説明

細胞分離装置および細胞分離システム

【課題】塊がほぐれた安定した品質の細胞を取得する。
【解決手段】細胞懸濁液を収容する有底円筒状の遠心容器1を所定の揺動軸線A回りに揺動自在に支持可能な回転アームと、前記揺動軸線に対して離間した回転軸線A回りに回転アームを回転させるモータと、モータの作動により回転中の回転アームによって支持された遠心容器1に接触可能に配置され、遠心容器1の底部3を振動させる環状部材41とを備える細胞分離装置20を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞分離装置および細胞分離システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、生体組織に含まれる脂肪由来幹細胞(以下、単に「細胞」という。)を取り出す際に、消化酵素により脂肪を消化した後、遠心分離により細胞と他の成分とを分離する細胞分離装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。一般的に、細胞分離装置は、細胞懸濁液を収容した遠心容器を回転させて細胞懸濁液に遠心力を作用させることにより、細胞懸濁液内に含有される細胞と他の成分とを比重差によって分離する。
【0003】
細胞懸濁液に遠心力を作用させると、他の成分より比重が重い細胞は容器の底部に塊状に押し固められて堆積する。特許文献1に記載の細胞分離装置は、遠心分離によって容器の底部に堆積した塊状の細胞をシリンジでピペッティングすることにより、細胞を懸濁して回収することとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2005/012480号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ピペッティングでは塊状の細胞を十分にほぐすことができず、回収した最終生成物の中に細胞の塊が残ることがある。この場合、細胞の塊がそのまま患者に移植されるのは好ましくない。一方、フィルターを用いて細胞の塊を除去したのでは、治療に必要な細胞数が減ってしまうという問題がある。さらに、細胞の塊があると消化酵素の洗浄効率が低減するという不都合もある。
【0006】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、塊がほぐれた安定した品質の細胞を取得することができる細胞分離装置および細胞分離システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、有底円筒状の遠心容器を所定の揺動軸線回りに揺動自在に支持可能な回転アームと、前記揺動軸線に対して離間した回転軸線回りに前記回転アームを回転させる回転駆動部と、該回転駆動部の作動により回転中の前記回転アームによって支持された前記遠心容器に接触可能に配置され、該遠心容器の底部を振動させる接触部材とを備える細胞分離装置を提供する。
【0008】
本発明によれば、回転駆動部の作動により、遠心容器を支持させた回転アームが回転すると、遠心容器が回転軸線回りに回転させられ、その底部が半径方向外方に向かうように揺動軸線回りに揺動させられる。遠心容器に細胞懸濁液を収容して回転駆動部を作動させれば、遠心容器内の細胞懸濁液に半径方向外方に向かう遠心力が作用し、細胞が比重差により他の成分と分離されて遠心容器の底部に塊状に押し固められて堆積する。
【0009】
本発明に係る細胞分離装置は、遠心容器を接触部材に接触させた状態で回転させてその底部を振動させることにより、底部に堆積している細胞に振動を与えることができる。これにより、細胞の塊をほぐし、安定した品質の細胞を取得することができる。
【0010】
上記発明においては、前記接触部材が、前記遠心容器との接触箇所に凹凸を有することとしてもよい。
このように構成することで、回転中の遠心容器が接触部材の凹凸と接触する度に、遠心容器の底部に堆積している細胞に振動を与えることとができる。これにより、細胞の塊をより効率的にほぐすことができる。
【0011】
