説明

細胞分析用カートリッジ

【課題】カートリッジを小型化するだけでなく、その小型化した構成を生かしてアパーチャ部を簡単且つ安価に構成する。
【解決手段】測定用流路25を、カートリッジ本体201の表面側に設けられた表面側流路部25aと、カートリッジ本体201の裏面側に設けられた裏面側流路部25bと、表面側流路部25a及び裏面側流路部25bを繋げる接続流路部25cとから構成している。そして接続流路部25cにアパーチャ部26を形成するとともに、表面側流路部25aに一方の電極27の液接触部27aを配置し、裏面側流路部25bに他方の電極27の液接触部27aを配置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば血液などの体液を分析する細胞分析用カートリッジに関し、特にコンパクト化が可能な細胞分析用カートリッジに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の細胞分析用カートリッジとしては、特許文献1に示すように、マイクロ血球カウンタ本体に着脱自在に装着されるカートリッジがある。このカートリッジは、液体試料である薄めた検体血液を流通させる測定用流路と、その測定用流路上に設けたアパーチャ部と、そのアパーチャ部を挟む位置に液接触部をそれぞれ配置した一対の電極とを備えている。そしてこのカートリッジは、アパーチャ部を血球等の細胞が通過することによる電極間のインピーダンス変化に基づいて血液分析を行うために用いられる。
【0003】
具体的には測定用流路及びアパーチャ部とは、PMMA等の樹脂基板の平面方向に測定用流路を設けて、当該測定用流路の途中にアパーチャ部を設けるように構成されている。
【0004】
しかしながら、平面方向のみに測定用流路を設ける構成では、測定用流路を長くすればするほどカートリッジの平面サイズが大きくなってしまう。また、一対の電極の液接触部を、アパーチャ部を挟んで平面方向に配置するため、カートリッジの平面サイズをコンパクトするには制限がある。このように従来の構成のカートリッジでは、コンパクト化という市場ニーズに応えることが難しいという問題がある。
【0005】
さらに、アパーチャ部を含めた測定用流路は、樹脂基板の表面に例えばマイクロマシニング加工等の微細加工により溝を形成することによって構成される。ここで、特にアパーチャ部は、計測対象である細胞(例えば血球)のサイズによって適宜定められ、測定結果への影響が大きいことから精度良く形成する必要がある。上記マイクロマシニング加工等の微細加工によって加工する場合には、その製作コストが大きくなってしまい、安価に製作することが難しいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−257768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決すべくなされたものであり、カートリッジを小型化するだけでなく、その小型化した構成を生かしてアパーチャ部を簡単且つ安価に構成することをその主たる所期課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明に係る細胞分析用カートリッジは、細胞を含む被計測液が流れる測定用流路と、その測定用流路上に設けたアパーチャ部と、そのアパーチャ部を挟む位置に液接触部をそれぞれ配置した一対の電極とを備え、前記アパーチャ部を細胞が通過することによる電極間のインピーダンス変化に基づいて細胞分析を行うための細胞分析用カートリッジであって、前記測定用流路が、カートリッジ本体の第1の面側に設けられた第1面側流路部と、前記カートリッジ本体の第2の面側に設けられた第2面側流路部と、前記第1面側流路部及び前記第2面側流路部を繋げる接続流路部とを有し、前記接続流路部に前記アパーチャ部が形成されるとともに、前記第1面側流路部に前記一方の電極の液接触部が配置され、前記第2面側流路部に前記他方の電極の液接触部が配置されていることを特徴とする。
【0009】
このようなものであれば、測定用流路を第1面側流路部、第2面側流路部及び接続流路部から構成することにより、カートリッジ本体の第1面側及び第2面側に測定用流路を形成することができ、細胞分析用カートリッジの平面サイズをコンパクトにすることができる。このとき、接続用流路部にアパーチャ部を設けることにより、一方の電極の液接触部をカートリッジ本体の第1面側に配置し、他方の電極の液接触部をカートリッジ本体の第2面側に配置できることから、カートリッジのコンパクト化を妨げることもない。また、基材にアパーチャ部形成用の微細な溝を加工する必要が無く、接続流路部を形成する貫通孔によってアパーチャ部を構成することができ、アパーチャ部を簡単且つ安価に構成することができる。
【0010】
アパーチャ部の構成を簡単にするとともに部品点数を削減して製造コストを削減するためには、前記アパーチャ部が、前記接続流路部自体の流路断面積を絞ることによって形成されていることが望ましい。
