、RNA除去液及び蛍光染色の工程前の細胞懸濁液を添加する細胞処理液の製造方法の製造方法であって、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を凍結乾燥することにより製造することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る細胞核DNA量測定方法は、細胞懸濁液に、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素をほぼ同時に添加し、所定時間反応させる染色工程と、前記染色工程により染色された細胞懸濁液をフローサイトメータを用いて細胞核DNA量測定を行う分析工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る細胞核DNA量測定方法は、緩衝液に組織を投入して所定回転数で所定時間をかけて組織破砕を行う機械的破砕による細胞単離工程と、機械的破砕による細胞単離工程において得られた細胞懸濁液を所定メッシュ径のメッシュにより濾過する濾過工程と、細胞懸濁液に、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素をほぼ同時に添加し、所定時間反応させる染色工程と、前記染色工程により染色された細胞懸濁液をフローサイトメータを用いて細胞核DNA量測定を行う分析工程と、を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明に係る細胞核DNA量測定方法は、少なくとも組織、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を混合する混合工程と、前記混合工程により得られた液体をノズルにより吸引・吐出を繰り返し行うピペッティング工程と、前記ピペッティング工程により得られた液体を濾過する濾過工程と、前記濾過工程により得られた細胞懸濁液をフローサイトメータを用いて細胞核DNA量測定を行う分析工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明に係る細胞核DNA量測定を行う方法に用いるキットは、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の細胞処理液を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る細胞処理液の製造方法は、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を混和することにより製造するものであるため、この製造方法により得られた細胞処理液に、界面活性剤による裸核化、RNA除去液及び蛍光染色の工程前の細胞懸濁液を添加すれば良く、界面活性剤による裸核化、RNA除去及び蛍光染色の各処理を一度に進行させることができ、従来、界面活性剤による裸核化、RNA除去液を用いたRNA除去、蛍光染色色素による蛍光染色を順を追って行うことにより要していた時間を短縮化することができ、測定者の負担を軽減する。
【0015】
本発明に係る細胞処理液の製造方法は、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を凍結乾燥することにより製造するものであるため、試薬調整の手間が無く、この製造方法により得られた細胞処理液に、界面活性剤による裸核化、RNA除去液及び蛍光染色の工程前の細胞懸濁液を添加すれば良く、界面活性剤による裸核化、RNA除去及び蛍光染色の各処理を一度に進行させることができ、従来、界面活性剤による裸核化、RNA除去液を用いたRNA除去、蛍光染色色素による蛍光染色を順を追って行うことにより要していた時間を短縮化することができ、測定者の負担を軽減する。
【0016】
本発明に係る細胞核DNA量測定方法では、細胞懸濁液に、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素をほぼ同時に添加し、界面活性剤による裸核化、RNA除去及び蛍光染色の各処理を一度に進行させることができ、従来、界面活性剤による裸核化、RNA除去液を用いたRNA除去、蛍光染色色素による蛍光染色を順を追って行うことにより要していた時間を短縮化することができ、測定者の負担を軽減する。
【0017】
本発明に係る細胞核DNA量測定方法では、少なくとも組織、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を混合し、液体をノズルにより吸引・吐出を繰り返し行うことにより、界面活性剤による裸核化、RNA除去及び蛍光染色の各処理を一度に進行させることができ、従来、界面活性剤による裸核化、RNA除去液を用いたRNA除去、蛍光染色色素による蛍光染色を順を追って行うことにより要していた時間を短縮化することができ、測定者の負担を軽減する。
【0018】
本発明に係る細胞核DNA量測定を行う方法に用いるキットは、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の細胞処理液を含むので、界面活性剤による裸核化、RNA除去及び蛍光染色の各処理を一度に進行させることができ、従来、界面活性剤による裸核化、RNA除去液を用いたRNA除去、蛍光染色色素による蛍光染色を順を追って行うことにより要していた時間を短縮化することができ、測定者の負担を軽減する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る細胞核DNA量測定方法の実施例としてのプロトコルを示すフローチャート。
【図2】フローサイトメータによる細胞核DNA量測定の結果の一例を示す図。
【図3】従来の手法によるフローサイトメータによる細胞核DNA量測定の結果と、本発明実施例によるフローサイトメータによる細胞核DNA量測定の結果との差異を示す図。