また、上記発明においては、前記接触部材が、前記遠心容器の前記底部に接触可能に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、接触部材により遠心容器の底部を直接振動させ、底部に堆積している細胞と底部との間で物理的衝撃を生じさせることができる。これにより、細胞の塊をより効率的にほぐすことができる。
【0012】
本発明は、有底円筒状の遠心容器を内部に収容可能な筒状に形成され、該遠心容器の底部側に配置される一端が閉塞された保持部と、該保持部を所定の揺動軸線回りに揺動可能に支持する回転アームと、前記揺動軸線に対して離間した回転軸線回りに前記回転アームを回転させる回転駆動部と、該回転駆動部の作動により回転中の前記回転アームによって支持された前記保持部に接触可能に配置され、該保持部の閉塞された一端を振動させる接触部材とを備える細胞分離装置を提供する。
【0013】
本発明によれば、回転駆動部の作動により回転アームが回転すると、保持部が回転軸線回りに回転させられ、その閉塞された一端が半径方向外方に向かうように揺動軸線回りに揺動させられる。細胞懸濁液が注入された遠心容器を保持部に収容して回転駆動部を作動させれば、保持部とともに遠心容器がその底部を半径方向外方に向かうように揺動軸線回りに揺動させられることにより、遠心容器内の細胞懸濁液に半径方向外方に向かう遠心力が作用する。これにより、細胞懸濁液内に含有される細胞が比重差により他の成分と分離され、遠心容器の底部に塊状に押し固められて堆積する。
【0014】
本発明に係る細胞分離装置は、保持部を接触部材に接触させた状態で回転させて保持部の閉塞された一端を振動させることにより、遠心容器の底部も振動させてその底部に堆積している細胞に振動を与えることができる。これにより、細胞の塊をほぐし、安定した品質の細胞を取得することができる。
【0015】
上記発明においては、前記接触部材が、前記保持部との接触箇所に凹凸を有することとしてもよい。
このように構成することで、回転中の保持部が接触部材の凹凸に接触する度に、遠心容器の底部に堆積している細胞に振動を与え、塊をより効率的にほぐすことができる。
【0016】
また、上記発明においては、前記接触部材が、前記保持部の閉塞された前記一端に接触可能に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、接触部材により保持部の閉塞された一端を直接振動させ、遠心容器の底部とその底部に堆積している細胞との間で物理的衝撃を生じさせることができる。
【0017】
また、上記発明においては、前記接触部材が、前記回転軸線方向に移動可能に配置されていることとしてもよい。
このように構成することで、遠心容器に振動を与えないときは接触部材を遠心容器から回転軸線方向に遠ざけて、遠心容器に振動を与えるのを回避することができる。これにより、例えば、遠心分離後、細胞懸濁液の上清を排出する前に、接触部材によって遠心容器の底部が振動するのを防止し、細胞が上清に混ざり上清とともに排出されるのを防ぐことができる。
【0018】
本発明は、細胞懸濁液を収容する有底円筒状の遠心容器と、上記いずれかの細胞分離装置とを備える細胞分離システムを提供する。
本発明によれば、細胞分離装置により、遠心容器を回転させながらその底部を振動させて細胞の塊をほぐすことができ、安定した品質の細胞を取得することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、塊がほぐれた安定した品質の細胞を取得することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る細胞分離システムの概略構成図である。
【図2】図1の遠心容器と環状部材を回転軸線Aに対して直交する方向に見た概略図である。
【図3】環状部材が回転軸線方向に移動する様子を示した図である。
【図4】図2の遠心容器と環状部材とが接触する様子を拡大した拡大図である。
【図5】図1の細胞分離システムにより細胞を濃縮して回収する工程を示すフローチャートである。