【0011】
また、前記アパーチャ部が、前記接続用流路の第1面側開口又は第2面側開口に設けられたアパーチャ形成部材により形成されていることが望ましい。これならば、第1面側流路部、第2面側流路部及び接続流路部が形成されたカートリッジ本体と、アパーチャ形成部材とを別部品として、異なるサイズのアパーチャ部を有するカートリッジを製作する場合においてもカートリッジ本体を共通化して、アパーチャ形成部材のみを選択すれば良く、部品点数を削減して製造コストを削減することができる。
【発明の効果】
【0012】
このように構成した本発明によれば、カートリッジを小型化するだけでなく、その小型化した構成を生かしてアパーチャ部を簡単且つ安価に構成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態である血球計測装置の構成を概略的に示す全体概略図である。
【図2】同実施形態のカートリッジの斜視図である。
【図3】同実施形態のカートリッジの平面図である
【図4】血液定量位置にあるカートリッジのA−A線断面図である。
【図5】血液導入位置にあるカートリッジのA−A線断面図である。
【図6】同実施形態のカートリッジのB−B線断面図である。
【図7】同実施形態の測定用流路及びアパーチャ部を模式的に示す拡大断面図である。
【図8】同実施形態の試薬容器の構成を示す断面図である。
【図9】同実施形態のスライド体を示す図である。
【図10】同実施形態のカートリッジの大気開放機構の動作を示す図である。
【図11】カートリッジのアパーチャ部の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明に係る体液分析器具を用いた体液分析装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
本実施形態に係る体液分析装置100は、図1に示すように、計測部本体10と、この計測部本体10に着脱自在に装着される体液分析器具である細胞分析用カートリッジ20(以下カートリッジ20という。)を備えている。計測部本体10は、カートリッジ20を装着する装着部11と、カートリッジ20に設けられたスライド体202(後述)をスライド移動等させる駆動部12と、カートリッジ20の内部に被計測液である薄めた検体血液(以下単に希釈血液という。)を流通させるための液供給部13と、カートリッジ20から信号を取り出すためのコネクタ部14と、このコネクタ部14からの電気信号を検出して希釈血液中に含まれる血球を演算する演算部15とを備えている。
【0016】
装着部11は、カートリッジ20の差し込み側端部である先端部の幅及び厚さよりも若干大きく形成され、カートリッジ20の差し込み側端部の形状に合わせて所定の奥行を有するように構成された溝状の凹部11a(図1参照)を備えている。この凹部11aにカートリッジ20が挿入された際に、カートリッジ20を把持する一部分(血液定量部22を含む。)は装着部11の外部に位置する。そして、凹部11aの奥部分には、カートリッジ20の先端部に形成された切欠部21(図2、図3等参照)に嵌合する突出部16が形成されており、この突出部16の表面上に、カートリッジ20に設けた電極27、28、221に接触して電気信号を受信するコネクタ部14の一部(導通部14a)が形成されている。
【0017】
駆動部12は、カートリッジ20のスライド体202に設けられた係止部202a(具体的に係止孔、図3等参照)に係合する係止爪と、当該係合爪をスライド方向に移動させる例えばラックアンドピニオン機構及びモータ等を用いたスライド駆動機構(不図示)を用いて構成されている。そして、駆動部12は、スライド体202を血液定量のための血液定量位置X(図4参照)及び定量された血液を試薬と混合して混合用流路24及び測定用流路25に導入するための血液導入位置Y(図5参照)との間でスライド移動させるものである。なお、後述するが、駆動部12はスライド体202に設けられた貫通針71を試薬容器3側に移動させるものでもある。
【0018】
液供給部13は、吸入ポンプ及びバルブを主体として構成されている。この吸入ポンプは、カートリッジ20を前記装着部11に装着した際に、後述する測定用流路25の終端開口部Hに接続されて、ここを負圧にし、定量された血液及び試薬を、混合用流路24及び測定用流路25内に吸引して導くものである。
【0019】
コネクタ部14は、装着部11の凹部11aの内側と電気的に導通する導通部14aを備えており、カートリッジ20の電極27に、カートリッジ装着時において接触し、前記電極27間に所定の電圧を印加し、その際に発生する電気抵抗の大きさに比例した電流量を電気信号として検出するものである。そして、この電気信号をリード線等の配線を介して演算部15に出力する。
【0020】
演算部15は、コネクタ部14から出力された電気信号をパルス信号に変換し、測定用流路25中に導入された希釈血液中の血球の数および血球の体積値として出力する電気回路(不図示)を備えている。そして、前述のように出力された血球の数および血球の体積についての信号は、ディスプレイ101等に出力される。