【図4】本発明に係る細胞核DNA量測定方法の変形例としてのプロトコルを示すフローチャート。
【図5】本発明に係る細胞核DNA量測定方法における他の実施例としてのプロトコルを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下添付図面を参照して本発明に係るフローサイトメータによる細胞核DNA量測定に供する細胞懸濁液を生成するために用いる細胞処理液の製造方法、この細胞処理液を用いて行う細胞核DNA量測定方法及びその測定に用いるキット、の各実施例を説明する。
【0021】
本実施例では、フローサイトメータによる細胞核DNA量測定に際して、図1に示すフローチャートのプロトコルにより細胞核DNA量測定を行う。まず、組織の機械的破砕を行う組織破砕システムを用いる。この組織破砕システムとしては、フローサイトメータの前処理装置である、例えば、メディマシーン及びメディコン(いずれも、アズワン株式会社製)を用いることができる。
【0022】
上記メディコンに、冷PBS(リン酸緩衝液)を1ml注入して(S11)、予め用意した組織片をメディコンの上部容器に入れて蓋をし、メディコンをメディマシーンにセットして、組織破砕を行う(S12)。この組織破砕においては、例えば回転刃の回転数100rpmで10秒行う。
【0023】
ステップS12の処理後に、メディコンを取り出し、細胞懸濁液を吸引して試験管に移し(S13)、新たな冷リン酸緩衝液をメディコンに1ml注入して(S14)、ステップS12、S13を繰り返す。以上を細胞単離工程と称する。
【0024】
上記の機械的破砕による細胞単離工程において得られ試験管に回収された細胞懸濁液を、例えば100μメッシュ径のメッシュにより濾過する(S15)。これを濾過工程と称する。
【0025】
次に、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を混和することにより細胞処理液を生成する(S16)。この処理を液生成工程と称する。いうまでもなく界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を混和せず、それぞれを別途同時に細胞懸濁液に加えてもよい。液生成工程では、例えば、界面活性剤として0.5mlの0.2%Triton X-100 (Chameleon Reagent製)/リン酸緩衝液、RNA除去液として1mlの0.1%RNase(Worthington Biochemical Corporation製)/リン酸緩衝液、蛍光染色色素として2mlの100μg/ml ヨウ素化プロピジウム(Propidium lodide) /リン酸緩衝液(和光純薬製)、の比により細胞処理液の製造を行う。
【0026】
また、ステップS16の過程については、取り扱いを容易にするため、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素をあらかじめ凍結乾燥しておき、これを用いた細胞処理液を生成する工程(図4のステップS16A)に適用してもよい。例えば、10%Triton X-100/RO水、1%ヨウ素化プロピジウム/RO水、1%RNase/RO水を、1対10対2(体積)の割合で混合した溶液を、65μLずつ試験管に分注し、凍結乾燥機(KYOWA VAC RLE−52ES:共和真空技術製)を用い凍結乾燥を行った。この凍結乾燥した試薬を、使用時に2mLのリン酸緩衝液で溶解し液体に戻すことで、上記ステップS16の液生成工程で生成した細胞処理液と同様に使用する(図4のステップS16A)。
【0027】
なお、ステップS16またはS16Aにおいて用いる界面活性剤としては、Triton X-100の他に、Tween 20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート)、NP-40(polyoxyethylene(9)octyiphenylether)を、蛍光染色色素として、PIの他に、DAPI(4’,6-diamidino-2-phenylindole)など、を用いることも可能である。
【0028】
上記濾過工程により得られた細胞懸濁液を、上記液生成工程により得られた細胞処理液に添加し、例えば所定時間である6分間反応させる(S17)。これを染色工程と称する。この染色工程に用いる細胞処理液は、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素が混和されたものであるから、界面活性化、RNA除去及び蛍光染色が同時進行することになり、反応させるための時間を6分と短縮できている。細胞懸濁液を、界面活性剤、RNA除去液、蛍光染色色素に個別に適用して反応させずに、反応を同時進行させる点においても時間短縮を図っている。
【0029】
上記の染色工程が終了した細胞懸濁液をフローサイトメータによる細胞核DNA量測定に供して結果を得る(S18)。図2に示すように、蛍光強度を横軸にとり、縦軸に細胞数をとって結果を表す場合、G0/G1期の第1ピークと、G2/M期の第2ピークとについて、従来手法と本実施例手法とのn=6の分析を行い比較を行った。それぞれのピークに対して蛍光強度の平均値、変動係数CV、ピークに含まれる細胞の割合を図3に示す。
【0030】
上記図3の結果について、t検定を行って求めた有意確率pを表示してある。この場合、p<0.05で有意差ありとした。これに対し、有意確率pは、p≧0.10828であり、いずれも有意差なしであることが分かる。
【0031】
上記において、ステップS16において細胞処理液を生成しているが、この細胞処理液は、このステップ16より前の濾過工程より前または細胞単離工程より前に液生成工程を行うことにより製造しておいて、染色工程において用いることができる。
【0032】
