説明

細長い物品の製造

【課題】プラスチックの外層を有するコアを成形することと、前記コアとの間に隙間を与えるようにして、このコアにシームレスの金属層を押し出し成形することと、前記金属層を冷却することと、前記金属層の内面に前記コアの外面を接触させることとを具備する、細長い物品を製造する方法を提供する。
【解決手段】最初に、外面がプラスチックからなるコアが成形されるように、細長い物品が、成形される。次に、管状の金属層4が、シームレスであるように押し出し成形される。金属層42が押し出し成形されるとき、隙間16が、金属層とコアとの間に与えられる。金属層4が冷却された後に、コア2の外面は、金属層4の内面に接触される。接着作用が、これらコアと金属層との間に与えられ、そして、これらコアと金属層とを一緒に圧縮する永久的な圧縮力が、与えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックの外層を有するコアを成形することと、前記コアとの間に隙間を与えるようにして、このコアにシームレスの金属層を押し出し成形することと、前記金属層を冷却することと、前記金属層の内面に前記コアの外面を接触させることとを具備する、細長い物品を製造する方法に関する。
【0002】
更に、本発明は、プラスチックの外面を有するコアと、このコアに押し出し成形されたシームレスの管状の金属層とを具備する細長い物品に関する。
【背景技術】
【0003】
プラスチックの内層と外層と、これら内層と外層との間のアルミニウム層とを有する多層複合パイプが、良く知られている。このようなパイプは、例えば、内層が、押出し成形され、結合材料でコーティングされるように、成形される。この後に、アルミニウムバンドが、前記内層の周りに巻かれ、長手方向の溶接シームが形成されるように溶接される。この溶接されたアルミニウム層は、較正され、また、結合材料が、前記内層をアルミニウム層に結合させるように活性化される。この後に、アルミニウム層が、結合材料でコーティングされ、そして、外側のプラスチック層が、このアルミニウム層へと押し出し成形される。このような解決策は、例えば、EP0691193に開示されている。また、最初に、パイプを形成するように、アルミニウムバンドのエッジを互いにオーバーラップさせるようにアルミニウムバンドを巻いて、パイプを製造することが可能である。この後に、オーバーラップしたエリアが、超音波溶接により長手方向で溶接される。また、エッジが互いにオーバーラップしないようにバンドを巻いて、突き合わせ溶接を使用することも、可能である。この後に、成形されたアルミニウムのパイプは、内側から、結合材料と、内層を形成するプラスチック材料とがコーティングされ、アルミニウム層の外側は、結合材料と、外層を形成するプラスチックとでコーティングされる。このようなパイプ成形の最大の弱点の1つは、プラスチックが金属層から離れるように縮小する傾向にあるので、結合層が、一定の張力を受けたままであるという事実である。両方の技術において、信頼性のある方法で、溶接シームの品質が一定であるように、溶接シームを形成することは非常に難しい。溶接シームが不規則であると、パイプに破損が生じ、溶接シームは、パイプの端部の広がりの間に、かなり簡単に破損してしまう。
【0004】
DE2139388は、プラスチックからなる内層を有したパイプを成形することを開示している。例えばアルミニウムのシームレスの金属層が、このプラスチック層の外面に押圧される。このアルミニウムは、プラスチックのコアに直接押圧される。押圧されたアルミニウムの温度は、プラスチックのコアを容易に溶かして破損を与えるほど高い。
【0005】
EP0125788は、また、プラスチックのコアの外側へとシームレスの金属層を押し出し成形することを開示している。熱圧された金属からコアを保護するように、マンドレルには、内側の冷却用の囲い板が設けられている。金属は、コアの外径よりも大きな内径を有し、従って、冷却用の囲い板の一部の介在を可能にするように、押し出し成形され、冷却用の空気流を受ける。コアと押圧された金属との間のスペースを除去して、コアが管状のシースにぴったりと被覆するために、押し出し成形の段階に続いて、金属チューブが延伸又はスエージ加工される工程が続く必要がある。しかし、この工程は、前記被覆を厄介にし、物品が取扱われるのを困難にする。かくして、物品の剛性が増し、物品が硬くなる。
【0006】
US5222284は、同軸ケーブルを成形することを開示している。絶縁体がコーティングされた導体からなる細長いコアが、このコアの断面積を減じるように連続的に圧縮される。管状の金属の被覆材が、細長いコアの外側へと連続的に押し出し成形され、これと同時に、圧縮されたコアが、この被覆材中に連続的に与えられる。従って、圧縮されたコアは、被覆材を塞ぐように、もとの断面積へと回復する。かくして、このコアは、金属がまだ熱い間に金属の被覆材に触れることはなく、従って、絶縁体の破損を回避することができる。更に、金属の被覆材の直径は、減じられることはないので、金属の硬化は、回避される。しかし、コアの外層は、圧縮力を加えることにより、コアの断面積を減じるように圧縮され得る絶縁材料で形成されなければならない。更に、この絶縁材料は、圧縮力がなくなったときに、コアが元の直径に戻り得るように、徐々に回復しなければならない。このような解決策は、かなり複雑である。更に、コアと金属の被覆材との間の接着を確実にするのは、かなり難しい。本発明は、これら層間の接着レベルに関して全く言及していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】EP0691193
