説明

組合せ秤

【課題】 棒状物品の破損がなく、しかも互いに平行して纏まった状態で排出することができる組合せ秤を提供する。
【解決手段】 組合せ秤の集合シュート13の排出口53の上方に、排出口13の直径よりも大きい金属製の短円筒の内側円筒部材55を、配置し、この内側円筒部材55の外周面を合成ゴム製の短円筒形の外側円筒部材56で包囲する。外側円筒部材56の下端部が内側円筒部材55の下端部よりも下方に伸延している。内側円筒部材55が集合シュート13の上面に接近した保持位置と、内側円筒部材55が上記保持位置よりも上方の排出位置とを取るように、上記内側円筒部材55を昇降駆動部58が昇降させる。上記保持位置では外側円筒部材56の下縁が集合シュート13の上面と接触している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば食品用の棒状菓子等の棒状物品を計量して、合計重量が予め定めた所定重量となるように組合せ計量するための組合せ秤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動式組合せ秤として図12に示すものがある。即ち、この自動式組合せ秤は、分散フィーダ1上に物品を供給するクロスヘッドフィーダ(物品送り込み装置)2を設けてある。分散フィーダ1の周囲には放射状に複数台(n台)のリニアフィーダ3−1、・・・が設けられており、振動器4−1、・・・が振動したとき、分散フィーダ1から供給された物品をその先端側に搬送する。そして、リニアフィーダ3−1、・・・の先端には、フィードホッパ5−1、・・・が設けられており、物品を保持することができる。これらフィードホッパ5−1、・・・の下方には、夫々計量ホッパ6−1、・・・が設けられ、これらが空のとき、フィードホッパ5−1、・・・のゲート7−1、・・・が開かれて、物品が供給される。これら計量ホッパ6−1、・・・には、夫々荷重検出器8−1、・・・が設けられ、計量ホッパ6−1、・・・に供給された物品の重量値を検出する。これら計量ホッパ6−1、・・・内の物品の重量値は、組合せ演算部により種々に組み合わされて、合計重量が許容重量範囲内の組合せが選択される。即ち、組合せ演算が行われ、どの計量ホッパから物品を排出するか選択され、例えば計量ホッパ6−1が選択されると、その計量ホッパ6−1のゲート10−1が開かれて、物品が計量ホッパ6−1の下方に配置されている逆円錐台状の上側集合シュート12と下側集合シュート13を経て集合ホッパ15に供給される。しかる後に、集合ホッパ15内の物品が包装機14に供給されて包装される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、図12に示す従来の自動式組合せ秤により例えば食品用の棒状菓子を計量してその計量済み物品を包装機14により包装すると、種々の問題が生じる。つまり、棒状菓子は、折れる等の破損がなく、しかも、綺麗に起立して纏まった状態でカップ等に充填することが望まれているが、この棒状菓子をフィードホッパ5−1、・・・、及び計量ホッパ6−1、・・・に投入するときに折れることがあるし、計量ホッパ6−1から排出された棒状菓子が上側集合シュート12と下側集合シュート13を勢い良く滑落して集合ホッパ15に供給された時にも折れたり欠けることがある。
そして、クロスヘッドフィーダ2から送り込まれてくる棒状菓子が、組合せ秤により組合せ計量されて、しかる後に包装機14により例えばカップに充填されるまでの間に、クロスヘッドフィーダ2、分散フィーダ1等により搬送されてくるので、その搬送により棒状菓子が互いに絡み合うこととなり、その結果、カップに綺麗に起立して纏まった状態で充填することができず、見栄えが悪いという問題がある。また、カップから棒状菓子を溢れさせるという問題もある。
【0004】
本発明は、棒状物品が折れる、欠ける等の破損がなく、しかも互いに平行して綺麗に纏まった状態で排出することができる組合せ秤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による組合せ秤は、棒複数の計量ホッパと、各計量ホッパに投入された棒状物品の重量を計量するための計量手段と、この計量手段により計量して得られた棒状物品の各重量値を種々に組み合わせてそれら組み合わせのうち合計重量値が予め定めた所定重量範囲内の組を構成する棒状物品を選択する組合せ演算手段と、この組合せ演算手段により選択された棒状物品を排出するための集合シュートとを、備えている。更に、本発明により組合せ秤は、上記集合シュートの上記排出口の上方に配置され、上記集合シュートの上記排出口の直径よりも大きい金属製の短円筒の内側円筒部材と、この内側円筒部材の外周面を包囲する合成ゴム製の短円筒形で、下端部が上記内側円筒部材の下端部よりも下方に伸延している外側円筒部材と、上記内側円筒部材が上記集合シュートの上面に接近した保持位置と、上記内側円筒部材が上記保持位置よりも上方の排出位置とを取るように、上記内側円筒部材を昇降させる昇降駆動部とを、備えている。上記保持位置では上記外側円筒部材の下縁が上記集合シュートの上面と接触している。
【0006】
本発明によると、組合せ演算手段により選択されて集合シュート上に排出された棒状物品を、シャッターにより排出口の手前の所定位置で一旦保持し、しかる後に、シャッターを排出位置に移動させて排出口から排出させているので、棒状物品を比較的遅い移動速度で排出口から排出させることができる。
【0007】
なお、前記集合シュートは、その内部を左右に区分ける仕切板を有するものとすることができる。この場合、前記内側円筒部材及び外側円筒部材は、前記仕切板に沿って左右に分割されて左右のシャッターを構成し、前記昇降機構は、左右のシャッターを別々に昇降駆動する。
