説明

細胞培養の改善

本発明は、ほ乳動物細胞培養における組換えタンパク質、例えば抗体を製造する改善された方法及び組成物を記述する。また、本発明は、ほ乳動物細胞培養におけるタンパク質生産性の改善に使用することができる、改善された産生培地を含めた改善された細胞培地、供給溶液、及び組合せ供給液を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
A部、B部及びC部を含み、
a)A部は、以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤及び単糖グルコースを含まない、改変基本培地から本質的になり、
b)B部は無機鉄源から本質的になり、
c)C部は、組換え増殖因子、緩衝剤、重量オスモル濃度調節剤、エネルギー源、及び少なくとも2種類の非動物加水分解物を含む、
無血清細胞培地。
【請求項2】
A部が、非鉄(II)金属イオン、ビタミン、又は両方の組合せを更に含む、請求項1に記載の細胞培地。
【請求項3】
B部の無機鉄源がクエン酸鉄(III)である、請求項1に記載の細胞培地。
【請求項4】
最終溶液濃度約122.5mg/L又は0.5mMのクエン酸鉄(III)を含む、請求項3に記載の細胞培地。
【請求項5】
C部の組換え増殖因子が、インスリン又は組換え類似体IGF−1、及びインスリンとIGF−1の組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の細胞培地。
【請求項6】
約4mg/Lから13mg/Lのインスリン又はその組換え類似体を含む、請求項5に記載の細胞培地。
【請求項7】
改変基本培地から除外される緩衝剤がHEPES緩衝剤である、請求項1に記載の細胞培地。
【請求項8】
C部の緩衝剤が、リン酸緩衝剤、HEPES及び炭酸水素ナトリウムを含む、請求項1に記載の細胞培地。
【請求項9】
約1.6g/L炭酸水素ナトリウムを含む、請求項8に記載の細胞培地。
【請求項10】
約1.8g/L HEPESを含む、請求項8に記載の細胞培地。
【請求項11】
リン酸緩衝剤が、約0.01から0.5g/Lのリン酸ナトリウム及びリン酸水素ナトリウムを含む、請求項8に記載の細胞培地。
【請求項12】
C部が、アスパラギン、グルタミン、又はグルタミンとアスパラギンを更に含む、請求項1に記載の細胞培地。
【請求項13】
C部の重量オスモル濃度調節剤がNaClである、請求項1に記載の細胞培地。
【請求項14】
約1.0から6.5g/LのNaClを含む、請求項13に記載の細胞培地。
【請求項15】
C部のエネルギー源が単糖である、請求項1に記載の細胞培地。
【請求項16】
単糖が、グルコース、マルトース、マンノース、ガラクトース及びフルクトースからなる群から選択される、請求項15に記載の細胞培地。
【請求項17】
グルコースがD−グルコースである、請求項16に記載の細胞培地。
【請求項18】
約7.0g/L以下のグルコースを含む、請求項17に記載の細胞培地。
【請求項19】
C部の少なくとも2種類の非動物系加水分解物が、植物系加水分解物、及び動物系でも植物系でもない加水分解物である、請求項1に記載の細胞培地。
【請求項20】
植物系加水分解物がダイズ系加水分解物である、請求項19に記載の細胞培地。
【請求項21】
動物系でも植物系でもない加水分解物が酵母系加水分解物である、請求項19に記載の細胞培地。
【請求項22】
メトトレキサートを更に含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の細胞培地。
【請求項23】
約100nMから5000nMのメトトレキサートを含む、請求項22に記載の細胞培地。
【請求項24】
細胞保護剤又は界面活性剤を更に含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の細胞培地。
【請求項25】
界面活性剤がメチルセルロース又はPluronicポリオールである、請求項24に記載の細胞培地。
【請求項26】
PluronicポリオールがPluronic F−68である、請求項25に記載の細胞培地。
【請求項27】
約1.0g/L Pluronic F−68を含む、請求項26に記載の細胞培地。
【請求項28】
L−グルタミンを更に含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の細胞培地。
【請求項29】
pHが7.1から7.3の範囲である、請求項1から21のいずれか一項に記載の細胞培地。
【請求項30】
重量オスモル濃度が320から450mOsm/kgの範囲である、請求項1から21のいずれか一項に記載の細胞培地。
【請求項31】
請求項1から21のいずれか一項に記載の細胞培地中でほ乳動物細胞を培養することを含む、タンパク質を製造する方法。
【請求項32】
ほ乳動物細胞がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
タンパク質が抗体である、請求項31又は32に記載の方法。
【請求項34】
抗体が、抗TNFα抗体、抗IL−12抗体、抗IL−18抗体及び抗EPO受容体(EPO−R)抗体からなる群から選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
a)基本培地、
b)約8−12ml/kg又は116−126mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約2−6mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約2−5g/kg無水グルコース、
e)約0.1−0.5g/kg L−グルタミン、
f)約1−3g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約0.01−0.05g/kg NaHPO・HO、
h)約0.4から0.5g/kg NaHPO・7HO、及び
i)約1.0−3.0g/kg酵母系加水分解物
を含む、無血清細胞培地。
【請求項36】
a)基本培地、
b)約10.0ml/kg又は122mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約4.0mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約3.5g/kg無水グルコース、
e)約0.29g/kg L−グルタミン、
f)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約0.03g/kg NaHPO・HO、
h)約0.43から0.44g/kg NaHPO・7HO、及び
i)約2.0g/kg酵母系加水分解物
を含む、請求項35に記載の細胞培地。
【請求項37】
約2.50mL/kgメトトレキサートを更に含む、請求項35又は36に記載の細胞培地。
【請求項38】
a)請求項35又は36に記載の培地中で、タンパク質をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養すること、及び
b)タンパク質が製造されるように、(a)の培養物を細胞培養産生培地に移送すること
を含む、タンパク質を製造する方法。
【請求項39】
タンパク質を細胞培養産生培地から単離することを更に含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
タンパク質が抗体である、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
抗体がD2E7(アダリムマブ)である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