【0021】
次に、カートリッジ20の詳細な構成について図2〜図9を参照しつつ説明する。
【0022】
図2及び図3に示すように、カートリッジ20は原則的に1回限りの使い捨てのものであり、その挿入方向における先端側に断面略矩形状の切欠部21を備えると共に、この先端側から前記挿入方向について遠ざかる側の端部の略中央付近に、表面に開口した血液導入口22aを有する血液定量部22を備えている。また、このカートリッジ20は、前記血液定量部22により定量された血液を希釈するための試薬容器3が装着される容器ホルダ部23と、定量された血液及び試薬容器3からの試薬を混合して撹拌するための混合用流路24と、当該混合用流路24により混合して形成された希釈血液に含まれる血球の数を計測するための測定用流路25とを備えている。
【0023】
血液定量部22は、図4及び図5に示すように、血液導入口22aに連続して形成された概略直線状の上流側毛細管流路22b及び上流側毛細管流路22bと空間S1(後述のスライド体202のスライド通路を形成する空間)を挟んで形成された概略直線状の下流側毛細管流路22cを有するカートリッジ本体201と、空間S1内にスライド可能に設けられ、上流側毛細管流路22b及び下流側毛細管流路22cを連通するとともに、血液導入口22aから導入された血液を定量する所定の流路容量を有する定量用毛細管流路22dが形成されたスライド体202とからなる。
【0024】
この構成において、スライド体202は、挿入方向側先端部に形成された係止部202aに駆動部12の係止爪が係合されて、当該駆動部12により、定量用毛細管流路22dが上流側毛細管流路22b及び下流側毛細管流路22cに連通する血液定量位置X(図4)と、定量用毛細管流路22dが後述する表面側接続流路部24c1及び裏面側接続流路部24c2を連通する血液導入位置Y(図5)との間でスライド移動する。なお、定量用毛細管流路22d、表面側接続流路部24c1及び裏面側接続流路部24c2が連通した状態で、それらにより表面側流路部24a及び裏面側流路部24bを接続する接続流路部24cが形成される。
【0025】
ここで、定量用毛細管流路22dが血液で満たされたことを検出するために、図2、図3に示すように、下流側毛細管流路22cの下流側に血液の到達の有無を検出するための液体センサ221が設けられている。この液体センサ221は、電極により構成されており、下流側毛細管流路22cの下流側開口の全部又は一部を塞ぐように設けられた液接触部221aと、この液接触部221aから引き出されたリード線(不図示)と、このリード線を介して液接触部221aに電気的に導通するように切欠部21下方のカートリッジ表面に表出させた信号取出部221bとから構成されている。
【0026】
容器ホルダ部23は、分析用液体容器たる試薬容器3が着脱可能に装着されるものである。具体的に容器ホルダ部23は、図3〜図6に示すように、カートリッジ本体201の肉厚部201Aに設けられて試薬容器3を横方向(挿入方向に直交する方向)から挿入して収容する容器収容部231と、当該容器収容部231の底壁から延出して設けられ、容器収容部231に収容された試薬容器3のシール部32を貫通する試薬導出針232とを備えている。試薬導出針232は、その内部流路が容器ホルダ部23の表面側(つまり、カートリッジ本体201の肉厚部201Aの表面側)に形成された混合用流路24(表面側流路部24a)に連通している。
【0027】
ここで試薬容器3は、所定量の分析用液体たる試薬が収容されるものであり、図8に示すように、当該試薬を外部に導出可能にする開口部31aが底壁に形成された容器本体31と、その開口部31aを封止するシール部32と、このシール部32の外側に設けられた概略円筒状をなすガイド部33とを備えている。
【0028】
容器本体31は概略回転体形状をなし、径方向寸法よりも軸方向寸法の方が大きく、底壁が漏斗形状をなすものである。そして、開口部31aは、底壁の略中央部に形成されている。また、ガイド部33は、シール部32の周囲を覆うように設けられており、シール部32に試薬導出針232を挿通するための案内をするとともに、試薬導出針232がシール部32を挿通する際に試薬導出針232の外側周面と略液密に接触するものである。本実施形態の試薬容器3は、例えばポリプロプレン等の樹脂製であり、容器本体31、シール部32及びガイド部33が一体成型により形成されている。試薬容器3の上部は開口しており、この開口から試薬を収容した後にアルミフィルム等の封止部材である封止フィルム34により密閉されている。
【0029】
