説明

細胞治療剤設備の使用方法及びこれを利用したネットワークに基づくフランチャイズマーケットビジネス方法

本発明は、細胞治療剤設備の使用方法及びこれを利用したネットワークに基づくフランチ
ャイズマーケットビジネス方法に関する。本発明は、個別の特定の機能を有した別々に予
め製作された複数のユニットから組立てられ、汚染発生を少なくするために互いに分離し
て区切った入口と出口を有する細胞治療(CT:Cell Therapy)モジュール1によって、
細胞治療剤を生産し、及び個別の特定の機能を有した複数の別々に予め製作されたユニッ
トから組立てられ、汚染発生を少なくするために互いに分離して区切った入口と出口を有
する細胞と組織バンキング(BC:Banking of Cell and Tissue)モジュール2によって
、造血母細胞、骨髄細胞、及びその他の細胞を適切な処理を通して長期間保存する、こと
からなる細胞治療剤設備の使用方法である。本発明は、モジュール化された細胞治療剤生
産設備及びこれを運営する方法、及び細胞治療剤設備、細胞治療剤生産技術、及びライセ
ンスを含む医療細胞システムの使用方法及びビジネス方法を提供する。本発明は、前記の
細胞治療剤設備の使用を介して、患者に移植できる品質等級の細胞治療剤を短時間に低生
産コストで容易に生産できるとともに、患者にすみやかに臨床適用できる。加えて、本発
明は、個別の特定の機能に対応した特定のユニットを持つプレハブ式で設備モジュール提
供することによって、所定のサイズの空間が確保された場所であればどこででもこのよう
な設備モジュールを簡易に設置し使用できるようにする。それ故に、本発明は、生産物の
品質と信頼性を著しく向上して消費者の満足度を高めることを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞治療剤設備(cell therapy product facility)の使用方法及びこれを利用
したネットワークに基づくフランチャイズマーケットビジネス方法に関する。より詳しく
は、本発明は、モジュール化された細胞治療剤生産設備及びこれを運営する方法、及び前
記細胞治療剤設備、細胞治療剤生産技術及びライセンスを含む医療細胞(medical cell s
ystem)の使用方法及びビジネス方法を提供する。結果として、本発明は、前記の細胞治療
剤設備の使用を介して、患者に移植できる品質等級(grade)の細胞治療剤を短時間に低費
用で容易に生産できるとともに、患者にすみやかに臨床適用できる。加えて、本発明は、
個別の特定の機能に対応した特定のユニットを持つプレハブ式で設備モジュール提供する
ことによって、所定のサイズの空間が確保された場所であればどこででもこのような設備
モジュールを簡易に設置し使用できるようにする。それ故に、本発明は、生産物の品質と
信頼性を著しく向上して消費者の満足度を高めることを可能にする。
【背景技術】
【0002】
周知のように、細胞治療剤技術は、現代社会の特徴である健康志向(well-being)、及び
高齢化社会に潜在する公衆衛生産業、製薬産業、医療産業にファンダメンタルな変化をも
たらすものとして期待されている次世代技術であり、技術集約的及びエネルギー節約的産
業として医療産業の高度化のための最も重要な分野の一つである。
【0003】
細胞治療剤とは、弱まった又は欠陥のある細胞や組織及びその機能を修復させるために、
患者自身(autologus)や他人(allogenic)、又は他の動物(xenogenic)の生体から体細胞を
採取して増殖させるか、又は幹細胞を所望の細胞型に分化(differentiating)させる一連
の必要なステップによって、種々の病気の治療、診断及び予防の目的で使われる医薬品で
ある。それ故に、このような細胞治療剤は、適用範囲が広くて、最近の数年に亘り、やけ
ど、癌、老人性痴呆など各種難治性疾患の治療に前途有望な、無限な可能性を有した新し
い治療方法として大きな注目を浴びている。
【0004】
細胞治療剤は、開発されている技術の種類に依存して、無限の応用分野を有するので、多
大な注目が、未来のライフサイエンス及び医療分野を導く重要な21世紀型、新医薬技術
として細胞治療剤に向けられている。アメリカを含む技術先進国では細胞治療剤について
の数百件の臨床試験と実験が進行中であり、韓国でもこれに関連する大量の研究が活発に
進行中である。細胞治療剤の使用によって治療することができる疾病には、例えば、各種
の癌のみならず、血液/免疫異常や疾患、神経疾患、糖尿病、骨/軟骨疾患、心血管疾患
などの難病が含まれる。さらに、幹細胞の応用による難病征服は、21世紀におけるライ
フサイエンスの最高の課題となっており、結果として、心血管系、神経系、血液及び免疫
系、遺伝病、肝疾患、内分泌疾患、骨疾患、軟骨疾患、皮膚疾患など医学のすべての領域
での技術的革新を起こしている。
【0005】
最近になって、科学界と多くのバイオベンチャー企業が細胞治療剤についての大量の研究
を活発に行い、一定の成果を出しており、細胞治療剤は世界市場を狙った医療産業として
脚光を浴びることが期待されている。関連技術の専門家達は、細胞治療剤の開発は、難病
を治療すること及び臓器移植を代替することを可能にし、それ故、市場規模を増大しなが
ら次世代医療産業となるであろうと提言している。
【0006】
このように、細胞治療剤、特に確保された安全性と有効性を持つ自己由来の細胞治療剤に
関する関心と必要性は全世界的に増大している。しかしながら、患者に移植可能な品質等
級の細胞治療剤を生産する手順と技術のような全てのファクターと、生産設備が完全に備
えられなければならないという要求を考慮すると、このような細胞治療剤がひとつのシス
