細胞毒素、プロドラッグ、リンカーとその有用な安定剤
【課題】類似構造を持つ既知化合物に比して高度の作用特異性、低毒性を示し、血中安定性の改善された化合物を提供する。
【解決手段】生体内で酵素により又は還元的に切断されてリンカーアームを含んでいるプロドラッグ誘導体から活性薬物部分を遊離するリンカーアームを提供する。さらにこのリンカーアームは、細胞毒素間の抱合体及びリンカーアーム、細胞毒素と抗体又はペプチドのようなターゲッティング剤間の抱合体を含む。
【解決手段】生体内で酵素により又は還元的に切断されてリンカーアームを含んでいるプロドラッグ誘導体から活性薬物部分を遊離するリンカーアームを提供する。さらにこのリンカーアームは、細胞毒素間の抱合体及びリンカーアーム、細胞毒素と抗体又はペプチドのようなターゲッティング剤間の抱合体を含む。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗体と、前記抗体に結合する化合物を含む組成物であって、
前記化合物は以下の構造を持ち、前記抗体は、抗原に特異的に結合して認識する免疫グロブリンからの骨組領域又はその断片からなるポリペプチドである組成物。
【化1】
上記構造式中、
環系Aは、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルグループから選ばれたメンバーであり、
EとGは、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、異種原子、又は単結合から独立に選ばれたメンバーであり、またEとGは任意に連結して置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルから選ばれた環系を形成し、
Xは、O、S及びNR23から選ばれたメンバーであり、R23は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、及びアシルから選ばれたメンバーであり、
R3は、OR11であり、
R11は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、アシル、C(O)R12、C(O)NR12R13、P(O)(OR12)2、C(O)CHR12R13、C(O)OR12又はSiR12R13R14から選ばれたメンバーであり、
R12、R13、及びR14は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル及び置換又は非置換のアリールから独立に選ばれたメンバーであり、R12とR13は、それらが結合している窒素原子と共に任意に連結して、4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、
R4とR5は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、置換又は非置換のヘテロシクロアルキル、ハロゲン、NO2、NR15R16、NC(O)R15、OC(O)NR15R16、OC(O)OR15、C(O)R15、SR15及びOR15から独立に選ばれたメンバーであり、R15とR16は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルを独立して表し、ここで、R15とR16はそれらが結合している窒素原子と共に任意に連結して4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、
R6は、存在するか又は存在しない単結合であり、存在する場合、R6とR7は連結してシクロプロピル環を形成し、且つ、
R7は、CH2−X1又は前記シクロプロピル環にてR6に連結された−CH2−であり、X1は、ハロゲン化物、アジド、スルホン酸エステル、オキソニウムイオン、アルキル過塩素酸エステル、アンモニオアルカンスルホン酸エステル、アルキルフルオロスルホネート、トリフレート、ノナフレート、及びトレスレートから選ばれ、
R4、R5、R11、R12、R13、R15、又はR16は、以下の基(a)、(b)、又は(c)の一つと結合する。
(a)
【化2】
(式中、
X4は、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれ、X4は、前記抗体に結合し、
L3は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
AA1、AAc及びAAc+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化3】
R25は、置換又は非置換のC1-C6アルキルであり、
L4は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
pとtは、0と1から独立に選ばれた整数であり、且つcは、0から20の整数である。)
(b)
【化4】
(式中、
X3は、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれ、ここでX3は、前記抗体に結合し、
L1は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化5】
R25は、置換又は非置換のC1-C6アルキルであり、
L2は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
qとvは、0と1から独立に選ばれた整数であり、且つbは、0から20の整数である。)
(c)
【化6】
(式中、