【発明の効果】
【0008】
従って、排出口から排出された棒状物品が後段に設けられている例えばホッパやシュートに衝突した際に、その衝撃によって棒状物品が折れる等の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の一実施形態に係る組合せ秤及び充填装置の全体を示す図である。
【図2】同実施形態に係る集合ホッパ、一対の溜めホッパ、及び充填装置等を示す正面図である。
【図3】同実施形態に係る計量ホッパを示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図4】同実施形態に係る計量ホッパの右側面図である。
【図5】同実施形態に係る計量ホッパの拡大縦断面図である。
【図6】同実施形態に係る集合シュートの部分切欠拡大平面図である。
【図7】同実施形態に係る上側集合シュートに設けられている案内部を図6のA−A方向から見た部分断面図である。
【図8】同実施形態に係るシャッター機構部の正面図である。
【図9】同実施形態に係るシャッターの平面図である。
【図10】同実施形態に係る傾斜シュートの拡大正面図である。
【図11】(a)は同実施形態に係る傾斜シュートを図10のB−B方向から見た断面図、(b)は他の実施形態に係る傾斜シュートを図10のB−B方向から見た断面図である。
【図12】従来の自動式組合せ秤の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係るホッパの一実施形態を、図1に示す組合せ秤16、充填装置17、及び各図を参照して説明する。
組合せ秤16は、複数の計量ホッパ36を有し、各計量ホッパ36に供給された棒状物品18の重量を計量し、組合せ演算部(図示せず)がそれら計量された各棒状物品18の重量を種々に組合わせて合計重量が所定の目標重量に等しいか若しくは近い組合せを選択する。そして、組合せ演算部により選択された組の合計重量が予め設定されている許容重量範囲内であるとき、その組の棒状物品18を対応する各計量ホッパ36から排出するものである。ただし、例えば全ての計量ホッパ36に棒状物品18が収容されているが、合計重量が許容重量範囲内の組合せが存在しないときにも所定の計量ホッパ36内の物品が排出される。そして、これら各計量ホッパ36から排出された計量済みの棒状物品18は、上側集合シュート19、下側集合シュート13、及び傾斜シュート39を経て集合ホッパ22に投入される。
【0011】
この集合ホッパ22に投入された棒状物品18は、図2に示す左右の各排出ゲート32、33を開閉することにより、それぞれと対応する2つの各第1及び第2の振り分けシュート23、24に交互に振り分けられて第1の溜めホッパ25及び第2の溜めホッパ26に溜められる。第1及び第2の各溜めホッパ25、26に収容されている計量済み棒状物品18は、所定のタイミングで各溜めホッパ25、26の内側ゲート27、28が開くことにより、各溜めホッパ25、26と対応して下方に設けられている投入シュート29、29を介して第1及び第2のそれぞれの充填機構部30、30の上側整列ホッパ31、31に供給される。第1及び第2の各充填機構部30、30は、それぞれの下方の所定の充填位置に、コンベア34により順次搬送されてくる空のカップ(包装用容器)35、35に計量済み棒状物品18を順次充填することができる。そして、コンベア34は、これら計量済み棒状物品18が充填されたカップ35、35を所定の取り出し位置に順次搬送するようになっている。
【0012】
この実施形態の自動式組合せ秤16と図12に示す従来の自動式組合せ秤が相違するところは、図12に示す計量ホッパ6−1、・・・、フィードホッパ5−1、・・・、及び上側集合シュート12に代えて、図3、図4及び図5に示す計量ホッパ36、・・・、この計量ホッパ36と同等の形状のフィードホッパ37、・・・、及び図6に示す上側集合シュート19を設けたところ、更に、図8に示すシャッター機構部38、及び図10に示す傾斜シュート39を設けたところである。これ以外は、従来の自動式組合せ秤と同等であるので詳細な説明を省略する。この実施形態の自動式組合せ秤16に設けられているこれら計量ホッパ36、フィードホッパ37、上側集合シュート19、シャッター機構部38、及び傾斜シュート39は、比較的折れ易い棒状菓子である棒状物品18が分散フィーダ1上に供給されてから下側集合シュート13から排出されるまでの間に、折れたり、欠ける等の破損を防止するためのものである。また、図2に示す集合ホッパ22を含む振り分け装置にも、棒状物品18の破損を防止するための本発明を適用してある。
【0013】
計量ホッパ36は、図3及び図4に示すものが複数台(n台)設けられており、全て同等のものであるのでそのうちの1台を説明し、他の計量ホッパ36の説明を省略する。計量ホッパ36は、本体部40とゲート41を備えている。
本体部40は、図3に示すように、断面形状が矩形の筒状体であり、矩形の上側開口部を矩形の下側開口部よりも大きく形成してある。この本体部40を形成する4つの側壁42、43、44、45のうち、図3(a)に示されている上側の第1の側壁42、下側の第2の側壁43、及び右側の第3の側壁44は、鉛直方向に平行するように配置してあり、左側の第4の側壁45は、水平面に対して所定の角度を成すように傾斜させて配置してある。