テムで提供される事例はほとんどない。したがって、細胞治療剤の生産及びその適用の拡
大には困難がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それ故、本発明は、前記の問題点を解消するために案出したものであり、本発明の第1の
目的は、モジュール化された細胞治療剤生産設備及びこれを運営する方法、及び前記細胞
治療剤設備、細胞治療剤生産技術及びライセンスを含む医療細胞システムの使用方法及び
ビジネス方法を提供すること、特に、細胞治療剤を生産することができる細胞治療(CT
:Cell Therapy)モジュール(以下、「CTモジュール」という)、造血母細胞、骨髄細
胞、及びその他の細胞を適切な処理を通して長期間保存することができる細胞と組織バン
キング(BC:Banking of Cell and Tissue)モジュール(以下、「BCモジュール」と
い)、とからなる細胞治療剤の生産設備を提供することである。
【0008】
この目標のために、本発明の第2の目的は、CTモジュール及びBCモジュールが、それ
ぞれ5個の機能的に特定化したユニット、すなわち、準備室ユニット(preparation unit)
、調製室ユニット(processing unit)、無菌操作試験室ユニット(microbial sterility te
st unit)、品質管理室ユニット(quality control unit)、及びユーティティ室ユニット(u
tility unit)、からなるところの、細胞治療剤の生産及び保存のための設備モジュールを
提供することである。
【0009】
本発明の第3の目的は、上記の設備モジュールの使用を介して、患者に移植できる品質等
級の細胞治療剤を短時間に低費用で容易に生産できるとともに、患者にすみやかに臨床適
用できるようすることである。
【0010】
第4目の的は、このような設備モジュールを、それぞれの特定の機能に対応した特定のユ
ニットからなるプレハブタイプで提供することによって、所定のサイズの空間が確保され
た場所であればどこででも簡易に設置して使用できるようにすることである。
【0011】
本発明の第5の目的は、世界各国の病院や大学に細胞治療剤を生産することができるシス
テムを供給して、細胞治療剤を用いる治療技術を確立して、患者の治療機会を拡大させる
同時に世界医療市場に前記のシステムを供給することで細胞治療剤の開発を加速すること
である。
【0012】
本発明の第6の目的は、生産物の顕著に改善された品質と信頼性を達成でき、これにより
消費者の満足度を高めることができるところの、細胞治療剤設備の使用方法と、それを用
いたネットワークに基づくフランチャイズマーケットビジネスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の観点に従い、上述及びその他の目的は、個別の特定の機能を有した別々に予め製
作された複数のユニットから組立てられ、汚染発生を少なくするために互いに分離して区
切った入口と出口を有するCTモジュールによって、細胞治療剤を生産すること、及び個
別の特定の機能を有した複数の別々に予め製作されたユニットから組立てられ、汚染発生
を少なくするために互いに分離して区切った入口と出口を有するBCモジュールによって
、造血母細胞、骨髄細胞、その他の細胞を適切な処理を介して長期間保存すること、から
なる細胞治療剤設備を用いる方法を提供することによって達成することができる。
【0014】
本発明の別の観点に従い、インターネットを介して細胞治療剤設備と連結されたコンピュ
ーターから管理サーバーにソース(sourse)を提供することと、管理サーバーからの、各種
ライセンス、許認可ビジネス、臨床データ、供給及び販売、管理及びビジネス、教育、音
声及び映像データの伝達手段を、インターネットを介してコンピューターに伝達すること
と、前記コンピューターによって細胞治療剤設備のCTモジュールとBCモジュールを制
御して細胞治療剤の生産技術を提供すること、からなる、細胞治療剤設備を用いるネット
ワークに基づくフランチャイズマーケットビジネス方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の上述及びその他の目的、特徴及び有用性は、添付の図面を参照してなされる以下
の詳細な説明からより明確に理解されるであろう。
【0016】
上述の目的達成のための本発明の望ましい実施の形態を添付の図面を参照しながら詳しく
説明する。
【0017】
本発明に適用される細胞治療剤設備の使用方法及びそれを用いるネットワークに基づくフ
ランチャイズマーケットビジネスの方法は、図1ないし図11に示すように構成されるも
のである。
【0018】
以降の本発明の説明において、本発明に係わる公知機能又は構成に対する説明が本発明の
主題を不明瞭にすることがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略するであろ
う。
【0019】
そして、後述される用語は本発明での機能を考慮して設定された用語であり、これは関連
技術の生産者の意図又は慣例によって変わることがあるので、ここで使用される用語は本
発明の明細書の内容に基づいて定義されるべきである。
【0020】
本発明は、個別の特定の機能を有した複数の別々に分けて予め組み立てられたユニットを
含み、かつ汚染発生を少なくするために互いに分離して区切った入口と出口を有し、細胞
治療剤を生産することができるCTモジュール1(図1参照)と、個別の特定の機能を有し
た複数の別々に分けて予め組み立てられたユニットを含み、かつ汚染発生を少なくするた