【図6】図1の細胞分離システムにより細胞を酵素洗浄する工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態に係る細胞分離装置および細胞分離システムについて、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る細胞分離システム100は、図1および図2に示すように、有底円筒状の2つの遠心容器1と、これらの遠心容器1を各遠心容器1から離れた回転軸線A回りに回転させる細胞分離装置20とを備えている。
【0022】
遠心容器1は、一端を閉塞する底部3と、他端に開口する開口部5とを備え、深さ方向の途中位置から底部3にかけて次第に先細になる略円錐形状に形成されている。また、遠心容器1は、蓋部材11によって開口部5が閉塞されることにより、内部が密閉されるようになっている。
【0023】
蓋部材11には、最終生成物としての細胞を吸引する細胞吸引管13および洗浄液を供給したり上清を吸引したりする共通配管15が固定されている。これらの細胞吸引管13と共通配管15は、共通配管15が細胞吸引管13の半径方向外方に同心に配置された2重管状に形成され、それぞれ蓋部材11の中央を貫通して遠心容器1の内部に挿入されている。
【0024】
細胞分離装置20は、内部にモータ(回転駆動部)21を収容するベース22と、ベース22により鉛直方向に支持され、モータ21によりベース22に対して回転軸線A回りに回転駆動させられる回転軸23と、回転軸23に固定され、回転軸線Aに対して直交する方向に延びる梁状の回転アーム25と、遠心容器1を内部に収容可能なバケット(保持部)31と、回転アーム25の両端に設けられ、バケット31を揺動可能に支持する水平な2つの揺動軸(揺動軸線)27とを備えている。
【0025】
バケット31は、軸方向の一端を閉塞する底部33を有し、内壁が遠心容器1の形状に沿って筒状に成形されている。バケット31は、回転軸23が回転することにより、回転アーム25とともに回転軸線A回りに回転させられ、遠心力の作用により底部33が半径方向外方に向かうように揺動軸27回りに揺動するようになっている。すなわち、バケット31は、静止時には回転軸線A方向下方に底部33を向けた姿勢で支持され、回転時には半径方向外方に底部33を向けるように姿勢を変化させて支持されるようになっている。
【0026】
また、細胞分離装置20には、バケット31に接触可能に配置される円環状の環状部材(接触部材)41が設けられている。環状部材41は、図3および図4に示すように、回転軸23に対して同心に配置され、回転軸線A方向に移動可能に設けられている。また、環状部材41は、円錐状に傾斜した側面43を有し、回転軸線A方向のほぼ下方に底部3を向けた姿勢の2つのバケット31に対して、その側面43をそれぞれの底部33に接触させることができるようになっている。
【0027】
環状部材41の側面43には、例えば、深さ5mm程度の複数のディンプル(凹凸)45が周方向の略全域にわたり約5mm間隔で形成されている。この側面43におけるディンプル45の部分は、金属あるいはプラスチック等の適度な硬度を有する素材により形成されている。
【0028】
次に、このように構成された本実施形態に係る細胞分離装置20および細胞分離システム100の作用について、図5のフローチャートを参照して以下に説明する。
本実施形態に係る細胞分離装置20および細胞分離システム100を用いて細胞懸濁液から塊をほぐして細胞を回収するには、まず、消化酵素により処理した細胞懸濁液をペリスタポンプやシリンジポンプ等を用いて遠心容器1に注入する(ステップSA1)。この段階では、図3に示すように、遠心容器1は、回転軸線A方向下方に底部3を向けた姿勢で静止させておく。また、環状部材41は、バケット31から回転軸線A方向に離れた位置に退避させておく。
【0029】
次に、モータ21を作動させ、遠心容器1を回転軸線A回りに回転させることにより、遠心容器1内の細胞懸濁液を遠心分離する(ステップSA2)。遠心分離は、例えば、400rpmで3分間行う。モータ21の作動により、回転軸23と共に回転アーム25が回転すると、遠心力によりバケット31が揺動軸27回りに揺動し、回転軸線A方向下方に底部33を向けた姿勢から半径方向外方に底部33を向けるように姿勢を変化させる。
【0030】