a)以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤及び単糖グルコースを含まない、改変基本培地、
b)約8から12ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約4から8mL/kg又は10から14mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約5から9g/kg無水グルコース、
e)約0.5から0.7g/kg L−グルタミン、
f)約1から2g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約1から2g/kg HEPES、
h)約2から3g/kg NaCl、
i)約0.5から2g/kg Pluronic F−68、
j)約0.01から0.1g/kg NaHPO・HO、
k)約0.4から0.5g/kg NaHPO・7HO、
l)約8から12g/kg酵母系加水分解物、及び
m)約60から70g/kg植物系加水分解物
を含む、無血清細胞培養産生培地。
【請求項43】
細胞培地が、
a)約10.0ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
b)約6.0mL/kg又は12mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約7.0g/kg無水グルコース、
d)約0.58から0.59g/kg L−グルタミン、
e)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、
f)約1.8g/kg HEPES、
g)約2.4から2.5g/kg NaCl、
h)約1.0g/kg Pluronic F−68、
i)約0.03から0.04g/kg NaHPO・HO、
j)約0.43から0.44g/kg NaHPO・7HO、
k)約10.7g/kg酵母系加水分解物、及び
l)約6.9から7.0g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項42に記載の細胞培養産生培地。
【請求項44】
約7.10から7.20のpHを有する、請求項42又は43に記載の細胞培養産生培地。
【請求項45】
約373から403mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する、請求項42又は43に記載の細胞培養産生培地。
【請求項46】
a)以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤及び単糖グルコースを含まない、改変基本培地、
b)約8から12ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約3から5mL/kg又は6から8mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約5から9g/kg無水グルコース、
e)約0.1から2g/kg L−グルタミン、
f)約1から2g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約1から2g/kg HEPES、
h)約2から3g/kg NaCl、
i)約0.1から2g/kg Pluronic F−68、
j)約0.01から0.1g/kg NaHPO・HO、
k)約0.4から0.5g/kg NaHPO・7HO、
l)約0.4から0.5g/kg L−アスパラギン一水和物、
m)約2から6g/kg酵母系加水分解物、及び
n)約2から4g/kg植物系加水分解物
を含む、無血清細胞培地。
【請求項47】
細胞培地が、
a)約10.0ml/kg又は122.45mg/kgクエン酸鉄(III)、
b)約3.8から3.9mL/kg又は7.8mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約7.0g/kg無水グルコース、
d)約0.8から0.9g/kg L−グルタミン、
e)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、
f)約1.8g/kg HEPES、
g)約2.6から2.7g/kg NaCl、
h)約1.0g/kg Pluronic F−68、
i)約0.03から0.04g/kg NaHPO・HO、
j)約0.43から0.44g/kg NaHPO・7HO、
k)約0.45g/kg L−アスパラギン一水和物、
l)約4.0g/kg酵母系加水分解物、及び
m)約2.6g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項46に記載の細胞培地。
【請求項48】
約2.50mL/kgメトトレキサートを更に含む、請求項42から27のいずれか一項に記載の細胞培地。
【請求項49】
請求項42から47のいずれか一項に記載の細胞培地中で、抗体をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養することを含む、タンパク質を製造する方法。
【請求項50】
ほ乳動物細胞がCHO細胞である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
タンパク質が抗体である、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
抗体が抗TNFα抗体又は抗EPO−R抗体である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
抗TNFα抗体が完全ヒト抗TNFα抗体である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
完全ヒト抗TNFα抗体がD2E7(アダリムマブ)である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
a)以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤及び単糖グルコースを含まない、改変基本培地、
b)約8から10ml/kg又は120から130mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約3から5mL/kg又は7.8mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約5から9g/kg無水グルコース、
e)約0.8から0.9g/kg L−グルタミン、
f)約0.3から0.5g/kg L−アスパラギン一水和物、
g)約1から2g/kg炭酸水素ナトリウム、
h)約1から2g/kg HEPES、
i)約2から3g/kg NaCl、
j)約0.5から2g/kg Pluronic F−68、
k)約0.01から0.1g/kg NaHPO・HO、
l)約0.1から1.0g/kg NaHPO・7HO、
m)約2から6g/kg酵母系加水分解物、及び
n)約2から4g/kg植物系加水分解物
を含む、無血清細胞培地。
【請求項56】
a)約10ml/kg又は122mg/Lクエン酸鉄(III)、
b)約3.8から3.9mL/kg又は7.8mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約7.0g/kg無水グルコース、
d)約0.87から0.88g/kg L−グルタミン、
e)約0.45g/kg L−アスパラギン一水和物、
f)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約1.8g/kg HEPES、
h)約2.67から2.68g/kg NaCl、