R30は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーであり、
R31とR32は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、及び置換又は非置換のヘテロアリールから独立に選ばれたメンバーであり、又は、R31とR32は共に一体となって下記の置換基
【化7】
であり、ここで、R33とR34は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、及び置換又は非置換のヘテロアリールから独立に選ばれたメンバーであり、
R35は、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、及びNR36から選ばれたメンバーであり、
前記式中、R31、R32、R33及びR34の少なくとも一つは、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれる部分で置換されているアリール又はヘテロアリール部分であり、
R36は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーであって、前記抗体に結合し、且つ
X5は、O又はNR37であり、
R37は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーである。)
【請求項2】
請求項1記載の組成物であり、Aは、置換又は非置換のフェニルである組成物。
【請求項3】
請求項1記載の組成物であり、Aは、置換又は非置換のピロールである組成物。
【請求項4】
請求項1記載の組成物であり、X1は、アジド、ハロゲン、アルキルスルホニル及びアリールスルホニルより選ばれたメンバーである組成物。
【請求項5】
請求項4記載の組成物であり、ハロゲンはCl又はBrである組成物。
【請求項6】
請求項1記載の組成物であり、R4とR5は、H、ハロゲン、NH2、O(CH2)2N(Me)2及びNO2から独立に選ばれたメンバーである組成物。
【請求項7】
請求項1記載の組成物であり、R4とR5のうち少なくとも一つはH及びOCH3から選ばれたメンバー以外のものである組成物。
【請求項8】
請求項1記載の組成物であり、R4、R5、R15及びR16のうち少なくとも一つは以下の化学式からなる組成物。
【化8】
【請求項9】
請求項8記載の組成物であり、R31及びR32のうちの一つは、前記抗体に結合される組成物。
【請求項10】
請求項1記載の組成物であり、R4、R5、R15及びR16から選ばれた一つのメンバーは前記抗体に結合する組成物。
【請求項11】
請求項1記載の組成物であり、前記化合物が、以下の構造
【化9】
又は
【化10】
を持つ組成物。
【請求項12】
請求項11記載の組成物であり、XはO、及びZはOである組成物。
【請求項13】
請求項1記載の組成物であり、R4及びR5から選ばれたメンバーは以下の化学式を持ち、
【化11】
X2とZ1は、O、S及びNR23から独立に選ばれたメンバーであり、
R17とR18は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、置換又は非置換のヘテロシクロアルキル、ハロゲン、NO2、NR19R20、NC(O)R19、OC(O)NR19、OC(O)OR19、C(O)R19、及びOR19から独立に選ばれたメンバーであり、
R19とR20は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のヘテロアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロシクロアルキルから独立に選ばれ、ここで、R19とR20はそれらが結合している窒素原子と共に任意に連結して4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、且つ、R19とR20から選ばれた一つ以上のメンバーが基(a)、(b)、又は(c)のうちの一つに結合する組成物。
【請求項14】
請求項13記載の組成物であり、Z1がNHである場合、R17とR18は共にHではなく、且つ、R17はNH2ではない組成物。
【請求項15】
請求項13記載の組成物であり、X2はOであり、且つ、Z1はOとNR23とから選ばれたメンバーである組成物。
【請求項16】
請求項1記載の組成物であり、R11は以下の構造を持つペプチジル部分であって、
【化12】
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化13】
R25は、置換又は非置換のC1−C6アルキルである組成物。
【請求項17】
請求項16記載の組成物であり、L1とL2から選ばれた少なくとも一つのメンバーはポリエチレングリコール部分からなる組成物。
【請求項18】
請求項16記載の組成物であり、前記ペプチジル部分は下記の構造を有し、
【化14】
R21とR22は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルから独立に選ばれたメンバーであり、
R12とR25は、H、及び置換又は非置換の低級アルキルから独立に選ばれたメンバーであり、且つ、sは、0から20の整数である組成物。
【請求項19】
請求項16記載の組成物であり、bは、1から5の整数である組成物。
【請求項20】
請求項16記載の組成物であり、R15及びR16から選ばれた少なくとも一つのメンバーは以下の構造を有する組成物。
【化15】
【請求項21】
請求項20記載の組成物であり、L3とL4から選ばれた少なくとも一つのメンバーはポリエチレングリコール部分からなる組成物。