ゲート41は、本体部40の下側開口部を開閉するためのものであり、基端部が枢軸46、46を介して本体部40の第1及び第2の側壁42、43に回動自在に設けられている。そして、図3(b)に示すように、ゲート41は、閉位置にある状態で水平面に対して所定の角度を成すように傾斜した状態となり、このゲート41と第4の側壁45により計量ホッパ36に投入された棒状物品18をこの計量ホッパ36内に保持する構造となっている。
【0014】
また、図3及び図4に示すように、ゲート41の内面には、2つの整列突起47、47を設けてある。この2つの整列突起47は、枢軸46が設けられているゲート41の基端部から先端部に向かう方向と平行するように(第1及び第2の側壁42、43と平行するように)、互いに所定の間隔を隔ててゲート41の内面に設けてある。また、各整列突起47は、その長さ方向、つまり、棒状物品18を排出するために案内する方向に対して直交する断面の形状が略二等辺三角形であり、その底辺がゲート41の内面と結合している。更に、各整列突起47は、棒状物品18を排出する方向に向かうに従って、略二等辺三角形の断面形状が大きくなるように形成してある。
【0015】
上記のように構成した計量ホッパ36によると、棒状物品18が各計量ホッパ36に投入されたときに、図3に示すように、計量ホッパ36のゲート41の内面に設けられている2つの整列突起47がこれら投入された棒状物品18をそれぞれが互いに略平行するように案内して整列させることができ、そして、2点鎖線で示すように、ゲート41を開放することにより、この整列させた棒状物品18をその長さ方向に移動させて排出することができる。そして、棒状物品18を整列させた状態で計量ホッパ36から排出することができるので、互いに絡み合わない状態の棒状物品18を図1及び図6に示す上側集合シュート19に供給することができる。また、この整列させた棒状物品18をその長さ方向に移動させて計量ホッパ36から排出して上側集合シュート19上に投入することができるので、この棒状物品18と上側集合シュート19の上面との衝突による衝撃が、棒状物品18をその中心軸線の方向に圧縮する方向に掛かるようにすることができ、これにより、この衝撃によって棒状物品18が折れたり、欠けたり等の破損を防止することができる。
【0016】
更に、各整列突起47の断面形状を略二等辺三角形として形成してあるので、各整列突起47の表面全体が斜面で形成されており、従って、投入された棒状物品18をこの整列突起47の斜面により効率よく案内して、それぞれが互いに平行するように整列させることができる。そして、各整列突起47は、棒状物品18が排出される方向に向かうに従って断面形状が大きくなるように形成してあるので、棒状物品18どうしの間隔を狭めて、整列した状態が乱れないように、纏まった状態にして計量ホッパ36から排出することができる。
【0017】
そして、各計量ホッパ36は、図5に示すように、第3の側壁44の内面の全体とゲート41の内面の全体を第1の緩衝部材48により被覆してあり、第4の側壁45の内面の全体を第2の緩衝部材49により被覆してある。第1及び第2の緩衝部材48、49は、表面が滑らかな合成ゴム等のゴム様弾性体により形成されている板状体であり、所定の厚みに形成してある。これら第1及び第2の緩衝部材48、49は、計量ホッパ36に投入された棒状物品18とこの計量ホッパ36との衝突による衝撃を吸収するためのものである。
第1の緩衝部材48は、図5に示すように、上端部を外側にU字状に屈曲して屈曲部48aを形成してあり、この屈曲部48aの内側に第3の側壁44の上縁を挿入してこの上縁に着脱自在に取り付けてある。そして、この第1の緩衝部材48の下部は、ゲート41に設けられている2つの各整列突起47を覆うように、各整列突起47と対応する形状に形成してある。
第2の緩衝部材49は、第1の緩衝部材48と同様に、上端部を外側にU字状に屈曲して屈曲部49aを形成してあり、この屈曲部49aの内側に第4の側壁45の上縁を挿入してこの上縁に着脱自在に取り付けてある。
なお、第1及び第2の緩衝部材48、49に設けられている各屈曲部48a、49aは、第1及び第2の緩衝部材48、49をそれぞれが取り付けられる第3及び第4の側壁44、45の各上縁に止めることができるようにU字状をなすように固めてある。
【0018】
上記のように構成された第1及び第2の緩衝部材48、49によると、棒状物品18が各計量ホッパ36に投入された時に、この投入された棒状物品18が衝突することがある第3の側壁44及びゲート41の内面、並びに第4の側壁45の内面を被うようにこれら第1及び第2の緩衝部材48、49を設けてあるので、この投入された棒状物品18が第1及び第2の緩衝部材48、49と衝突して、棒状物品18が受ける衝撃をこの緩衝部材48、49により和らげることができる。従って、棒状物品18が折れる等の破損を防止することができる。
【0019】
そして、第1及び第2の緩衝部材48、49に形成した各屈曲部48a、49aの内側に、それぞれと対応する第3及び第4の側壁44、45の各上縁を挿入することにより、第1及び第2の緩衝部材48、49を計量ホッパ36に取り付けることができる。そして、各屈曲部48a、49aの内側から第3及び第4の側壁44、45の各上縁を引き離すことにより、各緩衝部材48、49を計量ホッパ36から取り外すことができる。このように、第1及び第2の緩衝部材48、49は、計量ホッパ36に対して着脱自在に設けてあるので、この緩衝部材48、49を計量ホッパ36から簡単に取り外して洗浄することができ、衛生的に使用することができる。これにより、棒状菓子等の食品が接触する計量ホッパ36に使用するのに適している。また、第1及び第2の緩衝部材48、49の計量ホッパ36に対する取り付け及び取り外しを、工具なしで簡単に、しかも迅速に行うことができるので、計量ホッパ36及び緩衝部材48、49の洗浄を簡単に行うことができる。
