説明

組換え型HCVエンベロープタンパク質の発現のための構築物及び方法

【課題】HCVエンベロープタンパク質の産生に用いることができるリーダーペプチド、ならびにそれを用いて得られるHCVエンベロープタンパク質を提供することを目的とする。
【解決手段】HCVエンベロープタンパク質又はその一部分に結合された鳥類リゾチ−ムリーダーペプチド又はその機能的等価物を含むタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含んで成る組換え型核酸、およびそれを用いて得られるHCVエンベロープタンパク質。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
HCVエンベロープタンパク質又はその一部分に結合された鳥類リゾチ−ムリーダーペプチド又はその機能的等価物を含むタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含んで成る、組換え型核酸。
【請求項2】
前記タンパク質が:
CL−〔(A1)−(PS1)−(A2)〕−HCVENV−[(A3)−(PS2)−(A4)
という構造を特徴とし、
式中;
CLは、鳥類リゾチ−ムリーダーペプチド又はその機能的等価物であり;
A1、A2、A3及びA4は、異なるもの又は同じものでありうるアダプターペプチドであり;
PS1及びPS2は、異なるもの又は同じものでありうるプロセッシング部位であり;
HCVENVは、HCVエンベロープタンパク質又はその一部分であり;
a、b、c、d、e及びfは0又は1であり、
ここで、A1及び/又はA2はPS1の一部分であってもよく、かつ/又はA3及び/又はA4はPS2の一部分であってもよい、請求項1に記載の組換え型核酸。
【請求項3】
真核宿主細胞内での前記タンパク質の発現を可能にする調節エレメントをさらに含んで成る、請求項1又は2に記載の組換え型核酸。
【請求項4】
鳥類リゾチ−ムリーダーペプチドCLが配列番号1により定義されたアミノ酸配列を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の組換え型核酸。
【請求項5】
Aが配列番号63〜65、70〜72及び74〜82から選択されるアミノ酸配列を有し、PSが配列番号66〜68及び83〜84から選択されるアミノ酸配列を有するか、PSがLys−Lys、Arg−Arg、Lys−Arg及びArg−Lysのごとき二塩基性部位又はLysのごとき一塩基性部位であり、HCVENVが配列番号85〜98及びそのフラグメントから選択されるものである、請求項2又は3に記載の組換え型核酸。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の組換え型核酸を含んで成るベクター。
【請求項7】
発現ベクターである請求項6に記載のベクター。
【請求項8】
自律的に複製するベクター又は組込みベクターである、請求項6又は7に記載のベクター。
【請求項9】
配列番号20、21、32、35、36、39、40、49及び50の中から選択される請求項6〜8のいずれか1項に記載のベクター。
【請求項10】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の組換え型核酸又は請求項6〜9のいずれか1項に記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項11】
HCVエンベロープタンパク質又はその一部分に結合された鳥類リゾチ−ムリーダーペプチド又はその機能的等価物を含むタンパク質を発現する能力をもつ請求項10に記載の宿主細胞。
【請求項12】
CL−〔(A1)−(PS1)−(A2)〕−HCVENV−[(A3)−(PS2)−(A4)
という構造を特徴とし;
式中;
CLは、鳥類リゾチ−ムリーダーペプチド又はその機能的等価物であり;
A1、A2、A3及びA4は、異なるもの又は同じものでありうるアダプターペプチドであり;
PS1及びPS2は、異なるもの又は同じものでありうるプロセッシング部位であり;
HCVENVは、HCVエンベロープタンパク質又はその一部分であり;
a、b、c、d、e及びfは0又は1であり、
ここで、A1及び/又はA2はPS1の一部分であってもよく、かつ/又はA3及び/又はA4はPS2の一部分であってもよいタンパク質を発現する能力を持つ請求項10又は11に記載の宿主細胞。
【請求項13】
CLぺプチドが除去されると小胞体へとタンパク質CL−〔(A1)−(PS1)−(A2)〕−HCVENV−〔(A3)−(PS2)−(A4)〕をトランスロケーションさせる能力をもつ請求項10〜12のいずれか1項に記載の宿主細胞において、前記タンパク質及び前記CLペプチドが:
CL−〔(A1)−(PS1)−(A2)〕−HCVENV−[(A3)−(PS2)−(A4)