【請求項22】
請求項20記載の組成物であり、前記メンバーは、以下の構造を有し、
【化16】
R27及びR28は、H、及び置換又は非置換の低級アルキルから独立に選ばれたメンバーであり、且つ、sは、0から6の整数である組成物。
【請求項23】
請求項22記載の組成物であり、cは、1から5の整数である組成物。
【請求項24】
請求項22記載の組成物であり、L4は、置換又は非置換のエチレン部分である組成物。
【請求項25】
請求項22記載の組成物であり、X4は、R29、COOR29、C(O)NR29、及びC(O)NNR29から選ばれたメンバーであり、
R29は、H、OH、NHNH2、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル及び置換又は非置換のヘテロアリールから選ばれたメンバーである組成物。
【請求項26】
請求項25記載の組成物であり、R29は、H、OH、NHNH2、
【化17】
から選ばれたメンバーである組成物。
【請求項27】
請求項1記載の組成物であり、R15とR16の少なくとも一つは、置換又は非置換のアルキル又はヘテロアルキル鎖に位置する反応性グループを持ち、この反応性グループは、前記化合物を前記抗体に抱合するために適当な、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれる組成物。
【請求項28】
請求項27記載の組成物であり、R15とR16のうち少なくとも一つは、置換されたアルキル及び置換されたヘテロアルキルから選ばれたメンバーであり、このメンバーはその遊離末端に前記反応性グループを持つ組成物。
【請求項29】
請求項1記載の組成物であり、R15とR16のうちの一つは、前記基(a)、(b)、又は(c)である組成物。
【請求項30】
請求項18記載の組成物であり、R21とR22のうち少なくとも一つは、置換又は非置換のアルキル又はヘテロアルキル鎖に位置する反応性グループを持ち、この反応性グループは、前記化合物を前記抗体に抱合するために適当な、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれる組成物。
【請求項31】
請求項30記載の組成物であり、R21とR22のうち少なくとも一つは、置換されたアルキル及び置換されたヘテロアルキルから選ばれたメンバーであり、このメンバーはその遊離末端に前記反応性グループを持つ組成物。
【請求項32】
抗体と、前記抗体に結合する化合物を含む組成物であって、
前記化合物は以下の構造を持ち、前記抗体は、抗原に特異的に結合して認識する免疫グロブリンからの骨組領域又はその断片からなるポリペプチドである組成物。
【化18】
上記構造式中、
X及びZは、O、S及びNR23から独立に選ばれたメンバーであり、
R23は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、及びアシルから選ばれたメンバーであり、
R1は、H、置換又は非置換の低級アルキル、又はC(O)R8であり、ここでR8は、NR9R10及びOR9から選ばれたメンバーであり、
R9、及びR10は、H、置換又は非置換のアルキル及び置換又は非置換のヘテロアルキルから独立に選ばれたメンバーであり、
R2は、H、又は置換若しくは非置換の低級アルキルであり、
R3は、(=O)、及びOR11から選ばれたメンバーであり、
R11は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、アシル、C(O)R12R13、C(O)NR12R13、P(O)(OR12)2、C(O)CHR12R13、C(O)OR12及びSiR12R13R14から選ばれたメンバーであり、
R12、R13、及びR14は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル及び置換又は非置換のアリールから独立に選ばれたメンバーであり、R12とR13は、それらが結合している窒素原子と共に任意に連結して、4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、
R4とR5は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、置換又は非置換のヘテロシクロアルキル、ハロゲン、NO2、NR15R16、NC(O)R15、OC(O)NR15R16、OC(O)OR15、C(O)R15及びOR15から独立に選ばれたメンバーであり、R15とR16は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルから独立に選ばれ、ここで、R15とR16はそれらが結合している窒素原子と共に任意に連結して4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、
R6は、存在するか又は存在しない単結合であり、存在する場合、R6とR7は連結してシクロプロピル環を形成し、且つ、
R7は、CH2−X1又は前記シクロプロピル環にてR6に連結された−CH2−であり、X1は、ハロゲン化物、アジド、スルホン酸エステル、オキソニウムイオン、アルキル過塩素酸エステル、アンモニオアルカンスルホン酸エステル、アルキルフルオロスルホネート、トリフレート、ノナフレート、及びトレスレートから選ばれ、
R4、R5、R11、R12、R13、R15、又はR16は、以下の基(a)、(b)、又は(c)の一つと結合する。
(a)
【化19】
(式中、