めに別々に隔離された入口と出口を持ち、造血母細胞、骨髄細胞、及びその他の細胞を適
切な処理を通して長期間保存することができるBCモジュール2(図8参照)と、からなる
細胞治療剤設備に向けられている。 ここで、各モジュール1、2はプロセスに必要な最
小限の空間と運搬に有利な最適の大きさ及び重量を考慮した基本レイアウト(Layout)にし
たがって設計される。
【0021】
以下に、本発明の技術的構成をより詳しく説明する。
【0022】
すなわち、図1に示すように、CTモジュール1には、無菌クリーンゾーンに入って原料
の準備と滅菌処理及び完成品及び半完成品を保存するために、クリーンルーム服に着替え
るための準備室ユニット10が具備される。
【0023】
また、準備室ユニット10の後方には、培養した軟骨細胞と培養した骨細胞(bone cell)
のような細胞治療剤を生産するために清浄度を維持する調製室ユニット20が具備される

【0024】
本発明の設備モジュールには、さらに、調製室ユニット20の後方に、細胞治療剤を生産
するための培養期間の間のバクテリアによる等の起こり得る微生物汚染を検査する無菌操
作試験室ユニット30が具備される。
【0025】
また、無菌操作試験室ユニット30の片側には、細胞治療剤の安全性と有効性を確認する
ための品質管理室ユニット40が具備される。
【0026】
さらに、準備室ユニット10の片側にそれぞれのユニット10、20、30、40の所望
の清浄度、恒温恒湿、消火、給電などの必須アイテムを維持するユーティリティ室ユニッ
ト50が具備される。
【0027】
本発明によれば、図2と図3に示すように、ユーティリティ室ユニット50以外の、準備
室ユニット10、調製室ユニット20、無菌操作試験室ユニット30、品質管理室ユニッ
ト40には、底から一定高さに無菌パネルが固定設置され、準備室ユニット10と無菌操
作試験室ユニット30、そして品質管理室ユニット40には、一定間隔で多数個具備され
た高さ調節具68aの上端にブランクパネル(blank panel)68(図2)が具備されて、調
製室ユニット20には、一定間隔で多数個具備された支持具69a(図3)の上端にグレ
ーティングパネル(grating panel)69が具備される。
【0028】
加えて、本発明のモジュールは、ユーティリティ室ユニット50の内部に具備されて、空
気冷却機66と連結されるエアハンドリング部(air handling)65が具備され、このエア
ハンドリング部65には、図4〜6に示すように、異物の流入を防止するエアフィルタ(a
ir filter)65aと流体の熱交換のための冷却及び加熱用コイル(cooling & heating coil
)65b、そして風量調節のためのダンパ(damper)65cと水位を調節する給湿器(humidifi
er)65d及び風量を調節するファン(fan)65eが具備される。
【0029】
準備室ユニット10、品質管理室ユニット40、及び無菌操作試験室ユニット30を通っ
て空気が流れるようにする通路である第1ダクト67aがエアハンドリング部65に連結
され、第1ダクト67aに一定間隔で第1HEPAフィルタ(High Efficiency Particulat
e Air Filter)ユニット63が連結されて、またエアハンドリング部65に連結されて調
製室ユニット20の内部に空気を排出させる第2ダクト67bと、それぞれのユニット1
0、20、30、40に具備されて空気を流入させる第3ダクト67cが具備される。そ
して、第3ダクト67cに一定間隔で第2HEPAフィルタユニット64が多数個具備さ
れる。
【0030】
さらに、準備室ユニット10の内部に、洗滌室又は調製室ユニットに入って行くために1
次作業服に着替える1次更衣室11と、調製室ユニットに入って行くためにクリーンルー
ム服に着替える2次更衣室12と、調製室ユニットに入って行く物品を洗滌、滅菌して搬
入する空間を提供し、超清浄化システムを有する洗滌室13と、調製室ユニットで作られ
た生産物を包装する包装ユニット14と、調製中に作られた半完成品を液体窒素中に保存
する半完成品保存所17と、調製室ユニットで作られた完成品を包装ユニット14で包装
した後に出荷前まで最終保存する完成品保存所18と、クリーン状態を提供するために外
部雰囲気との緩衝ゾーンとして1次、2次バッファリングゾーン15、16と、が具備さ
れる。
【0031】
加えて、本発明の設備モジュールは、図1に示すように、準備室ユニット10の1次更衣
室11に第1、第2エアシャワー60、61がさらに具備されると共に、無菌操作試験室
ユニット30にも第2エアシャワー61がさらに具備されて、クリーンゾーンに入る時に
外部から汚染粒子が流入することを防止し、かつ作業員に付着した粉塵、又は菌を高速の
清浄空気で洗浄除去する。
【0032】
最後に、本発明によれば、無菌操作試験室ユニット30と品質管理室ユニット40との間
にパスボックス62を具備して、人が出入りしないで物品の出入りのみができるようにし
て、汚染源や清浄空気の流出を防止できる。
【0033】
以降に、本発明に適用されるBCモジュール2の技術的構成をより詳しく説明する。この
点について、CTモジュール1の詳細な説明と重複する技術的構成の詳細は、ここでは省
略する。
【0034】
すなわち、図8、図9に示すように、無菌クリーンゾーンに入って、原料の準備と滅菌処
理をするためにクリーンルーム服に着替えるための準備室ユニット70が具備されている
。ここで、準備室ユニット70には洗滌室又は調製室ユニットに入って行くためにクリー
ンルーム服に着替える1次更衣室72と、調製室ユニットに入って行く物品を洗滌、滅菌