【特許文献2】DE2139388
【特許文献3】EP0125788
【特許文献4】US5222284
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、新しいタイプの細長い物品を製造する方法並びに細長い物品を提供することである。
【0009】
本発明の方法は、コアと金属層との間に接着作用を生じさせることと、コアと金属層とを一緒に圧縮するように永久的な圧縮力を与えることとにより、特徴付けられている。
【0010】
更に、本発明の物品は、コアと金属層との間に接着作用が与えられていることと、コアと金属層とを一緒に圧縮する永久的な圧縮力が与えられていることとを特徴としている。
【0011】
本発明では、細長い物品が成形される。第1に、外面がプラスチックからなるコアが、成形される。この後に、管状の金属層が、シームレスであるように押し出し成形される。金属層が押し出し成形されるとき、この金属層の内径は、金属層がコアに接触しないように、コアの外径よりも大きい。金属層が冷却された後に、コアの外面は、金属層の内面に接触される。接着作用が、コアと金属層との間に与えられる。更に、コアと金属層とを一緒に圧縮する永久的な圧縮力が、与えられる。このような圧縮力を生じさせるための解決策は、幾つかある。1つの解決策は、発泡剤をコアの外面に設け、発泡体が金属層を押圧するように発泡剤を活性化させることである。他の解決策は、もともと、コアの外径が金属層の内径よりも大きく、従って、シームレスの金属層をコアへと押し出し成形する前にコアの外径を減じ、そして、コアの直径が記憶効果を有し、従って、コアが元の直径に広がり得ることである。更なる他の解決策は、コアと金属層とを一緒に圧縮する圧縮力がもたらされる程度に金属層の外径を減じることである。2つ以上の解決策を組み合わせることにより圧縮力を生じさせることも、可能である。これら解決策は、コアと金属層との間の接着インターフェースが、引張応力を受けないという効果を与える。かくして、コアと金属層とは、非常に良好に一緒に接着されたままである。かくして、パイプの長期的な性質は、きわめて良好である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】パイプを製造する装置の概略的な側面図である。
【図2】多層複合パイプの断面の端面図である。
【図3】金属押出成形マシンの細部の概略的な側方断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、より詳細に添付図面に描かれている。
【0014】
図には、本発明が、明瞭のために、簡略化された構成で示されている。これら図では、同じ部材は、同じ参照符号で示されている。
【0015】
図1は、シームレスのアルミニウム層をプラスチック層間に有する多層複合パイプがどのように成形されるのかを開示している。図2は、このようなパイプの一例を示している。
【0016】
最初に、パイプの内層2が、第1のプラスチック押出成形機1により押し出し成形される。この内層2は、パイプのコアを形成する。前記第1のプラスチック押出成形機の後ろには、較正/冷却用の容器13が設けられている。前記内層2は、結合層でコーティングされている。かくして、成形されたパイプは、内層2とアルミニウム層4との間に内側の結合層10がある。この内側の結合層10と内層2とは、また、同時押し出し成形されることもできる。例えば、内層2が、融合された機能性のあるエンドグループ(grafted functional endgroups)によって、それ自体良好な接着特性を有する高分子量のプラスチックからなる場合には、結合層は必要ない。
【0017】
前記内層は、例えば、ポリエチレン(PE)、交差結合ポリエチレン(cross-linked polyethylene)(PEX)、ポリプロピレン(PP)、又は、ポリブチレン−1(PB)等で押し出し成形されることができる。また、前記結合層は、例えば、無水マレイン酸を有するポリエチレン(PE)を含むことができる。
【0018】