混合用流路24は、カートリッジ本体201の肉厚部201Aの第1の面である表面側及び第2の面である裏面側に形成されて、スライド体202の定量用毛細管流路22dにより定量された血液と、試薬容器3からの試薬とを混合して撹拌するものである。具体的に混合用流路24は、図4〜図6に示すように、容器ホルダ部23の容器収容部231の側壁表面側に形成された第1面側流路部である表面側流路部24aと、当該容器収容部231の側壁裏面側に形成された第2面側流路部である裏面側流路部24bと、容器収容部231の側壁厚み方向に形成されて表面側流路部24a及び裏面側流路部24bを繋げる接続流路部24cとからなる。
【0030】
表面側流路部24aは、容器収容部231の側壁表面側において挿入方向と直交する方向に形成されている。また、表面側流路部24aは、その上流側開口が試薬導出針232の内部流路に連通するとともに、その下流側開口が接続流路部24cの上流側開口に連通している。
【0031】
裏面側流路部24bは、表面側流路部24aと同様に、容器収容部231の側壁裏面側において挿入方向と直交する方向に形成されている。また、裏面側流路部24bは、その上流側開口が接続流路部24cの下流側開口に連通するとともに、その下流側開口が測定用流路25の上流側開口に連通している。さらに、このように構成された表面側流路部24aの下流側開口及び裏面側流路部24bの上流側開口は、平面視において実質的に重なるように形成されている。
【0032】
接続流路部24cは、その上流側開口が表面側流路部24aの下流側開口に連通するとともに、その下流側開口が裏面側流路部24bの上流側開口に連通して、表面側流路部24a及び裏面側流路部24bを厚み方向に接続する。
【0033】
具体的に接続流路部24cは、表面側流路部24aの下流側開口に連通する表面側接続流路部24c1と、当該表面側接続流路部24c1と前記空間S1(スライド体202のスライド通路を形成する空間)を挟んで形成された裏面側流路部24bの上流側開口に連通する裏面側接続流路部24c2と、空間S1内にスライド可能に設けられたスライド体202の定量用毛細管流路22dとから構成される。表面側接続流路部24c1は、一端が表面側流路部24aに連通するとともに他端が空間S1に開口する。また、裏面側接続流路部24c2は、一端が空間S1に開口するとともに他端が裏面側流路部24bに連通する。
【0034】
つまり、スライド体202が血液定量位置Xにある場合には、接続流路部24cが形成されないので、表面側流路部24a及び裏面側流路部24bは連通せず(図4参照)、スライド体202が血液導入位置Yにある場合には、接続流路部24cが形成されて、表面側流路部24a及び裏面側流路部24bが連通する(図5参照)。このようにスライド体202が血液導入位置Yとなると、接続流路部24cが形成されるとともに、混合用流路24内に定量された血液が導入されることになる。この状態において、液供給部13の吸引により、試薬容器3に挿入された試薬導出針232の内部流路から表面側流路部24a、接続流路部24c及び裏面側流路部24bに試薬が導入される。そして、液供給部13のポンプの吸引、吐出動作により混合用流路24内において定量された血液と試薬とが混合されて希釈血液が生成される。
【0035】
また、カートリッジ本体201の肉厚部201Aは、図6に示すように、肉厚部の表面に表面側流路部24a用の有底溝41及び裏面側に裏面側流路部24b用の有底溝42が形成された例えばPMMA製の基材40と、その基材40の表面及び裏面上に接着シートを介して貼り合わされるPET製のカバー部材たる表面側フィルム51及び裏面側フィルム52とから構成される。なお基材40の肉厚部には血液定量部22及び容器ホルダ部23が形成されている。
【0036】
このように、混合用流路24を表面側流路部24a、裏面側流路部24b及び接続流路部24cから構成することにより、カートリッジ本体201の厚み方向に混合用流路24を形成することができ、混合用流路24の容量を可及的に大きくしながらも、カートリッジ20の平面サイズをコンパクトにしている。特に本実施形態では、カートリッジ本体201の肉厚部201Aである容器ホルダ部23の側壁に、当該側壁の厚み方向に表面側流路部24a及び裏面側流路部24bを形成しているので、混合用流路24の容積を可及的に大きくすることができる。また、混合用流路24の容量を可及的に大きくできることから、体液と希釈液とを均一に混合できるようになり、体液の分析精度を向上させることができる。
【0037】
測定用流路25は、図4〜図7に示すように、カートリッジ本体201の肉厚部201Aの挿入側の側面に連設された測定流路形成部である平板状肉薄部201Bの裏面側に形成されている。この平板状肉薄部201Bは、その裏面がカートリッジ本体201の肉厚部201Aの裏面と面一となるように形成されている。
【0038】
具体的に測定用流路25は、図6に示すように、肉薄部101Bの第1の面である表面側に形成された第1面側流路部である表面側流路部25aと、当該肉薄部101Bの第2の面である裏面側に形成された第2面側流路部である裏面側流路部25bと、肉薄部101Bの厚み方向に形成されて表面側流路部25a及び裏面側流路部25bを繋げる接続流路部25cとからなる。
【0039】