X4は、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれ、X4は、前記抗体に結合し、
L3は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
AA1、AAc及びAAc+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化20】
R25は、置換又は非置換のC1-C6アルキルであり、
L4は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
pとtは、0と1から独立に選ばれた整数であり、且つcは、0から20の整数である。)
(b)
【化21】
(式中、
X3は、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれ、ここでX3は、前記抗体に結合し、
L1は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化22】
R25は、置換又は非置換のC1−C6アルキルであり、
L2は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
qとvは、0と1から独立に選ばれた整数であり、且つbは、0から20の整数である。)
(c)
【化23】
(式中、
R30は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーであり、
R31とR32は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、及び置換又は非置換のヘテロアリールから独立に選ばれたメンバーであり、又は、R31とR32は共に一体となって下記の置換基
【化24】
であり、ここで、R33とR34は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、及び置換又は非置換のヘテロアリールから独立に選ばれたメンバーであり、
R35は、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、及びNR36から選ばれたメンバーであり、
前記式中、R31、R32、R33及びR34の少なくとも一つは、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれる部分で置換されているアリール又はヘテロアリール部分であり、
R36は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーであって、前記抗体に結合し、且つ
X5は、O又はNR37であり、
R37は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーである。)
【請求項33】
請求項32記載の組成物であり、R4、R5、R15及びR16のうち少なくとも一つは以下の化学式からなる組成物。
【化25】
【請求項34】
請求項32記載の組成物であり、R11は以下の構造を持つペプチジル部分であって、
【化26】
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化27】
R25は、置換又は非置換のC1−C6アルキルである組成物。
【請求項35】
請求項32記載の組成物であり、R15及びR16から選ばれた少なくとも1つのメンバーが以下の構造を持ち、
【化28】
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化29】
R25は、置換又は非置換のC1−C6アルキルである組成物。
【請求項36】
請求項32記載の組成物であり、R4、R5、R15及びR16から選ばれた少なくとも1つのメンバーが、前記抗体に結合する組成物。
【請求項37】
請求項33記載の組成物であり、R31及びR32の少なくとも一つが、前記抗体に結合する組成物。
【請求項38】
請求項32記載の組成物であり、R2が、CF3以外である組成物。
【請求項39】
請求項32記載の組成物であり、R1が、CO2CH3である組成物。
【請求項40】
請求項32記載の組成物であり、R2が、CH3である組成物。
【請求項41】
請求項32記載の組成物であり、R1が、CO2CH3であり、且つR2が、CH3である組成物。
【請求項42】
請求項1〜41のいずれか一項に記載の組成物と、医薬として許容し得る担体からなる医薬製剤。
【請求項43】
細胞を殺すための薬物の製造における、請求項1〜41のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項44】
がん腫細胞を持つ患者において前記がん腫細胞を殺すための薬物の製造における、請求項1〜41のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項45】
哺乳動物における腫瘍の生長を遅延又は停止するための薬物の製造における、請求項1〜41のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項1】
抗体と、前記抗体に結合する化合物を含む組成物であって、
前記化合物は以下の構造を持ち、前記抗体は、抗原に特異的に結合して認識する免疫グロブリンからの骨組領域又はその断片からなるポリペプチドである組成物。
【化1】
上記構造式中、
環系Aは、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルグループから選ばれたメンバーであり、