前記内層2は、金属押出成形マシン3内に通される。この金属押出成形マシン3は、回転可能に装着されたホイールを有し、このホイールは、周方向に延びるエンドレスの溝部を有している。この溝部の一部を閉じかつ工具を装着するシューが適用されている。このシューは、溝部を少なくとも部分的に閉塞さるように配置された当接部と、ダイ構造体中に通じる通路とを有している。金属原料が、回転可能に装着され溝部が形成された押出し成形用のホイール中に挿入される。この金属は、摩擦により加熱並びに加圧される。この材料は、前記通路を流れてダイ構造体を通して押し出し成形される状態で、前記当接面に係合する。ダイ構造体は、管状のシームレスの金属層を形成し、前記内層2は、このダイ構造体の中空のマンドレルへと通される。熱が内層にダメージを与えるのを防止するように、十分な隙間が、金属層と内層との間に与えられている。押し出し成形された金属は、アルミニウム層4が形成されるように、アルミニウムであり得る。金属は、また、例えば、銅、マグネシウム、又は、かなり低い融点を有する他の金属であっても良い。適度に低い融点は、例えば、アルミニウムを他の金属と混合して合金にすることにより、果たされることができる。
【0019】
押し出し成形の後に、前記アルミニウム層4は、冷却される。この時点で、外部の冷却手段が使用されることもできる。この冷却手段は、例えば、冷却空気をアルミニウム層4に送るリング形状の冷却ノズル14であり得る。押し出し成形されたアルミニウムの温度は、約450℃であり、これは、アルミニウム層4が、内層2の面に接触する前に冷却されなければ、内層2の面が、ダメージを受けることを意味している。
【0020】
冷却の後に、アルミニウム層4は、成形ロール5へと導かれることができる。これら成形ロールの数は、成形ロールの構造に応じて、2,3,4,又は5以上であっても良い。これら成形ロール5は、延伸処理を行う。この延伸処理は、アルミニウム層4がプラスチックの内層2に接触するように、アルミニウム層4の直径を減じることを意味している。アルミニウム層4の直径は、内層2とアルミニウム層4との間に圧縮力が生じる程度に減じられることが好ましい。アルミニウム層の直径を減じることは、また、円錐状の先細ダイを使用して、又は他の適切な方法を使用して果たされることもできる。
【0021】
この後に、内層2とアルミニウム層4とが一緒に接着するように、内側の結合層10の材料、又は、結合層が使用されていない場合は内層2それ自体の材料が、活性化される。内側の結合層10の材料は、例えば、内側の結合層を加熱することにより活性化されることができる。結合層10の材料は、未反応の発泡剤を含んで良い。材料が加熱されたときに、この発泡剤が反応し、材料が内層2とアルミニウム層4との間のギャップを効果的に埋める。かくして、これら層間の公差は、非常に厳密である必要はない。発泡成形された結合材料が、独立発泡でない場合、この結合材料は、プラスチック層と障壁層との間に水分又は他の流体が溜まるのを防止し得るように、溜まった凝縮液用のリークパスを形成する。内側の結合層10の材料の量と、発泡剤の量と、結合材料の発泡度とのうちの少なくとも1つは、発泡成形された結合材料が、アルミニウム層4を押圧するような程度であることが好ましい。かくして、内層2と内側の結合層10とを有するコアと、アルミニウム層4との間に圧縮力が与えられる。
【0022】
次の処理ラインは、加熱手段6である。好ましくは、この加熱手段6は、アルミニウム層4を加熱するための誘導性の加熱手段である。アルミニウム層4は、この加熱手段6により、アニール温度、即ち接着材料を活性化させるのに十分高い温度に加熱される。このアニール温度は、例えば、300℃よりも高くて良い。
【0023】
アニールは、内層2の材料を破損してはならないので、内層の温度耐性は、起こり得るアニールのために適切でなければならない。この材料の好ましい例は、交差結合されたポリエチレン(PEX)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(E-CTFE)、ポリビニリデンフルオロライド(PVDF)、又は、ポリフッ化ビニル(PVF)である。
【0024】
前記結合材料の温度耐性も、また、アニールが使用される場合に、適切でなければならない。十分な温度耐性は、例えば、機能性のあるエンドグループを基材にグラフトすることにより形成され、かなりの高分子量と接着特性とを有する材料から結合材料を形成することにより、もたらされる。結合材料の温度耐性は、また、適切な添加物を結合材料に加えることにより、改良されても良い。プラスチックパイプに関連して使用される耐火剤が、適切な添加物である。このような添加物の例は、短く切断されたガラス繊維、セラミックホイスカー繊維、アルミニウム三水塩(ATH)、バーミキュライト(ermiculite)、珪酸塩、燐酸塩、炭素、又は炭素剤である。
【0025】
前記結合材料が、良好な温度耐性を有している場合、この結合材料は、また、同時に、内層の材料を保護する。結合材料は、また、アルミニウム層4がアニールされたときに反応するアゾジカルボンアミドのような発泡剤を含んでも良い。かくして、発泡成形された結合材料は、内層2を熱的に保護する絶縁層を形成する。
【0026】