して搬入する空間を提供し、超清浄システムを包含する洗滌室73と、清浄状態を提供し
、外部雰囲気との緩衝ゾーンの役割をする1次、2次バッファリングゾーン74、75と
、及び調製室ユニット80に入って行くための緩衝ゾーンの役割をする前室(head room)
71が具備されている。
【0035】
また、臍帯血の処理と保存のための調製室ユニット80が準備室ユニット70の後方に具
備される。
【0036】
そして、臍帯血の運搬又は処理中におけるバクテリアによる等の起こりえる微生物汚染を
検査する無菌操作試験室ユニット90も調製室ユニット80の後方に具備されている。
【0037】
無菌操作試験室ユニット90の片側に細胞治療剤の安全性と有効性を確認するための品質
管理室ユニット100も具備されている。
【0038】
さらに、準備室ユニット70の片側には、ユーティリティ室ユニット110がそれぞれの
ユニット70、80、90、100に所望のレベルの清浄度、恒温恒湿、消火、給電など
のような必須アイテムを維持するために具備されている。
【0039】
加えて、本発明のBCモジュールは、ユーティリティ室ユニット110の内部に具備され
て、空気冷却機66と連結されている空気ハンドリング部65と、空気ハンドリング部6
5に準備室ユニット70を介して連結された第1のダクト67aと、調製室ユニット80
と、品質管理室ユニット100と無菌操作試験室ユニット90と、第1ダクトに一定間隔
で連結される第1、第2HEPAフィルタユニット63、64と、それぞれのユニット7
0、80、90、100に具備されて空気を流入する第3ダクト67cと、準備室ユニッ
ト70と無菌操作試験室ユニット90に設けられた第2エアシャワー61と、を包含する

【0040】
以降に、本発明の前記のように構成された細胞治療剤設備の使用方法を説明する。
【0041】
先ず、前記のような本発明の細胞治療剤を生産するためのCTモジュール1は準備室ユニ
ット10、調製室ユニット20、無菌操作試験室ユニット30、品質管理室ユニット40
、及びユーティリティ室ユニット50の5個のユニットで構成されている。
準備室ユニット10は、無菌クリーンゾーンに入って行くための更衣室、生産物を作るた
めに原料/副材料を準備して洗滌する洗滌室、細胞治療剤の完成品及び半完成品を保存す
る保存室で構成されている。
調製室ユニット20は、組織から細胞を分離して細胞の分化及び増殖のための各種処理を
実施するクラス100レベルの清浄度が維持される所である。
無菌操作試験室ユニット30は、処理前後の原料/副材料及び最終生産物に対する無菌操
作試験を実施するクラス10,000レベルの清浄度が維持される無菌試験室である。
品質管理室ユニット40は、処理前後の原料/副材料及び最終生産物に対して無菌試験以
外の各種品質管理を実施する所である。
ユーティリティ室ユニット50は、モジュールの温度、湿度及びユニット別の所望清浄度
を一定に維持させるための装置を運転する所であり、以下でより詳しく説明する。
【0042】
本発明に従う細胞治療剤設備の使用方法は、個別の特定の機能を有した別々に予め製作さ
れた複数のユニットから組立てられ、汚染発生を少なくするために互いに分離して区切っ
た入口と出口を有するCTモジュールによって、細胞治療剤を生産すること、及び個別の
特定の機能を有した複数の別々に予め製作されたユニットから組立てられ、汚染発生を少
なくするために互いに分離して区切った入口と出口を有するBCモジュールによって、造
血母細胞、骨髄細胞、その他の細胞を適切な処理を通して長期間保存すること、からなる

【0043】
すなわち、細胞治療剤を生産するプロセスは、無菌クリーンゾーンに入って、原料の準備
と滅菌処理及び完成/半完成品を保存するために準備室ユニット10でクリーンルーム服
に着替えること、
培養した軟骨細胞と培養した骨細胞のような細胞治療剤を生産するために調製室ユニット
20内の清浄度を維持すること、
細胞治療剤を生産するための培養期間の間にバクテリアによる等の微生物汚染の有無を無
菌操作試験室ユニット30内で検査すること、
細胞治療剤の安全性と有効性を品質管理室ユニット40内で確認すること、
前記それぞれのユニット10,20,30及び40の清浄度の所望のレベル、恒温恒湿、
消火、給電などの必須アイテムをユーティリティ室ユニット50内で維持すること、を包
含する。
【0044】
特に、準備室ユニット10内では、洗滌室又は調製室ユニットに入って行くために1次更
衣室11内で1次作業服に着替えること、
調製室ユニットに入って行くために2次更衣室12内でクリーンルーム服に着替えること

調製室ユニットに入って行く物品を洗滌、滅菌、及び搬入すること並びに超清浄化システ
ムを提供すること、
調製室ユニットで作られた生産物を包装する包装ユニット14内で包装して、出荷まで完
成品保存所18内に完成品を最終保存すること、
外部雰囲気との緩衝ゾーンとして第1、第2バッファリングゾーン15、16によってク
リーン状態を提供すること、の各プロセスが遂行される。
【0045】
加えて、準備室ユニットの1次更衣室11に、第1、第2エアシャワー60、61がさら
に具備されると共に、無菌操作試験室ユニット30にも、第2エアシャワー61がさらに
具備されて、クリーンゾーンに入る時に外部から汚染粒子が流入することを防止し、かつ
人体に付着した粉塵、又は菌を高速の清浄空気で洗浄除去する。加えて、無菌操作試験室
ユニット30と品質管理室ユニット40との間には人が出入りしないで物品の出入りのみ
ができるようにして、汚染源や清浄空気の流出を防止するパスボックス62が具備されて
いる。
【0046】