という構造を特徴とし、
式中;
CLは、鳥類リゾチ−ムリーダーペプチド又はその機能的等価物であり;
A1、A2、A3及びA4は、異なるもの又は同じものでありうるアダプターペプチドであり;
PS1及びPS2は、異なるもの又は同じものでありうるプロセッシング部位であり;
HCVENVは、HCVエンベロープタンパク質又はその一部分であり;
a、b、c、d、e及びfは0又は1であり、
ここで、A1及び/又はA2はPS1の一部分であってもよく、かつ/又はA3及び/又はA4はPS2の一部分であってもよいタンパク質から誘導されているものである宿主細胞。
【請求項14】
小胞体にトランスロケーションされた前記タンパク質内のプロセッシング部位PS1及び/又はPS2をプロセッシングする能力をもつ、請求項10〜13のいずれか1項に記載の宿主細胞。
【請求項15】
小胞体にトランスロケーションされた前記タンパク質をN−グリコシル化する能力をもつ請求項10〜13のいずれか1項に記載の宿主細胞。
【請求項16】
小胞体にトランスロケーションされ、前記部位PS1及び/又はPS2でプロセッシングされた前記タンパク質をN−グリコシル化する能力をもつ、請求項14に記載の宿主細胞。
【請求項17】
真核細胞である、請求項10〜16のいずれか1項に記載の宿主細胞。
【請求項18】
真菌細胞である、請求項10〜16のいずれか1項に記載の宿主細胞。
【請求項19】
酵母細胞である、請求項17に記載の宿主細胞。
【請求項20】
Saccharomyces serevisiae細胞、Saccaromyces kluyveri細胞、又はSaccharomyces uvarum細胞のごときSaccharomyces細胞、Schizosaccharomyces pombe細胞のごときSchizosaccharomyces細胞、Kluyveromyces lactis細胞のごときKluyveromyces細胞、Yarrowia lipolytica細胞のごときYarrowia細胞、Hansenula polymorpha細胞のごときHansenula細胞、Pichia pastoris細胞のごときPichia細胞、Aspergillus細胞、Neurospora crassa細胞のごときNeurospora細胞、Schwanniomyces occidentalis細胞のごときSchwanniomyces細胞又はこれらのいずれかから誘導された突然変異体細胞である、請求項19に記載の宿主細胞。
【請求項21】
宿主細胞内でHCVエンベロープタンパク質又はその一部分を産生するための方法であって、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組換え型核酸又は請求項6〜9のいずれか1項に記載のベクターで前記宿主細胞を形質転換する段階を含んで成る方法であって、前記宿主細胞が、HCVエンベロープタンパク質又はその一部分に結合された鳥類リゾチ−ムリーダーペプチド又はその機能的等価物を含むタンパク質を発現する能力をもつものである方法。
【請求項22】
宿主細胞内でHCVエンベロープタンパク質又はその一部分を産生するための方法であって、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組換え型核酸又は請求項6〜9のいずれか1項に記載のベクターで前記宿主細胞を形質転換する段階を含んで成る方法であって、前記宿主細胞が:
CL−〔(A1)−(PS1)−(A2)〕−HCVENV−[(A3)−(PS2)−(A4)
という構造を特徴とし、
式中;
CLは、鳥類リゾチ−ムリーダーペプチド又はその機能的等価物であり;
A1、A2、A3及びA4は、異なるもの又は同じものでありうるアダプターペプチドであり;
PS1及びPS2は、異なるもの又は同じものでありうるプロセッシング部位であり;
HCVENVは、HCVエンベロープタンパク質又はその一部分であり;
a、b、c、d、e及びfは0又は1であり、
ここで、A1及び/又はA2はPS1の一部分であってもよく、かつ/又はA3及び/又はA4はPS2の一部分であってもよいタンパク質を発現する能力をもつものである方法。
【請求項23】
前記宿主細胞が、CLペプチドが除去されるとタンパク質CL−〔(A1)−(PS1)−(A2)〕−HCVENV−〔(A3)−(PS2)−(A4)〕を小胞体へとトランスロケーションさせる能力をもち、前記タンパク質及び前記CLペプチドが、
CL−〔(A1)−(PS1)−(A2)〕−HCVENV−[(A3)−(PS2)−(A4)
という構造を特徴とし、
式中;
CLは、鳥類リゾチ−ムリーダーペプチド又はその機能的等価物であり;
A1、A2、A3及びA4は、異なるもの又は同じものでありうるアダプターペプチドであり;