i)約1.0g/kg Pluronic F−68、
j)約0.03から0.04g/kg NaHPO・HO、
k)約0.43から0.44g/kg NaHPO4・7HO、
l)約4.0g/kg酵母系加水分解物、及び
m)約2.6g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項55に記載の細胞培地。
【請求項57】
メトトレキサートを更に含む、請求項55又は56に記載の細胞培地。
【請求項58】
a)基本細胞増殖培地、
b)約8から12ml/kg又は120から130mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約2から6mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約150から250g/kg無水グルコース、
e)約0.1から0.5g/kg L−グルタミン、
f)約1から2g/kg炭酸水素ナトリウム、及び
g)約5から15g/kg酵母系加水分解物
を含む、無血清細胞培地。
【請求項59】
a)約10ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
b)約4mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約200g/kg無水グルコース、
d)約0.29から0.30g/kg L−グルタミン、
e)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、及び
f)約11g/kg酵母系加水分解物
を含む、請求項58に記載の細胞培地。
【請求項60】
メトトレキサートを更に含む、請求項58又は59に記載の細胞培地。
【請求項61】
請求項55から60のいずれか一項に記載の細胞培地中で、タンパク質をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養することを含む、タンパク質を製造する方法。
【請求項62】
タンパク質が抗体である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
ほ乳動物細胞がCHO細胞である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
核酸が完全ヒト抗IL−12抗体をコードする、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
完全ヒト抗IL−12抗体がABT−874である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
a)基本細胞増殖培地、
b)約8から12ml/kg又は120から130mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約2から6mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約1から3g/kg無水グルコース、
e)約0.1から1g/kg L−グルタミン、
f)約1から2g/kg炭酸水素ナトリウム、及び
g)約1から4g/kg酵母系加水分解物
を含む、無血清細胞培地。
【請求項67】
a)約10ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
b)約4mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約1.5g/kg無水グルコース、
d)約0.29から0.30g/kg L−グルタミン、
e)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、及び
f)約2g/kg酵母系加水分解物
を含む、請求項66に記載の細胞培地。
【請求項68】
メトトレキサートを更に含む、請求項66又は67に記載の細胞培地。
【請求項69】
約7.10から7.30のpHを有する、請求項66又は67に記載の細胞培地。
【請求項70】
約300から340mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する、請求項66又は67に記載の細胞培地。
【請求項71】
少なくとも8g/kgの酵母系加水分解物を含む、請求項66又は67に記載の細胞培地。
【請求項72】
請求項62から65のいずれか一項に記載の細胞培地中で、抗体をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養することを含む、タンパク質を製造する方法。
【請求項73】
タンパク質が抗体である、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
ほ乳動物細胞がCHO細胞である、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
核酸が抗IL−12抗体又は抗EPO−R抗体をコードする、請求項72に記載の方法。
【請求項76】
完全ヒト抗IL−12抗体がABT−874である、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
a)以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤及び単糖グルコースを含まない、改変基本培地、
b)約8から12ml/kg又は120から130mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約2.5から4.5mL/kg又は7.8mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約5から9g/kg無水グルコース、
e)約0.5から1g/kg L−グルタミン、
f)約0.1から1g/kg L−アスパラギン一水和物、
g)約1から2g/kg炭酸水素ナトリウム、
h)約1から2g/kg HEPES、
i)約1から4g/kg NaCl、
j)約0.1から2g/kg Pluronic F−68、
k)約0.01から0.1g/kg NaHPO・HO、
l)約0.1から1.0g/kg NaHPO・7HO、
m)約2から6g/kg酵母系加水分解物、及び
n)約2から6g/kg植物系加水分解物
を含む、細胞培地。
【請求項78】
a)約10ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
b)約3.8から3.9mL/kg又は7.8mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約7.0g/kg無水グルコース、
d)約0.87から0.88g/kg L−グルタミン、
e)約0.45g/kg L−アスパラギン一水和物、
f)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約1.8g/kg HEPES、
h)約2.67g/kg NaCl、
i)約1.0g/kg Pluronic F−68、
j)約0.03から0.04g/kg NaHPO・HO、
k)約0.43から0.44g/kg NaHPO・7HO、
l)約4.0g/kg酵母系加水分解物、及び
m)約2.6g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項77に記載の細胞培地。
【請求項79】
約7.10から7.20のpHを有する、請求項77又は78に記載の細胞培地。
【請求項80】
約373から403mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する、請求項77又は78に記載の細胞培地。