バケット31の姿勢が変化することにより、バケット31に収容されている遠心容器1もバケット31とともに半径方向外方に底部3を向けた姿勢に変化し、回転軸線A回りに回転させられる。そして、遠心容器1内の細胞懸濁液に遠心力が作用することにより、細胞と他の成分とが比重差によって遠心容器1の深さ方向に積層状態に分離される。具体的には、比重の大きな細胞が遠心容器1の底部3に集められて塊状に堆積し、比重の小さい他の成分が細胞の上層に集められる。
【0031】
次に、モータ21の駆動を一旦停止し、遠心容器1を静止状態に戻す。そして、共通配管15により遠心容器1内の上清を吸引し、遠心容器1の外部に排出する(ステップSA3)。この場合において、環状部材41をバケット31から離れた位置に退避させておくことで、細胞濃縮後、上清を排出する前にバケット31が環状部材41に接触するのを防ぐことができる。これにより、遠心容器1が振動して細胞が上清に混ざり、上清とともに細胞が排出されるのを防ぐことができる。
【0032】
続いて、環状部材41を回転軸線A方向に移動させ、それぞれのバケット31の底部33に側面43を接触させた状態に配置する(ステップSA4)。このとき、環状部材41によりバケット31の底部33が半径方向外方に若干押し上げられた状態になっていてもよい。
【0033】
次に、モータ21を作動させ、遠心容器1を回転軸線A回りに回転させることにより、遠心容器1内の細胞を懸濁する(ステップSA5)。細胞懸濁は、バケット31が底部33を環状部材41の側面43に接触させたまま回転するように、底部33を回転軸線A方向のほぼ下方に向けた姿勢が維持される回転数で行う。例えば、回転数は216rpm(0.2m/s)とする。また、この回転数で遠心容器1を10回転させる。
【0034】
バケット31を環状部材41の側面43に底部33を接触させながら回転させることにより、バケット31の底部33が振動し、これに伴いバケット31の内部に収容されている遠心容器1の底部3にも振動が伝えられる。これにより、遠心容器1の底部3に堆積している細胞に振動を与え、細胞の塊をほぐすことができる。
【0035】
この場合において、環状部材41をバケット31の底部33に接触させることで、バケット31の底部33を直接振動させて、遠心容器1の底部3と細胞との間で物理的衝撃を生じさせることができる。また、バケット31の底部33が環状部材41の複数のディンプル45と接触する度に、遠心容器1の底部3を振動させることができる。これにより、細胞に小刻みに振動を与えることができ、塊をより効率的にほぐすことができる。
【0036】
次に、モータ21の駆動を停止し、遠心容器1を静止状態に戻す。そして、遠心容器1の細胞吸引管13にシリンジ(図示略)を接続し、塊がほぐれた細胞を回収する(ステップSA6)。懸濁液をピペッティングにより攪拌し、細胞を吸引し易くすることとしてもよい。
【0037】
以上説明したように、本実施形態に係る細胞分離装置20および細胞分離システム100によれば、バケット31を環状部材41に接触させたまま回転させて遠心容器1の底部3を振動させることにより、その底部3に堆積している細胞に振動を与え、細胞の塊をほぐすことができる。これにより、安定した品質の細胞を取得することができる。
【0038】
本実施形態においては、バケット31の底部33に環状部材41を接触させることとしたが、バケット31に環状部材41を接触させて底部33を振動させることができればよく、バケット31の底部33以外の箇所に環状部材41を接触させることとしてもよい。また、接触部材として、環状部材41を例示して説明したが、回転中のバケット31が接触して底部3が振動するものであればよく、例えば、接触部材が円板形状や傘形状等に形成されていてもよい。
【0039】
また、接触部材とバケット31との接触面に形成された凹凸として、複数のディンプル45を例示して説明したが、遠心容器1の底部3を小刻みに振動させるものであればよい。例えば、環状部材41とバケット31との接触面が、ディンプル45と同じように周方向の略全域にわたり複数の小さな半球状の突起を有することとしてもよいし、あるいは、洗濯板のようなぎざぎざの凹凸、トタン板のような波状の凹凸、網目のような隙間による凹凸、ブラシ状の凹凸、かまぼこ型の凹凸等を有することとしてもよい。網目のような隙間による凹凸は、例えば、ステンレス、シリコン、金属またはプラスチック等により形成することとしてもよい。