【0020】
次に、組合せ秤16に設けられているフィードホッパ37(図12に示すフィードホッパ5−1、・・・と対応するもの。)を説明する。フィードホッパ37は、複数台(n台)設けられており、全て同等のものであるのでそのうちの1台を説明し、他のフィードホッパ37の説明を省略する。フィードホッパ37は、図には示さないが、図3乃至図5に示す計量ホッパ36と同等の構成であり、本体部40とゲート41を備えている。従って、フィードホッパ37は、計量ホッパ36と同様に、図3及び図4に示すように、ゲート41に2つの整列突起47、47を設けてある。そして、図5に示すように、第3の側壁44の内面の全体とゲート41の内面の全体を第1の緩衝部材48により被覆してあり、第4の側壁45の内面の全体を第2の緩衝部材49により被覆してある。
上記のように構成されたフィードホッパ37は、計量ホッパ36と同等の作用、及び効果を奏するので詳細な説明を省略する。
【0021】
次に、図2に示す充填装置に設けられている集合ホッパ22、第1の溜めホッパ、及び第2の溜めホッパ26を説明する。集合ホッパ22、第1の溜めホッパ25、及び第2の溜めホッパ26が図3乃至図5に示す計量ホッパ36と相違するところは、計量ホッパ36には2つの整列突起47を有する1つのゲート41を設けてあるのに対して、集合ホッパ22、第1の溜めホッパ25、及び第2の溜めホッパ26には、2つの整列突起47を有するゲート41を2つずつ設けてあるところである。そして、計量ホッパ36では、傾斜する第4の側壁45の内面の全体を第2の緩衝部材49により被覆してあるのに対して、集合ホッパ22、第1の溜めホッパ25、及び第2の溜めホッパ26では、鉛直方向に略平行するように第4の側壁45を形成し、この第4の側壁45の内面の全体と第4の側壁45の下部に連結しているゲート41の上面の全体を第2の緩衝部材49により被覆してあるところである。これ以外は、計量ホッパ36と同等であるので詳細な説明を省略する。
上記のように構成された集合ホッパ22、第1の溜めホッパ25、及び第2の溜めホッパ26は、計量ホッパ36と同等の作用、及び効果を奏するので詳細な説明を省略する。
【0022】
次に、集合シュート50を図6乃至図8を参照して説明する。集合シュート50は、上側集合シュート19と下側集合シュート13とから成っている。
上側集合シュート19は、図6及び図8に示すように、上側開口部と下側開口部のそれぞれが同一の所定の角数の多角形であり、上側開口部が下側開口部よりも大きい漏斗状に形成したものである。この上側集合シュート19を形成する複数の台形状の各傾斜壁51の上面には、それぞれ案内部52を設けてある。
各案内部52は、所定の幅を有し、細長い真っ直ぐな板状体であり、その幅方向を傾斜壁51の上面に対して直交させた状態で各傾斜壁51に設けてある。なお、各案内部52の幅、即ち、各傾斜壁51の上面からの高さは、この上側集合シュート19上に落下して各案内部52により案内されて滑落する棒状物品18が、案内部52を乗り越えることがないような高さとしてある。また、各案内部52は、対応する各傾斜壁51に対して一方の対角線の近傍の位置に設けてあり、上端部を傾斜壁51の上縁の一方の端部と所定の間隔を隔てた位置に配置してあり、下端部を傾斜壁51の下縁の一方の端部と所定の間隔を隔てた位置に配置してある。そして、各案内部52は、対応するそれぞれの傾斜壁51に対してそれぞれ同一の位置に設けてある。図7は案内部52を図6のA−A方向から見た図である。
【0023】
下側集合シュート13は、図6及び図8に示すように、逆円錐台状(漏斗状)であり、この下側集合シュート13の上縁が上側集合シュート19の下縁の下側に重なり合ってその上縁と下縁が互いに結合している。下側集合シュート13の中央に排出口53を設けてある。
【0024】
次に、シャッター機構部38を図6、図8、及び図9を参照して説明する。このシャッター機構部38は、図8に示すように、シャッター54、昇降リンク機構部57、及び昇降駆動部58を備えている。
シャッター54は、図8に示す内側円筒部材55と外側円筒部材56を備えている。
内側円筒部材55は、金属製であり、直径が下側集合シュート13の排出口53の直径よりも大きい短円筒形に形成したものである。
外側円筒部材56は、合成ゴム製であり、内側円筒部材55の外周面を包囲する大きさの短円筒形に形成したものである。そして、外側円筒部材56の下端部は、内側円筒部材55の下端部よりも下方に伸延している。これにより、図8に示すように、上側集合シュート19を滑落してくる棒状物品18がこの合成ゴム製の外側円筒部材56に衝突した時に、その衝撃を吸収することができる。また、シャッター54が下降して棒状物品18を保持する保持位置に移動している状態で、合成ゴム製の外側円筒部材56の下縁が下側集合シュート13の上面と接触することにより、金属製の内側円筒部材55の下縁が下側集合シュート13の上面と接触しないようにしている。これにより、シャッター54と下側集合シュート13とが接触した時の騒音を防止することができる。
【0025】
昇降リンク機構部57は、図8に示すように、上側及び下側のリンク59、60の各右側端部に昇降部材61を介して連結しているシャッター54を、図8に実線で示す保持位置と二点鎖線で示す排出位置とに昇降移動させるためのものである。
