説明

組成物および組成物の製造方法

【課題】
改善されたCTLA4−Ig組成物およびその製造方法の開発。
【解決手段】
本発明は、組み換えCTLA4−Igおよびその変異体を生産し得る哺乳類細胞を提供する。また本発明は、CTLA4−Igを含む組成物およびその製剤を提供する。さらに本発明は、この組み換えタンパク質を生産し得る哺乳類細胞からCTLA4−Igを大量生産するため、およびCTLA−Igを精製するための方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
CTLA4−Ig分子の単離した集団を含む組成物を液体培地から得る方法であって、前記培地がCTLA4−Ig分子の初期集団を含み、その中で
(1)該初期集団のCTLA4−Ig分子は一つ以上のシアル酸残基を有し、
(2)CTLA4−Ig分子1個あたりのシアル酸残基の数は初期集団内で異なり、
(3)該初期集団はCTLA4−Ig二量体および高分子量凝集体を含み、並びに
(4)該液体培地はMCP−1を含み、前記方法は
(a)CTLA4−Ig分子を発現している哺乳類細胞の培養物から液体培地を収集する工程;
(b)該CTLA4−Ig分子を細胞成分から分離する工程;
(c)該CTLA4−Ig分子をMCP−1から分離する工程;
(d)CTLA4−Ig二量体をCTLA4−Ig高分子量凝集体から分離する工程;並びに
(e)該CTLA4−Ig分子を二つ以上の画分に分離する工程であって、少なくとも一つの画分のシアル酸対CTLA4−Ig分子のモル比は少なくとも一つの他の画分よりも大きい工程を含み、
工程(b)、(c)、(d)および(e)を同時にまたは任意の順序で実施して、前記組成物を得ることを特徴とする方法。
【請求項2】
(a)該組成物のCTLA4−Ig分子のNANA対CTLA4−Ig分子の平均モル比が8.0以上であり、かつサイズ排除クロマトグラフィーおよび分光光度検出によって測定されたCTLA4−Ig高分子量種が2.5面積%以下であり;並びに
(b)該組成物が、3ng/mg(CTLA4−Ig分子)以下のMCP−1量を含むことを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項3】
(a)該組成物のCTLA4−Ig分子のNANA対CTLA4−Ig分子の平均モル比が5.0以上であり、かつサイズ排除クロマトグラフィーおよび分光光度検出によって測定されたCTLA4−Ig高分子量種が4.0面積%以下であり;並びに
(b)該組成物が、5ppm以下のMCP−1を含むことを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項4】
CTLA4−Ig分子を含む組成物を単離する方法であって、
(i)CTLA4−Ig分子を産生する哺乳類細胞を含む液体培養物の可溶性画分を得る工程;
(ii)該可溶性画分を陰イオン交換クロマトグラフィーに供して、溶離されたタンパク質産物を得る工程;
(iii)工程(ii)のタンパク質産物を疎水性相互作用クロマトグラフィーに供して、濃縮されたタンパク質産物を得る工程;
(iv)工程(iii)のタンパク質産物をアフィニティークロマトグラフィーに供して、溶離および濃縮されたタンパク質産物を得る工程;並びに
(v)工程(iv)のタンパク質産物を陰イオン交換クロマトグラフィーに供して、CTLA4−Ig分子を含む組成物を単離する工程を含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
CTLA4−Ig分子を含む組成物を単離する方法であって、
(i)CTLA4−Ig分子を産生する哺乳類細胞を含む液体培養物の細胞培養上清を得る工程;
(ii)上清を陰イオン交換クロマトグラフィーに供して、溶離されたタンパク質産物を得る工程;
(iii)工程(ii)のタンパク質産物を疎水性相互作用クロマトグラフィーに供して、濃縮されたタンパク質産物を得る工程;
(iv)工程(iii)のタンパク質産物をアフィニティークロマトグラフィーに供して、溶離および濃縮されたタンパク質産物を得る工程;並びに
(v)工程(iv)のタンパク質産物を陰イオン交換クロマトグラフィーに供して、CTLA4−Ig分子を含む組成物を単離する工程(CTLA4−Ig分子を含む組成物のCTLA4−Ig分子は、タンパク質1モルあたり≧8.0モルのシアル酸比を有している)を含み;その中で
CTLA4−Ig分子を含む組成物のCTLA4−Ig分子は、3%未満が二量体形よりも大きなCTLA4−Ig多量体であり、および
CTLA4−Ig分子を含む組成物は、MCP−1≦5ng/mg(CTLA4−Ig二量体)の特徴を有する方法。
【請求項6】
(a)工程(ii)で得られたCTLA4−Ig分子を含む組成物が、サイズ排除クロマトグラフィーおよび分光光度検出によって測定されたCTLA4−Ig高分子量種が25.7面積%以下である特徴を有しており、