表面側流路部は、その上流側開口が混合用流路24の表面側流路部24aに連通するとともに、その下流側開口が接続流路部25cの上流側開口に連通している。
【0040】
裏面側流路部25bは、その上流側開口が接続流路部25cの下流側開口に連通するとともに、その下流側開口がカートリッジ本体201の表面に開口した開口部Hに連通している。
【0041】
接続流路部25cは、表面側流路部25a及び裏面側流路部25bを仕切る隔壁に、その厚み方向に形成されている。そして、その上流側開口が表面側流路部25aの下流側開口に連通するとともに、その下流側開口が裏面側流路25bの上流側開口に連通して、表面側流路部25a及び裏面側流路部25bを厚み方向に接続する。
【0042】
そして、本実施形態のカートリッジにおいて、図6及び図7に示すように、接続流路部25cにアパーチャ部26が形成されるとともに、このアパーチャ部26の両側流路部である表面側流路部25a及び裏面側流路部25bに、アパーチャ部26を挟むように検出部たる一対の電極27が配置されている。この電極27は、表面側流路部25aに配置された表面側電極271と、裏面側流路部25bに配置された裏面側電極272とからなる。そして、表面側電極271は、測定用流路25の表面側流路部25aの内壁に面するようにそれぞれ形成された液接触部271aと、この液接触部271aから引き出されたリード線(不図示)と、このリード線を介して液接触部271aに電気的に導通するように切欠部21上方のカートリッジ表面に表出させた信号取出部271bとから構成されている。また、裏面側電極272は、測定用流路25の裏面側流路部25bの内壁に面するようにそれぞれ形成された液接触部272aと、この液接触部272aから引き出されたリード線(不図示)と、このリード線を介して液接触部272aに電気的に導通するように切欠部21上方のカートリッジ表面に表出させた信号取出部272bとから構成されている。なお、表面側電極271及び裏面側電極272の信号取出部271b、272bは、カートリッジ20を計測部本体10に装着した際に、コネクタ部14の導通部14aに電気的に接触するように構成されている。
【0043】
また、カートリッジ本体201の肉薄部201Bは、図7に示すように、肉薄部の表面に表面側流路部25a用の有底溝43及び裏面側に裏面側流路部25b用の有底溝44が形成された例えばPMMA製の基材40と、その基材40の表面及び裏面上に接着シートを介して貼り合わされるPET製のカバー部材たる表面側フィルム53及び裏面側フィルム54とから構成される。そして、電極27、28は、カートリッジ内部の構成及び組み立てを簡単にするため、表面側フィルム及び裏面側フィルム上に形成されており、基材40に対して表面側フィルム及び裏面側フィルムを貼り合わせることにより、測定用流路部25a及び裏面側流路部25bが形成されるとともに、その流路部25a、25bに電極27、28が配置されるようにしている。なお、本実施形態では、基材40の肉厚部及び肉薄部の裏面が面一であり、裏面側フィルム52及び裏面側フィルム54は1つのフィルムである。
【0044】
ここで接続流路部25cに設けられたアパーチャ部26は、接続流路部25c自体の流路断面積を絞ることによって形成している(図7参照)。つまり、接続流路部25cの流路は、その表面側開口から中央部に行くに連れて縮径するとともに、当該中央部から裏面側開口に行くに連れて拡径する。この構成により接続流路部25cはその中央部が最小開口部となり、アパーチャ部26が形成される。例えばアパーチャ部26の最小開口部を45μm×40μmの矩形状の開口としている。これにより接続流路部25cそのものをアパーチャ部26とできるため、アパーチャ部26の構成を簡単にするとともに部品点数を削減して製造コストを削減することができる。なお、アパーチャ部26を形成するための最小開口部の大きさは、計測対象である細胞(本実施形態においては血球)のサイズによって適宜定めることができる。
【0045】
また、前記下流側電極272における液接触部272aの下流側には、第2の電極28を設けている。第2の電極28は、液接触部272aからの流路容量が予め定めた一定容量となる下流側(具体的には測定用流路25の終端から所定距離上流側)に設けた液検出部(不図示)と、この液検出部から引き出されたリード線(不図示)と、このリード線の終端に連続し、前記信号取出部27bの側方に設けた検出信号出力部28bとから構成されており、希釈血液が液検出部に到達したことを検出する液面センサとして作用する。
【0046】
つまり、液接触部272aと接触した後に測定用流路25中を進む希釈血液が、この液検出部に接触すると電気信号が発生し、この電気信号は液検出部から引き出されたリード線を介して検出信号出力部28bに送られ、これによって希釈血液が測定用流路25内の所定の到達位置に到達したことが計測部本体10に伝わる。このように、希釈血液が測定用流路25内の前記所定位置に到達したことが検出された際に、液供給部13による希釈血液の供給を停止することで、希釈血液が流路終端の開口部Hに到達して溢れることを防止できるようにしてある。