【請求項81】
a)以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、HEPES緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤及び単糖グルコースを除去するように改変された、改変基本培地、
b)約8から12ml/kg又は120から130mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約4から8mL/kg又は10から14mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約5から9g/kg無水グルコース、
e)約0.1から1g/kg L−グルタミン、
f)約1から2g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約1から2g/kg HEPES、
h)約1から3g/kg NaCl、
i)約0.5から2g/kg Pluronic F−68、
j)約0.01から0.1g/kg NaHPO・HO、
k)約0.1から1g/kg NaHPO・7HO、
l)約8から12g/kg酵母系加水分解物、及び
m)約6から8g/kg植物系加水分解物
を含む、細胞培養産生培地。
【請求項82】
a)約10ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
b)約6.0mL/kg又は12mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約7.0g/kg無水グルコース、
d)約0.58から0.59g/kg L−グルタミン、
e)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、
f)約1.8g/kg HEPES、
g)約2.45g/kg NaCl、
h)約1.0g/kg Pluronic F−68、
i)約0.03から0.04g/kg NaHPO・HO、
j)約0.43から0.44g/kg NaHPO・7HO、
k)約10.7g/kg酵母系加水分解物、及び
l)約6.9から7.0g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項81に記載の細胞培養産生培地。
【請求項83】
約7.10から7.20のpHを有する、請求項80又は81に記載の細胞培養産生培地。
【請求項84】
約373から403mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する、請求項80又は81に記載の細胞培養産生培地。
【請求項85】
a)以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤及び単糖グルコースを含まない、改変基本培地、
b)約8から12ml/kg又は110から130mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約4から8mL/kg又は11から15mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約5から9g/kg無水グルコース、
e)約0.1から1g/kg L−グルタミン、
f)約1から2g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約1から2g/kg HEPES、
h)約1から3g/kg NaCl、
i)約0.1から2g/kg Pluronic F−68、
j)約0.01から0.1g/kg NaHPO・HO、
k)約0.1から1g/kg NaHPO・7HO、
l)約12から16g/kg酵母系加水分解物、及び
m)約8から10g/kg植物系加水分解物
を含む、細胞培養産生培地。
【請求項86】
a)約10ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
b)約6.5mL/kg又は13mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約7.0g/kg無水グルコース、
d)約0.58から0.59g/kg L−グルタミン、
e)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、
f)約1.8g/kg HEPES、
g)約2.45g/kg NaCl、
h)約1.0g/kg Pluronic F−68、
i)約0.03から0.04g/kg NaHPO・HO、
j)約0.43から0.44g/kg NaHPO・7HO、
k)約14.2から14.3g/kg酵母系加水分解物、及び
l)約9.2から9.3g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項85に記載の細胞培養産生培地。
【請求項87】
メトトレキサートを更に含む、請求項81から86のいずれか一項に記載の細胞培養産生培地。
【請求項88】
請求項81から86のいずれか一項に記載の細胞培養産生培地中で、抗体をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養することを含む、抗体を製造する方法。
【請求項89】
ほ乳動物細胞がCHO細胞である、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
核酸が抗IL−18抗体をコードする、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
植物系加水分解物がダイズ系加水分解物である、請求項35、36、42、43、46、47、55、56、77、78、81、82、85又は86のいずれか一項に記載の細胞培地。
【請求項92】
請求項1から30、35から37、42から48、55から60、66から71、及び81から87のいずれか一項に記載の細胞培地中のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞。
【請求項93】
タンパク質が製造されるように、
a)細胞培養産生培地を含む細胞培養物中で、タンパク質をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養すること、及び
b)ある期間中、加水分解物濃縮溶液及び基本濃縮溶液を細胞培養物に添加することによって、ほ乳動物細胞を培養すること
を含み、
加水分解物濃縮溶液が少なくとも2種類の非動物系加水分解物を含む、
タンパク質を製造する流加培養法。
【請求項94】
基本濃縮溶液が高濃度基本培地を含む、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
基本濃縮溶液が、基本培地、アスパラギン及びグルコースを含む、請求項93に記載の方法。
【請求項96】
基本培地がPF CHOである、請求項94又は95に記載の方法。
【請求項97】
ほ乳動物細胞がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である、請求項93から96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
タンパク質が抗体である、請求項93から96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
抗体が、抗TNFα抗体、抗IL−12抗体、抗IL−18抗体及び抗EPO受容体(EPO−R)抗体からなる群から選択される、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