PS1及びPS2は、異なるもの又は同じものでありうるプロセッシング部位であり;
HCVENVは、HCVエンベロープタンパク質又はその一部分であり;
a、b、c、d、e及びfは0又は1であり、
ここで、A1及び/又はA2はPS1の一部分であってもよく、かつ/又はA3及び/又はA4がPS2の一部分であってもよいタンパク質から誘導されているものである請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
前記宿主細胞が、小胞体にトランスロケーションされた前記タンパク質内でプロセッシング部位PS1及び/又はPS2をプロセッシングする能力をもつ請求項21〜23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
プロセッシング部位PS1及び/又はPS2のin vitroプロセッシングをさらに含んで成る、請求項21〜23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記宿主細胞が、小胞体にトランスロケーションされた前記タンパク質をN−グリコシル化させる能力をもつものである請求項21〜23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記宿主細胞が、小胞体にトランスロケーションされ、前記部位PS1及び/又はPS2でプロセッシングされた前記タンパク質をN−グリコシル化する能力をもつものである請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記宿主細胞が真核細胞である、請求項21〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記宿主細胞が真菌細胞である、請求項21〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記宿主細胞が酵母細胞である、請求項21〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記宿主細胞が、Saccharomyces serevisiae細胞、Saccaromyces kluyveri細胞、又はSaccharomyces uvarum細胞のごときSaccharomyces細胞、Schizosaccharomyces pombe細胞のごときSchizosaccharomyces細胞、Kluyveromyces lactis細胞のごときKluyveromyces細胞、Yarrowia lipolytica細胞のごときYarrowia細胞、Hansenula polymorpha細胞のごときHansenula細胞、Pichia pastoris細胞のごときPichia細胞、Aspergillus細胞、Neurospora crassa細胞のごときNeurospora細胞、Schwanniomyces occidentalis細胞のごときSchwanniomyces細胞又はこれらのいずれかから誘導された突然変異体細胞である、請求項21〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記タンパク質の発現を得るための適切な培地での前記宿主細胞の培養をさらに含んで成る、請求項21〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記宿主細胞の培養から又は前記宿主細胞からの、発現されたタンパク質の単離をさらに含んで成る、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記単離段階においてカオトロピック剤の存在下での前記宿主細胞の溶解を含むものである請求項33に記載の方法。
【請求項35】
単離されたタンパク質内のシステインのチオール基が化学修飾されており、前記化学修飾が可逆的か又は不可逆的である、請求項33又は34に記載の方法。
【請求項36】
ヘパリンアフィニティクロマトグラフィーを含む請求項32〜35のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【公開番号】特開2007−289204(P2007−289204A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−182222(P2007−182222)
【出願日】平成19年7月11日(2007.7.11)
【分割の表示】特願2002−583458(P2002−583458)の分割
【原出願日】平成14年4月24日(2002.4.24)
【出願人】(399044160)イノジェネティックス・ナムローゼ・フェンノートシャップ (17)
【氏名又は名称原語表記】INNOGENETICS N.V.
【Fターム(参考)】