【0047】
そして本実施形態のカートリッジ20は、図3に示すように、容器ホルダ部23に収容された試薬容器3の封止フィルム34を貫通して当該試薬容器3を大気開放する大気開放機構7を有している。
【0048】
この大気開放機構7は、容器ホルダ部23に保持された試薬容器3の封止フィルム34を貫通する貫通部材たる貫通針71と、貫通針71を封止フィルム34の面方向に直交する方向に移動させる第1移動機構72と、前記貫通針71を前記封止フィルム34の面方向に移動させる第2移動機構73とを有する。
【0049】
貫通針71は、保持体であるスライド体202の挿入方向先端側において、試薬容器3側を向くように設けられている。スライド体202は、図9に示すように、前記空間S1(スライド通路)を形成するカートリッジ本体201の側壁内面に接触してスライドする被ガイド部202mと、当該被ガイド部202mから挿入方向に延び設けられ、被ガイド部202mよりも肉薄である延出部202nとからなる。この延出部202nの試薬容器3側に貫通針71が設けられており、その貫通針71よりも先端側に前出した係止部202aが形成されている。
【0050】
第1移動機構72は、図10に示すように、貫通針71を封止フィルム34の面外方向上方である孔あけ位置P、及び当該孔あけ位置Pから封止フィルム34の面外方向に直交する方向(つまり挿入方向、封止フィルム34の面方向)に離間した退避位置Qの間で移動可能とするものである。なお、退避位置Qは、貫通針71が封止フィルム34の面外方向上方には無い位置であり、本実施形態では血液定量位置Xである。
【0051】
具体的に第1移動機構72は、スライド体202の被ガイド部202mと、カートリッジ本体201に設けられたガイド部であるスライド通路とからなる。この第1移動機構72によりスライド体202は挿入方向に沿って試薬容器3に対して進退移動する。つまり試薬容器3の封止フィルム34の面外方向は、封止フィルム34の外面が向く方向であり、封止フィルム34の面方向に直交する方向である。
【0052】
このように構成された第1移動機構72によりスライド体202は、前述した駆動部12により駆動される。つまり、駆動部12の係止爪をスライド体202の係止部202aに係止させて、スライド体202を退避位置Qから孔あけ位置Pに移動させる(図10参照)。
【0053】
つまりスライド体202には、定量用毛細管流路22dと貫通針71が設けられることになる。ここで、定量用毛細管流路22dが血液定量位置X(上流側毛細管流路22b、定量用毛細管流路22d及び下流側毛細管流路22cが連通する位置)となるスライド体202の位置と、貫通針71が退避位置Qとなるスライド体202の位置とは同一である。また、定量用毛細管流路22dが血液導入位置Y(定量用毛細管流路22dが測定用流路25と連通する位置)となるスライド体202の位置と、貫通針71が孔あけ位置Pとなるスライド体202の位置とは同一である。
【0054】
第2移動機構73は、図10に示すように、第1移動機構72により孔あけ位置Pとされた貫通針71を、封止フィルム34に向かって移動させて貫通針71が封止フィルム34を貫通する貫通位置Rに移動可能とするものである。なお、貫通位置Rとは貫通針71が封止フィルム34を挿通し、試薬容器3が大気開放される位置である。
【0055】
具体的に第2移動機構73は、前記スライド体202において被ガイド部202mと貫通針71を保持する保持部との間に設けられた撓み部からなる。ここで本実施形態の撓み部は、延出部202nの弾性変形による撓みを利用している。
【0056】
このように構成された第2移動機構73によりスライド体202は、前述した駆動部12により駆動される。つまり、駆動部12の係止爪をスライド体202の係止部202aに係止させて、当該係止爪を試薬容器3側に移動させることによって、スライド体202の延出部202nを試薬容器3側に押し込むことにより、貫通針71を孔あけ位置Pから貫通位置Rに移動させる(図10参照)。
【0057】
このように構成した大気開放機構により、貫通孔71による封止フィルム34の貫通動作を、封止フィルム34の面方向に直交する方向に沿って退避位置Qから孔あけ位置Pに移動し、その後貫通位置Rに移動するようにできる。これにより、貫通動作前においては貫通孔71が退避位置Qにあることから、貫通動作前において貫通針71が不意に封止フィルム34に接触することを防止できる。したがって、貫通針71により封止フィルム34が不意に破れて試薬が漏れることを防止することができる。
【0058】
また、スライド体202は、退避位置Qにおいて、封止フィルム34の面方向上方に位置して、当該封止フィルム34を外部から保護するカバー部を有する。本実施形態では、延出部202nのうち貫通針71よりも先端側(係止部202aが設けられた部分)がカバー部として機能する。これにより、貫通針71が退避位置Qにある状態において、貫通針71以外の外部からの接触により封止フィルム34が破れてしまうことを防止することができる。