本発明によれば、図7に示すように、CTモジュール1によって細胞培養に最適の温度、
湿度を達成し、かつ微生物汚染を最小化するために、調製室ユニット20は0.5μmの
パーティクル(particle)が1立方ft(ft)内に100個以下のレベルの清浄度に維持され
、1次更衣室と完成品保管所を除く準備室ユニット10、無菌操作試験室ユニット30は
0.5μmのパーティクルが1立方ft(ft)内に10,000個以下の清浄度に維持され
、その外のエリア(area)は清浄度及び差圧を維持することができるゾーン(zone)に区画さ
れる。
【実施例1】
【0047】
本発明の設備モジュールにおいて、エアハンドリング部65を駆動すると、各ダクト67
a、67b、67c及びグレーティングパネル69を通って矢印方向のように空気が循環さ
れる。特に、CTモジュール1を利用した場合に、細胞治療剤を生産するために必要な、
各種培地及び試薬の準備並びに各種道具及び材料の滅菌を準備室ユニット10で実施し、
組織から細胞を分離して細胞の分化及び増殖のための各種のプロセスを調製室ユニット2
0で実施する。軟骨細胞治療剤の場合、CTモジュール1の調製室ユニット20で細胞治
療剤の調製プロセスを次のように実施した。
【0048】
第1段階で、軟骨分離及び1次培養(cartilage isolation & primary culture)を下記の
通り実施した。
【0049】
1)病院から採取された生検によって得られた試料(biopsy)をCTモジュール内の調製室
ユニットに移して、その後軟骨を分離した。
【0050】
2)このように移された試料を無菌作業台内で小さな片に切って、酵素処理して培養器(CO
2 incubator)内に入れて、軟骨細胞(chondrocyte)に分離した。
【0051】
3)このように分離した軟骨細胞を培養液が入っている培養容器(culture flask)に入れて
略1ヶ月間培養した。
【0052】
第2段階で、培地交換と継代培養(media change & subculture)を下記の通り実施した。
【0053】
1)1ヶ月間の培養過程で軟骨細胞を持続的に増殖するようにした。
【0054】
2)細胞数は初期の10万個から培養した軟骨細胞の生産直前に5,000万個超まで略
500倍増殖した。
【0055】
3) 軟骨細胞の増殖中に周期的に細胞に栄養成分を供給するために培地交換を実施し、細
胞の増殖を促進するために、培養容器(flask)を取り替えて継代培養を実施した。
【0056】
第3段階で、軟骨細胞治療剤の生産プロセスを実施した。この目的のために、調製の前後
及び最終生産物から採取された検査試料に対して無菌操作試験室ユニット30で無菌操作
試験を実施した。さらに、無菌操作試験以外に、エンドトキシン検査、PCR方法を利用
したマイコプラズマ検査、細胞数検査、細胞生存能力検査、ウイルス検査、細胞毒性検査
、同一性(identity)検査などの各種品質(QC)検査を品質管理室ユニット40で実施し
た。
このような細胞治療剤の生産過程は、CTモジュール1内で一括して遂行された。生産物
の生産プロセスと品質管理が完了した後、軟骨細胞治療剤を手術ユニットに運んで、軟骨
欠損を持つ患者の治療のために軟骨細胞移植術が行われた。
【0057】
前記のプロセスは、軟骨細胞治療剤と骨細胞治療剤を生産するために実施された。したが
って、CTモジュール1は軟骨細胞治療剤と骨細胞治療剤を生産することができる設備で
あるが、このようなモジュールはその他の細胞治療剤の生産に用いてもよい。軟骨細胞治
療剤及び骨細胞治療剤の生産技術をCTモジュール1と共に導入する場合に、細胞治療剤
を利用して患者の治療を行なうこと、及び患者の治療に関連するビジネスを行なうことが
可能である。
【0058】
細胞治療剤の生産用のCTモジュールと同様に、本発明に従って、細胞治療剤を保存する
ためのBCモジュール2も5つのユニット、すなわち、準備室ユニット70、調製室ユニ
ット80、無菌操作試験室ユニット90、品質管理室ユニット100、及びユーティリテ
ィ室ユニット110、で構成されている。
準備室ユニット70は、無菌クリーンゾーンに入って行くための更衣室、生産プロセスに
必要な原料/副材料を準備して洗滌する洗滌室から構成されている。
調製室ユニット80は、クラス10,000レベルの清浄度に維持され、組織又は血液か
ら細胞を分離するため、及び細胞を保存するための各種プロセスを実施する所である。
無菌操作試験室ユニット90は、無菌試験室であり、静浄度は、10,000レベルのク
ラスに維持され、無菌操作試験が、調製の前/後の原料/副材料と最終保存用の細胞に対
して実施される。
品質管理室ユニット100は、無菌操作試験以外の各種のQC試験が、調製の前/後の原
料/副材料と最終保存用の細胞に対して実施される所である。
ユーティリティ室ユニット110は、モジュールの温度/湿度及びそれぞれのユニットに
対応した清浄度の一定の維持に必要な設備を運転する所であり、以下でより詳しく説明す
る。
【0059】
本発明に適用された造血母細胞、骨髓細胞、その他の細胞を適切なプロセスを介して長期
間保存するプロセスは、無菌クリーンゾーンに入って、その中の原料の準備と滅菌処理を
するために準備室ユニット70内でクリーンルーム服に着替えること、
調製室ユニット80内に臍帯血を保存/保護すること、
臍帯血の運搬または調製中のバクテリアによる等の微生物汚染の有無を無菌操作試験室ユ
ニット90内で検査すること、
細胞治療剤の安全性と有効性を品質管理室ユニット100内で確認すること、
前記それぞれのユニット70,80,90及び100の清浄度の所望のレベル、恒温恒湿