上側リンク59と下側リンク60は、互いに平行しており、それぞれの右側の各自由端は、枢軸62、63を介して昇降部材61と回動自在に連結している。この昇降部材61は、補強部材64を介して内側円筒部材55と結合している。また、上側リンク59の左側端部が固定部材65と枢軸66を介して回動自在に連結しており、下側リンク60の中央よりも左側の所定の箇所が固定部材65と枢軸67を介して回動自在に連結している。なお、上側リンク59の2つの枢軸66と62の距離は、下側リンク60の2つの枢軸67と63の距離と等しい。そして、上側及び下側の各リンク59、60の左側に設けられている2つの枢軸66、67は、同一の鉛直線上に配置してあり、上側及び下側の各リンク59、60の右側に設けられている2つの枢軸62、63は、それとは別の同一の鉛直線上に配置してある。また、固定部材65は、組合せ秤16の架台68に取り付けてある。図8に示す69は、重錘である。この重錘69は、アーム70を介して下側リンク60の左側端部に設けてある。
【0026】
昇降駆動部58は、例えばステッピングモータであり、所定の制御部(図示せず)により制御されて、所定のタイミングで回転軸58aを正転又は逆転方向に所定の角度だけ回転させることができるように設定されている。
この昇降駆動部58は、図8に示すように、ブラケットを介して架台68に取り付けてある。昇降駆動部58の回転軸58aは、回転リンク71の中央部と結合しており、この回転リンク71の一方の端部に偏心軸72を設けてある。この偏心軸72は、昇降用リンク73の上端部と回動自在に連結している。昇降用リンク73の下端部には、枢軸74を介して下側リンク60が回動自在に連結している。
図8に実線で示す状態は、昇降駆動部58の回転軸58aが所定のタイミングで所定の位置に停止しており、シャッター54が保持位置に下降している。シャッター54が保持位置に下降しているときは、集合シュート50を滑落してくる棒状物品18をこのシャッター54により保持することができる。
そして、昇降駆動部58の回転軸58aが所定のタイミングで反時計方向に所定の角度だけ回転して停止すると、偏心軸72が二点鎖線で示す位置に回転移動して停止し、これによりシャッター54を二点鎖線で示す排出位置に上昇させることができる。シャッター54を排出位置に上昇させることにより、シャッター54が保持位置で保持していた棒状物品18を集合シュート50の排出口53より排出させることができる。
【0027】
上記のように構成されたシャッター機構部38によると、棒状物品18が組合せ演算部により組合せに選択されて上側集合シュート19上に排出される時、又はそれよりも前の所定のタイミングで、図6及び図8に実線で示すように、シャッター54を保持位置に下降させることができ、これにより、集合シュート50上に排出されて滑落してくる棒状物品18を、シャッター54により排出口53の手前の所定位置で一旦保持することができる。しかる後に、保持位置にあるシャッター54を、図8に二点鎖線で示す排出位置に上昇させることにより、棒状物品18を排出口53から排出させることができる。従って、棒状物品18を比較的遅い滑落速度で排出口53から排出させることができる。これにより、排出口53から排出された棒状物品18が傾斜シュート39や集合ホッパ22に衝突した際に、その衝撃によって棒状物品18が折れる等の破損を防止することができる。
【0028】
そして、上記のように構成された集合シュート50によると、図6に示すように、上側集合シュート19上に落下した棒状物品18を、その落下位置75と集合シュート50の排出口53の中心とを結ぶ直線76に対して所定の角度θ1を成す方向に各案内部52、・・・により案内して滑落させることができるので、棒状物品18を比較的遅い移動速度で上側集合シュート19上を滑落させることができる。従って、棒状物品18が保持位置にあるシャッター54に衝突した際に、その衝撃によって棒状物品18が折れる等の破損を防止することができる。そして、シャッター54は、外周が合成ゴム製の外側円筒部材56により形成されているので、棒状物品18が受ける衝撃を吸収して棒状物品18の破損を防止することができる。なお、案内部52により棒状物品18を比較的低速度で滑落させることができるのは、上側集合シュート19上に落下した棒状物品18が案内部52により案内されて滑落する移動経路の水平面に対する傾斜角度が上側集合シュート19の水平面に対する傾斜角度θ3よりも小さいからである。
【0029】
次に、図1、図10、及び図11を参照して集合シュート50の排出口53と接続する傾斜シュート39を説明する。傾斜シュート39は、図1及び図10に示すように、組合せ秤16が設置されている架台68に水平面に対して約45°の角度θ2で傾斜させた状態で設けてあり、合成樹脂製であって、短円筒形に形成したものである。傾斜シュート39の受入口を形成する上側開口縁、及び排出口を形成する下側開口縁は、水平面と略平行するように形成してある。そして、この受入口を集合ホッパ22の排出口53に接続してあり、排出口を接続ホッパ77を介して集合ホッパ22の上側開口部に接続してある。また、図11(a)は、傾斜シュート39を図10に示すB−B方向から見た断面図であり、この断面図から分かるように、傾斜シュート39の底部39aは、棒状物品18の滑落方向に対して直交する断面形状が下側に突出する湾曲した半円形である。
また、傾斜シュート39の途中の外側には、金属検出器78を設けてある。金属検出器78は、傾斜シュート39を滑落する棒状物品18に混入することがある異物としての金属を検出するためのものである。
【0030】