加水分解物濃縮溶液が、植物由来でも動物由来でもない第1の加水分解物と、第2の植物系加水分解物とを含む、請求項93から96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
植物由来でも動物由来でもない加水分解物、及び植物系加水分解物が、酵母系加水分解物である、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
植物系加水分解物がダイズ系加水分解物である、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
抗TNFα抗体が製造されるように、
a)細胞培養産生培地を含む細胞培養物中で、抗TNFα抗体をコードする核酸を含むチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を培養すること、及び
b)ある期間中、加水分解物濃縮溶液及び基本濃縮溶液を細胞培養物に添加することによって、CHO細胞を培養すること
を含み、
基本濃縮溶液が基本培地、アスパラギン及びグルコースを含み、
加水分解物濃縮溶液が少なくとも2種類の非動物系加水分解物を含む、
抗TNFα抗体を製造する流加培養法。
【請求項104】
抗TNFα抗体が製造されるように、
a)少なくとも2.0g/Lのグルコースを含む細胞培養産生培地を含む細胞培養物中で、抗TNFα抗体をコードする核酸を含むCHO細胞を培養すること(グルコース濃度は、少なくとも2.0g/Lのグルコース濃度を維持するのに必要なグルコースを細胞培養産生培地に添加することによって調節される。)、及び
b)ある期間中、加水分解物濃縮溶液及び基本濃縮溶液を細胞培養物に添加することによって、CHO細胞を培養すること
を含み、
基本濃縮溶液が基本培地、アスパラギン及びグルコースを含み、
加水分解物濃縮溶液が少なくとも2種類の非動物系加水分解物を含む、
抗TNFα抗体を製造する流加培養法。
【請求項105】
抗TNFα抗体を回収することを更に含む、請求項103又は104に記載の方法。
【請求項106】
細胞培養物が約32から38℃の温度で培養される、請求項103又は104に記載の方法。
【請求項107】
培養温度が約35℃である、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
細胞培養産生培地が溶存酸素20から65%で維持される、請求項103又は104に記載の方法。
【請求項109】
細胞培養産生培地が溶存酸素約30%で維持される、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
細胞培養産生培地の重量オスモル濃度が、培養を通して500mOsm以下に維持される、請求項103又は104に記載の方法。
【請求項111】
加水分解物濃縮溶液が、植物由来でも動物由来でもない第1の加水分解物と、第2の植物系加水分解物とを含む、請求項103又は104に記載の方法。
【請求項112】
植物由来でも動物由来でもない加水分解物、及び植物系加水分解物が、酵母系加水分解物である、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
植物系加水分解物がダイズ系加水分解物である、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
加水分解物濃縮溶液が、約50−280g/kgのダイズ系加水分解物と、約75−300g/kgの酵母系加水分解物とから本質的になる、請求項103又は104に記載の方法。
【請求項115】
基本培地がPF CHOである、請求項103又は104に記載の方法。
【請求項116】
基本濃縮溶液が約9.0から10.5のpHを有する、請求項103又は104に記載の方法。
【請求項117】
期間が約9から15日間である、請求項103から116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項118】
期間が約12日間である、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
基本濃縮溶液が、期間の以下の日、すなわち4日目、6日目、9日目及び11日目の少なくとも1日に細胞培養産生培地に添加される、請求項103から116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
加水分解物濃縮溶液が、期間の4日目、7日目、又は4日目と7日目に細胞培養産生培地に添加される、請求項103から116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
細胞培養産生培地のpHをpH線形勾配に従って調節することを更に含み、pH線形勾配が約7.1から7.2のpHから出発し、約6.9の最終pHである、請求項103から116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項122】
pH線形勾配が少なくとも約24時間調節される、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
pH線形勾配が少なくとも約48時間調節される、請求項121に記載の方法。
【請求項124】
pH線形勾配が約72時間調節される、請求項121に記載の方法。
【請求項125】
細胞培養産生培地が、
a)以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤及び単糖グルコースを含まない、改変基本培地、
b)約8から10ml/kg又は110から130mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約4から8mL/kg又は10から14mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約5から9g/kg無水グルコース、
e)約0.1から1g/kg L−グルタミン、
f)約1から3g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約1から3g/kg HEPES、
h)約2から3g/kg NaCl、
i)約0.1から2g/kg Pluronic F−68、
j)約0.01から0.1g/kg NaHPO−HO、
k)約0.1から0.1g/kg NaHPO−7HO、
l)約8から12g/kg酵母系加水分解物、及び
m)約6から8g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項103又は104に記載の方法。
【請求項126】
細胞培養産生培地が、
a)約10.0ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
b)約6.0mL/kg又は12mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約7.0g/kg無水グルコース、
d)約0.58から0.59g/kg L−グルタミン、
e)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、
f)約1.8g/kg HEPES、
g)約2.45g/kg NaCl、
h)約1.0g/kg Pluronic F−68、
i)約0.03から0.04g/kg NaHPO−HO、
j)約0.43から0.44g/kg NaHPO−7HO、
k)約10.7g/kg酵母系加水分解物、及び
l)約6.9から7.0g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
ほ乳動物細胞がCHO細胞である、請求項103から126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