、消火、給電などの必須アイテムをユーティリティ室ユニット110内で維持すること、
を包含する。
【0060】
さらに、準備室ユニット70の内部において、1次更衣室11内で洗滌室又は調製室ユニ
ットに入って行くために1次作業服に着替えること、
洗滌室73内で調製室ユニットに入って行く物品を洗滌、滅菌して搬入すること及び超清
浄化システムを提供すること、
清浄環境のために外部との緩衝ゾーンとして1次、2次バッファリングゾーン74、75
によって清浄環境を提供すること、
調製室ユニットに入るための緩衝ゾーンを前室71によって提供すること、の各処理を遂
行する。
【0061】
さらに、図10に示すように、細胞培養に最適の温度、湿度を達成し、かつ微生物汚染を
最小化するために、品質管理室ユニット100、ユーティリティ室ユニット110、及び
第1更衣室72を除く、調製室ユニット70、準備室ユニット80、及び無菌操作試験室
ユニット90は0.5μmのパーティクル(particle)が1立方ft(ft)内に10,000
個以下のレベルの清浄度に維持され、その外のエリア(area)は清浄度及び差圧を維持する
ことができるゾーン(zone)に区画される。
【0062】
加えて、本発明に従い、CTモジュール1とBCモジュール2は、好ましくは温度を22
±2℃であり、湿度を50±5%に維持する。
【実施例2】
【0063】
本発明のBCモジュール2が使用されたところでは、細胞の保存に必要であるところの、
種々の培地及び試薬の準備及び各種道具及び材料の滅菌が準備室ユニット70で実施され
、組織又は血液から細胞を分離し、かつ細胞を保存するための各種プロセスを調製室ユニ
ット80で実施した。臍帯血由来の造血母細胞の保存のためには、保存細胞の調製をBC
モジュール2の調製室ユニット80内で次のように実施した。
【0064】
第1段階で、臍帯(へその緒)から採取された臍帯血から有核細胞が下記のとおり分離さ
れた。
【0065】
1)病院で採取された臍帯血の全血(whole blood)から標本を集めた。
【0066】
2)有核細胞を標本から分離し、赤血球細胞層の分離のために静置し、次いで遠心分離し
て、有核細胞層を濃縮した。
【0067】
3)遠心分離の完了後に、上層の血漿層は、自動エクスプレッサ(auto-expressor)を利
用して除去して、少量の赤血球層と有核細胞の濃縮層を含んだ濃縮液のみを採血バックに
残しておいた。
【0068】
第2段階で、包装段階を下記のとおり実施した。
【0069】
1) 中に入っている空気を除去した凍結バックに、第1段階で分離した有核細胞の濃縮層
を移した。
【0070】
2)有核細胞の濃縮液を入れた凍結バックをケースに入れて密封した。
【0071】
3) バーコードを凍結バックに付着した。
【0072】
4)凍結バックを汚染からの危険を防止するために包装し、最終的にキャニスターに挿入
して完成品を作った。
【0073】
第3段階として、凍結と保存(freezing & storage)のプロセスを下記の通り実施した。
【0074】
1)完成されたキャニスターをフレーム(frame)に差し込んで自動サーモスタット付きの凍
結装置に入れた。
【0075】
2)凍結プログラムを作動させて凍結を始めた。
【0076】
3)凍結を完了したサンプルは液体窒素保存容器に入れて保存した。
【0077】
4)その後、ベイビーセル(baby cell)の安全性と有効性を証明するために品質管理(QC)
を下記のように遂行した。
【0078】
この目標のために、調製の前後の原料/副原料と最終保存用細胞から集めた試験標本を、
無菌操作試験室ユニット90において無菌操作試験を実施した。さらに、細胞数測定(cel
l count)、細胞生存能力(cell viability)、造血母細胞数測定(hemapoietic stem cell c
ount)、コロニー形成能検査(CFU assay)などの各種品質管理を実施した。前記調製は
、臍帯血から造血母細胞を分離及び保存するために実施された。
したがって、BCモジュール2は臍帯血由来の造血母細胞を分離及び保存することができ
る設備であるが、このようなモジュールは造血母細胞以外の細胞の型を調製及び保存する
ことに用いてもよい。臍帯血から造血母細胞を分離及び保存する技術をBCモジュール2
と共に導入する場合、造血母細胞の分離及び保存に関連するビジネスが可能になる。
【0079】
本発明は、図11に示すように、インターネットを介して細胞治療剤設備と連結されたコ
ンピューターから管理サーバー120にソースを提供すること、
管理サーバー120からの、各種ライセンス、許認可ビジネス、臨床データ、供給及び販
売、管理及びビジネス、教育、音声及び映像データの伝達手段を、インターネットを介し
てコンピューターに伝達すること、
前記コンピューターによって細胞治療剤設備のCTモジュール1とBCモジュール2を制
御して細胞治療剤の生産技術を提供すること、
からなる、細胞治療剤設備を用いるネットワークに基づくフランチャイズマーケットビジ
ネス方法を提供する。
特に、本発明は、患者に移植するのに十分な品質等級の細胞治療剤を製造する手順と技術
、そして、モジュール化された設備のようなすべての構成要素を提供する。
加えて、本発明は、世界各国の病院や大学に細胞治療剤を生産することができるシステム
を供給して、細胞治療剤を用いる治療技術を確立して、患者の治療機会を拡大させると同
時に世界医療市場に前記のシステムを供給することで細胞治療剤の開発を加速することで
ある。
【0080】
一方、本発明の好ましい実施の形態を添付の図面を参照して説明したが、当業者は、本発
明は、種々の改変による異なった形態で具体化し得ることを理解するであろう。