EとGは、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、異種原子、又は単結合から独立に選ばれたメンバーであり、またEとGは任意に連結して置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルから選ばれた環系を形成し、
Xは、O、S及びNR23から選ばれたメンバーであり、R23は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、及びアシルから選ばれたメンバーであり、
R3は、OR11であり、
R11は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、アシル、C(O)R12、C(O)NR12R13、P(O)(OR12)2、C(O)CHR12R13、C(O)OR12又はSiR12R13R14から選ばれたメンバーであり、
R12、R13、及びR14は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル及び置換又は非置換のアリールから独立に選ばれたメンバーであり、R12とR13は、それらが結合している窒素原子と共に任意に連結して、4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、
R4とR5は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、置換又は非置換のヘテロシクロアルキル、ハロゲン、NO2、NR15R16、NC(O)R15、OC(O)NR15R16、OC(O)OR15、C(O)R15、SR15及びOR15から独立に選ばれたメンバーであり、R15とR16は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルを独立して表し、ここで、R15とR16はそれらが結合している窒素原子と共に任意に連結して4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、
R6は、存在するか又は存在しない単結合であり、存在する場合、R6とR7は連結してシクロプロピル環を形成し、且つ、
R7は、CH2−X1又は前記シクロプロピル環にてR6に連結された−CH2−であり、X1は、ハロゲン化物、アジド、スルホン酸エステル、オキソニウムイオン、アルキル過塩素酸エステル、アンモニオアルカンスルホン酸エステル、アルキルフルオロスルホネート、トリフレート、ノナフレート、及びトレスレートから選ばれ、
R4、R5、R11、R12、R13、R15、又はR16は、以下の基(a)、(b)、又は(c)の一つと結合する。
(a)
【化2】
(式中、
X4は、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれ、X4は、前記抗体に結合し、
L3は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
AA1、AAc及びAAc+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化3】
R25は、置換又は非置換のC1-C6アルキルであり、
L4は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
pとtは、0と1から独立に選ばれた整数であり、且つcは、0から20の整数である。)
(b)
【化4】
(式中、
X3は、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれ、ここでX3は、前記抗体に結合し、
L1は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化5】
R25は、置換又は非置換のC1-C6アルキルであり、
L2は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
qとvは、0と1から独立に選ばれた整数であり、且つbは、0から20の整数である。)
(c)
【化6】
(式中、
R30は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーであり、
R31とR32は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、及び置換又は非置換のヘテロアリールから独立に選ばれたメンバーであり、又は、R31とR32は共に一体となって下記の置換基
【化7】
であり、ここで、R33とR34は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、及び置換又は非置換のヘテロアリールから独立に選ばれたメンバーであり、
R35は、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、及びNR36から選ばれたメンバーであり、
前記式中、R31、R32、R33及びR34の少なくとも一つは、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれる部分で置換されているアリール又はヘテロアリール部分であり、
R36は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーであって、前記抗体に結合し、且つ
X5は、O又はNR37であり、
R37は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーである。)
【請求項2】