細胞培養物が大規模細胞培養物である、請求項103から126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項129】
大規模細胞培養物が約10Lを超える、請求項128に記載の方法。
【請求項130】
大規模細胞培養物が13Lである、請求項128に記載の方法。
【請求項131】
抗TNFα抗体が完全ヒト抗TNFα抗体である、請求項103から126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項132】
抗TNFα抗体がアダリムマブである、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
抗IL12抗体が製造されるように、
a)細胞培養産生培地を含む細胞培養物中で、抗体をコードする核酸を含むCHO細胞を培養すること、
b)ある期間中、加水分解物濃縮溶液及び基本濃縮溶液を細胞培養物に添加することによって、CHO細胞を培養すること
を含み、
基本濃縮溶液が基本培地、アスパラギン及びグルコースを含み、
加水分解物濃縮溶液が少なくとも2種類の非動物系加水分解物を含む、
抗IL12抗体を製造する流加培養法。
【請求項134】
加水分解物濃縮溶液がグルコースを更に含む、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
抗IL12抗体を回収することを更に含む、請求項133に記載の方法。
【請求項136】
細胞培養物が約32から38℃の温度で培養される、請求項133に記載の方法。
【請求項137】
培養温度が約33℃である、請求項133に記載の方法。
【請求項138】
細胞培養産生培地が溶存酸素約20−65%で維持される、請求項133に記載の方法。
【請求項139】
細胞培養産生培地が溶存酸素約40%で維持される、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
細胞培養産生培地が約6.7から7.2のpHを有する、請求項133に記載の方法。
【請求項141】
加水分解物濃縮溶液が、植物由来でも動物由来でもない加水分解物と植物系加水分解物とを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項142】
植物由来でも動物由来でもない加水分解物が酵母系加水分解物である、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
植物系加水分解物がダイズ系加水分解物である、請求項142に記載の方法。
【請求項144】
加水分解物濃縮溶液が、約50−225g/kgのダイズ系加水分解物、約75−300g/kgの酵母系加水分解物、及び約2から3g/Lグルコースから本質的になる、請求項133に記載の方法。
【請求項145】
基本濃縮溶液が、基本培地、アスパラギン及びグルコースを含む、請求項133に記載の方法。
【請求項146】
基本濃縮溶液が、約9.7のpHを有し、約1400から1500mOsmの重量オスモル濃度を有する、請求項145に記載の方法。
【請求項147】
基本濃縮溶液中の基本培地がPF CHOである、請求項145に記載の方法。
【請求項148】
期間が14−15日間である、請求項133から147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項149】
基本濃縮溶液が、期間の5日目から1日おきに細胞培養産生培地に添加される、請求項133から147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項150】
加水分解物濃縮溶液が、期間の6日目から毎日、細胞培養産生培地に添加される、請求項133から147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項151】
基本濃縮溶液及び加水分解物濃縮溶液が、期間の5日目から毎日、細胞培養産生培地に添加される、請求項133から147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項152】
細胞培養産生培地が、
a)以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤及び単糖グルコースを含まない、改変基本培地、
b)約8から12ml/kg又は110から130mg/Lクエン酸鉄(III)、
c)約5から8mL/kg又は11から15mg/kg組換えヒトインスリン、
d)約5から9g/kg無水グルコース、
e)約0.1から1g/kg L−グルタミン、
f)約1から2g/kg炭酸水素ナトリウム、
g)約1から2g/kg HEPES、
h)約2から3g/kg NaCl、
i)約0.1から2g/kg Pluronic F−68、
j)約0.01から0.1g/kg NaHPO−HO、
k)約0.1から1g/kg NaHPO−7HO、
l)約6から12g/kg酵母系加水分解物、及び
m)約6から8g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項133から147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項153】
細胞培養産生培地が、
a)約10ml/kg又は122.45mg/Lクエン酸鉄(III)、
b)約6.5mL/kg又は13mg/kg組換えヒトインスリン、
c)約7.0g/kg無水グルコース、
d)約0.58から0.59g/kg L−グルタミン、
e)約1.6g/kg炭酸水素ナトリウム、
f)約1.8g/kg HEPES、
g)約2.45g/kg NaCl、
h)約1.0g/kg Pluronic F−68、
i)約0.03から0.04g/kg NaHPO−HO、
j)約0.43から0.44g/kg NaHPO−7HO、
k)約10.7g/kg酵母系加水分解物、及び
l)約6.9から7.0g/kg植物系加水分解物
を含む、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
細胞培養物が大規模細胞培養物である、請求項133から153のいずれか一項に記載の方法。
【請求項155】
大規模細胞培養物が10Lを超える、請求項154に記載の方法。
【請求項156】
大規模細胞培養物が約13Lである、請求項154に記載の方法。
【請求項157】
抗IL12抗体が完全ヒト抗IL12抗体である、請求項133から156のいずれか一項に記載の方法。
【請求項158】
完全ヒト抗IL−12抗体がABT−874である、請求項157に記載の方法。
【請求項159】
a)グルコース、
b)基本培地、
c)グルタミン以外のアミノ酸、及び
d)少なくとも2種類の非動物系加水分解物
を含み、
供給溶液が約6.0から8.0のpHを有する、
組合せ供給溶液。
【請求項160】
約100から250g/kgグルコースを含む、請求項159に記載の組合せ供給溶液。
【請求項161】
アミノ酸がアスパラギンである、請求項159に記載の組合せ供給溶液。
【請求項162】
アスパラギン約1.0から15.0gを含む、請求項160に記載の組合せ供給溶液。
【請求項163】
約3.0から5.0g/kgアスパラギンを含む、請求項161に記載の組合せ供給溶液。
【請求項164】
少なくとも2種類の非動物系加水分解物が、植物系加水分解物、及び動物系でも植物系でもない加水分解物である、請求項159に記載の組合せ供給溶液。
【請求項165】
動物系でも植物系でもない加水分解物が酵母系加水分解物である、請求項164に記載の組合せ供給溶液。
【請求項166】