上記のように構成された傾斜シュート39によると、傾斜シュート39の底部39aは、棒状物品18の滑落方向に対して直交する断面形状が下側に突出する湾曲した半円形としてあるので、集合シュート50の排出口53から排出された棒状物品18をその長さ方向に沿う方向に整列させた状態で滑落させて集合ホッパ22に投入することができる。従って、棒状菓子等の棒状物品18が集合ホッパ22に投入されて、この棒状物品18の先端部が集合ホッパ22の側壁やゲート32、33に衝突したときに、その衝突による衝撃が、棒状物品18を撓ませる方向ではなく、棒状物品18をその中心軸線の方向に圧縮する方向に掛かるようにすることができる。これにより、この衝撃によって棒状物品18が折れる等の破損を防止することができる。
【0031】
なお、図には示さないが、上述したように、集合ホッパ22の第3の側壁44の内面の全体とゲート33の上面の全体を第1の緩衝部材48により被覆してあり、第4の側壁45の内面の全体とゲート32の全体を第2の緩衝部材49により被覆してある。これにより、棒状物品18が集合シュート50、及び傾斜シュート39を滑落して集合ホッパ22に投入された時に、棒状物品18が集合ホッパ22の内面に設けられている第1及び第2の緩衝部材48、49に衝突することとなり、集合ホッパ22に投入された時に棒状物品18が受ける衝撃をこの第1及び第2の緩衝部材48、49により和らげることができ、その結果、棒状物品18が折れる等の破損を防止することができる。
【0032】
そして、金属検出器78を合成樹脂製の傾斜シュート39に設けて、この傾斜シュート39を滑落する棒状物品18に混入することがある異物としての金属を検出するようにしてあるので、金属検出器78を設けるための余分なスペースを設ける必要がなく、コンパクトな組合せ秤16を提供することができる。つまり、この傾斜シュート39は、集合シュート50から排出された棒状物品18を所定の方向に整列させた状態にして集合ホッパ22に投入するためのものであり、金属検出器78を設置するために設けたものではないからである。そして、金属検出器78を設けたことにより、後述するように、異物としての金属が混入していない棒状物品18と異物としての金属が混入している棒状物品18とを区別して集合ホッパ22から排出することができる。
【0033】
次に、図2を参照して充填装置17に設けられている振り分け装置を説明する。この振り分け装置は、集合ホッパ22に投入された棒状物品18に関する重量判定信号と金属判定信号が下記の3つの条件のうちのいずれの条件に該当するかを判定し、その判定結果に基づいて棒状物品18を、上側整列ホッパ31、31、並びに第1及び第2の排出シュート79、80のうちのいずれかに振り分けるための装置である。従って、この振り分け装置は、集合ホッパ22に投入された棒状物品18を、この棒状物品18と対応する上側整列ホッパ31等の各振り分け位置に振り分けるために、集合ホッパ22、並びに第1及び第2の溜めホッパ25、26に設けられている各排出ゲート32、33、81、27、28、82を予め定めたプログラムに従って開閉させるようになっている。このプログラムは充填装置17に設けられている記憶部(図示せず)に記憶されている。上記各排出ゲート32等は、各排出ゲートごとに設けられているゲート駆動部(図示せず)が充填装置17の演算制御部から出力される制御信号によって動作することにより開閉するようになっている。
【0034】
また、重量判定信号は、重量選別装置により生成され、金属判定信号は金属検出装置により生成される。
重量選別装置は、計量ホッパ36から生成された計量信号に基づいて、集合ホッパ22に投入される棒状物品18の組合わせ合計重量が許容重量範囲内であるか否かを判定して、重量判定信号を生成するものである。金属検出装置は、金属検出器78から生成された金属検出信号に基づいて、棒状物品18に異物としての金属が混入しているか否かを判定して金属判定信号を生成するものである。
重量選別装置は、重量判定手段を備えている。重量判定手段は、組合せ秤16に設けられている演算制御部(図示せず)によって構成されている。この組合せ秤16に設けられている演算制御部と、充填装置17の振り分け装置に設けられている演算制御部とは、所定の接続線を介して電気的に接続している。
この重量判定手段によると、各計量ホッパ36から排出されて集合ホッパ22に投入される棒状物品18の組合わせ合計重量が許容重量内であるか否かを判定して、その重量判定信号を振り分け装置に設けられている演算制御部に出力するようになっている。
金属検出装置は、金属検出器78と金属判定手段とを備えている。金属検出器78は、図10を参照して説明したものであり、傾斜シュート39を滑落する棒状物品18に異物としての金属が混入している場合に所定の金属検出信号を生成して金属判定手段に出力するものである。金属判定手段は、組合せ秤16に設けられている演算制御部(図示せず)によって構成されている。
この金属判定手段によると、金属検出器78が生成した金属検出信号に基づいて、集合ホッパ22に投入される棒状物品18に異物としての金属が混入しているか否かを判定して、その金属判定信号を振り分け装置に設けられている演算制御部に出力するようになっている。
【0035】
この振り分け装置によると、組合せ秤16の演算制御部から出力された重量判定信号と金属判定信号に基づいて、集合ホッパ22に投入される棒状物品18の組合わせ合計重量が予め設定されている許容重量範囲内であり、かつ、異物としての金属を混入していないと判定したときは(第1の条件)、その棒状物品18の組合わせを図2に示す集合ホッパ22から排出させて第1及び第2の充填機構部30、30の各上側整列ホッパ31に交互に投入するように各排出ゲート32、33、27、28を開閉するようになっている。
そして、集合ホッパ22に投入される棒状物品18の組合わせ合計重量が許容重量範囲外であり、かつ、異物としての金属を混入していないと判定したときは(第2の条件)、その棒状物品18の組合わせを集合ホッパ22から排出させて第1の排出シュート79上に排出するように各排出ゲート32、81を開閉するようになっている。