請求項1記載の組成物であり、Aは、置換又は非置換のフェニルである組成物。
【請求項3】
請求項1記載の組成物であり、Aは、置換又は非置換のピロールである組成物。
【請求項4】
請求項1記載の組成物であり、X1は、アジド、ハロゲン、アルキルスルホニル及びアリールスルホニルより選ばれたメンバーである組成物。
【請求項5】
請求項4記載の組成物であり、ハロゲンはCl又はBrである組成物。
【請求項6】
請求項1記載の組成物であり、R4とR5は、H、ハロゲン、NH2、O(CH2)2N(Me)2及びNO2から独立に選ばれたメンバーである組成物。
【請求項7】
請求項1記載の組成物であり、R4とR5のうち少なくとも一つはH及びOCH3から選ばれたメンバー以外のものである組成物。
【請求項8】
請求項1記載の組成物であり、R4、R5、R15及びR16のうち少なくとも一つは以下の化学式からなる組成物。
【化8】
【請求項9】
請求項8記載の組成物であり、R31及びR32のうちの一つは、前記抗体に結合される組成物。
【請求項10】
請求項1記載の組成物であり、R4、R5、R15及びR16から選ばれた一つのメンバーは前記抗体に結合する組成物。
【請求項11】
請求項1記載の組成物であり、前記化合物が、以下の構造
【化9】
又は
【化10】
を持つ組成物。
【請求項12】
請求項11記載の組成物であり、XはO、及びZはOである組成物。
【請求項13】
請求項1記載の組成物であり、R4及びR5から選ばれたメンバーは以下の化学式を持ち、
【化11】
X2とZ1は、O、S及びNR23から独立に選ばれたメンバーであり、
R17とR18は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、置換又は非置換のヘテロシクロアルキル、ハロゲン、NO2、NR19R20、NC(O)R19、OC(O)NR19、OC(O)OR19、C(O)R19、及びOR19から独立に選ばれたメンバーであり、
R19とR20は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のヘテロアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロシクロアルキルから独立に選ばれ、ここで、R19とR20はそれらが結合している窒素原子と共に任意に連結して4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、且つ、R19とR20から選ばれた一つ以上のメンバーが基(a)、(b)、又は(c)のうちの一つに結合する組成物。
【請求項14】
請求項13記載の組成物であり、Z1がNHである場合、R17とR18は共にHではなく、且つ、R17はNH2ではない組成物。
【請求項15】
請求項13記載の組成物であり、X2はOであり、且つ、Z1はOとNR23とから選ばれたメンバーである組成物。
【請求項16】
請求項1記載の組成物であり、R11は以下の構造を持つペプチジル部分であって、
【化12】
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化13】
R25は、置換又は非置換のC1−C6アルキルである組成物。
【請求項17】
請求項16記載の組成物であり、L1とL2から選ばれた少なくとも一つのメンバーはポリエチレングリコール部分からなる組成物。
【請求項18】
請求項16記載の組成物であり、前記ペプチジル部分は下記の構造を有し、
【化14】
R21とR22は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルから独立に選ばれたメンバーであり、
R12とR25は、H、及び置換又は非置換の低級アルキルから独立に選ばれたメンバーであり、且つ、sは、0から20の整数である組成物。
【請求項19】
請求項16記載の組成物であり、bは、1から5の整数である組成物。
【請求項20】
請求項16記載の組成物であり、R15及びR16から選ばれた少なくとも一つのメンバーは以下の構造を有する組成物。
【化15】
【請求項21】
請求項20記載の組成物であり、L3とL4から選ばれた少なくとも一つのメンバーはポリエチレングリコール部分からなる組成物。
【請求項22】
請求項20記載の組成物であり、前記メンバーは、以下の構造を有し、
【化16】
R27及びR28は、H、及び置換又は非置換の低級アルキルから独立に選ばれたメンバーであり、且つ、sは、0から6の整数である組成物。
【請求項23】
請求項22記載の組成物であり、cは、1から5の整数である組成物。
【請求項24】
請求項22記載の組成物であり、L4は、置換又は非置換のエチレン部分である組成物。
【請求項25】
請求項22記載の組成物であり、X4は、R29、COOR29、C(O)NR29、及びC(O)NNR29から選ばれたメンバーであり、
R29は、H、OH、NHNH2、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル及び置換又は非置換のヘテロアリールから選ばれたメンバーである組成物。
【請求項26】
請求項25記載の組成物であり、R29は、H、OH、NHNH2、
【化17】
から選ばれたメンバーである組成物。
【請求項27】
請求項1記載の組成物であり、R15とR16の少なくとも一つは、置換又は非置換のアルキル又はヘテロアルキル鎖に位置する反応性グループを持ち、この反応性グループは、前記化合物を前記抗体に抱合するために適当な、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれる組成物。