【0059】
<計測手順について>
次に、このような体液分析装置100を用いて、希釈血液中の血球数および血球のサイズを計測する手順を、以下に説明する。
【0060】
まず、カートリッジ本体201の容器ホルダ部23内に試薬容器3を入れる。このとき、容器ホルダ部23の試薬導出針232はシール部32を挿通していない状態である。また、カートリッジ本体201に対するスライド体202の位置は、血液定量位置Xである。この状態で、カートリッジ20を計測部本体10に装着する。その後、試薬容器3が容器ホルダ部23に装着されて、試薬導出針232がシール部32を挿通する。なお、このとき、カートリッジ本体201の表面に形成された信号取出部27b、検出信号出力部28bおよび信号取出部221bは、コネクタ部14の導通部14aと接触し、この導通部14aよりカートリッジ本体201の液体センサ221、第1の電極27および第2の電極28に対して所定の電圧を印加するように、微量な電流を供給する。
【0061】
その後、計測部本体10の外部に出ているカートリッジ本体201の血液導入口22aに血液を付着させる。そうすると上流側毛細管流路22b、定量用毛細管流路22d及び下流側毛細管流路22cの毛細管現象により付着された血液が内部に導入される。このとき下流側毛細管流路22cの下流側開口に設けられた液体センサ221からの検出信号を取得して、計測部本体10は下流側毛細管流路22cに血液が到達したかを判断する。下流側毛細管流路22cに血液が到達したと判断した場合に、計測部本体10は、スライド体202を血液定量位置Xから血液導入位置Yにスライドさせる。このとき、定量用毛細管流路22dの外部にある血液は、上流側毛細管流路22bを形成する形成壁部及び下流側毛細管流路22cを形成する形成壁部により擦り切られて、定量用毛細管流路22dに保持されている血液のみが血液導入位置Yに移動することになる。
【0062】
またこのとき、計測部本体10は、スライド体202の延出部202nを試薬容器3側に押し込むことで、貫通針71により試薬容器3の封止フィルム34を貫通させて、試薬容器3を大気開放させる。
【0063】
スライド体202を血液導入位置Yに移動した後、液供給部13が作動して、混合用流路24内が負圧になり、当該混合用流路24内に試薬容器3から試薬が吸引される。その後、液供給部13は、ポンプを吸引動作及び吐出動作することにより、混合用流路24内及び/又は試薬容器3内で血液及び試薬を混合する。混合後、液供給部13により希釈血液が測定用流路25内に吸引される。
【0064】
測定用流路25内に供給された希釈血液が、アパーチャ部26を通過して、一対の液接触部27aそれぞれに到達すると、コネクタ部14は、信号取出部27cを介して、これら液接触部27a間の電気抵抗値を電気信号として検出する。この電気信号は、アパーチャ部26を通過する希釈血液中の血球の数および体積(径)に基づいて変化する電気抵抗値に比例したパルス信号となっており、コネクタ部14はこの電気信号から所定時間の間にアパーチャ部26を通過した希釈血液中の血球の数および体積を算出し、ディスプレイ101等に出力する。なお、前記所定時間の間とは、例えば下流側電極272の液接触部272aに到達した時点から第2の電極28の液検出部に到達するまでの間である。
【0065】
また、測定用流路25内に供給された希釈血液が、下流側電極272の液接触部272aが設けられた位置を通過し、さらに、第2の電極の液検出部が設けられた位置まで到達すると、検出信号出力部28bを介して、第2の電極28の電気抵抗値を電気信号として検出する。この電気信号がコネクタ部14において検出されると、演算を停止するとともに、切り替えバルブを作動させて、開口部Hを、液供給部13から切り替え、大気に連通させる。このことにより開口部Hを大気圧に戻し、希釈血液の吸引を停止する。
【0066】
このように、希釈血液中の血球の数を計測し終わると、カートリッジ20を装着部11より取り外し、希釈血液を収容した状態のカートリッジ20を焼却等の所定の処理によって廃棄する。
【0067】
<本実施形態の効果>
このように構成した本実施形態に係る体液分析装置100によれば、測定用流路25を表面側流路部25a、裏面側流路部25b及び接続流路部25cから構成することにより、カートリッジ本体201の表面側及び裏面側に測定用流路25を形成することができ、カートリッジ20の平面サイズをコンパクトにすることができる。このとき、接続用流路部25cにアパーチャ部26を設けることにより、一方の電極271の液接触部271aをカートリッジ本体201の表面側に配置し、他方の電極272の液接触部272aをカートリッジ本体201の裏面側に配置できることから、カートリッジ20のコンパクト化を妨げることもない。また、基材40にアパーチャ部形成用の微細な溝を加工する必要が無く、接続流路部25cを形成する貫通孔によってアパーチャ部26を構成することができ、アパーチャ部26を簡単且つ安価に構成することができる。