前記アルミニウム層4をアニールすることにより、パイプには、比較的高い可撓性(flexibility)が与えられる。このパイプのスチフネスは、アニール温度とアニール時間とを選択することにより制御されることができる。例えば、パイプが、床暖房のような構造体中に装着して使用され、高い可撓性が必要とされる場合、これは、アニール温度が比較的高いことと、アニール時間が比較的長いこととの少なくとも一方で果たされる。これに応じて、表面装着が改良のために使用され、比較的堅いパイプが必要とされる場合、これは、アニール温度が比較的低いことと、アニール時間が比較的短いこととの少なく一方で果たされる。アルミニウム層4のアニールと、内側の結合材料10の材料の活性化とは、両工程が加熱手段6により果たされるように、組み合わされることができる。
【0027】
この加熱手段6の後に、前記アルミニウム層4の外面は、外側の結合層11が形成されるように、結合層でコーティングされる。この後に、プラスチックの外層が、成形される。外側の結合層11の材料と、外層8を形成するプラスチックの材料とを、第2のプラスチック押出成形機7により、一緒に押し出し成形することが可能である。外側の結合層11の材料は、前記内側の結合層10の材料と同じであり得る。また、プラスチックの外層8の材料は、プラスチックの内層2の材料と同じ材料から選択されて良い。
【0028】
パイプの直径は、代表的に、2ないし2000mmの範囲内である。これに従って、壁厚が変わる。代表的に、接着材料の量は、できるだけ少なくされたままである。パイプの外径が17mmである場合、一例では、内層2の厚さと、外層8の厚さとは、代表的に1mm近くであり、また、アルミニウムの障壁層4は、約0.3mmであり、また、接着材料の厚さは、約50マイクロメーターである。
【0029】
前記外層8の押し出し成形の後に、パイプは、冷却手段9により冷却される。この冷却の後に、パイプは、ドラム12に巻かれる。
【0030】
前記コアが、交差結合されたポリエチレン(PEX)のような記憶効果を有する材料からなる場合、コアが金属押出成形マシン3に通される前に、コアの外径を減少させるための縮径手段(reducing means)があり得る。このような場合、金属層の直径は、非常に大きく減じられる必要がなく、又は、全く減じられる必要がない。このため、金属の硬化が低減又は回避される。コアは、例えば、加熱手段6により加熱されたときに元の直径に広がる。
【0031】
図3に示されている解決策では、前記内層2の外径が、円錐形の縮径リング15により減少される。この円錐形の縮径リングの代わりに、縮径手段が、例えば、成形ロールで構成されることができる。かくして、隙間16が、内層2とアルミニウム層4との間に形成される。この内層2の元の外径は、アルミニウム層4の内径よりも大きい。内層2の材料は、記憶効果を有しているので、内層の材料は、元の直径に広がろうとする。アルミニウム層4の内径は、内層の元の直径よりも小さいので、内層2がアルミニウム層4に対して広がった後に、内層2とアルミニウム層4との間には圧縮力が生じる。
【0032】
前記隙間16が、密閉されている場合、この隙間の内部圧力は、例えば、チャネル18を通して隙間16に接続されている吸引ポンプ17により制御されることができる。この隙間16内の圧力を制御することにより、内層がどれほど早くアルミニウム層4に接触するかを制御することが可能である。この隙間16内の圧力が高いと、内層2がアルミニウム層4に尚早に接触するのが防止される。この圧力が比較的低い場合、内層2は、アルミニウム層4に比較的すぐに接触する。内層2とアルミニウム層4との間の接着は、隙間16の中を吸引することにより改良されることができる。
【0033】
前記内層2の供給速度は、制御されることができる。内層の供給速度を、アルミニウム層4の押し出し成形速度よりもわずかに速く調整することが、可能である。このような解決策は、内層2とアルミニウム層4との間の接触を改良する。
【0034】
前記内層2中には、細長いマンドレルが位置されることができる。このマンドレルは、例えば、第1のプラスチック押出成形機1のマンドレルであり得る。また、このマンドレルは、内層2をアルミニウム層4に押圧するために使用されることができる。また、パイプの出て来た一端部を閉じて、内層2中に内部の過圧を与えることが、可能である。この過圧は、例えば、マンドレルを通して加圧空気を供給することにより、与えられることができる。この内部の過圧は、内層2をアルミニウム層4に押圧させるために使用されることができる。
【0035】
前記アルミニウム層4を押し出し成形する押出し用のノズルが、例えば、窒素のような冷却ガスをノズルへと供給することにより、冷却されることができる。このノズルの冷却は、また、アルミニウム層を冷却する。
【0036】
前記コアは、金属層の押し出し成形と共にライン上で同時に押し出し成形される必要はない。このコアは、別のプロセスで、予め成形されることができる。このコアは、別の工場で成形されて、金属押出成形マシンがある工場に搬送されることさえできる。予め成形されたコアは、搬送と保管との少なくとも一方の後に、金属押出成形マシン3へと供給されることができる。
【0037】
ある場合は、この明細書に開示されている特長が、他の特長にもかかわらず、同様に使用されることができる。他方では、この明細書に開示されている特長は、種々の組み合わせを果たすように、組み込まれることができる。