また、集合ホッパ22に投入される棒状物品18の組合わせ合計重量が許容重量範囲内であるか否かに拘わらず、異物としての金属を混入していると判定したときは(第3の条件)、その棒状物品18の組合わせを集合ホッパ22から排出させて第2の排出シュート80上に排出するように各排出ゲート33、82を開閉するようになっている。
【0036】
上記のように構成された振り分け装置によると、集合ホッパ22に投入される棒状物品18の組合わせ合計重量が予め設定されている許容重量範囲内であり、かつ、異物としての金属を混入していないと判定したときにその棒状物品18を充填機構部30、30の各上側整列ホッパ31に投入するので、この充填機構部30、30により適正な品質の棒状物品18のみをカップ35、35に充填することができる。
【0037】
そして、異物としての金属が混入していない許容重量範囲外である棒状物品18と、異物としての金属が混入している棒状物品18と、を別々の第1と第2の各排出シュート79と80に排出することができるので、第1の排出シュート79上に排出された金属が混入していない許容重量範囲外の棒状物品18を、再度金属の混入の有無を検査する手間をかけずに、例えばそのまま組合せ秤16に戻してカップ35、35に充填することができる。
【0038】
また、図2に示す振り分け装置によると、集合ホッパ22、第1の溜めホッパ25、及び第2の溜めホッパ26のそれぞれに対して、本発明の特徴とする第1及び第2の緩衝部材48、49を設けてあるので、組合せに選択されて対応する各計量ホッパ36から排出された棒状物品18が集合ホッパ22、第1の溜めホッパ25、及び第2の溜めホッパ26に投入された時に、この投入された棒状物品18が第1及び第2の緩衝部材48、49と衝突して、棒状物品18が受ける衝撃をこの緩衝部材48、49により和らげることができる。従って、棒状物品18が折れる等の破損を防止することができる。
【0039】
そして、このようにして、棒状物品18が破損しないように振り分け装置により振り分けられて、図2に示す第1及び第2の各充填機構部30、30のそれぞれの上側整列ホッパ31に投入される。そして、各上側整列ホッパ31に投入され棒状物品18は、それぞれの上側整列ホッパ31の下方に配置されている各下側整列ホッパ83に移し代えられて、各下側整列ホッパ83から排出され、そして、排出シュート84、84を通って空の各カップ35、35に順次充填される。これにより、棒状物品18が折れる等の破損がないようにしてこれら棒状物品18を各カップ35、35に充填することができる。
なお、図2に示す85、86はゲートである。ゲート85を開閉することにより上側整列ホッパ31に収容されている棒状物品18を下側整列ホッパ83に投入することができ、ゲート86を開閉することにより下側整列ホッパ83に収容されている棒状物品18をカップ35、35に充填することができる。
そして、図2に示す左側の第1の充填機構部30は、この第1の充填機構部30に設けられている上側整列ホッパ31及び下側整列ホッパ83を少なくとも水平方向に振動させることによって、上側及び下側の各整列ホッパ31、83に供給された複数の棒状物品18を、互いに隣合う状態で起立させて整列させることができ、下側整列ホッパ83内で整列させた棒状物品18を、この整列させた状態でカップ35に充填することができるものである。図の右側の第2の充填機構部30は、第1の充填機構部30と同等のものであるので詳細な説明を省略する。
【0040】
また、棒状物品18は、例えば直径が約5mm、長さが約60mmである。カップ35は、例えば上側開口部の直径が約68mm、底部の直径が約52mm、高さが約74mmである。そして、各カップ35に充填される棒状物品18の本数は例えば27本程度である。
【0041】
ただし、上記実施形態では、図3及び図4に示すように、各計量ホッパ36のゲート41の上面に整列突起47を2つ設けた構成としたが、これに代えて、ゲート41の上面に整列突起47を1つ又は3つ以上設けた構成としてもよい。このようにした場合、図5に示す第1の緩衝部材48は、各整列突起47を覆うように各整列突起47と対応する形状に形成する。勿論、計量ホッパ36と同様に、集合ホッパ22、第1の溜めホッパ25、及び第2の溜めホッパ26のそれぞれのゲートに対しても整列突起47の数を変更した構成とし、各整列突起47を第1及び第2の緩衝部材48、49により覆う構成としてもよい。
【0042】
そして、上記実施形態では、図3及び図4に示すように、各計量ホッパ36のゲート41の上面に2つの整列突起47を設けた構成としたが、これに代えて、ゲートの上面に2つ又はこれ以外の数の整列溝部(図示せず)を設けた構成としてもよい。このように、ゲート41に整列溝部を設けた場合、このゲートが閉じた状態で計量ホッパ36内の棒状物品18が下側開口部からこぼれ出ないように計量ホッパ36の側壁を形成する。整列溝部は、整列突起47と同様に、第1及び第2の側壁42、43と平行する方向に設けてあり、ゲートが開閉したときに棒状物品18が排出される方向に向かうに従って略逆三角形の断面形状が小さくなるように形成してある。