【0068】
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0069】
例えば、アパーチャ部の形成方法としては、前記実施形態の他に、図11に示すように、接続流路部25cの上流側又は下流側に所定サイズ(例えば45μm×40μmの矩形)の貫通孔を有するアパーチャ形成部材261を配置することにより構成しても良い。アパーチャ形成部材261によりアパーチャ部26を形成する場合には、例えばPETシートに貫通孔を形成するようにしても良いし(図11(a)参照)、シリコン基板に例えば異方性エッチングを施すことにより概略矩形状の貫通孔を形成するようにしても良い(図11(b)参照)。なお、シリコン基板の貫通孔のサイズを約45μm角とするためにはシリコン基板の厚みを約50μmとする。また、シリコン基板に貫通孔を形成して構成されるアパーチャ部26において、アパーチャ部下流における希釈血液のよどみを防止するために、エッチングされたシリコン基板の裏面同士を貼り合わせることによりアパーチャ部26を形成しても良い(図11(c)参照)。
【0070】
また、前記実施形態のアパーチャ部は、接続流路部自体の流路断面積を絞ることによって形成しているが、接続流路部の流路断面積を絞ることなく、接続流路部自体からアパーチャ部を形成するようにしても良い。
【0071】
また、前記実施形態では接続流路部24cが表面側接続流路部24c1、定量用毛細管流路22d及び裏面側接続流路部24c2から構成され、接続流路部24cを用いて定量された血液を混合用流路24に導入するように構成しているが、これに限られない。つまり、接続流路部24cを用いて定量された血液を導入しないように構成し、接続流路部24cを表面側流路部24a及び裏面側流路部24bの接続にのみ用いるようにしても良い。
【0072】
また、前記実施形態の混合用流路24が容器ホルダ部23の表面側及び裏面側にのみ形成されるものであったが、カートリッジ本体201の肉薄部にわたって形成しても良い。
【0073】
さらに、前記実施形態の測定用流路25をカートリッジ本体の肉厚部、つまり容器ホルダ部の表面側及び裏面側に形成しても良い。
【0074】
その上、前記実施形態では、測定用流路及び混合用流路の第1面側流路部及び第2面側流路部それぞれが、表面側流路部及び裏面側流路部であったが、その他の側面を第1の面又は第2の面として、当該側面に第1面側流路部又は第2面側流路部を形成しても良い。
【0075】
加えて、前記実施形態では、血球計数に用いるものであったが、その他、被計測液中に含まれる細胞等の粒子の分析用途(例えば粒度分布分析等)に用いるものであっても良い。
【0076】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0077】
100 ・・・体液分析装置
20 ・・・カートリッジ(細胞分析用カートリッジ)
201 ・・・カートリッジ本体
25 ・・・測定用流路
25a ・・・表面側流路部
25b ・・・裏面側流路部
25c ・・・接続流路部
26 ・・・アパーチャ部
27 ・・・検出部
27a ・・・液接触部
261 ・・・アパーチャ形成部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞を含む被計測液が流れる測定用流路と、その測定用流路上に設けたアパーチャ部と、そのアパーチャ部を挟む位置に液接触部をそれぞれ配置した一対の電極とを備え、前記アパーチャ部を細胞が通過することによる電極間のインピーダンス変化に基づいて細胞分析を行うための細胞分析用カートリッジであって、
前記測定用流路が、カートリッジ本体の第1の面側に設けられた第1面側流路部と、前記カートリッジ本体の第2の面側に設けられた第2面側流路部と、前記第1面側流路部及び前記第2面側流路部を繋げる接続流路部とを有し、
前記接続流路部に前記アパーチャ部が形成されるとともに、前記第1面側流路部に前記一方の電極の液接触部が配置され、前記第2面側流路部に前記他方の電極の液接触部が配置されている細胞分析用カートリッジ。
【請求項2】
前記アパーチャ部が、前記接続流路部自体の流路断面積を絞ることによって形成されている請求項1記載の細胞分析用カートリッジ。
【請求項3】
前記アパーチャ部が、前記接続用流路の第1面側開口又は第2面側開口に設けられたアパーチャ形成部材により形成されている請求項1記載の細胞分析用カートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−42426(P2012−42426A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186258(P2010−186258)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(000155023)株式会社堀場製作所 (638)
【Fターム(参考)】