【0081】
図面とその詳細な説明は本発明を開示された特別な形態に限定することを意図するもので
はなく、むしろ、添付された請求範囲によって定義される本発明の精神と範囲内にあるす
べての変形物と均等物及び代替物をカバーすることを理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0082】
上記の説明から明らかなとおり、本発明は、モジュール化された細胞治療剤生産設備及び
これを運営する方法、及び前記細胞治療剤設備、細胞治療剤生産技術及びライセンスを含
む医療細胞システムの使用方法及びビジネス方法を提供する。
特に、本発明は、細胞治療剤を生産することができるCTモジュールと造血母細胞、骨髓
細胞、その他の細胞を適切なプロセスを通して長期間保存することができるBCモジュー
ル、からなる細胞治療剤の生産及び保存のための設備モジュールを包含し、CTモジュー
ル及びBCモジュールは、それぞれ5個の機能的に特定化したユニット、すなわち、準備
室ユニット、調製室ユニット、無菌操作試験室ユニット、及び品質管理室ユニット、ユー
ティティ室ユニット、からなる。
よって、本発明は、前記の設備モジュールの使用を介して患者に移植可能な水準の細胞治
療剤を短時間に低費用で容易に生産可能とすると共に患者に早い時間内に臨床適用するこ
とを可能にする。
加えて、本発明は、個別の特定の機能に対応した特定のユニットを持つプレハブ式で設備
モジュール提供することによって、所定のサイズの空間が確保された場所であればどこで
でもこのような設備モジュールを簡易に設置し使用できるようにする。
さらに、本発明は、世界各国の病院や大学に細胞治療剤を生産することができるシステム
を供給して、細胞治療剤を用いる治療技術を確立して、患者の治療機会を拡大させると同
時に世界医療市場に前記のシステムを供給することで細胞治療剤の開発を加速する。結果
として、本発明は、生産物の品質と信頼性を著しく向上して消費者の満足度を高めること
を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明における細胞治療剤設備のCTモジュールの概念的平面ブロックダイアグラムである。
【図2】本発明における準備室ユニットとユーティリティ室ユニットの正面断面図である。
【図3】本発明における調製室ユニットとユーティリティ室ユニットの正面断面図である。
【図4】本発明におけるエアハンドリング部の平面図である。
【図5】本発明におけるエアハンドリング部の正面図である。
【図6】本発明におけるエアハンドリング部の側面図である。
【図7】本発明における細胞治療剤設備のCT(Cell Therapy)モジュールのクリーンゾーンを示すブロックダイアグラムである。
【図8】本発明における細胞治療剤設備のBC(Banking of Cell and Tissue)モジュールの概念的平面ブロックダイアグラムである。
【図9】図8の準備室ユニットとユーティリティ室ユニットの正面断面図である。
【図10】本発明における細胞治療剤設備のBCモジュールのクリーンゾーンを示すブロックダイアグラムである。
【図11】本発明における細胞治療剤設備を利用したネットワークに基づくフランチャイズマーケットビジネス方法のブロックダイアグラムである。
【符号の説明】
【0084】
1 CT(Cell Therapy)モジュール
2 BC(Banking of Cell and Tissue)モジュール
10 準備室ユニット
20 調製室ユニット
30 無菌操作試験室ユニット
40 品質管理室ユニット
50 ユーティリティ室ユニット
60 第1エアシャワー
61 第2エアシャワー
62 パスボックス
63 第1HEPAフィルタユニット
64 第2HEPAフィルタユニット
65 エアハンドリング部
70 準備室ユニット
71 前室
72 1次更衣室
73 洗滌室
74 1次バッファリングゾーン
75 2次バッファリングゾーン
80 調製室ユニット
90 無菌操作試験室ユニット
100 品質管理室ユニット
110 ユーティリティ室ユニット
120 管理サーバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個別の特定の機能を有した別々に予め製作された複数のユニットから組立てられ、汚染発
生を少なくするために互いに分離して区切った入口と出口を有する細胞治療(CT:Cell
Therapy)モジュール1によって、細胞治療剤を生産し、及び個別の特定の機能を有した
複数の別々に予め製作されたユニットから組立てられ、汚染発生を少なくするために互い
に分離して区切った入口と出口を有する細胞と組織バンキング(BC:Banking of Cell
and Tissue)モジュール2によって、造血母細胞、骨髄細胞、及びその他の細胞を適切な
処理を通して長期間保存する、ことからなる細胞治療剤設備の使用方法。
【請求項2】
細胞治療剤を生産するプロセスは、無菌クリーンゾーンに入って、原料の準備と滅菌処理
及び完成/半完成品を保存するために準備室ユニット10でクリーンルーム服に着替える
こと、
培養した軟骨細胞と培養した骨細胞のような細胞治療剤を生産するために調製室ユニット
20内の清浄度を維持すること、
細胞治療剤を生産するための培養期間の間にバクテリアによる等の微生物汚染の有無を無
菌操作試験室ユニット30内で検査すること、
細胞治療剤の安全性と有効性を品質管理室ユニット40内で確認すること、
前記それぞれのユニット10,20,30及び40の清浄度の所望のレベル、恒温恒湿、
消火、給電などの必須アイテムをユーティリティ室ユニット50内で維持すること、