この整列溝部を設けた計量ホッパ36によると、計量ホッパ36に投入された棒状物品18をこの整列溝部の内側面に沿って案内して、それぞれが互いに略平行するように整列させることができる。そして、この整列溝部は、棒状物品18が排出される方向に向かうに従って断面形状が小さくなるように形成してあるので、棒状物品18どうしの間隔を狭めた状態にしてこの棒状物品18を計量ホッパ36から排出することができる。その結果、複数の棒状物品18を整列した状態が乱れないように、纏まった状態にして計量ホッパ36から排出することができる。このようにした場合、図5に示す第1の緩衝部材48は、1つ又は複数の各整列溝部を覆うように整列突起47と対応する形状に形成する。勿論、計量ホッパ36と同様に、集合ホッパ22、第1の溜めホッパ25、及び第2の溜めホッパ26のそれぞれのゲートに対しても整列溝部を設けた構成とし、各整列溝部を第1及び第2の緩衝部材48、49により覆う構成としてもよい。
【0043】
上記実施形態では、図11(a)に示すように、傾斜シュート39の滑落方向と直交する断面形状を略円としたが、これに代えて、図11(b)に示すように、縦長の略楕円としてもよい。
そして、上記実施形態では、第1及び第2の緩衝部材48、49を、計量ホッパ36、集合ホッパ22、第1の溜めホッパ25、及び第2の溜めホッパ26のそれぞれの第3と第4の側壁44、45に対して設けた構成としたが、これに代えて、計量ホッパ36等の各ホッパに対してそれぞれの内面の全体を被うように緩衝部材を設けた構成としてもよい。
また、上記実施形態では、第1及び第2の緩衝部材48、49を合成ゴムにより形成したが、例えば柔軟で弾力性を有する合成樹脂により形成してもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、図8に示すように、集合シュート50を略逆円錐台の形状とし、この集合シュート50を滑落してくる棒状物品18を略短円筒形の1つのシャッター54により一旦保持することができる構成としたが、これに代えて、図8に示す略逆円錐台形状の集合シュート50の内側に、排出口53の中心を通る位置に仕切り板(図示せず)を立てた状態で設けて、この集合シュート50の内側を左側の集合シュートと右側の集合シュートに区分けする。更に、シャッター54を中心から2つに分割して、平面方向から見て左の半円形の左側シャッターと右の半円形の右側シャッターを形成する。そして、この左側シャッターと右側シャッターを別々に昇降駆動するように構成してもよい。
この際、組合せ秤16は、2つの組合せ演算部を備える構成とし、図2に示す充填装置17は、2組設けることとする。
上記のように構成された一方の組合せ演算部により組合せに選択された棒状物品18は、左側の集合シュートに排出されて、排出口53の左側部分を通って一方の集合ホッパ22に投入され、この集合ホッパ22が属する一方の振り分け装置により振り分けられて、対応する充填装置17によりカップ35、35に充填される。そして、他方の組合せ演算部により組合せに選択された棒状物品18は、右側の集合シュートに排出されて、排出口53の右側部分を通って他方の集合ホッパ22に投入され、この集合ホッパ22が属する他方の振り分け装置により振り分けられて、対応する充填装置17によりカップ35、35に充填される。
【符号の説明】
【0045】
13 下側集合シュート
16 組合せ秤
17 充填装置
18 棒状物品
19 上側集合シュート
22 集合ホッパ
25、26 第1及び第2の溜めホッパ
30 充填機構部
35 カップ
36 計量ホッパ
37 フィードホッパ
38 シャッター機構部
39 傾斜シュート
40 本体部(計量ホッパ)
41 ゲート(計量ホッパ)
48、49 第1及び第2の緩衝部材
48a、49a 屈曲部
50 集合シュート
52 案内部
53 排出口
54 シャッター
76 直線
78 金属検出器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の計量ホッパと、各計量ホッパに投入された棒状物品の重量を計量するための計量手段と、この計量手段により計量して得られた棒状物品の各重量値を種々に組み合わせてそれら組み合わせのうち合計重量値が予め定めた所定重量範囲内の組を構成する棒状物品を選択する組合せ演算手段と、この組合せ演算手段により選択された棒状物品を排出するための集合シュートとを、備える組合せ秤において
上記集合シュートの上記排出口の上方に配置され、上記集合シュートの上記排出口の直径よりも大きい金属製の短円筒の内側円筒部材と、
この内側円筒部材の外周面を包囲する合成ゴム製の短円筒形で、下端部が上記内側円筒部材の下端部よりも下方に伸延している外側円筒部材と、
上記内側円筒部材が上記集合シュートの上面に接近した保持位置と、上記内側円筒部材が上記保持位置よりも上方の排出位置とを取るように、上記内側円筒部材を昇降させる昇降駆動部とを、
備え、上記保持位置では上記外側円筒部材の下縁が上記集合シュートの上面と接触している組合せ秤。
【請求項2】
請求項1記載の組合せ秤において、前記集合シュートは、その内部を左右に区分ける仕切板を有し、前記内側円筒部材及び外側円筒部材は、前記仕切板に沿って左右に分割されて左右のシャッターを構成し、前記昇降機構は、左右のシャッターを別々に昇降駆動する組合せ秤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−64793(P2010−64793A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281433(P2009−281433)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【分割の表示】特願2000−316360(P2000−316360)の分割
【原出願日】平成12年10月17日(2000.10.17)
【出願人】(000208444)大和製衡株式会社 (535)
【出願人】(591115578)カルビー株式会社 (28)
【Fターム(参考)】