植物系加水分解物がダイズ系加水分解物である、請求項164に記載の組合せ供給溶液。
【請求項167】
基本培地がPF−CHO又はDMEM/F12培地である、請求項159に記載の組合せ供給溶液。
【請求項168】
基本細胞培地が、改変基本培地であり、以下の成分、すなわち炭酸水素ナトリウム、緩衝剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、重量オスモル濃度調節剤、界面活性剤、グルタミン及びグルコースを含まない、請求項159に記載の組合せ供給溶液。
【請求項169】
約15NTU未満の濁度を更に有する、請求項159から168のいずれか一項に記載の組合せ供給溶液。
【請求項170】
請求項159から168のいずれか一項に記載の組合せ供給溶液を添加することを含む、細胞培養産生培地の定常グルコースレベルを維持する方法。
【請求項171】
a)グルコースと基本細胞培地を組み合わせて溶液にすること、
b)a)の溶液のpHを約9.5から10.5に調節すること、
c)少なくとも2種類の非動物系加水分解物をb)の溶液に添加すること、及び
d)組合せ供給溶液が約6.5から7.5のpHを有するように、c)の溶液のpHを調節すること
を含む、基本培地、グルコース及び少なくとも2種類の非動物系加水分解物を含む組合せ供給溶液を製造する方法。
【請求項172】
段階c)が、動物系でも植物系でもない第1の加水分解物と、第2の植物系加水分解物とを添加することを含む、請求項171に記載の方法。
【請求項173】
動物系でも植物系でもない加水分解物が酵母系加水分解物である、請求項172に記載の方法。
【請求項174】
植物系加水分解物がダイズ系加水分解物である、請求項172に記載の方法。
【請求項175】
少なくとも約1.5g/Lの抗体が製造されるように、
a)細胞培養産生培地中で、抗体をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養すること、及び
b)約6.7から7.2のpHを有する組合せ供給溶液を細胞培養産生培地に添加すること(組合せ供給溶液は、グルコース、基本細胞培地、グルタミン以外のアミノ酸、及び少なくとも2種類の非動物系加水分解物を含む。)
を含む、ほ乳動物細胞培養物から少なくとも約1.5g/Lの抗体を製造する方法。
【請求項176】
組合せ供給溶液が約100から250g/kgグルコースを含む、請求項175に記載の方法。
【請求項177】
少なくとも2g/Lの抗体が製造される、請求項175に記載の方法。
【請求項178】
少なくとも4g/Lの抗体が製造される、請求項175に記載の方法。
【請求項179】
少なくとも5g/Lの抗体が製造される、請求項175に記載の方法。
【請求項180】
約6g/Lの抗体が製造される、請求項175に記載の方法。
【請求項181】
製造される抗体の力価が、段階b)を含まずに段階a)によって培養された対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも50%高くなるように、
a)細胞培養産生培地中で、抗体をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養すること、及び
b)約6.7から7.2のpHを有する組合せ供給溶液を細胞培養産生培地に添加すること(組合せ供給溶液は、グルコース、基本細胞培地、グルタミン以外のアミノ酸、及び少なくとも2種類の非動物系加水分解物を含む。)
を含む、ほ乳動物細胞培養物から産生される抗体の力価を増加させる方法。
【請求項182】
製造される抗体の力価が対照よりも少なくとも100%高い、請求項181に記載の方法。
【請求項183】
製造される抗体の力価が対照よりも少なくとも150%高い、請求項181に記載の方法。
【請求項184】
細胞密度が少なくとも2.0×10細胞/mLに到達したときに、組合せ供給溶液が添加される、請求項175から183のいずれか一項に記載の方法。
【請求項185】
細胞密度が約3.5×10細胞/mLに到達したときに、組合せ供給溶液が添加される、請求項175から183のいずれか一項に記載の方法。
【請求項186】
抗体が製造されるように、
a)細胞培養産生培地中で、タンパク質をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養すること、及び
b)細胞培養産生培地中の代謝指標レベルを監視するフィードバック制御系を用いて、組合せ供給溶液を細胞培養産生培地に添加すること(組合せ供給溶液は、フィードバック制御系によって決定される時点で細胞培養産生培地に添加される。)
を含む、ほ乳動物細胞培養物中でタンパク質を製造する方法。
【請求項187】
ほ乳動物細胞がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である、請求項186に記載の方法。
【請求項188】
代謝指標がグルコース又はグルタミンである、請求項186又は187に記載の方法。
【請求項189】
供給溶液が、グルコース、基本細胞培地、グルタミン以外のアミノ酸及び少なくとも2種類の非動物系加水分解物を含む組合せ供給溶液である、請求項186又は187に記載の方法。
【請求項190】
タンパク質が抗体である、請求項186又は187に記載の方法。
【請求項191】
抗体が、抗TNFα抗体、抗IL−12抗体、抗IL−18抗体及び抗EPO受容体(EPO−R)抗体からなる群から選択される、請求項190に記載の方法。
【請求項192】
抗体が少なくとも1.5g/Lの力価で製造される、請求項190又は191に記載の方法。
【請求項193】
抗体が少なくとも2g/Lの力価で製造される、請求項190又は191に記載の方法。
【請求項194】
組合せ供給溶液が約3.0から12.5g/kgアスパラギンを含む、請求項175から185及び189のいずれか一項に記載の方法。
【請求項195】
少なくとも2種類の非動物系加水分解物が、植物系加水分解物、及び動物系でも植物系でもない加水分解物を含む、請求項175から185及び189のいずれか一項に記載の方法。
【請求項196】
動物系でも植物系でもない加水分解物が酵母系加水分解物である、請求項195に記載の方法。
【請求項197】
植物系加水分解物がダイズ系加水分解物である、請求項195に記載の方法。
【請求項198】
組合せ供給溶液が約100から200g/kgグルコースを含む、請求項175から185及び189のいずれか一項に記載の方法。
【請求項199】
グルコースレベルが約0.25から20.0g/Lに維持されるように、細胞培地中のグルコースレベルを監視することを更に含む、請求項175から185及び189のいずれか一項に記載の方法。
【請求項200】
グルコースレベルが自動試料採取装置を用いて監視される、請求項199に記載の方法。
【請求項201】
製造される抗体が、抗TNFα抗体、抗IL−18抗体及び抗Il−12抗体からなる群から選択される、請求項175から185のいずれか一項に記載の方法。
【請求項202】
抗TNFα抗体がD2E7(アダリムマブ)である、請求項191又は201に記載の方法。
【請求項203】
抗IL−18抗体がABT−325である、請求項191又は201に記載の方法。
【請求項204】
抗IL−12抗体がABT−874である、請求項191又は201に記載の方法。
【請求項205】
供給プロファイルが決定されるように、
a)細胞培養産生培地中で、抗体をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養すること、及び
b)細胞培養産生培地中の代謝指標を監視するフィードバック制御系を用いて、組合せ供給溶液を細胞培養産生培地に添加すること(組合せ供給溶液は、目標代謝指標設定値に適合するように細胞培養産生培地に添加される。)、及び