また、ステップS16において生成した細胞処理液或いはステップS16Aにおいて用いた乾燥凍結した試薬は、予め製造してキットとして、フローサイトメータを用いて細胞核DNA量測定する場合に提供することができる。このキットは、図1のフローチャートによる細胞核DNA量測定方法を行う場合に、ステップS16の工程において生成した細胞処理液に代えて用いることができ、また、ステップS16Aにおいて用いることができる。
【0033】
他の実施例においては、フローサイトメータによる細胞核DNA量測定に際して、図5のフローチャートに示すプロトコルにより細胞核DNA量測定を行う。まず、組織の単離・染色を行うために、界面活性剤Triton X-100(Chameleon Reagent製)、RNA除去液としてRNase(Worthington Biochemical Corporation製)、蛍光染色色素としてヨウ素化プロピジウム(Propidium lodide)及び燐酸緩衝液を混合した組織単離・染色用の溶液を生成する(S21:混合工程)。組織単離・染色用の溶液内に組織を投入し(S22)、混合液体をノズルにより吸引し(S23)・吸引したノズル内の混合液を吐出する(S24)。ステップS23、S24を繰り返すことにより細胞が単離し、また染色が行われる。上記ステップS22と、S23、S24を繰り返す工程を、ピペッティング工程と称す。その後、上記でステップS23、S24を繰り返すことにより得られた液体をメッシュで濾過し、細胞懸濁液を生成する(S25:濾過工程)。濾過工程により得られた細胞懸濁液をフローサイトメトリーによる染色体分析に供して結果を得る(S26:分析工程)。なお、図4のステップS16Aに関する説明において記載した方法により、界面活性剤Triton X-100、RNA除去液、蛍光染色色素を事前に凍結乾燥しておき、燐酸緩衝液により溶解し、組織を投入してもよい。
【0034】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述した実施例に限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内において、多くの設計変更を行うことができる。例えば、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素の内、界面活性剤とRNA除去液を混和し、蛍光染色色素を別途同時又はほぼ同時に細胞懸濁液に添加することにより反応を同時進行させてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フローサイトメータによる細胞核DNA量測定に供する細胞懸濁液を生成するために、
界面活性剤による裸核化、RNA除去液及び蛍光染色の工程前の細胞懸濁液を添加する細胞処理液の製造方法の製造方法であって、
界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を混和することにより製造することを特徴とする細胞処理液の製造方法。
【請求項2】
界面活性剤として0.5mlの0.2%Triton X-100/リン酸緩衝液、RNA除去液として1mlの0.1%RNase/リン酸緩衝液、蛍光染色色素として2mlの100μg/ml Propidium lodide、/リン酸緩衝液の比により細胞処理液の製造を行うことを特徴とする請求項1に記載の細胞処理液の製造方法。
【請求項3】
フローサイトメータによる細胞核DNA量測定に供する細胞懸濁液を生成するために、
界面活性剤による裸核化、RNA除去液及び蛍光染色の工程前の細胞懸濁液を添加する細胞処理液の製造方法の製造方法であって、
界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を凍結乾燥することにより製造することを特徴とする細胞処理液の製造方法。
【請求項4】
細胞懸濁液に、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素をほぼ同時に添加し、所定時間反応させる染色工程と、
前記染色工程により染色された細胞懸濁液をフローサイトメータを用いて細胞核DNA量測定を行う分析工程と、
を含むことを特徴とする細胞核DNA量測定方法。
【請求項5】
緩衝液に組織を投入して所定回転数で所定時間をかけて組織破砕を行う機械的破砕による細胞単離工程と、
機械的破砕による細胞単離工程において得られた細胞懸濁液を所定メッシュ径のメッシュにより濾過する濾過工程と、
細胞懸濁液に、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素をほぼ同時に添加し、所定時間反応させる染色工程と、
前記染色工程により染色された細胞懸濁液をフローサイトメータを用いて細胞核DNA量測定を行う分析工程と、
を含むことを特徴とする細胞核DNA量測定方法。
【請求項6】
少なくとも組織、界面活性剤、RNA除去液及び蛍光染色色素を混合する混合工程と、
前記混合工程により得られた液体をノズルにより吸引・吐出を繰り返し行うピペッティング工程と、
前記ピペッティング工程により得られた液体を濾過する濾過工程と、
前記濾過工程により得られた細胞懸濁液をフローサイトメータを用いて細胞核DNA量測定を行う分析工程と、
を含むことを特徴とする細胞核DNA量測定方法。
【請求項7】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の細胞処理液を含むことを特徴とするフローサイトメータを用いて染色体分析することにより細胞核DNA量測定を行う方法に用いるキット。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−204086(P2010−204086A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−244702(P2009−244702)
【出願日】平成21年10月23日(2009.10.23)
【出願人】(000230962)日本光電工業株式会社 (179)
【Fターム(参考)】