を包含する請求項1に記載の細胞治療剤設備の使用方法。
【請求項3】
準備室ユニット10内では、洗滌室又は調製室ユニットに入って行くために1次更衣室1
1内で1次作業服に着替えること、
調製室ユニットに入って行くために2次更衣室12内でクリーンルーム服に着替えること

調製室ユニットに入って行く物品を洗滌、滅菌、及び搬入すること並びに超清浄化システ
ムを提供すること、
調製室ユニットで作られた生産物を包装する包装室14内で包装して、出荷まで完成品保
存所18内に完成品を最終保存すること、
外部雰囲気との緩衝ゾーンとして1次、2次バッファリングゾーン15、16によってク
リーン状態を提供すること、
の各プロセスが遂行されることを特徴とする請求項2に記載の細胞治療剤設備の使用方法

【請求項4】
準備室ユニットの1次更衣室11に、第1、第2エアシャワー60、61がさらに具備さ
れると共に、無菌操作試験室ユニット30にも、第2エアシャワー61がさらに具備され
て、クリーンゾーンに入る時に外部から汚染粒子が流入することを防止し、かつ人体に付
着した粉塵、又は菌を高速の清浄空気で洗浄除去することを特徴とする請求項3に記載の
細胞治療剤設備の使用方法。
【請求項5】
無菌操作試験室ユニット30と品質管理室ユニット40との間にパスボックス62を具備
して、人が出入りしないで物品の出入りのみができるようにして、汚染源や清浄空気の流
出を防止できることを特徴とする請求項2に記載の細胞治療剤設備の使用方法。
【請求項6】
細胞培養に最適の温度、湿度を達成し、かつ微生物汚染を最小化するために、調製室ユニ
ット20は0.5μmのパーティクル(particle)が1立方ft(ft)内に100個レベル以
下の清浄度に維持され、1次更衣室と完成品保管所を除く準備室ユニット10、無菌操作
試験室ユニット30は0.5μmのパーティクルが1立方ft(ft)内に10,000個レ
ベル以下の清浄度に維持され、その外のエリア(area)は清浄度及び差圧を維持することが
できるゾーン(zone)に区画されることを特徴とする請求項2に記載の細胞治療剤設備の使
用方法。
【請求項7】
造血母細胞、骨髓細胞、その他の細胞を適切なプロセスを通して長期間保存するプロセス
は、無菌クリーンゾーンに入って、その中の原料の準備と滅菌処理をするために準備室ユ
ニット70内でクリーンルーム服に着替えること、
調製室ユニット80内に臍帯血を保存/保護すること、
臍帯血の運搬または調製中のバクテリアによる等の微生物汚染の有無を無菌操作試験室ユ
ニット90内で検査すること、
細胞治療剤の安全性と有効性を品質管理室ユニット100内で確認すること、
前記それぞれのユニット70,80,90及び100の清浄度の所望のレベル、恒温恒湿
、消火、給電などの必須アイテムをユーティリティ室ユニット110内で維持すること、
を包含することを特徴とする請求項1に記載の細胞治療剤設備の使用方法。
【請求項8】
準備室ユニット70の内部において、1次更衣室11内で洗滌室又は調製室ユニットに入
って行くために1次作業服に着替えること、
洗滌室73内で調製室ユニットに入って行く物品を洗滌、滅菌して搬入すること及び超清
浄化システムを提供すること、
外部雰囲気との緩衝ゾーンとして1次、2次バッファリングゾーン74、75によってク
リーン状態を提供すること、
調製室ユニットに入るための緩衝ゾーンを前室71によって提供すること、
の各処理を遂行することを特徴とする請求項7に記載の細胞治療剤設備の使用方法。
【請求項9】
細胞培養に最適の温度、湿度を達成し、かつ微生物汚染を最小化するために、品質管理室
ユニット100、ユーティリティ室ユニット110、及び第1更衣室72を除く、調製室
ユニット70、準備室ユニット80、無菌操作試験室ユニット90は0.5μmのパーテ
ィクルが1立方ft(ft3)内に10,000個レベル以下の清浄度に維持され、その外のエ
リアは清浄度及び差圧を維持することができるゾーンに区画されることを特徴とする請求
項7に記載の細胞治療剤設備の使用方法。
【請求項10】
前記温度は22±2℃であり、湿度は50±5%であることを特徴とする請求項6または
9に記載の細胞治療剤設備の使用方法。
【請求項11】
インターネットを介して細胞治療剤設備と連結されたコンピューターから管理サーバー1
20にソースを提供することと、
管理サーバーからの、各種ライセンス、許認可ビジネス、臨床データ、供給及び販売、管
理及びビジネス、教育、音声及び映像データの伝達手段を、インターネットを介してコン
ピューターに伝達することと、
前記コンピューターによって細胞治療剤設備のCTモジュールとBCモジュールを制御し
て細胞治療剤の生産技術を提供すること、からなる、細胞治療剤設備を用いるネットワー
クに基づくフランチャイズマーケットビジネス方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−533324(P2009−533324A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500272(P2009−500272)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際出願番号】PCT/KR2006/000970
【国際公開番号】WO2007/105846
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(506204243)セウォン セロンテック カンパニー リミテッド (15)
【氏名又は名称原語表記】SEWON CELLONTECH CO.,LTD.
【Fターム(参考)】