【請求項28】
請求項27記載の組成物であり、R15とR16のうち少なくとも一つは、置換されたアルキル及び置換されたヘテロアルキルから選ばれたメンバーであり、このメンバーはその遊離末端に前記反応性グループを持つ組成物。
【請求項29】
請求項1記載の組成物であり、R15とR16のうちの一つは、前記基(a)、(b)、又は(c)である組成物。
【請求項30】
請求項18記載の組成物であり、R21とR22のうち少なくとも一つは、置換又は非置換のアルキル又はヘテロアルキル鎖に位置する反応性グループを持ち、この反応性グループは、前記化合物を前記抗体に抱合するために適当な、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれる組成物。
【請求項31】
請求項30記載の組成物であり、R21とR22のうち少なくとも一つは、置換されたアルキル及び置換されたヘテロアルキルから選ばれたメンバーであり、このメンバーはその遊離末端に前記反応性グループを持つ組成物。
【請求項32】
抗体と、前記抗体に結合する化合物を含む組成物であって、
前記化合物は以下の構造を持ち、前記抗体は、抗原に特異的に結合して認識する免疫グロブリンからの骨組領域又はその断片からなるポリペプチドである組成物。
【化18】
上記構造式中、
X及びZは、O、S及びNR23から独立に選ばれたメンバーであり、
R23は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、及びアシルから選ばれたメンバーであり、
R1は、H、置換又は非置換の低級アルキル、又はC(O)R8であり、ここでR8は、NR9R10及びOR9から選ばれたメンバーであり、
R9、及びR10は、H、置換又は非置換のアルキル及び置換又は非置換のヘテロアルキルから独立に選ばれたメンバーであり、
R2は、H、又は置換若しくは非置換の低級アルキルであり、
R3は、(=O)、及びOR11から選ばれたメンバーであり、
R11は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、アシル、C(O)R12R13、C(O)NR12R13、P(O)(OR12)2、C(O)CHR12R13、C(O)OR12及びSiR12R13R14から選ばれたメンバーであり、
R12、R13、及びR14は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル及び置換又は非置換のアリールから独立に選ばれたメンバーであり、R12とR13は、それらが結合している窒素原子と共に任意に連結して、4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、
R4とR5は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、置換又は非置換のヘテロシクロアルキル、ハロゲン、NO2、NR15R16、NC(O)R15、OC(O)NR15R16、OC(O)OR15、C(O)R15及びOR15から独立に選ばれたメンバーであり、R15とR16は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のヘテロアリール、及び置換又は非置換のヘテロシクロアルキルから独立に選ばれ、ここで、R15とR16はそれらが結合している窒素原子と共に任意に連結して4から6のメンバーを持ち、任意に2個以上の異種原子を含む置換又は非置換のヘテロシクロアルキル環系を形成し、
R6は、存在するか又は存在しない単結合であり、存在する場合、R6とR7は連結してシクロプロピル環を形成し、且つ、
R7は、CH2−X1又は前記シクロプロピル環にてR6に連結された−CH2−であり、X1は、ハロゲン化物、アジド、スルホン酸エステル、オキソニウムイオン、アルキル過塩素酸エステル、アンモニオアルカンスルホン酸エステル、アルキルフルオロスルホネート、トリフレート、ノナフレート、及びトレスレートから選ばれ、
R4、R5、R11、R12、R13、R15、又はR16は、以下の基(a)、(b)、又は(c)の一つと結合する。
(a)
【化19】
(式中、
X4は、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれ、X4は、前記抗体に結合し、
L3は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
AA1、AAc及びAAc+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化20】
R25は、置換又は非置換のC1-C6アルキルであり、
L4は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
pとtは、0と1から独立に選ばれた整数であり、且つcは、0から20の整数である。)
(b)
【化21】
(式中、
X3は、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれ、ここでX3は、前記抗体に結合し、
L1は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化22】
R25は、置換又は非置換のC1−C6アルキルであり、
L2は、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、又は置換若しくは非置換のヘテロアルキルグループから選ばれたリンカーであり、
qとvは、0と1から独立に選ばれた整数であり、且つbは、0から20の整数である。)