(b)工程(iii)で得られたCTLA4−Ig分子を含む組成物が、サイズ排除クロマトグラフィーおよび分光光度検出によって測定されたCTLA4−Ig高分子量種が2.5面積%以下である特徴を有しており、
(c)工程(iv)で得られたCTLA4−Ig分子を含む組成物が、サイズ排除クロマトグラフィーおよび分光光度検出によって測定されたCTLA4−Ig高分子量種が2.5面積%以下である特徴を有しており、並びに
(d)工程(v)で得られたCTLA4−Ig分子を含む組成物が、サイズ排除クロマトグラフィーおよび分光光度検出によって測定されたCTLA4−Ig高分子量種が2.0面積%以下である特徴を有している、請求項4の方法。
【請求項7】
(a)工程(iii)で得られたCTLA4−Ig分子を含む組成物のMCP−1が5600ng/ml未満である特徴を有しており、
(b)工程(iv)で得られたCTLA4−Ig分子を含む組成物のMCP−1が38ng/ml未満である特徴を有しており、並びに
(c)工程(v)で得られたCTLA4−Ig分子を含む組成物のMCP−1が9.5ng/ml未満である特徴を有している、請求項4の方法。
【請求項8】
(a)工程(ii)の陰イオン交換クロマトグラフィーを、
第一級、第二級、第三級、または第四級アミン官能基を含む陰イオン交換樹脂を有するカラム;
約75mMのHEPESおよび約360mMのNaClを含み、pHが約8.0の洗浄バッファー;および
約25mMのHEPESおよび約850mMのNaClを含み、pHが約7.0の溶離バッファーを用いて実施し、
(b)工程(iii)の疎水性相互作用クロマトグラフィーを、
フェニル、オクチル、プロピル、アルコキシ、ブチル、またはイソアミル官能基を含む疎水性相互作用樹脂;および
約25mMのHEPESおよび約850mMのNaClを含み、pHが約7.0の単一の洗浄バッファーを用いて実施し、
(c)工程(iv)のアフィニティークロマトグラフィーを、
タンパク質Aを含むアフィニティークロマトグラフィー樹脂;
約25mMのトリスおよび約250mMのNaClを含み、pHが約8.0の洗浄バッファー;および
約100mMのグリシンを含み、pHが約3.5の溶離バッファーを用いて実施し、並びに
(d)工程(v)の陰イオン交換クロマトグラフィーを、
約25mMのHEPESおよび約120mMのNaCl〜約130mMのNaClを含み、pHが約8.0の洗浄バッファー;および
約25mMのHEPESおよび約200mMのNaClを含み、pHが約8.0の溶離バッファーを用いて実施する、請求項4の方法。
【請求項9】
CTLA4−Ig分子を含む組成物を単離する方法であって、
(i)CTLA4−Ig分子を産生する哺乳類細胞を含む液体培養物の可溶性画分を得る工程と、任意の順序の;
(ii)該可溶性画分をアフィニティークロマトグラフィーに供して、CTLA4−Ig分子を含む溶離された組成物を得る工程;
(iii)該可溶性画分を陰イオン交換クロマトグラフィーに供して、CTLA4−Ig分子を含む溶離および濃縮された組成物を得る工程;並びに
(iv)該可溶性画分を疎水性相互作用クロマトグラフィーに供して、CTLA4−Ig分子を含む溶離および濃縮された組成物を得る工程を含み、その中で
該アフィニティークロマトグラフィー工程を最初に行うことを特徴とする方法。
【請求項10】
工程(ii)のアフィニティークロマトグラフィーを、グアニジンまたは尿素を含む溶離バッファーを用いて実施する、請求項9の方法。
【請求項11】
(i)CTLA4−Ig分子を産生する哺乳類細胞を含む液体培養物の可溶性画分を得る工程;
(ii)該可溶性画分をアフィニティークロマトグラフィーに供して、溶離されたタンパク質産物を得る工程;
(iii)工程(ii)のタンパク質産物を陰イオン交換クロマトグラフィーに供して、溶離および濃縮されたタンパク質産物を得る工程;並びに
(iv)工程(iii)のタンパク質産物を疎水性相互作用クロマトグラフィーに供して、CTLA4−Ig分子を含むさらに濃縮された組成物を得る工程を含むことを特徴とする、請求項9の方法。
【請求項12】
工程(iv)で得られた組成物が、サイズ排除クロマトグラフィーおよび分光光度検出によって測定された高分子量種の割合が約2.5面積%未満であり、
細胞タンパク質の割合が約95ng/ml未満であり、並びに
MCP−1の割合が約5ppm未満である特徴を有する、請求項11の方法。
【請求項13】
(a)工程(ii)のアフィニティークロマトグラフィーを、
タンパク質Aを含む樹脂;
約25mMのNaHPOおよび約150mMのNaClを含み、pHが約7.5の洗浄バッファー;および
約250mMのグリシンを含み、pHが約3の溶離バッファーを用いて実施し;
(b)工程(iii)の陰イオン交換クロマトグラフィーを、
第一級、第二級、第三級、または第四級アミン官能基を含む陰イオン交換樹脂を有するカラム;
約50mMのHEPESおよび約135mMのNaClを含み、pHが約7の洗浄バッファー;および