c)1日当たりに細胞培養産生培地に添加される組合せ供給溶液の量を決定すること
を含む、ほ乳動物細胞培養物中でタンパク質を産生するための供給プロファイルを決定する方法。
【請求項206】
代謝指標がグルコース又はグルタミンである、請求項205に記載の方法。
【請求項207】
請求項205に記載の供給プロファイルに従って、組合せ供給溶液をほ乳動物細胞培養物に添加することを含む、ほ乳動物細胞培養物中でタンパク質を製造する流加培養法。
【請求項208】
抗体が少なくとも100mg/Lの力価で製造されるように、
a)細胞培養産生培地中で、抗体をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養すること、
b)酪酸ナトリウム、N−アセチルシステイン又はこれらの組合せを細胞培地に添加すること(酪酸ナトリウムを約0.1mMから10mMの最終濃度まで添加し、N−アセチルシステインを約1mMから80mMの最終濃度まで添加する。)
を含む、抗体の力価が少なくとも100mg/Lであるように、ほ乳動物細胞培養物中で抗体を製造する方法。
【請求項209】
抗体価が少なくとも150mg/Lである、請求項208に記載の方法。
【請求項210】
抗体価が少なくとも200mg/Lである、請求項208に記載の方法。
【請求項211】
抗体価が少なくとも250mg/Lである、請求項208に記載の方法。
【請求項212】
抗体価が少なくとも300mg/Lである、請求項208に記載の方法。
【請求項213】
抗体価が少なくとも400mg/Lである、請求項208に記載の方法。
【請求項214】
抗体の力価が対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも10%高くなるように(対照ほ乳動物細胞培養は、段階a)を含むが、段階b)を含まない。)、
a)細胞培養産生培地中で、抗体をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養すること、及び
b)酪酸ナトリウム、N−アセチルシステイン又はこれらの組合せを細胞培地に添加すること(酪酸ナトリウムを約0.1mMから10mMの最終濃度まで添加し、N−アセチルシステインを約1mMから80mMの最終濃度まで添加する。)
を含む、抗体の力価が対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも10%高くなるように、ほ乳動物細胞培養物中で抗体を製造する方法。
【請求項215】
ほ乳動物細胞培養物の抗体価が、対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも29%改善される、請求項214に記載の方法。
【請求項216】
ほ乳動物細胞培養物の抗体価が、対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも40%改善される、請求項214に記載の方法。
【請求項217】
ほ乳動物細胞培養物の抗体価が、対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも70%改善される、請求項214に記載の方法。
【請求項218】
ほ乳動物細胞培養物の抗体価が、対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも90%高い、請求項214に記載の方法。
【請求項219】
酪酸ナトリウム、N−アセチルシステイン又はこれらの組合せが、ほ乳動物細胞培養物の増殖期中に、ほ乳動物細胞培養物に添加される、請求項208から218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項220】
酪酸ナトリウム、N−アセチルシステイン又はこれらの組合せが、培養時間の4日目から7日目にほ乳動物細胞培養物に添加される、請求項208から218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項221】
酪酸ナトリウム、N−アセチルシステイン又はこれらの組合せが、培養時間の0日目にほ乳動物細胞培養物に添加される、請求項208から218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項222】
酪酸ナトリウムの最終濃度が約0.1mMから10mMである、請求項208から218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項223】
酪酸ナトリウムの最終濃度が約0.1mMから8.0mMである、請求項208から218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項224】
酪酸ナトリウムの最終濃度が、酪酸ナトリウムの約0.1mMから3.0mMである、請求項208から218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項225】
N−アセチルシステインの最終濃度が約20mMから60mMである、請求項208から218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項226】
N−アセチルシステインの最終濃度が約10mMである、請求項208から218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項227】
N−アセチルシステインの最終濃度が約8mMである、請求項208から218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項228】
ほ乳動物細胞培養物の寿命が、対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも35%延長されるように(対照ほ乳動物細胞培養は、段階a)を含むが、段階b)を含まない。)、
a)細胞培養産生培地中で、抗体をコードする核酸を含むほ乳動物細胞を培養すること、及び
b)約1mMから80mM N−アセチルシステインを細胞培地に添加すること
を含む、ほ乳動物細胞培養物の寿命を対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも35%延長する方法。
【請求項229】
ほ乳動物細胞培養物の寿命が、対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも約45%延長される、請求項228に記載の方法。
【請求項230】
ほ乳動物細胞培養物の寿命が、対照ほ乳動物細胞培養物よりも少なくとも約55%延長される、請求項228に記載の方法。
【請求項231】
最終濃度約8mMのN−アセチルシステインを細胞培養産生培地に添加することを含む、請求項228から230のいずれか一項に記載の方法。
【請求項232】
抗体が、抗TNFα抗体、抗IL−18抗体及び抗Il−12抗体からなる群から選択される、請求項208から231のいずれか一項に記載の方法。
【請求項233】
抗IL−18抗体がABT−325である、請求項232に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2010−503397(P2010−503397A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528309(P2009−528309)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/020027
【国際公開番号】WO2008/033517
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】