【0038】
当業者においては、技術的な進歩の家庭で、本発明の基本的なアイデアが、多くの方法で実施され得ることは明らかである。かくして、本発明は、前の例に限定されず、添付された特許請求の範囲内で変更可能である。かくして、上に記載された方法並びに装置により整形された細長い物品は、また、上述されたようなパイプの代わりに、例えばケーブルでもあり得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックの外層を有するコアを成形することと、
前記コア上にシームレスの金属層を押し出し成形することであって、前記金属層と前記コアの間に隙間を与えるようにすることと、
前記金属層を冷却することと、
前記コアの外面を前記金属層の内面に接触させることと、
を具備する、細長い物品を製造する方法において、
前記コアと前記金属層との間に接着作用を生じさせることと、
前記コアと前記金属層とを一緒に圧縮するように永久的な圧縮力を与えることとにより特徴付けられる方法。
【請求項2】
前記コアは、発泡剤を含み、この発泡剤は、発泡体が前記金属層を押圧するように活性化されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記金属層の直径は、前記金属層が前記コアを押圧する程度に減じられることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記金属層は、前記金属層の直径が減じられた後に、前記金属層の可撓性を高くするように、アニールされることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コアは、前記アニールと同時に活性化される結合材料を前記コアの外面に有することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記コアの元の直径は、前記シームレスの金属層がこのコアへと押し出し成形される前では、金属層の内径よりも大きいことと、コアの外径は、シームレスの金属層がコアへと押し出し成形される前に減じられることと、コアの材料は、シームレスの金属層がコアに押し出し成形された後に、コアが元の外径に広がり得るように、記憶効果を有することとを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記コアの外径は、前記コアを加熱することにより広げられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記コアと前記金属層との間の接着は、前記隙間(16)の中を吸引することにより改良されることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記コアは、パイプが成形されるように中空であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
プラスチックの外面を有するコアと、このコアへと押し出し成形されたシームレスの管状の金属層とを具備する細長い物品において、
前記コアと金属層との間に接着作用が与えられていることと、前記コアと前記金属層とを一緒に圧縮する永久的な圧縮力が与えられていることと、を特徴とする細長い物品。
【請求項11】
前記コアは、前記金属層を押圧した発泡材料を前記コアの外面に有することを特徴とする請求項10に記載の物品。
【請求項12】
前記金属層は、前記コアへと延伸されていることを特徴とする請求項10又は11に記載の物品。
【請求項13】
前記金属層が延伸された後に、この金属層は、前記金属層の可撓性を高くするようアニールされていることを特徴とする請求項12に記載の物品。
【請求項14】
前記コアは、記憶効果を有する材料からなることと、前記コアの外径は、前記シームレスの金属層がコアへと押し出し成形される前に減じられていることと、前記コアの元の外径は、前記シームレスの金属層が前記コアへと押し出し成形される前では、前記シームレスの金属層の内径よりも大きいこととを特徴とする請求項10ないし請求項13のいずれか1項に記載の物品。
【請求項15】
前記コアは、前記物品がパイプであるように中空であることを特徴とする請求項10ないし請求項14のいずれか1項に記載の物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−99787(P2013−99787A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2013−1968(P2013−1968)
【出願日】平成25年1月9日(2013.1.9)
【分割の表示】特願2008−552838(P2008−552838)の分割
【原出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【出願人】(508236125)ウポノール・イノベーション・エービー (4)
【氏名又は名称原語表記】Uponor Innovation Ab
【Fターム(参考)】