約50mMのHEPESおよび約200mMのNaClを含み、pHが約7の溶離バッファーを用いて実施し;並びに
(c)工程(iv)の疎水性相互作用クロマトグラフィーを、
フェニル、オクチル、プロピル、アルコキシ、ブチル、またはイソアミル官能基を含む疎水性相互作用樹脂;および
約50mMのHEPESおよび約1.2Mの(NHSOを含み、pHが約7の洗浄バッファーを用いて実施する、請求項11の方法。
【請求項14】
該CTLA4−Ig分子が配列番号2、5、6、7、8、9または10を有する一つ以上のポリペプチドを含む、請求項10〜13のいずれか一つの方法。
【請求項15】
該CTLA4−Ig分子が配列番号18を有する一つ以上のポリペプチドを含む、請求項10〜13のいずれか一つの方法。
【請求項16】
該CTLA4−Ig分子が配列番号4、11、12、13、14、15または16を有する一つ以上のポリペプチドを含む、請求項10〜13のいずれか一つの方法。
【請求項17】
該CTLA4−Ig分子が配列番号24を有する一つ以上のポリペプチドを含む、請求項10〜13のいずれか一つの方法。
【請求項18】
請求項10〜13のいずれか一つの方法によって得られたCTLA4−Ig分子を含む組成物。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34A】
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【図34B】
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【図34C】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55A】
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【図55B】
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【図55C】
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【図55D】
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【図56】
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【図57】
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【図58A】
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【図58B】
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【図59】
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【図60】
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【図61A】
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【図61B】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67A】
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【図67B】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71A】
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【図71B】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図87】
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【公開番号】特開2010−116402(P2010−116402A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289570(P2009−289570)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【分割の表示】特願2008−547621(P2008−547621)の分割
【原出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(391015708)ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー (494)
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY
【Fターム(参考)】