(c)
【化23】
(式中、
R30は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーであり、
R31とR32は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、及び置換又は非置換のヘテロアリールから独立に選ばれたメンバーであり、又は、R31とR32は共に一体となって下記の置換基
【化24】
であり、ここで、R33とR34は、H、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、置換又は非置換のアリール、及び置換又は非置換のヘテロアリールから独立に選ばれたメンバーであり、
R35は、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のヘテロアルキル、及びNR36から選ばれたメンバーであり、
前記式中、R31、R32、R33及びR34の少なくとも一つは、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル;N−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル;酸ハロゲン化物;アシルイミダゾール;チオエステル;p−ニトロフェニルエステル;アルキル、アルケニル、アルキニル及び芳香族のエステル;ヒドロキシル基;ハロゲン化アルキル;マレイン酸イミド;アルデヒド;ケトン;ハロゲン化スルフォニル;アミン;スルフォヒドリル;アルケン並びにエポキシドから選ばれる部分で置換されているアリール又はヘテロアリール部分であり、
R36は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーであって、前記抗体に結合し、且つ
X5は、O又はNR37であり、
R37は、H、置換又は非置換のアルキル、及び置換又は非置換のヘテロアルキルから選ばれたメンバーである。)
【請求項33】
請求項32記載の組成物であり、R4、R5、R15及びR16のうち少なくとも一つは以下の化学式からなる組成物。
【化25】
【請求項34】
請求項32記載の組成物であり、R11は以下の構造を持つペプチジル部分であって、
【化26】
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化27】
R25は、置換又は非置換のC1−C6アルキルである組成物。
【請求項35】
請求項32記載の組成物であり、R15及びR16から選ばれた少なくとも1つのメンバーが以下の構造を持ち、
【化28】
AA1、AAb及びAAb+1は、天然の遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸、遺伝暗号によりコードされているα−アミノ酸の「D」立体化学フォーム、及び以下の構造を持つアミノ酸から独立に選ばれたメンバーであり、
【化29】
R25は、置換又は非置換のC1−C6アルキルである組成物。
【請求項36】
請求項32記載の組成物であり、R4、R5、R15及びR16から選ばれた少なくとも1つのメンバーが、前記抗体に結合する組成物。
【請求項37】
請求項33記載の組成物であり、R31及びR32の少なくとも一つが、前記抗体に結合する組成物。
【請求項38】
請求項32記載の組成物であり、R2が、CF3以外である組成物。
【請求項39】
請求項32記載の組成物であり、R1が、CO2CH3である組成物。
【請求項40】
請求項32記載の組成物であり、R2が、CH3である組成物。
【請求項41】
請求項32記載の組成物であり、R1が、CO2CH3であり、且つR2が、CH3である組成物。
【請求項42】
請求項1〜41のいずれか一項に記載の組成物と、医薬として許容し得る担体からなる医薬製剤。
【請求項43】
細胞を殺すための薬物の製造における、請求項1〜41のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項44】
がん腫細胞を持つ患者において前記がん腫細胞を殺すための薬物の製造における、請求項1〜41のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項45】
哺乳動物における腫瘍の生長を遅延又は停止するための薬物の製造における、請求項1〜41のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【公開番号】特開2009−155342(P2009−155342A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92549(P2009−92549)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【分割の表示】特願2003−500089(P2003−500089)の分割
【原出願日】平成14年5月31日(2002.5.31)
【出願人】(504378238)メダレックス インコーポレイテッド (20)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【分割の表示】特願2003−500089(P2003−500089)の分割
【原出願日】平成14年5月31日(2002.5.31)
【出願人】(504378238)メダレックス インコーポレイテッド (20)
【Fターム(参考)】
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