【0040】
また、本実施形態においては、細胞の濃縮時に遠心容器1の底部3に振動を与えて塊をほぐす場合について説明したが、第3の変形例としては、図6のフローチャートに示すように、細胞の酵素洗浄時に遠心容器1の底部3に環状部材41を接触させて振動を与えることとしてもよい。この場合、ステップSA5の細胞懸濁において、例えば、216rpm(0.2m/s)で遠心容器1を3回転させ、その後、遠心容器1の洗浄液を入れ替えて(ステップSB6)、ステップSA1〜ステップSB6の工程を3回繰り返すこととすればよい。塊をほぐしながら細胞を洗浄することで、不純物(脂肪や酵素等)を効率的に除去し洗浄効率を向上することができる。
【0041】
また、本実施形態は以下のように変形することができる。
例えば、本実施形態においては、遠心容器1を収容したバケット31の底部33に環状部材41を接触させることとしたが、第1の変形例としては、例えば、バケット31の軸方向の両端を開口させて遠心容器1の底部3をその開口から外部に突出させることとし、遠心容器1の底部3に環状部材41を直接接触させることとしてもよい。このようにすることで、遠心容器1の底部3を直接振動させて、底部3と細胞との間で物理的衝撃を生じ易くすることができる。
【0042】
また、第2の変形例としては、例えば、細胞分離装置100がバケット31を備えず、回転アーム25の両端に設けられた揺動軸17により遠心容器1を揺動可能に直接支持することとしてもよい。この場合、遠心容器1の底部3に環状部材41を接触させると、細胞に対してより効果的に振動を与えることができる。
【符号の説明】
【0043】
1 遠心容器
3 底部
20 細胞分離装置
21 モータ(回転駆動部)
25 回転アーム
27 揺動軸(揺動軸線)
31 バケット(保持部)
33 底部
41 環状部材(接触部材)
45 ディンプル(凹凸)
100 細胞分離システム
A 回転軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底円筒状の遠心容器を所定の揺動軸線回りに揺動自在に支持可能な回転アームと、
前記揺動軸線に対して離間した回転軸線回りに前記回転アームを回転させる回転駆動部と、
該回転駆動部の作動により回転中の前記回転アームによって支持された前記遠心容器に接触可能に配置され、該遠心容器の底部を振動させる接触部材とを備える細胞分離装置。
【請求項2】
前記接触部材が、前記遠心容器との接触箇所に凹凸を有する請求項1に記載の細胞分離装置。
【請求項3】
前記接触部材が、前記遠心容器の前記底部に接触可能に配置されている請求項1または請求項2に記載の細胞分離装置。
【請求項4】
有底円筒状の遠心容器を内部に収容可能な筒状に形成され、該遠心容器の底部側に配置される一端が閉塞された保持部と、
該保持部を所定の揺動軸線回りに揺動可能に支持する回転アームと、
前記揺動軸線に対して離間した回転軸線回りに前記回転アームを回転させる回転駆動部と、
該回転駆動部の作動により回転中の前記回転アームによって支持された前記保持部に接触可能に配置され、該保持部の閉塞された一端を振動させる接触部材とを備える細胞分離装置。
【請求項5】
前記接触部材が、前記保持部との接触箇所に凹凸を有する請求項4に記載の細胞分離装置。
【請求項6】
前記接触部材が、前記保持部の閉塞された前記一端に接触可能に配置されている請求項4または請求項5に記載の細胞分離装置。
【請求項7】
前記接触部材が、前記回転軸線方向に移動可能に配置されている請求項1から請求項6のいずれかに記載の細胞分離装置。
【請求項8】
細胞懸濁液を収容する有底円筒状の遠心容器と、
請求項1から請求項7のいずれかに記載の細胞分離装置とを備える細胞分離システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−95559(P2012−95559A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244227(P2010−244227)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】